土地改良区は、土地改良事業の工事につき第七条第五項に掲げる職員の必要な援助を求めることができる。
土地改良法
第三款 土地改良区の事業
⤏ 第一目 事業の施行
前項の場合には、第七条第六項の規定を準用する。
前項の土地改良事業計画の変更 又は新たな土地改良事業の施行は、その変更後 又は その新たな土地改良事業の採択後において当該土地改良区が二以上の土地改良事業の施行を目的とする場合には、これらの事業相互間に相当の関連性があるときに限り、することができる。
土地改良区は、土地改良事業計画につき土地改良事業の施行に係る地域 その他農林水産省令で定める重要な部分の変更(第六十六条の規定による地区からの除外に係るものを除く。)をし、土地改良事業を廃止し、又は新たな土地改良事業(当該土地改良区が管理する土地改良施設の更新のために行う当該土地改良施設の変更を内容とする第二条第二項第一号の事業であつて、当該土地改良区が現に当該土地改良施設の管理を内容とする同号の事業の施行に係る地域としている区域(以下「現行管理区域」という。)内において施行するもののうち、当該土地改良施設の有している本来の機能の維持を図ることを目的とし、かつ、現行管理区域内の土地に係る組合員の権利 又は利益を侵害するおそれがないことが明らかなものとして政令で定める要件に適合するものを除く。)を行おうとする場合において、第一項の認可を申請するには、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、土地改良事業計画の変更 又は新たな土地改良事業の施行の場合にあつては、その変更後の又は その新たな採択に係る土地改良事業の計画の概要(その変更後 又は その新たな採択後において当該土地改良区が二以上の土地改良事業の施行を目的とする場合には、その各土地改良事業のうちその変更 又は その新たな採択に係る各土地改良事業につき、その変更後の又は その新たな採択に係る土地改良事業の計画の概要 及び農林水産省令で定めるときにあつては、変更後の全体構成 又は その全ての土地改良事業に係る全体構成)及び定款を変更する必要があるときは変更後の定款 その他必要な事項を、土地改良事業の廃止の場合にあつては、廃止する旨 及び廃止の理由(現に二以上の土地改良事業の施行を目的としている場合には、その各土地改良事業のうち廃止に係る各土地改良事業につき、その名称 及び廃止の理由)並びに定款を変更する必要があるときは変更後の定款を公告して、次の各号の区分により、それぞれ各号に掲げる同意を得なければならない。
土地改良事業計画の変更 又は新たな土地改良事業の施行の場合であつて、当該土地改良区が現にその地区としている地域(以下「現行地区」という。)以外の地域が、その変更後の又は その新たな採択に係る土地改良事業の施行に係る地域の全部 又は一部となるとき。
その変更後の又は その新たな採択に係る土地改良事業の施行に係る地域(その変更後 又は その新たな採択後において当該土地改良区が二以上の土地改良事業の施行を目的とする場合には、その各土地改良事業のうちその変更 又は その新たな採択に係る各土地改良事業につき、その変更後の又は その新たな採択に係る土地改良事業の施行に係る地域)内(これらの土地改良事業のうち、土地改良事業計画の変更に係るものについて、その変更によりその施行に係る地域の一部がその変更後のその施行に係る地域に該当しないこととなるものがあるときは、その土地改良事業については、その該当しないこととなる地域をその変更後のその施行に係る地域に含めた地域内)の土地(以下この条において「改定地域内の土地」という。)のうち現行地区内の土地に係る組合員の三分の二以上の同意 及び改定地域内の土地のうちその他の土地につき第三条に規定する資格を有する者の三分の二以上の同意
土地改良事業計画の変更 又は新たな土地改良事業の施行の場合であつて、前号に掲げるとき以外のとき。改定地域内の土地に係る組合員の三分の二以上の同意
改定地域内の土地に係る組合員の三分の二以上の同意
土地改良事業の廃止の場合
その廃止に係る土地改良事業の施行に係る地域(現に二以上の土地改良事業の施行を目的としている場合には、その各土地改良事業のうちその廃止に係る各土地改良事業につき、その施行に係る地域)内の土地に係る組合員の三分の二以上の同意
土地改良区は、土地改良事業計画につき土地改良事業の施行に係る地域の変更で農林水産省令で定める軽微なものをしようとする場合においては、当該変更について、その変更により新たに当該土地改良事業の施行に係る地域の一部となる地域内にある土地につき第三条に規定する資格を有する者の三分の二以上の同意 及び その変更によりその変更後のその土地改良事業の施行に係る地域に該当しないこととなる地域内の土地に係る組合員の三分の二以上の同意をもつて前項第一号 又は第二号の三分の二以上の同意に代えることができる。
土地改良区は、その管理する土地改良施設の更新のために行う当該土地改良施設の変更を内容とする第二条第二項第一号の事業であつて、現行管理区域以外の地域をその施行に係る地域の一部とするもののうち、当該土地改良施設の有している本来の機能の維持を図ることを目的とし、かつ、現行管理区域内の土地に係る組合員の権利 又は利益を侵害するおそれがないことが明らかなものとして政令で定める要件に適合するものを行おうとする場合においては、その施行に係る地域のうち現行管理区域以外の地域内にある土地につき第三条に規定する資格を有する者の三分の二以上の同意をもつて第三項第一号の三分の二以上の同意に代えることができる。
土地改良区は、土地改良事業計画につき土地改良事業の施行に係る地域の変更で第四項に規定するもの(その変更により新たにその土地改良事業の施行に係る地域の一部となる地域に係るものに限る。)のうち、農林水産省令で定める特に軽微なものをしようとする場合においては、当該変更について、その変更により新たに土地改良事業の施行に係る地域の一部となる地域内にある土地につき第三条に規定する資格を有する者の全員からその土地改良事業に参加する旨の申出があり、かつ、当該申出に係る変更によりその土地改良事業の効率が高められると認めるときは、当該変更に係る第三項 及び第四項に規定する手続を省略することができる。
土地改良区は、農用地造成事業等に係る土地改良事業計画の変更(その変更により新たな地域がその農用地造成事業等に係る農用地造成地域の全部 又は一部となるものに限る。)をし、農用地造成事業等でない事業を農用地造成事業等とするために土地改良事業計画の変更をし、又は新たに農用地造成事業等を行おうとする場合において、第一項の認可の申請をするには、第三項 又は第四項の三分の二以上の同意のほか、その計画の変更により新たに、又は その新たな採択により、農用地造成地域の全部 又は一部となる地域内にある土地についての農用地外資格者についてその全員の同意を得なければならない。
第一項の場合において、土地改良事業計画の変更 又は新たな採択に係る農用地造成事業等については、その計画の変更により新たに、又は その新たな採択により、農用地造成地域の全部 又は一部となる地域につき第五条第五項 及び第六条の規定を準用する。
第一項の場合には、第七条第五項 及び第六項、第八条、第九条 並びに第十条第一項 及び第五項の規定(土地改良事業計画の変更(第三項に規定するものに限る。)をし、土地改良事業を廃止し、又は新たな土地改良事業を行おうとする場合にあつては、これらの規定のほか、第五条第三項、第六項 及び第七項の規定)を準用する。
この場合において、
第五条第六項 及び第七項中
「含めて第一項の一定の地域を定めるには」とあるのは、
「含んだ土地を、新たに変更後の土地改良事業計画に係る土地改良事業の施行に係る地域 又は新たな採択に係る土地改良事業の施行に係る地域とするには」と
読み替えるものとする。
第一項の認可に係る事項が当該土地改良事業の利害関係人の権利 又は利益を侵害するおそれがないことが明らかである場合において、都道府県知事が適当と認めたときは、新たな土地改良事業を行おうとする場合を除いて、前項において準用する第八条第六項 及び第九条に規定する手続(第六項の場合にあつては、これらの手続のほか、前項において準用する第八条第二項に規定する手続)を省略することができる。
都道府県知事は、第一項の認可をしたときは、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。
土地改良事業計画の変更、土地改良事業の廃止 又は新たに採択する土地改良事業の計画の決定は、前項の規定による公告があるまでは、これをもつて第三者(組合員等を除く。)に対抗することができない。
災害 又は突発事故被害のため急速に第二条第二項第五号の土地改良事業を新たに行う必要がある場合には、土地改良区は、前条の規定にかかわらず、総会の議決を経て応急工事計画を定め、都道府県知事の認可を受けてその事業を行うことができる。
前項の規定による認可 及び その認可に係る応急工事計画による事業の施行については、審査請求をすることができない。
土地改良事業(農林水産省令で定めるものを除く。次項において同じ。)の施行により道路、用排水路、ため池、堤 その他の公共の用に供する施設(以下「道路等」という。)の全部 又は一部につきその用途を廃止した結果不用となつた国有地がある場合には、農林水産省令の定めるところにより、これを無償で土地改良区 又は その地区内にある土地の所有者に譲与する。
土地改良事業の施行により生じた道路等で前項の用途廃止のあつたものに代るべきものは、無償で国有地に編入する。
土地改良区は、その行う土地改良事業(第四十九条第一項の規定により応急工事計画を定め、これに基づいて行う第二条第二項第五号の事業を除く。)につき、その事業の性質上必要があるときは、当該土地改良事業の施行に係る地域につき、換地計画を定め、都道府県知事の認可を受けなければならない。
土地改良事業の施行に係る地域を数区に分けてそれぞれ前項の換地計画を定める場合において、必要があるときは、一の区に係る換地計画において、他の区の区域内にある土地を従前の土地として、これにつき換地を定め、又は定めないことができる。この場合には、その従前の土地とされた土地は、当該一の区以外のいずれの区に係る換地計画においても、従前の土地とすることができない。
第一項の換地計画は、耕作 又は養畜の業務を営む者の農用地の集団化 その他農業構造の改善に資するように定めなければならない。
第一項の換地計画を定めるには、農林水産省令で定めるところにより、次項の規定による議決前に、農用地の集団化に関する事業についての専門的知識 及び その事業に係る実務の経験を有する者で政令で定める資格を有するものの意見を聴かなければならない。
第一項の換地計画を定めるには、その計画に係る土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する全ての者で組織する会議の議決を経なければならない。
この場合には、前項の規定により聴いた意見の内容を示さなければならない。
前項の会議は、当該土地改良区の理事が招集するものとし、その議事は、同項の者が三分の二以上出席し、その議決権の三分の二以上で決する。
第五項の会議には、第二十七条、第二十八条第一項、第三十一条、第三十二条第二項 及び第三項 並びに第三十四条本文の規定を準用する。
第一項の認可を申請するには、その申請書に関係農業委員会の同意書を添付しなければならない。
ただし、同意を求めた日から六十日以内にその同意を得られない場合には、その事由を記載した書面を添付すれば足りる。
第一項の場合には、第七条第五項 及び第六項の規定を準用する。
都道府県知事は、前条第一項の認可の申請があつたときは、当該申請に係る換地計画につき詳細な審査を行なつてその適否を決定し、その旨を当該申請をした土地改良区に通知しなければならない。
都道府県知事は、前条第一項の認可の申請について、左の各号の一に該当する場合を除き、前項の規定により適当とする旨の決定をしなければならない。
前条第八項ただし書の場合において、第一項の規定により適否の決定をしようとするときは、都道府県知事は、当該関係農業委員会の意見をきかなければならない。
第一項の規定による適否の決定については、第八条第六項の規定を準用する。
この場合において、
同項中
「土地改良事業計画書 及び定款」とあるのは、
「換地計画書」と
読み替えるものとする。
換地計画に係る土地 又は その土地に定着する物件の所有者、その換地計画に係る水面につき漁業権 又は入漁権を有する者 その他 これらの土地、物件 又は権利に関し権利を有する者は、その換地計画に係る前条第四項において準用する第八条第六項の規定による公告に係る決定に対して異議があるときは、前条第四項において準用する第八条第六項に規定する縦覧期間の満了の日の翌日から起算して十五日以内に都道府県知事にこれを申し出ることができる。
前項の規定による異議の申出については、第九条第二項から第五項までの規定を準用する。
この場合において、
同条第二項中
「前条第二項に掲げる技術者」とあるのは
「第五十二条第四項に掲げる者」と、
「同条第六項」とあるのは
「前条第六項」と、
同条第四項中
「第七条第一項の規定による申請に係る土地改良事業計画 又は定款」とあるのは
「第五十二条第一項の認可の申請に係る換地計画」と
読み替えるものとする。
都道府県知事は、前条第一項の規定による異議の申出がないとき、又は異議の申出があつた場合においてそのすべてについて同条第二項において準用する第九条第二項の規定による決定があつたときは、前条第二項において準用する第九条第四項の場合を除いて、第五十二条第一項の認可をしなければならない。
前項の規定による認可に係る換地計画に基づく土地改良区の処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。
第一項の規定による認可 及び その認可に係る換地計画に基づく土地改良区の処分については、審査請求をすることができない。
換地計画においては、換地は、次に掲げる要件のいずれもがみたされるように定めなければならない。
ただし、従前の土地について第五条第七項に掲げる権利を有する者の同意を得た場合は、この限りでない。
当該換地が、特定用途用地を従前の土地とする場合にあつては当該換地計画に係る土地改良事業計画において定められた非農用地区域内、特定用途用地以外の土地を従前の土地とする場合にあつては当該非農用地区域外の土地であること。
当該換地の地積の、農林水産省令で定めるところにより算定した従前の土地の地積に対する増減の割合が、二割にみたないこと。
前項の場合において、換地 及び従前の土地の用途、地積、土性、水利、傾斜、温度 その他の自然条件 及び利用条件を総合的に勘案して、当該換地を当該換地計画に係る土地改良事業計画において定められた非農用地区域外の土地に定める場合にあつては換地を当該非農用地区域外の土地に定める他の場合との比較において不均衡が生ずると認められるとき、当該換地を当該非農用地区域内の土地に定める場合にあつては当該換地 及び従前の土地が同等でないと認められるときは、金銭による清算をするものとし、当該換地計画においてその額 並びに支払 及び徴収の方法 及び時期を定めなければならない。
従前の土地の全部 又は一部について所有権 及び地役権以外の権利 又は処分の制限がある場合には、これに照応する換地は、その権利 又は処分の制限の目的たる土地 又は その部分を指定して定めなければならない。
前項の規定により先取特権、質権 又は抵当権の目的たる土地 又は その部分を指定して換地を定める場合には、その指定に係る土地 又は その部分は、当該権利の目的となつている従前の土地の全部 又は一部の価格と同等以上の価格のものでなければならない。
ただし、その従前の土地の所有者が第二項の規定による清算金を取得すべきときは、その指定に係る土地 又は その部分は、その清算金の限度内において、当該権利の目的となつている従前の土地の全部 又は一部の価格より低い価格のものであつてもよい。
前項ただし書の場合には、その価格の差額に相当する当該権利の及ぶべき清算金の額を当該換地計画において定めなければならない。
換地は、一筆の土地の区域が二以上の市町村、大字 又は字にわたるように定めてはならない。
土地改良区は、特定用途用地以外の土地につき、これを従前の土地とする換地を当該換地計画に係る土地改良事業計画において定められた非農用地区域内の土地に定めることについて前条第一項ただし書の規定による同意を得たときは、換地計画を定める前に、当該特定用途用地以外の土地を、これを従前の土地とする換地を当該非農用地区域内に定めるべき土地として指定することができる。
前項の規定による指定は、その指定に係る土地につき同項に規定する同意をした者に対し、その旨を通知してするものとする。
土地改良区は、第一項の規定による指定をしたときは、遅滞なく その旨を公告しなければならない。
換地計画においては、従前の土地の所有者の申出 又は同意があつた場合には、その申出 又は同意に係る従前の土地については、地積を特に減じて換地を定め、又は換地を定めないことができる。
この場合において、その地積を特に減じて換地を定め、又は換地を定めない土地について地上権、永小作権、質権、賃借権、使用貸借による権利 又は その他の使用 及び収益を目的とする権利を有する者があるときは、土地改良区は、地積を特に減じて換地を定め、又は換地を定めないことについてこれらの者の同意を得なければならない。
前項前段の場合には、金銭による清算をするものとし、当該換地計画においてその額 並びに支払 及び徴収の方法 及び時期を定めなければならない。
第一項の規定により従前の土地について地積を特に減じて換地を定め、又は換地を定めない場合において、その従前の土地の全部 又は一部につき先取特権、質権 又は抵当権があるときは、前項の規定により換地計画において清算金を定めるに当たつて、当該権利の及ぶべき清算金の額を併せて定めなければならない。
土地改良区は、換地計画を定める前に、前条第一項前段の規定による申出 又は同意に係る土地(その土地について同項後段に規定する者があるときは、同項後段の規定によるこれらの者の同意を得たものに限る。)を、これを従前の土地とする地積を特に減じて換地を定め、又は換地を定めない土地として指定することができる。
前項の規定による指定については、第五十三条の二第二項 及び第三項の規定を準用する。
この場合において、
同条第二項中
「同項に規定する同意」とあるのは、
「第五十三条の二の二第一項の規定による申出 又は同意」と
読み替えるものとする。
土地改良区は、第一項の規定による指定をした場合において、必要があると認めるときは、前条第二項に定めるところに準じて仮に算出した仮清算金を、清算金の支払の方法に準ずる方法により支払うことができる。
換地計画においては、第一号に掲げる施設の用に供するための土地が新たに必要な場合には その換地計画に係る一定の土地で当該換地計画に係る土地改良事業の施行の結果当該施設の用に供されるものを、第二号 又は第三号に掲げる施設の用に供するための土地が新たに必要な場合には当該土地改良事業の計画において定められた非農用地区域内の一定の土地を、それぞれ換地として定めないで、これらの施設の用に供する土地(同号に掲げる施設の用に供する土地にあつては、当該施設の用に供する土地の総面積のうち当該施設を当該土地改良事業の施行に係る地域内で農業を営む者が利用する割合に応じた面積を超えない範囲内の土地に限る。)として定めることができる。
この場合には、その土地は、その換地計画において、換地とみなされるものとする。
農業経営の合理化のために必要な施設(前号に掲げる施設を除く。)で農林水産省令で定めるもの
当該土地改良事業の施行に係る地域内で農業を営む者の生活上 又は農業経営上必要な施設(前号 及びイに掲げる施設を除く。)で農業構造の改善を図ることを目的とするもののうち、地方公共団体の計画に定められたもの(政令で定める要件に適合するものに限る。)
当該土地改良事業の施行に係る地域内で農業を営む者の大部分が利用すると見込まれる施設で、前号イ 又はロに掲げる施設に該当するもの(同号に掲げる施設を除く。)
前項前段の場合には、当該換地計画において、土地改良区、市町村、農業協同組合 その他政令で定める者のうち、土地改良区が当該土地を取得することが適当と認める者を、その者の同意を得て、当該土地を取得すべき者として定めなければならない。
第一項前段の場合には、第五十三条の二の二第二項の規定を準用する。
ただし、換地計画において第一項第一号の土地改良施設の用に供される土地を取得すべき者として定められる者が土地改良区である場合にあつては、この限りでない。
換地計画においては、第五十三条の二の二第一項の規定により地積を特に減じて換地を定める従前の土地 又は換地を定めない従前の土地がある場合には、その特に減じた地積 又は その換地を定めない従前の土地の地積を合計した面積を超えない範囲内で、次の各号に掲げる土地を、換地として定めないで、それぞれ当該各号に掲げる土地として定めることができる。
この場合には、その土地は、その換地計画において、換地とみなされるものとする。
当該換地計画に係る地域内(当該換地計画に係る土地改良事業計画において非農用地区域が定められている場合にあつては、非農用地区域外)の一定の土地
当該換地計画に係る地域の周辺の地域における農業経営の規模の拡大 その他農用地の保有の合理化を促進するために必要な農用地に供することを予定する土地
当該換地計画に係る土地改良事業計画において定められた非農用地区域内の一定の土地
第八条第五項第二号に規定する施設の用に供する土地(前条第一項第二号に掲げる施設の用に供する土地 及び同項第三号に掲げる施設の用に供する農林水産省令で定める土地を除く。)又は第八条第五項第三号に規定する農用地以外の用途に供することを予定する土地
前項前段の場合には、第五十三条の二の二第二項 及び前条第二項の規定を準用する。
この場合において、
同項中
「土地改良区、市町村」とあるのは
「第五十三条の三の二第一項第一号に掲げる土地にあつては当該換地計画に係る地域の全部 若しくは一部 及び その周辺の地域をその事業実施地域に含む農地中間管理機構 又は当該換地計画に係る地域の周辺の地域において効率的かつ安定的な農業経営を営み 若しくは営むと見込まれる者で農林水産省令で定めるもののうち、土地改良区が当該土地を取得することが適当と認める者を、同項第二号に掲げる土地にあつては土地改良区、市町村」と、
「その者」とあるのは
「それぞれ、その者」と
読み替えるものとする。
換地計画の変更(農林水産省令で定める軽微な変更を除く。)については、第五十二条第四項から第九項まで 及び第五十二条の二から第五十二条の四までの規定を準用する。
この場合において、
第五十二条第五項中
「その計画」とあるのは
「その計画の変更に係る部分」と、
第五十二条の三中
「換地計画」とあるのは
「換地計画の変更の部分」と
読み替えるものとする。
土地改良区は、換地処分を行なう前において、土地改良事業の工事のため必要がある場合 又は土地改良事業に係る換地計画に基づき換地処分を行なうにつき必要がある場合には、その土地改良事業の施行に係る地域内の土地につき、従前の土地に代わるべき一時利用地を指定することができる。
土地改良区は、前項の規定により一時利用地を指定する場合には、換地計画において定められた事項 又は この法律で規定する換地計画において定める事項の基準を考慮してしなければならない。
第一項の規定による一時利用地の指定は、その一時利用地 及び従前の土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者に対し、一時利用地 及び従前の土地の位置 及び地積 並びにその使用開始の日を通知してするものとする。
第一項の規定により一時利用地が指定されたときは、従前の土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者は、前項の規定による通知に係る使用開始の日から第五十四条第四項の規定による公告がある日まで、一時利用地をその性質によつて定まる用方に従い、従前の土地について有する当該権利に基づく使用 及び収益と同一の条件により使用し及び収益することができる。
前項の場合には、同項の者は、従前の土地については、その土地について有する当該権利に基づく使用 及び収益をすることができない。
第一項の規定により一時利用地が指定されたときは、その一時利用地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者は、第三項の規定による通知に係る使用開始の日から第五十四条第四項の規定による公告がある日まで、その一時利用地について、その有する当該権利に基づく使用 及び収益をすることができない。
土地改良区は、換地処分を行なう前において、土地改良事業の工事のため必要がある場合 又は換地計画に基づき換地処分を行なうにつき必要がある場合には、第五十三条の二の二第一項の規定により換地計画において換地を定めないこととされる従前の土地(次項に規定する土地を除く。)につき第五条第七項に掲げる権利を有する者に対し、期日を定めて、その期日からその土地の全部 又は一部について使用し 及び収益することを停止させることができる。
この場合には、その期日の相当期間前までに、その旨を当該権利者に通知しなければならない。
土地改良区は、換地処分を行う前において、第五十三条の二の三第三項の規定により仮清算金が支払われた土地(同条第一項の規定により換地を定めない土地として指定された土地に限る。)につき第五条第七項に掲げる権利を有する者に対し、期日を定めて、その期日からその土地の全部について使用し及び収益することを停止させることができる。
この場合には、前項後段の規定を準用する。
第一項 又は前項の規定によりこれらの各項に規定する土地の全部 又は一部について使用し及び収益することが停止された場合には、その全部 又は一部の土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者は、第一項 又は前項の期日から第五十四条第四項の規定による公告がある日まで、その全部 又は一部の土地について、その有する当該権利に基づく使用 及び収益をすることができない。
第五十三条の五第一項の規定により一時利用地が指定された場合 又は前条第一項 若しくは第二項の規定によりこれらの各項に規定する土地の全部 若しくは一部について使用し及び収益することが停止された場合には、これらの処分により使用し及び収益することができる者のなくなつた土地 又は その部分については、その使用し及び収益することができる者のなくなつた時から第五十四条第四項の規定による公告がある日まで、土地改良区がこれを管理するものとする。
第五十三条の五第一項の規定により一時利用地が指定された場合において、その一時利用地 若しくは従前の土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者がその指定によつて損失を受けたとき、又は第五十三条の六第一項の規定により同項に規定する従前の土地の全部 若しくは一部につき使用し及び収益することが停止された場合において、その全部 若しくは一部の土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者がその停止によつて損失を受けたときは、土地改良区は、その損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
第五十三条の五第一項の規定により一時利用地が指定された場合において、従前の土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者がその指定によつて利益を受けるときは、土地改良区は、その利益を受ける者から、その利益に相当する額の金銭を徴収することができる。
土地改良区は、第五十三条の五第一項の規定により一時利用地を指定した場合 又は第五十三条の六第一項の規定により同項に規定する従前の土地の全部 若しくは一部につき使用し及び収益することを停止させた場合において、必要があると認めるときは、政令の定めるところにより、第五十三条第二項 又は第五十三条の二の二第二項(第五十三条の三第三項 及び第五十三条の三の二第二項において準用する場合を含む。)に定めるところに準じて仮に算出した仮清算金を、清算金の徴収 又は支払いの方法に準ずる方法により徴収し又は支払うことができる。
換地処分は、当該換地計画に係る土地につき第五条第七項に掲げる権利を有する者に対し、その換地計画において定められた関係事項を通知してするものとする。
換地処分は、当該換地計画に係る地域の全部について当該土地改良事業の工事が完了した後において、遅滞なくしなければならない。
ただし、当該土地改良事業の計画に別段の定めがある場合においては、当該換地計画に係る地域の全部について工事が完了する以前においても換地処分をすることができる。
都道府県知事は、前項の規定による届出があつた場合には、遅滞なく当該換地処分があつた旨を公告しなければならない。
都道府県知事は、前項の規定による公告をした場合には、遅滞なく その旨を管轄登記所に通知しなければならない。
第一項の換地処分、第三項の規定による届出、第四項の規定による公告 及び前項の規定による通知は、第五十二条第二項の規定により、一の区に係る換地計画において、他の区の区域内にある土地を従前の土地として、これにつき換地を定め、又は定めないこととした場合には、それぞれ、当該一の区に係る換地計画 及び当該 他の区に係る換地計画について同時にしなければならない。
この場合には、これらの換地計画に係る換地処分は、第二項の規定にかかわらず、これらの換地計画に係る地域の全部について当該土地改良事業の工事が完了した後において、遅滞なくしなければならない。
前条第四項の規定による公告があつた場合には、当該換地計画に定める換地は、その公告のあつた日の翌日から従前の土地とみなされるものとし、その換地計画において換地を定めなかつた従前の土地について存する権利は、その公告のあつた日限り消滅するものとする。
前条第四項の規定による公告があつた場合には、第五十三条第三項の規定により、当該換地計画において、換地につき、従前の土地について存する所有権 及び地役権以外の権利 又は処分の制限の目的となるべきものとして指定された土地 又は その部分は、その公告があつた日の翌日から当該権利 又は処分の制限の目的たる土地 又は その部分とみなされるものとする。
前二項の規定は、行政上 又は裁判上の処分で従前の土地に専属するものについては、影響を及ぼさない。
第五十三条第二項 又は第五十三条の二の二第二項(第五十三条の三第三項 及び第五十三条の三の二第二項において準用する場合を含む。)の規定による換地計画において定められた清算金は、前条第四項の規定による公告があつた日の翌日において確定する。
第五十三条の三第一項 又は第五十三条の三の二第一項の規定により換地計画において定められた換地は、前条第四項の規定による公告があつた日の翌日において第五十三条の三第二項(第五十三条の三の二第二項において準用する場合を含む。)の規定によりその換地計画において当該換地を取得すべき者として定められた者が取得する。
換地計画において、換地を国 又は地方公共団体が所有する土地で道路等の用に供しているものに定めた場合において、その土地に存する道路等が廃止されるときは、その換地計画においてこれに代わるべき道路等の用に供する土地と定められたものは、その廃止される道路等の用に供している土地が国の所有する土地である場合には国に、地方公共団体の所有する土地である場合には地方公共団体に、前条第四項の規定による公告があつた日の翌日においてそれぞれ帰属する。
前項の場合には、その廃止される道路等の用に供している国 又は地方公共団体の所有する土地について存する従前の権利は、所有権にあつては前条第四項の規定による公告があつた日限り消滅するものとし、その他の権利(地役権を除く。)にあつては その公告のあつた日の翌日から、前項の規定により国 若しくは地方公共団体に帰属する土地 又は その土地のうち農林水産省令の定めるところにより国 若しくは地方公共団体がその権利を有する者の意見をきいて定める部分について存するものとみなす。
土地改良区は、第五十四条第四項の規定による公告があつた場合には、前条第四項の規定により確定した清算金を徴収し、又は支払わなければならない。
この場合において、確定した清算金の額と第五十三条の二の三第三項の規定により支払つた仮清算金 又は第五十三条の八第三項の規定により徴収し、若しくは支払つた仮清算金の額との間に差額があるときは、その差額に相当する額の金銭を徴収し、又は支払わなければならない。
第五十四条第四項の規定による公告があつたときは、土地改良区は、政令の定めるところにより、遅滞なく当該換地計画に係る土地 及び建物について登記を申請しなければならない。
土地改良区は、農業用用排水施設の新設、管理、廃止 又は変更を行なう者に対して、水を農業上合理的に利用するため必要な事項につき協議を求めることができる。
土地改良区は、その管理する農業用排水路 その他の土地改良施設(土地改良区が委託を受けて管理するこれらの施設を含む。)が、市街化の進展 その他の社会的経済的諸条件の変化に伴い下水道 その他の土地改良施設以外の施設(以下 この項 及び次項において「他用途施設」という。)の用に兼ねて供することが適当であると認められるに至つた場合には、関係地方公共団体、関係事業者 その他の関係人に対し、当該土地改良施設を他用途施設の用に兼ねて供すること 及び その兼ねて供する場合における当該土地改良施設の管理の方法、その管理に要する費用の分担 その他必要な事項につき協議を求めることができる。
この場合において、当該土地改良施設がその土地改良区が委託を受けて管理するものであるときは、あらかじめ、その委託をした者の同意(その委託をした者が国 又は地方公共団体である場合にあつては、その承認)を得なければならない。
前二項の規定による協議(前項の規定による協議にあつては、農業用用排水施設を他用途施設(政令で定めるものを除く。)の用に兼ねて供すること 並びにその兼ねて供する場合における当該農業用用排水施設の管理の方法 及び その管理に要する費用の分担についての協議に限る。以下 この項 及び次項において同じ。)をすることができない場合、又は協議が調わない場合には、当該土地改良区は、都道府県知事に裁定を申請することができる。
この場合において、前項後段の規定は、同項の規定による協議に係る裁定の申請について準用する。
都道府県知事は、第二項の規定による協議に係る前項の規定による裁定の申請があつた場合において、当該協議を求められた者の意見を聴き、当該農業用用排水施設の管理に支障を生じないようにするため必要があると認めるときは、その必要の限度において、裁定をすることができる。
第一項の規定による協議に係る第三項の裁定をする場合には、第八条第二項の規定を準用する。
第三項の裁定があつたときは、当事者は、その裁定の定めるところに従い協定しなければならない。
土地改良区は、土地改良事業の工事が完了した場合においてその事業によつて生じた土地改良施設があるときは、その施設を管理しなければならない。
この場合には、その旨を定款に記載しなければならない。
土地改良区は、第二条第二項第一号の事業のうち農業用用排水施設 又は農用地の保全上必要な施設(これらの施設のうち農林水産省令で定めるものに限る。)の管理(委託を受けて行う管理を含む。)を行う場合には、農林水産省令で定めるところにより、当該事業の実施の細目について、管理規程を定め、当該事業の実施前に都道府県知事の認可を受けなければならない。
前項の管理規程において定めるべき事項は、農林水産省令で定める。
土地改良区は、第一項の管理規程を変更し、又は廃止しようとするときは、都道府県知事の認可を受けなければならない。
都道府県知事は、第一項 又は前項の認可をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。
土地改良区は、前条第一項の規定により管理規程を定めて管理する農業用用排水路に、当該管理規程で予定する廃水以外の廃水が排出されることにより、当該農業用用排水路の管理に著しい支障を生じ、又は生ずるおそれがあると認めるときは、当該管理規程の定めるところにより、当該廃水を排出する者に対し、その排出する廃水の量を減ずること、その排出を停止すること その他必要な措置をとるべきことを求めることができる。
土地改良区は、第二条第二項第一号の事業のうち農業用の用水施設(農林水産省令で定めるものに限る。)の管理(委託を受けて行う管理を含む。)を行う場合には、農業用水の利用の調整に関する事項について、利水調整規程を定めなければならない。
前項の利水調整規程は、次に掲げる要件のいずれにも適合するものでなければならない。
当該土地改良区の地区内にある農用地につき耕作 又は養畜の業務を営む者への農業用水の供給が適正に行われるものであること。
農業用水の供給の決定方法が、適正であり、かつ、明確に定められていること。
土地改良区は、その管理する農業用用排水施設(土地改良区が委託を受けて管理するものを含む。)に係る農業用用排水の水質の汚濁を防止し、当該農業用用排水施設の適正な管理を確保するため、集落から当該農業用用排水施設へ排出される汚水を処理するための施設の新設、管理、廃止 又は変更を内容とする事業(以下「農業集落排水施設整備事業」という。)を行おうとする場合には、農林水産省令の定めるところにより、総会の議決を経て農業集落排水施設整備事業の計画(以下第五十七条の八までにおいて「事業計画」という。)その他必要な事項を定め、都道府県知事の認可を受けなければならない。
土地改良区は、第一項の認可を申請するには、あらかじめ、事業計画につき関係市町村長と協議しなければならない。
都道府県知事は、前条第一項の認可の申請があつたときは、次の各号の一に該当する場合を除き、これを認可しなければならない。
申請に係る農業集落排水施設整備事業が、申請に係る土地改良区の行う土地改良事業の遂行を妨げないものであること、当該農業集落排水施設整備事業に係る施設を当該土地改良区の組合員が主として利用するものとなること その他 当該土地改良区が施行することを相当とするものとして政令で定める基本的な要件に適合するものでないとき。
土地改良区は、農業集落排水施設整備事業に要する経費に充てるため当該事業に係る施設を利用する者に対してその経費の負担を求めるに当たつては、排水量 その他の客観的な指標により、当該事業によつてその者が受ける利益を勘案しなければならない。
土地改良区は、その組合員 又は組合員以外の者に対し、農業集落排水施設整備事業への参加を求めるに当たつては、事業計画、当該事業に要する経費の負担に関する事項、当該事業への参加に係る契約に関する事項 その他必要な事項を示して、これを行うものとする。
事業計画の変更については、第五十七条の四 及び第五十七条の五の規定を準用する。
国、地方公共団体 その他の土地改良事業を行う者(土地改良区を除く。)は、当該土地改良事業により新設し、又は変更した土地改良施設の適切な管理に資するよう、当該土地改良施設の管理を行う土地改良区に対し、当該土地改良施設に関する情報の提供を行うように努めるものとする。
⤏ 第二目 権利関係の調整
組合員は、その者が地上権、永小作権、質権、賃借権、使用貸借による権利 又は その他の使用 及び収益を目的とする権利に基づき使用し及び収益している土地につき土地改良事業の成果を公正に享受するため、これらの権利の設定に係る契約の変更に関し、その契約の相手方に対して協議を求めることができる。
土地改良事業に費された有益費を民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定により償還する場合には、償還すべき額は、同法第百九十六条第二項本文の規定にかかわらず、増価額とする。
土地改良事業によつて地上権、永小作権、地役権、賃借権 又は その他の使用 若しくは収益を目的とする権利(これらに係る対価を徴しないものを除く。)の目的である土地の利用を妨げられるに至つた場合には、その土地(地役権者の場合にあつては、当該承役地)に関しこれらの権利を有する者で組合員でないものは、地代、小作料、地役権の対価、賃借料 若しくは その他の使用 若しくは収益を目的とする権利の対価の相当の減額 又は前払した地代、小作料、地役権の対価、賃借料 若しくは その他の使用 若しくは収益を目的とする権利の対価の相当の払戻を請求することができる。
土地改良事業によつて地上権、永小作権、地役権、賃借権、使用貸借による権利 又は その他の使用 若しくは収益を目的とする権利を設定した目的を達することができなくなつた場合には、当該土地(地役権者の場合にあつては、当該承役地)に関しこれらの権利を有する者で組合員でないものは、その権利を放棄し、又は契約を解除することができる。
前項の規定により同項に掲げる者(地役権者を除く。)が放棄 又は解除をする場合において、当該土地がさらに他の者の使用 又は収益を目的とする権利の目的に供されているときは、その放棄 又は解除をしようとする者は、当該他の者の同意を得なければならない。
同項の規定により地役権者が放棄 又は解除をする場合において、当該地役権に係る要役地が他の者の使用 又は収益を目的とする権利の目的に供されているときも、また同様とする。
第一項の場合には、同項に掲げる者は、当該事業を行う土地改良区に対して、その目的を達することができなくなつたことによつて生じた損失の補償を請求することができる。
この場合において、その土地改良区は、規約の定めるところにより、当該土地(地役権者の場合にあつては、当該承役地)に関してその組合員である者に対して、求償することができる。
土地改良事業によつて地上権、永小作権、地役権、賃借権 又は その他の使用 若しくは収益を目的とする権利(これらに係る対価を徴しないものを除く。)の目的たる土地の利用を増した場合には、その土地の所有者、賃貸人 その他 その使用 又は収益をさせている者で、その土地に関し組合員であるものは、地代、小作料、地役権の対価、賃貸料 又は その他の使用 若しくは収益を目的とする権利の対価の相当の増額を請求することができる。
前項の請求があつたときは、同項に掲げる権利を有する者は、その権利を放棄し、又は契約を解除して、その義務を免かれることができる。
換地計画に係る土地の上に存する地役権は、第五十四条第四項の規定による公告があつた後でも、なお従前の土地の上に存する。
土地改良事業によつて従前と同一の利益を受けることができなくなつた地役権者は、その利益を保存する範囲内において、地役権の設定を請求することができる。
但し、第六十条の規定による請求に基く地役権の対価の減額があつた場合には、この限りでない。
第六十条の規定による地代等の減額 若しくは払戻しの請求、第六十一条第一項の規定による権利の放棄 若しくは契約の解除、第六十二条第一項の規定による地代等の増額の請求 又は前条第三項の規定による地役権の設定の請求は、当該土地改良事業の工事の完了につき第百十三条の三第二項の規定による公告があつた日(換地処分に係るものにあつては、第五十四条第四項の規定による公告があつた日)から起算して一年を経過したときは、することができない。
第五十八条から前条までの規定は、農地法の適用を妨げない。