この法律は、育児休業等に関する制度を設けて子を養育する国家公務員の継続的な勤務を促進し、もってその福祉を増進するとともに、公務の円滑な運営に資することを目的とする。
国家公務員の育児休業等に関する法律
第一章 総則
この法律において「職員」とは、第二十七条を除き、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第二条に規定する一般職に属する国家公務員をいう。
この法律において「任命権者」とは、国家公務員法第五十五条第一項に規定する任命権者 及び法律で別に定められた任命権者 並びにその委任を受けた者をいう。
この法律において「各省各庁の長」とは、一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号。以下「勤務時間法」という。)第三条に規定する各省各庁の長 及び その委任を受けた者をいう。
第二章 育児休業
職員(第二十三条第二項に規定する任期付短時間勤務職員、臨時的に任用された職員 その他その任用の状況がこれらに類する職員として人事院規則で定める職員を除く。)は、任命権者の承認を受けて、当該職員の子(民法(明治二十九年法律第八十九号)第八百十七条の二第一項の規定により職員が当該職員との間における同項に規定する特別養子縁組の成立について家庭裁判所に請求した者(当該請求に係る家事審判事件が裁判所に係属している場合に限る。)であって、当該職員が現に監護するもの、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第二十七条第一項第三号の規定により同法第六条の四第二号に規定する養子縁組里親である職員に委託されている児童 その他これらに準ずる者として人事院規則で定める者を含む。以下同じ。)を養育するため、当該子が三歳に達する日(常時勤務することを要しない職員にあっては、当該子の養育の事情に応じ、一歳に達する日から一歳六か月に達する日までの間で人事院規則で定める日(当該子の養育の事情を考慮して特に必要と認められる場合として人事院規則で定める場合に該当するときは、二歳に達する日))まで、育児休業をすることができる。
ただし、当該子について、既に二回の育児休業(次に掲げる育児休業を除く。)をしたことがあるときは、人事院規則で定める特別の事情がある場合を除き、この限りでない。
子の出生の日から勤務時間法第十九条に規定する特別休暇のうち出産により職員が勤務しないことが相当である場合として人事院規則で定める場合における休暇について同条の規定により人事院規則で定める期間を考慮して人事院規則で定める期間内に、職員(当該期間内に当該休暇 又はこれに相当するものとして勤務時間法第二十三条の規定により人事院規則で定める休暇により勤務しない職員を除く。)が当該子についてする育児休業(次号に掲げる育児休業を除く。)のうち最初のもの 及び二回目のもの
任期を定めて採用された職員が当該任期の末日を育児休業の期間の末日としてする育児休業(当該職員が、当該任期を更新され、又は当該任期の満了後引き続いて任命権者を同じくする官職に採用されることに伴い、当該育児休業に係る子について、当該更新前の任期の末日の翌日 又は当該採用の日を育児休業の期間の初日とする育児休業をする場合に限る。)
育児休業の承認を受けようとする職員は、育児休業をしようとする期間の初日 及び末日を明らかにして、任命権者に対し、その承認を請求するものとする。
任命権者は、前項の規定による請求があったときは、当該請求に係る期間について当該請求をした職員の業務を処理するための措置を講ずることが著しく困難である場合を除き、これを承認しなければならない。
育児休業をしている職員は、任命権者に対し、当該育児休業の期間の延長を請求することができる。
育児休業の期間の延長は、人事院規則で定める特別の事情がある場合を除き、一回に限るものとする。
前条第二項 及び第三項の規定は、育児休業の期間の延長について準用する。
育児休業をしている職員は、職員としての身分を保有するが、職務に従事しない。
育児休業をしている期間については、給与を支給しない。
育児休業の承認は、当該育児休業をしている職員が産前の休業を始め、若しくは出産した場合、当該職員が休職 若しくは停職の処分を受けた場合 又は当該育児休業に係る子が死亡し、若しくは当該職員の子でなくなった場合には、その効力を失う。
任命権者は、育児休業をしている職員が当該育児休業に係る子を養育しなくなったこと その他人事院規則で定める事由に該当すると認めるときは、当該育児休業の承認を取り消すものとする。
任命権者は、第三条第二項 又は第四条第一項の規定による請求があった場合において、当該請求に係る期間(以下 この項 及び第三項において「請求期間」という。)について職員の配置換え その他の方法によって当該請求をした職員の業務を処理することが困難であると認めるときは、当該業務を処理するため、次の各号に掲げる任用のいずれかを行うものとする。
この場合において、第二号に掲げる任用は、請求期間について一年(第四条第一項の規定による請求があった場合には、当該請求による延長前の育児休業の期間の初日から当該請求に係る期間の末日までの期間を通じて一年)を超えて行うことができない。
請求期間を任期の限度として行う臨時的任用
任命権者は、前項の規定により任期を定めて職員を採用する場合には、当該職員に当該任期を明示しなければならない。
任命権者は、第一項の規定により任期を定めて採用された職員の任期が請求期間に満たない場合には、当該請求期間の範囲内において、当該任期を更新することができる。
第二項の規定は、前項の規定により任期を更新する場合について準用する。
任命権者は、第一項の規定により任期を定めて採用された職員を、任期を定めて採用した趣旨に反しない場合に限り、当該任期中、他の官職に任用することができる。
第一項の規定により臨時的任用を行う場合には、国家公務員法第六十条第一項から第三項までの規定は、適用しない。
一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号。以下「給与法」という。)第十九条の四第一項に規定するそれぞれの基準日に育児休業をしている職員のうち、基準日以前六箇月以内の期間において勤務した期間(人事院規則で定めるこれに相当する期間を含む。)がある職員には、第五条第二項の規定にかかわらず、当該基準日に係る期末手当を支給する。
給与法第十九条の七第一項に規定するそれぞれの基準日に育児休業をしている職員のうち、基準日以前六箇月以内の期間において勤務した期間がある職員には、第五条第二項の規定にかかわらず、当該基準日に係る勤勉手当を支給する。
育児休業をした職員が職務に復帰した場合におけるその者の号俸については、部内の他の職員との権衡上 必要と認められる範囲内において、人事院規則の定めるところにより、必要な調整を行うことができる。
国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)第六条の四第一項 及び第七条第四項の規定の適用については、育児休業をした期間は、同法第六条の四第一項に規定する現実に職務をとることを要しない期間に該当するものとする。
育児休業をした期間(当該育児休業に係る子が一歳に達した日の属する月までの期間に限る。)についての国家公務員退職手当法第七条第四項の規定の適用については、
同項中
「その月数の二分の一に相当する月数」とあるのは、
「その月数の三分の一に相当する月数」と
する。
職員は、育児休業を理由として、不利益な取扱いを受けない。
第三章 育児短時間勤務
職員(常時勤務することを要しない職員、臨時的に任用された職員 その他これらに類する職員として人事院規則で定める職員を除く。)は、任命権者の承認を受けて、当該職員の小学校就学の始期に達するまでの子を養育するため、当該子がその始期に達するまで、常時勤務を要する官職を占めたまま、次の各号に掲げるいずれかの勤務の形態(勤務時間法第七条第一項の規定の適用を受ける職員にあっては、第五号に掲げる勤務の形態)により、当該職員が希望する日 及び時間帯において勤務すること(以下「育児短時間勤務」という。)ができる。
ただし、当該子について、既に育児短時間勤務をしたことがある場合において、当該子に係る育児短時間勤務の終了の日の翌日から起算して一年を経過しないときは、人事院規則で定める特別の事情がある場合を除き、この限りでない。
日曜日 及び土曜日を週休日(勤務時間法第六条第一項に規定する週休日をいう。以下 この項において同じ。)とし、週休日以外の日において一日につき三時間五十五分勤務すること。
日曜日 及び土曜日を週休日とし、週休日以外の日において一日につき四時間五十五分勤務すること。
日曜日 及び土曜日 並びに月曜日から金曜日までの五日間のうちの二日を週休日とし、週休日以外の日において一日につき七時間四十五分勤務すること。
日曜日 及び土曜日 並びに月曜日から金曜日までの五日間のうちの二日を週休日とし、週休日以外の日のうち、二日については一日につき七時間四十五分、一日については一日につき三時間五十五分勤務すること。
前各号に掲げるもののほか、一週間当たりの勤務時間が十九時間二十五分から二十四時間三十五分までの範囲内の時間となるように人事院規則で定める勤務の形態
育児短時間勤務の承認を受けようとする職員は、人事院規則の定めるところにより、育児短時間勤務をしようとする期間(一月以上一年以下の期間に限る。)の初日 及び末日並びにその勤務の形態における勤務の日 及び時間帯を明らかにして、任命権者に対し、その承認を請求するものとする。
任命権者は、前項の規定による請求があったときは、当該請求に係る期間について当該請求をした職員の業務を処理するための措置を講ずることが困難である場合を除き、これを承認しなければならない。
育児短時間勤務をしている職員(以下「育児短時間勤務職員」という。)は、任命権者に対し、当該育児短時間勤務の期間の延長を請求することができる。
前条第二項 及び第三項の規定は、育児短時間勤務の期間の延長について準用する。
第六条の規定は、育児短時間勤務の承認の失効 及び取消しについて準用する。
一人の育児短時間勤務職員(一週間当たりの勤務時間が十九時間二十五分から十九時間三十五分までの範囲内の時間である者に限る。以下この条において同じ。)が占める官職には、他の一人の育児短時間勤務職員を任用することを妨げない。
育児短時間勤務職員についての給与法の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる給与法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第六条の二第一項 | 決定する | 決定するものとし、その者の俸給月額は、その者の受ける号俸に応じた額に、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号。以下「育児休業法」という。)第十七条の規定により読み替えられた勤務時間法第五条第一項ただし書の規定により定められた その者の勤務時間を同項本文に規定する勤務時間で除して得た数(以下「算出率」という。)を乗じて得た額とする |
第六条の二第二項 並びに第八条第四項、第五項、第七項 及び第八項 | 決定する | 決定するものとし、その者の俸給月額は、その者の受ける号俸に応じた額に、算出率を乗じて得た額とする |
第九条の二第四項、第十六条第三項、第十七条 及び第十九条の三第一項 | 勤務時間法 | 育児休業法第十七条の規定により読み替えられた勤務時間法 |
第十二条第二項第二号 | 定年前再任用短時間勤務職員 | 育児休業法第十二条第一項に規定する育児短時間勤務をしている職員(以下「育児短時間勤務職員」という。) |
第十六条第一項 | 支給する | 支給する。 ただし、育児短時間勤務職員が、第一号に掲げる勤務で正規の勤務時間を超えてしたもののうち、その勤務の時間と その勤務をした日における正規の勤務時間との合計が七時間四十五分に達するまでの間の勤務にあつては、同条に規定する勤務一時間当たりの給与額に百分の百(その勤務が午後十時から 翌日の午前五時までの間である場合は、百分の百二十五)を乗じて得た額とする |
第十六条第四項 | 要しない | 要しない。 ただし、当該時間が育児休業法第十六条の規定により読み替えられた同項ただし書に規定する七時間四十五分に達するまでの間の勤務に係る時間である場合にあつては、第十九条に規定する勤務一時間当たりの給与額に百分の百五十(その時間が午後十時から 翌日の午前五時までの間である場合は、百分の百七十五)から 百分の百(その時間が午後十時から 翌日の午前五時までの間である場合は、百分の百二十五)を減じた割合を乗じて得た額とする |
第十九条の四第四項 | 俸給 | 俸給の月額を算出率で除して得た額 |
専門スタッフ職調整手当 | 専門スタッフ職調整手当の月額を算出率で除して得た額 | |
第十九条の四第五項 及び第十九条の七第三項 | 俸給 及び専門スタッフ職調整手当の月額 | 俸給の月額を算出率で除して得た額 及び専門スタッフ職調整手当の月額を算出率で除して得た額 |
俸給の月額 | 俸給の月額を算出率で除して得た額 | |
第十九条の四第五項 | 俸給月額 | 俸給月額を算出率で除して得た額 |
第十九条の四第六項 | 人事院規則 | 育児短時間勤務職員の勤務時間を考慮して人事院規則 |
育児短時間勤務職員についての勤務時間法の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる勤務時間法の規定中 同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第五条第一項 | とする | とする。 ただし、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第十二条第三項の規定により同条第一項に規定する育児短時間勤務(以下「育児短時間勤務」という。)の承認を受けた職員(以下「育児短時間勤務職員」という。)の一週間当たりの勤務時間は、当該承認を受けた育児短時間勤務の内容に従い、各省各庁の長が定める |
第六条第一項ただし書 及び第二項ただし書、第七条第二項、第十一条 並びに第十七条第一項第一号 | 定年前再任用短時間勤務職員 | 育児短時間勤務職員 |
第六条第一項ただし書 | これらの日 | 必要に応じ、当該育児短時間勤務の内容に従い、これらの日 |
ことができる | ものとする | |
第六条第二項ただし書 | 範囲内で | 範囲内で、当該育児短時間勤務の内容に従い、 |
第六条第三項 | 次項 | 以下 この条 |
できる | できる。 ただし、当該職員が育児短時間勤務職員である場合にあっては、単位期間ごとの期間について、当該育児短時間勤務の内容に従い、勤務時間を割り振るものとする | |
第六条第四項 | 次に掲げる職員 | 次に掲げる職員(育児短時間勤務職員を除く。) |
第七条第二項 | ところにより、四週間ごとの期間につき八日 | ところにより、四週間ごとの期間につき八日の週休日 |
八日以上)の週休日を設け、及び | 四週間ごとの期間につき八日以上で当該育児短時間勤務の内容に従った週休日)を設け、及び | |
第五条に規定する勤務時間 | 第五条に規定する勤務時間(当該育児短時間勤務職員にあっては、当該育児短時間勤務の内容に従った勤務時間) | |
必要 | 必要(育児短時間勤務職員にあっては、当該育児短時間勤務の内容) | |
割合で週休日 | 割合で週休日(育児短時間勤務職員にあっては、五十二週間を超えない期間につき一週間当たり一日以上の割合で当該育児短時間勤務の内容に従った週休日) | |
同条に規定する勤務時間 | 同条に規定する勤務時間(当該育児短時間勤務職員にあっては、当該育児短時間勤務の内容に従った勤務時間) | |
第十三条第一項 | 職員 | 、公務の運営に著しい支障が生ずると認められる場合として人事院規則で定める場合に限り、育児短時間勤務職員 |
第十三条第二項 | 公務のため臨時 又は緊急の必要がある場合には | 公務の運営に著しい支障が生ずると認められる場合として人事院規則で定める場合に限り |
職員 | 育児短時間勤務職員 |
育児短時間勤務職員についての一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律(平成九年法律第六十五号)の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第六条第三項 | 決定する | 決定するものとし、その者の俸給月額は、その者の受ける号俸に応じた額に、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号。第八条第二項において「育児休業法」という。)第十七条の規定により読み替えられた一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号)第五条第一項ただし書の規定により定められた その者の勤務時間を同項本文に規定する勤務時間で除して得た数(次項において「算出率」という。)を乗じて得た額とする |
第六条第四項 | 相当する額と | 相当する額に それぞれ算出率を乗じて得た額と |
第八条第二項 | については、月曜日から 金曜日までの五日間 | については、育児休業法第十七条の規定により読み替えられた勤務時間法第六条第一項に規定する週休日以外の日 |
勤務時間法第六条第二項 | 同条第二項ただし書 | |
七時間四十五分の | 育児休業法第十二条第三項の規定により承認を受けた同条第一項に規定する育児短時間勤務の内容に従った |
育児短時間勤務職員についての一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律(平成十二年法律第百二十五号)の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第七条第二項 | 決定する | 決定するものとし、その者の俸給月額は、その者の受ける号俸に応じた額に、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第十七条の規定により 読み替えられた一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号)第五条第一項ただし書の規定により定められた その者の勤務時間を同項本文に規定する 勤務時間で除して得た数(次項において「算出率」という。)を乗じて得た額とする |
第七条第三項 | 相当する額と | 相当する額に それぞれ算出率を乗じて得た額と |
国家公務員退職手当法第六条の四第一項 及び第七条第四項の規定の適用については、育児短時間勤務をした期間は、同法第六条の四第一項に規定する現実に職務をとることを要しない期間に該当するものとみなす。
育児短時間勤務をした期間についての国家公務員退職手当法第七条第四項の規定の適用については、
同項中
「その月数の二分の一に相当する月数」とあるのは、
「その月数の三分の一に相当する月数」と
する。
育児短時間勤務の期間中の国家公務員退職手当法の規定による退職手当の計算の基礎となる俸給月額は、育児短時間勤務をしなかったと仮定した場合の勤務時間により勤務したときに受けるべき俸給月額とする。
職員は、育児短時間勤務を理由として、不利益な取扱いを受けない。
任命権者は、第十四条において準用する第六条の規定により育児短時間勤務の承認が失効し、又は取り消された場合において、過員を生ずること その他の人事院規則で定めるやむを得ない事情があると認めるときは、その事情が継続している期間、人事院規則の定めるところにより、当該育児短時間勤務をしていた職員に、引き続き当該育児短時間勤務と同一の勤務の日 及び時間帯において常時勤務を要する官職を占めたまま勤務をさせることができる。
この場合において、第十五条から前条までの規定を準用する。
任命権者は、第十二条第二項 又は第十三条第一項の規定による請求があった場合において、当該請求に係る期間について当該請求をした職員の業務を処理するため必要があると認めるときは、人事院規則で定めるところにより、当該請求に係る期間を任期の限度として、当該請求をした職員が育児短時間勤務をすることにより処理することが困難となる業務と同一の業務を行うことをその職務の内容とする常時勤務を要しない官職を占める職員を任用することができる。
この場合において、国家公務員法第六十条の二第三項の規定は、適用しない。
第七条第二項から第四項までの規定は、前項の規定により任用された職員(以下「任期付短時間勤務職員」という。)について準用する。
任期付短時間勤務職員についての給与法の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる給与法の規定中 同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第六条の二第一項 | 決定する | 決定するものとし、その者の俸給月額は、その者の受ける号俸に応じた額に、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号。以下「育児休業法」という。)第二十五条の規定により読み替えられた勤務時間法第五条第一項ただし書の規定により定められた その者の勤務時間を同項本文に規定する勤務時間で除して得た数(以下「算出率」という。)を乗じて得た額とする |
第六条の二第二項 並びに第八条第四項、第五項、第七項 及び第八項 | 決定する | 決定するものとし、その者の俸給月額は、その者の受ける号俸に応じた額に、算出率を乗じて得た額とする |
第九条の二第四項、第十六条第三項、第十七条 及び第十九条の三第一項 | 勤務時間法 | 育児休業法第二十五条の規定により読み替えられた勤務時間法 |
第十二条第二項第二号 | 定年前再任用短時間勤務職員 | 育児休業法第二十三条第二項に規定する任期付短時間勤務職員(以下「任期付短時間勤務職員」という。) |
第十六条第一項 | 支給する | 支給する。 ただし、任期付短時間勤務職員が、第一号に掲げる勤務で正規の勤務時間を超えてしたもののうち、その勤務の時間と その勤務をした日における正規の勤務時間との合計が七時間四十五分に達するまでの間の勤務にあつては、同条に規定する勤務一時間当たりの給与額に百分の百(その勤務が午後十時から 翌日の午前五時までの間である場合は、百分の百二十五)を乗じて得た額とする |
第十六条第四項 | 要しない | 要しない。 ただし、当該時間が育児休業法第二十四条の規定により読み替えられた同項ただし書に規定する七時間四十五分に達するまでの間の勤務に係る時間である場合にあつては、第十九条に規定する勤務一時間当たりの給与額に百分の百五十(その時間が午後十時から 翌日の午前五時までの間である場合は、百分の百七十五)から 百分の百(その時間が午後十時から 翌日の午前五時までの間である場合は、百分の百二十五)を減じた割合を乗じて得た額とする |
第十九条の八第三項 | 第八条第四項から 第十一項まで、第十条の四、第十一条、第十一条の二、第十一条の五から 第十一条の七まで、第十一条の九、第十一条の十、第十三条の二 及び第十四条 | 第十一条、第十一条の二、第十一条の十 及び第十二条の二 |
定年前再任用短時間勤務職員 | 任期付短時間勤務職員 | |
第二十二条第一項 | 定年前再任用短時間勤務職員 | 任期付短時間勤務職員 |
任期付短時間勤務職員についての勤務時間法の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる勤務時間法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第五条第一項 | とする | とする。 ただし、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第二十三条第二項に規定する任期付短時間勤務職員(以下「任期付短時間勤務職員」という。)の勤務時間は、一週間当たり十時間から 十九時間二十分までの範囲内で、人事院規則で定めるところにより、各省各庁の長が定める |
第六条第一項ただし書 及び第二項ただし書、第七条第二項、第十一条、第十七条第一項第一号 並びに第二十三条 | 定年前再任用短時間勤務職員 | 任期付短時間勤務職員 |
第四章 育児時間
各省各庁の長は、職員(任期付短時間勤務職員 その他その任用の状況がこれに類する職員として人事院規則で定める職員を除く。)が請求した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、人事院規則で定めるところにより、当該職員がその小学校就学の始期(常時勤務することを要しない職員(国家公務員法第六十条の二第二項に規定する定年前再任用短時間勤務職員を除く。)にあっては、三歳)に達するまでの子を養育するため一日につき二時間を超えない範囲内で勤務しないこと(以下この条において「育児時間」という。)を承認することができる。
職員が育児時間の承認を受けて勤務しない場合には、給与法第十五条の規定にかかわらず、その勤務しない一時間につき、給与法第十九条に規定する勤務一時間当たりの給与額を減額して給与を支給する。
第六条 及び第二十一条の規定は、育児時間について準用する。
第五章 防衛省の職員への準用等
この法律(第二条、第七条第六項、第十六条から第十九条まで、第二十四条 及び第二十五条を除く。)の規定は、国家公務員法第二条第三項第十六号に掲げる防衛省の職員について準用する。
この場合において、
これらの規定(第三条第一項第一号を除く。)中
「人事院規則」とあるのは
「政令」と読み替えるほか、
次の表の上欄に掲げる規定中 同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第三条第一項 | 職員(第二十三条第二項 | 職員(自衛官候補生、第二十三条第二項 |
、任命権者 | 、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第三十一条第一項の規定により同法第二条第五項に規定する隊員の任免について権限を有する者(以下「任命権者」という。) | |
勤務時間法第十九条に規定する特別休暇のうち 出産により職員が勤務しないことが相当である場合として人事院規則で定める場合における休暇 | 自衛隊法第五十四条第二項の規定に基づく防衛省令で定める休暇のうち 職員が出産した場合における休暇 | |
同条の規定により人事院規則で定める期間 | 防衛省令で定める期間 | |
人事院規則で定める期間内 | 防衛省令で定める期間内 | |
当該休暇 又はこれに相当するものとして勤務時間法第二十三条の規定により人事院規則で定める休暇 | 当該休暇 | |
第八条第一項 | 一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号。以下「給与法」という。) | 防衛省の職員の給与等に関する法律(昭和二十七年法律第二百六十六号)第十八条の二第一項、第二十五条第三項 又は第二十五条の二第三項において その例によることとされる一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号) |
第八条第二項 | 給与法 | 防衛省の職員の給与等に関する法律第十八条の二第一項において その例によることとされる一般職の職員の給与に関する法律 |
第十二条第一項 | 職員( | 職員(自衛官、自衛官候補生、防衛省設置法(昭和二十九年法律第百六十四号)第十五条第一項 又は第十六条第一項(第三号を除く。)の教育訓練を受けている者、自衛隊法第二十五条第五項の教育訓練を受けている者、 |
勤務時間法第七条第一項の規定の適用を受ける | 自衛隊法第五十四条第二項の規定に基づく防衛省令の規定により一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号)第七条第一項に規定する特別の形態に相当する形態によって勤務する | |
第十二条第一項第一号 | 週休日(勤務時間法第六条第一項に規定する週休日 | 休養日(自衛隊法第五十四条第二項の規定に基づく防衛省令の規定により勤務時間を割り振らない日 |
週休日以外 | 休養日以外 | |
第十二条第一項第二号から 第四号まで | 週休日 | 休養日 |
第二十二条 | から 前条まで | 、前二条 及び第二十七条第二項 |
第二十三条第一項 | 国家公務員法第六十条の二第三項 | 自衛隊法第四十一条の二第三項 |
前条第一項 | 各省各庁の長は、職員( | 防衛大臣 又は その委任を受けた者は、職員(自衛官候補生、 |
国家公務員法第六十条の二第二項に規定する定年前再任用短時間勤務職員 | 自衛隊法第四十一条の二第一項の規定により採用された職員 | |
前条第二項 | 給与法第十五条の規定にかかわらず、その勤務しない一時間につき、給与法第十九条に規定する勤務一時間当たりの給与額を減額して給与を | 防衛省の職員の給与等に関する法律第十一条第二項、第十六条第二項 又は第十八条第三項の規定による減額をして、俸給、航空手当、乗組手当、落下傘隊員手当、特別警備隊員手当、特殊作戦隊員手当 又は営外手当を |
次条 | 、第二十条 及び前条 | 及び第二十条 |
前項において準用する第十三条第一項に規定する育児短時間勤務職員についての防衛省の職員の給与等に関する法律(昭和二十七年法律第二百六十六号)の規定の適用については、
同法第四条第一項中
「定める額」とあるのは
「定める額に、その者の一週間当たりの通常の勤務時間を自衛隊法第四十一条の二第一項の規定により採用された職員 及び国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第二十七条第一項において準用する同法第十三条第一項に規定する育児短時間勤務職員以外の職員の一週間当たりの通常の勤務時間として防衛省令で定めるもので除して得た数(以下「算出率」という。)を乗じて得た額」と、
同条第二項 及び第三項中
「定める額」とあるのは
「定める額に、算出率を乗じて得た額」と、
同法第六条第一項中
「決定する」とあるのは
「決定するものとし、その者の俸給月額は、その者の受ける号俸に応じた額に、算出率を乗じて得た額とする」と、
同法第六条の二第二項 及び第七条第二項中
「相当する額と」とあるのは
「相当する額にそれぞれ算出率を乗じて得た額と」と
する。
第一項において準用する第二十三条第二項に規定する任期付短時間勤務職員についての防衛省の職員の給与等に関する法律の規定の適用については、
同法第四条第一項中
「定める額」とあるのは
「定める額に、その者の一週間当たりの通常の勤務時間を自衛隊法第四十一条の二第一項の規定により採用された職員 及び国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第二十七条第一項において準用する同法第十三条第一項に規定する育児短時間勤務職員以外の職員の一週間当たりの通常の勤務時間として防衛省令で定めるもので除して得た数(第六条第一項において「算出率」という。)を乗じて得た額」と、
同法第六条第一項中
「決定する」とあるのは
「決定するものとし、その者の俸給月額は、その者の受ける号俸に応じた額に、算出率を乗じて得た額とする」と、
同法第二十二条の二第五項中
「初任給調整手当、同条第二項において準用する一般職給与法第十一条の五から第十一条の七までの規定による地域手当、住居手当 及び特地勤務手当」とあるのは
「住居手当 及び単身赴任手当」と、
「定年前再任用短時間勤務職員 及び自衛隊法第四十五条の二第一項の規定により採用された職員」とあるのは
「国家公務員の育児休業等に関する法律第二十七条第一項において準用する同法第二十三条第二項に規定する任期付短時間勤務職員」と
する。
第六章 雑則
この法律(第十条、第二十条 及び前条を除く。)の実施に関し必要な事項は、人事院規則で定める。