宮内庁長官秘書官の定数は、一人とする。
宮内庁組織令
制定に関する表明
内閣は、国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第七条第三項の規定に基き、この政令を制定する。
第一章 宮内庁長官秘書官
第二章 内部部局
第一節 部の設置等
宮内庁に、長官官房 並びに侍従職、東宮職 及び式部職のほか、次の二部を置く。
長官官房に、審議官、宮務主管、皇室経済主管 及び皇室医務主管それぞれ一人 並びに参事官三人 及び公文書監理官一人(関係のある他の職を占める者をもって充てられるものとする。)を置く。
審議官は、命を受けて、皇室関係の重要事項の調査、審議 及び立案に関する事務を総括する。
宮務主管は、命を受けて第十一条から第十三条までに掲げる事務のうち皇族(内廷にある皇族を除く。以下 この項において同じ。)に係るものを総括し、及び皇族の侍側奉仕のことのうち特に命ぜられたものをつかさどる。
皇室経済主管は、皇室の経済 並びに皇室 及び宮内庁の会計に関する事務を総括する。
皇室医務主管は、皇室に関する医務を総括し、並びに天皇 及び内廷にある皇族に関する医事のうちその専門領域に係る診候 並びに皇族(内廷にある皇族を除く。)に関する医事をつかさどる。
参事官は、命を受けて、皇室関係の重要事項の調査、審議 及び立案に関する事務に参画する。
公文書監理官は、命を受けて、宮内庁の所掌事務に関する公文書類の管理並びにこれに関連する情報の公開及び個人情報の保護の適正な実施の確保に関する重要事項に係るものに参画し、関係事務に関し必要な調整を行う。
侍従職に、女官長 及び侍医長 それぞれ一人を置く。
女官長は、皇后の側近奉仕のことを総括する。
侍医長は、天皇、皇后 及び皇子に関する医事を総括する。
東宮職に、東宮侍従長、東宮女官長 及び東宮侍医長それぞれ一人を置く。
東宮侍従長は、皇太子の侍側奉仕のことを総括する。
東宮女官長は、皇太子妃の侍側奉仕のことを総括する。
東宮侍医長は、皇太子、皇太子妃 及び皇孫に関する医事を総括する。
式部職に、式部副長二人を置く。
式部副長は、命を受けて、式部職の所掌事務の一部を総括する。
長官官房においては、宮内庁の所掌事務に関し、次の事務をつかさどる。
職員の任免、分限、懲戒、服務 その他の人事 並びに教養 及び訓練に関すること。
長官の官印 及び庁印を管守すること。
公文書類の接受 及び発送に関すること。
皇室会議 及び皇室経済会議に関すること。
経費 及び収入の予算、決算 及び会計並びに会計の監査に関すること。
前各号に掲げるもののほか、宮内庁の所掌事務で他部局の所掌に属しないものに関すること。
書陵部においては、次の事務をつかさどる。
図書 及び記録の保管、出納、複刻 及び編集に関すること。
公文書類の編集 及び保管に関すること。
管理部においては、次の事務をつかさどる。
皇室用財産 その他の行政財産の管理に関すること。
第二節 課の設置等
長官官房に、次の五課を置く。
秘書課においては、次の事務をつかさどる。
長官の官印 及び庁印を管守すること。
公文書類の接受 及び発送に関すること。
法令案 その他文書の審査 及び進達に関すること。
職員の任免、給与、分限、懲戒、服務 その他の人事 並びに教養 及び訓練に関すること。
職員の医療、衛生その他 福利厚生に関すること。
宮内庁の所掌事務の総合調整に関すること。
前各号に掲げるもののほか、宮内庁の所掌事務で他の所掌に属しないものに関すること。
総務課においては、左の事務をつかさどる。
前各号に掲げるものの外、勅旨伝達に関すること。
宮務課においては、皇族(内廷にある皇族を除く。)に関する事務をつかさどる。
主計課においては、左の事務をつかさどる。
経費 及び収入の予算、決算 及び会計に関すること。
皇室経済会議に関すること。
会計の監査に関すること。
用度課においては、物品の管理 及び その検査に関する事務をつかさどる。
侍従職に、侍従七人、女官六人 及び侍医三人を置く。
侍従は、命を受けて、側近奉仕のことを分掌する。
侍従のうち、宮内庁長官の定める一人は、命を受けて、侍従職の庶務をつかさどる。
女官は、命を受けて、皇后の側近奉仕のことを分掌する。
侍医は、命を受けて、天皇、皇后 及び皇子に関する医事を分掌する。
東宮職に、東宮侍従七人、東宮女官六人 及び東宮侍医三人を置く。
東宮侍従は、命を受けて、皇太子の侍側奉仕のことを分掌する。
東宮侍従のうち、宮内庁長官の定める一人は、命を受けて、東宮職の庶務をつかさどる。
東宮女官は、命を受けて、皇太子妃の侍側奉仕のことを分掌する。
東宮侍医は、命を受けて、皇太子、皇太子妃 及び皇孫に関する医事を分掌する。
式部官のうち、宮内庁長官の定める三人は、それぞれ命を受けて、儀式、交際 及び雅楽に関する事務を分掌する。
書陵部に、左の三課を置く。
図書課においては、次の事務をつかさどる。
皇統譜の調製、登録 及び保管に関すること。
図書 及び記録の保管、出納 及び複刻に関すること。
公文書類の編集 及び保管に関すること。
国立国会図書館支部宮内庁図書館に関すること。
前各号に掲げるもののほか、書陵部の所掌事務で他の所掌に属さない事務に関すること。
編修課においては、左の事務をつかさどる。
天皇 及び皇族の実録の編修に関すること。
図書 及び記録の編修に関すること。
陵墓課においては、左の事務をつかさどる。
陵墓の調査 及び考証に関すること。
管理部に、次の五課 及び宮殿管理官一人を置く。
管理課においては、次の事務をつかさどる。
皇室用財産 その他の行政財産の管理に関すること。
庁舎の清掃 及び整備に関すること。
労務者の雇用 及び監督に関すること。
防疫、消毒 その他の衛生に関すること。
前各号に掲げるもののほか、管理部の所掌事務で他の所掌に属しないものに関すること。
工務課においては、次の事務をつかさどる。
建築、土木 その他の工事に関すること。
水道、電気、ガス その他の設備に関すること。
庭園課においては、次の事務をつかさどる。
大膳課においては、次の事務をつかさどる。
車馬課においては、次の事務をつかさどる。
宮殿管理官は、宮殿の運営の管理に関する事務をつかさどる。
第三章 施設等機関
宮内庁に、次の施設等機関を置く。
正倉院事務所は、正倉院宝庫 及び正倉院宝物を管理する機関とする。
正倉院事務所の位置 及び内部組織は、内閣府令で定める。
御料牧場は、皇室の用に供する家畜の飼養、農畜産物の生産及びこれらに附帯する事業を行う機関とする。
御料牧場の位置 及び内部組織は、内閣府令で定める。