裁判員は、衆議院議員の選挙権を有する者の中から、この節の定めるところにより、選任するものとする。
裁判員の参加する刑事裁判に関する法律
第二節 選任
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第三十八条の規定に該当する場合のほか、次の各号のいずれかに該当する者は、裁判員となることができない。
学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に定める義務教育を終了しない者。
ただし、義務教育を終了した者と同等以上の学識を有する者は、この限りでない。
禁錮以上の刑に処せられた者
心身の故障のため裁判員の職務の遂行に著しい支障がある者
次の各号のいずれかに該当する者は、裁判員の職務に就くことができない。
次のいずれかに該当する国の行政機関の職員
一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)別表第十一指定職俸給表の適用を受ける職員(ニに掲げる者を除く。)
一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律(平成十二年法律第百二十五号)第七条第一項に規定する俸給表の適用を受ける職員であって、同表七号俸の俸給月額以上の俸給を受けるもの
特別職の職員の給与に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十二号)別表第一 及び別表第二の適用を受ける職員
防衛省の職員の給与等に関する法律(昭和二十七年法律第二百六十六号。以下「防衛省職員給与法」という。)第四条第一項の規定により一般職の職員の給与に関する法律別表第十一指定職俸給表の適用を受ける職員、防衛省職員給与法第四条第二項の規定により一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律第七条第一項の俸給表に定める額の俸給(同表七号俸の俸給月額以上のものに限る。)を受ける職員 及び防衛省職員給与法第四条第五項の規定の適用を受ける職員
裁判官 及び裁判官であった者
検察官 及び検察官であった者
弁護士(外国法事務弁護士を含む。以下この項において同じ。)及び弁護士であった者
司法警察職員としての職務を行う者
裁判所の職員(非常勤の者を除く。)
法務省の職員(非常勤の者を除く。)
国家公安委員会委員 及び都道府県公安委員会委員 並びに警察職員(非常勤の者を除く。)
判事、判事補、検事 又は弁護士となる資格を有する者
学校教育法に定める大学の学部、専攻科 又は大学院の法律学の教授 又は准教授
都道府県知事 及び市町村(特別区を含む。以下同じ。)の長
次のいずれかに該当する者も、前項と同様とする。
禁錮以上の刑に当たる罪につき起訴され、その被告事件の終結に至らない者
逮捕 又は勾留されている者
次の各号のいずれかに該当する者は、裁判員となることについて辞退の申立てをすることができる。
年齢七十年以上の者
地方公共団体の議会の議員(会期中の者に限る。)
学校教育法第一条、第百二十四条 又は第百三十四条の学校の学生 又は生徒(常時通学を要する課程に在学する者に限る。)
過去五年以内に裁判員 又は補充裁判員の職にあった者
過去三年以内に選任予定裁判員であった者
過去一年以内に裁判員候補者として第二十七条第一項に規定する裁判員等選任手続の期日に出頭したことがある者(第三十四条第七項(第三十八条第二項(第四十六条第二項において準用する場合を含む。)、第四十七条第二項 及び第九十二条第二項において準用する場合を含む。第二十六条第三項において同じ。)の規定による不選任の決定があった者を除く。)
過去五年以内に検察審査会法(昭和二十三年法律第百四十七号)の規定による検察審査員 又は補充員の職にあった者
次に掲げる事由 その他政令で定めるやむを得ない事由があり、裁判員の職務を行うこと 又は裁判員候補者として第二十七条第一項に規定する裁判員等選任手続の期日に出頭することが困難な者
重い疾病 又は傷害により裁判所に出頭することが困難であること。
介護 又は養育が行われなければ日常生活を営むのに支障がある同居の親族の介護 又は養育を行う必要があること。
その従事する事業における重要な用務であって自らがこれを処理しなければ当該事業に著しい損害が生じるおそれがあるものがあること。
父母の葬式への出席 その他の社会生活上の重要な用務であって他の期日に行うことができないものがあること。
重大な災害により生活基盤に著しい被害を受け、その生活の再建のための用務を行う必要があること。
次の各号のいずれかに該当する者は、当該事件について裁判員となることができない。
被告人 又は被害者
被告人 又は被害者の親族 又は親族であった者
被告人 又は被害者の法定代理人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人 又は補助監督人
被告人 又は被害者の同居人 又は被用者
事件について告発 又は請求をした者
事件について証人 又は鑑定人になった者
事件について被告人の代理人、弁護人 又は補佐人になった者
事件について検察官 又は司法警察職員として職務を行った者
事件について検察審査員 又は審査補助員として職務を行い、又は補充員として検察審査会議を傍聴した者
事件について刑事訴訟法第二百六十六条第二号の決定、略式命令、同法第三百九十八条から第四百条まで、第四百十二条 若しくは第四百十三条の規定により差し戻し、若しくは移送された場合における原判決 又はこれらの裁判の基礎となった取調べに関与した者。
ただし、受託裁判官として関与した場合は、この限りでない。
前条のほか、裁判所がこの法律の定めるところにより不公平な裁判をするおそれがあると認めた者は、当該事件について裁判員となることができない。
第十三条から前条までの規定(裁判員の選任資格、欠格事由、就職禁止事由、辞退事由、事件に関連する不適格事由 及びその他の不適格事由)は、補充裁判員に準用する。
地方裁判所は、最高裁判所規則で定めるところにより、毎年九月一日までに、次年に必要な裁判員候補者の員数をその管轄区域内の市町村に割り当て、これを市町村の選挙管理委員会に通知しなければならない。
前項の裁判員候補者の員数は、最高裁判所規則で定めるところにより、地方裁判所が対象事件の取扱状況 その他の事項を勘案して算定した数とする。
市町村の選挙管理委員会は、前条第一項の通知を受けたときは、選挙人名簿に登録されている者の中から裁判員候補者の予定者として当該通知に係る員数の者(公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第二十七条第一項の規定により選挙人名簿に同法第十一条第一項 若しくは第二百五十二条 又は政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)第二十八条の規定により選挙権を有しなくなった旨の表示がなされている者を除く。)をくじで選定しなければならない。
市町村の選挙管理委員会は、前項の規定により選定した者について、選挙人名簿に記載(公職選挙法第十九条第三項の規定により磁気ディスクをもって調製する選挙人名簿にあっては、記録)をされている氏名、住所 及び生年月日の記載(次項の規定により磁気ディスクをもって調製する裁判員候補者予定者名簿にあっては、記録)をした裁判員候補者予定者名簿を調製しなければならない。
裁判員候補者予定者名簿は、磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物を含む。以下同じ。)をもって調製することができる。
市町村の選挙管理委員会は、第二十条第一項の通知を受けた年の十月十五日までに裁判員候補者予定者名簿を当該通知をした地方裁判所に送付しなければならない。
地方裁判所は、前条の規定により裁判員候補者予定者名簿の送付を受けたときは、これに基づき、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判員候補者の氏名、住所 及び生年月日の記載(次項の規定により磁気ディスクをもって調製する裁判員候補者名簿にあっては、記録。第二十五条 及び第二十六条第三項において同じ。)をした裁判員候補者名簿を調製しなければならない。
裁判員候補者名簿は、磁気ディスクをもって調製することができる。
地方裁判所は、裁判員候補者について、死亡したことを知ったとき、第十三条に規定する者に該当しないと認めたとき、第十四条の規定により裁判員となることができない者であると認めたとき 又は第十五条第一項各号に掲げる者に該当すると認めたときは、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判員候補者名簿から消除しなければならない。
市町村の選挙管理委員会は、第二十一条第一項の規定により選定した裁判員候補者の予定者について、死亡したこと 又は衆議院議員の選挙権を有しなくなったことを知ったときは、前条の規定により裁判員候補者予定者名簿を送付した地方裁判所にその旨を通知しなければならない。
ただし、当該裁判員候補者予定者名簿を送付した年の次年が経過したときは、この限りでない。
地方裁判所は、第二十条第一項の規定により通知をした年の次年において、その年に必要な裁判員候補者を補充する必要があると認めたときは、最高裁判所規則で定めるところにより、速やかに、その補充する裁判員候補者の員数をその管轄区域内の市町村に割り当て、これを市町村の選挙管理委員会に通知しなければならない。
前三条の規定は、前項の場合に準用する。
この場合において、
第二十二条中
「第二十条第一項の通知を受けた年の十月十五日までに」とあるのは
「速やかに」と、
前条第一項中
「した裁判員候補者名簿」とあるのは
「追加した裁判員候補者名簿」と、
同条第四項ただし書中
「送付した年の次年」とあるのは
「送付した年」と
読み替えるものとする。
地方裁判所は、第二十三条第一項(前条第二項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による裁判員候補者名簿の調製をしたときは、当該裁判員候補者名簿に記載をされた者にその旨を通知しなければならない。
対象事件につき第一回の公判期日が定まったときは、裁判所は、必要な員数の補充裁判員を置く決定 又は補充裁判員を置かない決定をしなければならない。
裁判所は、前項の決定をしたときは、審判に要すると見込まれる期間 その他の事情を考慮して、呼び出すべき裁判員候補者の員数を定めなければならない。
地方裁判所は、裁判員候補者名簿に記載をされた裁判員候補者の中から前項の規定により定められた員数の呼び出すべき裁判員候補者をくじで選定しなければならない。
ただし、裁判所の呼出しに応じて次条第一項に規定する裁判員等選任手続の期日に出頭した裁判員候補者(第三十四条第七項の規定による不選任の決定があった者を除く。)については、その年において再度選定することはできない。
地方裁判所は、検察官 及び弁護人に対し前項のくじに立ち会う機会を与えなければならない。
裁判所は、裁判員 及び補充裁判員の選任のための手続(以下「裁判員等選任手続」という。)を行う期日を定めて、前条第三項の規定により選定された裁判員候補者を呼び出さなければならない。
ただし、裁判員等選任手続を行う期日から裁判員の職務が終了すると見込まれる日までの間(以下「職務従事予定期間」という。)において次の各号に掲げるいずれかの事由があると認められる裁判員候補者については、この限りでない。
第十三条に規定する者に該当しないこと。
第十四条の規定により裁判員となることができない者であること。
第十五条第一項各号 若しくは第二項各号 又は第十七条各号に掲げる者に該当すること。
第十六条の規定により裁判員となることについて辞退の申立てがあった裁判員候補者について同条各号に掲げる者に該当すること。
前項の呼出しは、呼出状の送達によってする。
呼出状には、出頭すべき日時、場所、呼出しに応じないときは過料に処せられることがある旨 その他最高裁判所規則で定める事項を記載しなければならない。
裁判員等選任手続の期日と裁判員候補者に対する呼出状の送達との間には、最高裁判所規則で定める猶予期間を置かなければならない。
裁判所は、第一項の規定による呼出し後その出頭すべき日時までの間に、職務従事予定期間において同項各号に掲げるいずれかの事由があると認められるに至った裁判員候補者については、直ちにその呼出しを取り消さなければならない。
裁判所は、前項の規定により呼出しを取り消したときは、速やかに当該裁判員候補者にその旨を通知しなければならない。
裁判所は、前条第一項本文の規定にかかわらず、第二十六条第三項の規定により選定された裁判員候補者のうち、著しく異常かつ激甚な非常災害により、郵便物の配達 若しくは取集が極めて困難である地域 又は交通が途絶し 若しくは遮断された地域に住所を有する者については、前条第一項の規定による呼出しをしないことができる。
裁判所は、裁判員等選任手続において裁判員 及び必要な員数の補充裁判員を選任するために必要があると認めるときは、追加して必要な員数の裁判員候補者を呼び出すことができる。
第二十六条第三項 及び第四項、第二十七条第一項ただし書 及び第二項から第六項まで 並びに前条の規定は、前項の場合に準用する。
この場合において、
第二十六条第三項中
「前項の規定により定められた員数」とあるのは、
「裁判所が必要と認めた員数」と
読み替えるものとする。
呼出しを受けた裁判員候補者は、裁判員等選任手続の期日に出頭しなければならない。
裁判所の呼出しに応じて裁判員等選任手続の期日に出頭した裁判員候補者には、最高裁判所規則で定めるところにより、旅費、日当 及び宿泊料を支給する。
地方裁判所は、裁判所の呼出しに応じて裁判員等選任手続の期日に出頭した裁判員候補者については、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判員候補者名簿から消除しなければならない。
ただし、第三十四条第七項の規定による不選任の決定があった裁判員候補者については、この限りでない。
裁判所は、裁判員等選任手続に先立ち、第二十六条第三項(第二十八条第二項において準用する場合を含む。)の規定により選定された裁判員候補者が、職務従事予定期間において、第十三条に規定する者に該当するかどうか、第十四条の規定により裁判員となることができない者でないかどうか、第十五条第一項各号 若しくは第二項各号 又は第十七条各号に掲げる者に該当しないかどうか 及び第十六条各号に掲げる者に該当するかどうか 並びに不公平な裁判をするおそれがないかどうかの判断に必要な質問をするため、質問票を用いることができる。
裁判員候補者は、裁判員等選任手続の期日の日前に質問票の送付を受けたときは、裁判所の指定に従い、当該質問票を返送し 又は持参しなければならない。
裁判員候補者は、質問票に虚偽の記載をしてはならない。
前三項 及び次条第二項に定めるもののほか、質問票の記載事項 その他の質問票に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
裁判長(第二条第三項の決定があった場合は、裁判官。第三十九条を除き、以下この節において同じ。)は、裁判員等選任手続の期日の二日前までに、呼び出した裁判員候補者の氏名を記載した名簿を検察官 及び弁護人に送付しなければならない。
裁判長は、裁判員等選任手続の期日の日に、裁判員等選任手続に先立ち、裁判員候補者が提出した質問票の写しを検察官 及び弁護人に閲覧させなければならない。
裁判員等選任手続は、裁判官 及び裁判所書記官が列席し、かつ、検察官 及び弁護人が出席して行うものとする。
裁判所は、必要と認めるときは、裁判員等選任手続に被告人を出席させることができる。
裁判員等選任手続は、公開しない。
裁判員等選任手続の指揮は、裁判長が行う。
裁判員等選任手続は、第三十四条第四項 及び第三十六条第一項の規定による不選任の決定の請求が裁判員候補者の面前において行われないようにすること その他裁判員候補者の心情に十分配慮して、これを行わなければならない。
裁判所は、裁判員等選任手続の続行のため、新たな期日を定めることができる。
この場合において、裁判員等選任手続の期日に出頭した裁判員候補者に対し当該新たな期日を通知したときは、呼出状の送達があった場合と同一の効力を有する。
裁判官、検察官、被告人 及び弁護人は、刑事訴訟法第二百九十条の二第一項 又は第三項の決定があった事件の裁判員等選任手続においては、裁判員候補者に対し、正当な理由がなく、被害者特定事項(同条第一項に規定する被害者特定事項をいう。以下この条において同じ。)を明らかにしてはならない。
裁判長は、前項に規定する裁判員等選任手続において裁判員候補者に対して被害者特定事項が明らかにされた場合には、当該裁判員候補者に対し、当該被害者特定事項を公にしてはならない旨を告知するものとする。
前項の規定による告知を受けた裁判員候補者 又は当該裁判員候補者であった者は、裁判員等選任手続において知った被害者特定事項を公にしてはならない。
裁判員等選任手続において、裁判長は、裁判員候補者が、職務従事予定期間において、第十三条に規定する者に該当するかどうか、第十四条の規定により裁判員となることができない者でないかどうか、第十五条第一項各号 若しくは第二項各号 若しくは第十七条各号に掲げる者に該当しないかどうか 若しくは第十六条の規定により裁判員となることについて辞退の申立てがある場合において同条各号に掲げる者に該当するかどうか 又は不公平な裁判をするおそれがないかどうかの判断をするため、必要な質問をすることができる。
陪席の裁判官、検察官、被告人 又は弁護人は、裁判長に対し、前項の判断をするために必要と思料する質問を裁判長が裁判員候補者に対してすることを求めることができる。
この場合において、裁判長は、相当と認めるときは、裁判員候補者に対して、当該求めに係る質問をするものとする。
裁判員候補者は、前二項の質問に対して正当な理由なく陳述を拒み、又は虚偽の陳述をしてはならない。
裁判所は、裁判員候補者が、職務従事予定期間において、第十三条に規定する者に該当しないと認めたとき、第十四条の規定により裁判員となることができない者であると認めたとき 又は第十五条第一項各号 若しくは第二項各号 若しくは第十七条各号に掲げる者に該当すると認めたときは、検察官、被告人 若しくは弁護人の請求により又は職権で、当該裁判員候補者について不選任の決定をしなければならない。
裁判員候補者が不公平な裁判をするおそれがあると認めたときも、同様とする。
弁護人は、前項後段の場合において同項の請求をするに当たっては、被告人の明示した意思に反することはできない。
第四項の請求を却下する決定には、理由を付さなければならない。
裁判所は、第十六条の規定により裁判員となることについて辞退の申立てがあった裁判員候補者について、職務従事予定期間において同条各号に掲げる者に該当すると認めたときは、当該裁判員候補者について不選任の決定をしなければならない。
前条第四項の請求を却下する決定に対しては、対象事件が係属する地方裁判所に異議の申立てをすることができる。
前項の異議の申立ては、当該裁判員候補者について第三十七条第一項 又は第二項の規定により裁判員 又は補充裁判員に選任する決定がされるまでに、原裁判所に対し、申立書を差し出し、又は裁判員等選任手続において口頭で申立ての趣旨 及び理由を明らかにすることによりしなければならない。
第一項の異議の申立てを受けた地方裁判所は、合議体で決定をしなければならない。
第一項の異議の申立てに関しては、即時抗告に関する刑事訴訟法の規定を準用する。
この場合において、
同法第四百二十三条第二項中
「受け取つた日から三日」とあるのは、
「受け取り又は口頭による申立てがあつた時から二十四時間」と
読み替えるものとする。
検察官 及び被告人は、裁判員候補者について、それぞれ、四人(第二条第三項の決定があった場合は、三人)を限度として理由を示さずに不選任の決定の請求(以下「理由を示さない不選任の請求」という。)をすることができる。
前項の規定にかかわらず、補充裁判員を置くときは、検察官 及び被告人が理由を示さない不選任の請求をすることができる員数は、それぞれ、同項の員数にその選任すべき補充裁判員の員数が一人 又は二人のときは一人、三人 又は四人のときは二人、五人 又は六人のときは三人を加えた員数とする。
理由を示さない不選任の請求があったときは、裁判所は、当該理由を示さない不選任の請求に係る裁判員候補者について不選任の決定をする。
刑事訴訟法第二十一条第二項の規定は、理由を示さない不選任の請求について準用する。
裁判所は、くじ その他の作為が加わらない方法として最高裁判所規則で定める方法に従い、裁判員等選任手続の期日に出頭した裁判員候補者で不選任の決定がされなかったものから、第二条第二項に規定する員数(当該裁判員候補者の員数がこれに満たないときは、その員数)の裁判員を選任する決定をしなければならない。
裁判所は、補充裁判員を置くときは、前項の規定により裁判員を選任する決定をした後、同項に規定する方法に従い、その余の不選任の決定がされなかった裁判員候補者から、第二十六条第一項の規定により決定した員数(当該裁判員候補者の員数がこれに満たないときは、その員数)の補充裁判員を裁判員に選任されるべき順序を定めて選任する決定をしなければならない。
裁判所は、前二項の規定により裁判員 又は補充裁判員に選任された者以外の不選任の決定がされなかった裁判員候補者については、不選任の決定をするものとする。
裁判所は、前条第一項の規定により選任された裁判員の員数が選任すべき裁判員の員数に満たないときは、不足する員数の裁判員を選任しなければならない。
この場合において、裁判所は、併せて必要と認める員数の補充裁判員を選任することができる。
第二十六条(第一項を除く。)から前条までの規定は、前項の規定による裁判員 及び補充裁判員の選任について準用する。
この場合において、
第三十六条第一項中
「四人(第二条第三項の決定があった場合は、三人)」とあるのは
「選任すべき裁判員の員数が一人 又は二人のときは一人、三人 又は四人のときは二人、五人 又は六人のときは三人」と、
前条第一項中
「第二条第二項に規定する員数」とあるのは
「選任すべき裁判員の員数」と
読み替えるものとする。
裁判長は、裁判員 及び補充裁判員に対し、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判員 及び補充裁判員の権限、義務 その他必要な事項を説明するものとする。
裁判員 及び補充裁判員は、最高裁判所規則で定めるところにより、法令に従い公平誠実にその職務を行うことを誓う旨の宣誓をしなければならない。
第三十二条から前条までに定めるもののほか、裁判員等選任手続に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。