居住者(第百七条第一項(特別農業所得者の予定納税額の納付)の規定による納付をすべき者を除く。)は、第一号に掲げる金額から 第二号に掲げる金額を控除した金額(以下この章において「予定納税基準額」という。)が十五万円以上である場合には、第一期(その年七月一日から 同月三十一日までの期間をいう。以下この章において同じ。)及び第二期(その年十一月一日から 同月三十日までの期間をいう。以下この章において同じ。)において、それぞれ その予定納税基準額の三分の一に相当する金額の所得税を国に納付しなければならない。
所得税法
第五章 申告、納付及び還付
第一節 予定納税
⤏ 第一款 予定納税
前年分の課税総所得金額に係る所得税の額(当該課税総所得金額の計算の基礎となつた各種所得の金額のうちに譲渡所得の金額、一時所得の金額、雑所得の金額 又は雑所得に該当しない臨時所得の金額がある場合には、政令で定めるところにより、これらの金額がなかつたものとみなして計算した額とし、同年分の所得税について災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律(昭和二十二年法律第百七十五号)第二条(所得税の軽減 又は免除)の規定の適用があつた場合には、同条の規定の適用がなかつたものとして計算した額とする。)
前年分の課税総所得金額の計算の基礎となつた各種所得につき源泉徴収をされた又はされるべきであつた所得税の額(当該各種所得のうちに一時所得、雑所得 又は雑所得に該当しない臨時所得がある場合には、これらの所得につき源泉徴収をされた又はされるべきであつた所得税の額を控除した額)
国税通則法第十一条(災害等による期限の延長)の規定による納付に関する期限の延長(以下 この項において「期限延長」という。)により、前項に規定する居住者が同項の規定により第一期 又は第二期において納付すべき予定納税額の納期限がその年十二月三十一日後となる場合は、当該期限延長に係る予定納税額は、ないものとする。
第一項の場合において、同項に規定する予定納税基準額の三分の一に相当する金額に百円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てる。
前条第一項の規定を適用する場合において、予定納税基準額の計算については、その年五月十五日において確定しているところによるものとし、居住者であるかどうかの判定は、その年六月三十日の現況によるものとする。
ただし、予定納税基準額の計算は、その年五月十六日から 七月三十一日までの間におけるいずれかの日において確定したところにより計算した金額が本文の規定により計算した金額を下ることとなつた場合は、その日(その日が二以上ある場合には、その計算した金額が最も小さいこととなる日)において確定したところによるものとする。
税務署長は、第百四条第一項(予定納税額の納付)の規定による納付をすべき居住者についてその年五月十五日の現況によりその予定納税基準額を計算し、その年六月十五日(同日において当該居住者が第一期において納付すべき予定納税額の納期限が国税通則法第十一条(災害等による期限の延長)の規定により延長され、又は延長される見込みである場合には、その年七月三十一日(同条の規定により当該納期限が延長された場合には、その延長された当該納期限)の一月前の日)までに、その者に対し、その予定納税基準額並びに第一期 及び第二期において納付すべき予定納税額を書面により通知する。
税務署長は、前項の予定納税基準額が前条ただし書の規定により計算されるべきこととなつた場合には、同項の居住者に対し、書面によりその旨を通知する。
前二項の規定による通知は、第百四条第一項の規定による納付をすべき居住者から その者の前年分の所得税につき確定申告書の提出を受け、又は当該所得税につき決定をした税務署長(その後 当該所得税の納税地に異動があつた場合には、政令で定める税務署長)が行う。
前項に規定する税務署長は、第一項の居住者が第百四条第一項の規定により第一期において納付すべき予定納税額について同条第二項の規定の適用がある場合には、第一項 及び第二項の規定にかかわらず、 これらの規定による通知を要しない。
⤏ 第二款 特別農業所得者の予定納税の特例
次に掲げる居住者は、予定納税基準額が十五万円以上である場合には、第二期において、その予定納税基準額の二分の一に相当する金額の所得税を国に納付しなければならない。
前年において特別農業所得者であつた居住者
第百十条(特別農業所得者の申請)の規定により、その年において特別農業所得者であると見込まれることについて税務署長の承認を受けた居住者
国税通則法第十一条(災害等による期限の延長)の規定による納付に関する期限の延長(以下 この項において「期限延長」という。)により、前項に規定する居住者が同項の規定により第二期において納付すべき予定納税額の納期限がその年十二月三十一日後となる場合は、当該期限延長に係る予定納税額は、ないものとする。
第一項の場合において、同項に規定する予定納税基準額の二分の一に相当する金額に百円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てる。
前条第一項の規定を適用する場合において、前年において特別農業所得者であつたかどうかの判定 又は予定納税基準額の計算については、それぞれ その年五月一日 又は その年九月十五日において確定しているところによるものとし、居住者であるかどうかの判定は、その年十月三十一日の現況によるものとする。
ただし、予定納税基準額の計算は、その年九月十六日から 十一月三十日までの間におけるいずれかの日において確定したところにより計算した金額が本文の規定により計算した金額を下ることとなつた場合は、その日(その日が二以上ある場合には、その計算した金額が最も小さいこととなる日)において確定したところによるものとする。
税務署長は、第百七条第一項(特別農業所得者の予定納税額の納付)の規定による納付をすべき居住者についてその年九月十五日の現況によりその予定納税基準額を計算し、その年十月十五日(同日において当該居住者が第二期において納付すべき予定納税額の納期限が国税通則法第十一条(災害等による期限の延長)の規定により延長され、又は延長される見込みである場合には、その年十一月三十日(同条の規定により当該納期限が延長された場合には、その延長された当該納期限)の一月前の日)までに、その者に対し、その予定納税基準額 及び第二期において納付すべき予定納税額を書面により通知する。
税務署長は、前項の予定納税基準額が前条ただし書の規定により計算されるべきこととなつた場合には、同項の居住者に対し、書面によりその旨を通知する。
前二項の規定による通知は、第百七条第一項の規定による納付をすべき居住者から その者の前年分の所得税につき確定申告書の提出を受け、又は当該所得税につき決定をした税務署長(その後 当該所得税の納税地に異動があつた場合には、政令で定める税務署長)が行う。
前項に規定する税務署長は、第一項の居住者が第百七条第一項の規定により第二期において納付すべき予定納税額について同条第二項の規定の適用がある場合には、第一項 及び第二項の規定にかかわらず、 これらの規定による通知を要しない。
前年において特別農業所得者でなかつた居住者は、その年五月一日の現況において、 その年において特別農業所得者であると見込まれる場合には、その見込みについて、 納税地の所轄税務署長の承認を求めることができる。
前項の承認を求めようとする居住者は、その年五月十五日までに、その年において特別農業所得者であると見込まれる事由その他財務省令で定める事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
税務署長は、前項の申請書の提出があつた場合において、承認 又は却下の処分をするときは、その申請者に対し、書面によりその旨を通知する。
この場合において、却下の処分の通知をするときは、その理由を附記しなければならない。
第一項の規定を適用する場合において、前年において特別農業所得者でなかつたかどうかの判定は、その年五月一日において確定しているところによるものとする。
⤏ 第三款 予定納税額の減額
第百四条第一項(予定納税額の納付)の規定による納付をすべき居住者は、その年六月三十日の現況による申告納税見積額が予定納税基準額に満たないと見込まれる場合には、その年七月十五日までに、納税地の所轄税務署長に対し、第一期 及び第二期において納付すべき予定納税額の減額に係る承認を申請することができる。
次の各号に掲げる居住者は、その年十月三十一日の現況による申告納税見積額が当該各号に掲げる金額に満たないと見込まれる場合には、その年十一月十五日までに、納税地の所轄税務署長に対し、第二期において納付すべき予定納税額の減額に係る承認を申請することができる。
第百四条第一項の規定による納付をすべき居住者
予定納税基準額(前項の承認を受けた居住者については、その承認に係る申告納税見積額)
第百七条第一項(特別農業所得者の予定納税額の納付)の規定による納付をすべき居住者
予定納税基準額
第百六条第一項(予定納税額等の通知) 又は第百九条第一項(特別農業所得者に対する予定納税額等の通知)の規定による税務署長の通知に係る書面がそれぞれ その年六月十五日まで 又は十月十五日までに発せられなかつた場合には、前二項の申請の期限は、その通知に係る書面が発せられた日から起算して一月を経過した日まで延期されるものとする。
第一項 又は第二項に規定する申告納税見積額とは、その年分の課税総所得金額 及び課税山林所得金額の見積額につき第三章(税額の計算)の規定に準じて計算した所得税の額から、当該課税総所得金額の見積額の計算の基礎となつた各種所得につき源泉徴収をされる所得税の額の見積額を控除した金額として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
前条第一項 又は第二項の規定による申請をしようとする居住者は、これらの規定に規定する申告納税見積額、その申請の理由 その他財務省令で定める事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
前項の申請書には、取引の記録等に基づいて同項の申告納税見積額の計算の基礎となる事実を記載した書類を添附しなければならない。
税務署長は、前条第一項の申請書の提出があつた場合には、その調査により、その申請に係る同項に規定する申告納税見積額(以下この条において「申告納税見積額」という。)を認め、若しくは申告納税見積額を定めて、第百十一条第一項 若しくは第二項(予定納税額の減額の承認の申請)の承認をし、又は その申請を却下する。
税務署長は、前条第一項の申請書の提出があつた場合において、次の各号のいずれか一に該当するときは、前項の承認をしなければならない。
その申請に係る申告納税見積額の計算の基準となる日までに生じた事業の全部 若しくは一部の廃止、休止 若しくは転換、失業、災害、盗難 若しくは横領による損害 又は第七十三条第二項(医療費の意義)に規定する医療費の支払により、同日の現況による申告納税見積額がその承認により減額されるべき予定納税額の計算の基礎となつた予定納税基準額 又は申告納税見積額に満たなくなると認められる場合
前号に掲げる場合のほか、その申請に係る申告納税見積額の計算の基準となる日の現況による申告納税見積額がその承認により減額されるべき予定納税額の計算の基礎となつた予定納税基準額 又は申告納税見積額の十分の七に相当する金額以下となると認められる場合
第一項の処分をした税務署長は、同項の申請書を提出した居住者に対し、その認めた申告納税見積額 及び当該申告納税見積額に基づき計算した予定納税額を通知し、又は理由を附して、 その定めた申告納税見積額 及び当該申告納税見積額に基づき計算した予定納税額を通知し若しくは却下の旨を通知する。
第百十一条第一項 又は第二項第二号の規定による申請に基づき第一項の承認があつた場合において、前項の規定により通知された申告納税見積額が第百五条ただし書(予定納税基準額の計算の特例) 又は第百八条ただし書(特別農業所得者の予定納税基準額の計算の特例)の規定により計算した予定納税基準額をこえることとなつたときは、その承認は、なかつたものとみなす。
第百十一条第一項(予定納税額の減額の承認の申請)の規定による申請をした居住者が同項の承認を受けた場合には、その者がその年分の所得税につき第百四条第一項(予定納税額の納付)の規定により第一期 及び第二期において納付すべき予定納税額は、前条第三項の規定によりその承認をした税務署長から通知された申告納税見積額の三分の一に相当する金額とする。
第百十一条第二項の規定による申請をした同項第一号に掲げる居住者が同項の承認を受けた場合には、その者がその年分の所得税につき第百四条第一項の規定により第二期において納付すべき予定納税額は、前条第三項の規定によりその承認をした税務署長から通知された申告納税見積額から第百四条第一項の規定により第一期において納付すべき予定納税額を控除した金額の二分の一に相当する金額とする。
第百十一条第二項の規定による申請をした同項第二号に掲げる居住者が同項の承認を受けた場合には、その者がその年分の所得税につき第百七条第一項(特別農業所得者の予定納税額の納付)の規定により第二期において納付すべき予定納税額は、前条第三項の規定によりその承認をした税務署長から通知された申告納税見積額の二分の一に相当する金額とする。
前三項の場合において、これらの規定による予定納税額に百円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てるものとし、
これらの規定に規定する申告納税見積額が十五万円に満たないときは、これらの規定による予定納税額は、ないものとする。
⤏ 第四款 予定納税額の納付及び徴収に関する特例
第百四条第一項(予定納税額の納付) 又は第百七条第一項(特別農業所得者の予定納税額の納付)の規定により予定納税額を納付すべき居住者は、これらの規定に規定する納期限前に出国をする場合には、これらの規定にかかわらず、 その出国後に当該納期限の到来する予定納税額に相当する所得税を、その出国の時までに国に納付しなければならない。
税務署長は、第百六条第一項(予定納税額等の通知) 又は第百九条第一項(特別農業所得者に対する予定納税額等の通知)の規定による通知に係る書面を第百四条第一項(予定納税額の納付) 又は第百七条第一項(特別農業所得者の予定納税額の納付)の規定により納付すべき予定納税額(前条の規定により納付すべきこととなつたものを除く。以下この条において同じ。)の納期限の一月前までに発しなかつた場合には、その通知に係る書面を発した日から 起算して一月を経過した日後でなければ、これらの規定により納付すべき予定納税額について国税通則法第三十七条(督促)の規定による督促をすることができない。
予定納税額(その予定納税額に係る延滞税を含む。)については、滞納処分を行なう場合においても、その年分の所得税に係る確定申告期限(その日においてその年分の所得税につき第百三十八条第一項(源泉徴収税額等の還付)又は第百三十九条第一項 若しくは第二項(予納税額の還付)の規定による還付金がある場合には、その還付金につき充当をする日)までは、滞納処分による財産の換価は、することができない。
税務署長は、第百十二条第一項(予定納税額の減額の承認の申請手続)の申請書の提出があつた場合において、 相当の理由があると認めるときは、その申請に係る予定納税額の全部 又は一部の徴収を猶予することができる。
次の各号に掲げる予定納税額について国税通則法第六十条第二項(延滞税)の規定により延滞税の額の計算をする場合には、当該各号に掲げる期間は、その計算の基礎となる期間に算入しないものとし、
同項中
「納期限(延納 又は物納の許可の取消しがあつた場合には、その取消しに係る書面が発せられた日。以下この項 並びに第六十三条第一項、第四項 及び第五項(納税の猶予等の場合の延滞税の免除)において同じ。)までの期間 又は納期限」とあるのは、
「所得税法第百十九条各号に掲げる期間の末日」と
する。
税務署長が第百六条第一項(予定納税額等の通知)の規定による通知に係る書面を第百四条第一項(予定納税額の納付)の規定により第一期において納付すべき予定納税額(第百十五条(出国をする場合の予定納税額の納期限の特例)の規定により納付すべきこととなつたものを除く。以下この条において同じ。)の納期限の一月前までに発しなかつた場合における当該予定納税額
当該納期限の翌日から、その通知に係る書面を発した日から起算して一月を経過した日(同日がその年分の所得税に係る確定申告期限後となる場合には、その確定申告期限。以下この条において同じ。)までの期間
税務署長が前号の通知に係る書面を第百四条第一項の規定により第二期において納付すべき予定納税額の納期限の一月前までに発しなかつた場合における当該予定納税額
当該納期限の翌日から、その通知に係る書面を発した日から起算して一月を経過した日までの期間
税務署長が第百九条第一項(特別農業所得者に対する予定納税額等の通知)の規定による通知に係る書面を第百七条第一項(特別農業所得者の予定納税額の納付)の規定により第二期において納付すべき予定納税額の納期限の一月前までに発しなかつた場合における当該予定納税額
当該納期限の翌日から、その通知に係る書面を発した日から起算して一月を経過した日までの期間
第二節 確定申告並びにこれに伴う納付及び還付
⤏ 第一款 確定申告
居住者は、その年分の総所得金額、退職所得金額 及び山林所得金額の合計額が第二章第四節(所得控除)の規定による雑損控除 その他の控除の額の合計額を超える場合において、当該総所得金額、退職所得金額 又は山林所得金額から これらの控除の額を第八十七条第二項(所得控除の順序)の規定に準じて控除した後の金額をそれぞれ課税総所得金額、課税退職所得金額 又は課税山林所得金額とみなして第八十九条(税率)の規定を適用して計算した場合の所得税の額の合計額が配当控除の額を超えるとき(第三号に掲げる所得税の額の計算上控除しきれなかつた外国税額控除の額がある場合、第四号に掲げる金額の計算上控除しきれなかつた同号に規定する源泉徴収税額がある場合 又は第五号に掲げる金額の計算上控除しきれなかつた予納税額がある場合を除く。)は、第百二十三条第一項(確定損失申告)の規定による申告書を提出する場合を除き、第三期(その年の翌年二月十六日から三月十五日までの期間をいう。以下 この節において同じ。)において、税務署長に対し、次に掲げる事項を記載した申告書を提出しなければならない。
この場合において、その年において支払を受けるべき第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等で第百九十条(年末調整)の規定の適用を受けたものを有する居住者が、当該申告書を提出するときは、次に掲げる事項のうち財務省令で定めるものについては、財務省令で定める記載によることができる。
その年分の総所得金額、退職所得金額 及び山林所得金額 並びに第二章第四節の規定による雑損控除 その他の控除の額 並びに課税総所得金額、課税退職所得金額 及び課税山林所得金額 又は純損失の金額
第九十条第一項(変動所得 及び臨時所得の平均課税)の規定の適用を受ける場合には、その年分の変動所得の金額 及び臨時所得の金額 並びに同条第三項に規定する平均課税対象金額
第一号に掲げる課税総所得金額、課税退職所得金額 及び課税山林所得金額につき第三章(税額の計算)の規定を適用して計算した所得税の額
第一号に掲げる総所得金額 若しくは退職所得金額 又は純損失の金額の計算の基礎となつた各種所得につき源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額(当該所得税の額のうちに、第百二十七条第一項から 第三項まで(年の中途で出国をする場合の確定申告)の規定による申告書を提出したことにより、又は当該申告書に係る所得税につき更正を受けたことにより還付される金額 その他政令で定める金額がある場合には、当該金額を控除した金額。以下 この号 及び次号において「源泉徴収税額」という。)がある場合には、前号に掲げる所得税の額から その源泉徴収税額を控除した金額
その年分の予納税額がある場合には、第三号に掲げる所得税の額(源泉徴収税額がある場合には、前号に掲げる金額)から当該予納税額を控除した金額
第一号に掲げる総所得金額の計算の基礎となつた各種所得の金額のうちに譲渡所得の金額、一時所得の金額、雑所得の金額、雑所得に該当しない変動所得の金額 又は雑所得に該当しない臨時所得の金額がある場合には、これらの金額 及び一時所得、雑所得 又は雑所得に該当しない臨時所得について源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額
第一号から 第六号までに掲げる金額の計算の基礎 その他財務省令で定める事項
前項に規定する予納税額とは、次に掲げる税額の合計額(当該税額のうちに、第百二十七条第一項から 第三項までの規定による申告書を提出したことにより、又は当該申告書に係る所得税につき更正を受けたことにより還付される金額がある場合には、当該金額を控除した金額)をいう。
その年において第百二十七条第一項の規定に該当して、第百三十条(出国の場合の確定申告による納付)又は国税通則法第三十五条第二項(期限後申告等による納付)の規定により納付した又は納付すべき所得税の額
次の各号に掲げる居住者が第一項の規定による申告書を提出する場合には、政令で定めるところにより、当該各号に定める書類を当該申告書に添付し、又は当該申告書の提出の際提示しなければならない。
第一項の規定による申告書に雑損控除、社会保険料控除(第七十四条第二項第五号(社会保険料控除)に掲げる社会保険料に係るものに限る。)、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除 又は寄附金控除に関する事項の記載をする居住者
これらの控除を受ける金額の計算の基礎となる金額 その他の事項を証する書類
第一項の規定による申告書に、第八十五条第二項 又は第三項(扶養親族等の判定の時期等)の規定による判定をする時の現況において非居住者である親族に係る障害者控除、配偶者控除、配偶者特別控除 又は扶養控除に関する事項の記載をする居住者
これらの控除に係る非居住者である親族が当該居住者の親族に該当する旨を証する書類 及び当該非居住者である親族が当該居住者と生計を一にすることを明らかにする書類
第一項の規定による申告書に、第二条第一項第三十二号ロ 又はハ(定義)に掲げる者に係る勤労学生控除に関する事項の記載をする居住者
これらの者に該当する旨を証する書類
第一項の規定による申告書に医療費控除に関する事項の記載をする居住者が当該申告書を提出する場合には、次に掲げる書類を当該申告書に添付しなければならない。
当該申告書に記載した医療費控除を受ける金額の計算の基礎となる第七十三条第二項(医療費控除)に規定する医療費(次項において「医療費」という。)の額 その他の財務省令で定める事項(以下 この項において「控除適用医療費の額等」という。)の記載がある明細書(次号に掲げる書類が当該申告書に添付された場合における当該書類に記載された控除適用医療費の額等に係るものを除く。)
高齢者の医療の確保に関する法律第七条第二項(定義)に規定する保険者 若しくは同法第四十八条(広域連合の設立)に規定する後期高齢者医療広域連合 又は社会保険診療報酬支払基金 若しくは国民健康保険法第四十五条第五項(保険医療機関等の診療報酬)に規定する国民健康保険団体連合会の当該居住者が支払つた医療費の額を通知する書類として財務省令で定める書類で、控除適用医療費の額等の記載があるもの
税務署長は、前項の申告書の提出があつた場合において、必要があると認めるときは、当該申告書を提出した者(以下 この項において「医療費控除適用者」という。)に対し、当該申告書に係る確定申告期限の翌日から起算して五年を経過する日(同日前六月以内に国税通則法第二十三条第一項(更正の請求)の規定による更正の請求があつた場合には、当該更正の請求があつた日から六月を経過する日)までの間、前項第一号に掲げる書類に記載された医療費につきこれを領収した者のその領収を証する書類の提示 又は提出を求めることができる。
この場合において、この項前段の規定による求めがあつたときは、当該医療費控除適用者は、当該書類を提示し、又は提出しなければならない。
その年において不動産所得、事業所得 若しくは山林所得を生ずべき業務を行う居住者が第一項の規定による申告書を提出する場合(当該申告書が青色申告書である場合を除く。) 又はその年において雑所得を生ずべき業務を行う居住者でその年の前々年分の当該業務に係る収入金額が千万円を超えるものが同項の規定による申告書を提出する場合には、財務省令で定めるところにより、これらの所得に係るその年中の総収入金額 及び必要経費の内容を記載した書類を当該申告書に添付しなければならない。
その年において非永住者であつた期間を有する居住者が第一項の規定による申告書を提出する場合には、その者の国籍、国内に住所 又は居所を有していた期間 その他の財務省令で定める事項を記載した書類を当該申告書に添付しなければならない。
その年において給与所得を有する居住者で、その年中に支払を受けるべき第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等(以下 この項において「給与等」という。)の金額が二千万円以下であるものは、次の各号のいずれかに該当する場合には、前条第一項の規定にかかわらず、その年分の課税総所得金額 及び課税山林所得金額に係る所得税については、同項の規定による申告書を提出することを要しない。
ただし、不動産 その他の資産をその給与所得に係る給与等の支払者の事業の用に供することによりその対価の支払を受ける場合 その他の政令で定める場合は、この限りでない。
一の給与等の支払者から 給与等の支払を受け、かつ、当該給与等の全部について第百八十三条(給与所得に係る源泉徴収義務)又は第百九十条(年末調整)の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合において、その年分の利子所得の金額、配当所得の金額、不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額、一時所得の金額 及び雑所得の金額の合計額(以下 この項において「給与所得 及び退職所得以外の所得金額」という。)が二十万円以下であるとき。
二以上の給与等の支払者から給与等の支払を受け、かつ、当該給与等の全部について第百八十三条 又は第百九十条の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合において、イ 又はロに該当するとき。
第百九十五条第一項(従たる給与についての扶養控除等申告書)に規定する従たる給与等の支払者から支払を受けるその年分の給与所得に係る給与等の金額とその年分の給与所得 及び退職所得以外の所得金額との合計額が二十万円以下であるとき。
イに該当する場合を除き、その年分の給与所得に係る給与等の金額が百五十万円と社会保険料控除の額、小規模企業共済等掛金控除の額、生命保険料控除の額、地震保険料控除の額、障害者控除の額、寡婦控除の額、ひとり親控除の額、勤労学生控除の額、配偶者控除の額、配偶者特別控除の額 及び扶養控除の額との合計額以下で、かつ、その年分の給与所得 及び退職所得以外の所得金額が二十万円以下であるとき。
その年において退職所得を有する居住者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、前条第一項の規定にかかわらず、 その年分の課税退職所得金額に係る所得税については、同項の規定による申告書を提出することを要しない。
その年分の退職所得に係る第三十条第一項(退職所得)に規定する退職手当等(以下 この項において「退職手当等」という。)の全部について第百九十九条(退職所得に係る源泉徴収義務)及び第二百一条第一項(退職所得に係る源泉徴収税額)の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合
前号に該当する場合を除き、その年分の課税退職所得金額につき第八十九条(税率)の規定を適用して計算した所得税の額がその年分の退職所得に係る退職手当等につき源泉徴収をされた又はされるべき所得税の額以下である場合
その年において第三十五条第三項(雑所得)に規定する公的年金等(以下この条において「公的年金等」という。)に係る雑所得を有する居住者で、その年中の公的年金等の収入金額が四百万円以下であるものが、その公的年金等の全部(第二百三条の七(源泉徴収を要しない公的年金等)の規定の適用を受けるものを除く。)について第二百三条の二(公的年金等に係る源泉徴収義務)の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合において、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額(利子所得の金額、配当所得の金額、不動産所得の金額、事業所得の金額、給与所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額、一時所得の金額 及び公的年金等に係る雑所得以外の雑所得の金額の合計額をいう。)が二十万円以下であるときは、前条第一項の規定にかかわらず、その年分の課税総所得金額 又は課税山林所得金額に係る所得税については、同項の規定による申告書を提出することを要しない。
居住者は、その年分の所得税につき第一号から 第三号までに掲げる金額がある場合には、次条第一項の規定による申告書を提出することができる場合を除き、第百三十八条第一項(源泉徴収税額等の還付)又は第百三十九条第一項 若しくは第二項(予納税額の還付)の規定による還付を受けるため、 税務署長に対し、第百二十条第一項各号(確定所得申告)に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載した申告書を提出することができる。
第百二十条第一項第三号に掲げる所得税の額の計算上控除しきれなかつた外国税額控除の額がある場合には、その控除しきれなかつた金額
第百二十条第一項第四号に掲げる金額の計算上控除しきれなかつた同号に規定する源泉徴収税額がある場合には、その控除しきれなかつた金額
第百二十条第一項第五号に掲げる金額の計算上控除しきれなかつた同条第二項に規定する予納税額がある場合には、その控除しきれなかつた金額
前三号に掲げる金額の計算の基礎 その他財務省令で定める事項
居住者は、第百二十条第一項の規定による申告書を提出すべき場合 及び前項 又は次条第一項の規定による申告書を提出することができる場合に該当しない場合においても、 その年の翌年分以後の各年分の所得税について第九十五条第二項 又は第三項(外国税額控除)の規定の適用を受けるため必要があるときは、税務署長に対し、第百二十条第一項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出することができる。
第百二十条第一項後段の規定は前二項の規定による申告書の記載事項について、同条第三項から 第七項までの規定は前二項の規定による申告書の提出について、それぞれ準用する。
この場合において、
同条第五項中
「確定申告期限」とあるのは
「確定申告期限(当該申告書が国税通則法第六十一条第一項第二号(延滞税の額の計算の基礎となる期間の特例)に規定する還付請求申告書である場合には、当該申告書の提出があつた日)」と、
「国税通則法」とあるのは
「同法」と
読み替えるものとする。
居住者は、次の各号のいずれかに該当する場合において、その年の翌年以後において第七十条第一項 若しくは第二項(純損失の繰越控除)若しくは第七十一条第一項(雑損失の繰越控除)の規定の適用を受け、 又は第百四十二条第二項(純損失の繰戻しによる還付の手続等)の規定による還付を受けようとするときは、第三期において、税務署長に対し、次項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出することができる。
その年において生じた雑損失の金額がその年分の総所得金額、退職所得金額 及び山林所得金額の合計額を超える場合
その年の前年以前三年内の各年において生じた純損失の金額 及び雑損失の金額(第七十条第一項 若しくは第二項 又は第七十一条第一項の規定により前年以前において控除されたもの及び第百四十二条第二項の規定により還付を受けるべき金額の計算の基礎となつたものを除く。次項第二号において同じ。)の合計額が、これらの金額を控除しないで計算した場合のその年分の総所得金額、退職所得金額 及び山林所得金額の合計額を超える場合
前項の規定による申告書の記載事項は、次に掲げる事項とする。
その年の前年以前三年内の各年において生じた純損失の金額 及び雑損失の金額
その年において生じた雑損失の金額がある場合には、その年分の総所得金額、退職所得金額 及び山林所得金額の合計額
第二号に掲げる純損失の金額 又は雑損失の金額がある場合には、これらの金額を控除しないで計算した場合のその年分の総所得金額、退職所得金額 及び山林所得金額の合計額
第七十条第一項 若しくは第二項 又は第七十一条第一項の規定により翌年以後において総所得金額、退職所得金額 及び山林所得金額の計算上控除することができる純損失の金額 及び雑損失の金額
その年において第九十五条(外国税額控除)の規定による控除をされるべき金額がある場合には、当該金額
第一号に掲げる純損失の金額 又は第三号 若しくは第四号に掲げる総所得金額 若しくは退職所得金額の計算の基礎となつた各種所得に係る第百二十条第一項第四号(確定所得申告)に規定する源泉徴収税額がある場合には、当該源泉徴収税額
その年分の第百二十条第二項に規定する予納税額がある場合には、当該予納税額
第一号から 第五号までに掲げる金額の計算の基礎 その他財務省令で定める事項
第百二十条第三項から 第七項までの規定は、第一項の規定による申告書の提出について準用する。
この場合において、
同条第五項中
「確定申告期限」とあるのは
「確定申告期限(当該申告書が国税通則法第六十一条第一項第二号(延滞税の額の計算の基礎となる期間の特例)に規定する還付請求申告書である場合には、当該申告書の提出があつた日)」と、
「国税通則法」とあるのは
「同法」と
読み替えるものとする。
⤏ 第二款 死亡又は出国の場合の確定申告
第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書を提出すべき居住者がその年の翌年一月一日から 当該申告書の提出期限までの間に当該申告書を提出しないで死亡した場合には、その相続人は、次項の規定による申告書を提出する場合を除き、 政令で定めるところにより、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から四月を経過した日の前日(同日前に当該相続人が出国をする場合には、その出国の時。以下この条において同じ。)までに、税務署長に対し、当該申告書を提出しなければならない。
前条第一項の規定による申告書を提出することができる居住者がその年の翌年一月一日から当該申告書の提出期限までの間に当該申告書を提出しないで死亡した場合には、その相続人は、政令で定めるところにより、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から四月を経過した日の前日までに、税務署長に対し、当該申告書を提出することができる。
居住者が年の中途において死亡した場合において、その者のその年分の所得税について第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書を提出しなければならない場合に該当するときは、その相続人は、第三項の規定による申告書を提出する場合を除き、政令で定めるところにより、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から四月を経過した日の前日(同日前に当該相続人が出国をする場合には、その出国の時。以下この条において同じ。)までに、税務署長に対し、当該所得税について第百二十条第一項各号に掲げる事項 その他の事項を記載した申告書を提出しなければならない。
居住者が年の中途において死亡した場合において、 その者のその年分の所得税について第百二十二条第一項 又は第二項(還付等を受けるための申告)の規定による申告書を提出することができる場合に該当するときは、その相続人は、次項の規定による申告書を提出することができる場合を除き、政令で定めるところにより、税務署長に対し、当該所得税について第百二十条第一項各号 及び第百二十二条第一項各号に掲げる事項 その他の事項を記載した申告書を提出することができる。
居住者が年の中途において死亡した場合において、その者のその年分の所得税について第百二十三条第一項(確定損失申告)の規定による申告書を提出することができる場合に該当するときは、その相続人は、政令で定めるところにより、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から四月を経過した日の前日までに、税務署長に対し、当該所得税について同条第二項各号に掲げる事項 その他の事項を記載した申告書を提出することができる。
第百二十条第一項後段の規定は第一項 又は第二項の規定による申告書の記載事項について、同条第三項から 第七項までの規定は前三項の規定による申告書の提出について、それぞれ準用する。
この場合において、
同条第五項中
「確定申告期限」とあるのは
「確定申告期限(当該申告書が国税通則法第六十一条第一項第二号(延滞税の額の計算の基礎となる期間の特例)に規定する還付請求申告書である場合には、当該申告書の提出があつた日)」と、
「国税通則法」とあるのは
「同法」と
読み替えるものとする。
前条第一項 又は第二項の規定は、第一項の規定による申告書を提出すべき者 又は第三項の規定による申告書を提出することができる者がこれらの申告書の提出期限前にこれらの申告書を提出しないで死亡した場合についてそれぞれ準用する。
第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書を提出すべき居住者は、その年の翌年一月一日から当該申告書の提出期限までの間に出国をする場合には、第百二十三条第一項(確定損失申告)の規定による申告書を提出する場合を除き、その出国の時までに、税務署長に対し、当該申告書を提出しなければならない。
第百二十三条第一項の規定による申告書を提出することができる居住者は、その年の翌年一月一日から 二月十五日までの間に出国をする場合には、当該期間内においても、税務署長に対し、当該申告書を提出することができる。
居住者は、年の中途において出国をする場合において、その年一月一日から その出国の時までの間における総所得金額、退職所得金額 及び山林所得金額について、第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書を提出しなければならない場合に該当するときは、第三項の規定による申告書を提出する場合を除き、その出国の時までに、税務署長に対し、その時の現況により同条第一項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出しなければならない。
居住者は、年の中途において出国をする場合において、その年一月一日から その出国の時までの間における総所得金額、退職所得金額 及び山林所得金額について、第百二十二条第一項(還付を受けるための申告)の規定による申告書を提出することができる場合に該当するときは、次項の規定による申告書を提出することができる場合を除き、税務署長に対し、その時の現況により第百二十条第一項各号 及び第百二十二条第一項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出することができる。
居住者は、年の中途において出国をする場合において、その年一月一日から その出国の時までの間における純損失の金額 若しくは雑損失の金額 又は その年の前年以前三年内の各年において生じたこれらの金額について、第百二十三条第一項(確定損失申告)の規定による申告書を提出することができる場合に該当するときは、その出国の時までに、税務署長に対し、その時の現況により同条第二項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出することができる。
第百二十条第一項後段の規定は第一項 又は第二項の規定による申告書の記載事項について、同条第三項から 第七項までの規定は前三項の規定による申告書の提出について、それぞれ準用する。
この場合において、
同条第五項中
「確定申告期限」とあるのは
「確定申告期限(当該申告書が国税通則法第六十一条第一項第二号(延滞税の額の計算の基礎となる期間の特例)に規定する還付請求申告書である場合には、当該申告書の提出があつた日)」と、
「国税通則法」とあるのは
「同法」と
読み替えるものとする。
⤏ 第三款 納付
第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書(第百二十四条第一項(確定申告書を提出すべき者が死亡した場合の確定申告)又は第百二十六条第一項(確定申告書を提出すべき者が出国をする場合の確定申告)の規定に該当して提出すべきものを除く。)を提出した居住者は、当該申告書に記載した第百二十条第一項第三号に掲げる金額(同項第四号に規定する源泉徴収税額があり、かつ、同項第五号に規定する予納税額がない場合には、同項第四号に掲げる金額とし、同項第五号に規定する予納税額がある場合には、同号に掲げる金額とする。以下 この款において同じ。)があるときは、第三期において、当該金額に相当する所得税を国に納付しなければならない。
第百二十四条第一項(確定申告書を提出すべき者が死亡した場合の確定申告)(第百二十五条第五項(年の中途で死亡した場合の確定申告)において準用する場合を含む。) 又は第百二十五条第一項の規定に該当してこれらの規定に規定する申告書を提出した者は、これらの申告書に記載した第百二十条第一項第三号(確定所得申告に係る所得税額)に掲げる金額があるときは、これらの申告書の提出期限までに、当該金額に相当する所得税を国税通則法第五条(相続による国税の納付義務の承継)に定めるところにより国に納付しなければならない。
第百二十六条第一項(確定申告書を提出すべき者が出国をする場合の確定申告) 又は第百二十七条第一項(年の中途で出国をする場合の確定申告)の規定に該当してこれらの規定に規定する申告書を提出した居住者は、これらの申告書に記載した第百二十条第一項第三号(確定所得申告に係る所得税額)に掲げる金額があるときは、これらの申告書の提出期限までに、当該金額に相当する所得税を国に納付しなければならない。
⤏ 第四款 延納
第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書を提出した居住者が第百二十八条(確定申告による納付)の規定により納付すべき所得税の額(第百三十三条第一項(延払条件付譲渡に係る延納の手続)の申請書を提出する場合には、当該所得税の額から その申請書に記載した同項の延納を求めようとする所得税の額を控除した額)の二分の一に相当する金額以上の所得税を第百二十八条の規定による納付の期限までに国に納付したときは、その者は、その残額についてその納付した年の五月三十一日までの期間、 その納付を延期することができる。
前項の規定は、同項に規定する申告書を提出した居住者が、同項に規定する納付の期限までに納税地の所轄税務署長に対し、第百二十八条の規定により納付すべき税額、当該税額のうち当該期限までに納付する金額 その他財務省令で定める事項を記載した延納届出書を提出した場合に限り、適用する。
第一項の規定の適用を受ける居住者は、同項の規定による延納に係る所得税の額に、その延納の期間の日数に応じ、年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額に相当する利子税をその延納に係る所得税にあわせて納付しなければならない。
税務署長は、居住者が山林所得 又は譲渡所得の基因となる資産の延払条件付譲渡をした場合において、 次に掲げる要件のすべてを満たすときは、第一号に規定する申告書に係る第百二十八条(確定申告による納付) 又は第百二十九条(死亡の場合の確定申告による納付)の規定により納付すべき所得税の額(延払条件付譲渡に係る税額が当該所得税の額に満たない場合には、その延払条件付譲渡に係る税額)の全部 又は一部につき、その者(その相続人を含む。)の申請により、五年以内の延納を許可することができる。
その延払条件付譲渡をした日の属する年分の所得税に係る第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書(第百二十六条第一項(確定申告書を提出すべき者が出国をする場合の確定申告)の規定に該当して提出すべきものを除く。)又は第百二十五条第一項(年の中途で死亡した場合の確定申告)の規定による申告書をこれらの申告書の提出期限までに提出したこと。
延払条件付譲渡に係る税額が前号に規定する申告書に記載された第百二十条第一項第三号に掲げる所得税の額の二分の一に相当する金額を超えること。
延払条件付譲渡に係る税額が三十万円を超えること。
税務署長は、前項の規定による延納の許可をする場合には、その延納に係る所得税の額に相当する担保を徴さなければならない。
ただし、その延納に係る所得税につき、その額が百万円以下でその延納の期間が三年以下である場合 又は当該期間が三月以下である場合は、この限りでない。
第一項に規定する延払条件付譲渡とは、次に掲げる要件に適合する条件を定めた契約に基づき当該条件により行われる譲渡をいう。
月賦、年賦 その他の賦払の方法により三回以上に分割して対価の支払を受けること。
その譲渡の目的物の引渡しの期日の翌日から 最後の賦払金の支払の期日までの期間が二年以上であること。
第一項に規定する延払条件付譲渡に係る税額とは、同項第一号に規定する申告書に記載された第百二十条第一項第三号に掲げる所得税の額のうち、その延払条件付譲渡に係る契約において定められている支払の期日がその年の翌年以後に到来する延払条件付譲渡に係る賦払金の額(その年において既に支払を受けたものを除く。)の合計額に対応する山林所得の金額 又は譲渡所得の金額に係る部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
前条第一項の規定による延納の許可を申請しようとする居住者は、その延納を求めようとする所得税に係る第百二十八条(確定申告による納付)又は第百二十九条(死亡の場合の確定申告による納付)の規定による納付の期限までに、延納を求めようとする所得税の額 及び期間(二回以上に分割して納付しようとする場合には、各分納税額ごとに延納を求めようとする期間 及び その額)その他財務省令で定める事項を記載した申請書に担保の提供に関する書類を添附し、これを納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
税務署長は、前項の申請書の提出があつた場合には、その提出をした居住者 及び その申請に係る事項について前条第一項各号に掲げる要件を満たすかどうか、その申請書に記載された延納に係る所得税の額 若しくは延納の期間 又は各分納税額に係る延納の期間 若しくは その額が同項に規定する延払条件付譲渡に係る契約において定められている賦払金の支払の期日 及び その賦払金の額に照らし相当であるかどうか その他必要な事項を調査し、その調査したところにより、その申請に係る所得税の額の全部 若しくは一部につきその申請に係る条件 若しくはこれを変更した条件により延納の許可をし、又は その申請を却下する。
税務署長は、前項の延納の許可をする場合において、その申請をした居住者の提供しようとする担保が適当でないと認めるときは、その変更を求めることができる。
この場合において、その者がその変更の求めに応じなかつたときは、その申請を却下することができる。
税務署長は、第一項の申請に係る延納の許可 又は却下の処分をするときは、その申請をした居住者に対し、書面により、その延納の許可に係る所得税の額 及び延納の条件 又は却下の旨及び その理由を通知する。
税務署長は、第一項の申請書の提出があつた場合において、 相当の理由があると認めるときは、その申請に係る所得税の額の全部 又は一部の徴収を猶予することができる。
第百三十二条第一項(延払条件付譲渡に係る所得税額の延納)の規定による延納の許可を受けた居住者は、同項に規定する延払条件付譲渡に係る契約において定められている賦払金の支払の期日の変更 その他の事由が生じたことにより当該許可に係る延納の条件について変更を求めようとする場合には、その変更を求めようとする条件 その他財務省令で定める事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出することができる。
前条第二項 及び第四項の規定は、前項の申請書の提出があつた場合について準用する。
税務署長は、第百三十二条第一項に規定する延払条件付譲渡に係る契約において定められている賦払金の支払の期日の変更、その支払の期日前における当該賦払金の支払 その他の事由が生じたことにより当該許可に係る延納の条件を変更する必要があると認める場合には、延納の期間の短縮 その他 延納の条件の変更をすることができる。
この場合においては、国税通則法第四十九条第二項 及び第三項(納税の猶予の取消し等の場合の弁明の聴取 及び通知)の規定を準用する。
税務署長は、第百三十二条第一項(延払条件付譲渡に係る所得税額の延納)の規定による延納の許可を受けた居住者が次に掲げる場合に該当することとなつたときは、その延納の許可を取り消すことができる。
その延納に係る所得税の額(その所得税の額に係る次条の規定による利子税 及び延滞税に相当する額を含む。)を滞納し、その他延納の条件に違反したとき。
その者が提出した第百三十二条第一項第一号に規定する申告書に係る所得税につき修正申告書の提出 又は更正があつた場合において、その申告 又は更正があつた後における第百二十条第一項第三号(確定所得申告に係る所得税額)に掲げる所得税の額(以下 この号において「修正後の年税額」という。)を基礎として第百三十二条第四項に規定する延払条件付譲渡に係る税額の計算に準じて政令で定めるところにより計算した金額が、修正後の年税額の二分の一に相当する金額以下となり、又は三十万円以下となつたとき。
その延納に係る担保につき国税通則法第五十一条第一項(担保の変更等)の規定による命令に応じなかつたとき。
その延納に係る担保物につき国税通則法第二条第十号(定義)に規定する強制換価手続が開始されたとき。
国税通則法第四十九条第二項(納税の猶予の取消し等の場合の弁明の聴取)の規定は、前項第一号 又は第三号の規定により同項の延納の許可を取り消す場合について準用する。
税務署長は、第一項の規定により同項の延納の許可を取り消す場合には、当該延納の許可を受けた居住者に対し、書面によりその旨 及び その理由を通知する。
第百三十二条第一項(延払条件付譲渡に係る所得税額の延納)の規定による延納の許可を受けた居住者は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に掲げる金額に相当する利子税を、当該各号に規定する納付すべき分納税額(第三号の場合にあつては、同号に規定する延納税額)に相当する所得税にあわせて納付しなければならない。
その延納の許可に係る所得税の額(以下この条において「延納税額」という。)のうちに分納税額がある場合において、第一回に納付すべき分納税額を納付するとき。
延納税額を基礎とし、その延納税額に係る第百二十八条(確定申告による納付)又は第百二十九条(死亡の場合の確定申告による納付)の規定による納付の期限の翌日から当該分納税額の延納に係る納期限までの日数に応じ、年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額
延納税額のうちに分納税額がある場合において、 第二回以後に納付すべき分納税額を納付するとき。
延納税額から前回までの分納税額の合計額を控除した所得税の額を基礎とし、前回の分納税額の延納に係る納期限の翌日から その回の分納税額の延納に係る納期限までの日数に応じ、年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額
前二号に掲げる場合以外の場合
延納税額を基礎とし、その延納税額に係る第百二十八条 又は第百二十九条の規定による納付の期限の翌日から 当該延納税額の延納に係る納期限までの日数に応じ、年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額
第百三十二条第一項の規定による延納の許可を受けた居住者が前条第一項の規定によりその許可を取り消された場合には、その者については、その取消しがあつた時以後に納付すべきであつた分納税額の合計額 又は延納税額をその取消しがあつた時に延納に係る納期限が到来した分納税額 又は延納税額とみなして、前項の規定を適用する。
第百三十二条第一項(延払条件付譲渡に係る所得税額の延納)の規定による延納の許可があつた場合における所得税に係る延滞税については、その所得税の額のうち前条第一項第一号に規定する延納税額と その他のものとに区分し、当該延納税額のうちに分納税額があるときは更に各分納税額ごとに区分して、 それぞれの税額ごとに国税通則法の延滞税に関する規定を適用する。
⤏ 第五款 納税の猶予
第六十条の二第一項(国外転出をする場合の譲渡所得等の特例)に規定する国外転出(以下この条において「国外転出」という。)をする居住者でその国外転出の時に有している同項に規定する有価証券等 又は契約を締結している第六十条の二第二項に規定する未決済信用取引等 若しくは同条第三項に規定する未決済デリバティブ取引(以下 この項 及び第三項において「対象資産」という。)につきこれらの規定の適用を受けたもの(その相続人を含む。)が当該国外転出の日の属する年分の所得税で第百二十八条(確定申告による納付)又は第百二十九条(死亡の場合の確定申告による納付)の規定により納付すべきものの額のうち、当該対象資産(当該年分の所得税に係る確定申告期限まで引き続き有し、又は決済をしていないものに限る。以下 この項、第五項 及び第六項において「適用資産」という。)に係る納税猶予分の所得税額(第一号に掲げる金額から 第二号に掲げる金額を控除した金額をいう。以下この条において同じ。)に相当する所得税については、当該居住者が、当該国外転出の時までに国税通則法第百十七条第二項(納税管理人)の規定による納税管理人の届出をし、かつ、当該年分の所得税に係る確定申告期限までに当該納税猶予分の所得税額に相当する担保を供した場合に限り、第百二十八条 又は第百二十九条の規定にかかわらず、同日から満了基準日(当該国外転出の日から五年を経過する日 又は帰国等の場合(第六十条の二第六項第一号 又は第三号に掲げる場合 その他政令で定める場合をいう。次項において同じ。)に該当することとなつた日のいずれか早い日をいう。第五項において同じ。)の翌日以後四月を経過する日まで、その納税を猶予する。
当該国外転出の日の属する年分の第百二十条第一項第三号(確定所得申告)に掲げる金額
当該適用資産につき第六十条の二第一項から 第三項までの規定の適用がないものとした場合における当該国外転出の日の属する年分の第百二十条第一項第三号に掲げる金額
前項の規定の適用を受ける個人が、国外転出の日から五年を経過する日(同日前に帰国等の場合に該当することとなつた場合には、その該当することとなつた日の前日)までに、同項の規定による納税の猶予に係る期限の延長を受けたい旨 その他財務省令で定める事項を記載した届出書を、納税地の所轄税務署長に提出した場合には、
同項中
「五年」とあるのは、
「十年」と
する。
第一項(前項の規定により適用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定は、第一項の規定の適用を受けようとする個人の確定申告書に、同項の規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、第六十条の二第一項から 第三項までの規定により行われたものとみなされた対象資産の譲渡 又は決済の明細 及び納税猶予分の所得税額の計算に関する明細その他財務省令で定める事項を記載した書類の添付がある場合に限り、適用する。
税務署長は、前項の確定申告書の提出がなかつた場合 又は同項の記載 若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出 又は記載 若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類 及び同項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項の規定を適用することができる。
第一項の規定の適用を受けている個人が、同項の規定による納税の猶予に係る満了基準日までに、国外転出の時において有していた適用資産の譲渡(これに類するものとして政令で定めるものを含む。次条第六項において同じ。) 若しくは決済 又は贈与による移転をしたこと その他政令で定める事由が生じた場合には、これらの事由が生じた適用資産に係る納税猶予分の所得税額のうちこれらの事由が生じた適用資産に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に相当する所得税については、第一項の規定にかかわらず、 これらの事由が生じた日から四月を経過する日をもつて同項の規定による納税の猶予に係る期限とする。
第一項の規定の適用を受ける個人は、同項の規定の適用に係る国外転出の日の属する年分の所得税に係る確定申告期限から 納税猶予分の所得税額に相当する所得税の全部につき同項、前項、第八項 又は第九項の規定による納税の猶予に係る期限が確定する日までの間の各年の十二月三十一日において有し、又は契約を締結している適用資産につき、引き続き第一項の規定の適用を受けたい旨 その他財務省令で定める事項を記載した届出書(次項から 第十項までにおいて「継続適用届出書」という。)を、同日の属する年の翌年三月十五日(次項から 第十項までにおいて「提出期限」という。)までに、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
継続適用届出書が提出期限までに提出されなかつた場合においても、前項に規定する税務署長が提出期限までにその提出がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該継続適用届出書の提出があつた場合に限り、当該継続適用届出書が提出期限までに提出されたものとみなす。
継続適用届出書が提出期限までに納税地の所轄税務署長に提出されない場合には、当該提出期限における納税猶予分の所得税額(既に第五項の規定の適用があつた場合には、同項の規定の適用があつた金額を除く。次項において同じ。)に相当する所得税については、第一項の規定にかかわらず、当該提出期限から四月を経過する日(当該提出期限から 当該四月を経過する日までの間に当該所得税に係る個人が死亡した場合には、当該個人の相続人が当該個人の死亡による相続の開始があつたことを知つた日から六月を経過する日)をもつて同項の規定による納税の猶予に係る期限とする。
税務署長は、次に掲げる場合には、納税猶予分の所得税額に相当する所得税に係る第一項の規定による納税の猶予に係る期限を繰り上げることができる。
この場合においては、国税通則法第四十九条第二項 及び第三項(納税の猶予の取消し)の規定を準用する。
第一項の規定の適用を受ける個人が同項に規定する担保について国税通則法第五十一条第一項(担保の変更等)の規定による命令に応じない場合
当該個人から提出された継続適用届出書に記載された事項と 相違する事実が判明した場合
前二号に掲げる場合のほか、当該個人が国税通則法第百十七条第一項に規定する納税管理人を解任したこと その他の政令で定める事由が生じた場合
納税猶予分の所得税額に相当する所得税 並びに当該所得税に係る利子税 及び延滞税の徴収を目的とする国の権利の時効については、次項第二号の規定により読み替えて適用される国税通則法第七十三条第四項(時効の完成猶予 及び更新)の規定の適用がある場合を除き、継続適用届出書の提出があつた時から当該継続適用届出書の提出期限までの間は完成せず、当該提出期限の翌日から 新たにその進行を始めるものとする。
第一項の個人につき同項の規定による納税の猶予がされた場合におけるこの法律 並びに国税通則法 及び国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)の規定の適用については、次に定めるところによる。
第一項の規定の適用があつた場合における所得税に係る延滞税については、その所得税の額のうち納税猶予分の所得税額と その他のものとに区分し、更に当該納税猶予分の所得税額を第三号に規定する納税の猶予に係る期限が異なるものごとに区分して、 それぞれの税額ごとに国税通則法の延滞税に関する規定を適用する。
第一項の規定による納税の猶予を受けた所得税については、
国税通則法第六十四条第一項(利子税)及び第七十三条第四項中
「延納」とあるのは、
「延納(所得税法第百三十七条の二第一項(国外転出をする場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予)の規定による納税の猶予を含む。)」と
する。
第一項の規定による納税の猶予に係る期限(第五項、第八項 又は第九項の規定による当該期限を含む。)は、国税通則法 及び国税徴収法中法定納期限 又は納期限に関する規定を適用する場合には、所得税法の規定による延納に係る期限に含まれるものとする。
第一項、第五項、第八項 又は第九項の規定に該当する所得税については、前款の規定は、適用しない。
第一項の規定の適用を受ける個人は、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当する場合には、当該各号に規定する所得税に相当する金額を基礎とし、当該所得税に係る第百二十八条 又は第百二十九条の規定による納付の期限の翌日から 当該各号に定める納税の猶予に係る期限までの期間に応じ、年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額に相当する利子税を、当該各号に規定する所得税に併せて納付しなければならない。
第一項の規定の適用があつた場合
同項に規定する所得税に係る同項の規定による納税の猶予に係る期限
第五項の規定の適用があつた場合
同項に規定する政令で定めるところにより計算した金額に相当する所得税に係る同項の規定による納税の猶予に係る期限
第八項の規定の適用があつた場合
同項に規定する所得税に係る同項の規定による納税の猶予に係る期限
第九項の規定の適用があつた場合
同項に規定する所得税に係る同項の規定により繰り上げられた納税の猶予に係る期限
第一項の規定の適用に係る納税の猶予に係る期限までに同項の規定の適用を受ける国外転出をした者が死亡した場合には、当該国外転出をした者に係る納税猶予分の所得税額に係る納付の義務は、当該国外転出をした者の相続人が承継する。
この場合において、必要な事項は、政令で定める。
第三項から 前項までに定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
贈与(贈与をした者の死亡により効力を生ずる贈与を除く。以下 この項において同じ。)により非居住者に移転した第六十条の三第一項(贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例)に規定する有価証券等 又は同条第二項に規定する未決済信用取引等 若しくは同条第三項に規定する未決済デリバティブ取引に係る契約(以下この条において「対象資産」という。)につきこれらの規定の適用を受けた者(その相続人を含む。)が当該贈与の日の属する年分の所得税で第三款(納付)の規定により納付すべきものの額のうち、当該対象資産(当該年分の所得税に係る確定申告期限まで引き続き有し、又は決済をしていないものに限る。以下 この項、第六項 及び第七項において「適用贈与資産」という。)に係る贈与納税猶予分の所得税額(第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した金額をいう。以下 この項 及び第四項において同じ。)に相当する所得税については、当該適用を受けた者が、当該年分の所得税に係る確定申告期限までに当該贈与納税猶予分の所得税額に相当する担保を供した場合に限り、同款の規定にかかわらず、当該贈与の日から贈与満了基準日(当該贈与の日から五年を経過する日 又は受贈者帰国等の場合(第六十条の三第六項第一号 又は第三号に掲げる場合 その他政令で定める場合をいう。第三項第一号において同じ。)に該当することとなつた日のいずれか早い日をいう。第六項において同じ。)の翌日以後四月を経過する日まで、その納税を猶予する。
当該贈与の日の属する年分の第百二十条第一項第三号(確定所得申告)に掲げる金額
当該適用贈与資産につき第六十条の三第一項から 第三項までの規定の適用がないものとした場合における当該贈与の日の属する年分の第百二十条第一項第三号に掲げる金額
相続 又は遺贈(贈与をした者の死亡により効力を生ずる贈与を含む。以下 この項において同じ。)により非居住者に移転した対象資産につき第六十条の三第一項から 第三項までの規定の適用を受けた者(第四項において「適用被相続人等」という。)の全ての相続人が当該相続の開始の日の属する年分の所得税で第百二十九条(死亡の場合の確定申告による納付)の規定により納付すべきものの額のうち、当該対象資産(当該年分の所得税に係る確定申告期限(第百五十一条の五第一項(遺産分割等があつた場合の期限後申告等の特例)の規定による期限後申告書を提出する場合にあつては、同項に規定する提出期限。以下 この項 及び第七項において同じ。)まで引き続き有し、又は決済をしていないものに限る。以下 この項、第六項 及び第七項において「適用相続等資産」という。)に係る相続等納税猶予分の所得税額(第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した金額をいう。以下 この項 及び第四項において同じ。)に相当する所得税については、当該相続人が政令で定めるところにより当該相続等納税猶予分の所得税額に相当する担保を供し、かつ、当該年分の所得税に係る確定申告期限までに当該相続 又は遺贈により当該対象資産を取得した非居住者の全てが政令で定めるところにより国税通則法第百十七条第二項(納税管理人)の規定による納税管理人の届出をした場合に限り、第百二十九条の規定にかかわらず、当該相続の開始の日から相続等満了基準日(当該相続の開始の日から五年を経過する日 又は相続人帰国等の場合(第六十条の三第六項第一号 又は第三号に掲げる場合 その他政令で定める場合をいう。次項第一号において同じ。)に該当することとなつた日のいずれか早い日をいう。第六項において同じ。)の翌日以後四月を経過する日まで、その納税を猶予する。
当該相続の開始の日の属する年分の第百二十条第一項第三号に掲げる金額(当該金額につき第百五十一条の六第一項(遺産分割等があつた場合の修正申告の特例)の規定による修正申告書の提出があつた場合には、その申告後の金額)
当該適用相続等資産につき第六十条の三第一項から 第三項までの規定の適用がないものとした場合における当該相続の開始の日の属する年分の第百二十条第一項第三号に掲げる金額
次の各号に掲げる者が、それぞれ当該各号に定める日 又は期限までに、前二項の規定による納税の猶予に係る期限の延長を受けたい旨 その他財務省令で定める事項を記載した届出書を、納税地の所轄税務署長に提出した場合には、
これらの規定中
「五年」とあるのは、
「十年」と
する。
前二項の規定の適用を受けている者
贈与の日 又は相続の開始の日から 五年を経過する日(同日前に受贈者帰国等の場合 又は相続人帰国等の場合に該当することとなつた場合には、その該当することとなつた日の前日)
第百五十一条の五第一項の規定による期限後申告書の提出期限が相続の開始の日から五年を経過する日後である者
当該提出期限
第一項 又は第二項(これらの規定を前項の規定により適用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定は、第一項の規定の適用を受けようとする者の提出した確定申告書 又は第二項の規定の適用を受けようとする相続人が提出した適用被相続人等の確定申告書に、これらの規定の適用を受けようとする旨の記載があり、かつ、第六十条の三第一項から 第三項までの規定により行われたものとみなされた対象資産の譲渡 又は決済の明細 及び贈与納税猶予分の所得税額 又は相続等納税猶予分の所得税額(以下この条において「納税猶予分の所得税額」という。)の計算に関する明細 その他財務省令で定める事項を記載した書類の添付がある場合に限り、適用する。
税務署長は、前項の確定申告書の提出がなかつた場合 又は同項の記載 若しくは添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出 又は記載 若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書類 及び同項の財務省令で定める書類の提出があつた場合に限り、第一項 又は第二項の規定を適用することができる。
第一項に規定する贈与を受けた非居住者 又は第二項の規定の適用を受けた相続人である非居住者が、これらの規定による納税の猶予に係る贈与満了基準日 又は相続等満了基準日までに、贈与、相続 又は遺贈により移転を受けた適用贈与資産 又は適用相続等資産の譲渡 若しくは決済 又は贈与による移転をしたこと その他政令で定める事由が生じた場合には、これらの事由が生じた適用贈与資産 又は適用相続等資産に係る納税猶予分の所得税額のうちこれらの事由が生じた適用贈与資産 又は適用相続等資産に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に相当する所得税については、これらの規定にかかわらず、 これらの事由が生じた日から四月を経過する日をもつてこれらの規定による納税の猶予に係る期限とする。
第一項の規定の適用を受ける者 又は第二項の規定の適用を受ける相続人(以下この条において「適用贈与者等」という。)は、これらの規定の適用に係る贈与の日 又は相続の開始の日の属する年分の所得税に係る確定申告期限から 納税猶予分の所得税額に相当する所得税の全部につき第一項、第二項、前項、第九項(第十項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)又は第十一項の規定による納税の猶予に係る期限が確定する日までの間の各年の十二月三十一日において有し、又は契約を締結している適用贈与資産 又は適用相続等資産につき、引き続き第一項 又は第二項の規定の適用を受けたい旨 その他財務省令で定める事項を記載した届出書(次項から 第十二項までにおいて「継続適用届出書」という。)を、同日の属する年の翌年三月十五日(次項、第九項 及び第十二項において「提出期限」という。)までに、政令で定めるところにより、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
継続適用届出書が提出期限までに提出されなかつた場合においても、前項に規定する税務署長が提出期限までにその提出がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該継続適用届出書の提出があつた場合に限り、当該継続適用届出書が提出期限までに提出されたものとみなす。
継続適用届出書が提出期限までに納税地の所轄税務署長に提出されない場合には、当該提出期限における納税猶予分の所得税額(既に第六項の規定の適用があつた場合には、同項の規定の適用があつた金額を除く。)に相当する所得税については、第一項 又は第二項の規定にかかわらず、 当該提出期限から四月を経過する日(当該提出期限から 当該四月を経過する日までの間に当該所得税に係る適用贈与者等が死亡した場合には、当該適用贈与者等の相続人が当該適用贈与者等の死亡による相続の開始があつたことを知つた日から六月を経過する日)をもつてこれらの規定による納税の猶予に係る期限とする。
第一項の規定の適用を受けている者が第六十条の二第一項(国外転出をする場合の譲渡所得等の特例)に規定する国外転出をしようとする場合には、当該国外転出の時までに、国税通則法第百十七条第二項の規定による納税管理人の届出をしなければならない。
この場合において、前二項の規定は、当該納税管理人の届出が当該国外転出の時までになかつた場合について準用する。
税務署長は、次に掲げる場合には、納税猶予分の所得税額(既に第六項の規定の適用があつた場合には、同項の規定の適用があつた金額を除く。)に相当する所得税に係る第一項 又は第二項の規定による納税の猶予に係る期限を繰り上げることができる。
この場合においては、国税通則法第四十九条第二項 及び第三項(納税の猶予の取消し)の規定を準用する。
適用贈与者等が第一項 又は第二項に規定する担保について国税通則法第五十一条第一項(担保の変更等)の規定による命令に応じない場合
適用贈与者等から提出された継続適用届出書に記載された事項と相違する事実が判明した場合
前二号に掲げる場合のほか、適用贈与者等が国税通則法第百十七条第一項に規定する納税管理人を解任したこと その他の政令で定める事由が生じた場合
納税猶予分の所得税額に相当する所得税 並びに当該所得税に係る利子税 及び延滞税の徴収を目的とする国の権利の時効については、次項第二号の規定により読み替えて適用される国税通則法第七十三条第四項(時効の完成猶予 及び更新)の規定の適用がある場合を除き、継続適用届出書の提出があつた時から当該継続適用届出書の提出期限までの間は完成せず、当該提出期限の翌日から 新たにその進行を始めるものとする。
適用贈与者等につき第一項 又は第二項の規定による納税の猶予がされた場合におけるこの法律 並びに国税通則法 及び国税徴収法の規定の適用については、次に定めるところによる。
第一項 又は第二項の規定の適用があつた場合における所得税に係る延滞税については、その所得税の額のうち納税猶予分の所得税額と その他のものとに区分し、更に当該納税猶予分の所得税額を第三号に規定する納税の猶予に係る期限が異なるものごとに区分して、それぞれの税額ごとに国税通則法の延滞税に関する規定を適用する。
第一項 又は第二項の規定による納税の猶予を受けた所得税については、
国税通則法第六十四条第一項(利子税)及び第七十三条第四項中
「延納」とあるのは、
「延納(所得税法第百三十七条の三第一項 又は第二項(贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予)の規定による納税の猶予を含む。)」と
する。
第一項 又は第二項の規定による納税の猶予に係る期限(第六項、第九項 又は第十一項の規定による当該期限を含む。)は、国税通則法 及び国税徴収法中法定納期限 又は納期限に関する規定を適用する場合には、所得税法の規定による延納に係る期限に含まれるものとする。
第一項、第二項、第六項、第九項 又は第十一項の規定に該当する所得税については、前款の規定は、適用しない。
適用贈与者等は、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当する場合には、当該各号に規定する所得税に相当する金額を基礎とし、当該所得税に係る第三款 又は第百五十一条の五第一項の規定による納付の期限(当該所得税のうち第百五十一条の六第一項の規定による修正申告書を提出したことにより納付すべき所得税の額(既にこの項の規定の適用があつた所得税の額を除く。)に達するまでの部分に相当する金額の所得税にあつては、同条第一項の規定による納付の期限。以下 この項において「納付期限」という。)の翌日から 当該各号に定める納税の猶予に係る期限までの期間に応じ、年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額に相当する利子税を、当該各号に規定する所得税に併せて納付しなければならない。
この場合において、当該所得税につき納付期限が二以上ある場合には、これらの納付期限のうち最も新しいものに係る所得税から 順次納税の猶予に係る期限が到来したものとして、利子税の額を計算するものとする。
第一項 又は第二項の規定の適用があつた場合
これらの規定に規定する所得税に係るこれらの規定による納税の猶予に係る期限
第六項の規定の適用があつた場合
同項に規定する政令で定めるところにより計算した金額に相当する所得税に係る同項の規定による納税の猶予に係る期限
第九項の規定の適用があつた場合
同項に規定する所得税に係る同項の規定による納税の猶予に係る期限
第十一項の規定の適用があつた場合
同項に規定する所得税に係る同項の規定により繰り上げられた納税の猶予に係る期限
第一項 又は第二項の規定の適用に係る納税の猶予に係る期限までにその適用贈与者等が死亡した場合には、当該適用贈与者等に係る納税猶予分の所得税額に係る納付の義務は、当該適用贈与者等の相続人が承継する。
この場合において、必要な事項は、政令で定める。
第四項から 前項までに定めるもののほか、第一項 及び第二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
⤏ 第六款 還付
確定申告書の提出があつた場合において、 当該申告書に第百二十二条第一項第一号 若しくは第二号(還付等を受けるための申告)又は第百二十三条第二項第六号 若しくは第七号(確定損失申告)に掲げる金額の記載があるときは、税務署長は、当該申告書を提出した者に対し、当該金額に相当する所得税を還付する。
前項の場合において、同項の確定申告書に記載された第百二十二条第一項第二号 又は第百二十三条第二項第七号に規定する源泉徴収税額のうちにまだ納付されていないものがあるときは、前項の規定による還付金の額のうちその納付されていない部分の金額に相当する金額については、その納付があるまでは、還付しない。
第一項の規定による還付金について還付加算金を計算する場合には、その計算の基礎となる国税通則法第五十八条第一項(還付加算金)の期間は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に掲げる日(同日後に納付された前項に規定する源泉徴収税額に係る還付金については、その納付の日)の翌日から その還付のための支払決定をする日 又は その還付金につき充当をする日(同日前に充当をするのに適することとなつた日がある場合には、その適することとなつた日)までの期間とする。
第一項の確定申告書がその確定申告期限までに提出された場合
その確定申告期限
第一項の確定申告書がその確定申告期限後に提出された場合
その提出の日
第一項の規定による還付金を同項の確定申告書に係る年分の所得税で未納のものに充当する場合には、その還付金の額のうちその充当する金額については、還付加算金を附さないものとし、その充当される部分の所得税については、延滞税を免除するものとする。
前三項に定めるもののほか、第一項の還付の手続、同項の規定による還付金(これに係る還付加算金を含む。)につき充当をする場合の方法 その他同項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
確定申告書の提出があつた場合において、当該申告書に第百二十二条第一項第三号(還付等を受けるための申告)又は第百二十三条第二項第八号(確定損失申告)に掲げる金額の記載があるときは、税務署長は、当該申告書を提出した者に対し、当該金額に相当するこれらの規定に規定する予納税額(以下この条において「予納税額」という。)を還付する。
税務署長は、前項の規定による還付金の還付をする場合において、同項の確定申告書に係る年分の予納税額について納付された延滞税があるときは、その額のうち、同項の規定により還付される予納税額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額を併せて還付する。
第一項の規定により還付金について還付加算金を計算する場合には、その計算の基礎となる国税通則法第五十八条第一項(還付加算金)の期間は、第一項の規定により還付をすべき予納税額の納付の日(その予納税額がその納期限前に納付された場合には、その納期限)の翌日から その還付のための支払決定をする日 又は その還付金につき充当をする日(同日前に充当をするのに適することとなつた日がある場合には、その適することとなつた日)までの期間とする。
ただし、同項の確定申告書がその確定申告期限後に提出された場合には、その確定申告期限の翌日から その提出された日までの日数は、当該期間に算入しない。
第一項の規定による還付金をその額の計算の基礎とされた予納税額に係る年分の所得税で未納のものに充当する場合には、その還付金の額のうちその充当する金額については、還付加算金を付さないものとし、その充当される部分の所得税については、延滞税を免除するものとする。
第二項の規定による還付金については、還付加算金は、付さない。
前三項に定めるもののほか、第一項 又は第二項の還付の手続、第一項の規定による還付金(これに係る還付加算金を含む。)につき充当をする場合の方法 その他 同項 又は第二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
青色申告書を提出する居住者は、その年において生じた純損失の金額がある場合には、当該申告書の提出と同時に、納税地の所轄税務署長に対し、第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した金額に相当する所得税の還付を請求することができる。
その年の前年分の課税総所得金額、課税退職所得金額 及び課税山林所得金額につき第三章第一節(税率)の規定を適用して計算した所得税の額
その年の前年分の課税総所得金額、課税退職所得金額 及び課税山林所得金額から当該純損失の金額の全部 又は一部を控除した金額につき第三章第一節の規定に準じて計算した所得税の額
前項の場合において、同項に規定する控除した金額に相当する所得税の額がその年の前年分の課税総所得金額、課税退職所得金額 及び課税山林所得金額に係る所得税の額(附帯税の額を除く。)をこえるときは、同項の還付の請求をすることができる金額は、当該所得税の額に相当する金額を限度とする。
第一項第二号に掲げる金額を計算する場合において、同号の課税総所得金額、課税退職所得金額 又は課税山林所得金額のうちいずれから先に純損失の金額を控除するか、及び前年において第九十条(変動所得 及び臨時所得の平均課税)の規定の適用があつた場合において同条第三項に規定する平均課税対象金額と課税総所得金額から当該平均課税対象金額を控除した金額とのうちいずれから先に純損失の金額を控除するかについては、政令で定める。
第一項の規定は、同項の居住者がその年の前年分の所得税につき青色申告書を提出している場合であつて、その年分の青色申告書をその提出期限までに提出した場合(税務署長においてやむを得ない事情があると認める場合には、当該申告書をその提出期限後に提出した場合を含む。)に限り、適用する。
居住者につき事業の全部の譲渡 又は廃止 その他 これらに準ずる事実で政令で定めるものが生じた場合において、当該事実が生じた日の属する年の前年において生じた純損失の金額(第七十条第一項(純損失の繰越控除)の規定により同日の属する年において控除されたもの及び第百四十二条第二項(純損失の繰戻しによる還付)の規定により還付を受けるべき金額の計算の基礎となつたものを除く。)があるときは、その者は、同日の属する年の前年分 及び前前年分の所得税につき青色申告書を提出している場合に限り、同日の属する年分の所得税に係る確定申告期限までに、納税地の所轄税務署長に対し、当該純損失の金額につき第一項から 第三項までの規定に準じて政令で定めるところにより計算した金額に相当する所得税の還付を請求することができる。
第百二十五条第一項、第三項 又は第五項(年の中途で死亡した場合の確定申告)の規定に該当してこれらの規定に規定する申告書(青色申告書に限る。)を提出する者は、当該申告書に記載すべきその年において生じた純損失の金額がある場合には、政令で定めるところにより、当該申告書の提出と同時に、当該申告書に係る所得税の納税地の所轄税務署長に対し、第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した金額に相当する所得税の還付を請求することができる。
第百二十五条第一項 又は第三項に規定する死亡をした居住者のその年の前年分の課税総所得金額、課税退職所得金額 及び課税山林所得金額につき第三章第一節(税率)の規定を適用して計算した所得税の額
前号に規定する死亡をした居住者のその年の前年分の課税総所得金額、課税退職所得金額 及び課税山林所得金額から当該純損失の金額の全部 又は一部を控除した金額につき第三章第一節の規定に準じて計算した所得税の額
前条第二項 及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。
第一項の規定は、同項第一号に規定する死亡をした居住者がその年の前年分の所得税につき青色申告書を提出している場合であつて、同項に規定する申告書を提出する者が当該申告書をその提出期限までに提出した場合(税務署長においてやむを得ない事情があると認める場合には、当該申告書をその提出期限後に提出した場合を含む。)に限り、適用する。
居住者が死亡した場合において、その死亡の日の属する年の前年において生じたその者に係る純損失の金額(第七十条第一項(純損失の繰越控除)の規定により同日の属する年において控除されたもの及び次条第二項の規定により還付を受けるべき金額の計算の基礎となつたものを除く。)があるときは、その相続人は、その居住者の同日の属する年の前年分 及び前前年分の所得税につき青色申告書が提出されている場合に限り、政令で定めるところにより、その居住者の同日の属する年分の所得税に係る確定申告期限までに、当該所得税の納税地の所轄税務署長に対し、当該純損失の金額につき第一項 及び第二項の規定に準じて計算した金額に相当する所得税の還付を請求することができる。
前二条の規定による還付の請求をしようとする者は、その還付を受けようとする所得税の額、その計算の基礎 その他財務省令で定める事項を記載した還付請求書をこれらの規定に規定する税務署長に提出しなければならない。
税務署長は、前項の還付請求書の提出があつた場合には、その請求の基礎となつた純損失の金額 その他必要な事項について調査し、その調査したところにより、その請求をした者に対し、その請求に係る金額を限度として所得税を還付し、又は請求の理由がない旨を書面により通知する。
前項の規定による還付金について還付加算金を計算する場合には、その計算の基礎となる国税通則法第五十八条第一項(還付加算金)の期間は、前二条の規定による還付の請求がされた日(第百四十条第一項(純損失の繰戻しによる還付の請求)又は前条第一項の規定による還付の請求がされた日がこれらの規定に規定する申告書の提出期限前である場合には、その提出期限)の翌日以後三月を経過した日から その還付のための支払決定をする日又は その還付金につき充当をする日(同日前に充当をするのに適することとなつた日がある場合には、その適することとなつた日)までの期間とする。
第三節 青色申告
不動産所得、事業所得 又は山林所得を生ずべき業務を行なう居住者は、納税地の所轄税務署長の承認を受けた場合には、確定申告書 及び当該申告書に係る修正申告書を青色の申告書により提出することができる。
その年分以後の各年分の所得税につき前条の承認を受けようとする居住者は、その年三月十五日まで(その年一月十六日以後新たに同条に規定する業務を開始した場合には、その業務を開始した日から二月以内)に、当該業務に係る所得の種類 その他財務省令で定める事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
税務署長は、前条の申請書の提出があつた場合において、その申請書を提出した居住者につき次の各号のいずれかに該当する事実があるときは、その申請を却下することができる。
その年分以後の各年分の所得税につき第百四十三条(青色申告)の承認を受けようとする年における同条に規定する業務に係る帳簿書類の備付け、記録 又は保存が第百四十八条第一項(青色申告者の帳簿書類)に規定する財務省令で定めるところに従つて行なわれていないこと。
その備え付ける前号に規定する帳簿書類に取引の全部 又は一部を隠ぺいし又は仮装して記載し又は記録していることその他不実の記載 又は記録があると認められる相当の理由があること。
第百五十条第二項(青色申告の承認の取消し)の規定による通知を受け、又は第百五十一条第一項(青色申告の取りやめ)に規定する届出書の提出をした日以後 一年以内にその申請書を提出したこと。
税務署長は、第百四十四条(青色申告の承認の申請)の申請書の提出があつた場合において、 その申請につき承認 又は却下の処分をするときは、その申請をした居住者に対し、書面によりその旨を通知する。
第百四十四条(青色申告の承認の申請)の申請書の提出があつた場合において、その年分以後の各年分の所得税につき第百四十三条(青色申告)の承認を受けようとする年の十二月三十一日(その年十一月一日以後新たに同条に規定する業務を開始した場合には、その年の翌年二月十五日)までにその申請につき承認 又は却下の処分がなかつたときは、その日においてその承認があつたものとみなす。
第百四十三条(青色申告)の承認を受けている居住者は、財務省令で定めるところにより、同条に規定する業務につき帳簿書類を備え付けてこれに不動産所得の金額、事業所得の金額 及び山林所得の金額に係る取引を記録し、かつ、当該帳簿書類を保存しなければならない。
納税地の所轄税務署長は、必要があると認めるときは、第百四十三条の承認を受けている居住者に対し、その者の同条に規定する業務に係る帳簿書類について必要な指示をすることができる。
青色申告書には、財務省令で定めるところにより、貸借対照表、損益計算書 その他不動産所得の金額、事業所得の金額 若しくは山林所得の金額 又は純損失の金額の計算に関する明細書を添附しなければならない。
第百四十三条(青色申告)の承認を受けた居住者につき次の各号のいずれかに該当する事実がある場合には、納税地の所轄税務署長は、当該各号に掲げる年までさかのぼつて、その承認を取り消すことができる。
この場合において、その取消しがあつたときは、その居住者の当該年分以後の各年分の所得税につき提出したその承認に係る青色申告書は、青色申告書以外の申告書とみなす。
その年における第百四十三条に規定する業務に係る帳簿書類の備付け、記録 又は保存が第百四十八条第一項(青色申告者の帳簿書類)に規定する財務省令で定めるところに従つて行なわれていないこと。
その年
その年における前号に規定する帳簿書類について第百四十八条第二項の規定による税務署長の指示に従わなかつたこと。
その年
その年における第一号に規定する帳簿書類に取引の全部 又は一部を隠ぺいし又は仮装して記載し又は記録し、その他 その記載 又は記録をした事項の全体についてその真実性を疑うに足りる相当の理由があること。
その年
税務署長は、前項の規定による取消しの処分をする場合には、同項の居住者に対し、書面によりその旨を通知する。
この場合において、その書面には、その取消しの処分の基因となつた事実が同項各号のいずれに該当するかを附記しなければならない。
第百四十三条(青色申告)の承認を受けている居住者は、その年分以後の各年分の所得税につき青色申告書の提出をやめようとするときは、その年の翌年三月十五日までに、その申告をやめようとする年 その他財務省令で定める事項を記載した届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
この場合において、その届出書の提出があつたときは、当該年分以後の各年分の所得税については、その承認は、その効力を失うものとする。
第百四十三条の承認を受けている居住者が同条に規定する業務の全部を譲渡し 又は廃止した場合には、その譲渡し又は廃止した日の属する年の翌年分以後の各年分の所得税については、その承認は、その効力を失うものとする。