第二条の二第一項の規定により第一種市街地再開発事業を施行しようとする者は、一人で施行しようとする者にあつては規準 及び事業計画を定め、数人共同して施行しようとする者にあつては規約 及び事業計画を定め、国土交通省令で定めるところにより、その第一種市街地再開発事業の施行について都道府県知事の認可を受けなければならない。
都市再開発法
第二章 施行者
第一節 個人施行者
前項の規定による認可の申請は、施行地区となるべき区域を管轄する市町村長を経由して行わなければならない。
都道府県知事は、第一項の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、施行地区となるべき区域を管轄する市町村長の意見を聴かなければならない。
第二条の二第一項に規定する者が第一種市街地再開発事業の施行区域内において施行する第一種市街地再開発事業については、第一項の規定による認可をもつて都市計画法第五十九条第四項の規定による認可とみなす。
ただし、同法第七十九条、第八十条第一項、第八十一条第一項 及び第八十九条第一項の規定の適用については、この限りでない。
前条第一項の規準 又は規約には、次の各号(規準にあつては、第五号から第七号までを除く。)に掲げる事項を記載しなければならない。
施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区)に含まれる地域の名称
業務を代表して行う者を定めるときは、その職名、定数、任期、職務の分担 及び選任の方法に関する事項
事業計画においては、国土交通省令で定めるところにより、施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区)、設計の概要、事業施行期間 及び資金計画を定めなければならない。
事業計画においては、国土交通省令で定めるところにより、施設建築敷地以外の建築物の敷地となるべき土地の区域(以下「個別利用区」という。)を定めることができる。
個別利用区の位置は、市街地の土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図る上で支障がない位置に定めなければならない。
この場合においては、第七十条の二第一項の申出が見込まれる者が所有権 又は借地権を有する宅地の位置、利用状況、環境 その他の事情を勘案しなければならない。
個別利用区の面積は、第七十条の二第一項の申出が見込まれる者に対して権利変換手続により所有権 又は借地権が与えられることが見込まれる宅地の地積の合計を考慮して相当と認められる規模としなければならない。
第九十九条の十の規定により公共施設の管理者 又は管理者となるべき者に当該公共施設の整備に関する工事の全部 又は一部を行わせる場合には、事業計画において、当該管理者 又は管理者となるべき者の行う工事の範囲を定めなければならない。
事業計画の設定について必要な技術的基準は、国土交通省令で定める。
第七条の九第一項の規定による認可を申請しようとする者は、あらかじめ、事業計画につき、施行地区内にある公共施設の管理者、当該第一種市街地再開発事業の施行により整備される公共施設の管理者 又は管理者となるべき者 その他政令で定める施設の管理者 又は管理者となるべき者の同意を得なければならない。
第七条の九第一項の規定による認可を申請しようとする者は、その者以外に施行地区となるべき区域内の宅地 又は建築物について権利を有する者があるときは、事業計画についてこれらの者の同意を得なければならない。
ただし、その権利をもつて認可を申請しようとする者に対抗することができない者については、この限りでない。
前項の場合において、宅地 又は建築物について権利を有する者のうち、宅地について所有権 又は借地権を有する者 及び権原に基づいて存する建築物について所有権 又は借家権を有する者以外の者について同意を得られないとき、又はその者を確知することができないときは、その同意を得られない理由 又は確知することができない理由を記載した書面を添えて、第七条の九第一項の規定による認可を申請することができる。
都道府県知事は、第七条の九第一項の規定による認可の申請があつた場合において、次の各号のいずれにも該当しないと認めるときは、その認可をしなければならない。
申請手続が法令に違反していること。
施行地区が、第一種市街地再開発事業の施行区域の内外にわたつており、又は第三条第二号から第四号までに掲げる条件に該当しないこと。
事業計画の内容が施行地区内の土地に係る都市計画に適合せず、又は事業施行期間が適切でないこと。
当該第一種市街地再開発事業を遂行するために必要な経済的基礎 及びこれを的確に遂行するために必要なその他の能力が十分でないこと。
都道府県知事は、第七条の九第一項の規定による認可をしたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、施行者の氏名 又は名称、事業施行期間、施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区。以下この項において同じ。)その他国土交通省令で定める事項を公告し、かつ、第一種市街地再開発事業の施行区域内において施行する第一種市街地再開発事業については国土交通大臣 及び関係市町村長に、その他の第一種市街地再開発事業については関係市町村長に施行地区 及び設計の概要を表示する図書を送付しなければならない。
第二条の二第一項の規定による施行者(以下「個人施行者」という。)は、前項の公告があるまでは、施行者として、又は規準 若しくは規約 若しくは事業計画をもつて第三者に対抗することができない。
市町村長は、第百条第二項 又は第百二十四条の二第三項の公告の日まで、政令で定めるところにより、第一項の図書を当該市町村の事務所において公衆の縦覧に供しなければならない。
個人施行者は、規準 若しくは規約 又は事業計画を変更しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けなければならない。
第七条の九第三項の規定は個人施行者が事業計画を変更して新たに施行地区に編入しようとする土地がある場合に、第七条の十二の規定は個人施行者が公共施設 又は同条の政令で定める施設に関係のある事業計画の変更をしようとする場合に、第七条の九第二項 及び前三条の規定は前項の規定による認可について準用する。
この場合において、
第七条の九第三項 及び第七条の十三第一項中
「施行地区となるべき区域」とあるのは
「施行地区 及び新たに施行地区となるべき区域」と、
第七条の九第二項中
「施行地区となるべき区域」とあるのは
「施行地区 又は新たに施行地区となるべき区域」と、
前条第二項中
「施行者として、又は規準 若しくは規約 若しくは事業計画をもつて」とあるのは
「規準 若しくは規約 又は事業計画の変更をもつて」と
読み替えるものとする。
個人施行者は、施行地区の縮小 又は費用の分担に関し、規準 若しくは規約 又は事業計画を変更しようとする場合において、第一種市街地再開発事業の施行のための借入金があるときは、その変更についてその債権者の同意を得なければならない。
個人施行者について相続、合併 その他の一般承継があつた場合において、その一般承継人が施行者以外の者であるときは、その一般承継人は、施行者となる。
施行地区内の宅地について、個人施行者の有する所有権 又は借地権の全部 又は一部を施行者以外の者(前項に規定する一般承継人を除く。)が承継したときは、その者は、施行者となる。
施行地区内の宅地について、個人施行者の有する借地権の全部 又は一部が消滅した場合(当該借地権についての一般承継に伴う混同により消滅した場合を除く。)において、その借地権の設定者が施行者以外の者であるときは、その借地権の設定者は、施行者となる。
一人で施行する第一種市街地再開発事業において、前三項の規定により施行者が数人となつたときは、その第一種市街地再開発事業は、第二条の二第一項の規定により数人共同して施行する第一種市街地再開発事業となるものとする。
この場合において、施行者は、遅滞なく、第七条の九第一項の規約を定め、その規約について都道府県知事の認可を受けなければならない。
前項の規定による認可の申請は、施行地区を管轄する市町村長を経由して行わなければならない。
数人共同して施行する第一種市街地再開発事業において、当該施行者について一般承継があり、又は施行地区内の宅地について当該施行者の有する所有権 若しくは借地権の一般承継以外の事由による承継 若しくは消滅があつたことにより施行者が一人となつたときは、その第一種市街地再開発事業は、第二条の二第一項の規定により一人で施行する第一種市街地再開発事業となるものとする。
この場合において、当該第一種市街地再開発事業について定められていた規約のうち、規準に記載すべき事項に相当する事項は、当該第一種市街地再開発事業に係る規準としての効力を有するものとし、その他の事項はその効力を失うものとする。
個人施行者について一般承継があり、又は施行地区内の宅地について、個人施行者の有する所有権 若しくは借地権の一般承継以外の事由による承継 若しくは消滅があつたことにより施行者に変動を生じたとき(第四項前段に規定する場合を除く。)は、施行者は、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、施行地区を管轄する市町村長を経由して、新たに施行者となつた者の氏名 又は名称 及び住所 並びに施行者でなくなつた者の氏名 又は名称を都道府県知事に届け出なければならない。
都道府県知事は、第四項後段の規定により定められた規約について認可したときは新たに施行者となつた者の氏名 又は名称 その他国土交通省令で定める事項を、前項の規定による届出を受理したときは新たに施行者となつた者 及び施行者でなくなつた者の氏名 又は名称 その他国土交通省令で定める事項を、遅滞なく、公告しなければならない。
個人施行者は、前項の公告があるまでは、施行者の変動、第四項後段の規定により定めた規約 又は第六項後段の規定による規約の一部の失効をもつて第三者に対抗することができない。
個人施行者について一般承継があつたときは、その施行者が第一種市街地再開発事業に関して有する権利義務(その施行者が当該第一種市街地再開発事業に関し、行政庁の認可、許可 その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。以下この条において同じ。)は、その一般承継人に移転する。
前項に規定する場合を除き、施行地区内の宅地について個人施行者の有する所有権 又は借地権の全部 又は一部を承継した者があるときは、その施行者がその所有権 又は借地権の全部 又は一部について第一種市街地再開発事業に関して有する権利義務は、その承継した者に移転する。
第一項に規定する場合を除き、施行地区内の宅地について、個人施行者の有する借地権の全部 又は一部が消滅したときは、その施行者がその借地権の全部 又は一部について第一種市街地再開発事業に関して有する権利義務は、その消滅した借地権の設定者に移転する。
個人施行者は、都道府県知事の承認を受けて、土地 及び建物の権利関係 又は評価について特別の知識経験を有し、かつ、公正な判断をすることができる者のうちから、この法律 及び規準 又は規約で定める権限を行う審査委員三人以上を選任しなければならない。
前項に規定するもののほか、審査委員に関し必要な事項は、政令で定める。
個人施行者は、第一種市街地再開発事業を終了しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、その終了について都道府県知事の認可を受けなければならない。
第七条の九第二項 並びに第七条の十五第一項(図書の送付に係る部分を除く。)及び第二項の規定は、前項の規定による認可について準用する。
この場合において、
第七条の九第二項中
「施行地区となるべき区域」とあるのは
「施行地区」と、
第七条の十五第二項中
「施行者として、又は規準 若しくは規約 若しくは事業計画をもつて」とあるのは
「第一種市街地再開発事業の終了をもつて」と
読み替えるものとする。
第一節の二 市街地再開発組合
⤏ 第一款 通則
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第四条 及び第七十八条の規定は、組合について準用する。
組合は、定款をもつて次の各号に掲げる事項を定めなければならない。
施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区)に含まれる地域の名称
その他国土交通省令で定める事項
組合は、その名称中に市街地再開発組合という文字を用いなければならない。
組合でない者は、その名称中に市街地再開発組合という文字を用いてはならない。
⤏ 第二款 設立
第一種市街地再開発事業の施行区域内の宅地について所有権 又は借地権を有する者は、五人以上共同して、定款 及び事業計画を定め、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けて組合を設立することができる。
前項に規定する者は、事業計画の決定に先立つて組合を設立する必要がある場合においては、同項の規定にかかわらず、五人以上共同して、定款 及び事業基本方針を定め、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けて組合を設立することができる。
前項の規定により設立された組合は、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けて事業計画を定めるものとする。
第七条の九第二項の規定は前三項の規定による認可に、同条第三項の規定は第一項 又は第二項の規定による認可について準用する。
この場合において、
同条第二項中
「施行地区となるべき区域」とあるのは、
「施行地区となるべき区域(第十一条第三項の規定による認可の申請にあつては、施行地区)」と
読み替えるものとする。
組合が施行する第一種市街地再開発事業については、第一項 又は第三項の規定による認可をもつて都市計画法第五十九条第四項の規定による認可とみなす。
第七条の九第四項ただし書の規定は、この場合について準用する。
第七条の十一 及び第七条の十二の規定は、前条第一項 又は第三項の事業計画について準用する。
前条第二項の事業基本方針においては、国土交通省令で定めるところにより、施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区)及び市街地再開発事業の施行の方針を定めなければならない。
前条第三項の事業計画は、同条第二項の事業基本方針に即したものでなければならない。
第五条の規定により住宅建設の目標が定められた第一種市街地再開発事業に関し第十一条第一項 又は第二項の規定による認可を申請しようとする者は、あらかじめ、施行地区となるべき区域において住生活基本法(平成十八年法律第六十一号)第二条第二項に規定する公営住宅等を建設することが適当と認められる者に対して、これらの者が参加組合員として参加する機会を与えなければならない。
第十一条第一項 又は第二項の規定による認可を申請しようとする者は、組合の設立について、施行地区となるべき区域内の宅地について所有権を有するすべての者 及びその区域内の宅地について借地権を有するすべての者のそれぞれの三分の二以上の同意を得なければならない。
この場合においては、同意した者が所有するその区域内の宅地の地積と同意した者のその区域内の借地の地積との合計が、その区域内の宅地の総地積と借地の総地積との合計の三分の二以上でなければならない。
第七条の二第五項の規定は、前項の規定により同意を得る場合について準用する。
前条第一項に規定する同意を得ようとする者は、あらかじめ、施行地区となるべき区域の公告を当該区域を管轄する市町村長に申請しなければならない。
第七条の三第二項から第四項までの規定は、前項の規定による申請があつた場合について準用する。
この場合において、
同条第四項中
「前条第三項」とあるのは、
「第十四条」と
読み替えるものとする。
第十一条第二項の規定により設立された組合は、同条第三項の事業計画を定めようとするときは、あらかじめ、事業計画の案を作成し、国土交通省令で定めるところにより、説明会の開催 その他組合員に当該事業計画の案を周知させるため必要な措置を講じなければならない。
前項の組合員は、同項の事業計画の案について意見がある場合においては、国土交通省令で定めるところにより、組合に意見書を提出することができる。
ただし、事業基本方針において定められた事項については、この限りでない。
組合は、前項の規定により意見書の提出があつたときは、その意見書に係る意見を勘案し、必要があると認めるときは事業計画の案に修正を加えなければならない。
組合が成立した後、最初の役員が選挙され、又は選任されるまでの間は、前三項に規定する組合の事務は、第十一条第二項の規定による認可を受けた者が行うものとする。
都道府県知事は、第十一条第一項 又は第三項の規定による認可の申請があつたときは、施行地区となるべき区域(同項の規定による認可の申請にあつては、施行地区)を管轄する市町村長に、当該事業計画を二週間公衆の縦覧に供させなければならない。
ただし、当該申請に関し明らかに次条各号の一に該当する事実があり、認可すべきでないと認めるときは、この限りでない。
当該第一種市街地再開発事業に関係のある土地 若しくはその土地に定着する物件について権利を有する者 又は参加組合員は、前項の規定により縦覧に供された事業計画について意見があるときは、縦覧期間満了の日の翌日から起算して二週間を経過する日までに、都道府県知事に意見書を提出することができる。
ただし、都市計画において定められた事項については、この限りでない。
都道府県知事は、前項の規定により意見書の提出があつたときは、その内容を審査し、その意見書に係る意見を採択すべきであると認めるときは事業計画に必要な修正を加えるべきことを命じ、その意見書に係る意見を採択すべきでないと認めるときはその旨を意見書を提出した者に通知しなければならない。
前項の規定による意見書の内容の審査については、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二章第三節(第二十九条、第三十条、第三十二条第二項、第三十八条、第四十条、第四十一条第三項 及び第四十二条を除く。)の規定を準用する。
この場合において、
同節中
「審理員」とあるのは、
「都道府県知事」と
読み替えるものとする。
第十一条第一項 又は第三項の規定による認可を申請した者が、第三項の規定により事業計画に修正を加え、その旨を都道府県知事に申告したときは、その修正に係る部分について、更にこの条に規定する手続を行うべきものとする。
都道府県知事は、第十一条第一項から第三項までの規定による認可の申請があつた場合において、次の各号のいずれにも該当しないと認めるときは、その認可をしなければならない。
定款 又は事業計画 若しくは事業基本方針の決定手続 又は内容が法令(事業計画の内容にあつては、前条第三項に規定する都道府県知事の命令を含む。)に違反していること。
事業計画 又は事業基本方針の内容が当該第一種市街地再開発事業に関する都市計画に適合せず、又は事業施行期間が適切でないこと。
当該第一種市街地再開発事業を遂行するために必要な経済的基礎 及びこれを的確に遂行するために必要なその他の能力が十分でないこと。
組合は、第十一条第一項 又は第二項の規定による認可により成立する。
都道府県知事は、第十一条第一項 又は第三項の規定による認可をしたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、組合の名称、事業施行期間、施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区。以下この条において同じ。)その他国土交通省令で定める事項を公告し、かつ、国土交通大臣 及び関係市町村長に施行地区 及び設計の概要を表示する図書を送付しなければならない。
都道府県知事は、第十一条第二項の規定による認可をしたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、組合の名称、施行地区 その他国土交通省令で定める事項を公告し、かつ、関係市町村長に施行地区を表示する図書を送付しなければならない。
組合は、第十一条第一項の認可に係る第一項の公告があるまでは組合の成立 又は定款 若しくは事業計画をもつて、前項の公告があるまでは組合の成立 又は定款 若しくは事業基本方針をもつて、同条第三項の認可に係る第一項の公告があるまでは事業計画をもつて、組合員 その他の第三者に対抗することができない。
市町村長は、第四十五条第六項 又は第百条第二項の公告の日(第二項の図書にあつては、当該図書に係る市街地再開発事業についての第一項の図書の公衆の縦覧を開始する日)まで、政令で定めるところにより、第一項 又は第二項の図書を当該市町村の事務所において公衆の縦覧に供しなければならない。
⤏ 第三款 管理
組合が施行する第一種市街地再開発事業に係る施行地区内の宅地について所有権 又は借地権を有する者は、すべてその組合の組合員とする。
宅地 又は借地権が数人の共有に属するときは、その数人を一人の組合員とみなす。
ただし、当該宅地の共有者(参加組合員がある場合にあつては、参加組合員を含む。)のみが組合の組合員となつている場合は、この限りでない。
前条に規定する者のほか、住生活基本法第二条第二項に規定する公営住宅等を建設する者、不動産賃貸業者、商店街振興組合 その他政令で定める者であつて、組合が施行する第一種市街地再開発事業に参加することを希望し、定款で定められたものは、参加組合員として、組合の組合員となる。
施行地区内の宅地について組合員の有する所有権 又は借地権の全部 又は一部を承継した者があるときは、その組合員がその所有権 又は借地権の全部 又は一部について組合に対して有する権利義務は、その承継した者に移転する。
施行地区内の宅地について、組合員の有する借地権の全部 又は一部が消滅したときは、その組合員がその借地権の全部 又は一部について組合に対して有する権利義務は、その消滅した借地権の設定者に移転する。
組合に、役員として、理事三人以上 及び監事二人以上を置く。
組合に、役員として、理事長一人を置き、理事の互選によりこれを定める。
理事 及び監事は、組合員(法人にあつては、その役員)のうちから総会で選挙する。
ただし、特別の事情があるときは、組合員以外の者のうちから総会で選任することができる。
前項本文の規定により選挙された理事 若しくは監事が組合員でなくなつたとき、又はその理事 若しくは監事が組合員である法人の役員である場合において、その法人が組合員でなくなつたとき、若しくはその理事 若しくは監事がその法人の役員でなくなつたときは、その理事 又は監事は、その地位を失う。
理事 及び監事の任期は、五年以内とし、補欠の理事 及び監事の任期は、前任者の残任期間とする。
理事 又は監事は、その任期が満了しても、後任の理事 又は監事が就任するまでの間は、なおその職務を行なう。
組合員は、総組合員の三分の一以上の連署をもつて、その代表者から、組合に対し、理事 又は監事の解任の請求をすることができる。
前項の規定による請求があつたときは、組合は、ただちに、その請求の要旨を公表し、これを組合員の投票に付さなければならない。
理事 又は監事は、前項の規定による投票において過半数の同意があつたときは、その地位を失う。
前三項に定めるもののほか、理事 及び監事の解任の請求 及び第二項の規定による投票に関し必要な事項は、政令で定める。
理事長は、組合を代表し、その業務を総理する。
理事は、定款の定めるところにより、理事長を補佐して組合の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠けたときはその職務を行う。
定款に特別の定めがある場合を除くほか、組合の業務は、理事の過半数で決する。
財産の状況 又は業務の執行について、法令 若しくは定款に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、総会 又は都道府県知事に報告をすること。
前号の報告をするため必要があるときは、総会を招集すること。
組合と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。
この場合においては、監事が組合を代表する。
理事長は、事業年度ごとに事業報告書、収支決算書 及び財産目録を作成し、監事の意見書を添えて、これを通常総会に提出し、その承認を求めなければならない。
前項の監事の意見書については、これに記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式 その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして国土交通省令で定めるものをいう。)の添付をもつて、当該監事の意見書の添付に代えることができる。
この場合において、理事長は、当該監事の意見書を添付したものとみなす。
理事長は、毎事業年度、通常総会の承認を得た事業報告書、収支決算書 及び財産目録を当該承認を得た日から二週間以内に、都道府県知事に提出しなければならない。
理事長は、組合員から総組合員の十分の一以上の同意を得て会計の帳簿 及び書類の閲覧 又は謄写の請求があつたときは、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。
監事は、理事 又は組合の職員と兼ねてはならない。
理事長の代表権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
理事長は、定款 又は総会の議決によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。
組合は、理事長の氏名 及び住所を、施行地区を管轄する市町村長を経由して都道府県知事に届け出なければならない。
都道府県知事は、前項の規定による届出があつたときは、遅滞なく、理事長の氏名 及び住所を公告しなければならない。
組合は、前項の公告があるまでは、理事長の代表権をもつて組合員以外の第三者に対抗することができない。
組合の総会は、総組合員で組織する。
次の各号に掲げる事項は、総会の議決を経なければならない。
事業計画 又は事業基本方針の変更
借入金の借入れ及びその方法 並びに借入金の利率 及び償還方法
予算をもつて定めるものを除くほか、組合の負担となるべき契約
第百三十三条第一項の管理規約
理事長は、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。
理事長は、必要があると認めるときは、いつでも、臨時総会を招集することができる。
組合員が総組合員の五分の一以上の同意を得て、会議の目的である事項 及び招集の理由を記載した書面を組合に提出して総会の招集を請求したときは、理事長は、その請求のあつた日から起算して二十日以内に臨時総会を招集しなければならない。
前項の場合において、電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法 その他の情報通信の技術を利用する方法であつて国土交通省令で定めるものをいう。以下同じ。)により議決権 及び選挙権を行使することが定款で定められているときは、組合員は、同項の規定による書面の提出に代えて、当該書面に記載すべき事項を当該電磁的方法により提供することができる。
この場合において、当該組合員は、当該書面を提出したものとみなす。
前項前段の規定による書面に記載すべき事項の電磁的方法(国土交通省令で定める方法を除く。)による提供は、組合の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該組合に到達したものとみなす。
第三項の規定による請求があつた場合において、理事長が正当な理由がないのに総会を招集しないときは、監事は、同項の期間経過後十日以内に臨時総会を招集しなければならない。
第十一条第一項 又は第二項の規定による認可を受けた者は、その認可の公告があつた日から起算して三十日以内に、最初の理事 及び監事を選挙し、又は選任するための総会を招集しなければならない。
総会を招集するには、少なくとも会議を開く日の五日前までに、会議の日時、場所 及び目的である事項を組合員に通知しなければならない。
ただし、緊急を要するときは、二日前までにこれらの事項を組合員に通知して、総会を招集することができる。
理事長は、少なくとも通常総会の会議を開く日の五日前からその会議を開く日までの間、当該通常総会の承認を求めようとする事業報告書、収支決算書 及び財産目録を主たる事務所に備え付けておかなければならない。
理事長は、組合員から前項の書類の閲覧 又は謄写の請求があつたときは、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。
総会は、総組合員の半数以上の出席がなければ議事を開くことができず、その議事は、この法律に特別の定めがある場合を除くほか、出席者の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
議長は、総会において選任する。
議長は、組合員として総会の議決に加わることができない。
ただし、次条の規定による議決については、この限りでない。
総会においては、前条第八項の規定によりあらかじめ通知した会議の目的である事項についてのみ議決することができる。
特別決議事項(第三十条第一号 及び第三号に掲げる事項のうち政令で定める重要な事項 並びに同条第九号から第十一号までに掲げる事項をいう。以下同じ。)は、総組合員の三分の二以上が出席し、出席者の議決権の三分の二以上で、かつ、施行地区内の宅地について所有権を有する出席者の議決権 及び施行地区内の宅地について借地権を有する出席者の議決権のそれぞれの三分の二以上で決する。
この場合においては、その有する議決権を当該特別決議事項に同意するものとして行使した者(以下この条において「同意者」という。)が所有する施行地区内の宅地の地積と同意者の施行地区内の借地の地積との合計(第二十条第二項ただし書の場合にあつては、施行地区内の宅地の地積に同意者が有する当該宅地の所有権の共有持分の割合の合計を乗じて得た面積)が、施行地区内の宅地の総地積と借地の総地積との合計の三分の二(同項ただし書の場合にあつては、施行地区内の宅地の総地積の三分の二)以上でなければならない。
組合は、施行地区が工区に分かれているときは、総会の議決を経て、工区ごとに総会の部会を設け、工区内の宅地 及び建築物に関し、第三十条第八号 及び第十号に掲げる事項についての総会の権限をその部会に行なわせることができる。
総会の部会は、その部会の設けられる工区に関係のある組合員で組織する。
第三十一条第二項から第六項まで 及び第八項 並びに前二条の規定は、総会の部会について準用する。
組合員の数が五十人をこえる組合は、総会に代わつてその権限を行なわせるために総代会を設けることができる。
総代会は、総代をもつて組織するものとし、総代の定数は、組合員の総数の十分の一を下らない範囲内において定款で定める。
ただし、組合員の総数が二百人をこえる組合にあつては、二十人以上であることをもつて足りる。
総代会が総会に代わつて行う権限は、次に掲げる事項以外の事項に関する総会の権限とする。
第三十一条第一項から第六項まで 及び第八項 並びに第三十二条(第三項ただし書を除く。)の規定は、総代会について準用する。
総代会が設けられた組合においては、理事長は、第三十一条第一項の規定にかかわらず、通常総会を招集することを要しない。
総代は、定款で定めるところにより、組合員が組合員(法人にあつては、その役員)のうちから選挙する。
総代の任期は、五年をこえない範囲内において定款で定める。補欠の総代の任期は、前任者の残任期間とする。
第二十四条第二項 及び第二十六条の規定は、総代について準用する。
組合員 及び総代は、定款に特別の定めがある場合を除き、各一個の議決権 及び選挙権を有する。
施行地区内の宅地について所有権と借地権とをともに有する組合員は、第三十三条の規定による議決については、前項の規定にかかわらず、宅地について所有権を有する組合員として、及び宅地について借地権を有する組合員として、それぞれ議決権を有する。
施行地区内の宅地について所有権を有する組合員 及び施行地区内の宅地について借地権を有する組合員が各別に総代を選挙するものと定款で定めた場合におけるその選挙に係る選挙権についても、同様とする。
組合と特定の組合員との関係について議決をする場合には、その組合員は、議決権を有しない。
組合員は書面 又は代理人をもつて、総代は書面をもつて、議決権 及び選挙権を行使することができる。
組合員 及び総代は、定款で定めるところにより、前項の規定による書面をもつてする議決権 及び選挙権の行使に代えて、電磁的方法により議決権 及び選挙権を行使することができる。
前二項の規定により議決権 及び選挙権を行使する者は、第三十二条第一項(第三十四条第三項 及び第三十五条第四項において準用する場合を含む。)及び第三十三条(第三十四条第三項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、出席者とみなす。
代理人は、同時に五人以上の組合員を代理することができない。
代理人は、代理権を証する書面を組合に提出しなければならない。
前項の場合において、電磁的方法により議決権 及び選挙権を行使することが定款で定められているときは、代理人は、当該書面の提出に代えて、当該書面において証すべき事項を当該電磁的方法により提供することができる。
この場合において、当該代理人は、当該書面を提出したものとみなす。
組合は、定款 又は事業計画 若しくは事業基本方針を変更しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けなければならない。
第七条の九第三項、第十四条 及び第十五条の規定は組合が事業計画 又は事業基本方針を変更して新たに施行地区に編入しようとする土地がある場合に、第七条の十二の規定は組合が公共施設 又は同条の政令で定める施設に関係のある事業計画の変更をしようとする場合に、第七条の十六第三項の規定は組合が施行地区の縮小 又は費用の分担に関し定款 又は事業計画 若しくは事業基本方針を変更しようとする場合に、第十五条の二の規定は組合が事業基本方針の変更の認可を受けて事業計画を定めようとする場合に、第十六条の規定は事業計画の変更(政令で定める軽微な変更を除く。)の認可の申請があつた場合に、第七条の九第二項、第十七条 及び第十九条の規定は前項の規定による認可について準用する。
この場合において、
第七条の九第三項中
「施行地区となるべき区域」とあり、
第十六条第一項中
「施行地区となるべき区域(同項の規定による認可の申請にあつては、施行地区)」とあるのは
「施行地区 及び新たに施行地区となるべき区域」と、
第七条の九第二項中
「施行地区となるべき区域」とあるのは
「施行地区 又は新たに施行地区となるべき区域」と、
第十九条第一項中
「認可」とあるのは
「認可に係る定款 又は事業計画についての変更の認可」と、
同条第二項中
「認可」とあるのは
「認可に係る定款 又は事業基本方針についての変更の認可」と、
同条第三項中
「組合の成立 又は定款 若しくは事業計画」とあるのは
「定款 又は事業計画の変更」と、
「組合の成立 又は定款 若しくは事業基本方針」とあるのは
「定款 又は事業基本方針の変更」と、
「あるまでは事業計画」とあるのは
「あるまでは事業計画の変更」と、
「組合員 その他の」とあるのは
「その変更について第三十八条第一項の規定による認可があつた際に従前から組合員であつた者以外の」と
読み替えるものとする。
組合は、その事業に要する経費に充てるため、賦課金として参加組合員以外の組合員に対して金銭を賦課徴収することができる。
賦課金の額は、組合員が施行地区内に有する宅地 又は借地の位置、地積等を考慮して公平に定めなければならない。
組合員は、賦課金の納付について、相殺をもつて組合に対抗することができない。
組合は、組合員が賦課金の納付を怠つたときは、定款で定めるところにより、その組合員に対して過怠金を課することができる。
参加組合員は、政令で定めるところにより、権利変換計画の定めるところに従い取得することとなる施設建築物の一部等の価額に相当する額の負担金 及び組合の事業に要する経費に充てるための分担金を組合に納付しなければならない。
前条第三項 及び第四項の規定は、前項の負担金 及び分担金について準用する。
組合は、組合員が賦課金、負担金、分担金 又は過怠金を滞納したときは、督促状を発して督促し、その者がその督促状において指定した期限までに納付しないときは、市町村長に対し、その徴収を申請することができる。
市町村長は、前項の規定による申請があつたときは、組合のために、地方税の滞納処分の例により滞納処分をするものとする。
この場合においては、組合は、市町村長の徴収した金額の百分の四に相当する金額を当該市町村に納付しなければならない。
市町村長が第一項の規定による申請を受けた日から起算して、三十日以内に滞納処分に着手せず、又は九十日以内にこれを終了しないときは、組合の理事長は、都道府県知事の認可を受けて、地方税の滞納処分の例により、滞納処分をすることができる。
前二項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税 及び地方税に次ぐものとする。
賦課金、負担金、分担金 及び過怠金を徴収する権利は、これらを行使することができる時から五年間行使しないときは、時効により消滅する。
前条第一項の督促は、時効の更新の効力を有する。
組合に、この法律 及び定款で定める権限を行なわせるため、審査委員三人以上を置く。
審査委員は、土地 及び建物の権利関係 又は評価について特別の知識経験を有し、かつ、公正な判断をすることができる者のうちから総会で選任する。
前二項に規定するもののほか、審査委員に関し必要な事項は、政令で定める。
権利変換期日以後においては、組合 又は参加組合員が取得するものを除き、施設建築敷地の各共有持分 及び第八十八条第一項の規定による地上権の各共有持分は、それぞれ一個の宅地 又は地上権と、その各共有持分の割合は、それぞれ宅地の地積 又は地上権の目的となつている宅地の地積と、その各共有持分の割合の合計は、それぞれ施行地区内の宅地の総地積 又は地上権の目的となつている宅地の総地積とみなし、組合 又は参加組合員が取得したそれらの共有持分は、存しないものとみなして、組合員に関する規定を適用する。
第三十条第十号に掲げる事項の議決に係る第三十三条の規定の適用については、施行地区内の宅地のうち第七十条の二第五項に規定する指定宅地(権利変換期日以後においては、個別利用区内の宅地。以下この項において同じ。)についてのみ所有権 又は借地権を有する者は組合員でないものとみなし、同条第五項に規定する指定宅地は施行地区内の宅地 及び借地に含まれないものとみなす。
⤏ 第四款 解散
組合は、次の各号に掲げる理由により解散する。
前項第二号の議決は、権利変換期日前に限り行うことができるものとする。
組合は、第一項第二号 又は第三号に掲げる理由により解散しようとする場合において、借入金があるときは、解散について債権者の同意を得なければならない。
組合は、第一項第二号 又は第三号に掲げる理由により解散しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けなければならない。
第七条の九第二項の規定は、前項の規定による認可について準用する。
この場合において、
同条第二項中
「施行地区となるべき区域」とあるのは、
「施行地区」と
読み替えるものとする。
都道府県知事は、組合の設立についての認可を取り消したとき、又は第四項の規定による認可をしたときは、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。
組合は、前項の公告があるまでは、解散をもつて組合員以外の第三者に対抗することができない。
解散した組合は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。
組合が解散したときは、理事がその清算人となる。
ただし、総会で他の者を選任したときは、この限りでない。
前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人 若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。
重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人 若しくは検察官の請求により 又は職権で、清算人を解任することができる。
清算人の職務は、次のとおりとする。
債権の取立て 及び債務の弁済
清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。
清算人は、就職の後遅滞なく、組合の財産の現況を調査し、財産目録を作成し、及び財産処分の方法を定め、財産目録 及び財産処分の方法について総会の承認を求めなければならない。
清算人は、その就職の日から二月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。
この場合において、その期間は、二月を下ることができない。
前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。
ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。
清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
第一項の公告は、官報に掲載してする。
前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、組合の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。
清算人は、組合の債務を弁済した後でなければ、その残余財産を処分することができない。
組合の解散 及び清算は、裁判所の監督に属する。
裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。
組合の解散 及び清算を監督する裁判所は、都道府県知事に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。
都道府県知事は、前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。
清算人は、清算事務が終わつたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、決算報告書を作成し、これについて都道府県知事の承認を得た後、これを組合員に報告しなければならない。
組合の解散 及び清算の監督 並びに清算人に関する事件は、組合の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
清算人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
裁判所は、第四十六条の二の規定により清算人を選任した場合には、組合が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。
この場合においては、裁判所は、当該清算人 及び監事の陳述を聴かなければならない。
裁判所は、組合の解散 及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。
前二条の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。
この場合において、
前条中
「清算人 及び監事」とあるのは、
「組合 及び検査役」と
読み替えるものとする。
第一節の三 再開発会社
第二条の二第三項の規定により市街地再開発事業を施行しようとする者は、規準 及び事業計画を定め、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けなければならない。
第七条の九第二項 及び第三項の規定は、前項の規定による認可について準用する。
第二条の二第三項の規定による施行者(以下「再開発会社」という。)が施行する市街地再開発事業については、第一項の規定による認可をもつて都市計画法第五十九条第四項の規定による認可とみなす。
第七条の九第四項ただし書の規定は、この場合について準用する。
前条第一項の規準には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
市街地再開発事業の種類 及び名称
施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区)に含まれる地域の名称
特定事業参加者(第五十条の十第一項の負担金を納付し、権利変換計画 又は管理処分計画の定めるところに従い施設建築物の一部等 又は建築施設の部分を取得する者をいう。以下この節において同じ。)に関する事項
費用の分担に関する事項
事業年度
再開発会社は、規準において前項第五号の特定事業参加者に関する事項を定めようとするときは、原則として、特定事業参加者を公募しなければならない。
ただし、施行地区となるべき区域内に宅地、借地権 若しくは権原に基づき存する建築物を有する者 又は当該区域内の建築物について借家権を有する者が、再開発会社が取得することとなる施設建築物の一部等 又は建築施設の部分をその居住 又は業務の用に供するため特に取得する必要がある場合において、これらの者を特定事業参加者として同号の特定事業参加者に関する事項を定めようとするときは、この限りでない。
再開発会社は、規準において第一項第五号の特定事業参加者に関する事項を定めようとするときは、施設建築物の一部等 又は建築施設の部分の価額に相当する額を負担するのに必要な資力 及び信用を有し、かつ、取得後の施設建築物の一部等 又は建築施設の部分を当該市街地再開発事業の目的に適合して利用すると認められる者を特定事業参加者としなければならない。
第五十条の二第一項の規定による認可を申請しようとする者は、規準 及び事業計画について、施行地区となるべき区域内の宅地について所有権を有するすべての者 及びその区域内の宅地について借地権を有するすべての者のそれぞれの三分の二以上の同意を得なければならない。
この場合においては、同意した者が所有するその区域内の宅地の地積と同意した者のその区域内の借地の地積との合計が、その区域内の宅地の総地積と借地の総地積との合計の三分の二以上でなければならない。
第七条の二第五項の規定は、前項の規定により同意を得る場合について準用する。
前条第一項に規定する同意を得ようとする者は、あらかじめ、施行地区となるべき区域の公告を当該区域を管轄する市町村長に申請しなければならない。
第七条の三第二項から第四項までの規定は、前項の規定による申請があつた場合について準用する。
この場合において、
同条第四項中
「前条第三項」とあるのは、
「第五十条の四」と
読み替えるものとする。
第七条の十一 及び第七条の十二の規定は事業計画について、第十六条の規定は規準 及び事業計画について、それぞれ準用する。
この場合において、
第七条の十一第二項中
「事業計画」とあるのは
「第一種市街地再開発事業の事業計画」と、
第七条の十二中
「第七条の九第一項」とあるのは
「第五十条の二第一項」と、
同条 及び第十六条第二項中
「第一種市街地再開発事業」とあるのは
「市街地再開発事業」と、
同条第一項 及び第五項中
「第十一条第一項 又は第三項」とあるのは
「第五十条の二第一項」と、
同条第一項ただし書中
「次条各号の一」とあるのは
「第五十条の七各号のいずれか」と、
同条第二項中
「参加組合員」とあるのは
「第五十条の三第一項第五号の特定事業参加者」と
読み替えるものとする。
都道府県知事は、第五十条の二第一項の規定による認可の申請があつた場合において、次の各号のいずれにも該当しないと認めるときは、その認可をしなければならない。
申請者が第二条の二第三項各号に掲げる要件のすべてに該当する株式会社でないこと。
規準 又は事業計画の決定手続 又は内容が法令(前条において準用する第十六条第三項に規定する都道府県知事の命令を含む。)に違反していること。
事業計画の内容が当該市街地再開発事業に関する都市計画に適合せず、又は事業施行期間が適切でないこと。
当該市街地再開発事業を遂行するために必要な経済的基礎 及びこれを的確に遂行するために必要なその他の能力が十分でないこと。
都道府県知事は、第五十条の二第一項の規定による認可をしたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、再開発会社の名称、市街地再開発事業の種類 及び名称、事業施行期間、施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区。以下この項において同じ。)その他国土交通省令で定める事項を公告し、かつ、国土交通大臣 及び関係市町村長に施行地区 及び設計の概要を表示する図書を送付しなければならない。
再開発会社は、前項の公告があるまでは、施行者として、又は規準 若しくは事業計画をもつて第三者に対抗することができない。
市町村長は、第百条第二項 又は第百二十五条の二第五項の公告の日まで、政令で定めるところにより、第一項の図書を当該市町村の事務所において公衆の縦覧に供しなければならない。
再開発会社は、規準 又は事業計画を変更しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けなければならない。
第七条の九第三項 及び第五十条の五の規定は再開発会社が事業計画を変更して新たに施行地区に編入しようとする土地がある場合に、第七条の十二の規定は再開発会社が公共施設 又は同条の政令で定める施設に関係のある事業計画の変更をしようとする場合に、第七条の十六第三項の規定は再開発会社が施行地区の縮小 又は費用の分担に関し規準 又は事業計画を変更しようとする場合に、第十六条の規定は規準 又は事業計画の変更(政令で定める軽微な変更を除く。)の認可の申請があつた場合に、第七条の九第二項、第五十条の四 及び前二条の規定は前項の規定による認可について準用する。
この場合において、
第七条の九第三項 及び第五十条の四第一項中
「施行地区となるべき区域」とあり、
並びに第十六条第一項中
「施行地区となるべき区域(同項の規定による認可の申請にあつては、施行地区)」とあるのは
「施行地区 及び新たに施行地区となるべき区域」と、
第七条の十二、第七条の十六第三項 及び第十六条第二項中
「第一種市街地再開発事業」とあるのは
「市街地再開発事業」と、
同条第一項ただし書中
「次条各号の一」とあるのは
「第五十条の九第二項において準用する第五十条の七各号のいずれか」と、
同条第二項中
「参加組合員」とあるのは
「第五十条の三第一項第五号の特定事業参加者」と、
第七条の九第二項中
「施行地区となるべき区域」とあるのは
「施行地区 又は新たに施行地区となるべき区域」と、
第五十条の四第一項中
「者 及び」とあるのは
「者 並びに」と、
第五十条の七第一号中
「でないこと」とあるのは
「でないこと。この場合において、同項第三号 及び第四号中「施行地区となるべき区域」とあるのは、「施行地区 及び新たに施行地区となるべき区域」とする」と、
前条第一項中
「認可」とあるのは
「認可に係る規準 又は事業計画についての変更の認可」と、
同条第二項中
「施行者として、又は規準 若しくは事業計画」とあるのは
「規準 又は事業計画の変更」と
読み替えるものとする。
再開発会社が施行する市街地再開発事業における特定事業参加者は、政令で定めるところにより、権利変換計画 又は管理処分計画の定めるところに従い取得することとなる施設建築物の一部等 又は建築施設の部分の価額に相当する額の負担金を再開発会社に納付しなければならない。
特定事業参加者は、前項の負担金の納付について、相殺をもつて再開発会社に対抗することができない。
再開発会社は、特定事業参加者が負担金の納付を怠つたときは、規準で定めるところにより、特定事業参加者に対して過怠金を課することができる。
再開発会社は、特定事業参加者が負担金 又は過怠金を滞納したときは、督促状を発して督促し、その者がその督促状において指定した期限までに納付しないときは、市町村長に対し、その徴収を申請することができる。
第四十一条第二項から第四項までの規定は、前項の規定による徴収を申請した場合について準用する。
この場合において、
同条第二項中
「組合」とあるのは
「再開発会社」と、
同条第三項中
「組合の理事長」とあるのは
「再開発会社の代表者」と
読み替えるものとする。
第四十二条の規定は、再開発会社の負担金 及び過怠金を徴収する権利について準用する。
この場合において、
同条第二項中
「前条第一項」とあるのは、
「第五十条の十一第一項」と
読み替えるものとする。
再開発会社の合併 若しくは分割 又は再開発会社が施行する市街地再開発事業の全部 若しくは一部の譲渡 及び譲受は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。
第七条の九第二項 及び第三項、第五十条の七 並びに第五十条の八の規定は、前項の規定による認可について準用する。
この場合において、
第七条の九第二項 及び第三項中
「施行地区となるべき区域」とあるのは
「施行地区」と、
第五十条の七中
「次の各号のいずれにも該当しない」とあるのは
「次の各号(第三号 及び第四号を除く。)のいずれにも該当せず、規準 及び事業計画の変更を伴わない」と、
同条第一号中
「でないこと」とあるのは
「でないこと。この場合において、同項第三号 及び第四号中「施行地区となるべき区域」とあるのは、「施行地区」とする」と
読み替えるものとする。
再開発会社の合併 若しくは分割(当該市街地再開発事業の全部を承継させるものに限る。)又は再開発会社の施行する市街地再開発事業の全部の譲渡があつたときは、合併後存続する会社、合併により設立された会社 若しくは分割により市街地再開発事業を承継した会社 又は市街地再開発事業の全部を譲り受けた者は、市街地再開発事業の施行者の地位 及び従前の再開発会社が市街地再開発事業に関して有する権利義務(従前の再開発会社が当該市街地再開発事業に関し、行政庁の認可、許可 その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を、承継する。
再開発会社は、都道府県知事の承認を受けて、土地 及び建物の権利関係 又は評価について特別の知識経験を有し、かつ、公正な判断をすることができる者のうちから、この法律 及び規準で定める権限を行う審査委員三人以上を選任しなければならない。
前項に規定するもののほか、審査委員に関し必要な事項は、政令で定める。
再開発会社は、市街地再開発事業を終了しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、その終了について都道府県知事の認可を受けなければならない。
第七条の九第二項 並びに第五十条の八第一項(図書の送付に係る部分を除く。)及び第二項の規定は、前項の規定による認可について準用する。
この場合において、
第七条の九第二項中
「施行地区となるべき区域」とあるのは
「施行地区」と、
第五十条の八第二項中
「施行者として、又は規準 若しくは事業計画をもつて」とあるのは
「市街地再開発事業の終了をもつて」と
読み替えるものとする。
第二節 地方公共団体
地方公共団体(第二条の二第四項の規定により市街地再開発事業を施行する場合に限る。以下この節、第六十条第二項第四号、第六十九条第一項(第百十八条の二十九において準用する場合を含む。)、第百六条第三項 及び第四項(これらの規定を第百十八条の二十四第二項において準用する場合を含む。)並びに第四章において同じ。)は、市街地再開発事業を施行しようとするときは、施行規程 及び事業計画を定めなければならない。
この場合において、事業計画において定めた設計の概要については、国土交通省令で定めるところにより、都道府県にあつては国土交通大臣の、市町村にあつては都道府県知事の認可を受けなければならない。
地方公共団体が施行する市街地再開発事業について事業計画が定められたときは、前項の規定による認可をもつて都市計画法第五十九条第一項 又は第二項の規定による認可とみなす。
第七条の九第四項ただし書の規定は、この場合について準用する。
施行規程は、当該地方公共団体の条例で定める。
施行規程には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区)に含まれる地域の名称
特定事業参加者(第五十六条の二第一項の負担金を納付し、権利変換計画 又は管理処分計画の定めるところに従い施設建築物の一部等 又は建築施設の部分を取得する者をいう。以下この節において同じ。)に関する事項
市街地再開発事業の施行により施行者が取得する施設建築敷地 若しくはその共有持分、施設建築物の一部等 若しくは建築施設の部分 又は個別利用区内の宅地の管理処分の方法に関する事項
市街地再開発審査会 及びその委員に関する事項(委員の報酬 及び費用弁償に関する事項を除く。)
その他国土交通省令で定める事項
第五十条の三第二項 及び第三項の規定は、施行規程において前項第五号の特定事業参加者に関する事項を定めようとする場合について準用する。
地方公共団体は、事業計画を定めようとするときは、当該事業計画を二週間公衆の縦覧に供しなければならない。
第十六条第二項から第五項までの規定は、前項の場合に準用する。
この場合において、
同条第二項中
「第一種市街地再開発事業」とあるのは
「市街地再開発事業」と、
「参加組合員」とあるのは
「第五十二条第二項第五号の特定事業参加者」と、
同項から同条第四項までの規定中
「都道府県知事」とあるのは
「地方公共団体」と、
同条第三項中
「加えるべきことを命じ」とあるのは
「加え」と、
同条第五項中
「第十一条第一項 又は第三項の規定による認可を申請した者」とあるのは
「地方公共団体」と、
「加え、その旨を都道府県知事に申告し」とあるのは
「加え」と
読み替えるものとする。
第五十一条第一項の規定による認可を申請する場合においては、施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区)及び設計の概要を表示する図書を提出しなければならない。
第七条の十一 及び第七条の十二の規定は、事業計画について準用する。
この場合において、
第七条の十一第二項中
「事業計画」とあるのは
「第一種市街地再開発事業の事業計画」と、
第七条の十二中
「第七条の九第一項の規定による認可を申請しようとする者は」とあるのは
「地方公共団体は、事業計画を定めようとするときは」と、
「第一種市街地再開発事業」とあるのは
「市街地再開発事業」と、
「の同意を得」とあるのは
「と協議し」と
読み替えるものとする。
地方公共団体は、事業計画を定めたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、市街地再開発事業の種類 及び名称、事業施行期間、施行地区(施行地区を工区に分けるときは、施行地区 及び工区)その他国土交通省令で定める事項を公告しなければならない。
地方公共団体は、前項の公告があるまでは、事業計画をもつて第三者に対抗することができない。
国土交通大臣 又は都道府県知事は、第五十一条第一項の規定による認可をしたときは、遅滞なく、国土交通大臣にあつては関係都道府県知事 及び関係市町村長に、都道府県知事にあつては国土交通大臣 及び関係市町村長に第五十三条第三項の図書の写しを送付しなければならない。
市町村長は、前条第一項の公告の日から第百条第二項の公告の日まで、政令で定めるところにより、前項の図書を当該市町村の事務所において公衆の縦覧に供しなければならない。
第五十一条第一項後段 及び前三条の規定は、事業計画の変更(第五十三条第一項から第三項までの規定に係る場合は、政令で定める軽微な変更を除く。)について準用する。
この場合において、
第五十三条第四項後段中
「定め」とあるのは、
「変更し」と
読み替えるものとする。
地方公共団体が施行する市街地再開発事業における特定事業参加者は、政令で定めるところにより、権利変換計画 又は管理処分計画の定めるところに従い取得することとなる施設建築物の一部等 又は建築施設の部分の価額に相当する額の負担金を地方公共団体に納付しなければならない。
特定事業参加者は、前項の負担金の納付について、相殺をもつて地方公共団体に対抗することができない。
地方公共団体は、特定事業参加者が前条第一項の負担金を滞納したときは、督促状によつて納付すべき期限を指定して督促することができる。
前項の督促をするときは、政令で定めるところにより、年十四・五パーセントの割合を乗じて計算した額の範囲内の延滞金を徴収することができる。
第一項の督促を受けた特定事業参加者がその督促状において指定した期限までにその納付すべき金額を納付しないときは、地方公共団体は、国税滞納処分の例により、同項の負担金 及び前項の延滞金を徴収することができる。
この場合における負担金 及び延滞金の先取特権の順位は、国税 及び地方税に次ぐものとする。
延滞金は、負担金に先立つものとする。
第四十二条の規定は、地方公共団体が第一項の負担金 及び第二項の延滞金を徴収する権利について準用する。
この場合において、
同条第二項中
「前条第一項」とあるのは、
「第五十六条の三第一項」と
読み替えるものとする。
地方公共団体が施行する市街地再開発事業ごとに、この法律 及び施行規程で定める権限を行なわせるため、その地方公共団体に、市街地再開発審査会を置く。
施行地区を工区に分けたときは、市街地再開発審査会は、工区ごとに置くことができる。
市街地再開発審査会は、五人から二十人までの範囲内において、施行規程で定める数の委員をもつて組織する。
市街地再開発審査会の委員は、次の各号に掲げる者のうちから、地方公共団体の長が任命する。
土地 及び建物の権利関係 又は評価について特別の知識経験を有し、かつ、公正な判断をすることができる者
前項第一号に掲げる者のうちから任命される委員の数は、三人以上でなければならない。
第三節 独立行政法人都市再生機構等
独立行政法人都市再生機構 及び地方住宅供給公社(第二条の二第五項 又は第六項の規定により市街地再開発事業を施行する場合に限る。以下「機構等」と総称する。)は、市街地再開発事業を施行しようとするときは、施行規程 及び事業計画を定め、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣(市のみが設立した地方住宅供給公社にあつては、都道府県知事)の認可を受けなければならない。施行規程 又は事業計画を変更しようとするときも、同様とする。
第五十条の三第二項 及び第三項 並びに第五十二条第二項の規定は施行規程について、第七条の十一 及び第七条の十二の規定は事業計画について、第十六条(第一項ただし書を除く。)及び第十九条(第二項を除く。)の規定は施行規程 及び事業計画について、それぞれ準用する。
この場合において、
第七条の十一第二項中
「事業計画」とあるのは
「第一種市街地再開発事業の事業計画」と、
第七条の十二 及び第十六条第二項中
「第一種市街地再開発事業」とあるのは
「市街地再開発事業」と、
第七条の十二中
「の同意を得」とあるのは
「と協議し」と、
第十六条 及び第十九条第一項中
「都道府県知事」とあるのは
「国土交通大臣(市のみが設立した地方住宅供給公社にあつては、都道府県知事)」と、
第十六条第二項中
「参加組合員」とあるのは
「第五十八条第三項において準用する第五十二条第二項第五号の特定事業参加者」と、
同条第五項中
「第十一条第一項 又は第三項の規定による認可を申請した者」とあるのは
「機構等」と、
第十九条第一項中
「組合の名称」とあるのは
「市街地再開発事業の種類 及び名称」と、
「国土交通大臣」とあるのは
「関係都道府県知事(市のみが設立した地方住宅供給公社にあつては、国土交通大臣)」と、
同条第三項中
「組合は」とあるのは
「機構等は」と、
「第十一条第一項の認可に係る第一項」とあるのは
「第五十八条第三項において準用する第十九条第一項」と、
「組合の成立 又は定款 若しくは事業計画をもつて、前項の公告があるまでは組合の成立 又は定款 若しくは事業基本方針をもつて、同条第三項の認可に係る第一項の公告があるまでは」とあるのは
「、施行規程 又は」と、
「、組合員 その他の第三者」とあるのは
「第三者」と、
第五十条の三第二項中
「前項第五号」とあり、
及び同条第三項中
「第一項第五号」とあるのは
「第五十八条第三項において準用する第五十二条第二項第五号」と、
第五十二条第二項第五号中
「第五十六条の二第一項」とあるのは
「第五十八条の二第一項」と
読み替えるものとする。
第七条の十二、第十六条(第一項ただし書を除く。)並びに第十九条第一項 及び第四項の規定は、施行規程 又は事業計画の変更(第七条の十二の規定に係る場合を除き、政令で定める軽微な変更を除く。)について準用する。
この場合においては、前項後段の規定を準用する。
機構等は、前項において準用する第十九条第一項の公告があるまでは、施行規程 又は事業計画の変更をもつて第三者に対抗することができない。
機構等が施行する市街地再開発事業における特定事業参加者は、政令で定めるところにより、権利変換計画 又は管理処分計画の定めるところに従い取得することとなる施設建築物の一部等 又は建築施設の部分の価額に相当する額の負担金を機構等に納付しなければならない。
第五十六条の二第二項 及び第五十六条の三の規定は、前項の規定により特定事業参加者が負担金を機構等に納付する場合について準用する。
この場合において、
同条第一項中
「前条第一項」とあるのは
「第五十八条の二第一項」と、
同条第二項中
「前項」とあり、
同条第三項中
「第一項」とあるのは
「第五十八条の二第二項において準用する第五十六条の三第一項」と、
同項中
「前項」とあるのは
「第五十八条の二第二項において準用する第五十六条の三第二項」と、
同条第五項中
「第一項の」とあるのは
「第五十八条の二第二項において準用する第五十六条の三第一項の」と、
「第二項の」とあるのは
「同条第二項の」と、
「同条第二項」とあるのは
「第四十二条第二項」と、
「第五十六条の三第一項」とあるのは
「第五十八条の二第二項において準用する第五十六条の三第一項」と
読み替えるものとする。
機構等が施行する市街地再開発事業ごとに、この法律 及び施行規程で定める権限を行わせるため、機構等に市街地再開発審査会を置く。
第五十七条第二項から第五項までの規定は、前項の規定により置かれる市街地再開発審査会について準用する。
この場合において、
同条第四項中
「地方公共団体の長」とあるのは、
独立行政法人都市再生機構に置かれるものについては
「独立行政法人都市再生機構理事長」と、
地方住宅供給公社に置かれるものについては
「地方住宅供給公社理事長」と
読み替えるものとする。
第一項の市街地再開発審査会の委員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。