消費者基本法

昭和四十三年法律第七十八号
分類 法律
カテゴリ   商業
最終編集日 : 2020年 08月01日 19時18分

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  • 第一章 総則

  • 第二章 基本的施策

  • 第三章 行政機関等

  • 第四章 消費者政策会議等

第一章 総則

1項

この法律は、

消費者と事業者との間の
情報の質 及び量

並びに交渉力等の
格差にかんがみ、

消費者の利益の擁護
及び増進に関し、

消費者の権利の
尊重 及び その自立の支援
その他の基本理念を定め、

国、地方公共団体 及び事業者の
責務等を明らかにするとともに、

その施策の基本となる
事項を定めることにより、

消費者の利益の擁護
及び増進に関する

総合的な施策の推進を図り、

もつて国民の消費生活の
安定 及び向上を

確保することを目的とする。

1項

消費者の利益の擁護
及び増進に関する総合的な施策(以下「消費者政策」という。)の
推進は、

国民の消費生活における
基本的な需要が満たされ、

その健全な生活環境が
確保される中で、

消費者の安全が確保され、
商品 及び役務について

消費者の自主的かつ合理的な
選択の機会が確保され、

消費者に対し必要な情報
及び教育の機会が提供され、

消費者の意見が
消費者政策に反映され、

並びに消費者に 被害が生じた場合には
適切かつ迅速に救済されることが

消費者の権利であること
を尊重するとともに、

消費者が 自らの利益の擁護
及び増進のため

自主的かつ合理的に
行動することができるよう

消費者の自立を支援することを
基本として行われなければならない。

2項

消費者の
自立の支援に当たつては、

消費者の
安全の確保等に関して

事業者による 適正な
事業活動の確保が図られるとともに、

消費者の年齢 その他の特性に
配慮されなければならない。

3項

消費者政策の推進は、

高度情報通信社会の進展に
的確に対応することに配慮して
行われなければならない。

4項

消費者政策の推進は、

消費生活における
国際化の進展にかんがみ、

国際的な連携を
確保しつつ行われなければならない。

5項

消費者政策の推進は、

環境の保全に配慮して
行われなければならない。

1項

国は、

経済社会の発展に即応して、

前条の消費者の権利の尊重
及び その自立の支援

その他の基本理念にのつとり、

消費者政策を推進する
責務を有する。

1項

地方公共団体は、

第二条の消費者の権利の尊重
及び その自立の支援 その他の基本理念にのつとり、

国の施策に準じて施策を講ずるとともに、

当該地域の社会的、経済的状況に応じた
消費者政策を推進する責務を有する。

1項

事業者は、

第二条の消費者の権利の尊重

及び その自立の支援
その他の基本理念にかんがみ、

その供給する商品 及び役務について、
次に掲げる責務を有する。

一 号

消費者の安全 及び消費者との取引における
公正を確保すること。

二 号

消費者に対し

必要な情報を 明確かつ平易に提供すること。

三 号

消費者との取引に際して、

消費者の知識、経験
及び財産の状況等に配慮すること。

四 号

消費者との間に生じた苦情を

適切かつ迅速に処理するために
必要な体制の整備等に努め、

当該苦情を適切に処理すること。

五 号
国 又は地方公共団体が実施する消費者政策に協力すること。
2項

事業者は、

その供給する商品 及び役務に関し
環境の保全に配慮するとともに、

当該商品 及び役務について
品質等を向上させ、

その事業活動に関し
自らが遵守すべき基準を作成すること等により

消費者の信頼を
確保するよう努めなければならない。

1項

事業者団体は、
事業者の自主的な取組を尊重しつつ、

事業者と消費者との間に生じた
苦情の処理の体制の整備、

事業者自らが その事業活動に関し
遵守すべき基準の作成の支援

その他の消費者の信頼を確保するための
自主的な活動に努めるものとする。

1項

消費者は、

自ら進んで、その消費生活に関して、
必要な知識を修得し、

及び必要な情報を収集する等

自主的かつ合理的に
行動するよう努めなければならない。

2項

消費者は、消費生活に関し、

環境の保全 及び知的財産権等の

適正な保護に配慮するよう
努めなければならない。

1項

消費者団体は、

  • 消費生活に関する情報の収集 及び提供
    並びに意見の表明、
  • 消費者に対する啓発 及び教育、
  • 消費者の被害の防止
    及び救済のための活動

その他の消費者の
消費生活の安定 及び向上を図るための

健全かつ自主的な活動に
努めるものとする。

1項

政府は、

消費者政策の計画的な推進を図るため、

消費者政策の推進に関する基本的な計画(以下「消費者基本計画」という。)を
定めなければならない。

2項

消費者基本計画は、

次に掲げる事項について 定めるものとする。

一 号
長期的に講ずべき消費者政策の大綱
二 号

前号に掲げるもののほか

消費者政策の
計画的な推進を図るために必要な事項

3項

内閣総理大臣は、

消費者基本計画の案につき
閣議の決定を求めなければならない。

4項

内閣総理大臣は、

前項の規定による
閣議の決定があつたときは、

遅滞なく、消費者基本計画を
公表しなければならない。

5項

前二項の規定は、

消費者基本計画の
変更について準用する。

1項

国は、

この法律の目的を達成するため、

必要な関係法令の制定
又は改正を

行なわなければならない。

2項

政府は、

この法律の目的を達成するため、

必要な財政上の措置を
講じなければならない。

1項

政府は、

毎年、国会に、

政府が講じた 消費者政策の
実施の状況に関する報告書を

提出しなければならない。

第二章 基本的施策

1項

国は、

国民の消費生活における
安全を確保するため、

  • 商品 及び役務についての
    必要な基準の整備 及び確保、
  • 安全を害するおそれがある商品の
    事業者による 回収の促進、
  • 安全を害するおそれがある商品
    及び役務に関する情報の収集 及び提供等

必要な施策を講ずるものとする。

1項

国は、

消費者と事業者との間の
適正な取引を確保するため、

消費者との間の契約の締結に際しての
事業者による 情報提供 及び勧誘の適正化、
公正な契約条項の確保等

必要な施策を講ずるものとする。

1項

国は、

消費者が 事業者との間の取引に際し

計量につき 不利益をこうむることが
ないようにするため、

商品 及び役務について
適正な計量の実施の確保を図るために

必要な施策を講ずるものとする。

1項

国は、

商品の品質の改善

及び国民の消費生活の
合理化に寄与するため、

商品 及び役務について、
適正な規格を整備し、その普及を図る等

必要な施策を講ずるものとする。

2項

前項の規定による
規格の整備は、

技術の進歩、
消費生活の向上等に応じて

行なうものとする。

1項

国は、消費者が

商品の購入 若しくは使用
又は役務の利用に際し

その選択等を
誤ることがないようにするため、

商品 及び役務について、

品質等に関する広告
その他の表示に関する制度を整備し、

虚偽 又は誇大な広告
その他の表示を規制する等

必要な施策を講ずるものとする。

1項

国は、

商品 及び役務について

消費者の自主的かつ合理的な選択の
機会の拡大を図るため、

公正かつ自由な競争を促進するために
必要な施策を講ずるものとする。

2項

国は、

国民の消費生活において
重要度の高い商品 及び役務の価格等であつて

その形成につき 決定、認可

その他の国の措置が
必要とされるものについては、

これらの措置を講ずるに当たり、

消費者に与える影響を
十分に考慮するよう努めるものとする。

1項

国は、

消費者の自立を支援するため、

消費生活に関する知識の普及
及び情報の提供等消費者に対する
啓発活動を推進するとともに、

消費者が 生涯にわたつて
消費生活について 学習する機会が
あまねく求められている状況にかんがみ、

  • 学校、
  • 地域、
  • 家庭、
  • 職域

その他の様々な場を通じて
消費生活に関する教育を充実する等

必要な施策を講ずるものとする。

2項

地方公共団体は、
前項の国の施策に準じて、

当該地域の社会的、

経済的状況に応じた
施策を 講ずるよう

努めなければならない。

1項

国は、

適正な消費者政策の推進に資するため、

消費生活に関する
消費者等の意見を施策に反映し、

当該施策の策定の過程の
透明性を確保するための制度を整備する等

必要な施策を講ずるものとする。

1項

地方公共団体は、

商品 及び役務に関し

事業者と消費者との間に生じた苦情が
専門的知見に基づいて

適切かつ迅速に
処理されるようにするため、

苦情の処理のあつせん等に
努めなければならない。


この場合において、
都道府県は、

市町村(特別区を含む。)との
連携を図りつつ、

主として高度の専門性 又は広域の見地への
配慮を必要とする

苦情の処理のあつせん等を
行うものとするとともに、

多様な苦情に柔軟かつ弾力的に対応するよう
努めなければならない。

2項

国 及び都道府県は、

商品 及び役務に関し

事業者と消費者との間に生じた苦情が
専門的知見に基づいて
適切かつ迅速に処理されるようにするため、

人材の確保 及び資質の向上
その他の必要な施策(都道府県にあつては、前項に規定する ものを除く)を
講ずるよう努めなければならない。

3項

国 及び都道府県は、

商品 及び役務に関し

事業者と消費者との間に生じた紛争が
専門的知見に基づいて
適切かつ迅速に解決されるようにするために

必要な施策を
講ずるよう努めなければならない。

1項

国は、

消費者の年齢
その他の特性に配慮しつつ、

  • 消費者と事業者との間の
    適正な取引の確保、
  • 消費者に対する啓発活動
    及び教育の推進、

苦情処理 及び紛争解決の
促進等に当たつて

高度情報通信社会の進展に
的確に対応するために

必要な施策を講ずるものとする。

1項

国は、

消費生活における
国際化の進展に的確に対応するため、

国民の消費生活における 安全
及び消費者と事業者との間の適正な取引の確保、

苦情処理 及び紛争解決の促進等に当たつて
国際的な連携を確保する等

必要な施策を講ずるものとする。

1項

国は、

商品 又は役務の品質等に関する広告
その他の表示の適正化等、

消費者に対する啓発活動
及び教育の推進等に当たつて

環境の保全に配慮するために
必要な施策を講ずるものとする。

1項

国は、

消費者政策の
実効を確保するため、

商品の試験、検査等を行う
施設を整備し、

役務についての
調査研究等を行うとともに、

必要に応じて

  • 試験、
  • 検査、

調査研究等の結果を
公表する等

必要な施策を講ずるものとする。

第三章 行政機関等

1項

国 及び地方公共団体は、
消費者政策の推進につき、

総合的見地に立つた行政組織の整備
及び行政運営の改善に努めなければならない。

1項

独立行政法人国民生活センターは、

国 及び地方公共団体の関係機関、
消費者団体等と連携し、

国民の消費生活に関する情報の収集 及び提供、

事業者と消費者との間に生じた
苦情の処理のあつせん 及び当該苦情に係る相談、

事業者と消費者との間に生じた
紛争の合意による 解決、

消費者からの苦情等に関する
商品についての試験、検査等
及び役務についての調査研究等、

消費者に対する啓発 及び教育等における
中核的な機関として

積極的な役割を果たすものとする。

1項

国は、

国民の消費生活の安定
及び向上を図るため、

消費者団体の
健全かつ自主的な活動が促進されるよう

必要な施策を講ずるものとする。

第四章 消費者政策会議等

1項

内閣府に、

消費者政策会議以下「会議」という。)を置く。

2項

会議は、

次に掲げる事務をつかさどる。

一 号
消費者基本計画の案を作成すること。
二 号

前号に掲げるもののほか

消費者政策の推進に関する
基本的事項の企画に関して審議するとともに、
消費者政策の実施を推進し、

並びに その実施の状況を
検証し、評価し、及び監視すること。

3項

会議は、次に掲げる場合には、

消費者委員会の
意見を聴かなければならない。

一 号

消費者基本計画の案を
作成しようとするとき。

二 号

前項第二号の検証、評価
及び監視について、

それらの結果の
取りまとめを行おうとするとき。

1項

会議は、

会長 及び委員をもつて組織する。

2項

会長は、

内閣総理大臣をもつて充てる。

3項

委員は、

次に掲げる者をもつて充てる。

一 号

内閣府設置法平成十一年法律第八十九号
第十一条の二の規定により置かれた 特命担当大臣

二 号
  • 内閣官房長官、
  • 関係行政機関の長

及び内閣府設置法
第九条第一項に規定する

特命担当大臣(前号の特命担当大臣を除く)の
うちから、

内閣総理大臣が指定する者

4項
会議に、幹事を置く。
5項

幹事は、

関係行政機関の職員のうちから、
内閣総理大臣が任命する。

6項

幹事は、会議の所掌事務について、
会長 及び委員を助ける。

7項

前各項に定めるもののほか

会議の組織 及び運営に関し
必要な事項は、政令で定める。

1項

消費者政策の推進に関する
基本的事項の調査審議については、

この法律によるほか、
消費者庁及び消費者委員会設置法平成二十一年法律第四十八号
第六条の定めるところにより、

消費者委員会において行うものとする。