内閣府に、中央防災会議を置く。
災害対策基本法
第二章 防災に関する組織
第一節 中央防災会議
中央防災会議は、次に掲げる事務をつかさどる。
防災基本計画を作成し、及びその実施を推進すること。
内閣総理大臣 又は内閣府設置法第九条の二に規定する特命担当大臣(以下「防災担当大臣」という。)の諮問に応じて防災に関する重要事項を審議すること。
前号に規定する重要事項に関し、内閣総理大臣 又は防災担当大臣に意見を述べること。
前三号に掲げるもののほか、法令の規定によりその権限に属する事務
内閣総理大臣は、次に掲げる事項については、中央防災会議に諮問しなければならない。
防災の基本方針
防災に関する施策の総合調整で重要なもの
内閣総理大臣は、次に掲げる事項については、中央防災会議に諮問しなければならない。
災害緊急事態の布告
その他内閣総理大臣が必要と認める防災に関する重要事項
中央防災会議は、会長 及び委員をもつて組織する。
会長は、内閣総理大臣をもつて充てる。
会長は、会務を総理する。
会長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員がその職務を代理する。
委員は、次に掲げる者をもつて充てる。
防災担当大臣
防災担当大臣以外の国務大臣、内閣危機管理監、指定公共機関の代表者 及び学識経験のある者のうちから、内閣総理大臣が任命する者
中央防災会議に、専門の事項を調査させるため、専門委員を置くことができる。
専門委員は、関係行政機関 及び指定公共機関の職員 並びに学識経験のある者のうちから、内閣総理大臣が任命する。
中央防災会議に、幹事を置き、内閣官房の職員 又は指定行政機関の長(国務大臣を除く。)若しくはその職員のうちから、内閣総理大臣が任命する。
幹事は、中央防災会議の所掌事務について、会長 及び委員を助ける。
前各項に定めるもののほか、中央防災会議の組織 及び運営に関し必要な事項は、政令で定める。
中央防災会議は、その所掌事務に関し、関係行政機関の長 及び関係地方行政機関の長、地方公共団体の長 その他の執行機関、指定公共機関 及び指定地方公共機関 並びにその他の関係者に対し、資料の提出、意見の表明 その他必要な協力を求めることができる。
中央防災会議は、その所掌事務の遂行について、地方防災会議(都道府県防災会議 又は市町村防災会議をいう。以下同じ。)又は地方防災会議の協議会(都道府県防災会議の協議会 又は市町村防災会議の協議会をいう。以下同じ。)に対し、必要な勧告をすることができる。
第二節 地方防災会議
都道府県に、都道府県防災会議を置く。
都道府県防災会議は、次に掲げる事務をつかさどる。
都道府県地域防災計画を作成し、及びその実施を推進すること。
都道府県知事の諮問に応じて当該都道府県の地域に係る防災に関する重要事項を審議すること。
前号に規定する重要事項に関し、都道府県知事に意見を述べること。
当該都道府県の地域に係る災害が発生した場合において、当該災害に係る災害復旧に関し、当該都道府県 並びに関係指定地方行政機関、関係市町村、関係指定公共機関 及び関係指定地方公共機関相互間の連絡調整を図ること。
前各号に掲げるもののほか、法律 又はこれに基づく政令によりその権限に属する事務
都道府県防災会議は、会長 及び委員をもつて組織する。
会長は、当該都道府県の知事をもつて充てる。
会長は、会務を総理する。
会長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員がその職務を代理する。
委員は、次に掲げる者をもつて充てる。
当該都道府県の区域の全部 又は一部を管轄する指定地方行政機関の長 又はその指名する職員
当該都道府県を警備区域とする陸上自衛隊の方面総監 又はその指名する部隊 若しくは機関の長
当該都道府県の教育委員会の教育長
警視総監 又は当該道府県の道府県警察本部長
当該都道府県の知事がその部内の職員のうちから指名する者
当該都道府県の区域内の市町村の市町村長 及び消防機関の長のうちから当該都道府県の知事が任命する者
当該都道府県の地域において業務を行う指定公共機関 又は指定地方公共機関の役員 又は職員のうちから当該都道府県知事が任命する者
自主防災組織を構成する者 又は学識経験のある者のうちから当該都道府県の知事が任命する者
都道府県防災会議に、専門の事項を調査させるため、専門委員を置くことができる。
専門委員は、関係地方行政機関の職員、当該都道府県の職員、当該都道府県の区域内の市町村の職員、関係指定公共機関の職員、関係指定地方公共機関の職員 及び学識経験のある者のうちから、当該都道府県の知事が任命する。
前各項に定めるもののほか、都道府県防災会議の組織 及び運営に関し必要な事項は、政令で定める基準に従い、当該都道府県の条例で定める。
市町村に、当該市町村の地域に係る地域防災計画を作成し、及びその実施を推進するほか、市町村長の諮問に応じて当該市町村の地域に係る防災に関する重要事項を審議するため、市町村防災会議を置く。
前項に規定するもののほか、市町村は、協議により規約を定め、共同して市町村防災会議を設置することができる。
市町村は、前項の規定により市町村防災会議を共同して設置したときその他市町村防災会議を設置することが不適当 又は困難であるときは、第一項の規定にかかわらず、市町村防災会議を設置しないことができる。
市町村は、前項の規定により市町村防災会議を設置しないこととしたとき(第二項の規定により市町村防災会議を共同して設置したときを除く。)は、速やかにその旨を都道府県知事に報告しなければならない。
都道府県知事は、前項の規定による報告を受けたときは、都道府県防災会議の意見を聴くものとし、必要があると認めるときは、当該市町村に対し、必要な助言 又は勧告をすることができる。
市町村防災会議の組織 及び所掌事務は、都道府県防災会議の組織 及び所掌事務の例に準じて、当該市町村の条例(第二項の規定により設置された市町村防災会議にあつては、規約)で定める。
都道府県相互の間 又は市町村相互の間において、当該都道府県 又は市町村の区域の全部 又は一部にわたり都道府県相互間地域防災計画 又は市町村相互間地域防災計画を作成することが必要かつ効果的であると認めるときは、当該都道府県 又は市町村は、協議により規約を定め、都道府県防災会議の協議会 又は市町村防災会議の協議会を設置することができる。
前項の規定により協議会を設置したときは、都道府県防災会議の協議会にあつては内閣総理大臣に、市町村防災会議の協議会にあつては都道府県知事にそれぞれ届け出なければならない。
第十七条に規定するもののほか、地方防災会議の協議会に関し必要な事項は、政令で定める。
都道府県防災会議 及び市町村防災会議(地方防災会議の協議会を含む。以下次条において「地方防災会議等」という。)は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長 及び関係地方行政機関の長、地方公共団体の長 その他の執行機関、指定公共機関 及び指定地方公共機関 並びにその他の関係者に対し、資料 又は情報の提供、意見の表明 その他必要な協力を求めることができる。
地方防災会議等は、それぞれその所掌事務の遂行について相互に協力しなければならない。
都道府県防災会議は、その所掌事務の遂行について、市町村防災会議に対し、必要な勧告をすることができる。
都道府県の地域について災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合において、防災の推進を図るため必要があると認めるときは、都道府県知事は、都道府県地域防災計画の定めるところにより、都道府県災害対策本部を設置することができる。
都道府県災害対策本部の長は、都道府県災害対策本部長とし、都道府県知事をもつて充てる。
都道府県災害対策本部に、都道府県災害対策副本部長、都道府県災害対策本部員 その他の職員を置き、当該都道府県の職員のうちから、当該都道府県の知事が任命する。
都道府県災害対策本部は、都道府県地域防災計画の定めるところにより、次に掲げる事務を行う。
当該都道府県の地域に係る災害に関する情報を収集すること。
当該都道府県の地域に係る災害予防 及び災害応急対策を的確かつ迅速に実施するための方針を作成し、並びに当該方針に沿つて災害予防 及び災害応急対策を実施すること。
当該都道府県の地域に係る災害予防 及び災害応急対策に関し、当該都道府県 並びに関係指定地方行政機関、関係地方公共団体、関係指定公共機関 及び関係指定地方公共機関相互間の連絡調整を図ること。
都道府県知事は、都道府県地域防災計画の定めるところにより、都道府県災害対策本部に、災害地にあつて当該都道府県災害対策本部の事務の一部を行う組織として、都道府県現地災害対策本部を置くことができる。
都道府県災害対策本部長は、当該都道府県警察 又は当該都道府県の教育委員会に対し、当該都道府県の地域に係る災害予防 又は災害応急対策を実施するため必要な限度において、必要な指示をすることができる。
都道府県災害対策本部長は、当該都道府県の地域に係る災害予防 又は災害応急対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長 及び関係地方行政機関の長、地方公共団体の長 その他の執行機関、指定公共機関 及び指定地方公共機関 並びにその他の関係者に対し、資料 又は情報の提供、意見の表明 その他必要な協力を求めることができる。
前各項に規定するもののほか、都道府県災害対策本部に関し必要な事項は、都道府県の条例で定める。
市町村の地域について災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合において、防災の推進を図るため必要があると認めるときは、市町村長は、市町村地域防災計画の定めるところにより、市町村災害対策本部を設置することができる。
市町村災害対策本部の長は、市町村災害対策本部長とし、市町村長をもつて充てる。
市町村災害対策本部に、市町村災害対策副本部長、市町村災害対策本部員 その他の職員を置き、当該市町村の職員又は当該市町村の区域を管轄する消防長 若しくはその指名する消防吏員のうちから、当該市町村の市町村長が任命する。
市町村災害対策本部は、市町村地域防災計画の定めるところにより、次に掲げる事務を行う。
この場合において、市町村災害対策本部は、必要に応じ、関係指定地方行政機関、関係地方公共団体、関係指定公共機関 及び関係指定地方公共機関との連携の確保に努めなければならない。
当該市町村の地域に係る災害に関する情報を収集すること。
当該市町村の地域に係る災害予防 及び災害応急対策を的確かつ迅速に実施するための方針を作成し、並びに当該方針に沿つて災害予防 及び災害応急対策を実施すること。
市町村長は、市町村地域防災計画の定めるところにより、市町村災害対策本部に、災害地にあつて当該市町村災害対策本部の事務の一部を行う組織として、市町村現地災害対策本部を置くことができる。
市町村災害対策本部長は、当該市町村の教育委員会に対し、当該市町村の地域に係る災害予防 又は災害応急対策を実施するため必要な限度において、必要な指示をすることができる。
前条第七項の規定は、市町村災害対策本部長について準用する。
この場合において、
同項中
「当該都道府県の」とあるのは、
「当該市町村の」と
読み替えるものとする。
前各項に規定するもののほか、市町村災害対策本部に関し必要な事項は、市町村の条例で定める。
第三節 特定災害対策本部、非常災害対策本部及び緊急災害対策本部
災害(その規模が非常災害に該当するに至らないと認められるものに限る。以下この項において同じ。)が発生し、又は発生するおそれがある場合において、当該災害が、人の生命 又は身体に急迫した危険を生じさせ、かつ、当該災害に係る地域の状況 その他の事情を勘案して当該災害に係る災害応急対策を推進するため特別の必要があると認めるもの(以下「特定災害」という。)であるときは、内閣総理大臣は、内閣府設置法第四十条第二項の規定にかかわらず、臨時に内閣府に特定災害対策本部を設置することができる。
内閣総理大臣は、特定災害対策本部を置いたときは当該本部の名称、所管区域 並びに設置の場所 及び期間を、当該本部を廃止したときはその旨を、直ちに、告示しなければならない。
特定災害対策副本部長は、特定災害対策本部長を助け、特定災害対策本部長に事故があるときは、その職務を代理する。
特定災害対策副本部長が二人以上置かれている場合にあつては、あらかじめ特定災害対策本部長が定めた順序で、その職務を代理する。
特定災害対策副本部長、特定災害対策本部員 その他の職員は、内閣官房 若しくは内閣府 その他の指定行政機関の職員 又は指定地方行政機関の長 若しくはその職員のうちから、内閣総理大臣が任命する。
特定災害対策本部に、当該特定災害対策本部の所管区域にあつて当該特定災害対策本部長の定めるところにより当該特定災害対策本部の事務の一部を行う組織として、特定災害現地対策本部を置くことができる。
この場合においては、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百五十六条第四項の規定は、適用しない。
内閣総理大臣は、前項の規定により特定災害現地対策本部を置いたときは、これを国会に報告しなければならない。
前条第二項の規定は、特定災害現地対策本部について準用する。
特定災害現地対策本部長 及び特定災害現地対策本部員 その他の職員は、特定災害対策副本部長、特定災害対策本部員 その他の職員のうちから、特定災害対策本部長が指名する者をもつて充てる。
所管区域において指定行政機関の長、指定地方行政機関の長、地方公共団体の長 その他の執行機関、指定公共機関 及び指定地方公共機関が防災計画に基づいて実施する災害応急対策の総合調整に関すること。
第二十三条の七の規定により特定災害対策本部長の権限に属する事務
前各号に掲げるもののほか、法令の規定によりその権限に属する事務
指定行政機関の長は、特定災害対策本部が設置されたときは、災害応急対策に必要な権限の全部 又は一部を当該特定災害対策本部員である当該指定行政機関の職員 又は当該指定地方行政機関の長 若しくはその職員に委任することができる。
指定行政機関の長は、前項の規定による委任をしたときは、直ちに、その旨を告示しなければならない。
特定災害対策本部長は、前条の規定により権限を委任された職員の当該特定災害対策本部の所管区域における権限の行使について調整をすることができる。
特定災害対策本部長は、当該特定災害対策本部の所管区域における災害応急対策を的確かつ迅速に実施するため特に必要があると認めるときは、その必要な限度において、関係指定地方行政機関の長、地方公共団体の長 その他の執行機関 並びに指定公共機関 及び指定地方公共機関に対し、必要な指示をすることができる。
特定災害対策本部長は、当該特定災害対策本部の所管区域における災害応急対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長 及び関係地方行政機関の長、地方公共団体の長 その他の執行機関、指定公共機関 及び指定地方公共機関 並びにその他の関係者に対し、資料 又は情報の提供、意見の表明 その他必要な協力を求めることができる。
特定災害対策本部長は、特定災害現地対策本部が置かれたときは、前三項の規定による権限の一部を特定災害現地対策本部長に委任することができる。
特定災害対策本部長は、前項の規定による委任をしたときは、直ちに、その旨を告示しなければならない。
非常災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、当該災害の規模 その他の状況により当該災害に係る災害応急対策を推進するため特別の必要があると認めるときは、内閣総理大臣は、内閣府設置法第四十条第二項の規定にかかわらず、臨時に内閣府に非常災害対策本部を設置することができる。
第二十三条の三第二項の規定は、非常災害対策本部について準用する。
第一項の規定により非常災害対策本部が設置された場合において、当該災害に係る特定災害対策本部が既に設置されているときは、当該特定災害対策本部は廃止されるものとし、非常災害対策本部が当該特定災害対策本部の所掌事務を承継するものとする。
非常災害対策本部の長は、非常災害対策本部長とし、内閣総理大臣(内閣総理大臣に事故があるときは、そのあらかじめ指名する国務大臣)をもつて充てる。
非常災害対策本部長は、非常災害対策本部の事務を総括し、所部の職員を指揮監督する。
非常災害対策本部に、非常災害対策副本部長、非常災害対策本部員 その他の職員を置く。
非常災害対策副本部長は、非常災害対策本部長を助け、非常災害対策本部長に事故があるときは、その職務を代理する。
非常災害対策副本部長が二人以上置かれている場合にあつては、あらかじめ非常災害対策本部長が定めた順序で、その職務を代理する。
非常災害対策副本部長 及び非常災害対策本部員以外の非常災害対策本部の職員は、内閣官房 若しくは内閣府 その他の指定行政機関の職員 又は指定地方行政機関の長 若しくはその職員のうちから、内閣総理大臣が任命する。
非常災害対策本部に、当該非常災害対策本部の所管区域にあつて当該非常災害対策本部長の定めるところにより当該非常災害対策本部の事務の一部を行う組織として、非常災害現地対策本部を置くことができる。
第二十三条の四第六項後段、第七項 及び第八項の規定は、非常災害現地対策本部について準用する。
非常災害現地対策本部長 及び非常災害現地対策本部員 その他の職員は、非常災害対策副本部長、非常災害対策本部員 その他の職員のうちから、非常災害対策本部長が指名する者をもつて充てる。
非常災害対策本部は、次に掲げる事務をつかさどる。
災害応急対策を的確かつ迅速に実施するための方針の作成に関すること。
所管区域において指定行政機関の長、指定地方行政機関の長、地方公共団体の長 その他の執行機関、指定公共機関 及び指定地方公共機関が防災計画に基づいて実施する災害応急対策の総合調整に関すること。
非常災害に際し必要な緊急の措置の実施に関すること。
第二十八条の規定により非常災害対策本部長の権限に属する事務
前各号に掲げるもののほか、法令の規定によりその権限に属する事務
指定行政機関の長は、非常災害対策本部が設置されたときは、災害応急対策に必要な権限の全部 又は一部を当該非常災害対策本部の職員である当該指定行政機関の職員 又は当該指定地方行政機関の長 若しくはその職員に委任することができる。
指定行政機関の長は、前項の規定による委任をしたときは、直ちに、その旨を告示しなければならない。
非常災害対策本部長は、前条の規定により権限を委任された職員の当該非常災害対策本部の所管区域における権限の行使について調整をすることができる。
非常災害対策本部長は、当該非常災害対策本部の所管区域における災害応急対策を的確かつ迅速に実施するため特に必要があると認めるときは、その必要な限度において、関係指定行政機関の長 及び関係指定地方行政機関の長 並びに前条の規定により権限を委任された当該指定行政機関の職員 及び当該指定地方行政機関の職員、地方公共団体の長 その他の執行機関 並びに指定公共機関 及び指定地方公共機関に対し、必要な指示をすることができる。
非常災害対策本部長は、当該非常災害対策本部の所管区域における災害応急対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長 及び関係地方行政機関の長、地方公共団体の長 その他の執行機関、指定公共機関 及び指定地方公共機関 並びにその他の関係者に対し、資料 又は情報の提供、意見の表明 その他必要な協力を求めることができる。
非常災害対策本部長は、前三項の規定による権限の全部 又は一部を非常災害対策副本部長に委任することができる。
非常災害対策本部長は、非常災害現地対策本部が置かれたときは、第一項から第三項までの規定による権限(第二項の規定による関係指定行政機関の長に対する指示を除く。)の一部を非常災害現地対策本部長に委任することができる。
非常災害対策本部長は、前二項の規定による委任をしたときは、直ちに、その旨を告示しなければならない。
著しく異常かつ激甚な非常災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、当該災害に係る災害応急対策を推進するため特別の必要があると認めるときは、内閣総理大臣は、内閣府設置法第四十条第二項の規定にかかわらず、閣議にかけて、臨時に内閣府に緊急災害対策本部を設置することができる。
第二十三条の三第二項の規定は、緊急災害対策本部について準用する。
第一項の規定により緊急災害対策本部が設置された場合において、当該災害に係る特定災害対策本部 又は非常災害対策本部が既に設置されているときは、当該特定災害対策本部 又は非常災害対策本部は廃止されるものとし、緊急災害対策本部が当該特定災害対策本部 又は非常災害対策本部の所掌事務を承継するものとする。
緊急災害対策本部の長は、緊急災害対策本部長とし、内閣総理大臣(内閣総理大臣に事故があるときは、そのあらかじめ指名する国務大臣)をもつて充てる。
緊急災害対策本部長は、緊急災害対策本部の事務を総括し、所部の職員を指揮監督する。
緊急災害対策本部に、緊急災害対策副本部長、緊急災害対策本部員 その他の職員を置く。
緊急災害対策副本部長は、緊急災害対策本部長を助け、緊急災害対策本部長に事故があるときは、その職務を代理する。
緊急災害対策副本部長が二人以上置かれている場合にあつては、あらかじめ緊急災害対策本部長が定めた順序で、その職務を代理する。
緊急災害対策本部員は、次に掲げる者をもつて充てる。
緊急災害対策本部長 及び緊急災害対策副本部長以外のすべての国務大臣
内閣危機管理監
副大臣 又は国務大臣以外の指定行政機関の長のうちから、内閣総理大臣が任命する者
緊急災害対策副本部長 及び緊急災害対策本部員以外の緊急災害対策本部の職員は、内閣官房 若しくは内閣府 その他の指定行政機関の職員 又は指定地方行政機関の長 若しくはその職員のうちから、内閣総理大臣が任命する。
緊急災害対策本部に、当該緊急災害対策本部の所管区域にあつて当該緊急災害対策本部長の定めるところにより当該緊急災害対策本部の事務の一部を行う組織として、閣議にかけて、緊急災害現地対策本部を置くことができる。
第二十三条の四第六項後段、第七項 及び第八項の規定は、緊急災害現地対策本部について準用する。
緊急災害現地対策本部に、緊急災害現地対策本部長 及び緊急災害現地対策本部員 その他の職員を置く。
緊急災害現地対策本部長は、緊急災害対策本部長の命を受け、緊急災害現地対策本部の事務を掌理する。
緊急災害現地対策本部長 及び緊急災害現地対策本部員 その他の職員は、緊急災害対策副本部長、緊急災害対策本部員 その他の職員のうちから、緊急災害対策本部長が指名する者をもつて充てる。
緊急災害対策本部は、次に掲げる事務をつかさどる。
災害応急対策を的確かつ迅速に実施するための方針の作成に関すること。
所管区域において指定行政機関の長、指定地方行政機関の長、地方公共団体の長 その他の執行機関、指定公共機関 及び指定地方公共機関が防災計画に基づいて実施する災害応急対策の総合調整に関すること。
非常災害に際し必要な緊急の措置の実施に関すること。
第二十八条の六の規定により緊急災害対策本部長の権限に属する事務
前各号に掲げるもののほか、法令の規定によりその権限に属する事務
指定行政機関の長は、緊急災害対策本部が設置されたときは、災害応急対策に必要な権限の全部 又は一部を当該緊急災害対策本部の職員である当該指定行政機関の職員 又は当該指定地方行政機関の長 若しくはその職員に委任することができる。
指定行政機関の長は、前項の規定による委任をしたときは、直ちに、その旨を告示しなければならない。
緊急災害対策本部長は、前条の規定により権限を委任された職員の当該緊急災害対策本部の所管区域における権限の行使について調整をすることができる。
緊急災害対策本部長は、当該緊急災害対策本部の所管区域における災害応急対策を的確かつ迅速に実施するため特に必要があると認めるときは、その必要な限度において、関係指定行政機関の長 及び関係指定地方行政機関の長 並びに前条の規定により権限を委任された当該指定行政機関の職員 及び当該指定地方行政機関の職員、地方公共団体の長 その他の執行機関 並びに指定公共機関 及び指定地方公共機関に対し、必要な指示をすることができる。
緊急災害対策本部長は当該緊急災害対策本部の所管区域における災害応急対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長 及び関係地方行政機関の長、地方公共団体の長 その他の執行機関、指定公共機関 及び指定地方公共機関 並びにその他の関係者に対し、資料 又は情報の提供、意見の表明 その他必要な協力を求めることができる。
緊急災害対策本部長は、前三項の規定による権限の全部 又は一部を緊急災害対策副本部長に委任することができる。
緊急災害対策本部長は、緊急災害現地対策本部が置かれたときは、第一項から第三項までの規定による権限(第二項の規定による関係指定行政機関の長に対する指示を除く。)の一部を緊急災害現地対策本部長に委任することができる。
緊急災害対策本部長は、前二項の規定による委任をしたときは、直ちに、その旨を告示しなければならない。
第四節 災害時における職員の派遣
都道府県知事 又は都道府県の委員会 若しくは委員(以下「都道府県知事等」という。)は、災害応急対策 又は災害復旧のため必要があるときは、政令で定めるところにより、指定行政機関の長、指定地方行政機関の長 又は指定公共機関(独立行政法人通則法第二条第四項に規定する行政執行法人に限る。以下この節において同じ。)に対し、当該指定行政機関、指定地方行政機関 又は指定公共機関の職員の派遣を要請することができる。
市町村長 又は市町村の委員会 若しくは委員(以下「市町村長等」という。)は、災害応急対策 又は災害復旧のため必要があるときは、政令で定めるところにより、指定地方行政機関の長 又は指定公共機関(その業務の内容 その他の事情を勘案して市町村の地域に係る災害応急対策 又は災害復旧に特に寄与するものとしてそれぞれ地域を限つて内閣総理大臣が指定するものに限る。次条において「特定公共機関」という。)に対し、当該指定地方行政機関 又は指定公共機関の職員の派遣を要請することができる。
都道府県 又は市町村の委員会 又は委員は、前二項の規定により職員の派遣を要請しようとするときは、あらかじめ、当該都道府県の知事 又は当該市町村の市町村長に協議しなければならない。
都道府県知事等 又は市町村長等は、災害応急対策 又は災害復旧のため必要があるときは、政令で定めるところにより、内閣総理大臣 又は都道府県知事に対し、それぞれ、指定行政機関、指定地方行政機関 若しくは指定公共機関 又は指定地方行政機関 若しくは特定公共機関の職員の派遣についてあつせんを求めることができる。
都道府県知事等 又は市町村長等は、災害応急対策 又は災害復旧のため必要があるときは、政令で定めるところにより、内閣総理大臣 又は都道府県知事に対し、それぞれ、地方自治法第二百五十二条の十七の規定による職員の派遣について、又は同条の規定による職員の派遣 若しくは地方独立行政法人法第百二十四条第一項の規定による職員(指定地方公共機関である同法第二条第二項に規定する特定地方独立行政法人(次条において「特定地方公共機関」という。)の職員に限る。)の派遣についてあつせんを求めることができる。
前条第三項の規定は、前二項の規定によりあつせんを求めようとする場合について準用する。
指定行政機関の長 及び指定地方行政機関の長、都道府県知事等 及び市町村長等 並びに指定公共機関 及び特定地方公共機関は、前二条の規定による要請 又はあつせんがあつたときは、その所掌事務 又は業務の遂行に著しい支障のない限り、適任と認める職員を派遣しなければならない。
都道府県 又は市町村は、前条 又は他の法律の規定により災害応急対策 又は災害復旧のため派遣された職員に対し、政令で定めるところにより、災害派遣手当を支給することができる。
前項に規定するもののほか、前条の規定により指定行政機関、指定地方行政機関 又は指定公共機関から派遣された職員の身分取扱いに関し必要な事項は、政令で定める。
指定行政機関の長若しくは指定地方行政機関の長、都道府県知事 又は指定公共機関は、内閣総理大臣に対し、第三十一条の規定による職員の派遣が円滑に行われるよう、定期的に、災害応急対策 又は災害復旧に必要な技術、知識 又は経験を有する職員の職種別現員数 及びこれらの者の技術、知識 又は経験の程度を記載した資料を提出するとともに、当該資料を相互に交換しなければならない。