一般財団法人を設立するには、設立者(設立者が二人以上あるときは、その全員)が定款を作成し、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
第三章 一般財団法人
第一節 設立
⤏ 第一款 定款の作成
設立者は、遺言で、次条第一項各号に掲げる事項 及び第百五十四条に規定する事項を定めて一般財団法人を設立する意思を表示することができる。—この場合においては、遺言執行者は、当該遺言の効力が生じた後、遅滞なく、当該遺言で定めた事項を記載した定款を作成し、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
第十条第二項の規定は、前二項の定款について準用する。
一般財団法人の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
設立に際して設立者(設立者が二人以上あるときは、各設立者)が拠出をする財産 及びその価額
設立時評議員(一般財団法人の設立に際して評議員となる者をいう。以下同じ。)、設立時理事(一般財団法人の設立に際して理事となる者をいう。以下この節 及び第三百十九条第二項において同じ。)及び設立時監事(一般財団法人の設立に際して監事となる者をいう。以下この節、第二百五十四条第七号 及び同項において同じ。)の選任に関する事項
設立しようとする一般財団法人が会計監査人設置一般財団法人(会計監査人を置く一般財団法人 又はこの法律の規定により会計監査人を置かなければならない一般財団法人をいう。以下同じ。)であるときは、設立時会計監査人(一般財団法人の設立に際して会計監査人となる者をいう。以下この節 及び第三百十九条第二項第六号において同じ。)の選任に関する事項
前項第五号の財産の価額の合計額は、三百万円を下回ってはならない。
次に掲げる定款の定めは、その効力を有しない。
第一項第八号の方法として、理事 又は理事会が評議員を選任し、又は解任する旨の定款の定め
設立者に剰余金 又は残余財産の分配を受ける権利を与える旨の定款の定め
前条第一項各号に掲げる事項のほか、一般財団法人の定款には、この法律の規定により定款の定めがなければその効力を生じない事項 及びその他の事項でこの法律の規定に違反しないものを記載し、又は記録することができる。
第百五十二条第一項 及び第二項の定款は、公証人の認証を受けなければ、その効力を生じない。
設立者(一般財団法人の成立後にあっては、当該一般財団法人)は、定款を設立者が定めた場所(一般財団法人の成立後にあっては、その主たる事務所 及び従たる事務所)に備え置かなければならない。
設立者(一般財団法人の成立後にあっては、その評議員 及び債権者)は、設立者が定めた時間(一般財団法人の成立後にあっては、その業務時間)内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
ただし、債権者が第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、設立者(一般財団法人の成立後にあっては、当該一般財団法人)の定めた費用を支払わなければならない。
定款が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧の請求
前号の書面の謄本 又は抄本の交付の請求
定款が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって設立者(一般財団法人の成立後にあっては、当該一般財団法人)の定めたものにより提供することの請求 又はその事項を記載した書面の交付の請求
定款が電磁的記録をもって作成されている場合であって、従たる事務所における前項第三号 及び第四号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として法務省令で定めるものをとっている一般財団法人についての第一項の規定の適用については、
同項中
「主たる事務所 及び従たる事務所」とあるのは、
「主たる事務所」と
する。
⤏ 第二款 財産の拠出
設立者(第百五十二条第二項の場合にあっては、遺言執行者。以下この条、第百六十一条第二項、第百六十六条から第百六十八条まで、第二百条第二項、第三百十九条第三項 及び第七章において同じ。)は、第百五十五条の公証人の認証の後遅滞なく、第百五十三条第一項第五号に規定する拠出に係る金銭の全額を払い込み、又は同号に規定する拠出に係る金銭以外の財産の全部を給付しなければならない。
ただし、設立者が定めたとき(設立者が二人以上あるときは、その全員の同意があるとき)は、登記、登録 その他権利の設定 又は移転を第三者に対抗するために必要な行為は、一般財団法人の成立後にすることを妨げない。
前項の規定による払込みは、設立者が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所においてしなければならない。
生前の処分で財産の拠出をするときは、その性質に反しない限り、民法の贈与に関する規定を準用する。
遺言で財産の拠出をするときは、その性質に反しない限り、民法の遺贈に関する規定を準用する。
⤏ 第三款 設立時評議員等の選任
定款で設立時評議員、設立時理事 又は設立時監事を定めなかったときは、第百五十七条第一項の規定による払込み 又は給付(以下「財産の拠出の履行」という。)が完了した後、遅滞なく、定款で定めるところにより、これらの者を選任しなければならない。
設立しようとする一般財団法人が会計監査人設置一般財団法人である場合において、定款で設立時会計監査人を定めなかったときは、財産の拠出の履行が完了した後、遅滞なく、定款で定めるところにより、設立時会計監査人を選任しなければならない。
設立時評議員 及び設立時理事は、それぞれ三人以上でなければならない。
第百七十三条第一項において準用する第六十五条第一項の規定 又は第百七十七条において準用する第六十五条第一項 若しくは第六十八条第一項 若しくは第三項の規定により成立後の一般財団法人の評議員、理事、監事 又は会計監査人となることができない者は、それぞれ設立時評議員、設立時理事、設立時監事 又は設立時会計監査人となることができない。
第六十五条の二の規定は、設立時評議員、設立時理事 及び設立時監事について準用する。
⤏ 第四款 設立時理事等による調査
設立時理事 及び設立時監事は、その選任後 遅滞なく、次に掲げる事項を調査しなければならない。
財産の拠出の履行が完了していること。
前号に掲げる事項のほか、一般財団法人の設立の手続が法令 又は定款に違反していないこと。
設立時理事 及び設立時監事は、前項の規定による調査により、同項各号に掲げる事項について法令 若しくは定款に違反し、又は不当な事項があると認めるときは、設立者にその旨を通知しなければならない。
⤏ 第五款 設立時代表理事の選定等
設立時理事は、設立時理事の中から一般財団法人の設立に際して代表理事(一般財団法人を代表する理事をいう。第三百二条第二項第六号において同じ。)となる者(以下この条 及び第三百十九条第二項において「設立時代表理事」という。)を選定しなければならない。
設立時理事は、一般財団法人の成立の時までの間、設立時代表理事を解職することができる。
前二項の規定による設立時代表理事の選定 及び解職は、設立時理事の過半数をもって決定する。
⤏ 第六款 一般財団法人の成立
一般財団法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによって成立する。
生前の処分で財産の拠出をしたときは、当該財産は、一般財団法人の成立の時から当該一般財団法人に帰属する。
遺言で財産の拠出をしたときは、当該財産は、遺言が効力を生じた時から一般財団法人に帰属したものとみなす。
設立者(第百五十二条第二項の場合にあっては、その相続人)は、一般財団法人の成立後は、錯誤、詐欺 又は強迫を理由として財産の拠出の取消しをすることができない。
⤏ 第七款 設立者等の責任
設立者、設立時理事 又は設立時監事は、一般財団法人の設立についてその任務を怠ったときは、当該一般財団法人に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
設立者、設立時理事 又は設立時監事がその職務を行うについて悪意 又は重大な過失があったときは、当該設立者、設立時理事 又は設立時監事は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
設立者、設立時理事 又は設立時監事が一般財団法人 又は第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において、他の設立者、設立時理事 又は設立時監事も当該損害を賠償する責任を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。
第百六十六条第一項の規定により設立者、設立時理事 又は設立時監事の負う責任は、総評議員の同意がなければ、免除することができない。
一般財団法人が成立しなかったときは、第百五十二条第一項の設立者は、連帯して、一般財団法人の設立に関してした行為についてその責任を負い、一般財団法人の設立に関して支出した費用を負担する。
第二節 機関
⤏ 第一款 機関の設置
一般財団法人は、評議員、評議員会、理事、理事会 及び監事を置かなければならない。
一般財団法人は、定款の定めによって、会計監査人を置くことができる。
大規模一般財団法人は、会計監査人を置かなければならない。
⤏ 第二款 評議員等の選任及び解任
一般財団法人と評議員、理事、監事 及び会計監査人との関係は、委任に関する規定に従う。
理事は、一般財団法人の財産のうち一般財団法人の目的である事業を行うために不可欠なものとして定款で定めた基本財産があるときは、定款で定めるところにより、これを維持しなければならず、かつ、これについて一般財団法人の目的である事業を行うことを妨げることとなる処分をしてはならない。
第六十五条第一項 及び第六十五条の二の規定は、評議員について準用する。
評議員は、一般財団法人 又はその子法人の理事、監事 又は使用人を兼ねることができない。
評議員は、三人以上でなければならない。
評議員の任期は、選任後四年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時までとする。
ただし、定款によって、その任期を選任後 六年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時まで伸長することを妨げない。
前項の規定は、定款によって、任期の満了前に退任した評議員の補欠として選任された評議員の任期を退任した評議員の任期の満了する時までとすることを妨げない。
この法律 又は定款で定めた評議員の員数が欠けた場合には、任期の満了 又は辞任により退任した評議員は、新たに選任された評議員(次項の一時評議員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお評議員としての権利義務を有する。
前項に規定する場合において、裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより、一時評議員の職務を行うべき者を選任することができる。
裁判所は、前項の一時評議員の職務を行うべき者を選任した場合には、一般財団法人がその者に対して支払う報酬の額を定めることができる。
理事 又は監事が次のいずれかに該当するときは、評議員会の決議によって、その理事 又は監事を解任することができる。
職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったとき。
心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき。
会計監査人が第七十一条第一項各号のいずれかに該当するときは、評議員会の決議によって、その会計監査人を解任することができる。
前章第三節第三款(第六十四条、第六十七条第三項 及び第七十条を除く。)の規定は、一般財団法人の理事、監事 及び会計監査人の選任 及び解任について準用する。
この場合において、
これらの規定(第六十六条ただし書を除く。)中
「社員総会」とあるのは
「評議員会」と、
第六十六条ただし書中
「定款 又は社員総会の決議によって」とあるのは
「定款によって」と、
第六十八条第三項第一号中
「第百二十三条第二項」とあるのは
「第百九十九条において準用する第百二十三条第二項」と、
第七十四条第三項中
「第三十八条第一項第一号」とあるのは
「第百八十一条第一項第一号」と
読み替えるものとする。
⤏ 第三款 評議員及び評議員会
評議員会は、すべての評議員で組織する。
評議員会は、この法律に規定する事項 及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができる。
この法律の規定により評議員会の決議を必要とする事項について、理事、理事会 その他の評議員会以外の機関が決定することができることを内容とする定款の定めは、その効力を有しない。
定時評議員会は、毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない。
評議員会は、必要がある場合には、いつでも、招集することができる。
評議員会は、次条第二項の規定により招集する場合を除き、理事が招集する。
評議員は、理事に対し、評議員会の目的である事項 及び招集の理由を示して、評議員会の招集を請求することができる。
次に掲げる場合には、前項の規定による請求をした評議員は、裁判所の許可を得て、評議員会を招集することができる。
前項の規定による請求の後 遅滞なく招集の手続が行われない場合
前項の規定による請求があった日から六週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)以内の日を評議員会の日とする評議員会の招集の通知が発せられない場合
評議員会を招集する場合には、理事会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
評議員会の目的である事項があるときは、当該事項
前二号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項
前項の規定にかかわらず、前条第二項の規定により評議員が評議員会を招集する場合には、当該評議員は、前項各号に掲げる事項を定めなければならない。
評議員会を招集するには、理事(第百八十条第二項の規定により評議員が評議員会を招集する場合にあっては、当該評議員。次項において同じ。)は、評議員会の日の一週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、評議員に対して、書面でその通知を発しなければならない。
理事は、前項の書面による通知の発出に代えて、政令で定めるところにより、評議員の承諾を得て、電磁的方法により通知を発することができる。
この場合において、当該理事は、同項の書面による通知を発したものとみなす。
前二項の通知には、前条第一項各号に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
前条の規定にかかわらず、評議員会は、評議員の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。
評議員は、理事に対し、一定の事項を評議員会の目的とすることを請求することができる。
この場合において、その請求は、評議員会の日の四週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までにしなければならない。
評議員は、評議員会において、評議員会の目的である事項につき議案を提出することができる。
ただし、当該議案が法令 若しくは定款に違反する場合 又は実質的に同一の議案につき評議員会において議決に加わることができる評議員の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の賛成を得られなかった日から三年を経過していない場合は、この限りでない。
評議員は、理事に対し、評議員会の日の四週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、評議員会の目的である事項につき当該評議員が提出しようとする議案の要領を第百八十二条第一項 又は第二項の通知に記載し、又は記録して評議員に通知することを請求することができる。
前項の規定は、同項の議案が法令 若しくは定款に違反する場合 又は実質的に同一の議案につき評議員会において議決に加わることができる評議員の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の賛成を得られなかった日から三年を経過していない場合には、適用しない。
一般財団法人 又は評議員は、評議員会に係る招集の手続 及び決議の方法を調査させるため、当該評議員会に先立ち、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができる。
前項の規定による検査役の選任の申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。
裁判所は、前項の検査役を選任した場合には、一般財団法人が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。
第二項の検査役は、必要な調査を行い、当該調査の結果を記載し、又は記録した書面 又は電磁的記録(法務省令で定めるものに限る。)を裁判所に提供して報告をしなければならない。
裁判所は、前項の報告について、その内容を明瞭にし、又はその根拠を確認するため必要があると認めるときは、第二項の検査役に対し、更に前項の報告を求めることができる。
第二項の検査役は、第四項の報告をしたときは、一般財団法人(検査役の選任の申立てをした者が当該一般財団法人でない場合にあっては、当該一般財団法人 及びその者)に対し、同項の書面の写しを交付し、又は同項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により提供しなければならない。
裁判所は、前条第四項の報告があった場合において、必要があると認めるときは、理事に対し、次に掲げる措置の全部 又は一部を命じなければならない。
一定の期間内に評議員会を招集すること。
前条第四項の調査の結果を評議員に通知すること。
裁判所が前項第一号に掲げる措置を命じた場合には、理事は、前条第四項の報告の内容を同号の評議員会において開示しなければならない。
前項に規定する場合には、理事 及び監事は、前条第四項の報告の内容を調査し、その結果を第一項第一号の評議員会に報告しなければならない。
評議員会の決議は、議決に加わることができる評議員の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行う。
前項の規定にかかわらず、次に掲げる評議員会の決議は、議決に加わることができる評議員の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
第百七十六条第一項の評議員会(監事を解任する場合に限る。)
第百九十八条において準用する第百十三条第一項の評議員会
第二百条の評議員会
第二百一条の評議員会
第二百四条の評議員会
第二百四十七条、第二百五十一条第一項 及び第二百五十七条の評議員会
前二項の決議について特別の利害関係を有する評議員は、議決に加わることができない。
評議員会は、第百八十一条第一項第二号に掲げる事項以外の事項については、決議をすることができない。
ただし、第百九十一条第一項 若しくは第二項に規定する者の選任 又は第百九十七条において準用する第百九条第二項の会計監査人の出席を求めることについては、この限りでない。
理事 及び監事は、評議員会において、評議員から特定の事項について説明を求められた場合には、当該事項について必要な説明をしなければならない。
ただし、当該事項が評議員会の目的である事項に関しないものである場合 その他正当な理由がある場合として法務省令で定める場合は、この限りでない。
評議員会においては、その決議によって、理事、監事 及び会計監査人が当該評議員会に提出し、又は提供した資料を調査する者を選任することができる。
第百八十条の規定により招集された評議員会においては、その決議によって、一般財団法人の業務 及び財産の状況を調査する者を選任することができる。
評議員会においてその延期 又は続行について決議があった場合には、第百八十一条 及び第百八十二条の規定は、適用しない。
評議員会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成しなければならない。
一般財団法人は、評議員会の日から十年間、前項の議事録をその主たる事務所に備え置かなければならない。
一般財団法人は、評議員会の日から五年間、第一項の議事録の写しをその従たる事務所に備え置かなければならない。
ただし、当該議事録が電磁的記録をもって作成されている場合であって、従たる事務所における次項第二号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として法務省令で定めるものをとっているときは、この限りでない。
評議員 及び債権者は、一般財団法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
第一項の議事録が書面をもって作成されているときは、当該書面 又は当該書面の写しの閲覧 又は謄写の請求
第一項の議事録が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
理事が評議員会の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき評議員(当該事項について議決に加わることができるものに限る。)の全員が書面 又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該提案を可決する旨の評議員会の決議があったものとみなす。
一般財団法人は、前項の規定により評議員会の決議があったものとみなされた日から十年間、同項の書面 又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。
評議員 及び債権者は、一般財団法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
前項の書面の閲覧 又は謄写の請求
前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
第一項の規定により定時評議員会の目的である事項のすべてについての提案を可決する旨の評議員会の決議があったものとみなされた場合には、その時に当該定時評議員会が終結したものとみなす。
理事が評議員の全員に対して評議員会に報告すべき事項を通知した場合において、当該事項を評議員会に報告することを要しないことにつき評議員の全員が書面 又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該事項の評議員会への報告があったものとみなす。
評議員の報酬等の額は、定款で定めなければならない。
⤏ 第四款 理事、理事会、監事及び会計監査人
前章第三節第四款(第七十六条、第七十七条第一項から第三項まで、第八十一条 及び第八十八条第二項を除く。)、第五款(第九十二条第一項を除く。)、第六款(第百四条第二項を除く。)及び第七款の規定は、一般財団法人の理事、理事会、監事 及び会計監査人について準用する。
この場合において、
これらの規定(第八十三条 及び第八十四条第一項を除く。)中
「社員総会」とあるのは
「評議員会」と、
第八十三条中
「定款 並びに社員総会の決議」とあるのは
「定款」と、
第八十四条第一項中
「社員総会」とあるのは
「理事会」と、
第八十五条中
「社員(監事設置一般社団法人にあっては、監事)」とあるのは
「監事」と、
第八十六条第一項中
「総社員の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する社員」とあり、
並びに同条第七項、第八十七条第一項第二号 及び第八十八条第一項中
「社員」とあるのは
「評議員」と、
同項中
「著しい損害」とあるのは
「回復することができない損害」と、
第九十条第四項第六号中
「第百十四条第一項」とあるのは
「第百九十八条において準用する第百十四条第一項」と、
「第百十一条第一項」とあるのは
「第百九十八条において準用する第百十一条第一項」と、
第九十七条第二項中
「社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て」とあるのは
「評議員は、一般財団法人の業務時間内は、いつでも」と、
同条第四項中
「前二項の請求」とあるのは
「前項の請求」と、
「前二項の許可」とあるのは
「同項の許可」と、
第百四条第一項中
「第七十七条第四項 及び第八十一条」とあるのは
「第七十七条第四項」と、
第百七条第一項中
「第百二十三条第二項」とあるのは
「第百九十九条において準用する第百二十三条第二項」と、
「第百十七条第二項第一号イ」とあるのは
「第百九十八条において準用する第百十七条第二項第一号イ」と、
同条第五項第一号中
「第六十八条第三項第一号」とあるのは
「第百七十七条において準用する第六十八条第三項第一号」と
読み替えるものとする。
⤏ 第五款 役員等の損害賠償責任
前章第三節第八款(第百十七条第二項第一号ロを除く。)の規定は、一般財団法人の理事、監事 及び会計監査人 並びに評議員の損害賠償責任について準用する。
この場合において、
これらの規定中
「社員総会」とあるのは
「評議員会」と、
第百十一条第一項中
「理事、監事 又は会計監査人(以下この節 及び第三百一条第二項第十一号において「役員等」という。)」とあるのは
「理事、監事 若しくは会計監査人(以下この款 及び第三百二条第二項第九号において「役員等」という。)又は評議員」と、
同条第二項中
「第八十四条第一項」とあるのは
「第百九十七条において準用する第八十四条第一項」と、
同条第三項中
「第八十四条第一項第二号」とあるのは
「第百九十七条において準用する第八十四条第一項第二号」と、
同項第一号中
「第八十四条第一項」とあるのは
「第百九十七条において準用する第八十四条第一項」と、
第百十二条中
「総社員」とあるのは
「総評議員」と、
第百十四条第二項中
「についての理事の同意を得る場合 及び当該責任の免除に関する議案」とあるのは
「に関する議案」と、
同条第三項中
「社員」とあるのは
「評議員」と、
同条第四項中
「総社員(前項の責任を負う役員等であるものを除く。)の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する社員が同項」とあるのは
「総評議員の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の評議員が前項」と、
第百十五条第一項中
「第三百一条第二項第十二号」とあるのは
「第三百二条第二項第十号」と、
第百十六条第一項中
「第八十四条第一項第二号」とあるのは
「第百九十七条において準用する第八十四条第一項第二号」と、
第百十七条第一項 及び第百十八条中
「役員等」とあるのは
「役員等 又は評議員」と、
第百十七条第二項第一号ニ中
「第百二十八条第三項」とあるのは
「第百九十九条において準用する第百二十八条第三項」と
読み替えるものとする。
⤏ 第六款 補償契約及び役員等のために締結される保険契約
前章第三節第九款の規定は、一般財団法人について準用する。
この場合において、
これらの規定中
「社員総会(理事会設置一般社団法人にあっては、理事会)」とあるのは
「理事会」と、
第百十八条の二第一項中
「役員等に」とあるのは
「理事、監事 又は会計監査人(以下この款において「役員等」という。)に」と、
同条第二項第二号中
「第百十一条第一項」とあるのは
「第百九十八条において準用する第百十一条第一項」と、
同条第四項中
「理事会設置一般社団法人」とあるのは
「一般財団法人」と、
同条第五項中
「第八十四条第一項、第九十二条第二項、第百十一条第三項」とあり、
及び第百十八条の三第二項中
「第八十四条第一項、第九十二条第二項 及び第百十一条第三項」とあるのは
「第百九十七条において準用する第八十四条第一項 及び第九十二条第二項 並びに第百九十八条において準用する第百十一条第三項」と
読み替えるものとする。
第三節 計算
前章第四節(第百二十一条第一項後段 及び第二項 並びに第百二十六条第一項第一号、第二号 及び第四号を除く。)の規定は、一般財団法人の計算について準用する。
この場合において、
これらの規定中
「社員総会」とあるのは
「評議員会」と、
第百二十一条第一項中
「総社員の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する社員」とあり、
及び第百二十九条第三項中
「社員」とあるのは
「評議員」と、
第百二十五条中
「社員に」とあるのは
「評議員に」と、
第百二十九条第一項 及び第二項中
「第五十八条第一項」とあるのは
「第百九十四条第一項」と、
同条第三項ただし書中
「第二号」とあるのは
「債権者が第二号」と
読み替えるものとする。
第四節 定款の変更
一般財団法人は、その成立後、評議員会の決議によって、定款を変更することができる。
ただし、第百五十三条第一項第一号 及び第八号に掲げる事項に係る定款の定めについては、この限りでない。
前項ただし書の規定にかかわらず、設立者が同項ただし書に規定する定款の定めを評議員会の決議によって変更することができる旨を第百五十二条第一項 又は第二項の定款で定めたときは、評議員会の決議によって、前項ただし書に規定する定款の定めを変更することができる。
一般財団法人は、その設立の当時予見することのできなかった特別の事情により、第一項ただし書に規定する定款の定めを変更しなければその運営の継続が不可能 又は著しく困難となるに至ったときは、裁判所の許可を得て、評議員会の決議によって、同項ただし書に規定する定款の定めを変更することができる。
第五節 事業の譲渡
一般財団法人が事業の全部の譲渡をするには、評議員会の決議によらなければならない。
第六節 解散
一般財団法人は、次に掲げる事由によって解散する。
基本財産の滅失 その他の事由による一般財団法人の目的である事業の成功の不能
合併(合併により当該一般財団法人が消滅する場合に限る。)
第二百六十一条第一項 又は第二百六十八条の規定による解散を命ずる裁判
一般財団法人は、前項各号に掲げる事由のほか、ある事業年度 及びその翌事業年度に係る貸借対照表上の純資産額がいずれも三百万円未満となった場合においても、当該翌事業年度に関する定時評議員会の終結の時に解散する。
新設合併により設立する一般財団法人は、前項に規定する場合のほか、第百九十九条において準用する第百二十三条第一項の貸借対照表 及びその成立の日の属する事業年度に係る貸借対照表上の純資産額がいずれも三百万円未満となった場合においても、当該事業年度に関する定時評議員会の終結の時に解散する。
休眠一般財団法人(一般財団法人であって、当該一般財団法人に関する登記が最後にあった日から五年を経過したものをいう。以下この条において同じ。)は、法務大臣が休眠一般財団法人に対し二箇月以内に法務省令で定めるところによりその主たる事務所の所在地を管轄する登記所に事業を廃止していない旨の届出をすべき旨を官報に公告した場合において、その届出をしないときは、その二箇月の期間の満了の時に、解散したものとみなす。
ただし、当該期間内に当該休眠一般財団法人に関する登記がされたときは、この限りでない。
登記所は、前項の規定による公告があったときは、休眠一般財団法人に対し、その旨の通知を発しなければならない。
一般財団法人は、次に掲げる場合には、次章の規定による清算が結了するまで(第二号に掲げる場合にあっては、解散したものとみなされた後三年以内に限る。)、評議員会の決議によって、一般財団法人を継続することができる。
第二百二条第二項 又は第三項の規定による解散後、清算事務年度(第二百二十七条第一項に規定する清算事務年度をいう。)に係る貸借対照表上の純資産額が三百万円以上となった場合
前条第一項の規定により解散したものとみなされた場合
一般財団法人が解散した場合には、当該一般財団法人は、当該一般財団法人が合併後存続する一般財団法人となる合併をすることができない。