警備業法
第一章 総則
この法律において「警備業務」とは、次の各号のいずれかに該当する業務であつて、他人の需要に応じて行うものをいう。
事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等(以下「警備業務対象施設」という。)における盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務
この法律において「警備業」とは、警備業務を行なう営業をいう。
この法律において「警備業者」とは、第四条の認定を受けて警備業を営む者をいう。
この法律において「警備員」とは、警備業者の使用人 その他の従業者で警備業務に従事するものをいう。
この法律において「機械警備業務」とは、警備業務用機械装置(警備業務対象施設に設置する機器により感知した盗難等の事故の発生に関する情報を当該警備業務対象施設以外の施設に設置する機器に送信し、及び受信するための装置で内閣府令で定めるものをいう。)を使用して行う第一項第一号の警備業務をいう。
この法律において「機械警備業」とは、機械警備業務を行う警備業をいう。
第二章 警備業の認定等
次の各号のいずれかに該当する者は、警備業を営んではならない。
禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して五年を経過しない者
最近五年間に、この法律の規定、この法律に基づく命令の規定 若しくは処分に違反し、又は警備業務に関し他の法令の規定に違反する重大な不正行為で国家公安委員会規則で定めるものをした者
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第十二条 若しくは第十二条の六の規定による命令 又は同法第十二条の四第二項の規定による指示を受けた者であつて、当該命令 又は指示を受けた日から起算して三年を経過しないもの
営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者。
ただし、その者が警備業者の相続人であつて、その法定代理人が前各号 及び第十号のいずれにも該当しない場合を除くものとする。
営業所ごと 及び当該営業所において取り扱う警備業務の区分(前条第一項各号の警備業務の区分をいう。以下同じ。)ごとに第二十二条第一項の警備員指導教育責任者を選任すると認められないことについて相当な理由がある者
法人でその役員(業務を執行する社員、取締役、執行役 又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問 その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役 又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。)のうちに第一号から第七号までのいずれかに該当する者があるもの
第四号に該当する者が出資、融資、取引 その他の関係を通じてその事業活動に支配的な影響力を有する者
警備業を営もうとする者は、前条各号のいずれにも該当しないことについて、都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)の認定を受けなければならない。
前条の認定を受けようとする者は、その主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に、次の事項を記載した認定申請書を提出しなければならない。
この場合において、当該認定申請書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
公安委員会は、認定申請書を提出した者が第三条各号のいずれにも該当しないと認定したときは、その者に対し、その旨を通知するとともに、速やかに認定証を交付しなければならない。
公安委員会は、認定申請書を提出した者が第三条各号のいずれかに該当すると認めたときは、内閣府令で定めるところにより、その者に対し、その旨を通知しなければならない。
認定証の有効期間(第七条第二項の規定により認定証の有効期間が更新された場合にあつては、当該更新された認定証の有効期間。以下同じ。)は、認定を受けた日(認定証の有効期間が更新された場合にあつては、更新前の認定証の有効期間が満了した日の翌日)から起算して五年とする。
警備業者は、認定証をその主たる営業所の見やすい場所に掲示しなければならない。
公安委員会は、認定証の有効期間の更新を申請した者が第三条各号のいずれにも該当しないと認めたときは、認定証の有効期間を更新しなければならない。
公安委員会は、認定証の有効期間の更新を申請した者が第三条各号のいずれかに該当すると認めたときは、内閣府令で定めるところにより、その者に対し、認定証の有効期間を更新しない旨を通知しなければならない。
第五条第一項の規定は、認定証の有効期間の更新を受けようとする者について準用する。
この場合において、
同項中
「認定申請書」とあるのは、
「認定証更新申請書」と
読み替えるものとする。
公安委員会は、第四条の認定を受けた者について、次の各号に掲げるいずれかの事実が判明したときは、その認定を取り消すことができる。
第三条各号(第九号を除く。)に掲げる者のいずれかに該当していること。
正当な事由がないのに、認定を受けてから六月以内に営業を開始せず、又は引き続き六月以上営業を休止し、現に営業を営んでいないこと。
三月以上所在不明であること。
警備業者は、その主たる営業所の所在する都道府県以外の都道府県の区域内に営業所を設け、又は当該区域内で警備業務(内閣府令で定めるものを除く。)を行おうとするときは、内閣府令で定めるところにより、当該都道府県の区域を管轄する公安委員会に、次の事項を記載した届出書を提出しなければならない。
この場合において、当該届出書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
第五条第一項第一号 及び第四号に掲げる事項
前二号に掲げるもののほか、内閣府令で定める事項
警備業者は、警備業を廃止したときは、内閣府令で定めるところにより、公安委員会に、廃止の年月日 その他の内閣府令で定める事項を記載した届出書を提出しなければならない。
前項の規定による届出があつたときは、認定は、その効力を失う。
警備業者は、第五条第一項各号に掲げる事項に変更があつたときは、内閣府令で定めるところにより、主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に、変更に係る事項 その他の内閣府令で定める事項を記載した届出書を提出しなければならない。
この場合において、当該届出書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
公安委員会は、警備業者が第五条第一項第一号、第二号(主たる営業所に係る部分に限る。)又は第四号に掲げる事項に変更があつたことを理由として前項の規定により届出書を提出した場合においては、当該届出書に記載された内容を、当該警備業者が営業所を設け、又は第九条に規定する警備業務を行つている都道府県の区域を管轄する他の公安委員会に通知するものとする。
第一項の規定により届出書を提出する場合において、当該届出書に係る事項が認定証の記載事項に該当するときは、その書換えを受けなければならない。
第一項の規定は、第九条第三号に掲げる事項の変更について準用する。
この場合において、
「主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会」とあるのは、
「当該変更に係る公安委員会」と
読み替えるものとする。
認定証の交付を受けた者は、次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、遅滞なく、認定証(第四号の場合にあつては、発見し、又は回復した認定証)をその主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に返納しなければならない。
認定証の交付を受けた者が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、当該各号に定める者は、遅滞なく、認定証をその主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会に返納しなければならない。
死亡した場合
同居の親族 又は法定代理人
法人が合併により消滅した場合
合併後存続し、又は合併により設立された法人の代表者
第一項(第一号 及び第四号を除く。)又は前項の規定により認定証を返納すべき者は、第九条の規定による届出をした公安委員会に、内閣府令で定める事項を記載した届出書を提出しなければならない。
第三章 警備業務
十八歳未満の者 又は第三条第一号から第七号までのいずれかに該当する者は、警備員となつてはならない。
警備業者は、前項に規定する者を警備業務に従事させてはならない。
警備業者は、警備業務(内閣府令で定めるものを除く。以下 この項 及び次条第二項において同じ。)を行おうとする都道府県の区域を管轄する公安委員会に、当該公安委員会の管轄区域内において警備業務を行うに当たつて用いようとする服装の色、型式 その他内閣府令で定める事項を記載した届出書を提出しなければならない。
この場合において、当該届出書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
第十一条第一項の規定は、前項の規定により届け出るべき事項の変更について準用する。
この場合において、
「主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会」とあるのは、
「当該変更に係る公安委員会」と
読み替えるものとする。
前条第二項の規定は警備業務を行うに当たつて携帯しようとする護身用具の届出について、第十一条第一項の規定は当該届出に係る事項の変更について準用する。
この場合において、
前条第二項中
「用いようとする服装の色、型式」とあるのは
「携帯しようとする護身用具の種類、規格」と、
第十一条第一項中
「主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会」とあるのは
「当該変更に係る公安委員会」と
読み替えるものとする。
警備業者は、警備業務(第二条第一項第一号から第三号までのいずれかに該当するものに限る。以下 この条 並びに第二十三条第一項、第二項 及び第四項において同じ。)のうち、その実施に専門的知識 及び能力を要し、かつ、事故が発生した場合には不特定 又は多数の者の生命、身体 又は財産に危険を生ずるおそれがあるものとして国家公安委員会規則で定める種別(以下単に「種別」という。)のものを行うときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、その種別ごとに第二十三条第四項の合格証明書の交付を受けている警備員に、当該種別に係る警備業務を実施させなければならない。
警備業者は、警備業務の依頼者と警備業務を行う契約を締結しようとするときは、当該契約を締結するまでに、内閣府令で定めるところにより、当該契約の概要について記載した書面をその者に交付しなければならない。
警備業者は、警備業務を行う契約を締結したときは、遅滞なく、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項について当該契約の内容を明らかにする書面を当該警備業務の依頼者に交付しなければならない。
前各号に掲げるもののほか、内閣府令で定める事項
警備業者は、前二項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、当該警備業務の依頼者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法 その他の情報通信の技術を利用する方法であつて内閣府令で定めるものにより提供することができる。
この場合において、当該警備業者は、当該書面を交付したものとみなす。
第四章 教育等
第一節 教育及び指導監督
警備業者は、その警備員に対し、警備業務を適正に実施させるため、この章の規定によるほか、内閣府令で定めるところにより教育を行うとともに、必要な指導 及び監督をしなければならない。
警備業者は、営業所(警備員の属しないものを除く。)ごと 及び当該営業所において取り扱う警備業務の区分ごとに、警備員の指導 及び教育に関する計画を作成し、その計画に基づき警備員を指導し、及び教育する業務で内閣府令で定めるものを行う警備員指導教育責任者を、次項の警備員指導教育責任者資格者証の交付を受けている者のうちから、選任しなければならない。
ただし、当該営業所の警備員指導教育責任者として選任した者が欠けるに至つたときは、その日から十四日間は、警備員指導教育責任者を選任しておかなくてもよい。
公安委員会は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、警備員指導教育責任者資格者証を交付する。
公安委員会が国家公安委員会規則で定めるところにより警備員の指導 及び教育に関する業務に関し前号に掲げる者と同等以上の知識 及び能力を有すると認める者
第二項の規定にかかわらず、公安委員会は、次の各号のいずれかに該当する者に対しては、警備員指導教育責任者資格者証の交付を行わない。
第三条第一号から第六号までのいずれかに該当する者
第七項第二号 又は第三号に該当することにより警備員指導教育責任者資格者証の返納を命ぜられ、その日から起算して三年を経過しない者
公安委員会は、警備員指導教育責任者資格者証の交付を受けた者が次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、内閣府令で定めるところにより、その警備員指導教育責任者資格者証の返納を命ずることができる。
第三条第一号から第六号までのいずれかに該当するに至つたとき。
この法律、この法律に基づく命令 又は第十七条第一項の規定に基づく都道府県公安委員会規則の規定に違反し、その情状が警備員指導教育責任者として不適当であると認められるとき。
第二節 検定
前項の検定は、警備員 又は警備員になろうとする者が、その種別の警備業務に関する知識 及び能力を有するかどうかを学科試験 及び実技試験により判定することによつて行う。
前項の場合において、国家公安委員会の登録を受けた者が行う講習会(以下単に「講習会」という。)の課程を修了した者については、国家公安委員会規則で定めるところにより、同項の学科試験 又は実技試験の全部 又は一部を免除することができる。
公安委員会は、第一項の検定に合格した者に対し、警備業務の種別ごとに合格証明書を交付する。
前条第四項から第六項までの規定は合格証明書の交付、書換え 及び再交付について、同条第七項の規定は合格証明書の交付を受けた者について準用する。
この場合において、
同条第四項中
「第二項」とあるのは
「第二十三条第四項」と、
同項第一号中
「未成年者」とあるのは
「十八歳未満の者」と、
同項第二号中
「第六号」とあるのは
「第七号」と、
同項第三号中
「第七項第二号」とあるのは
「第二十三条第五項において読み替えて準用する第七項第二号」と、
「警備員指導教育責任者資格者証の返納」とあるのは
「合格証明書の返納」と、
同条第七項第一号中
「第六号」とあるのは
「第七号」と、
同項第三号中
「警備員指導教育責任者」とあるのは
「警備員」と
読み替えるものとする。
前各項に定めるもののほか、第一項の検定の試験科目、受験手続 その他同項の検定の実施について必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。
前条第三項の登録は、講習会を行おうとする者の申請により行う。
次の各号のいずれかに該当する者は、第二十三条第三項の登録を受けることができない。
この法律 又はこの法律に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
第三十五条の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
法人であつて、その業務を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
国家公安委員会は、第二十四条の規定により登録を申請した者(以下 この項において「登録申請者」という。)が次に掲げる要件のすべてに適合しているときは、その登録をしなければならない。
この場合において、登録に関して必要な手続は、内閣府令で定める。
その行う講習会が、別表の上欄に掲げる科目について、それぞれ同表の中欄に掲げる施設 及び設備を用いて、それぞれ同表の下欄に掲げる講師により行われるものであること。
登録申請者が、警備業者に支配されているものとして次のいずれかに該当するものでないこと。
登録申請者が株式会社である場合にあつては、警備業者がその親法人(会社法(平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第一項に規定する親法人をいう。)であること。
登録申請者の役員(持分会社(会社法第五百七十五条第一項に規定する持分会社をいう。)にあつては、業務を執行する社員)に占める警備業者の役員 又は職員(過去二年間に当該警備業者の役員 又は職員であつた者を含む。)の割合が二分の一を超えていること。
登録申請者(法人にあつては、その代表権を有する役員)が、警備業者の役員 又は職員(過去二年間に当該警備業者の役員 又は職員であつた者を含む。)であること。
第二十三条第三項の登録を受けた者(以下「登録講習機関」という。)の氏名 又は名称 及び住所 並びに法人にあつては、その代表者の氏名
第二十三条第三項の登録は、三年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
前三条の規定は、前項の登録の更新について準用する。
登録講習機関は、公正に、かつ、第二十六条第一項第一号に掲げる要件 及び国家公安委員会規則で定める基準に適合する方法により講習会を行わなければならない。
登録講習機関は、第二十六条第二項第二号 又は第三号に掲げる事項を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、その旨を国家公安委員会に届け出なければならない。
登録講習機関は、講習会の業務に関する規程(次項において「業務規程」という。)を定め、講習会の業務の開始前に、国家公安委員会に届け出なければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
登録講習機関は、講習会の業務の全部 又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を国家公安委員会に届け出なければならない。
登録講習機関は、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年度の財産目録、貸借対照表 及び損益計算書 又は収支計算書 並びに事業報告書(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式 その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。次項 及び第六十条第二号において「財務諸表等」という。)を作成し、五年間事務所に備えて置かなければならない。
講習会を受講しようとする者 その他の利害関係人は、登録講習機関の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
ただし、第二号 又は第四号の請求をするには、登録講習機関の定めた費用を支払わなければならない。
前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて内閣府令で定めるものにより提供することの請求 又は当該事項を記載した書面の交付の請求
国家公安委員会は、登録講習機関が第二十六条第一項各号のいずれかに適合しなくなつたと認めるときは、その登録講習機関に対し、これらの規定に適合するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
国家公安委員会は、登録講習機関が第二十八条の規定に違反していると認めるときは、その登録講習機関に対し、講習会を行うべきこと 又は講習会の実施の方法 その他の業務の方法の改善に関し必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
国家公安委員会は、登録講習機関が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて講習会の業務の全部 若しくは一部の停止を命ずることができる。
第二十五条第一号 又は第三号に該当するに至つたとき。
第二十九条から第三十一条まで、第三十二条第一項 又は次条の規定に違反したとき。
正当な理由がないのに第三十二条第二項各号の規定による請求を拒んだとき。
前二条の規定による命令に違反したとき。
不正の手段により第二十三条第三項の登録を受けたとき。
登録講習機関は、内閣府令で定めるところにより、帳簿を備え、講習会に関し内閣府令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
前項の規定により職員が立入検査をする場合においては、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
国家公安委員会は、次に掲げる場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
第二十三条第三項の登録をしたとき。
第二十九条の規定による届出があつたとき。
第三十一条の規定による届出があつたとき。
第三十五条の規定により第二十三条第三項の登録を取り消し、又は講習会の業務の停止を命じたとき。
第五章 機械警備業
機械警備業を営む警備業者(以下「機械警備業者」という。)は、機械警備業務を行おうとするときは、当該機械警備業務に係る受信機器を設置する施設(以下「基地局」という。)又は送信機器を設置する警備業務対象施設の所在する都道府県の区域ごとに、当該区域を管轄する公安委員会に、次の事項を記載した届出書を提出しなければならない。
この場合において、当該届出書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
当該機械警備業務に係る基地局の名称 及び所在地 並びに第四十二条第一項の規定により選任する機械警備業務管理者の氏名 及び住所
前二号に掲げるもののほか、内閣府令で定める事項
機械警備業者は、前条の規定による届出をした公安委員会の管轄区域内における基地局を廃止したとき、その他当該区域内において機械警備業務を行わないこととなつたとき、又は同条第二号 若しくは第三号に掲げる事項に変更があつたときは、当該公安委員会に、基地局の廃止等に係る事項 その他の内閣府令で定める事項を記載した届出書を提出しなければならない。
この場合において、当該届出書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
機械警備業者は、基地局ごとに、警備業務用機械装置の運用を監督し、警備員に対する指令業務を統制し、その他機械警備業務を管理する業務で内閣府令で定めるものを行う機械警備業務管理者を、次項の機械警備業務管理者資格者証の交付を受けている者のうちから、選任しなければならない。
公安委員会は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、機械警備業務管理者資格者証を交付する。
第二十二条第一項ただし書の規定は基地局の機械警備業務管理者として選任した者が欠けるに至つた場合について、同条第四項から第六項までの規定は機械警備業務管理者資格者証の交付、書換え 及び再交付について、同条第七項の規定は機械警備業務管理者資格者証の交付を受けた者について準用する。
この場合において、
同条第四項中
「第二項」とあるのは
「第四十二条第二項」と、
同項第二号中
「該当する者」とあるのは
「該当する者 又は心身の障害により機械警備業務管理者の業務を適正に行うことができない者として国家公安委員会規則で定めるもの」と、
同項第三号中
「第七項第二号」とあるのは
「第四十二条第三項において読み替えて準用する第七項第二号」と、
「警備員指導教育責任者資格者証の返納」とあるのは
「機械警備業務管理者資格者証の返納」と、
同条第七項第一号中
「いずれか」とあるのは
「いずれか 又は第四十二条第三項において読み替えて準用する第四項第二号に規定する国家公安委員会規則で定める者」と、
同項第三号中
「警備員指導教育責任者」とあるのは
「機械警備業務管理者」と
読み替えるものとする。
機械警備業者は、都道府県公安委員会規則で定める基準に従い、基地局において盗難等の事故の発生に関する情報を受信した場合に、速やかに、現場における警備員による事実の確認 その他の必要な措置が講じられるようにするため、必要な数の警備員、待機所(警備員の待機する施設をいう。以下同じ。)及び車両 その他の装備を適正に配置しておかなければならない。
前二号に掲げるもののほか、内閣府令で定める事項
第六章 監督
警備業者は、内閣府令で定めるところにより、営業所ごとに、警備員の名簿 その他の内閣府令で定める書類を備えて、必要な事項を記載しなければならない。
第三十八条第二項 及び第三項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
公安委員会は、警備業者 又はその警備員が、この法律、この法律に基づく命令 若しくは第十七条第一項の規定に基づく都道府県公安委員会規則の規定に違反し、又は警備業務に関し他の法令の規定に違反した場合において、警備業務の適正な実施が害されるおそれがあると認められるときは、当該警備業者に対し、当該警備員を警備業務に従事させない措置 その他の必要な措置をとるべきことを指示することができる。
公安委員会は、警備業者 又はその警備員が、この法律、この法律に基づく命令 若しくは第十七条第一項の規定に基づく都道府県公安委員会規則の規定に違反し、若しくは警備業務に関し他の法令の規定に違反した場合において、警備業務の適正な実施が著しく害されるおそれがあると認められるとき、又は警備業者が前条の規定による指示に違反したときは、当該警備業者に対し、六月以内の期間を定めて当該公安委員会の管轄区域内における警備業務に係る営業の全部 又は一部の停止を命ずることができる。
公安委員会は、次の各号のいずれかに該当する者があるときは、その者に対し、営業の廃止を命ずることができる。
第五条第三項 又は第七条第三項の規定による通知を受けて警備業を営んでいる者
第八条の規定により認定を取り消されて警備業を営んでいる者
前二号に掲げる者のほか、第三条各号(第九号を除く。)のいずれかに該当する者で警備業を営んでいるもの(第四条の認定を受けている者を除く。)
公安委員会は、前条の規定による処分(同条第二項第二号に掲げる者に係る同項の規定による処分を除く。以下この条において同じ。)をしようとするときは、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
第八条、第二十二条第七項(第二十三条第五項 及び第四十二条第三項において準用する場合を含む。以下 この条 及び次条において同じ。)又は前条の規定による処分に係る聴聞を行うに当たつては、その期日の一週間前までに、行政手続法第十五条第一項の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日 及び場所を公示しなければならない。
前項の通知を行政手続法第十五条第三項に規定する方法によつて行う場合においては、同条第一項の規定により聴聞の期日までにおくべき相当な期間は、二週間を下回つてはならない。
第八条、第二十二条第七項 又は前条の規定による処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
第八条、第二十二条第七項 又は前条の規定による処分に係る聴聞の主宰者は、聴聞の期日において必要があると認めるときは、警備業務に関する事項に関し専門的知識を有する参考人 又は当該事案の関係人の出頭を求めて意見を聴取することができる。
公安委員会がそのあらかじめ指定する医師の診断に基づき第三条第六号 若しくは第七号 又は第四十二条第三項において読み替えて準用する第二十二条第四項第二号(第三条第一号から第五号までに係る部分を除く。)に該当すると認めた者について行う第八条、第二十二条第七項 又は第四十九条の規定による処分 及び同条第二項第二号に掲げる者に係る同項の規定による処分については、行政手続法第三章(第十二条 及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。
第七章 雑則
都道府県は、第二十三条第一項の検定に係る手数料の徴収については、政令で定める者から、実費の範囲内において、警備業務の種別に応じ、当該事務の特性を勘案して政令で定める額を徴収することを標準として条例を定めなければならない。
この法律の規定に基づき政令、内閣府令、国家公安委員会規則 又は都道府県公安委員会規則を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ政令、内閣府令、国家公安委員会規則 又は都道府県公安委員会規則で、その制定 又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
この法律に特別の定めがあるもののほか、この法律の実施のための手続 その他 この法律の施行に関し必要な事項は、内閣府令で定める。
第八章 罰則
次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役 若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第三十五条の規定による業務の停止の命令に違反した者
第四十九条第一項 又は第二項の規定による営業の停止 又は廃止の命令に違反した者
次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
第五条第一項の規定による認定の申請をしないで、又はこれに係る同条第二項 若しくは第三項の規定による通知を受ける前に警備業を営んだ者
第七条第一項の規定による認定証の有効期間の更新の申請をしないで、認定証の有効期間の満了後引き続き警備業を営んだ者
第十三条の規定に違反して他人に警備業を営ませた者
第十九条の規定に違反して、書面を交付せず、又は同条に規定する事項が記載されていない書面 若しくは虚偽の記載のある書面を交付した者
第二十二条第一項の規定に違反して警備員指導教育責任者を選任しなかつた者
第四十条の規定に違反して届出をしなかつた者
第四十八条の規定による指示に違反した者
偽りその他不正の手段により第四条の認定 又は第七条第一項の認定証の有効期間の更新を受けた者
次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
第五条第一項(第七条第四項において準用する場合を含む。)の認定申請書 若しくは認定証更新申請書 又は添付書類に虚偽の記載をして提出した者
第六条の規定に違反して認定証を掲示しなかつた者
第九条、第十条第一項、第十一条第一項(同条第四項、第十六条第三項 及び第十七条第二項において準用する場合を含む。以下 この号において同じ。)、第十六条第二項(第十七条第二項において準用する場合を含む。以下 この号において同じ。)若しくは第四十一条の規定に違反して届出をせず、又は第九条、第十条第一項、第十一条第一項、第十六条第二項、第四十条 若しくは第四十一条の届出書 若しくは添付書類に虚偽の記載をして提出した者
第十二条第一項の規定に違反して認定証を返納しなかつた者
第二十二条第七項(第二十三条第五項 及び第四十二条第三項において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者
第三十一条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
第三十六条の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつた者
第三十七条 若しくは第四十六条の規定による報告 若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告 若しくは資料の提出をし、又は第三十八条第一項 若しくは第四十七条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
第四十二条第一項の規定に違反して機械警備業務管理者を選任しなかつた者
第四十四条 又は第四十五条に規定する書類を備え付けず、又はこれに必要な事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をした者
法人の代表者 又は法人 若しくは人の代理人、使用人 その他の従業者が、その法人 又は人の業務に関し、前三条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人 又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の過料に処する。
第十二条第二項の規定に違反して認定証を返納しなかつた者 又は同条第三項の規定に違反して届出をせず、若しくは虚偽の届出をした者
第三十二条第一項の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに同条第二項各号の規定による請求を拒んだ者