この法律は、工場 及び事業場における事業活動 並びに建築物等の解体等に伴うばい煙、揮発性有機化合物 及び粉じんの排出等を規制し、水銀に関する水俣条約(以下「条約」という。)の的確かつ円滑な実施を確保するため工場 及び事業場における事業活動に伴う水銀等の排出を規制し、有害大気汚染物質対策の実施を推進し、並びに自動車排出ガスに係る許容限度を定めること等により、大気の汚染に関し、国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し、並びに大気の汚染に関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図ることを目的とする。
大気汚染防止法
第一章 総則
この法律において「ばい煙」とは、次の各号に掲げる物質をいう。
燃料 その他の物の燃焼に伴い発生するいおう酸化物
燃料 その他の物の燃焼 又は熱源としての電気の使用に伴い発生するばいじん
物の燃焼、合成、分解 その他の処理(機械的処理を除く。)に伴い発生する物質のうち、カドミウム、塩素、弗化水素、鉛 その他の人の健康 又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質(第一号に掲げるものを除く。)で政令で定めるもの
この法律において「ばい煙発生施設」とは、工場 又は事業場に設置される施設でばい煙を発生し、及び排出するもののうち、その施設から排出されるばい煙が大気の汚染の原因となるもので政令で定めるものをいう。
この法律において「ばい煙処理施設」とは、ばい煙発生施設において発生するばい煙を処理するための施設 及びこれに附属する施設をいう。
この法律において「揮発性有機化合物」とは、大気中に排出され、又は飛散した時に気体である有機化合物(浮遊粒子状物質 及びオキシダントの生成の原因とならない物質として政令で定める物質を除く。)をいう。
この法律において「揮発性有機化合物排出施設」とは、工場 又は事業場に設置される施設で揮発性有機化合物を排出するもののうち、その施設から排出される揮発性有機化合物が大気の汚染の原因となるものであつて、揮発性有機化合物の排出量が多いためにその規制を行うことが特に必要なものとして政令で定めるものをいう。
前項の政令は、事業者が自主的に行う揮発性有機化合物の排出 及び飛散の抑制のための取組が促進されるよう十分配慮して定めるものとする。
この法律において「粉じん」とは、物の破砕、選別 その他の機械的処理 又は堆積に伴い発生し、又は飛散する物質をいう。
この法律において「特定粉じん」とは、粉じんのうち、石綿 その他の人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質で政令で定めるものをいい、「一般粉じん」とは、特定粉じん以外の粉じんをいう。
この法律において「一般粉じん発生施設」とは、工場 又は事業場に設置される施設で一般粉じんを発生し、及び排出し、又は飛散させるもののうち、その施設から排出され、又は飛散する一般粉じんが大気の汚染の原因となるもので政令で定めるものをいう。
この法律において「特定粉じん発生施設」とは、工場 又は事業場に設置される施設で特定粉じんを発生し、及び排出し、又は飛散させるもののうち、その施設から排出され、又は飛散する特定粉じんが大気の汚染の原因となるもので政令で定めるものをいう。
この法律において「特定粉じん排出等作業」とは、吹付け石綿 その他の特定粉じんを発生し、又は飛散させる原因となる建築材料で政令で定めるもの(以下「特定建築材料」という。)が使用されている建築物 その他の工作物(以下「建築物等」という。)を解体し、改造し、又は補修する作業のうち、その作業の場所から排出され、又は飛散する特定粉じんが大気の汚染の原因となるもので政令で定めるものをいう。
この法律において「特定工事」とは、特定粉じん排出等作業を伴う建設工事をいう。
この法律において「水銀等」とは、水銀 及びその化合物をいう。
この法律において「水銀排出施設」とは、工場 又は事業場に設置される施設で水銀等を大気中に排出するもののうち、条約の規定に基づきその規制を行うことが必要なものとして政令で定めるものをいう。
この法律において「排出口」とは、ばい煙発生施設において発生するばい煙、揮発性有機化合物排出施設に係る揮発性有機化合物 又は水銀排出施設に係る水銀等を大気中に排出するために設けられた煙突 その他の施設の開口部をいう。
この法律において「有害大気汚染物質」とは、継続的に摂取される場合には人の健康を損なうおそれがある物質で大気の汚染の原因となるもの(ばい煙(第一項第一号 及び第三号に掲げるものに限る。)、特定粉じん 及び水銀等を除く。)をいう。
この法律において「自動車排出ガス」とは、自動車(道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第二条第二項に規定する自動車のうち環境省令で定めるもの及び同条第三項に規定する原動機付自転車のうち環境省令で定めるものをいう。以下同じ。)の運行に伴い発生する一酸化炭素、炭化水素、鉛 その他の人の健康 又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質で政令で定めるものをいう。
第二章 ばい煙の排出の規制等
ばい煙に係る排出基準は、ばい煙発生施設において発生するばい煙について、環境省令で定める。
前項の排出基準は、前条第一項第一号のいおう酸化物(以下単に「いおう酸化物」という。)にあつては第一号、同項第二号のばいじん(以下単に「ばいじん」という。)にあつては第二号、同項第三号に規定する物質(以下「有害物質」という。)にあつては第三号 又は第四号に掲げる許容限度とする。
いおう酸化物に係るばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出されるいおう酸化物の量について、政令で定める地域の区分ごとに排出口の高さ(環境省令で定める方法により補正を加えたものをいう。以下同じ。)に応じて定める許容限度
ばいじんに係るばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される排出物に含まれるばいじんの量について、施設の種類 及び規模ごとに定める許容限度
有害物質(次号の特定有害物質を除く。)に係るばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される排出物に含まれる有害物質の量について、有害物質の種類 及び施設の種類ごとに定める許容限度
燃料 その他の物の燃焼に伴い発生する有害物質で環境大臣が定めるもの(以下「特定有害物質」という。)に係るばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される特定有害物質の量について、特定有害物質の種類ごとに排出口の高さに応じて定める許容限度
環境大臣は、施設集合地域(いおう酸化物、ばいじん 又は特定有害物質に係るばい煙発生施設が集合して設置されている地域をいう。)の全部 又は一部の区域における当該ばい煙発生施設において発生し、大気中に排出されるこれらの物質により政令で定める限度をこえる大気の汚染が生じ、又は生ずるおそれがあると認めるときは、環境省令で、当該全部 又は一部の区域を限り、その区域に新たに設置される当該ばい煙発生施設について、第一項の排出基準(次条第一項の規定により排出基準が定められた場合にあつては、その排出基準)にかえて適用すべき特別の排出基準を定めることができる。
第二項(同項第三号を除く。)の規定は、前項の排出基準について準用する。
環境大臣は、第一項の規定によりいおう酸化物に係る排出基準を定め、又は第三項の規定により排出基準を定めようとするときは、関係都道府県知事の意見をきかなければならない。
これを変更し、又は廃止しようとするときも、同様とする。
都道府県は、当該都道府県の区域のうちに、その自然的、社会的条件から判断して、ばいじん 又は有害物質に係る前条第一項 又は第三項の排出基準によつては、人の健康を保護し、又は生活環境を保全することが十分でないと認められる区域があるときは、その区域におけるばい煙発生施設において発生するこれらの物質について、政令で定めるところにより、条例で、同条第一項の排出基準にかえて適用すべき同項の排出基準で定める許容限度よりきびしい許容限度を定める排出基準を定めることができる。
前項の条例においては、あわせて当該区域の範囲を明らかにしなければならない。
都道府県が第一項の規定により排出基準を定める場合には、当該都道府県知事は、あらかじめ、環境大臣に通知しなければならない。
環境大臣は、大気の汚染の防止のため特に必要があると認めるときは、都道府県に対し、前条第一項の規定により排出基準を定め、又は同項の規定により定められた排出基準を変更すべきことを勧告することができる。
都道府県知事は、工場 又は事業場が集合している地域で、第三条第一項 若しくは第三項 又は第四条第一項の排出基準のみによつては環境基本法(平成五年法律第九十一号)第十六条第一項の規定による大気の汚染に係る環境上の条件についての基準(次条第一項第三号において「大気環境基準」という。)の確保が困難であると認められる地域としていおう酸化物 その他の政令で定めるばい煙(以下「指定ばい煙」という。)ごとに政令で定める地域(以下「指定地域」という。)にあつては、当該指定地域において当該指定ばい煙を排出する工場 又は事業場で環境省令で定める基準に従い都道府県知事が定める規模以上のもの(以下「特定工場等」という。)において発生する当該指定ばい煙について、指定ばい煙総量削減計画を作成し、これに基づき、環境省令で定めるところにより、総量規制基準を定めなければならない。
都道府県知事は、必要があると認めるときは、当該指定地域を二以上の区域に区分し、それらの区域ごとに前項の総量規制基準を定めることができる。
都道府県知事は、新たにばい煙発生施設が設置された特定工場等(工場 又は事業場で、ばい煙発生施設の設置 又は構造等の変更により新たに特定工場等となつたものを含む。)及び新たに設置された特定工場等について、第一項の指定ばい煙総量削減計画に基づき、環境省令で定めるところにより、それぞれ同項の総量規制基準に代えて適用すべき特別の総量規制基準を定めることができる。
第一項 又は前項の総量規制基準は、特定工場等につき当該特定工場等に設置されているすべてのばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される当該指定ばい煙の合計量について定める許容限度とする。
都道府県知事は、第一項の政令で定める地域の要件に該当すると認められる一定の地域があるときは、同項の地域を定める政令の立案について、環境大臣に対し、その旨の申出をすることができる。
環境大臣は、第一項の地域を定める政令の制定 又は改廃の立案をしようとするときは、関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。
都道府県知事は、第一項 又は第三項の総量規制基準を定めるときは、公示しなければならない。
これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。
前条第一項の指定ばい煙総量削減計画は、当該指定地域について、第一号に掲げる総量を第三号に掲げる総量までに削減させることを目途として、第一号に掲げる総量に占める第二号に掲げる総量の割合、工場 又は事業場の規模、工場 又は事業場における使用原料 又は燃料の見通し、特定工場等以外の指定ばい煙の発生源における指定ばい煙の排出状況の推移等を勘案し、政令で定めるところにより、第四号から第六号までに掲げる事項を定めるものとする。
の場合において、当該指定地域における大気の汚染 及び工場 又は事業場の分布の状況により計画の達成上当該指定地域を二以上の区域に区分する必要があるときは、第一号から第三号までに掲げる総量は、区分される区域ごとのそれぞれの当該指定ばい煙の総量とする。
当該指定地域におけるすべての特定工場等に設置されているばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される当該指定ばい煙の総量
第二号の総量についての削減目標量(中間目標としての削減目標量を定める場合にあつては、その削減目標量を含む。)
都道府県知事は、前条第一項の指定ばい煙総量削減計画を定めようとするときは、環境基本法第四十三条の規定により置かれる審議会 その他の合議制の機関 及び関係市町村長の意見を聴かなければならない。
都道府県知事は、前条第一項の指定ばい煙総量削減計画を定めようとするときは、あらかじめ、第一項第四号 及び第五号に係る部分について、環境大臣に協議しなければならない。
都道府県知事は、前条第一項の指定ばい煙総量削減計画を定めたときは、第一項各号に掲げる事項を公表するよう努めなければならない。
都道府県知事は、当該指定地域における大気の汚染の状況の変動等により必要が生じたときは、前条第一項の指定ばい煙総量削減計画を変更することができる。
第二項から第四項までの規定は、前項の規定による計画の変更について準用する。
前項の規定による届出には、ばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出されるいおう酸化物 若しくは特定有害物質の量(以下「ばい煙量」という。)又はばい煙発生施設において発生し、排出口から大気中に排出される排出物に含まれるばいじん 若しくは有害物質(特定有害物質を除く。)の量(以下「ばい煙濃度」という。)及びばい煙の排出の方法 その他の環境省令で定める事項を記載した書類を添附しなければならない。
一の施設がばい煙発生施設となつた際 現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)であつてばい煙を大気中に排出するものは、当該施設がばい煙発生施設となつた日から三十日以内に、環境省令で定めるところにより、前条第一項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
前条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第六条第一項 又は前条第一項の規定による届出をした者は、その届出に係る第六条第一項第四号から第六号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
第六条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
都道府県知事は、第六条第一項 又は前条第一項の規定による届出があつた場合において、その届出に係るばい煙発生施設に係るばい煙量 又はばい煙濃度がそのばい煙発生施設に係る排出基準(第三条第一項の排出基準(同条第三項 又は第四条第一項の規定により排出基準が定められた場合にあつては、その排出基準を含む。)をいう。以下この章において「排出基準」という。)に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から六十日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係るばい煙発生施設の構造 若しくは使用の方法 若しくはばい煙の処理の方法に関する計画の変更(前条第一項の規定による届出に係る計画の廃止を含む。)又は第六条第一項の規定による届出に係るばい煙発生施設の設置に関する計画の廃止を命ずることができる。
都道府県知事は、第六条第一項 又は第八条第一項の規定による届出があつた場合において、その届出に係るばい煙発生施設が設置される特定工場等(工場 又は事業場で、当該ばい煙発生施設の設置 又は構造等の変更により新たに特定工場等となるものを含む。以下 この項において同じ。)について、当該特定工場等に設置されるすべてのばい煙発生施設に係る当該指定ばい煙の合計量が総量規制基準に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から六十日以内に限り、当該特定工場等の設置者に対し、当該特定工場等における指定ばい煙の処理の方法の改善、使用燃料の変更 その他必要な措置を採るべきことを命ずることができる。
第六条第一項の規定による届出をした者 又は第八条第一項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から六十日を経過した後でなければ、それぞれ、その届出に係るばい煙発生施設を設置し、又はその届出に係るばい煙発生施設の構造 若しくは使用の方法 若しくはばい煙の処理の方法の変更をしてはならない。
都道府県知事は、第六条第一項 又は第八条第一項の規定による届出に係る事項の内容が相当であると認めるときは、前項に規定する期間を短縮することができる。
第六条第一項 又は第七条第一項の規定による届出をした者は、その届出に係る第六条第一項第一号 若しくは第二号に掲げる事項に変更があつたとき、又はその届出に係るばい煙発生施設の使用を廃止したときは、その日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
第六条第一項 又は第七条第一項の規定による届出をした者からその届出に係るばい煙発生施設を譲り受け、又は借り受けた者は、当該ばい煙発生施設に係る当該届出をした者の地位を承継する。
第六条第一項 又は第七条第一項の規定による届出をした者について相続、合併 又は分割(その届出に係るばい煙発生施設を承継させるものに限る。)があつたときは、相続人、合併後存続する法人 若しくは合併により設立した法人 又は分割により当該ばい煙発生施設を承継した法人は、当該届出をした者の地位を承継する。
前二項の規定により第六条第一項 又は第七条第一項の規定による届出をした者の地位を承継した者は、その承継があつた日から三十日以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
工場 又は事業場に設置されるすべてのばい煙発生施設について、第一項 又は第二項の規定により届出をした者の地位を承継した者は、第九条の二、第十四条第三項 又は第十五条の二第一項 若しくは第二項の規定の適用については、工場 又は事業場の設置者の地位を承継するものとする。
ばい煙発生施設において発生するばい煙を大気中に排出する者(以下「ばい煙排出者」という。)は、そのばい煙量 又はばい煙濃度が当該ばい煙発生施設の排出口において排出基準に適合しないばい煙を排出してはならない。
前項の規定は、一の施設がばい煙発生施設となつた際 現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)の当該施設において発生し、大気中に排出されるばい煙については、当該施設がばい煙発生施設となつた日から六月間(当該施設が政令で定める施設である場合にあつては、一年間)は、適用しない。
ただし、その者に適用されている地方公共団体の条例の規定で同項の規定に相当するものがあるとき(当該規定の違反行為に対する処罰規定がないときを除く。)は、この限りでない。
特定工場等に設置されているばい煙発生施設において発生する指定ばい煙に係るばい煙排出者は、当該特定工場等に設置されているすべてのばい煙発生施設の排出口から大気中に排出される当該指定ばい煙の合計量が総量規制基準に適合しない指定ばい煙を排出してはならない。
前項の規定は、第二条第二項の政令の改正、第五条の二第一項の地域を定める政令の改正 又は同項の都道府県知事が定める規模の変更により新たに特定工場等となつた工場 又は事業場に設置されているばい煙発生施設において発生する指定ばい煙に係るばい煙排出者については、当該工場 又は事業場が特定工場等となつた日から六月間は、適用しない。
都道府県知事は、ばい煙排出者が、そのばい煙量 又はばい煙濃度が排出口において排出基準に適合しないばい煙を継続して排出するおそれがあると認めるときは、その者に対し、期限を定めて当該ばい煙発生施設の構造 若しくは使用の方法 若しくは当該ばい煙発生施設に係るばい煙の処理の方法の改善を命じ、又は当該ばい煙発生施設の使用の一時停止を命ずることができる。
第十三条第二項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
前項の規定は、第二条第二項の政令の改正、第五条の二第一項の地域を定める政令の改正 又は同項の都道府県知事が定める規模の変更により新たに特定工場等となつた工場 又は事業場については、当該工場 又は事業場が特定工場等となつた日から六月間は、適用しない。
都道府県知事は、いおう酸化物に係るばい煙発生施設で季節により燃料の使用量に著しい変動があるものが密集して設置されている地域として政令で定める地域に係るいおう酸化物による著しい大気の汚染が生じ、又は生ずるおそれがある場合において、当該地域におけるいおう酸化物に係るばい煙発生施設において発生するいおう酸化物を大気中に排出する者が、当該ばい煙発生施設で燃料使用基準に適合しない燃料の使用をしていると認めるときは、その者に対し、期間を定めて、燃料使用基準に従うべきことを勧告することができる。
都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わなかつたときは、期間を定めて、当該燃料使用基準に従うべきことを命ずることができる。
第一項の燃料使用基準は、環境省令で定める燃料の種類について、環境大臣が定める基準に従い、同項の政令で定める地域ごとに都道府県知事が定める。
環境大臣は、第一項の政令の制定 又は改廃の立案をしようとするときは、関係都道府県知事の意見をきかなければならない。
都道府県知事は、第三項の規定により燃料使用基準を定めるときは、公示しなければならない。
これを変更し、又は廃止するときも、同様とする。
都道府県知事は、いおう酸化物に係る指定地域において、特定工場等以外の工場 又は事業場における燃料の使用が燃料使用基準に適合しないと認めるときは、当該工場 又は事業場の設置者に対し、期限を定めて、燃料使用基準に従うべきことを勧告することができる。
都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わなかつたときは、期限を定めて、当該燃料使用基準に従うべきことを命ずることができる。
第一項の燃料使用基準は、いおう酸化物に係るばい煙発生施設が設置されている特定工場等以外の工場 又は事業場について定める基準とし、環境省令で定める燃料の種類について、指定ばい煙の総量の削減に関し環境大臣が定める基準に従い、いおう酸化物に係る指定地域ごとに都道府県知事が定める。
都道府県知事は、必要があると認めるときは、当該指定地域を二以上の区域に区分し、それらの区域ごとに第一項の燃料使用基準を定めることができる。
前条第五項の規定は、第一項の燃料使用基準について準用する。
ばい煙排出者は、環境省令で定めるところにより、当該ばい煙発生施設に係るばい煙量 又はばい煙濃度を測定し、その結果を記録し、これを保存しなければならない。
ばい煙発生施設を設置している者 又は物の合成、分解 その他の化学的処理に伴い発生する物質のうち人の健康 若しくは生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものとして政令で定めるもの(以下「特定物質」という。)を発生する施設(ばい煙発生施設を除く。以下「特定施設」という。)を工場 若しくは事業場に設置している者は、ばい煙発生施設 又は特定施設について故障、破損 その他の事故が発生し、ばい煙 又は特定物質が大気中に多量に排出されたときは、直ちに、その事故について応急の措置を講じ、かつ、その事故を速やかに復旧するように努めなければならない。
前項の場合においては、同項に規定する者は、直ちに、その事故の状況を都道府県知事に通報しなければならない。
ただし、石油コンビナート等災害防止法(昭和五十年法律第八十四号)第二十三条第一項の規定による通報をした場合は、この限りでない。
都道府県知事は、第一項に規定する事故が発生した場合において、当該事故に係る工場 又は事業場の周辺の区域における人の健康が損なわれ、又は損なわれるおそれがあると認めるときは、その事故に係る同項に規定する者に対し、その事故の拡大 又は再発の防止のため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
事業者は、この章に規定するばい煙の排出の規制等に関する措置のほか、その事業活動に伴うばい煙の大気中への排出の状況を把握するとともに、当該排出を抑制するために必要な措置を講ずるようにしなければならない。
第二章の二 揮発性有機化合物の排出の規制等
揮発性有機化合物の排出 及び飛散の抑制に関する施策 その他の措置は、この章に規定する揮発性有機化合物の排出の規制と事業者が自主的に行う揮発性有機化合物の排出 及び飛散の抑制のための取組とを適切に組み合わせて、効果的な揮発性有機化合物の排出 及び飛散の抑制を図ることを旨として、実施されなければならない。
揮発性有機化合物に係る排出基準は、揮発性有機化合物排出施設の排出口から大気中に排出される排出物に含まれる揮発性有機化合物の量(以下「揮発性有機化合物濃度」という。)について、施設の種類 及び規模ごとの許容限度として、環境省令で定める。
前項の規定による届出には、揮発性有機化合物濃度 及び揮発性有機化合物の排出の方法 その他の環境省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
一の施設が揮発性有機化合物排出施設となつた際 現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)であつて揮発性有機化合物を大気中に排出するものは、当該施設が揮発性有機化合物排出施設となつた日から三十日以内に、環境省令で定めるところにより、前条第一項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
前条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第十七条の五第一項 又は前条第一項の規定による届出をした者は、その届出に係る第十七条の五第一項第四号から第六号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
第十七条の五第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
都道府県知事は、第十七条の五第一項 又は前条第一項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る揮発性有機化合物排出施設に係る揮発性有機化合物濃度がその揮発性有機化合物排出施設に係る排出基準(第十七条の四の排出基準をいう。以下この章において「排出基準」という。)に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から六十日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る揮発性有機化合物排出施設の構造 若しくは使用の方法 若しくは揮発性有機化合物の処理の方法に関する計画の変更(前条第一項の規定による届出に係る計画の廃止を含む。)又は第十七条の五第一項の規定による届出に係る揮発性有機化合物排出施設の設置に関する計画の廃止を命ずることができる。
第十七条の五第一項の規定による届出をした者 又は第十七条の七第一項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から六十日を経過した後でなければ、それぞれ、その届出に係る揮発性有機化合物排出施設を設置し、又はその届出に係る揮発性有機化合物排出施設の構造 若しくは使用の方法 若しくは揮発性有機化合物の処理の方法の変更をしてはならない。
揮発性有機化合物排出施設から揮発性有機化合物を大気中に排出する者(以下「揮発性有機化合物排出者」という。)は、その揮発性有機化合物排出施設に係る排出基準を遵守しなければならない。
第十条第二項の規定は、第十七条の九の規定による実施の制限について準用する。
第十一条 及び第十二条の規定は、第十七条の五第一項 又は第十七条の六第一項の規定による届出をした者について準用する。
第十三条第二項の規定は、第十七条の十一の規定による命令について準用する。
事業者は、その事業活動に伴う揮発性有機化合物の大気中への排出 又は飛散の状況を把握するとともに、当該排出 又は飛散を抑制するために必要な措置を講ずるようにしなければならない。
第二章の三 粉じんに関する規制
前項の規定による届出には、一般粉じん発生施設の配置図 その他の環境省令で定める書類を添附しなければならない。
第一項 又は次条第一項の規定による届出をした者は、その届出に係る第一項第四号 及び第五号に掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
一の施設が一般粉じん発生施設となつた際 現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)は、当該施設が一般粉じん発生施設となつた日から三十日以内に、環境省令で定めるところにより、前条第一項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
前条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
一般粉じん発生施設を設置している者は、当該一般粉じん発生施設について、環境省令で定める構造 並びに使用 及び管理に関する基準を遵守しなければならない。
都道府県知事は、一般粉じん発生施設を設置している者が前条の基準を遵守していないと認めるときは、その者に対し、期限を定めて当該一般粉じん発生施設について同条の基準に従うべきことを命じ、又は当該一般粉じん発生施設の使用の一時停止を命ずることができる。
特定粉じん発生施設に係る隣地との敷地境界における規制基準(以下「敷地境界基準」という。)は、特定粉じん発生施設を設置する工場 又は事業場における事業活動に伴い発生し、又は飛散する特定粉じんで工場 又は事業場から大気中に排出され、又は飛散するものについて、特定粉じんの種類ごとに、工場 又は事業場の敷地の境界線における大気中の濃度の許容限度として、環境省令で定める。
前項の規定による届出には、特定粉じん発生施設の配置図、特定粉じんの排出の方法 その他の環境省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
第一項 又は次条第一項の規定による届出をした者は、その届出に係る第一項第四号から第六号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
一の施設が特定粉じん発生施設となつた際 現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)であつて特定粉じんを大気中に排出し、又は飛散させるものは、当該施設が特定粉じん発生施設となつた日から三十日以内に、環境省令で定めるところにより、前条第一項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
前条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
都道府県知事は、第十八条の六第一項 又は第三項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る特定粉じん発生施設が設置される工場 又は事業場の敷地の境界線における大気中の特定粉じんの濃度が敷地境界基準に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から六十日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る特定粉じん発生施設の構造 若しくは使用の方法 若しくは特定粉じんの処理の方法 若しくは飛散の防止の方法に関する計画の変更(同項の規定による届出に係る計画の廃止を含む。)又は同条第一項の規定による届出に係る特定粉じん発生施設の設置に関する計画の廃止を命ずることができる。
第十八条の六第一項の規定による届出をした者 又は同条第三項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から六十日を経過した後でなければ、それぞれ、その届出に係る特定粉じん発生施設を設置し、又はその届出に係る特定粉じん発生施設の構造 若しくは使用の方法 若しくは特定粉じんの処理の方法 若しくは飛散の防止の方法の変更をしてはならない。
特定粉じん発生施設を設置する工場 又は事業場における事業活動に伴い発生し、又は飛散する特定粉じんを工場 又は事業場から大気中に排出し、又は飛散させる者(以下「特定粉じん排出者」という。)は、敷地境界基準を遵守しなければならない。
都道府県知事は、特定粉じん排出者が排出し、又は飛散させる特定粉じんの当該工場 又は事業場の敷地の境界線における大気中の濃度が敷地境界基準に適合しないと認めるときは、当該特定粉じん排出者に対し、期限を定めて当該特定粉じん発生施設の構造 若しくは使用の方法の改善 若しくは特定粉じんの処理の方法 若しくは飛散の防止の方法の改善を命じ、又は当該特定粉じん発生施設の使用の一時停止を命ずることができる。
第十条第二項の規定は、第十八条の九の規定による実施の制限について準用する。
第十一条 及び第十二条の規定は、第十八条第一項、第十八条の二第一項、第十八条の六第一項 又は第十八条の七第一項の規定による届出をした者について準用する。
第十三条第二項の規定は、第十八条の四 及び第十八条の十一の規定による命令について準用する。
特定粉じん排出等作業に係る規制基準(以下「作業基準」という。)は、特定粉じんの種類、特定建築材料の種類 及び特定粉じん排出等作業の種類ごとに、特定粉じん排出等作業の方法に関する基準として、環境省令で定める。
建築物等を解体し、改造し、又は補修する作業を伴う建設工事(以下「解体等工事」という。)の元請業者(発注者(解体等工事の注文者で、他の者から請け負つた解体等工事の注文者以外のものをいう。以下同じ。)から直接解体等工事を請け負つた者をいう。以下同じ。)は、当該解体等工事が特定工事に該当するか否かについて、設計図書 その他の書面による調査、特定建築材料の有無の目視による調査 その他の環境省令で定める方法による調査を行うとともに、環境省令で定めるところにより、当該解体等工事の発注者に対し、次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない。
当該解体等工事が特定工事に該当するとき(次号に該当するときを除く。)は、当該特定工事に係る次に掲げる事項
当該解体等工事が第十八条の十七第一項に規定する届出対象特定工事に該当するときは、当該届出対象特定工事に係る次に掲げる事項
前号に掲げる事項
前号ニに掲げる特定粉じん排出等作業の方法が第十八条の十九各号に掲げる措置を当該各号に定める方法により行うものでないときは、その理由
前三号に掲げるもののほか、環境省令で定める事項
解体等工事の発注者は、当該解体等工事の元請業者が行う前項の規定による調査に要する費用を適正に負担すること その他当該調査に関し必要な措置を講ずることにより、当該調査に協力しなければならない。
解体等工事の元請業者は、環境省令で定めるところにより、第一項の規定による調査に関する記録を作成し、当該記録 及び同項に規定する書面の写しを保存しなければならない。
解体等工事の自主施工者(解体等工事を請負契約によらないで自ら施工する者をいう。以下同じ。)は、当該解体等工事が特定工事に該当するか否かについて、第一項の環境省令で定める方法による調査を行うとともに、前項の環境省令で定めるところにより、当該調査に関する記録を作成し、これを保存しなければならない。
解体等工事の元請業者 又は自主施工者は、第一項 又は前項の規定による調査に係る解体等工事を施工するときは、環境省令で定めるところにより、前二項に規定する記録の写しを当該解体等工事の現場に備え置き、かつ、当該調査の結果 その他環境省令で定める事項を、当該解体等工事の現場において公衆に見やすいように掲示しなければならない。
解体等工事の元請業者 又は自主施工者は、第一項 又は第四項の規定による調査を行つたときは、遅滞なく、環境省令で定めるところにより、当該調査の結果を都道府県知事に報告しなければならない。
特定工事の発注者は、当該特定工事の元請業者に対し、施工方法、工期、工事費 その他当該特定工事の請負契約に関する事項について、作業基準の遵守を妨げるおそれのある条件を付さないように配慮しなければならない。
前項の規定は、特定工事の元請業者が当該特定工事の全部 又は一部(特定粉じん排出等作業を伴うものに限る。以下この条において同じ。)を他の者に請け負わせるとき 及び当該特定工事の全部 又は一部を請け負つた他の者(その請け負つた特定工事が数次の請負契約によつて行われるときは、当該 他の者の請負契約の後次の全ての請負契約の当事者である請負人を含む。以下「下請負人」という。)が当該特定工事の全部 又は一部を更に他の者に請け負わせるときについて準用する。
特定工事の元請業者 又は下請負人は、その請け負つた特定工事の全部 又は一部について他の者に請け負わせるときは、当該 他の者に対し、その請負に係る特定工事における特定粉じん排出等作業の方法 その他環境省令で定める事項を説明しなければならない。
特定工事のうち、特定粉じんを多量に発生し、又は飛散させる原因となる特定建築材料として政令で定めるものに係る特定粉じん排出等作業を伴うもの(以下 この条 及び第十八条の十九において「届出対象特定工事」という。)の発注者 又は自主施工者(次項に規定するものを除く。)は、当該特定粉じん排出等作業の開始の日の十四日前までに、環境省令で定めるところにより、次に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
当該特定粉じん排出等作業の対象となる建築物等の部分における当該政令で定める特定建築材料の種類 並びにその使用箇所 及び使用面積
当該届出対象特定工事に係る第十八条の十五第一項第二号ロからニまで 及び第三号ロに掲げる事項
災害 その他非常の事態の発生により前項に規定する特定粉じん排出等作業を緊急に行う必要がある場合における当該特定粉じん排出等作業を伴う届出対象特定工事の発注者 又は自主施工者は、速やかに、同項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
前二項の規定による届出には、当該特定粉じん排出等作業の対象となる建築物等の配置図 その他の環境省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
都道府県知事は、前条第一項の規定による届出(第十八条の十五第一項第三号ロに掲げる事項を含むものに限る。)があつた場合において、その届出に係る特定粉じん排出等作業について、次条ただし書に規定する場合に該当しないと認めるときは、その届出を受理した日から十四日以内に、その届出をした者に対し、その届出に係る特定粉じん排出等作業について、同条各号に掲げる措置を当該各号に定める方法により行うことを命ずるものとする。
都道府県知事は、前項に規定する場合のほか、前条第一項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る特定粉じん排出等作業の方法が作業基準に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から十四日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る特定粉じん排出等作業の方法に関する計画の変更を命ずることができる。
届出対象特定工事の元請業者 若しくは下請負人 又は自主施工者は、当該届出対象特定工事における第十八条の十七第一項の政令で定める特定建築材料に係る特定粉じん排出等作業について、次の各号のいずれかに掲げる措置(第二号に掲げる措置にあつては、建築物等を改造し、又は補修する場合に限る。以下この条において同じ。)を当該各号に定める方法により行わなければならない。
ただし、建築物等が倒壊するおそれがあるときその他次の各号のいずれかに掲げる措置を当該各号に定める方法により行うことが技術上著しく困難な場合は、この限りでない。
当該特定建築材料の建築物等からの除去
次に掲げる方法
ロに準ずるものとして環境省令で定める方法
特定工事の元請業者 若しくは下請負人 又は自主施工者は、当該特定工事における特定粉じん排出等作業について、作業基準を遵守しなければならない。
特定工事の元請業者は、当該特定工事における特定粉じん排出等作業が完了したときは、環境省令で定めるところにより、その結果を遅滞なく当該特定工事の発注者に書面で報告するとともに、当該特定粉じん排出等作業に関する記録を作成し、当該記録 及び当該書面の写しを保存しなければならない。
特定工事の自主施工者は、当該特定工事における特定粉じん排出等作業が完了したときは、環境省令で定めるところにより、当該特定工事における特定粉じん排出等作業に関する記録を作成し、これを保存しなければならない。
第二章の四 水銀等の排出の規制等
水銀等の大気中への排出の抑制に関する施策 その他の措置は、条約の的確かつ円滑な実施を図るため、この章に規定する水銀等の排出の規制と事業者が自主的に行う水銀等の排出の抑制のための取組とを適切に組み合わせて、効果的な水銀等の大気中への排出の抑制を図ることを旨として、実施されなければならない。
水銀等に係る排出基準は、水銀等の大気中への排出の削減に関する技術水準 及び経済性を勘案し、その排出が可能な限り削減されるよう、水銀排出施設の排出口から大気中に排出される排出物に含まれる水銀等の量(以下「水銀濃度」という。)について、施設の種類 及び規模ごとの許容限度として、環境省令で定める。
前項の規定による届出には、水銀濃度 及び水銀等の大気中への排出の方法 その他の環境省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
一の施設が水銀排出施設となつた際 現にその施設を設置している者(設置の工事をしている者を含む。)であつて水銀等を大気中に排出するものは、当該施設が水銀排出施設となつた日から三十日以内に、環境省令で定めるところにより、前条第一項各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
前条第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
第十八条の二十八第一項 又は前条第一項の規定による届出をした者は、その届出に係る第十八条の二十八第一項第四号から第六号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
第十八条の二十八第二項の規定は、前項の規定による届出について準用する。
都道府県知事は、第十八条の二十八第一項 又は前条第一項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る水銀排出施設に係る水銀濃度がその水銀排出施設に係る第十八条の二十七の排出基準(以下この章において「排出基準」という。)に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から六十日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る水銀排出施設の構造 若しくは使用の方法 若しくは水銀等の処理の方法に関する計画の変更(前条第一項の規定による届出に係る計画の廃止を含む。)又は第十八条の二十八第一項の規定による届出に係る水銀排出施設の設置に関する計画の廃止を命ずることができる。
第十八条の二十八第一項の規定による届出をした者 又は第十八条の三十第一項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から六十日を経過した後でなければ、それぞれ、その届出に係る水銀排出施設を設置し、又はその届出に係る水銀排出施設の構造 若しくは使用の方法 若しくは水銀等の処理の方法の変更をしてはならない。
水銀排出施設から水銀等を大気中に排出する者(以下「水銀排出者」という。)は、その水銀排出施設に係る排出基準を遵守しなければならない。
都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
水銀排出者は、環境省令で定めるところにより、当該水銀排出施設に係る水銀濃度を測定し、その結果を記録し、これを保存しなければならない。
第十条第二項の規定は、第十八条の三十二の規定による実施の制限について準用する。
第十一条 及び第十二条の規定は、第十八条の二十八第一項 又は第十八条の二十九第一項の規定による届出をした者について準用する。
第十三条第二項の規定は、第十八条の三十四第一項の規定による勧告 及び同条第二項の規定による命令について準用する。
工場 又は事業場に設置される水銀等を大気中に排出する施設(水銀排出施設を除く。)のうち、水銀等の排出量が相当程度多い施設であつて、その排出を抑制することが適当であるものとして政令で定めるもの(以下この条において「要排出抑制施設」という。)を設置している者は、その要排出抑制施設に係る水銀等の大気中への排出に関し、単独で又は共同して、自ら遵守すべき基準を作成し、水銀濃度を測定し、その結果を記録し、これを保存すること その他の水銀等の大気中への排出を抑制するために必要な措置を講ずるとともに、当該措置の実施の状況 及び その評価を公表しなければならない。
前条に規定するもののほか、事業者は、その事業活動に伴う水銀等の大気中への排出の状況を把握し、当該排出を抑制するために必要な措置を講ずるようにするとともに、国が実施する水銀等の大気中への排出の抑制に関する施策に協力しなければならない。
第二章の五 有害大気汚染物質対策の推進
事業者は、その事業活動に伴う有害大気汚染物質の大気中への排出 又は飛散の状況を把握するとともに、当該排出 又は飛散を抑制するために必要な措置を講ずるようにしなければならない。
国は、前項の調査の実施状況 及び同項の科学的知見の充実の程度に応じ、有害大気汚染物質ごとに大気の汚染による人の健康に係る被害が生ずるおそれの程度を評価し、その成果を定期的に公表しなければならない。
国は、事業者が前条の措置を講ずることを促進し、及び次条の地方公共団体の施策が推進されることに資するため、有害大気汚染物質の排出 又は飛散の抑制のための技術に関する情報を収集整理し、及びその成果の普及を図るように努めなければならない。
地方公共団体は、事業者に対し、第十八条の四十二の措置を講ずることを促進するために必要な情報の提供を行うように努めるとともに、住民に対し、有害大気汚染物質による大気の汚染の防止に関する知識の普及を図るように努めなければならない。
第三章 自動車排出ガスに係る許容限度等
自動車排出ガスによる大気の汚染の防止を図るため、国土交通大臣は、道路運送車両法に基づく命令で、自動車排出ガスの排出に係る規制に関し必要な事項を定める場合には、前項の許容限度が確保されるとともに次条第一項の許容限度の確保に資することとなるように考慮しなければならない。
環境大臣は、特定特殊自動車(特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律(平成十七年法律第五十一号)第二条第一項に規定する特定特殊自動車をいう。)が一定の条件で使用される場合に発生し、大気中に排出される排出物に含まれる特定特殊自動車排出ガス(同条第三項に規定する特定特殊自動車排出ガスをいう。次項において同じ。)の量の許容限度を定めなければならない。
特定特殊自動車排出ガスによる大気の汚染の防止を図るため、特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律第五条に規定する主務大臣は、同条の技術上の基準を定める場合には、前項の許容限度が確保されるように考慮しなければならない。
環境大臣は、前条第一項の許容限度を定めるに当たつて自動車排出ガスによる大気の汚染の防止を図るため必要があると認めるときは、自動車の燃料の性状に関する許容限度 又は自動車の燃料に含まれる物質の量の許容限度を定めなければならない。
自動車排出ガスによる大気の汚染の防止を図るため、経済産業大臣は、揮発油等の品質の確保等に関する法律(昭和五十一年法律第八十八号)に基づく命令で自動車の燃料に係る規制に関し必要な事項を定める場合には、前項の許容限度が確保されるように考慮しなければならない。
都道府県知事は、前条の測定を行なつた場合において、自動車排出ガスにより道路の部分 及び その周辺の区域に係る大気の汚染が環境省令で定める限度をこえていると認められるときは、都道府県公安委員会に対し、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)の規定による措置をとるべきことを要請するものとする。
環境大臣は、前項の環境省令を定めようとするときは、あらかじめ、国家公安委員会に協議しなければならない。
都道府県知事は、第一項の規定により要請する場合を除くほか、前条の測定を行つた場合において特に必要があると認めるときは、当該道路の部分の構造の改善 その他自動車排出ガスの濃度の減少に資する事項に関し、道路管理者 又は関係行政機関の長に意見を述べることができる。
第四章 大気の汚染の状況の監視等
都道府県知事は、環境省令で定めるところにより、大気の汚染(放射性物質によるものを除く。第二十四条第一項において同じ。)の状況を常時監視しなければならない。
都道府県知事は、環境省令で定めるところにより、前項の常時監視の結果を環境大臣に報告しなければならない。
環境大臣は、環境省令で定めるところにより、放射性物質(環境省令で定めるものに限る。第二十四条第二項において同じ。)による大気の汚染の状況を常時監視しなければならない。
都道府県知事は、大気の汚染が著しくなり、人の健康 又は生活環境に係る被害が生ずるおそれがある場合として政令で定める場合に該当する事態が発生したときは、その事態を一般に周知させるとともに、ばい煙を排出する者、揮発性有機化合物を排出し、若しくは飛散させる者 又は自動車の使用者 若しくは運転者であつて、当該大気の汚染をさらに著しくするおそれがあると認められるものに対し、ばい煙の排出量 若しくは揮発性有機化合物の排出量 若しくは飛散の量の減少 又は自動車の運行の自主的制限について協力を求めなければならない。
都道府県知事は、環境省令で定めるところにより、当該都道府県の区域に係る大気の汚染の状況を公表しなければならない。
環境大臣は、環境省令で定めるところにより、放射性物質による大気の汚染の状況を公表しなければならない。
第四章の二 損害賠償
工場 又は事業場における事業活動に伴う健康被害物質(ばい煙、特定物質 又は粉じんで、生活環境のみに係る被害を生ずるおそれがある物質として政令で定めるもの以外のものをいう。以下この章において同じ。)の大気中への排出(飛散を含む。以下この章において同じ。)により、人の生命 又は身体を害したときは、当該排出に係る事業者は、これによつて生じた損害を賠償する責めに任ずる。
一の物質が新たに健康被害物質となつた場合には、前項の規定は、その物質が健康被害物質となつた日以後の当該物質の排出による損害について適用する。
前条第一項に規定する損害が二以上の事業者の健康被害物質の大気中への排出により生じ、当該損害賠償の責任について民法(明治二十九年法律第八十九号)第七百十九条第一項の規定の適用がある場合において、当該損害の発生に関しその原因となつた程度が著しく小さいと認められる事業者があるときは、裁判所は、その者の損害賠償の額を定めるについて、その事情をしんしやくすることができる。
第二十五条第一項に規定する損害の発生に関して、天災 その他の不可抗力が競合したときは、裁判所は、損害賠償の責任 及び額を定めるについて、これをしんしやくすることができる。
第二十五条第一項に規定する損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によつて消滅する。
被害者 又はその法定代理人が損害 及び賠償義務者を知つた時から五年間行使しないとき。
損害の発生の時から二十年を経過したとき。
第二十五条第一項に規定する損害賠償の責任について鉱業法(昭和二十五年法律第二百八十九号)の適用があるときは、同法の定めるところによる。
この章の規定は、事業者が行なう事業に従事する者の業務上の負傷、疾病 及び死亡に関しては、適用しない。
第五章 雑則
前項の規定による環境大臣による報告の徴収 又はその職員による立入検査は、大気の汚染により人の健康 又は生活環境に係る被害が生ずることを防止するため緊急の必要があると認められる場合に行うものとする。
第一項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第二条第一項第十八号に規定する電気工作物、ガス事業法(昭和二十九年法律第五十一号)第二条第十三項に規定するガス工作物 又は鉱山保安法(昭和二十四年法律第七十号)第十三条第一項の経済産業省令で定める施設であるばい煙発生施設、特定施設、揮発性有機化合物排出施設、一般粉じん発生施設、特定粉じん発生施設 又は水銀排出施設(以下「ばい煙発生施設等」という。)において発生し、又は飛散するばい煙、特定物質、揮発性有機化合物、一般粉じん、特定粉じん 又は水銀等(以下「ばい煙等」という。)を排出し、又は飛散させる者については、第六条から第十条まで(同条第二項にあつては、第十七条の十三第一項、第十八条の十三第一項 及び第十八条の三十六第一項において準用する場合を含む。)、第十一条 及び第十二条(これらの規定を第十七条の十三第二項、第十八条の十三第二項 及び第十八条の三十六第二項において準用する場合を含む。)、第十七条第二項 及び第三項、第十七条の五から第十七条の九まで、第十八条、第十八条の二、第十八条の六から第十八条の九まで 並びに第十八条の二十八から第十八条の三十二までの規定を適用せず、電気事業法、ガス事業法 又は鉱山保安法の相当規定の定めるところによる。
前項に規定する法律に基づく権限を有する国の行政機関の長(以下この条において単に「行政機関の長」という。)は、第六条、第八条、第十一条 若しくは第十二条第三項(これらの規定を第十七条の十三第二項、第十八条の十三第二項 及び第十八条の三十六第二項において準用する場合を含む。)、第十七条の五、第十七条の七、第十八条、第十八条の六、第十八条の二十八 又は第十八条の三十の規定に相当する電気事業法、ガス事業法 又は鉱山保安法の規定による前項に規定するばい煙発生施設等に係る許可 若しくは認可の申請 又は届出があつたときは、その許可 若しくは認可の申請 又は届出に係る事項のうちこれらの規定による届出事項に該当する事項を当該ばい煙発生施設等の所在地を管轄する都道府県知事に通知するものとする。
都道府県知事は、第一項に規定するばい煙発生施設等において発生し、又は飛散するばい煙等に起因する大気の汚染により人の健康 又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあると認めるときは、行政機関の長に対し、第九条、第九条の二、第十七条の八、第十八条の八 又は第十八条の三十一の規定に相当する電気事業法、ガス事業法 又は鉱山保安法の規定による措置を執るべきことを要請することができる。
行政機関の長は、前項の規定による要請があつた場合において講じた措置を当該都道府県知事に通知するものとする。
都道府県知事は、第一項に規定するばい煙発生施設等について、第十四条第一項 若しくは第三項、第十七条の十一、第十八条の四 若しくは第十八条の十一の規定による命令 又は第十八条の三十四第一項の規定による勧告 若しくは同条第二項の規定による命令をしようとするときは、あらかじめ、行政機関の長に協議しなければならない。
環境大臣は、大気の汚染により人の健康に係る被害が生ずることを防止するため緊急の必要があると認めるときは、都道府県知事 又は第三十一条第一項の政令で定める市(特別区を含む。)の長に対し、次に掲げる事務に関し必要な指示をすることができる。
第九条、第九条の二、第十四条第一項 及び第三項、第十五条第二項、第十五条の二第二項、第十七条第三項、第十七条の八、第十七条の十一、第十八条の四、第十八条の八、第十八条の十一、第十八条の十八、第十八条の二十一、第十八条の三十一、第十八条の三十四第二項 並びに第二十三条第二項の規定による命令に関する事務
第十五条第一項、第十五条の二第一項 及び第十八条の三十四第一項の規定による勧告に関する事務
第二十一条第一項、第二十三条第二項 及び第二十七条第三項の規定による要請に関する事務
第二十一条第三項の規定による意見を述べることに関する事務
第二十三条第一項の規定による周知 及び協力を求めることに関する事務
前条第二項の規定による協力を求め、又は意見を述べることに関する事務
この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定 又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
この法律の規定により都道府県知事の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、政令で定める市(特別区を含む。以下同じ。)の長が行うこととすることができる。
前項の政令で定める市の長は、この法律の施行に必要な事項で環境省令で定めるものを都道府県知事に通知しなければならない。
この法律の規定により都道府県が処理することとされている事務のうち、第五条の二第一項の規定により処理することとされているもの(指定ばい煙総量削減計画の作成に係るものを除く。)並びに同条第二項 及び第三項、第十五条第三項、第十五条の二第三項 及び第四項 並びに第二十二条第一項 及び第二項の規定により処理することとされているものは、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
この法律の規定は、地方公共団体が、ばい煙発生施設について、そのばい煙発生施設において発生するばい煙以外の物質の大気中への排出に関し、ばい煙発生施設以外のばい煙を発生し、及び排出する施設について、その施設において発生するばい煙の大気中への排出に関し、揮発性有機化合物排出施設について、その揮発性有機化合物排出施設に係る揮発性有機化合物以外の物質の大気中への排出に関し、揮発性有機化合物排出施設以外の揮発性有機化合物を排出する施設について、その施設に係る揮発性有機化合物の大気中への排出に関し、一般粉じん発生施設以外の一般粉じんを発生し、及び排出し、又は飛散させる施設について、その施設において発生し、又は飛散する一般粉じんの大気中への排出 又は飛散に関し、特定粉じん発生施設について、その特定粉じん発生施設において発生し、又は飛散する特定粉じん以外の物質の大気中への排出 又は飛散に関し、特定粉じん発生施設以外の特定粉じんを発生し、及び排出し、又は飛散させる施設について、その施設において発生し、又は飛散する特定粉じんの大気中への排出 又は飛散に関し、特定粉じん排出等作業について、その作業に伴い発生し、又は飛散する特定粉じん以外の物質の大気中への排出 又は飛散に関し、特定粉じん排出等作業以外の建築物等を解体し、改造し、又は補修する作業について、その作業に伴い発生し、又は飛散する特定粉じんの大気中への排出 又は飛散に関し、水銀排出施設について、その水銀排出施設に係る水銀等以外の物質の大気中への排出に関し、並びに水銀排出施設以外の水銀等を大気中に排出する施設について、その施設に係る水銀等の大気中への排出に関し、条例で必要な規制を定めることを妨げるものではない。
第六章 罰則
第九条、第九条の二、第十四条第一項 若しくは第三項、第十七条の八、第十七条の十一、第十八条の八、第十八条の十一、第十八条の三十一 又は第十八条の三十四第二項の規定による命令に違反した場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の懲役 又は百万円以下の罰金に処する。
次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、六月以下の懲役 又は五十万円以下の罰金に処する。
第十三条第一項 又は第十三条の二第一項の規定に違反したとき。
第十七条第三項、第十八条の四、第十八条の十八、第十八条の二十一 又は第二十三条第二項の規定による命令に違反したとき。
過失により、前項第一号の罪を犯した場合には、当該違反行為をした者は、三月以下の禁錮 又は三十万円以下の罰金に処する。
次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三月以下の懲役 又は三十万円以下の罰金に処する。
第六条第一項、第八条第一項、第十七条の五第一項、第十七条の七第一項、第十八条の六第一項 若しくは第三項、第十八条の十七第一項、第十八条の二十八第一項 又は第十八条の三十第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
第十五条第二項 又は第十五条の二第二項の規定による命令に違反したとき。
第十八条の十九の規定に違反したとき。
次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
第七条第一項、第十七条の六第一項、第十八条第一項 若しくは第三項、第十八条の二第一項、第十八条の七第一項 又は第十八条の二十九第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
第十条第一項、第十七条の九、第十八条の九 又は第十八条の三十二の規定に違反したとき。
第十六条 又は第十八条の三十五の規定に違反して、記録をせず、虚偽の記録をし、又は記録を保存しなかつたとき。
第十八条の十五第六項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
第二十六条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
法人の代表者 又は法人 若しくは人の代理人、使用人 その他の従業者が、その法人 又は人の業務に関し、第三十三条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人 又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
第十一条 若しくは第十二条第三項(これらの規定を第十七条の十三第二項、第十八条の十三第二項 及び第十八条の三十六第二項において準用する場合を含む。)又は第十八条の十七第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。