資金決済に関する法律
第四章の二 資金清算
第一節 総則
前項の規定は、銀行等 及び日本銀行については、適用しない。
前条第一項の免許を受けようとする者は、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した免許申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
取締役 及び監査役(監査等委員会設置会社にあっては取締役、指名委員会等設置会社にあっては取締役 及び執行役)又は理事 及び監事の氏名
前項の免許申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
次条第二項各号に掲げる要件に該当しない旨を誓約する書面
内閣総理大臣は、第六十四条第一項の免許の申請があったときは、その申請が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
内閣総理大臣は、免許申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は免許申請書 若しくはその添付書類のうちに虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、免許を与えてはならない。
株式会社 又は一般社団法人(これらの者が次に掲げる機関を置く場合に限る。)でないもの
監査役、監査等委員会若しくは指名委員会等 又は監事
第五十六条第一項 若しくは第二項の規定により第三十七条の登録を取り消され、第六十二条の二十二第一項 若しくは第二項の規定により第六十二条の三の登録を取り消され、第六十三条の三十七第一項 若しくは第二項の規定により第六十三条の二十三の許可を取り消され、若しくは第八十二条第一項 若しくは第二項の規定により第六十四条第一項の免許を取り消され、又はこの法律 若しくは銀行法等に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種類の登録、許可 若しくは免許(当該登録、許可 又は免許に類するその他の行政処分を含む。)を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない法人
第三十七条の二第二項の規定により読み替えて適用する第五十六条第一項の規定による特定資金移動業の廃止の命令を受け、若しくは第六十二条の八第二項の規定により読み替えて適用する第六十二条の二十二第一項の規定による電子決済手段等取引業の廃止の命令を受け、又はこの法律 若しくは銀行法等に相当する外国の法令の規定によるこれらの業務と同種類の業務の廃止の命令を受け、これらの命令の日から五年を経過しない法人
この法律 若しくは銀行法等 又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない法人
取締役等のうちに次のいずれかに該当する者のある法人
禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
この法律、銀行法等、出資の受入れ、預り金 及び金利等の取締りに関する法律 若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律 又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
資金清算機関が第八十二条第一項 若しくは第二項の規定により第六十四条第一項の免許を取り消された場合 又は法人がこの法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種類の免許若しくは登録(当該免許又は登録に類するその他の行政処分を含む。)を取り消された場合において、その取消しの日前三十日以内にその法人の取締役等であった者で、当該取消しの日から五年を経過しない者 その他これに準ずるものとして政令で定める者
前条第二項第五号イからホまでのいずれかに該当する者は、資金清算機関の取締役等となることができない。
資金清算機関の取締役等が前項に規定する者に該当することとなったときは、その職を失う。
内閣総理大臣は、資金清算機関の取締役等が法令 又は法令に基づく行政官庁の処分に違反したときは、当該資金清算機関に対し、当該取締役等の解任を命ずることができる。
会社法第三百三十一条第二項ただし書(同法第三百三十五条第一項において準用する場合を含む。)、第三百三十二条第二項(同法第三百三十四条第一項において準用する場合を含む。)、第三百三十六条第二項 及び第四百二条第五項ただし書の規定は、資金清算機関が株式会社である場合には、適用しない。
資金清算機関が株式会社である場合における会社法第四百五十八条の規定の適用については、
同条中
「三百万円」とあるのは、
「三百万円を下回らない範囲内において政令で定める金額」と
する。
第二節 業務
資金清算機関は、資金清算業 及びこれに関連する業務のほか、他の業務を行うことができない。
ただし、当該資金清算機関が資金清算業を適正かつ確実に行うにつき支障を生ずるおそれがないと認められる業務について、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
資金清算機関は、前項ただし書の承認を受けた業務を廃止したときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
資金清算機関は、前項の規定による資金清算業の一部の委託に関する契約には、業務を委託する相手方が当該業務を適正かつ確実に遂行するための措置を講ずる旨の条件を付さなければならない。
資金清算業の相手方とする者(以下この章において「清算参加者」という。)の要件に関する事項
前項の「未決済債務等」とは、資金清算業として清算参加者から引受け、更改 その他の方法により負担した債務、当該債務を負担した対価として当該清算参加者に対して取得した債権(当該債務と同一の内容を有するものに限る。)及び担保をいう。
破産手続、再生手続 又は更生手続において、資金清算機関が有する第一項に規定する請求権は破産債権、再生債権 又は更生債権とし、清算参加者が有する同項に規定する請求権は破産財団、再生債務者財産 又は更生会社財産 若しくは更生協同組織金融機関財産に属する財産とする。
資金清算機関の取締役等(取締役等が法人であるときは、その職務を行うべき者。次項において同じ。)若しくは職員 又はこれらの職にあった者は、資金清算業 又はこれに関連する業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
前二項の規定は、第七十条第一項の規定により委託を受けた者(その者が法人である場合にあっては、その役員)若しくはその職員 その他の当該委託を受けた業務に従事する者 又はこれらの者であった者について準用する。
第三節 監督
資金清算機関は、第六十五条第一項第二号に掲げる事項(純資産額を除く。)又は同項第三号から第五号までに掲げる事項のいずれかに変更があったときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
資金清算機関は、内閣府令で定めるところにより、その資金清算業に関する帳簿書類を作成し、これを保存しなければならない。
資金清算機関は、事業年度ごとに、内閣府令で定めるところにより、資金清算業に関する報告書を作成し、内閣総理大臣に提出しなければならない。
内閣総理大臣は、資金清算業の適正かつ確実な遂行のため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、当該資金清算機関から業務の委託を受けた者(その者から委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者を含む。以下この条において同じ。)に対し当該資金清算機関の業務 若しくは財産の状況に関し参考となるべき報告 若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に当該資金清算機関から業務の委託を受けた者の施設に立ち入らせ、当該資金清算機関の業務 若しくは財産の状況に関して質問させ、若しくは帳簿書類 その他の物件を検査させることができる。
前項の資金清算機関から業務の委託を受けた者は、正当な理由があるときは、同項の規定による報告 若しくは資料の提出 又は質問 若しくは検査を拒むことができる。
内閣総理大臣は、資金清算機関が第六十四条第一項の免許を受けた時点において第六十六条第二項各号のいずれかに該当していたことが判明したときは、第六十四条第一項の免許を取り消すことができる。
内閣総理大臣は、資金清算機関がこの法律 若しくはこの法律に基づく命令 又はこれらに基づく処分に違反したときは、第六十四条第一項の免許 若しくは第六十九条第一項ただし書の承認を取り消し、六月以内の期間を定めてその業務の全部 若しくは一部の停止を命じ、又はその取締役等の解任を命ずることができる。
第四節 雑則
内閣総理大臣は、資金清算機関に対し次に掲げる処分をすることが信用秩序の維持に重大な影響を与えるおそれがあると認めるときは、あらかじめ、信用秩序の維持を図るために必要な措置に関し、財務大臣に協議しなければならない。
第八十二条第一項 又は第二項の規定による第六十四条第一項の免許の取消し
第八十二条第二項の規定による業務の全部 又は一部の停止の命令
第六十四条第一項の規定による免許
第八十二条第一項 又は第二項の規定による第六十四条第一項の免許の取消し
第八十二条第二項の規定による業務の全部 又は一部の停止の命令
第八十三条の規定による認可
内閣総理大臣は、この章の規定に基づく処分を行うために必要があると認めるときは、日本銀行に対し、意見を求めることができる。