高等学校は、学校教育法 その他の法令の規定によるほか、この省令の定めるところにより設置するものとする。
制定に関する表明
学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第三条の規定に基づき、高等学校設置基準(昭和二十三年文部省令第一号)の全部を改正する省令を次のように定める。
第一章 総則
この省令で定める設置基準は、高等学校を設置するのに必要な最低の基準とする。
高等学校の設置者は、高等学校の編制、施設、設備等がこの省令で定める設置基準より低下した状態にならないようにすることはもとより、これらの水準の向上を図ることに努めなければならない。
公立の高等学校については 都道府県の教育委員会、私立の高等学校については 都道府県知事(以下「都道府県教育委員会等」という。)は、高等学校に全日制の課程 及び定時制の課程を併置する場合 又は二以上の学科を設置する場合その他 これらに類する場合において、 教育上支障がないと認めるときは、高等学校の編制、施設 及び設備に関し、 必要と認められる範囲内において、この省令に示す基準に準じて、 別段の定めをすることができる。
専攻科 及び別科の編制、施設、設備等については、この省令に示す基準によらなければならない。
ただし、教育上 支障がないと認めるときは、都道府県教育委員会等は、専攻科 及び別科の編制、施設 及び設備に関し、必要と認められる範囲内において、この省令に示す基準に準じて、別段の定めをすることができる。
第二章 学科
高等学校の学科は 次のとおりとする。
普通教育 及び専門教育を
選択履修を旨として
総合的に施す学科
前条第一号に定める学科は、 普通科とする。
前条第二号に定める学科は、 次に掲げるとおりとする。
その他 専門教育を
施す学科として
適当な規模 及び内容が
あると認められる学科
前条第三号に定める学科は、 総合学科とする。
第三章 編制
同時に授業を受ける一学級の生徒数は、四十人以下とする。
ただし、特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、この限りでない。
高等学校に置く副校長 及び教頭の数は当該高等学校に置く全日制の課程 又は定時制の課程ごとに一人以上とし、主幹教諭、指導教諭 及び教諭(以下この条において「教諭等」という。)の数は当該高等学校の収容定員を四十で除して得た数以上で、かつ、教育上 支障がないものとする。
教諭等は、特別の事情があり、かつ、教育上 支障がない場合は、助教諭 又は講師をもって代えることができる。
高等学校に置く教員等は、 教育上 必要と認められる場合は、他の学校の教員等と 兼ねることができる。
高等学校には、相当数の養護をつかさどる主幹教諭、養護教諭 その他の生徒の養護をつかさどる職員を置くよう努めなければならない。
高等学校には、必要に応じて 相当数の実習助手を置くものとする。
高等学校には、全日制の課程 及び定時制の課程の設置の状況、生徒数等に応じ、相当数の事務職員を置かなければならない。
第四章 施設及び設備
高等学校の施設 及び設備は、指導上、保健衛生上、安全上 及び管理上適切なものでなければならない。
校舎の面積は、法令に特別の定めがある場合を除き、全日制の課程 若しくは定時制の課程の別 又は学科の種類にかかわらず、次の表に定める面積以上とする。
ただし、地域の実態 その他により特別の事情があり、かつ、教育上 支障がない場合は、この限りでない。
収容定員 | 面積(平方メートル) |
一二〇人以下 | 1200 |
一二一人以上四八〇人以下 | 1200 + 6 ×(収容定員 - 120) |
四八一人以上 | 3360 + 4 ×(収容定員 - 480) |
運動場の面積は、全日制の課程 若しくは定時制の課程の別 又は収容定員にかかわらず、八、四〇〇平方メートル以上とする。
ただし、体育館等の屋内運動施設を備えている場合 その他の教育上支障がない場合は、この限りでない。
校舎には、少なくとも 次に掲げる施設を備えるものとする。
教室(普通教室、特別教室等とする。)
校舎には、前項に掲げる施設のほか、 必要に応じて、専門教育を施すための施設を備えるものとする。
高等学校には、校舎 及び運動場のほか、体育館を備えるものとする。
ただし、地域の実態 その他により特別の事情があり、かつ、教育上 支障がない場合は、この限りでない。
高等学校には、学科の種類、生徒数等に応じ、指導上、保健衛生上 及び安全上必要な種類 及び数の校具 及び教具を備えなければならない。
前項の校具 及び教具は、常に改善し、補充しなければならない。
高等学校は、特別の事情があり、かつ、教育上 及び安全上 支障がない場合は、他の学校等の施設 及び設備を使用することができる。