資産の流動化に関する法律
第三章 特定目的信託
第一節 特定目的信託契約
信託期間中の金銭の分配について、あらかじめ定められた金額(あらかじめ定められた金額が得られるものとして政令で定める方法により計算されるものを含む。)の分配を受ける種類の受益権(以下この項において「社債的受益権」という。)を定める場合には、当該社債的受益権の元本があらかじめ定められた時期に償還されるものであること、当該社債的受益権に係る受益証券の権利者が権利者集会の決議(次に掲げるものを除く。)について議決権を有しないこと その他政令で定める条件
第二百六十九条第一項第一号の承諾を行う権利者集会の決議
第二百七十三条第一項の権利者集会の決議
第二百七十四条第一項の権利者集会の決議
第二百七十五条第一項(第二百七十九条第三項において準用する場合を含む。)の承認を行う権利者集会の決議
第二百七十六条第一項の権利者集会の決議
預金保険法(昭和四十六年法律第三十四号)第百三十二条の二第一項の承認を行う権利者集会の決議
社債的受益権であって、当該社債的受益権に係る特定目的信託契約に原委託者が特定資産を買い戻さなければならない旨の条件が付されているものその他の原委託者の信用状態が投資者の投資判断に重要な影響を及ぼすものとして内閣府令で定めるもの(第二百三十四条第五項第一号において「特別社債的受益権」という。)を定める場合には、原委託者は、その信用状態に係る事由が発生し、又は発生するおそれがあるときは、遅滞なく、その旨を受託信託会社等に通知しなければならないこと。
信託法第九章(限定責任信託の特例)の規定は、特定目的信託については、適用しない。
受託信託会社等は、資金の借入れの限度額 又は負担することができる費用(第二百四十七条、第二百四十八条(第二百五十三条において準用する場合を含む。)、第二百五十八条(第二百六十条第五項において準用する場合であって、あらかじめ特定目的信託契約の定めにより信託財産に関して負担するものとされたときを含む。)及び第二百七十一条第三項の規定により信託財産に関して負担する費用として受託信託会社等が負担する費用を除く。)の総額が資産信託流動化計画において定められている場合 その他受益証券の権利者の保護に反しない場合として内閣府令で定める場合を除き、特定目的信託の信託事務を処理するための資金の借入れ又は費用の負担をしてはならない。
第二節 受益権の譲渡等
特定目的信託の受益権は、譲渡することができる。
ただし、記名式の受益証券をもって表示される受益権については、特定目的信託契約において適格機関投資家(金融商品取引法第二条第三項第一号に規定する適格機関投資家をいう。)以外の者への譲渡を制限することを妨げない。
特定目的信託の受益権は、受益証券をもって表示しなければならない。
特定目的信託の受益権の譲渡は、受益証券をもってしなければならない。
受益証券は、無記名式とする。
ただし、受益証券の権利者の請求により記名式とすることができる。
記名式の受益証券は、受益証券の権利者の請求により無記名式とすることができる。
ただし、特定目的信託契約に別段の定めをすることを妨げない。
受益証券は、その番号、発行の年月日 及び次に掲げる事項を記載し、受託信託会社等を代表する役員がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。
特定目的信託の受益証券である旨(当該受益証券が特別社債的受益権に係るものであるときは、その旨を含む。)
前号以外の受益権の内容
権利の行使に関する特定目的信託契約の定め(代表権利者 及び特定信託管理者に係る事項を含む。)
受益権の移転は、受益証券の取得者の氏名 又は名称 及び住所 並びに受益権の種類を権利者名簿に記載し、又は記録しなければ、受託信託会社等に対抗することができない。
記名式の受益証券をもって表示される受益権の移転は、受益証券の取得者の氏名 又は名称を受益証券に記載しなければ、第三者(受託信託会社等を除く。)に対抗することができない。
受託信託会社等は、権利者名簿管理人(受託信託会社等に代わって権利者名簿の作成 及び備置きその他の権利者名簿に関する事務を行う者をいう。以下同じ。)を置く旨を特定目的信託契約で定め、当該事務を行うことを委託することができる。
受託信託会社等は、権利者名簿に次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
信託法第百八十九条(第二項 及び第五項を除く。)(基準日)、第百九十一条(第五項を除く。)(受益者に対する通知等)、第百九十七条(第四項を除く。)(受益者の請求によらない受益権原簿記載事項の記載 又は記録)、第百九十八条(第三項を除く。)(受益者の請求による受益権原簿記載事項の記載 又は記録)及び第二百三条(登録受益権質権者に対する通知等)並びに会社法第百二十四条第四項(基準日)の規定は、受益証券の権利者について準用する。
この場合において、
信託法第百八十九条第一項、第三項 及び第四項ただし書中
「基準日受益者」とあるのは
「基準日権利者」と、
同項中
「官報に公告しなければ」とあるのは
「公告しなければ」と、
同項ただし書中
「信託行為」とあるのは
「特定目的信託契約」と、
同法第二百三条第一項中
「登録受益権質権者に」とあるのは
「資産流動化法第二百三十九条第一項において準用する第二百一条第一項各号に掲げる事項が権利者名簿に記載され、又は記録された質権者に」と、
「当該登録受益権質権者」とあるのは
「当該質権者」と、
会社法第百二十四条第四項中
「基準日株主」とあるのは
「基準日権利者」と、
「株主総会 又は種類株主総会」とあるのは
「権利者集会 又は種類権利者集会」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
前項において準用する信託法第百八十九条(第二項 及び第五項を除く。)の規定は、第二百三十九条第一項において準用する同法第二百一条第一項各号に掲げる事項が権利者名簿に記載され、又は記録された質権者について準用する。
受益証券を取得する者は、その取得により、当該受益証券によって表示される受益権に係る元本持分の割合に応じて当該受益証券に係る特定目的信託契約の委託者の地位を承継するものとする。
ただし、特定目的信託契約に基づく原委託者の義務については、特定目的信託契約に別段の定めがある場合には、この限りでない。
受益証券は、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第百条に規定する公示催告手続によって無効とすることができる。
受益証券を喪失した者は、非訟事件手続法第百六条第一項に規定する除権決定を得た後でなければ、その再発行を請求することができない。
受益証券を喪失した者が非訟事件手続法第百十四条に規定する公示催告の申立てをしたときは、当該受益証券を喪失した者は、相当の担保を供して、受託信託会社等に当該受益証券に係る債務を履行させることができる。
信託法第百九十三条(共有者による権利の行使)、第百九十六条第二項(権利の推定等)、第百九十九条(受益証券の発行された受益権の質入れ)、第二百条第一項(受益証券発行信託における受益権の質入れの対抗要件)、第二百一条第一項(質権に関する受益権原簿の記載等)、第二百四条(受益権の併合 又は分割に係る受益権原簿の記載等)及び第二百八条(第七項を除く。)(受益証券不所持の申出)の規定は、特定目的信託の受益権について準用する。
この場合において、
同法第百九十九条 及び第二百条第一項中
「受益証券発行信託の受益権(第百八十五条第二項の定めのある受益権を除く。)」とあるのは
「特定目的信託の受益権」と、
同法第二百一条第一項中
「受益証券発行信託の受益権」とあるのは
「特定目的信託の受益権」と、
同法第二百八条第一項中
「受益証券発行信託の受益者」とあるのは
「受益証券の権利者」と、
同条第二項中
「受益権の内容」とあるのは
「特定目的信託の受益権の元本持分(種類の異なる受益権を定めた場合にあっては、受益権の種類 及び種類ごとの元本持分 又は利益持分)」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
前項において準用する信託法第二百八条第一項から第五項までの規定により受益証券を発行しない場合におけるこの法律の規定の適用については、当該受益証券に表示されるべき特定目的信託の受益権の権利者は、受益証券の権利者とみなすほか、第二百八十六条の規定の適用については、当該受益証券に表示されるべき特定目的信託の受益権は、受益証券とみなす。
第三節 受益証券の権利者の権利
⤏ 第一款 権利者集会
特定目的信託の受益者 及び委託者の権利(特定目的信託契約により受託信託会社等が受益者に対して負担する債務の弁済を受領する権利を除く。)は、権利者集会のみが行使することができる。
前項の権利の行使は、その決議によらなければならない。
信託法第四章第三節(二人以上の受益者による意思決定の方法の特例)の規定は、特定目的信託については、適用しない。
権利者集会は、法令 又は特定目的信託契約において権利者集会の議決を要する事項として定められたもののほか、決議をすることができない。
権利者集会を招集するには、その会日の二週間前に、各受益証券の権利者(議決権を有する者に限る。)に対して、書面をもって招集の通知を発しなければならない。
招集者は、前項の書面による通知の発出に代えて、政令で定めるところにより、同項の通知を受けるべき者の承諾を得て、電磁的方法により通知を発することができる。
この場合において、当該招集者は、同項の書面による通知を発したものとみなす。
前二項の通知には、会議の目的たる事項 並びに各受益証券の権利者が有する議決権の数 及び議決権の総数 又は各受益証券の権利者が有する議決権の割合を記載し、又は記録しなければならない。
信託法第百八条(受益者集会の招集の決定)及び第百九十一条(第五項を除く。)(受益者に対する通知等)並びに会社法第七百十八条第一項 及び第三項(社債権者による招集の請求)の規定は、権利者集会の招集について準用する。
この場合において、
信託法第百八条第三号中
「受益者が」とあるのは
「受益証券の権利者が」と、
「法務省令」とあるのは
「内閣府令」と、
同条第四号中
「法務省令」とあるのは
「内閣府令」と、
同法第百九十一条第一項中
「受益証券発行信託の受託者が受益者に対してする通知 又は催告」とあるのは
「受託信託会社等が資産流動化法第二百四十二条第二項 又は第三項の規定により各受益証券の権利者(議決権を有する者に限る。)に対して発する通知」と、
「受益権原簿」とあるのは
「権利者名簿」と、
「当該受益者」とあるのは
「当該権利者」と、
「通知 又は催告を」とあるのは
「通知を」と、
「当該受託者」とあるのは
「当該受託信託会社等」と、
同条第二項中
「通知 又は催告」とあるのは
「通知」と、
同条第三項中
「受益証券発行信託の受益権」とあるのは
「受益証券」と、
「受益証券発行信託の受託者」とあるのは
「受託信託会社等」と、
「受益者」とあるのは
「受益証券の権利者」と、
「通知 又は催告」とあるのは
「通知」と、
「当該受託者」とあるのは
「当該受託信託会社等」と、
同条第四項中
「受益証券発行信託の受託者」とあるのは
「受託信託会社等」と、
「受益権」とあるのは
「受益証券」と、
「通知 又は催告」とあるのは
「通知」と、
会社法第七百十八条第一項中
「ある種類の社債の総額(償還済みの額を除く。)」とあるのは
「総元本持分」と、
「社債を」とあるのは
「特定目的信託の受益権を」と、
「社債権者は」とあるのは
「受益証券の権利者は」と、
「社債発行会社、社債管理者 又は社債管理補助者」とあるのは
「受託信託会社等、代表権利者 又は特定信託管理者」と、
同条第三項中
「社債権者は」とあるのは
「受益証券の権利者は**」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第八百六十八条第四項(非訟事件の管轄)、第八百六十九条(疎明)、第八百七十一条(理由の付記)、第八百七十四条(第四号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定は、前項において準用する同法第七百十八条第三項の規定による権利者集会の招集について準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
権利者集会の決議は、この法律 又は特定目的信託契約に別段の定めがある場合を除き、総元本持分の二分の一を超える元本持分を有する受益証券の権利者が出席し、かつ、その議決権の過半数をもって行わなければならない。
権利者集会の特定の決議について議決権を行使することのできない受益証券の権利者が有する元本持分は、これを前項の受益証券の権利者の元本持分に算入しない。
第六十二条の規定は、権利者集会の決議の方法について準用する。
この場合において、
同条第一項中
「定款」とあるのは
「特定目的信託契約」と、
「有議決権事項に係る議案」とあるのは
「議案」と、
同条第二項中
「第五十六条第一項」とあるのは
「第二百四十二条第二項 又は第三項」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
前項の規定にかかわらず、受託信託会社等は、その固有財産として有する受益権については、議決権を有しない。
第一項の規定は、特定目的信託契約に別段の定めをすることを妨げない。
信託法第百十条第一項 及び第二項(受益者集会参考書類 及び議決権行使書面の交付等)、第百十五条第二項 及び第三項(書面による議決権の行使)並びに第百十六条(電磁的方法による議決権の行使)並びに会社法第三百十一条第三項から第五項まで(書面による議決権の行使)及び第三百十二条第四項から第六項まで(電磁的方法による議決権の行使)の規定は、前項の書面による議決権の行使について準用する。
この場合において、
信託法第百十条第一項中
「招集者は、前条第一項」とあるのは
「特定目的信託にあっては、招集者は、権利者集会の招集」と、
「法務省令」とあるのは
「内閣府令」と、
「知れている受益者」とあるのは
「受益証券の権利者」と、
「受益者集会参考書類」とあるのは
「権利者集会参考書類」と、
「受益者が」とあるのは
「受益証券の権利者が」と、
同条第二項中
「前条第二項」とあるのは
「資産流動化法第二百四十二条第三項」と、
「受益者に」とあるのは
「受益証券の権利者に」と、
「受益者集会参考書類」とあるのは
「権利者集会参考書類」と、
「受益者の」とあるのは
「受益証券の権利者の」と、
同法第百十五条第二項 及び第百十六条第一項中
「法務省令」とあるのは
「内閣府令」と、
同条第二項中
「受益者」とあるのは
「受益証券の権利者」と、
「第百九条第二項」とあるのは
「資産流動化法第二百四十二条第三項」と、
会社法第三百十一条第三項中
「株主総会」とあるのは
「権利者集会」と、
「第一項」とあるのは
「資産流動化法第二百四十五条第二項において準用する信託法第百十五条第二項」と、
同条第四項 及び第五項中
「株主」とあるのは
「受益証券の権利者」と、
「第一項」とあるのは
「資産流動化法第二百四十五条第二項において準用する信託法第百十五条第二項」と、
同法第三百十二条第四項中
「株主総会」とあるのは
「権利者集会」と、
「第一項」とあるのは
「資産流動化法第二百四十五条第二項において準用する信託法第百十六条第一項」と、
同条第五項 及び第六項中
「株主」とあるのは
「受益証券の権利者**」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第七百八条(社債管理者等の行為の方式)及び第七百九条第一項(二以上の社債管理者がある場合の特則)の規定は、前項の権利者集会の決議により定められた者について準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
前条第一項の権利者集会の決議により定められた者に対して与えるべき報酬、その事務処理のために要する費用 及びその支出の日以後における利息 並びにその事務処理のために自己の過失なくして受けた損害の賠償額は、信託財産に関して負担する費用として受託信託会社等の負担とする。
次条において準用する会社法第七百三十二条の申立てに関する費用は、信託財産に関して負担する費用として受託信託会社等の負担とする。
ただし、裁判所は、利害関係人の申立てにより又は職権で、その全部 又は一部について別に負担者を定めることができる。
信託法第百十四条(議決権の代理行使)、第百十七条(議決権の不統一行使)、第百十八条第二項(受託者の出席等)、第百十九条(延期 又は続行の決議)及び第百二十条(議事録)並びに会社法第三百十四条(取締役等の説明義務)、第三百十五条(議長の権限)、第七百三十一条(第一項を除く。)(議事録)、第七百三十二条から第七百三十五条の二まで(社債権者集会の決議の認可の申立て、社債権者集会の決議の不認可、社債権者集会の決議の効力、社債権者集会の決議の認可 又は不認可の決定の公告、社債権者集会の決議の省略)及び第七百三十八条(代表社債権者等の解任等)の規定は、権利者集会について準用する。
この場合において、
信託法第百十四条第一項 及び第三項中
「受益者」とあるのは
「受益証券の権利者」と、
同条第四項中
「受益者」とあるのは
「受益証券の権利者」と、
「第百九条第二項」とあるのは
「資産流動化法第二百四十二条第三項」と、
同法第百十七条第一項中
「受益者は」とあるのは
「受益証券の権利者は」と、
同条第二項中
「受益者」とあるのは
「受益証券の権利者」と、
「受益権」とあるのは
「特定目的信託の受益権」と、
同法第百十八条第二項中
「受託者」とあるのは
「受託信託会社等」と、
「その出席」とあるのは
「代表者 又は代理人の出席」と、
同法第百十九条中
「第百八条 及び第百九条」とあるのは
「資産流動化法第二百四十二条」と、
同法第百二十条中
「法務省令」とあるのは
「内閣府令」と、
会社法第三百十四条中
「取締役、会計参与、監査役 及び執行役」とあるのは
「受託信託会社等」と、
「株主から」とあるのは
「受益証券の権利者から」と、
「株主の」とあるのは
「受益証券の権利者の」と、
同法第七百三十一条第二項中
「社債発行会社」とあるのは
「受託信託会社等」と、
同条第三項中
「社債管理者、社債管理補助者 及び社債権者」とあるのは
「代表権利者、特定信託管理者 及び各受益証券の権利者」と、
「社債発行会社」とあるのは
「受託信託会社等」と、
同法第七百三十三条第一号中
「第六百七十六条の募集」とあるのは
「受益証券の募集」と、
「当該社債発行会社」とあるのは
「受託信託会社等」と、
同条第四号中
「社債権者」とあるのは
「受益証券の権利者」と、
同法第七百三十四条第二項中
「当該種類の社債」とあるのは
「特定目的信託の受益権」と、
「社債権者に」とあるのは
「受益証券の権利者に」と、
同法第七百三十五条中
「社債発行会社」とあるのは
「受託信託会社等」と、
同法第七百三十五条の二第一項中
「社債発行会社、社債管理者、社債管理補助者 又は社債権者が社債権者集会の目的である事項について(社債管理補助者にあっては、第七百十四条の七において準用する第七百十一条第一項の社債権者集会の同意をすることについて)提案をした場合において、当該提案」とあるのは
「決議の目的たる事項」と、
「議決権者」とあるのは
「受益証券の権利者(議決権を有する者に限る。)」と、
「当該提案を」とあるのは
「当該事項を」と、
同条第二項中
「社債発行会社」とあるのは
「受託信託会社等」と、
同条第三項中
「社債管理者、社債管理補助者 及び社債権者」とあるのは
「代表権利者、特定信託管理者 及び各受益証券の権利者」と、
「社債発行会社」とあるのは
「受託信託会社等」と、
同法第七百三十八条中
「代表社債権者 若しくは決議執行者」とあるのは
「資産流動化法第二百四十六条第一項の決議により定めた者」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第八百六十八条第四項(非訟事件の管轄)、第八百七十条第一項(第七号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第八百七十一条本文(理由の付記)、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第八百七十三条本文(原裁判の執行停止)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定は、前項において準用する同法第七百三十二条の決議の認可の申立てについて準用する。
権利者集会の決議を行う場合において、あらかじめ特定目的信託契約に定めがあるとき、又は受益証券の権利者(議決権を有する者に限る。)の全員の同意があるときは、書面による決議を行うことができる。
権利者集会に関する規定(第二百四十三条第三項 及び第二百四十五条第一項を除く。)は、書面による決議を行う場合について準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
資産信託流動化計画において特定目的信託に係る受益権を内容の異なる数種の受益権に分割した場合において、権利者集会の決議(第二百六十九条第一項第一号の承諾の決議、第二百七十三条第一項、第二百七十四条第一項 及び第二百七十六条第一項の決議 並びに第二百七十五条第一項の承認の決議に限る。)が、ある種類の受益権を表示する受益証券の権利者に損害を及ぼすおそれがあるときは、権利者集会の決議のほかに、当該種類の受益権に係る受益証券の権利者の集会(以下「種類権利者集会」という。)の承認(権利者集会の決議が損害を及ぼすおそれのある受益権の種類が二以上ある場合には、当該二以上の種類別に区分された受益権に係る受益証券の権利者を構成員とする各種類権利者集会の承認)を受けなければならない。
前項の規定による承認の決議は、各種類権利者集会ごとに当該種類権利者集会に係る受益権の元本持分の合計の二分の一(三分の一以上の割合を特定目的信託契約で定めた場合にあっては、その割合)を超える当該元本持分を有する受益証券の権利者が出席し、かつ、その議決権の三分の二(これを上回る割合を特定目的信託契約で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
元本持分を有さない種類の受益権に係る受益証券の権利者のその種類権利者集会における承認の決議についての前項の規定の適用については、
同項中
「元本持分」とあるのは、
「利益持分」と
する。
信託法第百九条第一項から第三項まで(受益者集会の招集の通知)の規定は、種類権利者集会について準用する。
この場合において、
同条第一項中
「知れている受益者 及び受託者(信託監督人が現に存する場合にあっては、知れている受益者、受託者 及び信託監督人)」とあるのは
「代表権利者 又は特定信託管理者」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第二百四十二条から第二百四十五条まで、第二百四十八条 及び第二百四十九条の規定は、種類権利者集会について準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
⤏ 第二款 代表権利者等
権利者集会は、千分の一以上の元本持分を有する受益証券の権利者の中から、一人 又は数人の代表権利者を選任し、受益証券の権利者のために特定目的信託の受益者 及び委託者の権利(次に掲げる権利を除く。)の行使を委任することができる。
代表権利者が数人ある場合において、権利者集会において別段の定めを行わなかったときは、前項の権利の行使は、その過半数による決定をもって行う。
特定目的信託の受託信託会社等 又はその役員 若しくは使用人は、その代表権利者となることができない。
前項の場合において、各受益証券の権利者は、書面をもって、代表権利者に対してその権利(権利者集会の招集に係る権利 並びに信託法第三十六条(信託事務の処理の状況についての報告義務)、第三十八条(帳簿等の閲覧等の請求)及び第三十九条(他の受益者の氏名等の開示の請求)の権利を除く。)を行使すべきことを請求することができる。
受益証券の権利者は、あらかじめ特定目的信託契約に定めがあるときは、前項の規定による書面による請求に代えて、電磁的方法によりその権利を行使すべきことを請求することができる。
この場合において、当該受益証券の権利者は、当該書面による請求をしたものとみなす。
第二項の請求があった場合において、代表権利者は、当該請求を行った受益証券の権利者が当該特定目的信託の事務の遂行を妨げ、又は受益証券の権利者共同の利益を害する目的で請求を行ったと認められる場合 その他の正当な理由がある場合でなければ、これを拒むことができない。
信託法第五十七条(第一項 及び第六項を除く。)(受託者の辞任)、第二百六十二条(第五項を除く。)(信託に関する非訟事件の管轄)、第二百六十三条(信託に関する非訟事件の手続の特例)及び第二百六十四条(最高裁判所規則)の規定は、前項の代表権利者の辞任について準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
信託法第四十四条(受益者による受託者の行為の差止め)及び第八十五条第四項(受託者の責任等の特例)並びに会社法第三百八十五条第二項(監査役による取締役の行為の差止め)の規定は代表権利者の受託信託会社等に対する差止請求について、同法第七百七条(特別代理人の選任)、第七百八条(社債管理者等の行為の方式)及び第七百十条第一項(社債管理者の責任)の規定は代表権利者について、同法第七百三十八条(代表社債権者等の解任等)の規定は代表権利者の解任について、それぞれ準用する。
この場合において、
信託法第四十四条第一項中
「信託行為」とあるのは
「特定目的信託契約」と、
会社法第七百十条第一項中
「この法律」とあるのは
「この法律、特定目的信託契約」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第八百六十八条第四項(非訟事件の管轄)、第八百七十一条(理由の付記)、第八百七十四条(第一号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定は、前項において準用する同法第七百七条の特別代理人の選任について準用する。
特定信託管理者は、第二百四十条第一項の規定にかかわらず、受益証券の権利者のために自己の名をもって特定目的信託の受益者 及び委託者の権利(特定目的信託契約により受託信託会社等が受益者に対して負担する債務の弁済を受領する権利 及び第二百五十四条第一項各号に掲げる権利を除く。)に関する裁判上又は裁判外の行為を行う権限を有する。
受託信託会社等は、特定信託管理者を選任した場合には、遅滞なく、その旨を各受益証券の権利者に通知しなければならない。
第二百五十五条、第二百五十六条 及び第二百五十八条 並びに信託法第四十四条(受益者による受託者の行為の差止め)及び第八十五条第四項(受託者の責任等の特例)並びに会社法第三百八十五条第二項(監査役による取締役の行為の差止め)、第七百四条(社債管理者の義務)、第七百七条(特別代理人の選任)、第七百九条第一項(二以上の社債管理者がある場合の特則)、第七百十条第一項(社債管理者の責任)、第七百十一条第一項前段 及び第三項(社債管理者の辞任)並びに第七百十三条(社債管理者の解任)の規定は、特定信託管理者について準用する。
この場合において、
第二百五十六条第一項中
「権利者集会において代表権利者を選任した場合は」とあるのは
「受託信託会社等が特定信託管理者を定めたときは」と、
第二百五十八条中
「信託財産に関して負担する費用として」とあるのは
「これについてあらかじめ特定目的信託契約に信託財産に関して負担する費用とする旨の定めがある場合を除き、」と、
同法第三百八十五条第一項中
「監査役設置会社の目的」とあるのは
「特定目的信託の目的」と、
「定款」とあるのは
「特定目的信託契約」と、
「監査役設置会社に著しい損害」とあるのは
「信託財産に著しい損害」と、
信託法第四十四条第一項中
「信託行為」とあるのは
「特定目的信託契約」と、
会社法第七百十条第一項中
「この法律」とあるのは
「この法律、特定目的信託契約」と、
同法第七百十一条第一項前段 及び第七百十三条中
「社債発行会社」とあるのは
「受託信託会社等」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第八百六十八条第四項(非訟事件の管轄)、第八百七十一条(理由の付記)、第八百七十四条(第一号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定は前項において準用する同法第七百七条の特別代理人の選任について、同法第八百六十八条第四項(非訟事件の管轄)、第八百六十九条(疎明)、第八百七十一条(理由の付記)、第八百七十四条(第四号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定は前項において準用する同法第七百十一条第三項の特定信託管理者の辞任について、同法第八百六十八条第四項(非訟事件の管轄)、第八百七十条第一項(第二号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第八百七十一条本文(理由の付記)、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定は前項において準用する同法第七百十三条の特定信託管理者の解任について、それぞれ準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
特定信託管理者が存する場合において、代表権利者を選任する権利者集会の決議があったときは、特定信託管理者は、特定目的信託の受益者 及び委託者の権利を行使することができない。
信託法第四章第四節(信託管理人等)の規定は、特定目的信託については、適用しない。
代表権利者 及び特定信託管理者が存しないときは、各受益証券の権利者は、第二百四十条第一項の規定にかかわらず、この法律により権利者集会の決議によるものとして定められた事項 及び権利者集会の招集に係る事項を除き、特定目的信託の受益者 及び委託者の権利を行使することができる。
受託信託会社等が法令 又は特定目的信託契約に違反する行為を行い、又はこれらの行為を行うおそれがある場合において、これにより信託財産に回復することができない損害を生ずるおそれがある場合においては、第二百四十条第一項の規定にかかわらず、各受益証券の権利者は、受託信託会社等に対し、その行為をやめるよう請求することができる。
受託信託会社等が信託法第三十三条(公平義務)の規定に違反する行為を行い、又はこれを行うおそれがある場合において、これにより一部の受益証券の権利者に回復することができない損害を生ずるおそれがある場合においては、第二百四十条第一項の規定にかかわらず、当該受益証券の権利者は、受託信託会社等に対し、その行為をやめるよう請求することができる。
各受益証券の権利者は、第二百四十条第一項の規定にかかわらず、信託法第百五十条(特別の事情による信託の変更を命ずる裁判)の規定により、特定目的信託の変更を裁判所に請求することができる。
第四節 計算等
受託信託会社等は、毎年一回一定の期日に信託財産について、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる資料 及びその附属明細書を作成しなければならない。
受託信託会社等は、第一項の資料を、同項 又は前項の規定により作成した日から五年間、その本店に備え置かなければならない。
受託信託会社等は、第一項の資料の写しを、前項に規定する日から三年間、その支店に備え置かなければならない。
ただし、第一項の資料が電磁的記録で作成されている場合であって、支店における次項において準用する会社法第四百四十二条第三項第三号 及び第四号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として内閣府令で定めるものをとっているときは、この限りでない。
会社法第四百四十二条第三項(計算書類等の備置き及び閲覧等)の規定は、第一項の資料について準用する。
この場合において、
同条第三項中
「債権者」とあるのは
「特定目的信託の受託信託会社等が信託事務を処理するために行った資金の借入れに係る債権者」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
信託業法第二十七条の規定は、特定目的信託に係る信託財産については、適用しない。
受益証券の権利者に対する金銭の分配は、各受益証券の権利者が有する元本持分に応じて行わなければならない。
ただし、資産信託流動化計画に別段の定めをすることを妨げない。
百分の三(これを下回る割合を特定目的信託契約で定めた場合にあっては、その割合)以上の元本持分を有する受益証券の権利者は、第二百四十条第一項の規定にかかわらず、受託信託会社等に対し、次に掲げる請求をすることができる。
前項の請求は、理由を付した書面をもって行わなければならない。
第一項に規定する受益証券の権利者は、あらかじめ特定目的信託契約に定めがあるときは、前項の規定による書面による請求に代えて、電磁的方法により第一項の請求をすることができる。
この場合において、当該受益証券の権利者は、当該書面による請求をしたものとみなす。
第一項の請求があったときは、受託信託会社等は、次の各号のいずれかに該当すると認められる場合を除き、これを拒むことができない。
当該請求を行う受益証券の権利者がその権利の確保 又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。
当該請求を行う受益証券の権利者が、第一項の規定による閲覧 若しくは謄写 又は報告によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき。
当該請求を行う受益証券の権利者が、過去二年以内において、第一項の規定による閲覧 若しくは謄写 又は報告によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがある者であるとき。
当該請求を行う受益証券の権利者が、不適当なときに第一項の規定による閲覧 若しくは謄写 又は報告の請求を行ったとき。
信託法第三十六条(信託事務の処理の状況についての報告義務)、第三十八条(帳簿等の閲覧等の請求)及び第三十九条(他の受益者の氏名等の開示の請求)の規定は、受益証券の権利者については、適用しない。
前項の規定に違反して受託信託会社等が財産上の利益を供与したときは、代表権利者、特定信託管理者 又は各受益証券の権利者は、当該受託信託会社等に対して損失のてん補 又は信託財産の復旧を求めることができる。
会社法第百二十条第二項 及び第三項(株主等の権利の行使に関する利益の供与)の規定は、受益証券の権利者の権利の行使に関する利益の供与について準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第五節 信託契約の変更等
特定目的信託契約の変更は、次の各号のいずれかに該当する場合を除くほか、行うことができない。
前項第一号の規定にかかわらず、特定目的信託契約の変更のうち、資産信託流動化計画に記載し、又は記録する事項で次に掲げるものについての変更は、行うことができない。
第二百二十六条第一項第二号に掲げる事項のうち内閣府令で定めるもの
第二百二十六条第一項第三号から第五号までに掲げる事項のうち内閣府令で定めるもの(あらかじめ変更を行う場合の条件が資産信託流動化計画に定められている場合を除く。)
第二百二十五条第一項の規定による届出に係る資産信託流動化計画にその変更ができない旨の定めがあるもの
第一項第一号の場合において、受託信託会社等は、特定目的信託契約の変更に関する議案の要領を第二百四十二条第二項 又は第三項の規定による通知に記載し、又は記録しなければならない。
第一項第一号の承諾を行う権利者集会の決議は、総元本持分の二分の一(三分の一以上の割合を特定目的信託契約で定めた場合にあっては、その割合)を超える元本持分を有する受益証券の権利者が出席し、かつ、その議決権の三分の二(これを上回る割合を特定目的信託契約で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
この場合において、第二百四十四条第三項の規定は、適用しない。
第一項第三号 及び第四号の場合における特定目的信託契約の変更は、受託信託会社等が行うものとする。
信託法第百四十九条(第一項を除く。)(関係当事者の合意等)並びに第六章第二節(信託の併合)及び第三節(信託の分割)の規定は、特定目的信託については、適用しない。
前条第五項の場合において、受託信託会社等は、資産信託流動化計画に記載し、又は記録する事項に係る特定目的信託契約の変更を行ったときは、遅滞なく、その旨を各受益証券の権利者に通知し、又は内閣府令で定めるところにより、公告しなければならない。
第二百六十九条第一項(第一号の場合に限る。)の規定により資産信託流動化計画に記載し、又は記録する事項に係る特定目的信託契約の変更を行う場合において、これを承諾する決議を行う権利者集会に先立ってその変更に反対する旨を受託信託会社等に対し書面をもって通知し、かつ、当該権利者集会において反対した受益証券の権利者は、当該受託信託会社等に対し、自己の有する受益権を当該変更がなければ当該受益権が有すべき公正な価格をもって買い取るべき旨を請求することができる。
受益証券の権利者は、あらかじめ特定目的信託契約に定めがあるときは、前項の規定による書面による通知に代えて、電磁的方法により同項に規定する特定目的信託契約の変更に反対する旨を通知することができる。
この場合において、当該受益証券の権利者は、当該書面による通知をしたものとみなす。
第一項の規定により受託信託会社等が受益権の買取りを行うときは、当該買取りの対価 その他これに要した費用は、信託財産に関して負担する費用として受託信託会社等の負担とする。
前項の場合において、買取りに係る受益権の処分の方法について、あらかじめ特定目的信託契約の定め又は権利者集会の決議がないときは、当該買取りに係る受益権は、消滅するものとする。
信託法第百三条第四項から第八項まで(受益権取得請求)、第百四条(受益権の価格の決定等)、第二百六十二条(第五項を除く。)(信託に関する非訟事件の管轄)、第二百六十三条(信託に関する非訟事件の手続の特例)及び第二百六十四条(最高裁判所規則)の規定は、第一項の受益権の買取りの請求について準用する。
この場合において、
同法第百三条第四項中
「重要な信託の変更等」とあるのは
「資産の流動化に関する法律(以下「資産流動化法」という。)第二百六十九条第一項(第一号の場合に限る。)の規定により資産信託流動化計画に記載し、又は記録する事項に係る特定目的信託契約の変更」と、
「受益者」とあるのは
「資産流動化法第二百七十一条第一項に規定する受益証券の権利者」と、
同条第五項中
「官報による公告」とあるのは
「公告」と、
同条第六項中
「第一項 又は第二項」とあるのは
「資産流動化法第二百七十一条第一項」と、
「受益権の内容」とあるのは
「元本持分(種類の異なる受益権を定めた場合にあっては、受益権の種類 及び種類ごとの元本持分)」と、
同条第八項中
「重要な信託の変更等」とあるのは
「資産流動化法第二百六十九条第一項(第一号の場合に限る。)の規定により資産信託流動化計画に記載し、又は記録する事項に係る特定目的信託契約の変更」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
信託法第四章第二節第四款(受益権取得請求権)の規定は、特定目的信託については、適用しない。
特定目的信託契約において受益権を元本持分を有しない種類の受益権に分割している場合であって第二百六十九条第一項(第一号の場合に限る。)の規定により資産信託流動化計画に記載し、又は記録する事項に係る特定目的信託契約の変更を行うときは、権利者集会の承諾の決議のほか種類権利者集会(元本持分を有しない種類の受益権に係るものに限る。)の承諾を得なければならない。
第二百六十九条第三項 及び第四項 並びに前条の規定は、前項の承諾の決議を行う種類権利者集会について準用する。
この場合において、
第二百六十九条第四項中
「元本持分」とあるのは
「利益持分」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
受託信託会社等 及びその理事、取締役 若しくは執行役 又はこれらに準ずる者の責任の免除は、権利者集会の決議によるものとする。
前項の権利者集会の決議は、受益証券の権利者の全員一致をもって行う。
この場合において、第二百四十四条第三項の規定は、適用しない。
受託信託会社等が信託業法第七条第三項(同法第五十四条第二項において準用する場合を含む。)の登録の更新をしなかった場合、同法第四十四条第一項の規定により同法第三条の免許を取り消された場合、同法第四十五条第一項の規定により同法第七条第一項の登録を取り消された場合、同法第五十九条第一項の規定により同法第五十三条第一項の免許を取り消された場合、同法第六十条第一項の規定により同法第五十四条第一項の登録を取り消された場合 又は金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第十条の規定により同法第一条第一項の認可を取り消された場合における前項の規定の適用については、
同項中
「権利者集会の決議」とあるのは、
「権利者集会の決議 又は内閣総理大臣」と
する。
信託業法第四十九条(第一項を除く。)の規定は、前項の場合について準用する。
第二百六十九条第四項の規定は第一項の権利者集会の決議について、信託法第二百六十二条(第五項を除く。)(信託に関する非訟事件の管轄)の規定は第二項(第三項の規定により適用する場合を含む。)の規定により解任する場合について、それぞれ準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
受託信託会社等が辞任し、又は解任された場合には、当該受託信託会社等であった信託会社等(以下この条において「前受託信託会社等」という。)は、遅滞なく、信託財産に係る財産目録 及び貸借対照表を作成し、権利者集会の承認を受けなければならない。
この場合において、信託法第七十七条第二項の規定の適用については、
同項中
「受益者(信託管理人が現に存する場合にあっては、信託管理人。次項において同じ。)が前項の計算」とあるのは、
「権利者集会が資産の流動化に関する法律第二百七十五条第一項の財産目録 及び貸借対照表」と
する。
前受託信託会社等は、第一項の承認を行う権利者集会の会日の一週間前から同項の書類を本店に備え置かなければならない。
第二百四十四条第三項の規定は、第一項の承認を行う権利者集会については、適用しない。
会社法第四百四十二条第三項(計算書類等の備置き及び閲覧等)の規定は、第一項の財産目録 及び貸借対照表について準用する。
この場合において、
同条第三項中
「株主 及び債権者」とあるのは
「各受益証券の権利者 及び受託信託会社等であった信託会社等が当該特定目的信託の事務を処理するために行った資金の借入れに係る債権者」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第二百六十九条第四項の規定は、前項の決議について準用する。
信託法第百六十四条(委託者 及び受益者の合意等による信託の終了)の規定は、特定目的信託については、適用しない。
次に掲げる場合においてやむを得ない事由があるときは、十分の一以上の元本持分を有する受益証券の権利者は、前条第一項の規定にかかわらず、特定目的信託の終了を裁判所に請求することができる。
会社法第八百三十五条第一項(訴えの管轄 及び移送)及び第八百四十六条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)の規定は、前項の請求について準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
信託法第百六十三条各号(信託の終了事由)に掲げる事由の発生
第二百七十六条の権利者集会の決議
前条第一項の特定目的信託の終了を命ずる裁判
特定目的信託契約が終了する場合は、受託信託会社等は、遅滞なく、信託財産を処分し、当該処分により得られた金銭を資産信託流動化計画の定めに従い分配しなければならない。
前項の場合において、信託法第三十一条(利益相反行為の制限)の規定は、適用しない。
第二百七十五条第一項、第三項 及び第四項 並びに会社法第四百四十二条第三項(計算書類等の備置き及び閲覧等)の規定は、第一項の場合について準用する。
この場合において、
第二百七十五条第一項中
「当該受託信託会社等であった信託会社等(以下この条において「前受託信託会社等」という。)」とあるのは
「当該受託信託会社等」と、
同法第四百四十二条第三項中
「株主 及び債権者」とあるのは
「各受益証券の権利者」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第六節 受託信託会社等の権利義務等
受託信託会社等は、法令 及び特定目的信託契約に従い受益証券の権利者のために忠実に信託事務を処理しなければならない。
受託信託会社等は、特定目的信託契約に従い善良な管理者の注意をもって信託事務を処理しなければならない。
受託信託会社等は、信託財産に関して負担した公租公課、第二百三十一条の規定により行った資金の借入れに係る債務 その他の費用 又は信託事務を処理するため自己に過失なくして受けた損害の補償については、信託財産を売却し、他の権利者に先立ってその権利を行使することができる。
ただし、その権利を行使することが信託の目的に反することとなる場合には、その間、行使することができない。
前条の規定は、前項の場合について準用する。
前項の規定にかかわらず、権利者名簿管理人を置いた場合には、権利者名簿をその営業所に備え置かなければならない。
受託信託会社等が特定目的信託に係る信託事務を処理するに当たって行った資金の借入れに係る債権者、各受益証券の権利者、代表権利者 及び特定信託管理者は、受託信託会社等 又は権利者名簿管理人の営業時間内においていつでも前二項の書類の閲覧 又は謄写を求めることができる。
受託信託会社等は、信託財産の管理 又は処分に係る業務を他人に委託する場合においては、原委託者 又は信託財産の管理 及び処分を適正に遂行するに足りる財産的基礎 及び人的構成を有する者に委託しなければならない。
前項の場合において、受託信託会社等が信託財産たる不動産(建物 又は宅地建物取引業法第二条第一号に規定する宅地をいう。)の売買、交換 又は賃貸に係る業務を委託するときは、不動産特定共同事業法第六条各号(第十二号を除く。)のいずれにも該当しない者に委託しなければならない。
第二百条第三項 及び第二百二条の規定は、第一項の委託について準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
受託信託会社等は、固有財産により金融商品取引法第二条第八項第六号の行為を行った場合において、受益証券の全部を取得したときは、これを相当の時期に処分しなければならない。
第二百八条第二項 及び第二百九条の規定は、原委託者が行う受益証券の募集等(金融商品取引法第二条第三項に規定する有価証券の募集 又は有価証券の私募をいう。次項において同じ。)について準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
受託信託会社等は、前項の請求があったときは、これに応じなければならない。
第四十条第九項の規定は、特定目的信託契約の契約書の謄本 又は抄本 その他内閣府令で定める書類の交付について準用する。
この場合において、
同項中
「取締役」とあるのは
「受託信託会社等」と、
「前項」とあるのは
「第二百八十六条第二項 及び第三項」と、
「申込者」とあるのは
「受益証券の募集等の相手方」と、
「資産流動化計画の謄本 又は抄本に記載すべき事項」とあるのは
「特定目的信託契約の契約書の謄本 又は抄本に記載すべき事項 その他内閣府令で定める事項」と
読み替えるものとする。
第七節 雑則
特定目的信託に係る不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第九十七条第一項(信託の登記の記載事項)の規定の適用については、
同項第三号中
「信託管理人」とあるのは、
「代表権利者 又は特定信託管理者」と
する。
この法律の規定により特定目的信託に関してする公告は、当該特定目的信託の受託信託会社等(受託信託会社等の任務の終了後新受託信託会社等の就任前にあっては、前受託信託会社等)における公告の方法(公告の期間を含む。)によりしなければならない。