当事者は、訴訟について、裁判所において口頭弁論をしなければならない。
ただし、決定で完結すべき事件については、裁判所が、口頭弁論をすべきか否かを定める。
当事者は、訴訟について、裁判所において口頭弁論をしなければならない。
ただし、決定で完結すべき事件については、裁判所が、口頭弁論をすべきか否かを定める。
前項ただし書の規定により口頭弁論をしない場合には、裁判所は、当事者を審尋することができる。
前二項の規定は、特別の定めがある場合には、適用しない。
裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所 及び当事者双方が映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によって、口頭弁論の期日における手続を行うことができる。
裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所 及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、審尋の期日における手続を行うことができる。
前二項の期日に出頭しないでその手続に関与した当事者は、その期日に出頭したものとみなす。
裁判所は、審尋をする場合には、受命裁判官にこれを行わせることができる。
裁判所は、訴訟がいかなる程度にあるかを問わず、和解を試み、又は受命裁判官 若しくは受託裁判官に和解を試みさせることができる。
裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所 及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、和解の期日における手続を行うことができる。
前項の期日に出頭しないで同項の手続に関与した当事者は、その期日に出頭したものとみなす。
当事者が訴訟手続に関する規定の違反を知り、又は知ることができた場合において、遅滞なく異議を述べないときは、これを述べる権利を失う。
ただし、放棄することができないものについては、この限りでない。
何人も、裁判所書記官に対し、訴訟記録の閲覧を請求することができる。
公開を禁止した口頭弁論に係る訴訟記録については、当事者 及び利害関係を疎明した第三者に限り、前項の規定による請求をすることができる。
当事者 及び利害関係を疎明した第三者は、裁判所書記官に対し、訴訟記録の謄写、その正本、謄本 若しくは抄本の交付 又は訴訟に関する事項の証明書の交付を請求することができる。
前項の規定は、訴訟記録中の録音テープ 又はビデオテープ(これらに準ずる方法により一定の事項を記録した物を含む。)に関しては、適用しない。
この場合において、これらの物について当事者 又は利害関係を疎明した第三者の請求があるときは、裁判所書記官は、その複製を許さなければならない。
訴訟記録の閲覧、謄写 及び複製の請求は、訴訟記録の保存 又は裁判所の執務に支障があるときは、することができない。
次に掲げる事由につき疎明があった場合には、裁判所は、当該当事者の申立てにより、決定で、当該訴訟記録中当該秘密が記載され、又は記録された部分の閲覧 若しくは謄写、その正本、謄本 若しくは抄本の交付 又はその複製(以下「秘密記載部分の閲覧等」という。)の請求をすることができる者を当事者に限ることができる。
訴訟記録中に当事者の私生活についての重大な秘密が記載され、又は記録されており、かつ、第三者が秘密記載部分の閲覧等を行うことにより、その当事者が社会生活を営むのに著しい支障を生ずるおそれがあること。
訴訟記録中に当事者が保有する営業秘密(不正競争防止法第二条第六項に規定する営業秘密をいう。第百三十二条の二第一項第三号 及び第二項において同じ。)が記載され、又は記録されていること。
前項の申立てがあったときは、その申立てについての裁判が確定するまで、第三者は、秘密記載部分の閲覧等の請求をすることができない。
秘密記載部分の閲覧等の請求をしようとする第三者は、訴訟記録の存する裁判所に対し、第一項に規定する要件を欠くこと 又はこれを欠くに至ったことを理由として、同項の決定の取消しの申立てをすることができる。
第一項の申立てを却下した裁判 及び前項の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
第一項の決定を取り消す裁判は、確定しなければその効力を生じない。
第一項の申立て(同項第一号に掲げる事由があることを理由とするものに限る。次項 及び第八項において同じ。)があった場合において、当該申立て後に第三者がその訴訟への参加をしたときは、裁判所書記官は、当該申立てをした当事者に対し、その参加後直ちに、その参加があった旨を通知しなければならない。
ただし、当該申立てを却下する裁判が確定したときは、この限りでない。
前項本文の場合において、裁判所書記官は、同項の規定による通知があった日から二週間を経過する日までの間、その参加をした者に第一項の申立てに係る秘密記載部分の閲覧等をさせてはならない。
ただし、第百三十三条の二第二項の申立てがされたときは、この限りでない。
前二項の規定は、第六項の参加をした者に第一項の申立てに係る秘密記載部分の閲覧等をさせることについて同項の申立てをした当事者の全ての同意があるときは、適用しない。
裁判所は、争点 若しくは証拠の整理 又は訴訟手続の進行に関し必要な事項の協議をするに当たり、訴訟関係を明瞭にし、又は訴訟手続の円滑な進行を図るため必要があると認めるときは、当事者の意見を聴いて、決定で、専門的な知見に基づく説明を聴くために専門委員を手続に関与させることができる。
この場合において、専門委員の説明は、裁判長が書面により 又は口頭弁論 若しくは弁論準備手続の期日において口頭でさせなければならない。
裁判所は、証拠調べをするに当たり、訴訟関係 又は証拠調べの結果の趣旨を明瞭にするため必要があると認めるときは、当事者の意見を聴いて、決定で、証拠調べの期日において専門的な知見に基づく説明を聴くために専門委員を手続に関与させることができる。
この場合において、証人 若しくは当事者本人の尋問 又は鑑定人質問の期日において専門委員に説明をさせるときは、裁判長は、当事者の同意を得て、訴訟関係 又は証拠調べの結果の趣旨を明瞭にするために必要な事項について専門委員が証人、当事者本人 又は鑑定人に対し直接に問いを発することを許すことができる。
裁判所は、和解を試みるに当たり、必要があると認めるときは、当事者の同意を得て、決定で、当事者双方が立ち会うことができる和解を試みる期日において専門的な知見に基づく説明を聴くために専門委員を手続に関与させることができる。
裁判所は、前条各項の規定により専門委員を手続に関与させる場合において、専門委員が遠隔の地に居住しているとき その他相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、同条各項の期日において、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所 及び当事者双方が専門委員との間で音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、専門委員に同条各項の説明 又は発問をさせることができる。
裁判所は、相当と認めるときは、申立てにより 又は職権で、専門委員を手続に関与させる決定を取り消すことができる。
ただし、当事者双方の申立てがあるときは、これを取り消さなければならない。
専門委員の員数は、各事件について一人以上とする。
第九十二条の二の規定により手続に関与させる専門委員は、当事者の意見を聴いて、裁判所が各事件について指定する。
専門委員は、非常勤とし、その任免に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
専門委員には、別に法律で定めるところにより手当を支給し、並びに最高裁判所規則で定める額の旅費、日当 及び宿泊料を支給する。
第二十三条から第二十五条まで(同条第二項を除く。)の規定は、専門委員について準用する。
専門委員について除斥 又は忌避の申立てがあったときは、その専門委員は、その申立てについての決定が確定するまでその申立てがあった事件の手続に関与することができない。
受命裁判官 又は受託裁判官が第九十二条の二各項の手続を行う場合には、同条から第九十二条の四まで 及び第九十二条の五第二項の規定による裁判所 及び裁判長の職務は、その裁判官が行う。
ただし、第九十二条の二第二項の手続を行う場合には、専門委員を手続に関与させる決定、その決定の取消し及び専門委員の指定は、受訴裁判所がする。
裁判所は、必要があると認めるときは、高等裁判所 又は地方裁判所において知的財産に関する事件の審理 及び裁判に関して調査を行う裁判所調査官に、当該事件において次に掲げる事務を行わせることができる。
この場合において、当該裁判所調査官は、裁判長の命を受けて、当該事務を行うものとする。
次に掲げる期日 又は手続において、訴訟関係を明瞭にするため、事実上 及び法律上の事項に関し、当事者に対して問いを発し、又は立証を促すこと。
口頭弁論 又は審尋の期日
争点 又は証拠の整理を行うための手続
文書の提出義務 又は検証の目的の提示義務の有無を判断するための手続
争点 又は証拠の整理に係る事項 その他訴訟手続の進行に関し必要な事項についての協議を行うための手続
証拠調べの期日において、証人、当事者本人 又は鑑定人に対し直接に問いを発すること。
和解を試みる期日において、専門的な知見に基づく説明をすること。
裁判官に対し、事件につき意見を述べること。
第二十三条から第二十五条までの規定は、前条の事務を行う裁判所調査官について準用する。
前条の事務を行う裁判所調査官について除斥 又は忌避の申立てがあったときは、その裁判所調査官は、その申立てについての決定が確定するまでその申立てがあった事件に関与することができない。
期日は、申立てにより 又は職権で、裁判長が指定する。
期日は、やむを得ない場合に限り、日曜日 その他の一般の休日に指定することができる。
口頭弁論 及び弁論準備手続の期日の変更は、顕著な事由がある場合に限り許す。
ただし、最初の期日の変更は、当事者の合意がある場合にも許す。
前項の規定にかかわらず、弁論準備手続を経た口頭弁論の期日の変更は、やむを得ない事由がある場合でなければ、許すことがきない。
期日の呼出しは、呼出状の送達、当該事件について出頭した者に対する期日の告知その他相当と認める方法によってする。
呼出状の送達 及び当該事件について出頭した者に対する期日の告知以外の方法による期日の呼出しをしたときは、期日に出頭しない当事者、証人 又は鑑定人に対し、法律上の制裁 その他期日の不遵守による不利益を帰することができない。
ただし、これらの者が期日の呼出しを受けた旨を記載した書面を提出したときは、この限りでない。
期間の計算については、民法の期間に関する規定に従う。
期間を定める裁判において始期を定めなかったときは、期間は、その裁判が効力を生じた時から進行を始める。
期間の末日が日曜日、土曜日、国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日、一月二日、一月三日 又は十二月二十九日から十二月三十一日までの日に当たるときは、期間は、その翌日に満了する。
裁判所は、法定の期間 又はその定めた期間を伸長し、又は短縮することができる。
ただし、不変期間については、この限りでない。
不変期間については、裁判所は、遠隔の地に住所 又は居所を有する者のために付加期間を定めることができる。
当事者がその責めに帰することができない事由により不変期間を遵守することができなかった場合には、その事由が消滅した後一週間以内に限り、不変期間内にすべき訴訟行為の追完をすることができる。
ただし、外国に在る当事者については、この期間は、二月とする。
前項の期間については、前条第一項本文の規定は、適用しない。
送達は、特別の定めがある場合を除き、職権でする。
送達に関する事務は、裁判所書記官が取り扱う。
送達は、特別の定めがある場合を除き、郵便 又は執行官によってする。
郵便による送達にあっては、郵便の業務に従事する者を送達をする者とする。
裁判所書記官は、その所属する裁判所の事件について出頭した者に対しては、自ら送達をすることができる。
送達は、特別の定めがある場合を除き、送達を受けるべき者に送達すべき書類を交付してする。
訴訟無能力者に対する送達は、その法定代理人にする。
数人が共同して代理権を行うべき場合には、送達は、その一人にすれば足りる。
刑事施設に収容されている者に対する送達は、刑事施設の長にする。
送達は、送達を受けるべき者の住所、居所、営業所 又は事務所(以下 この節において「住所等」という。)においてする。
ただし、法定代理人に対する送達は、本人の営業所 又は事務所においてもすることができる。
前項に定める場所が知れないとき、又はその場所において送達をするのに支障があるときは、送達は、送達を受けるべき者が雇用、委任 その他の法律上の行為に基づき就業する他人の住所等(以下「就業場所」という。)においてすることができる。
送達を受けるべき者(次条第一項に規定する者を除く。)が就業場所において送達を受ける旨の申述をしたときも、同様とする。
当事者、法定代理人 又は訴訟代理人は、送達を受けるべき場所(日本国内に限る。)を受訴裁判所に届け出なければならない。
この場合においては、送達受取人をも届け出ることができる。
前項前段の規定による届出があった場合には、送達は、前条の規定にかかわらず、その届出に係る場所においてする。
第一項前段の規定による届出をしない者で次の各号に掲げる送達を受けたものに対するその後の送達は、前条の規定にかかわらず、それぞれ当該各号に定める場所においてする。
前条の規定による送達
その送達をした場所
次条後段の規定による送達のうち郵便の業務に従事する者が日本郵便株式会社の営業所(郵便の業務を行うものに限る。第百六条第一項後段において同じ。)においてするもの 及び同項後段の規定による送達
その送達において送達をすべき場所とされていた場所
第百七条第一項第一号の規定による送達
その送達においてあて先とした場所
前二条の規定にかかわらず、送達を受けるべき者で日本国内に住所等を有することが明らかでないもの(前条第一項前段の規定による届出をした者を除く。)に対する送達は、その者に出会った場所においてすることができる。
日本国内に住所等を有することが明らかな者 又は同項前段の規定による届出をした者が送達を受けることを拒まないときも、同様とする。
就業場所以外の送達をすべき場所において送達を受けるべき者に出会わないときは、使用人 その他の従業者 又は同居者であって、書類の受領について相当のわきまえのあるものに書類を交付することができる。
郵便の業務に従事する者が日本郵便株式会社の営業所において書類を交付すべきときも、同様とする。
就業場所(第百四条第一項前段の規定による届出に係る場所が就業場所である場合を含む。)において送達を受けるべき者に出会わない場合において、第百三条第二項の他人 又はその法定代理人 若しくは使用人 その他の従業者であって、書類の受領について相当のわきまえのあるものが書類の交付を受けることを拒まないときは、これらの者に書類を交付することができる。
送達を受けるべき者 又は第一項前段の規定により書類の交付を受けるべき者が正当な理由なく これを受けることを拒んだときは、送達をすべき場所に書類を差し置くことができる。
前条の規定により送達をすることができない場合には、裁判所書記官は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める場所にあてて、書類を書留郵便 又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者 若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者の提供する同条第二項に規定する信書便の役務のうち書留郵便に準ずるものとして最高裁判所規則で定めるもの(次項 及び第三項において「書留郵便等」という。)に付して発送することができる。
第百三条の規定による送達をすべき場合
同条第一項に定める場所
第百四条第二項の規定による送達をすべき場合
同項の場所
第百四条第三項の規定による送達をすべき場合
同項の場所(その場所が就業場所である場合にあっては、訴訟記録に表れたその者の住所等)
前項第二号 又は第三号の規定により書類を書留郵便等に付して発送した場合には、その後に送達すべき書類は、同項第二号 又は第三号に定める場所にあてて、書留郵便等に付して発送することができる。
前二項の規定により書類を書留郵便等に付して発送した場合には、その発送の時に、送達があったものとみなす。
外国においてすべき送達は、裁判長がその国の管轄官庁 又はその国に駐在する日本の大使、公使 若しくは領事に嘱託してする。
送達をした者は、書面を作成し、送達に関する事項を記載して、これを裁判所に提出しなければならない。
次に掲げる場合には、裁判所書記官は、申立てにより、公示送達をすることができる。
当事者の住所、居所 その他送達をすべき場所が知れない場合
第百七条第一項の規定により送達をすることができない場合
外国においてすべき送達について、第百八条の規定によることができず、又はこれによっても送達をすることができないと認めるべき場合
第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合
前項の場合において、裁判所は、訴訟の遅滞を避けるため必要があると認めるときは、申立てがないときであっても、裁判所書記官に公示送達をすべきことを命ずることができる。
同一の当事者に対する二回目以降の公示送達は、職権でする。
ただし、第一項第四号に掲げる場合は、この限りでない。
公示送達は、裁判所書記官が送達すべき書類を保管し、いつでも送達を受けるべき者に交付すべき旨を裁判所の掲示場に掲示してする。
公示送達は、前条の規定による掲示を始めた日から二週間を経過することによって、その効力を生ずる。
ただし、第百十条第三項の公示送達は、掲示を始めた日の翌日にその効力を生ずる。
外国においてすべき送達についてした公示送達にあっては、前項の期間は、六週間とする。
前二項の期間は、短縮することができない。
訴訟の当事者が相手方の所在を知ることができない場合において、相手方に対する公示送達がされた書類に、その相手方に対しその訴訟の目的である請求 又は防御の方法に関する意思表示をする旨の記載があるときは、その意思表示は、第百十一条の規定による掲示を始めた日から二週間を経過した時に、相手方に到達したものとみなす。
この場合においては、民法第九十八条第三項ただし書の規定を準用する。
確定判決は、主文に包含するものに限り、既判力を有する。
相殺のために主張した請求の成立 又は不成立の判断は、相殺をもって対抗した額について既判力を有する。
確定判決は、次に掲げる者に対してその効力を有する。
当事者が他人のために原告 又は被告となった場合のその他人
前二号に掲げる者の口頭弁論終結後の承継人
前三号に掲げる者のために請求の目的物を所持する者
前項の規定は、仮執行の宣言について準用する。
判決は、控訴 若しくは上告(第三百二十七条第一項(第三百八十条第二項において準用する場合を含む。)の上告を除く。)の提起、第三百十八条第一項の申立て 又は第三百五十七条(第三百六十七条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第三百七十八条第一項の規定による異議の申立てについて定めた期間の満了前には、確定しないものとする。
判決の確定は、前項の期間内にした控訴の提起、同項の上告の提起 又は同項の申立てにより、遮断される。
口頭弁論終結前に生じた損害につき定期金による賠償を命じた確定判決について、口頭弁論終結後に、後遺障害の程度、賃金水準 その他の損害額の算定の基礎となった事情に著しい変更が生じた場合には、その判決の変更を求める訴えを提起することができる。
ただし、その訴えの提起の日以後に支払期限が到来する定期金に係る部分に限る。
前項の訴えは、第一審裁判所の管轄に専属する。
外国裁判所の確定判決は、次に掲げる要件のすべてを具備する場合に限り、その効力を有する。
法令 又は条約により外国裁判所の裁判権が認められること。
敗訴の被告が訴訟の開始に必要な呼出し 若しくは命令の送達(公示送達 その他これに類する送達を除く。)を受けたこと 又はこれを受けなかったが応訴したこと。
判決の内容 及び訴訟手続が日本における公の秩序 又は善良の風俗に反しないこと。
決定 及び命令は、相当と認める方法で告知することによって、その効力を生ずる。
訴訟の指揮に関する決定 及び命令は、いつでも取り消すことができる。
裁判所書記官の処分に対する異議の申立てについては、その裁判所書記官の所属する裁判所が、決定で、裁判をする。
決定 及び命令には、その性質に反しない限り、判決に関する規定を準用する。
判決以外の裁判は、判事補が単独ですることができる。
次の各号に掲げる事由があるときは、訴訟手続は、中断する。
この場合においては、それぞれ当該各号に定める者は、訴訟手続を受け継がなければならない。
当事者の死亡
相続人、相続財産の管理人、相続財産の清算人 その他法令により訴訟を続行すべき者
当事者である法人の合併による消滅
合併によって設立された法人 又は合併後存続する法人
当事者の訴訟能力の喪失 又は法定代理人の死亡 若しくは代理権の消滅
法定代理人 又は訴訟能力を有するに至った当事者
次のイからハまでに掲げる者の信託に関する任務の終了
当該イからハまでに定める者
当事者である受託者
新たな受託者 又は信託財産管理者 若しくは信託財産法人管理人
当事者である信託財産管理者 又は信託財産法人管理人
新たな受託者 又は新たな信託財産管理者 若しくは新たな信託財産法人管理人
当事者である信託管理人
受益者又は新たな信託管理人
一定の資格を有する者で自己の名で他人のために訴訟の当事者となるものの死亡
その他の事由による資格の喪失同一の資格を有する者
選定当事者の全員の死亡
その他の事由による資格の喪失選定者の全員 又は新たな選定当事者
前項の規定は、訴訟代理人がある間は、適用しない。
第一項第一号に掲げる事由がある場合においても、相続人は、相続の放棄をすることができる間は、訴訟手続を受け継ぐことができない。
第一項第二号の規定は、合併をもって相手方に対抗することができない場合には、適用しない。
第一項第三号の法定代理人が保佐人 又は補助人である場合にあっては、同号の規定は、次に掲げるときには、適用しない。
被保佐人 又は被補助人が訴訟行為をすることについて保佐人 又は補助人の同意を得ることを要しないとき。
被保佐人 又は被補助人が前号に規定する同意を得ることを要する場合において、その同意を得ているとき。
所有者不明土地管理命令(民法第二百六十四条の二第一項に規定する所有者不明土地管理命令をいう。以下 この項 及び次項において同じ。)が発せられたときは、当該所有者不明土地管理命令の対象とされた土地 又は共有持分 及び当該所有者不明土地管理命令の効力が及ぶ動産 並びにその管理、処分 その他の事由により所有者不明土地管理人(同条第四項に規定する所有者不明土地管理人をいう。以下 この項 及び次項において同じ。)が得た財産(以下 この項 及び次項において「所有者不明土地等」という。)に関する訴訟手続で当該所有者不明土地等の所有者(その共有持分を有する者を含む。同項において同じ。)を当事者とするものは、中断する。
この場合においては、所有者不明土地管理人は、訴訟手続を受け継ぐことができる。
所有者不明土地管理命令が取り消されたときは、所有者不明土地管理人を当事者とする所有者不明土地等に関する訴訟手続は、中断する。
この場合においては、所有者不明土地等の所有者は、訴訟手続を受け継がなければならない。
第一項の規定は所有者不明建物管理命令(民法第二百六十四条の八第一項に規定する所有者不明建物管理命令をいう。以下 この項において同じ。)が発せられた場合について、前項の規定は所有者不明建物管理命令が取り消された場合について準用する。
訴訟手続の受継の申立ては、相手方もすることができる。
訴訟手続の受継の申立てがあった場合には、裁判所は、相手方に通知しなければならない。
訴訟手続の受継の申立てがあった場合には、裁判所は、職権で調査し、理由がないと認めるときは、決定で、その申立てを却下しなければならない。
判決書 又は第二百五十四条第二項(第三百七十四条第二項において準用する場合を含む。)の調書の送達後に中断した訴訟手続の受継の申立てがあった場合には、その判決をした裁判所は、その申立てについて裁判をしなければならない。
当事者が訴訟手続の受継の申立てをしない場合においても、裁判所は、職権で、訴訟手続の続行を命ずることができる。
天災 その他の事由によって裁判所が職務を行うことができないときは、訴訟手続は、その事由が消滅するまで中止する。
当事者が不定期間の故障により訴訟手続を続行することができないときは、裁判所は、決定で、その中止を命ずることができる。
裁判所は、前項の決定を取り消すことができる。
判決の言渡しは、訴訟手続の中断中であっても、することができる。
訴訟手続の中断 又は中止があったときは、期間は、進行を停止する。
この場合においては、訴訟手続の受継の通知 又はその続行の時から、新たに全期間の進行を始める。