建築基準法

# 昭和二十五年法律第二百一号 #
略称 : 建基法 

第二章 建築物の敷地、構造及び建築設備

分類 法律
カテゴリ   建築・住宅
@ 施行日 : 令和六年六月十九日 ( 2024年 6月19日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第五十三号による改正
最終編集日 : 2024年 10月18日 17時55分


1項

建築物の敷地は、これに接する道の境より高くなければならず、建築物の地盤面は、これに接する周囲の土地より高くなければならない。


ただし、敷地内の排水に支障がない場合 又は建築物の用途により防湿の必要がない場合においては、この限りでない。

2項

湿潤な土地、出水のおそれの多い土地 又はごみ その他これに類する物で埋め立てられた土地に建築物を建築する場合においては、盛土、地盤の改良 その他衛生上 又は安全上必要な措置を講じなければならない。

3項

建築物の敷地には、雨水 及び汚水を排出し、又は処理するための適当な下水管、下水溝 又はためます その他これらに類する施設をしなければならない。

4項

建築物ががけ崩れ等による被害を受けるおそれのある場合においては、擁壁の設置 その他安全上適当な措置を講じなければならない。

1項

建築物は、自重、積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧 及び水圧 並びに地震 その他の震動 及び衝撃に対して安全な構造のものとして、次の各号に掲げる建築物の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める基準に適合するものでなければならない。

一 号

高さが六十メートルを超える建築物 当該建築物の安全上必要な構造方法に関して政令で定める技術的基準に適合するものであること。

二 号

高さが六十メートル以下の建築物のうち、第六条第一項第二号に掲げる建築物(高さが十三メートル 又は軒の高さが九メートルを超えるものに限る)又は同項第三号に掲げる建築物(地階を除く階数が四以上である鉄骨造の建築物、高さが二十メートルを超える鉄筋コンクリート造 又は鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物 その他これらの建築物に準ずるものとして政令で定める建築物に限る)次に掲げる基準のいずれかに適合するものであること。

当該建築物の安全上必要な構造方法に関して政令で定める技術的基準に適合すること。


この場合において、その構造方法は、地震力によつて建築物の地上部分の各階に生ずる水平方向の変形を把握すること その他の政令で定める基準に従つた構造計算で、国土交通大臣が定めた方法によるもの又は国土交通大臣の認定を受けたプログラムによるものによつて確かめられる安全性を有すること。

前号に定める基準に適合すること。

三 号

高さが六十メートル以下の建築物のうち、第六条第一項第二号 又は第三号に掲げる建築物 その他その主要構造部(床、屋根 及び階段を除く)を石造、れんが造、コンクリートブロック造、無筋コンクリート造 その他これらに類する構造とした建築物で高さが十三メートル 又は軒の高さが九メートルを超えるもの(前号に掲げる建築物を除く)次に掲げる基準のいずれかに適合するものであること。

当該建築物の安全上必要な構造方法に関して政令で定める技術的基準に適合すること。


この場合において、その構造方法は、構造耐力上主要な部分ごとに応力度が許容応力度を超えないことを確かめること その他の政令で定める基準に従つた構造計算で、国土交通大臣が定めた方法によるもの又は国土交通大臣の認定を受けたプログラムによるものによつて確かめられる安全性を有すること。

前二号に定める基準のいずれかに適合すること。

四 号

前三号に掲げる建築物以外の建築物 次に掲げる基準のいずれかに適合するものであること。

当該建築物の安全上必要な構造方法に関して政令で定める技術的基準に適合すること。

前三号に定める基準のいずれかに適合すること。

2項

前項に規定する基準の適用上の建築物であつても別の建築物とみなすことができる部分として政令で定める部分が二以上ある建築物の当該建築物の部分は、同項の規定の適用については、それぞれ別の建築物とみなす。

1項

次の各号いずれかに該当する建築物(その主要構造部(床、屋根 及び階段を除く)の政令で定める部分の全部 又は一部に木材、プラスチック その他の可燃材料を用いたものに限る)は、その特定主要構造部を通常火災終了時間(建築物の構造、建築設備 及び用途に応じて通常の火災が消火の措置により終了するまでに通常要する時間をいう。)が経過するまでの間当該火災による建築物の倒壊 及び延焼を防止するために特定主要構造部に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの 又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。


ただし、その周囲に延焼防止上有効な空地で政令で定める技術的基準に適合するものを有する建築物については、この限りでない。

一 号

地階を除く階数が四以上である建築物

二 号

高さが十六メートルを超える建築物

三 号

別表第一(い)欄(五)項 又は(六)項に掲げる用途に供する特殊建築物で、高さが十三メートルを超えるもの

2項

延べ面積が三千平方メートルを超える建築物(その主要構造部(床、屋根 及び階段を除く)の前項の政令で定める部分の全部 又は一部に木材、プラスチック その他の可燃材料を用いたものに限る)は、その壁、柱、床 その他の建築物の部分 又は防火戸 その他の政令で定める防火設備を通常の火災時における火熱が当該建築物の周囲に防火上有害な影響を及ぼすことを防止するためにこれらに必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの 又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。

3項

前二項に規定する基準の適用上の建築物であつても別の建築物とみなすことができる部分として政令で定める部分が二以上ある建築物の当該建築物の部分は、これらの規定の適用については、それぞれ別の建築物とみなす。

1項

特定行政庁が防火地域 及び準防火地域以外の市街地について指定する区域内にある建築物の屋根の構造は、通常の火災を想定した火の粉による建築物の火災の発生を防止するために屋根に必要とされる性能に関して建築物の構造 及び用途の区分に応じて政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの 又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。


ただし、茶室、あずまや その他これらに類する建築物 又は延べ面積が十平方メートル以内の物置、納屋 その他これらに類する建築物の屋根の延焼のおそれのある部分以外の部分については、この限りでない。

2項

特定行政庁は、前項の規定による指定をする場合においては、あらかじめ、都市計画区域内にある区域については都道府県都市計画審議会(市町村都市計画審議会が置かれている市町村の長たる特定行政庁が行う場合にあつては、当該市町村都市計画審議会。第五十一条除き、以下同じ。)の意見を聴き、その他の区域については関係市町村の同意を得なければならない。

1項

前条第一項の市街地の区域内にある建築物(その主要構造部の第二十一条第一項の政令で定める部分が木材、プラスチック その他の可燃材料で造られたもの(第二十五条 及び第六十一条第一項において「木造建築物等」という。)に限る)は、その外壁で延焼のおそれのある部分の構造を、準防火性能(建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼の抑制に一定の効果を発揮するために外壁に必要とされる性能をいう。)に関して政令で定める技術的基準に適合する土塗壁 その他の構造で、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの 又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。

1項

建築物が第二十二条第一項の市街地の区域の内外にわたる場合においては、その全部について同項の市街地の区域内の建築物に関する規定を適用する。

1項

延べ面積(同一敷地内に二以上の木造建築物等がある場合においては、その延べ面積の合計)が千平方メートルを超える木造建築物等は、その外壁 及び軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし、その屋根の構造を第二十二条第一項に規定する構造としなければならない。

1項

延べ面積が千平方メートルを超える建築物は、防火上有効な構造の防火壁 又は防火床によつて有効に区画し、かつ、各区画における床面積の合計をそれぞれ千平方メートル以内としなければならない。


ただし次の各号いずれかに該当する建築物については、この限りでない。

一 号
耐火建築物 又は準耐火建築物
二 号

卸売市場の上家、機械製作工場 その他これらと同等以上に火災の発生のおそれが少ない用途に供する建築物で、次の 又はいずれかに該当するもの

主要構造部が不燃材料で造られたものその他これに類する構造のもの
構造方法、主要構造部の防火の措置 その他の事項について防火上必要な政令で定める技術的基準に適合するもの
三 号

畜舎 その他の政令で定める用途に供する建築物で、その周辺地域が農業上の利用に供され、又はこれと同様の状況にあつて、その構造 及び用途 並びに周囲の状況に関し避難上 及び延焼防止上支障がないものとして国土交通大臣が定める基準に適合するもの

2項

防火上有効な構造の防火壁 又は防火床によつて他の部分と有効に区画されている部分(以下この項において「特定部分」という。)を有する建築物であつて、当該建築物の特定部分が次の各号いずれかに該当し、かつ、当該特定部分の外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に第二条第九号の二ロに規定する防火設備を有するものに係る前項の規定の適用については、当該建築物の特定部分 及び他の部分をそれぞれ別の建築物とみなし、かつ、当該特定部分を同項第一号に該当する建築物とみなす。

一 号

当該特定部分の特定主要構造部が耐火構造であるもの 又は第二条第九号の二イ(2)に規定する性能と同等の性能を有するものとして国土交通大臣が定める基準に適合するもの

二 号

当該特定部分の主要構造部が準耐火構造であるもの 又はこれと同等の準耐火性能を有するものとして国土交通大臣が定める基準に適合するもの(前号に該当するものを除く

1項

次の各号いずれかに該当する特殊建築物は、その特定主要構造部を当該特殊建築物に存する者の全てが当該特殊建築物から地上までの避難を終了するまでの間通常の火災による建築物の倒壊 及び延焼を防止するために特定主要構造部に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの 又は国土交通大臣の認定を受けたものとし、かつ、その外壁の開口部であつて建築物の他の部分から当該開口部へ延焼するおそれがあるものとして政令で定めるものに、防火戸 その他の政令で定める防火設備(その構造が遮炎性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの 又は国土交通大臣の認定を受けたものに限る)を設けなければならない。

一 号

別表第一(ろ)欄に掲げる階を同表(い)欄(一)項から(四)項までに掲げる用途に供するもの(階数がで延べ面積が二百平方メートル未満のもの(同表(ろ)欄に掲げる階を同表(い)欄(二)項に掲げる用途で政令で定めるものに供するものにあつては、政令で定める技術的基準に従つて警報設備を設けたものに限る)を除く

二 号

別表第一(い)欄(一)項から(四)項までに掲げる用途に供するもので、その用途に供する部分(同表(一)項の場合にあつては客席、同表(二)項 及び(四)項の場合にあつては二階の部分に限り、かつ、病院 及び診療所についてはその部分に患者の収容施設がある場合に限る)の床面積の合計が同表(は)欄当該各項に該当するもの

三 号

別表第一(い)欄(四)項に掲げる用途に供するもので、その用途に供する部分の床面積の合計が三千平方メートル以上のもの

四 号

劇場、映画館 又は演芸場の用途に供するもので、主階が一階にないもの(階数が三以下で延べ面積が二百平方メートル未満のものを除く

2項

次の各号いずれかに該当する特殊建築物は、耐火建築物としなければならない。

一 号

別表第一(い)欄(五)項に掲げる用途に供するもので、その用途に供する三階以上の部分の床面積の合計が同表(は)欄(五)項に該当するもの

二 号

別表第一(ろ)欄(六)項に掲げる階を同表(い)欄(六)項に掲げる用途に供するもの

3項

次の各号いずれかに該当する特殊建築物は、耐火建築物 又は準耐火建築物(別表第一(い)欄(六)項に掲げる用途に供するものにあつては、第二条第九号の三ロに該当する準耐火建築物のうち政令で定めるものを除く)としなければならない。

一 号

別表第一(い)欄(五)項 又は(六)項に掲げる用途に供するもので、その用途に供する部分の床面積の合計が同表(に)欄の当該各項に該当するもの

二 号

別表第二(と)項第四号に規定する危険物(安全上 及び防火上支障がないものとして政令で定めるものを除く。以下この号において同じ。)の貯蔵場 又は処理場の用途に供するもの(貯蔵 又は処理に係る危険物の数量が政令で定める限度を超えないものを除く

4項

前三項に規定する基準の適用上の建築物であつても別の建築物とみなすことができる部分として政令で定める部分が二以上ある建築物の当該建築物の部分は、これらの規定の適用については、それぞれ別の建築物とみなす。

1項

住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿 その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室(居住のための居室、学校の教室、病院の病室 その他これらに類するものとして政令で定めるものに限る)には、採光のための窓 その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、五分の一から十分の一までの間において居室の種類に応じ政令で定める割合以上としなければならない。


ただし、地階 若しくは地下工作物内に設ける居室 その他これらに類する居室 又は温湿度調整を必要とする作業を行う作業室 その他用途上やむを得ない居室については、この限りでない。

2項

居室には換気のための窓 その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、二十分の一以上としなければならない。


ただし、政令で定める技術的基準に従つて換気設備を設けた場合においては、この限りでない。

3項

別表第一(い)欄(一)項に掲げる用途に供する特殊建築物の居室 又は建築物の調理室、浴室 その他の室でかまど、こんろ その他火を使用する設備 若しくは器具を設けたもの(政令で定めるものを除く)には、政令で定める技術的基準に従つて、換気設備を設けなければならない。

4項

ふすま、障子 その他随時開放することができるもので仕切られた二室は、前三項の規定の適用については、一室とみなす。

1項

建築物は、石綿 その他の物質の建築材料からの飛散 又は発散による衛生上の支障がないよう、次に掲げる基準に適合するものとしなければならない。

一 号

建築材料に石綿 その他の著しく衛生上有害なものとして政令で定める物質(次号 及び第三号において「石綿等」という。)を添加しないこと。

二 号

石綿等をあらかじめ添加した建築材料(石綿等を飛散 又は発散させるおそれがないものとして国土交通大臣が定めたもの 又は国土交通大臣の認定を受けたものを除く)を使用しないこと。

三 号

居室を有する建築物にあつては、前二号に定めるもののほか、石綿等以外の物質でその居室内において衛生上の支障を生ずるおそれがあるものとして政令で定める物質の区分に応じ、建築材料 及び換気設備について政令で定める技術的基準に適合すること。

1項

住宅の居室、学校の教室、病院の病室 又は寄宿舎の寝室で地階に設けるものは、壁 及び床の防湿の措置 その他の事項について衛生上必要な政令で定める技術的基準に適合するものとしなければならない。

1項

長屋 又は共同住宅の各戸の界壁は、次に掲げる基準に適合するものとしなければならない。

一 号

その構造が、隣接する住戸からの日常生活に伴い生ずる音を衛生上支障がないように低減するために界壁に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの 又は国土交通大臣の認定を受けたものであること。

二 号
小屋裏 又は天井裏に達するものであること。
2項

前項第二号の規定は、長屋 又は共同住宅の天井の構造が、隣接する住戸からの日常生活に伴い生ずる音を衛生上支障がないように低減するために天井に必要とされる性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものである場合においては、適用しない

1項

下水道法昭和三十三年法律第七十九号)第二条第八号に規定する処理区域内においては、便所は、水洗便所(汚水管が下水道法第二条第三号に規定する公共下水道に連結されたものに限る以外の便所としてはならない。

2項

便所から排出する汚物を下水道法第二条第六号に規定する終末処理場を有する公共下水道以外に放流しようとする場合においては、屎尿浄化槽(その構造が汚物処理性能(当該汚物を衛生上支障がないように処理するために屎尿浄化槽に必要とされる性能をいう。)に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの 又は国土交通大臣の認定を受けたものに限る)を設けなければならない。

1項
建築物の電気設備は、法律 又はこれに基く命令の規定で電気工作物に係る建築物の安全 及び防火に関するものの定める工法によつて設けなければならない。
1項

高さ二十メートルをこえる建築物には、有効に避雷設備を設けなければならない。


ただし、周囲の状況によつて安全上支障がない場合においては、この限りでない。

1項
建築物に設ける昇降機は、安全な構造で、かつ、その昇降路の周壁 及び開口部は、防火上支障がない構造でなければならない。
2項

高さ三十一メートルをこえる建築物(政令で定めるものを除く)には、非常用の昇降機を設けなければならない。

1項

別表第一(い)欄(一)項から(四)項までに掲げる用途に供する特殊建築物、階数が三以上である建築物、政令で定める窓 その他の開口部を有しない居室を有する建築物 又は延べ面積(同一敷地内に二以上の建築物がある場合においては、その延べ面積の合計)が千平方メートルをこえる建築物については、廊下、階段、出入口 その他の避難施設、消火栓、スプリンクラー、貯水槽 その他の消火設備、排煙設備、非常用の照明装置 及び進入口 並びに敷地内の避難上 及び消火上必要な通路は、政令で定める技術的基準に従つて、避難上 及び消火上支障がないようにしなければならない。

1項

別表第一(い)欄に掲げる用途に供する特殊建築物、階数が三以上である建築物、政令で定める窓 その他の開口部を有しない居室を有する建築物、延べ面積が千平方メートルをこえる建築物 又は建築物の調理室、浴室 その他の室でかまど、こんろ その他火を使用する設備 若しくは器具を設けたものは、政令で定めるものを除き、政令で定める技術的基準に従つて、その壁 及び天井(天井のない場合においては、屋根)の室内に面する部分の仕上げを防火上支障がないようにしなければならない。

1項

政令で定める窓 その他の開口部を有しない居室は、その居室を区画する主要構造部を耐火構造とし、又は不燃材料で造らなければならない。


ただし別表第一(い)欄(一)項に掲げる用途に供するものについては、この限りでない。

1項

居室の採光面積、天井 及び床の高さ、床の防湿方法、階段の構造、便所、防火壁、防火床、防火区画、消火設備、避雷設備 及び給水、排水 その他の配管設備の設置 及び構造 並びに浄化槽、煙突 及び昇降機の構造に関して、この章の規定を実施し、又は補足するために安全上、防火上 及び衛生上必要な技術的基準は、政令で定める。

1項

建築物の基礎、主要構造部 その他安全上、防火上又は衛生上重要である政令で定める部分に使用する木材、鋼材、コンクリート その他の建築材料として国土交通大臣が定めるもの(以下この条において「指定建築材料」という。)は、次の各号いずれかに該当するものでなければならない。

一 号
その品質が、指定建築材料ごとに国土交通大臣の指定する日本産業規格 又は日本農林規格に適合するもの
二 号

前号に掲げるもののほか、指定建築材料ごとに国土交通大臣が定める安全上、防火上 又は衛生上必要な品質に関する技術的基準に適合するものであることについて国土交通大臣の認定を受けたもの

1項

この章の規定 及びこれに基づく命令の規定は、その予想しない特殊の構造方法 又は建築材料を用いる建築物については、国土交通大臣がその構造方法 又は建築材料がこれらの規定に適合するものと同等以上の効力があると認める場合においては、適用しない

1項
地方公共団体は、条例で、津波、高潮、出水等による危険の著しい区域を災害危険区域として指定することができる。
2項

災害危険区域内における住居の用に供する建築物の建築の禁止 その他建築物の建築に関する制限で災害防止上必要なものは、前項の条例で定める。

1項

地方公共団体は、その地方の気候 若しくは風土の特殊性 又は特殊建築物の用途 若しくは規模に因り、この章の規定 又はこれに基く命令の規定のみによつては建築物の安全、防火 又は衛生の目的を充分に達し難いと認める場合においては、条例で、建築物の敷地、構造 又は建築設備に関して安全上、防火上 又は衛生上必要な制限を附加することができる。

1項

第六条第一項第四号の区域外においては、市町村は、土地の状況により必要と認める場合においては、国土交通大臣の承認を得て、条例で、区域を限り、第十九条第二十一条第二十八条第二十九条 及び第三十六条の規定の全部 若しくは一部を適用せず、又はこれらの規定による制限を緩和することができる。


ただし第六条第一項第一号 及び第三号の建築物については、この限りでない。