この法律は、港内における船舶交通の安全 及び港内の整とんを図ることを目的とする。
港則法
第一章 総則
この法律を適用する港 及びその区域は、政令で定める。
この法律において「汽艇等」とは、汽艇(総トン数二十トン未満の汽船をいう。)、はしけ 及び端舟 その他ろかいのみをもつて運転し、又は主としてろかいをもつて運転する船舶をいう。
この法律において「特定港」とは、喫水の深い船舶が出入できる港 又は外国船舶が常時出入する港であつて、政令で定めるものをいう。
この法律において「指定港」とは、指定海域(海上交通安全法(昭和四十七年法律第百十五号)第二条第四項に規定する指定海域をいう。以下同じ。)に隣接する港のうち、レーダー その他の設備により当該港内における船舶交通を一体的に把握することができる状況にあるものであつて、非常災害が発生した場合に当該指定海域と一体的に船舶交通の危険を防止する必要があるものとして政令で定めるものをいう。
第二章 入出港及び停泊
船舶は、特定港に入港したとき 又は特定港を出港しようとするときは、国土交通省令の定めるところにより、港長に届け出なければならない。
特定港内に停泊する船舶は、国土交通省令の定めるところにより、各々 そのトン数 又は積載物の種類に従い、当該特定港内の一定の区域内に停泊しなければならない。
国土交通省令の定める船舶は、国土交通省令の定める特定港内に停泊しようとするときは、けい船浮標、さん橋、岸壁 その他船舶がけい留する施設(以下「けい留施設」という。)にけい留する場合の外、港長からびよう泊すべき場所(以下「びよう地」という。)の指定を受けなければならない。
この場合には、港長は、特別の事情がない限り、前項に規定する一定の区域内においてびよう地を指定しなければならない。
前項に規定する特定港以外の特定港でも、港長は、特に必要があると認めるときは、入港船舶に対しびよう地を指定することができる。
前二項の規定により、びよう地の指定を受けた船舶は、第一項の規定にかかわらず、当該びよう地に停泊しなければならない。
特定港のけい留施設の管理者は、当該けい留施設を船舶のけい留の用に供するときは、国土交通省令の定めるところにより、その旨をあらかじめ港長に届け出なければならない。
港長は、船舶交通の安全のため必要があると認めるときは、特定港のけい留施設の管理者に対し、当該けい留施設を船舶のけい留の用に供することを制限し、又は禁止することができる。
港長 及び特定港のけい留施設の管理者は、びよう地の指定 又はけい留施設の使用に関し船舶との間に行う信号 その他の通信について、互に便宜を供与しなければならない。
汽艇等以外の船舶は、第四条、次条第一項、第九条 及び第二十二条の場合を除いて、港長の許可を受けなければ、前条第一項の規定により停泊した一定の区域外に移動し、又は港長から指定されたびよう地から移動してはならない。
ただし、海難を避けようとする場合 その他やむを得ない事由のある場合は、この限りでない。
前項ただし書の規定により移動したときは、当該船舶は、遅滞なく その旨を港長に届け出なければならない。
特定港内においては、汽艇等以外の船舶を修繕し、又は係船しようとする者は、その旨を港長に届け出なければならない。
修繕中 又は係船中の船舶は、特定港内においては、港長の指定する場所に停泊しなければならない。
港長は、危険を防止するため必要があると認めるときは、修繕中 又は係船中の船舶に対し、必要な員数の船員の乗船を命ずることができる。
汽艇等 及びいかだは、港内においては、みだりにこれを係船浮標 若しくは他の船舶に係留し、又は他の船舶の交通の妨げとなるおそれのある場所に停泊させ、若しくは停留させてはならない。
港長は、特に必要があると認めるときは、特定港内に停泊する船舶に対して移動を命ずることができる。
港内における船舶の停泊 及び停留を禁止する場所 又は停泊の方法について必要な事項は、国土交通省令でこれを定める。
第三章 航路及び航法
汽艇等以外の船舶は、特定港に出入し、又は特定港を通過するには、国土交通省令で定める航路(次条から第三十九条まで 及び第四十一条において単に「航路」という。)によらなければならない。
ただし、海難を避けようとする場合 その他やむを得ない事由のある場合は、この限りでない。
船舶は、航路内においては、次に掲げる場合を除いては、投びようし、又はえい航している船舶を放してはならない。
第三十一条の規定による港長の許可を受けて工事 又は作業に従事するとき。
航路外から航路に入り、又は航路から航路外に出ようとする船舶は、航路を航行する他の船舶の進路を避けなければならない。
船舶は、航路内においては、並列して航行してはならない。
船舶は、航路内において、他の船舶と行き会うときは、右側を航行しなければならない。
船舶は、航路内においては、他の船舶を追い越してはならない。
港長は、地形、潮流 その他の自然的条件 及び船舶交通の状況を勘案して、航路を航行する船舶の航行に危険を生ずるおそれのあるものとして航路ごとに国土交通省令で定める場合において、航路を航行し、又は航行しようとする船舶の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該船舶に対し、国土交通省令で定めるところにより、当該危険を防止するため必要な間航路外で待機すべき旨を指示することができる。
汽船が港の防波堤の入口 又は入口附近で他の汽船と出会う虞のあるときは、入航する汽船は、防波堤の外で出航する汽船の進路を避けなければならない。
船舶は、港内 及び港の境界附近においては、他の船舶に危険を及ぼさないような速力で航行しなければならない。
帆船は、港内では、帆を減じ 又は引船を用いて航行しなければならない。
船舶は、港内においては、防波堤、ふとう その他の工作物の突端 又は停泊船舶を右げんに見て航行するときは、できるだけこれに近寄り、左げんに見て航行するときは、できるだけこれに遠ざかつて航行しなければならない。
汽艇等は、港内においては、汽艇等以外の船舶の進路を避けなければならない。
総トン数が五百トンを超えない範囲内において国土交通省令で定めるトン数以下である船舶であつて汽艇等以外のもの(以下「小型船」という。)は、国土交通省令で定める船舶交通が著しく混雑する特定港内においては、小型船 及び汽艇等以外の船舶の進路を避けなければならない。
小型船 及び汽艇等以外の船舶は、前項の特定港内を航行するときは、国土交通省令で定める様式の標識をマストに見やすいように掲げなければならない。
国土交通大臣は、港内における地形、潮流 その他の自然的条件により第十三条第三項 若しくは第四項、第十五条 又は第十七条の規定によることが船舶交通の安全上著しい支障があると認めるときは、これらの規定にかかわらず、国土交通省令で当該港における航法に関して特別の定めをすることができる。
第十三条から前条までに定めるもののほか、国土交通大臣は、国土交通省令で一定の港における航法に関して特別の定めをすることができる。
第四章 危険物
爆発物 その他の危険物(当該船舶の使用に供するものを除く。以下同じ。)を積載した船舶は、特定港に入港しようとするときは、港の境界外で港長の指揮を受けなければならない。
前項の危険物の種類は、国土交通省令でこれを定める。
危険物を積載した船舶は、特定港においては、びよう地の指定を受けるべき場合を除いて、港長の指定した場所でなければ停泊し、又は停留してはならない。
ただし、港長が爆発物以外の危険物を積載した船舶につき その停泊の期間 並びに危険物の種類、数量 及び保管方法に鑑み差し支えないと認めて許可したときは、この限りでない。
船舶は、特定港において危険物の積込、積替 又は荷卸をするには、港長の許可を受けなければならない。
港長は、前項に規定する作業が特定港内においてされることが不適当であると認めるときは、港の境界外において適当の場所を指定して同項の許可をすることができる。
前項の規定により指定された場所に停泊し、又は停留する船舶は、これを港の境界内にある船舶とみなす。
船舶は、特定港内 又は特定港の境界付近において危険物を運搬しようとするときは、港長の許可を受けなければならない。
第五章 水路の保全
何人も、港内 又は港の境界外一万メートル以内の水面においては、みだりに、バラスト、廃油、石炭から、ごみ その他これらに類する廃物を捨ててはならない。
港内 又は港の境界付近において、石炭、石、れんがその他散乱するおそれのある物を船舶に積み、又は船舶から卸そうとする者は、これらの物が水面に脱落するのを防ぐため必要な措置をしなければならない。
港長は、必要があると認めるときは、特定港内において、第一項の規定に違反して廃物を捨て、又は前項の規定に違反して散乱するおそれのある物を脱落させた者に対し、その捨て、又は脱落させた物を取り除くべきことを命ずることができる。
港内 又は港の境界付近において発生した海難により他の船舶交通を阻害する状態が生じたときは、当該海難に係る船舶の船長は、遅滞なく標識の設定 その他危険予防のため必要な措置をし、かつ、その旨を、特定港にあつては港長に、特定港以外の港にあつては最寄りの管区海上保安本部の事務所の長 又は港長に報告しなければならない。
ただし、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(昭和四十五年法律第百三十六号)第三十八条第一項、第二項 若しくは第五項、第四十二条の二第一項、第四十二条の三第一項 又は第四十二条の四の二第一項の規定による通報をしたときは、当該通報をした事項については報告をすることを要しない。
特定港内 又は特定港の境界付近における漂流物、沈没物 その他の物件が船舶交通を阻害するおそれのあるときは、港長は、当該物件の所有者 又は占有者に対し その除去を命ずることができる。
第六章 灯火等
海上衝突予防法(昭和五十二年法律第六十二号)第二十五条第二項本文 及び第五項本文に規定する船舶は、これらの規定 又は同条第三項の規定による灯火を表示している場合を除き、同条第二項ただし書 及び第五項ただし書の規定にかかわらず、港内においては、これらの規定に規定する白色の携帯電灯 又は点火した白灯を周囲から最も見えやすい場所に表示しなければならない。
港内にある長さ十二メートル未満の船舶については、海上衝突予防法第二十七条第一項ただし書 及び第七項の規定は適用しない。
船舶は、港内においては、みだりに汽笛 又はサイレンを吹き鳴らしてはならない。
特定港内において使用すべき私設信号を定めようとする者は、港長の許可を受けなければならない。
特定港内にある船舶であつて汽笛 又はサイレンを備えるものは、当該船舶に火災が発生したときは、航行している場合を除き、火災を示す警報として汽笛 又はサイレンをもつて長音(海上衝突予防法第三十二条第三項の長音をいう。)を五回吹き鳴らさなければならない。
前項の警報は、適当な間隔をおいて繰り返さなければならない。
特定港内に停泊する船舶であつて汽笛 又はサイレンを備えるものは、船内において、汽笛 又はサイレンの吹鳴に従事する者が見やすいところに、前条に定める火災警報の方法を表示しなければならない。
第七章 雑則
特定港内 又は特定港の境界附近で工事 又は作業をしようとする者は、港長の許可を受けなければならない。
港長は、前項の許可をするに当り、船舶交通の安全のために必要な措置を命ずることができる。
特定港内において端艇競争 その他の行事をしようとする者は、予め港長の許可を受けなければならない。
特定港の国土交通省令で定める区域内において長さが国土交通省令で定める長さ以上である船舶を進水させ、又はドツクに出入させようとする者は、その旨を港長に届け出なければならない。
特定港内において竹木材を船舶から水上に卸そうとする者 及び特定港内においていかだをけい留し、又は運行しようとする者は、港長の許可を受けなければならない。
港長は、前項の許可をするに当り船舶交通安全のために必要な措置を命ずることができる。
船舶交通の妨となる虞のある港内の場所においては、みだりに漁ろうをしてはならない。
何人も、港内 又は港の境界附近における船舶交通の妨となる虞のある強力な灯火をみだりに使用してはならない。
港長は、特定港内 又は特定港の境界附近における船舶交通の妨となる虞のある強力な灯火を使用している者に対し、その灯火の滅光 又は被覆を命ずることができる。
何人も、港内においては、相当の注意をしないで、油送船の付近で喫煙し、又は火気を取り扱つてはならない。
港長は、海難の発生 その他の事情により特定港内において引火性の液体が浮流している場合において、火災の発生のおそれがあると認めるときは、当該水域にある者に対し、喫煙 又は火気の取扱いを制限し、又は禁止することができる。
ただし、海洋汚染等 及び海上災害の防止に関する法律第四十二条の五第一項の規定の適用がある場合は、この限りでない。
特定港内の国土交通省令で定める水路を航行する船舶は、港長が信号所において交通整理のため行う信号に従わなければならない。
総トン数 又は長さが国土交通省令で定めるトン数 又は長さ以上である船舶は、前項に規定する水路を航行しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、港長に次に掲げる事項を通報しなければならない。
通報した事項を変更するときも、同様とする。
次の各号に掲げる船舶が、海上交通安全法第二十二条の規定による通報をする際に、あわせて、当該各号に定める水路に係る前項第五号に掲げる係留施設を通報したときは、同項の規定による通報をすることを要しない。
第一項に規定する水路に接続する海上交通安全法第二条第一項に規定する航路を航行しようとする船舶
当該水路
指定港内における第一項に規定する水路を航行しようとする船舶であつて、当該水路を航行した後、途中において寄港し、又はびよう泊することなく、当該指定港に隣接する指定海域における海上交通安全法第二条第一項に規定する航路を航行しようとするもの
当該水路
指定海域における海上交通安全法第二条第一項に規定する航路を航行しようとする船舶であつて、当該航路を航行した後、途中において寄港し、又はびよう泊することなく、当該指定海域に隣接する指定港内における第一項に規定する水路を航行しようとするもの
当該水路
港長は、第一項に規定する水路のうち当該水路内の船舶交通が著しく混雑するものとして国土交通省令で定めるものにおいて、同項の信号を行つてもなお第二項に規定する船舶の当該水路における航行に伴い船舶交通の危険が生ずるおそれがある場合であつて、当該危険を防止するため必要があると認めるときは、当該船舶の船長に対し、国土交通省令で定めるところにより、次に掲げる事項を指示することができる。
当該水路(海上交通安全法第二条第一項に規定する航路に接続するものを除く。以下この号において同じ。)を航行する予定時刻を変更すること(前項(第二号 及び第三号に係る部分に限る。)の規定により第二項の規定による通報がされていない場合にあつては、港長が指定する時刻に従つて当該水路を航行すること。)。
前二号に掲げるもののほか、当該船舶の運航に関し必要な措置を講ずること。
第一項の信号所の位置 並びに信号の方法 及び意味は、国土交通省令で定める。
港長は、船舶交通の安全のため必要があると認めるときは、特定港内において航路 又は区域を指定して、船舶の交通を制限し 又は禁止することができる。
前項の規定により指定した航路 又は区域 及び同項の規定による制限 又は禁止の期間は、港長がこれを公示する。
港長は、異常な気象 又は海象、海難の発生 その他の事情により特定港内において船舶交通の危険が生じ、又は船舶交通の混雑が生ずるおそれがある場合において、当該水域における危険を防止し、又は混雑を緩和するため必要があると認めるときは、必要な限度において、当該水域に進行してくる船舶の航行を制限し、若しくは禁止し、又は特定港内 若しくは特定港の境界付近にある船舶に対し、停泊する場所 若しくは方法を指定し、移動を制限し、若しくは特定港内 若しくは特定港の境界付近から退去することを命ずることができる。
ただし、海洋汚染等 及び海上災害の防止に関する法律第四十二条の八の規定の適用がある場合は、この限りでない。
港長は、異常な気象 又は海象、海難の発生 その他の事情により特定港内において船舶交通の危険を生ずるおそれがあると予想される場合において、必要があると認めるときは、特定港内 又は特定港の境界付近にある船舶に対し、危険の防止の円滑な実施のために必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
港長は、核原料物質、核燃料物質 及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)第三十六条の二第四項の規定による国土交通大臣の指示があつたとき、又は核燃料物質(使用済燃料を含む。以下同じ。)、核燃料物質によつて汚染された物(原子核分裂生成物を含む。)若しくは原子炉による災害を防止するため必要があると認めるときは、特定港内 又は特定港の境界付近にある原子力船に対し、航路 若しくは停泊し、若しくは停留する場所を指定し、航法を指示し、移動を制限し、又は特定港内 若しくは特定港の境界付近から退去することを命ずることができる。
第二十条第一項の規定は、原子力船が特定港に入港しようとする場合に準用する。
港長は、特定船舶(小型船 及び汽艇等以外の船舶であつて、第十八条第二項に規定する特定港内の船舶交通が特に著しく混雑するものとして国土交通省令で定める航路 及び当該航路の周辺の特に船舶交通の安全を確保する必要があるものとして国土交通省令で定める当該特定港内の区域を航行するものをいう。以下この条 及び次条において同じ。)に対し、国土交通省令で定めるところにより、船舶の沈没等の船舶交通の障害の発生に関する情報、他の船舶の進路を避けることが容易でない船舶の航行に関する情報 その他の当該航路 及び区域を安全に航行するために当該特定船舶において聴取することが必要と認められる情報として国土交通省令で定めるものを提供するものとする。
特定船舶は、前項に規定する航路 及び区域を航行している間は、同項の規定により提供される情報を聴取しなければならない。
ただし、聴取することが困難な場合として国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
港長は、特定船舶が前条第一項に規定する航路 及び区域において適用される交通方法に従わないで航行するおそれがあると認める場合 又は他の船舶 若しくは障害物に著しく接近するおそれその他の特定船舶の航行に危険が生ずるおそれがあると認める場合において、当該交通方法を遵守させ、又は当該危険を防止するため必要があると認めるときは、必要な限度において、当該特定船舶に対し、国土交通省令で定めるところにより、進路の変更 その他の必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
港長は、必要があると認めるときは、前項の規定による勧告を受けた特定船舶に対し、その勧告に基づき講じた措置について報告を求めることができる。
港長は、異常な気象 又は海象による船舶交通の危険を防止するため必要があると認めるときは、異常気象等時特定船舶(小型船 及び汽艇等以外の船舶であつて、特定港内 及び特定港の境界付近の区域のうち、異常な気象 又は海象が発生した場合に特に船舶交通の安全を確保する必要があるものとして国土交通省令で定める区域において航行し、停留し、又はびよう泊をしているものをいう。以下この条 及び次条において同じ。)に対し、国土交通省令で定めるところにより、当該異常気象等時特定船舶の進路前方にびよう泊をしている他の船舶に関する情報、当該異常気象等時特定船舶のびよう泊に異状が生ずるおそれに関する情報 その他の当該区域において安全に航行し、停留し、又はびよう泊をするために当該異常気象等時特定船舶において聴取することが必要と認められる情報として国土交通省令で定めるものを提供するものとする。
前項の規定により情報を提供する期間は、港長がこれを公示する。
異常気象等時特定船舶は、第一項に規定する区域において航行し、停留し、又はびよう泊をしている間は、同項の規定により提供される情報を聴取しなければならない。
ただし、聴取することが困難な場合として国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
港長は、異常な気象 又は海象により、異常気象等時特定船舶が他の船舶 又は工作物に著しく接近するおそれその他の異常気象等時特定船舶の航行、停留 又はびよう泊に危険が生ずるおそれがあると認める場合において、当該危険を防止するため必要があると認めるときは、必要な限度において、当該異常気象等時特定船舶に対し、国土交通省令で定めるところにより、進路の変更 その他の必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
港長は、必要があると認めるときは、前項の規定による勧告を受けた異常気象等時特定船舶に対し、その勧告に基づき講じた措置について報告を求めることができる。
第九条、第二十五条、第二十八条、第三十一条、第三十六条第二項、第三十七条第二項 及び第三十八条から第四十条までの規定は、特定港以外の港について準用する。
この場合において、これらに規定する港長の職権は、当該港の所在地を管轄する管区海上保安本部の事務所であつて国土交通省令で定めるものの長がこれを行うものとする。
海上保安庁長官は、海上交通安全法第三十七条第一項に規定する非常災害発生周知措置(以下この項において「非常災害発生周知措置」という。)をとるときは、あわせて、非常災害が発生した旨 及びこれにより当該非常災害発生周知措置に係る指定海域に隣接する指定港内において船舶交通の危険が生ずるおそれがある旨を当該指定港内にある船舶に対し周知させる措置(次条 及び第四十八条第二項において「指定港非常災害発生周知措置」という。)をとらなければならない。
海上保安庁長官は、海上交通安全法第三十七条第二項に規定する非常災害解除周知措置(以下この項において「非常災害解除周知措置」という。)をとるときは、あわせて、当該非常災害解除周知措置に係る指定海域に隣接する指定港内において、当該非常災害の発生により船舶交通の危険が生ずるおそれがなくなつた旨 又は当該非常災害の発生により生じた船舶交通の危険がおおむねなくなつた旨を当該指定港内にある船舶に対し周知させる措置(次条 及び第四十八条第二項において「指定港非常災害解除周知措置」という。)をとらなければならない。
海上保安庁長官は、指定港非常災害発生周知措置をとつたときは、指定港非常災害解除周知措置をとるまでの間、当該指定港非常災害発生周知措置に係る指定港内にある海上交通安全法第四条本文に規定する船舶(以下この条において「指定港内船舶」という。)に対し、国土交通省令で定めるところにより、非常災害の発生の状況に関する情報、船舶交通の制限の実施に関する情報 その他の当該指定港内船舶が航行の安全を確保するために聴取することが必要と認められる情報として国土交通省令で定めるものを提供するものとする。
指定港内船舶は、指定港非常災害発生周知措置がとられたときは、指定港非常災害解除周知措置がとられるまでの間、前項の規定により提供される情報を聴取しなければならない。
ただし、聴取することが困難な場合として国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
海上保安庁長官は、海上交通安全法第三十二条第一項第三号の規定により同項に規定する海域からの退去を命じ、又は同条第二項の規定により同項に規定する海域からの退去を勧告しようとする場合において、これらの海域 及び当該海域に隣接する港からの船舶の退去を一体的に行う必要があると認めるときは、当該港が特定港である場合にあつては当該特定港の港長に代わつて第三十九条第三項 及び第四項に規定する職権を、当該港が特定港以外の港である場合にあつては当該港に係る第四十五条に規定する管区海上保安本部の事務所の長に代わつて同条において準用する第三十九条第三項 及び第四項に規定する職権を行うものとする。
海上保安庁長官は、指定港非常災害発生周知措置をとつたときは、指定港非常災害解除周知措置をとるまでの間、当該指定港非常災害発生周知措置に係る指定港が特定港である場合にあつては当該特定港の港長に代わつて第五条第二項 及び第三項、第六条、第九条、第十四条、第二十条第一項、第二十一条、第二十四条、第三十八条第一項、第二項 及び第四項、第三十九条第三項、第四十条、第四十一条第一項、第四十二条、第四十三条第一項 並びに第四十四条に規定する職権を、当該指定港が特定港以外の港である場合にあつては当該港に係る第四十五条に規定する管区海上保安本部の事務所の長に代わつて同条において準用する第九条、第三十八条第一項、第二項 及び第四項、第三十九条第三項 並びに第四十条に規定する職権を行うものとする。
この法律の規定により海上保安庁長官の職権に属する事項は、国土交通省令で定めるところにより、管区海上保安本部長に行わせることができる。
管区海上保安本部長は、国土交通省令で定めるところにより、前項の規定によりその職権に属させられた事項の一部を管区海上保安本部の事務所の長に行わせることができる。
第九条(第四十五条において準用する場合を含む。)、第十四条、第二十条第一項(第四十条第二項(第四十五条において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)又は第三十七条第二項 若しくは第三十九条第三項(これらの規定を第四十五条において準用する場合を含む。)の規定による処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。
前項に定めるもののほか、この法律に基づく国土交通省令の規定による処分であつて、港内における船舶交通の安全 又は港内の整頓を図るためにその現場において行われるものについては、行政手続法第三章の規定は、適用しない。
第八章 罰則
次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の拘禁刑 又は五十万円以下の罰金に処する。
第二十一条、第二十二条第一項 若しくは第四項 又は第四十条第二項(第四十五条において準用する場合を含む。)において準用する第二十条第一項の規定の違反となるような行為をした者
第四十条第一項(第四十五条において準用する場合を含む。)の規定による処分の違反となるような行為をした者
次の各号のいずれかに該当する者は、三月以下の拘禁刑 又は三十万円以下の罰金に処する。
第五条第一項、第六条第一項、第十一条、第十二条 又は第三十八条第一項(第四十五条において準用する場合を含む。)の規定の違反となるような行為をした者
第五条第二項の規定による指定を受けないで船舶を停泊させた者 又は同条第四項に規定するびよう地以外の場所に船舶を停泊させた者
第七条第三項、第九条(第四十五条において準用する場合を含む。)、第十四条 又は第三十九条第一項 若しくは第三項(これらの規定を第四十五条において準用する場合を含む。)の規定による処分の違反となるような行為をした者
第二十四条の規定に違反した者
次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、三月以下の拘禁刑 又は三十万円以下の罰金に処する。
第二十三条第一項 又は第三十一条第一項(第四十五条において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
第二十三条第三項 又は第二十五条、第三十一条第二項、第三十六条第二項 若しくは第三十八条第四項(これらの規定を第四十五条において準用する場合を含む。)の規定による処分に違反したとき。
第三十七条第二項(第四十五条において準用する場合を含む。)の規定による処分に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。
第四条、第七条第二項、第二十条第一項 又は第三十五条の規定の違反となるような行為をした者は、三十万円以下の罰金 又は科料に処する。
次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、三十万円以下の罰金 又は科料に処する。
第七条第一項、第二十三条第二項、第二十八条(第四十五条において準用する場合を含む。)、第三十二条、第三十三条 又は第三十四条第一項の規定に違反したとき。
第三十四条第二項の規定による処分に違反したとき。
第十条の規定による国土交通省令の規定の違反となるような行為をした者は、三十万円以下の罰金 又は拘留 若しくは科料に処する。
法人の代表者 又は法人 若しくは人の代理人、使用人 その他の従業者がその法人 又は人の業務に関して第五十二条第二項 又は第五十四条第二項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人 又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。