都市再開発法

# 昭和四十四年法律第三十八号 #

第一節の二 市街地再開発組合

分類 法律
カテゴリ   都市計画
@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号
最終編集日 : 2024年 10月22日 11時43分


第一款 通則

1項
市街地再開発組合(以下「組合」という。)は、法人とする。
2項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律平成十八年法律第四十八号第四条 及び第七十八条の規定は、組合について準用する。

1項

組合は、定款をもつて次の各号に掲げる事項を定めなければならない。

一 号
組合の名称
二 号

施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区)に含まれる地域の名称

三 号
第一種市街地再開発事業の範囲
四 号
事務所の所在地
五 号
参加組合員に関する事項
六 号
費用の分担に関する事項
七 号
役員の定数、任期、職務の分担 並びに選挙 及び選任の方法に関する事項
八 号
総会に関する事項
九 号
総代会を設けるときは、総代 及び総代会に関する事項
十 号
事業年度
十一 号
公告の方法
十二 号

その他国土交通省令で定める事項

1項

組合は、その名称中に市街地再開発組合という文字を用いなければならない。

2項

組合でない者は、その名称中に市街地再開発組合という文字を用いてはならない。

第二款 設立

1項

第一種市街地再開発事業の施行区域内の宅地について所有権 又は借地権を有する者は、五人以上共同して、定款 及び事業計画を定め、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けて組合を設立することができる。

2項

前項に規定する者は、事業計画の決定に先立つて組合を設立する必要がある場合においては、同項の規定にかかわらず五人以上共同して、定款 及び事業基本方針を定め、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けて組合を設立することができる。

3項

前項の規定により設立された組合は、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けて事業計画を定めるものとする。

4項

第七条の九第二項の規定は前三項の規定による認可に、同条第三項の規定は第一項 又は第二項の規定による認可について準用する。


この場合において、

同条第二項
「施行地区となるべき区域」とあるのは、
「施行地区となるべき区域(第十一条第三項の規定による認可の申請にあつては、施行地区)」と

読み替えるものとする。

5項

組合が施行する第一種市街地再開発事業については、第一項 又は第三項の規定による認可をもつて都市計画法第五十九条第四項の規定による認可とみなす。


第七条の九第四項ただし書の規定は、この場合について準用する。

1項

第七条の十一 及び第七条の十二の規定は、前条第一項 又は第三項の事業計画について準用する。

2項

前条第二項の事業基本方針においては、国土交通省令で定めるところにより、施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区)及び市街地再開発事業の施行の方針を定めなければならない。

3項

前条第三項の事業計画は、同条第二項の事業基本方針に即したものでなければならない。

1項

第五条の規定により住宅建設の目標が定められた第一種市街地再開発事業に関し第十一条第一項 又は第二項の規定による認可を申請しようとする者は、あらかじめ、施行地区となるべき区域において住生活基本法平成十八年法律第六十一号第二条第二項に規定する公営住宅等を建設することが適当と認められる者に対して、これらの者が参加組合員として参加する機会を与えなければならない。

1項

第十一条第一項 又は第二項の規定による認可を申請しようとする者は、組合の設立について、施行地区となるべき区域内の宅地について所有権を有するすべての者 及びその区域内の宅地について借地権を有するすべての者のそれぞれの三分の二以上の同意を得なければならない。


この場合においては、同意した者が所有するその区域内の宅地の地積と同意した者のその区域内の借地の地積との合計が、その区域内の宅地の総地積と借地の総地積との合計の三分の二以上でなければならない。

2項

第七条の二第五項の規定は、前項の規定により同意を得る場合について準用する。

1項

前条第一項に規定する同意を得ようとする者は、あらかじめ、施行地区となるべき区域の公告を当該区域を管轄する市町村長に申請しなければならない。

2項

第七条の三第二項から第四項までの規定は、前項の規定による申請があつた場合について準用する。


この場合において、

同条第四項
「前条第三項」とあるのは、
第十四条」と

読み替えるものとする。

1項

第十一条第二項の規定により設立された組合は、同条第三項の事業計画を定めようとするときは、あらかじめ、事業計画の案を作成し、国土交通省令で定めるところにより、説明会の開催 その他組合員に当該事業計画の案を周知させるため必要な措置を講じなければならない。

2項

前項の組合員は、同項の事業計画の案について意見がある場合においては、国土交通省令で定めるところにより、組合に意見書を提出することができる。


ただし、事業基本方針において定められた事項については、この限りでない。

3項

組合は、前項の規定により意見書の提出があつたときは、その意見書に係る意見を勘案し、必要があると認めるときは事業計画の案に修正を加えなければならない。

4項

組合が成立した後、最初の役員が選挙され、又は選任されるまでの間は、前三項に規定する組合の事務は、第十一条第二項の規定による認可を受けた者が行うものとする。

1項

都道府県知事は、第十一条第一項 又は第三項の規定による認可の申請があつたときは、施行地区となるべき区域(同項の規定による認可の申請にあつては、施行地区)を管轄する市町村長に、当該事業計画を二週間公衆の縦覧に供させなければならない。


ただし、当該申請に関し明らかに次条各号の一に該当する事実があり、認可すべきでないと認めるときは、この限りでない。

2項

当該第一種市街地再開発事業に関係のある土地 若しくはその土地に定着する物件について権利を有する者 又は参加組合員は、前項の規定により縦覧に供された事業計画について意見があるときは、縦覧期間満了の日の翌日から起算して二週間を経過する日までに、都道府県知事に意見書を提出することができる。


ただし、都市計画において定められた事項については、この限りでない。

3項

都道府県知事は、前項の規定により意見書の提出があつたときは、その内容を審査し、その意見書に係る意見を採択すべきであると認めるときは事業計画に必要な修正を加えるべきことを命じ、その意見書に係る意見を採択すべきでないと認めるときはその旨を意見書を提出した者に通知しなければならない。

4項

前項の規定による意見書の内容の審査については、行政不服審査法平成二十六年法律第六十八号第二章第三節第二十九条第三十条第三十二条第二項第三十八条第四十条第四十一条第三項 及び第四十二条除く)の規定を準用する。


この場合において、

同節
「審理員」とあるのは、
「都道府県知事」と

読み替えるものとする。

5項

第十一条第一項 又は第三項の規定による認可を申請した者が、第三項の規定により事業計画に修正を加え、その旨を都道府県知事に申告したときは、その修正に係る部分について、更にこの条に規定する手続を行うべきものとする。

1項

都道府県知事は、第十一条第一項から第三項までの規定による認可の申請があつた場合において、次の各号いずれにも該当しないと認めるときは、その認可をしなければならない。

一 号
申請手続が法令に違反していること。
二 号

定款 又は事業計画 若しくは事業基本方針の決定手続 又は内容が法令(事業計画の内容にあつては、前条第三項に規定する都道府県知事の命令を含む。)に違反していること。

三 号

事業計画 又は事業基本方針の内容が当該第一種市街地再開発事業に関する都市計画に適合せず、又は事業施行期間が適切でないこと。

四 号

当該第一種市街地再開発事業を遂行するために必要な経済的基礎 及びこれを的確に遂行するために必要なその他の能力が十分でないこと。

1項

組合は、第十一条第一項 又は第二項の規定による認可により成立する。

1項

都道府県知事は、第十一条第一項 又は第三項の規定による認可をしたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、組合の名称、事業施行期間、施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区。以下この条において同じ。)その他国土交通省令で定める事項を公告し、かつ、国土交通大臣 及び関係市町村長に施行地区 及び設計の概要を表示する図書を送付しなければならない。

2項

都道府県知事は、第十一条第二項の規定による認可をしたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、組合の名称、施行地区 その他国土交通省令で定める事項を公告し、かつ、関係市町村長に施行地区を表示する図書を送付しなければならない。

3項

組合は、第十一条第一項の認可に係る第一項の公告があるまでは組合の成立 又は定款 若しくは事業計画をもつて、前項の公告があるまでは組合の成立 又は定款 若しくは事業基本方針をもつて、同条第三項の認可に係る第一項の公告があるまでは事業計画をもつて、組合員 その他の第三者に対抗することができない。

4項

市町村長は、第四十五条第六項 又は第百条第二項の公告の日(第二項の図書にあつては、当該図書に係る市街地再開発事業についての第一項の図書の公衆の縦覧を開始する日)まで、政令で定めるところにより、第一項 又は第二項の図書を当該市町村の事務所において公衆の縦覧に供しなければならない。

第三款 管理

1項

組合が施行する第一種市街地再開発事業に係る施行地区内の宅地について所有権 又は借地権を有する者は、すべてその組合の組合員とする。

2項

宅地 又は借地権が数人の共有に属するときは、その数人一人の組合員とみなす。


ただし、当該宅地の共有者(参加組合員がある場合にあつては、参加組合員を含む。)のみが組合の組合員となつている場合は、この限りでない。

1項

前条に規定する者のほか、住生活基本法第二条第二項に規定する公営住宅等を建設する者、不動産賃貸業者、商店街振興組合 その他政令で定める者であつて、組合が施行する第一種市街地再開発事業に参加することを希望し、定款で定められたものは、参加組合員として、組合の組合員となる。

1項

施行地区内の宅地について組合員の有する所有権 又は借地権の全部 又は一部を承継した者があるときは、その組合員がその所有権 又は借地権の全部 又は一部について組合に対して有する権利義務は、その承継した者に移転する。

2項

施行地区内の宅地について、組合員の有する借地権の全部 又は一部が消滅したときは、その組合員がその借地権の全部 又は一部について組合に対して有する権利義務は、その消滅した借地権の設定者に移転する。

1項

組合に、役員として、理事三人以上 及び監事二人以上を置く。

2項

組合に、役員として、理事長一人を置き、理事の互選によりこれを定める。

1項

理事 及び監事は、組合員(法人にあつては、その役員)のうちから総会で選挙する。


ただし、特別の事情があるときは、組合員以外の者のうちから総会で選任することができる。

2項

前項本文の規定により選挙された理事 若しくは監事が組合員でなくなつたとき、又はその理事 若しくは監事が組合員である法人の役員である場合において、その法人が組合員でなくなつたとき、若しくはその理事 若しくは監事がその法人の役員でなくなつたときは、その理事 又は監事は、その地位を失う。

1項

理事 及び監事の任期は、五年以内とし、補欠の理事 及び監事の任期は、前任者の残任期間とする。

2項

理事 又は監事は、その任期が満了しても、後任の理事 又は監事が就任するまでの間は、なおその職務を行なう。

1項

組合員は、総組合員の三分の一以上の連署をもつて、その代表者から、組合に対し、理事 又は監事の解任の請求をすることができる。

2項

前項の規定による請求があつたときは、組合は、ただちに、その請求の要旨を公表し、これを組合員の投票に付さなければならない。

3項

理事 又は監事は、前項の規定による投票において過半数の同意があつたときは、その地位を失う。

4項

前三項に定めるもののほか、理事 及び監事の解任の請求 及び第二項の規定による投票に関し必要な事項は、政令で定める。

1項

理事長は、組合を代表し、その業務を総理する。

2項

理事は、定款の定めるところにより、理事長を補佐して組合の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠けたときはその職務を行う。

3項

定款に特別の定めがある場合を除くほか、組合の業務は、理事の過半数で決する。

4項
監事の職務は、次のとおりとする。
一 号
組合の財産の状況を監査すること。
二 号
理事長 及び理事の業務の執行の状況を監査すること。
三 号

財産の状況 又は業務の執行について、法令 若しくは定款に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、総会 又は都道府県知事に報告をすること。

四 号

前号の報告をするため必要があるときは、総会を招集すること。

5項

組合と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。


この場合においては、監事が組合を代表する。

6項

理事長は、事業年度ごとに事業報告書、収支決算書 及び財産目録を作成し、監事の意見書を添えて、これを通常総会に提出し、その承認を求めなければならない。

7項

前項の監事の意見書については、これに記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式 その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして国土交通省令で定めるものをいう。)の添付をもつて、当該監事の意見書の添付に代えることができる。


この場合において、理事長は、当該監事の意見書を添付したものとみなす。

8項

理事長は、毎事業年度、通常総会の承認を得た事業報告書、収支決算書 及び財産目録を当該承認を得た日から二週間以内に、都道府県知事に提出しなければならない。

9項

理事長は、組合員から総組合員の十分の一以上の同意を得て会計の帳簿 及び書類の閲覧 又は謄写の請求があつたときは、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。

10項

監事は、理事 又は組合の職員と兼ねてはならない。

1項

理事長の代表権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

1項

理事長は、定款 又は総会の議決によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。

1項

組合は、理事長の氏名 及び住所を、施行地区を管轄する市町村長を経由して都道府県知事に届け出なければならない。

2項

都道府県知事は、前項の規定による届出があつたときは、遅滞なく、理事長の氏名 及び住所を公告しなければならない。

3項

組合は、前項の公告があるまでは、理事長の代表権をもつて組合員以外の第三者に対抗することができない。

1項

組合の総会は、総組合員で組織する。

1項

次の各号に掲げる事項は、総会の議決を経なければならない。

一 号
定款の変更
二 号
事業計画の決定
三 号

事業計画 又は事業基本方針の変更

四 号

借入金の借入れ及びその方法 並びに借入金の利率 及び償還方法

五 号
経費の収支予算
六 号

予算をもつて定めるものを除くほか、組合の負担となるべき契約

七 号
賦課金の額 及び賦課徴収の方法
八 号
権利変換計画
九 号
事業代行開始の申請
十 号

第百三十三条第一項の管理規約

十一 号
組合の解散
十二 号
その他定款で定める事項
1項

理事長は、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。

2項

理事長は、必要があると認めるときは、いつでも、臨時総会を招集することができる。

3項

組合員が総組合員の五分の一以上の同意を得て、会議の目的である事項 及び招集の理由を記載した書面を組合に提出して総会の招集を請求したときは、理事長は、その請求のあつた日から起算して二十日以内に臨時総会を招集しなければならない。

4項

前項の場合において、電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法 その他の情報通信の技術を利用する方法であつて国土交通省令で定めるものをいう。以下同じ。)により議決権 及び選挙権を行使することが定款で定められているときは、組合員は、同項の規定による書面の提出に代えて、当該書面に記載すべき事項を当該電磁的方法により提供することができる。


この場合において、当該組合員は、当該書面を提出したものとみなす。

5項

前項前段の規定による書面に記載すべき事項の電磁的方法(国土交通省令で定める方法を除く)による提供は、組合の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該組合に到達したものとみなす。

6項

第三項の規定による請求があつた場合において、理事長が正当な理由がないのに総会を招集しないときは、監事は、同項の期間経過後十日以内に臨時総会を招集しなければならない。

7項

第十一条第一項 又は第二項の規定による認可を受けた者は、その認可の公告があつた日から起算して三十日以内に、最初の理事 及び監事を選挙し、又は選任するための総会を招集しなければならない。

8項

総会を招集するには、少なくとも会議を開く日の五日前までに、会議の日時、場所 及び目的である事項を組合員に通知しなければならない。


ただし、緊急を要するときは、二日前までにこれらの事項を組合員に通知して、総会を招集することができる。

9項

理事長は、少なくとも通常総会の会議を開く日の五日前からその会議を開く日までの間、当該通常総会の承認を求めようとする事業報告書、収支決算書 及び財産目録を主たる事務所に備え付けておかなければならない。

10項

理事長は、組合員から前項の書類の閲覧 又は謄写の請求があつたときは、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。

1項

総会は、総組合員の半数以上の出席がなければ議事を開くことができず、その議事は、この法律に特別の定めがある場合を除くほか、出席者の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

2項

議長は、総会において選任する。

3項

議長は、組合員として総会の議決に加わることができない。


ただし、次条の規定による議決については、この限りでない。

4項

総会においては、前条第八項の規定によりあらかじめ通知した会議の目的である事項についてのみ議決することができる。

1項

特別決議事項(第三十条第一号 及び第三号に掲げる事項のうち政令で定める重要な事項 並びに同条第九号から第十一号までに掲げる事項をいう。以下同じ。)は、総組合員の三分の二以上が出席し、出席者の議決権の三分の二以上で、かつ、施行地区内の宅地について所有権を有する出席者の議決権 及び施行地区内の宅地について借地権を有する出席者の議決権のそれぞれの三分の二以上で決する。


この場合においては、その有する議決権を当該特別決議事項に同意するものとして行使した者(以下この条において「同意者」という。)が所有する施行地区内の宅地の地積と同意者の施行地区内の借地の地積との合計(第二十条第二項ただし書の場合にあつては、施行地区内の宅地の地積に同意者が有する当該宅地の所有権の共有持分の割合の合計を乗じて得た面積)が、施行地区内の宅地の総地積と借地の総地積との合計の三分の二同項ただし書の場合にあつては、施行地区内の宅地の総地積の三分の二)以上でなければならない。

1項

組合は、施行地区が工区に分かれているときは、総会の議決を経て、工区ごとに総会の部会を設け、工区内の宅地 及び建築物に関し、第三十条第八号 及び第十号に掲げる事項についての総会の権限をその部会に行なわせることができる。

2項

総会の部会は、その部会の設けられる工区に関係のある組合員で組織する。

3項

第三十一条第二項から第六項まで 及び第八項 並びに前二条の規定は、総会の部会について準用する。

1項

組合員の数が五十人をこえる組合は、総会に代わつてその権限を行なわせるために総代会を設けることができる。

2項

総代会は、総代をもつて組織するものとし、総代の定数は、組合員の総数の十分の一を下らない範囲内において定款で定める。


ただし、組合員の総数が二百人をこえる組合にあつては、二十人以上であることをもつて足りる。

3項

総代会が総会に代わつて行う権限は、次に掲げる事項以外の事項に関する総会の権限とする。

一 号
理事 及び監事の選挙 又は選任
二 号
特別決議事項
4項

第三十一条第一項から第六項まで 及び第八項 並びに第三十二条第三項ただし書を除く)の規定は、総代会について準用する。

5項

総代会が設けられた組合においては、理事長は、第三十一条第一項の規定にかかわらず、通常総会を招集することを要しない。

1項

総代は、定款で定めるところにより、組合員が組合員(法人にあつては、その役員)のうちから選挙する。

2項

総代の任期は、五年をこえない範囲内において定款で定める。補欠の総代の任期は、前任者の残任期間とする。

3項

第二十四条第二項 及び第二十六条の規定は、総代について準用する。

1項

組合員 及び総代は、定款に特別の定めがある場合を除き、各一個の議決権 及び選挙権を有する。

2項

施行地区内の宅地について所有権と借地権とをともに有する組合員は、第三十三条の規定による議決については、前項の規定にかかわらず、宅地について所有権を有する組合員として、及び宅地について借地権を有する組合員として、それぞれ議決権を有する。


施行地区内の宅地について所有権を有する組合員 及び施行地区内の宅地について借地権を有する組合員が各別に総代を選挙するものと定款で定めた場合におけるその選挙に係る選挙権についても、同様とする。

3項

組合と特定の組合員との関係について議決をする場合には、その組合員は、議決権を有しない。

4項

組合員は書面 又は代理人をもつて、総代は書面をもつて、議決権 及び選挙権を行使することができる。

5項

組合員 及び総代は、定款で定めるところにより、前項の規定による書面をもつてする議決権 及び選挙権の行使に代えて、電磁的方法により議決権 及び選挙権を行使することができる。

6項

前二項の規定により議決権 及び選挙権を行使する者は、第三十二条第一項第三十四条第三項 及び第三十五条第四項において準用する場合を含む。)及び第三十三条第三十四条第三項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、出席者とみなす。

7項

代理人は、同時に五人以上の組合員を代理することができない。

8項

代理人は、代理権を証する書面を組合に提出しなければならない。

9項

前項の場合において、電磁的方法により議決権 及び選挙権を行使することが定款で定められているときは、代理人は、当該書面の提出に代えて、当該書面において証すべき事項を当該電磁的方法により提供することができる。


この場合において、当該代理人は、当該書面を提出したものとみなす。

1項

組合は、定款 又は事業計画 若しくは事業基本方針を変更しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けなければならない。

2項

第七条の九第三項第十四条 及び第十五条の規定は組合が事業計画 又は事業基本方針を変更して新たに施行地区に編入しようとする土地がある場合に、第七条の十二の規定は組合が公共施設 又は同条の政令で定める施設に関係のある事業計画の変更をしようとする場合に、第七条の十六第三項の規定は組合が施行地区の縮小 又は費用の分担に関し定款 又は事業計画 若しくは事業基本方針を変更しようとする場合に、第十五条の二の規定は組合が事業基本方針の変更の認可を受けて事業計画を定めようとする場合に、第十六条の規定は事業計画の変更(政令で定める軽微な変更を除く)の認可の申請があつた場合に、第七条の九第二項第十七条 及び第十九条の規定は前項の規定による認可について準用する。


この場合において、

第七条の九第三項
「施行地区となるべき区域」とあり、
第十六条第一項
「施行地区となるべき区域(同項の規定による認可の申請にあつては、施行地区)」とあるのは
「施行地区 及び新たに施行地区となるべき区域」と、

第七条の九第二項
「施行地区となるべき区域」とあるのは
「施行地区 又は新たに施行地区となるべき区域」と、

第十九条第一項
「認可」とあるのは
「認可に係る定款 又は事業計画についての変更の認可」と、

同条第二項
「認可」とあるのは
「認可に係る定款 又は事業基本方針についての変更の認可」と、

同条第三項
「組合の成立 又は定款 若しくは事業計画」とあるのは
「定款 又は事業計画の変更」と、

「組合の成立 又は定款 若しくは事業基本方針」とあるのは
「定款 又は事業基本方針の変更」と、

「あるまでは事業計画」とあるのは
「あるまでは事業計画の変更」と、

「組合員 その他の」とあるのは
「その変更について第三十八条第一項の規定による認可があつた際に従前から組合員であつた者以外の」と

読み替えるものとする。

1項

組合は、その事業に要する経費に充てるため、賦課金として参加組合員以外の組合員に対して金銭を賦課徴収することができる。

2項

賦課金の額は、組合員が施行地区内に有する宅地 又は借地の位置、地積等を考慮して公平に定めなければならない。

3項

組合員は、賦課金の納付について、相殺をもつて組合に対抗することができない。

4項

組合は、組合員が賦課金の納付を怠つたときは、定款で定めるところにより、その組合員に対して過怠金を課することができる。

1項

参加組合員は、政令で定めるところにより、権利変換計画の定めるところに従い取得することとなる施設建築物の一部等の価額に相当する額の負担金 及び組合の事業に要する経費に充てるための分担金を組合に納付しなければならない。

2項

前条第三項 及び第四項の規定は、前項の負担金 及び分担金について準用する。

1項

組合は、組合員が賦課金、負担金、分担金 又は過怠金を滞納したときは、督促状を発して督促し、その者がその督促状において指定した期限までに納付しないときは、市町村長に対し、その徴収を申請することができる。

2項

市町村長は、前項の規定による申請があつたときは、組合のために、地方税の滞納処分の例により滞納処分をするものとする。


この場合においては、組合は、市町村長の徴収した金額の百分の四に相当する金額を当該市町村に納付しなければならない。

3項

市町村長が第一項の規定による申請を受けた日から起算して、三十日以内に滞納処分に着手せず、又は九十日以内にこれを終了しないときは、組合の理事長は、都道府県知事の認可を受けて、地方税の滞納処分の例により、滞納処分をすることができる。

4項

前二項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税 及び地方税に次ぐものとする。

1項

賦課金、負担金、分担金 及び過怠金を徴収する権利は、これらを行使することができる時から五年間行使しないときは、時効により消滅する。

2項

前条第一項の督促は、時効の更新の効力を有する。

1項

組合に、この法律 及び定款で定める権限を行なわせるため、審査委員三人以上を置く。

2項

審査委員は、土地 及び建物の権利関係 又は評価について特別の知識経験を有し、かつ、公正な判断をすることができる者のうちから総会で選任する。

3項

前二項に規定するもののほか、審査委員に関し必要な事項は、政令で定める。

1項

権利変換期日以後においては、組合 又は参加組合員が取得するものを除き、施設建築敷地の各共有持分 及び第八十八条第一項の規定による地上権の各共有持分は、それぞれ一個の宅地 又は地上権と、その各共有持分の割合は、それぞれ宅地の地積 又は地上権の目的となつている宅地の地積と、その各共有持分の割合の合計は、それぞれ施行地区内の宅地の総地積 又は地上権の目的となつている宅地の総地積とみなし、組合 又は参加組合員が取得したそれらの共有持分は、存しないものとみなして、組合員に関する規定を適用する。

2項

第三十条第十号に掲げる事項の議決に係る第三十三条の規定の適用については、施行地区内の宅地のうち第七十条の二第五項に規定する指定宅地(権利変換期日以後においては、個別利用区内の宅地。以下この項において同じ。)についてのみ所有権 又は借地権を有する者は組合員でないものとみなし、同条第五項に規定する指定宅地は施行地区内の宅地 及び借地に含まれないものとみなす。

第四款 解散

1項

組合は、次の各号に掲げる理由により解散する。

一 号
設立についての認可の取消し
二 号
総会の議決
三 号
事業の完成
2項

前項第二号の議決は、権利変換期日前に限り行うことができるものとする。

3項

組合は、第一項第二号 又は第三号に掲げる理由により解散しようとする場合において、借入金があるときは、解散について債権者の同意を得なければならない。

4項

組合は、第一項第二号 又は第三号に掲げる理由により解散しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けなければならない。

5項

第七条の九第二項の規定は、前項の規定による認可について準用する。


この場合において、

同条第二項
「施行地区となるべき区域」とあるのは、
「施行地区」と

読み替えるものとする。

6項

都道府県知事は、組合の設立についての認可を取り消したとき、又は第四項の規定による認可をしたときは、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。

7項

組合は、前項の公告があるまでは、解散をもつて組合員以外の第三者に対抗することができない。

1項

解散した組合は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。

1項

組合が解散したときは、理事がその清算人となる。


ただし、総会で他の者を選任したときは、この限りでない。

1項

前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人 若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。

1項

重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人 若しくは検察官の請求により 又は職権で、清算人を解任することができる。

1項

清算人の職務は、次のとおりとする。

一 号
現務の結了
二 号

債権の取立て 及び債務の弁済

三 号
残余財産の引渡し
2項

清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。

1項

清算人は、就職の後遅滞なく、組合の財産の現況を調査し、財産目録を作成し、及び財産処分の方法を定め、財産目録 及び財産処分の方法について総会の承認を求めなければならない。

1項

清算人は、その就職の日から二月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。


この場合において、その期間は、二月を下ることができない。

2項

前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。


ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。

3項

清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。

4項

第一項の公告は、官報に掲載してする。

1項

前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、組合の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。

1項

清算人は、組合の債務を弁済した後でなければ、その残余財産を処分することができない

1項

組合の解散 及び清算は、裁判所の監督に属する。

2項

裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。

3項

組合の解散 及び清算を監督する裁判所は、都道府県知事に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。

4項

都道府県知事は、前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。

1項

清算人は、清算事務が終わつたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、決算報告書を作成し、これについて都道府県知事の承認を得た後、これを組合員に報告しなければならない。

1項

組合の解散 及び清算の監督 並びに清算人に関する事件は、組合の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。

1項

清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。

1項

裁判所は、第四十六条の二の規定により清算人を選任した場合には、組合が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。


この場合においては、裁判所は、当該清算人 及び監事の陳述を聴かなければならない。

1項

裁判所は、組合の解散 及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。

2項

前二条の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。


この場合において、

前条
「清算人 及び監事」とあるのは、
「組合 及び検査役」と

読み替えるものとする。