老人福祉法
第一章 総則
国 及び地方公共団体は、老人の福祉に関係のある施策を講ずるに当たつては、その施策を通じて、前二条に規定する基本的理念が具現されるように配慮しなければならない。
国は、老人の日においてその趣旨にふさわしい事業を実施するよう努めるものとし、国 及び地方公共団体は、老人週間において老人の団体 その他の者によつてその趣旨にふさわしい行事が実施されるよう奨励しなければならない。
この法律において、「老人居宅生活支援事業」とは、老人居宅介護等事業、老人デイサービス事業、老人短期入所事業、小規模多機能型居宅介護事業、認知症対応型老人共同生活援助事業 及び複合型サービス福祉事業をいう。
この法律において、「老人居宅介護等事業」とは、第十条の四第一項第一号の措置に係る者 又は介護保険法(平成九年法律第百二十三号)の規定による訪問介護に係る居宅介護サービス費 若しくは定期巡回・随時対応型訪問介護看護 若しくは夜間対応型訪問介護に係る地域密着型介護サービス費の支給に係る者 その他の政令で定める者につき、これらの者の居宅において入浴、排せつ、食事等の介護 その他の日常生活を営むのに必要な便宜であつて厚生労働省令で定めるものを供与する事業 又は同法第百十五条の四十五第一項第一号イに規定する第一号訪問事業(以下「第一号訪問事業」という。)であつて厚生労働省令で定めるものをいう。
この法律において、「老人デイサービス事業」とは、第十条の四第一項第二号の措置に係る者 又は介護保険法の規定による通所介護に係る居宅介護サービス費、地域密着型通所介護 若しくは認知症対応型通所介護に係る地域密着型介護サービス費 若しくは介護予防認知症対応型通所介護に係る地域密着型介護予防サービス費の支給に係る者 その他の政令で定める者(その者を現に養護する者を含む。)を特別養護老人ホーム その他の厚生労働省令で定める施設に通わせ、これらの者につき入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練、介護方法の指導 その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する事業 又は同法第百十五条の四十五第一項第一号ロに規定する第一号通所事業(以下「第一号通所事業」という。)であつて厚生労働省令で定めるものをいう。
この法律において、「老人短期入所事業」とは、第十条の四第一項第三号の措置に係る者 又は介護保険法の規定による短期入所生活介護に係る居宅介護サービス費 若しくは介護予防短期入所生活介護に係る介護予防サービス費の支給に係る者 その他の政令で定める者を特別養護老人ホーム その他の厚生労働省令で定める施設に短期間入所させ、養護する事業をいう。
この法律において、「小規模多機能型居宅介護事業」とは、第十条の四第一項第四号の措置に係る者 又は介護保険法の規定による小規模多機能型居宅介護に係る地域密着型介護サービス費 若しくは介護予防小規模多機能型居宅介護に係る地域密着型介護予防サービス費の支給に係る者 その他の政令で定める者につき、これらの者の心身の状況、置かれている環境等に応じて、それらの者の選択に基づき、それらの者の居宅において、又は厚生労働省令で定めるサービスの拠点に通わせ、若しくは短期間宿泊させ、当該拠点において、入浴、排せつ、食事等の介護 その他の日常生活を営むのに必要な便宜であつて厚生労働省令で定めるもの及び機能訓練を供与する事業をいう。
この法律において、「認知症対応型老人共同生活援助事業」とは、第十条の四第一項第五号の措置に係る者 又は介護保険法の規定による認知症対応型共同生活介護に係る地域密着型介護サービス費 若しくは介護予防認知症対応型共同生活介護に係る地域密着型介護予防サービス費の支給に係る者 その他の政令で定める者につき、これらの者が共同生活を営むべき住居において入浴、排せつ、食事等の介護 その他の日常生活上の援助を行う事業をいう。
この法律において、「複合型サービス福祉事業」とは、第十条の四第一項第六号の措置に係る者 又は介護保険法の規定による複合型サービス(訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護 又は小規模多機能型居宅介護(以下「訪問介護等」という。)を含むものに限る。)に係る地域密着型介護サービス費の支給に係る者 その他の政令で定める者につき、同法に規定する訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所介護、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、短期入所療養介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護 又は小規模多機能型居宅介護を二種類以上組み合わせることにより提供されるサービスのうち、当該訪問看護 及び小規模多機能型居宅介護の組合せ その他の居宅要介護者について一体的に提供されることが特に効果的かつ効率的なサービスの組合せにより提供されるサービスとして厚生労働省令で定めるものを供与する事業をいう。
この法律において、「老人福祉施設」とは、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、老人福祉センター 及び老人介護支援センターをいう。
六十五歳以上の者(六十五歳未満の者であつて特に必要があると認められるものを含む。以下同じ。)又はその者を現に養護する者(以下「養護者」という。)に対する第十条の四 及び第十一条の規定による福祉の措置は、その六十五歳以上の者が居住地を有するときは、その居住地の市町村が、居住地を有しないか、又はその居住地が明らかでないときは、その現在地の市町村が行うものとする。
ただし、同条第一項第一号 若しくは第二号の規定により入所している六十五歳以上の者 又は生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第三十条第一項ただし書の規定により同法第三十八条第二項に規定する救護施設、同条第三項に規定する更生施設 若しくは同法第三十条第一項ただし書に規定するその他の適当な施設に入所している六十五歳以上の者については、これらの者が入所前に居住地を有した者であるときは、その居住地の市町村が、これらの者が入所前に居住地を有しないか、又はその居住地が明らかでなかつた者であるときは、入所前におけるこれらの者の所在地の市町村が行うものとする。
市町村の設置する福祉事務所(社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)に定める福祉に関する事務所をいう。以下同じ。)は、この法律の施行に関し、主として前条第二項各号に掲げる業務を行うものとする。
市 及び福祉事務所を設置する町村は、その設置する福祉事務所に、福祉事務所の長(以下「福祉事務所長」という。)の指揮監督を受けて、主として次に掲げる業務を行う所員として、社会福祉主事を置かなければならない。
第五条の四第二項第二号に規定する業務のうち、専門的技術を必要とする業務を行うこと。
都道府県は、その設置する福祉事務所に、福祉事務所長の指揮監督を受けて、主として前条第一項第一号に掲げる業務のうち専門的技術を必要とするものを行う所員として、社会福祉主事を置くことができる。
民生委員法(昭和二十三年法律第百九十八号)に定める民生委員は、この法律の施行について、市町村長、福祉事務所長 又は社会福祉主事の事務の執行に協力するものとする。
身体上 又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障がある老人の介護等に関する措置については、この法律に定めるもののほか、介護保険法の定めるところによる。
この法律に基づく福祉の措置の実施に当たつては、前条に規定する介護保険法に基づく措置との連携 及び調整に努めなければならない。
第二章 福祉の措置
市町村は、六十五歳以上の者であつて、身体上 又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、心身の状況、その置かれている環境等に応じて、自立した日常生活を営むために最も適切な支援が総合的に受けられるように、次条 及び第十一条の措置 その他地域の実情に応じたきめ細かな措置の積極的な実施に努めるとともに、これらの措置、介護保険法に規定する居宅サービス、地域密着型サービス、居宅介護支援、施設サービス、介護予防サービス、地域密着型介護予防サービス 及び介護予防支援、生活支援等(心身の状況の把握 その他の六十五歳以上の者の地域における自立した日常生活の支援 及び要介護状態 若しくは要支援状態となることの予防 又は要介護状態 若しくは要支援状態の軽減 若しくは悪化の防止をいう。第十二条の三において同じ。)並びに老人クラブ その他老人の福祉を増進することを目的とする事業を行う者 及び民生委員の活動の連携 及び調整を図る等地域の実情に応じた体制の整備に努めなければならない。
市町村は、前項の体制の整備に当たつては、六十五歳以上の者が身体上 又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障が生じた場合においても、引き続き居宅において日常生活を営むことができるよう配慮しなければならない。
六十五歳以上の者であつて、身体上 又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護(厚生労働省令で定める部分に限る。第二十条の八第四項において同じ。)若しくは夜間対応型訪問介護 又は第一号訪問事業を利用することが著しく困難であると認めるときは、その者につき、政令で定める基準に従い、その者の居宅において第五条の二第二項の厚生労働省令で定める便宜を供与し、又は当該市町村以外の者に当該便宜を供与することを委託すること。
六十五歳以上の者であつて、身体上 又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護 若しくは介護予防認知症対応型通所介護 又は第一号通所事業を利用することが著しく困難であると認めるときは、その者(養護者を含む。)を、政令で定める基準に従い、当該市町村の設置する老人デイサービスセンター 若しくは第五条の二第三項の厚生労働省令で定める施設(以下「老人デイサービスセンター等」という。)に通わせ、同項の厚生労働省令で定める便宜を供与し、又は当該市町村以外の者の設置する老人デイサービスセンター等に通わせ、当該便宜を供与することを委託すること。
六十五歳以上の者であつて、養護者の疾病 その他の理由により、居宅において介護を受けることが一時的に困難となつたものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する短期入所生活介護 又は介護予防短期入所生活介護を利用することが著しく困難であると認めるときは、その者を、政令で定める基準に従い、当該市町村の設置する老人短期入所施設 若しくは第五条の二第四項の厚生労働省令で定める施設(以下「老人短期入所施設等」という。)に短期間入所させ、養護を行い、又は当該市町村以外の者の設置する老人短期入所施設等に短期間入所させ、養護することを委託すること。
六十五歳以上の者であつて、身体上 又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する小規模多機能型居宅介護 又は介護予防小規模多機能型居宅介護を利用することが著しく困難であると認めるときは、その者につき、政令で定める基準に従い、その者の居宅において、又は第五条の二第五項の厚生労働省令で定めるサービスの拠点に通わせ、若しくは短期間宿泊させ、当該拠点において、同項の厚生労働省令で定める便宜 及び機能訓練を供与し、又は当該市町村以外の者に当該便宜 及び機能訓練を供与することを委託すること。
六十五歳以上の者であつて、認知症(介護保険法第五条の二第一項に規定する認知症をいう。以下同じ。)であるために日常生活を営むのに支障があるもの(その者の認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者を除く。)が、やむを得ない事由により同法に規定する認知症対応型共同生活介護 又は介護予防認知症対応型共同生活介護を利用することが著しく困難であると認めるときは、その者につき、政令で定める基準に従い、第五条の二第六項に規定する住居において入浴、排せつ、食事等の介護 その他の日常生活上の援助を行い、又は当該市町村以外の者に当該住居において入浴、排せつ、食事等の介護 その他の日常生活上の援助を行うことを委託すること。
六十五歳以上の者であつて、身体上 又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する複合型サービス(訪問介護等(定期巡回・随時対応型訪問介護看護にあつては、厚生労働省令で定める部分に限る。)に係る部分に限る。第二十条の八第四項において同じ。)を利用することが著しく困難であると認めるときは、その者につき、政令で定める基準に従い、第五条の二第七項の厚生労働省令で定めるサービスを供与し、又は当該市町村以外の者に当該サービスを供与することを委託すること。
市町村は、六十五歳以上の者であつて、身体上 又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものにつき、前項各号の措置を採るほか、その福祉を図るため、必要に応じて、日常生活上の便宜を図るための用具であつて厚生労働大臣が定めるものを給付し、若しくは貸与し、又は当該市町村以外の者にこれを給付し、若しくは貸与することを委託する措置を採ることができる。
六十五歳以上の者であつて、環境上の理由 及び経済的理由(政令で定めるものに限る。)により居宅において養護を受けることが困難なものを当該市町村の設置する養護老人ホームに入所させ、又は当該市町村以外の者の設置する養護老人ホームに入所を委託すること。
六十五歳以上の者であつて、身体上 又は精神上著しい障害があるために常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることが困難なものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する地域密着型介護老人福祉施設 又は介護老人福祉施設に入所することが著しく困難であると認めるときは、その者を当該市町村の設置する特別養護老人ホームに入所させ、又は当該市町村以外の者の設置する特別養護老人ホームに入所を委託すること。
六十五歳以上の者であつて、養護者がないか、又は養護者があつてもこれに養護させることが不適当であると認められるものの養護を養護受託者(老人を自己の下に預つて養護することを希望する者であつて、市町村長が適当と認めるものをいう。以下同じ。)のうち政令で定めるものに委託すること。
市町村は、前項の規定により養護老人ホーム 若しくは特別養護老人ホームに入所させ、若しくは入所を委託し、又はその養護を養護受託者に委託した者が死亡した場合において、その葬祭(葬祭のために必要な処理を含む。以下同じ。)を行う者がないときは、その葬祭を行い、又はその者を入所させ、若しくは養護していた養護老人ホーム、特別養護老人ホーム 若しくは養護受託者にその葬祭を行うことを委託する措置を採ることができる。
市町村長は、第十条の四 又は前条第一項の措置を解除しようとするときは、あらかじめ、当該措置に係る者に対し、当該措置の解除の理由について説明するとともに、その意見を聴かなければならない。
ただし、当該措置に係る者から当該措置の解除の申出があつた場合 その他厚生労働省令で定める場合においては、この限りでない。
第十条の四 又は第十一条第一項の措置を解除する処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章(第十二条 及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。
地方公共団体は、老人の心身の健康の保持に資するための教養講座、レクリエーション その他広く老人が自主的かつ積極的に参加することができる事業(以下「老人健康保持事業」という。)を実施するように努めなければならない。
第三章 事業及び施設
国 及び都道府県以外の者は、厚生労働省令の定めるところにより、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出て、老人居宅生活支援事業を行うことができる。
前条の規定による届出をした者は、厚生労働省令で定める事項に変更を生じたときは、変更の日から一月以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
国 及び都道府県以外の者は、老人居宅生活支援事業を廃止し、又は休止しようとするときは、その廃止 又は休止の日の一月前までに、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
認知症対応型老人共同生活援助事業を行う者は、家賃、敷金 及び入浴、排せつ、食事等の介護 その他の日常生活上必要な便宜の供与の対価として受領する費用を除くほか、権利金 その他の金品を受領してはならない。
認知症対応型老人共同生活援助事業を行う者は、前項に規定する前払金を受領する場合においては、第五条の二第六項に規定する住居に入居した日から厚生労働省令で定める一定の期間を経過する日までの間に、当該入居 及び入浴、排せつ、食事等の介護 その他の日常生活上の援助につき契約が解除され、又は入居者の死亡により終了した場合に当該前払金の額から厚生労働省令で定める方法により算定される額を控除した額に相当する額を返還する旨の契約を締結しなければならない。
国 及び都道府県以外の者は、厚生労働省令の定めるところにより、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出て、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設 又は老人介護支援センターを設置することができる。
市町村 及び地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。第十六条第二項において同じ。)は、厚生労働省令の定めるところにより、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出て、養護老人ホーム 又は特別養護老人ホームを設置することができる。
社会福祉法人は、厚生労働省令の定めるところにより、都道府県知事の認可を受けて、養護老人ホーム 又は特別養護老人ホームを設置することができる。
国 及び都道府県以外の者は、社会福祉法の定めるところにより、軽費老人ホーム 又は老人福祉センターを設置することができる。
都道府県知事は、第四項の認可の申請があつた場合において、当該申請に係る養護老人ホーム 若しくは特別養護老人ホームの所在地を含む区域(介護保険法第百十八条第二項第一号の規定により当該都道府県が定める区域とする。)における養護老人ホーム 若しくは特別養護老人ホームの入所定員の総数が、第二十条の九第一項の規定により当該都道府県が定める都道府県老人福祉計画において定めるその区域の養護老人ホーム 若しくは特別養護老人ホームの必要入所定員総数に既に達しているか、又は当該申請に係る養護老人ホーム 若しくは特別養護老人ホームの設置によつてこれを超えることになると認めるとき、その他の当該都道府県老人福祉計画の達成に支障を生ずるおそれがあると認めるときは、第四項の認可をしないことができる。
前条第二項の規定による届出をした者は、厚生労働省令で定める事項に変更を生じたときは、変更の日から一月以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
前条第三項の規定による届出をし、又は同条第四項の規定による認可を受けた者は、厚生労働省令で定める事項を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
国 及び都道府県以外の者は、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設 又は老人介護支援センターを廃止し、又は休止しようとするときは、その廃止 又は休止の日の一月前までに、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
市町村 及び地方独立行政法人は、養護老人ホーム 又は特別養護老人ホームを廃止し、休止し、若しくはその入所定員を減少し、又はその入所定員を増加しようとするときは、その廃止、休止 若しくは入所定員の減少 又は入所定員の増加の日の一月前までに、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
第十五条第六項の規定は、前項の規定により社会福祉法人が養護老人ホーム 又は特別養護老人ホームの入所定員の増加の認可の申請をした場合について準用する。
都道府県が前項の条例を定めるに当たつては、第一号から第三号までに掲げる事項については厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとし、第四号に掲げる事項については厚生労働省令で定める基準を標準として定めるものとし、その他の事項については厚生労働省令で定める基準を参酌するものとする。
養護老人ホーム 及び特別養護老人ホームに配置する職員 及びその員数
養護老人ホーム 及び特別養護老人ホームの設置者は、第一項の基準を遵守しなければならない。
都道府県知事は、前条第一項の基準を維持するため、養護老人ホーム 又は特別養護老人ホームの長に対して、必要と認める事項の報告を求め、又は当該職員に、関係者に対して質問させ、若しくはその施設に立ち入り、設備、帳簿書類 その他の物件を検査させることができる。
前二項の規定による質問 又は立入検査を行う場合においては、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
第一項 及び第二項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
都道府県知事は、認知症対応型老人共同生活援助事業を行う者が第十四条の四の規定に違反したと認めるときは、当該者に対して、その改善に必要な措置を採るべきことを命ずることができる。
都道府県知事は、老人居宅生活支援事業を行う者 又は老人デイサービスセンター、老人短期入所施設 若しくは老人介護支援センターの設置者が、この法律 若しくはこれに基づく命令 若しくはこれらに基づいてする処分に違反したとき、又はその事業に関し不当に営利を図り、若しくは第五条の二第二項から第七項まで、第二十条の二の二 若しくは第二十条の三に規定する者の処遇につき不当な行為をしたときは、当該事業を行う者 又は当該施設の設置者に対して、その事業の制限 又は停止を命ずることができる。
都道府県知事は、前項の規定により、老人居宅生活支援事業 又は老人デイサービスセンター、老人短期入所施設 若しくは老人介護支援センターにつき、その事業の制限 又は停止を命ずる場合(第一項の命令に違反したことに基づいて認知症対応型老人共同生活援助事業の制限 又は停止を命ずる場合を除く。)には、あらかじめ、社会福祉法第七条第一項に規定する地方社会福祉審議会の意見を聴かなければならない。
都道府県知事は、養護老人ホーム 又は特別養護老人ホームの設置者がこの法律 若しくはこれに基づく命令 若しくはこれらに基づいてする処分に違反したとき、又は当該施設が第十七条第一項の基準に適合しなくなつたときは、その設置者に対して、その施設の設備 若しくは運営の改善 若しくはその事業の停止 若しくは廃止を命じ、又は第十五条第四項の規定による認可を取り消すことができる。
都道府県知事は、前項の規定により、養護老人ホーム 又は特別養護老人ホームにつき、その事業の廃止を命じ、又は設置の認可を取り消す場合には、あらかじめ、社会福祉法第七条第一項に規定する地方社会福祉審議会の意見を聞かなければならない。
老人居宅生活支援事業を行う者 並びに老人デイサービスセンター 及び老人短期入所施設の設置者は、第十条の四第一項の規定による委託を受けたときは、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。
養護老人ホーム 及び特別養護老人ホームの設置者は、第十一条の規定による入所の委託を受けたときは、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。
老人デイサービスセンターは、第十条の四第一項第二号の措置に係る者 又は介護保険法の規定による通所介護に係る居宅介護サービス費、地域密着型通所介護 若しくは認知症対応型通所介護に係る地域密着型介護サービス費 若しくは介護予防認知症対応型通所介護に係る地域密着型介護予防サービス費の支給に係る者 若しくは第一号通所事業であつて厚生労働省令で定めるものを利用する者 その他の政令で定める者(その者を現に養護する者を含む。)を通わせ、第五条の二第三項の厚生労働省令で定める便宜を供与することを目的とする施設とする。
老人短期入所施設は、第十条の四第一項第三号の措置に係る者 又は介護保険法の規定による短期入所生活介護に係る居宅介護サービス費 若しくは介護予防短期入所生活介護に係る介護予防サービス費の支給に係る者 その他の政令で定める者を短期間入所させ、養護することを目的とする施設とする。
養護老人ホームは、第十一条第一項第一号の措置に係る者を入所させ、養護するとともに、その者が自立した日常生活を営み、社会的活動に参加するために必要な指導 及び訓練 その他の援助を行うことを目的とする施設とする。
特別養護老人ホームは、第十一条第一項第二号の措置に係る者 又は介護保険法の規定による地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護に係る地域密着型介護サービス費 若しくは介護福祉施設サービスに係る施設介護サービス費の支給に係る者 その他の政令で定める者を入所させ、養護することを目的とする施設とする。
軽費老人ホームは、無料 又は低額な料金で、老人を入所させ、食事の提供 その他日常生活上必要な便宜を供与することを目的とする施設(第二十条の二の二から前条までに定める施設を除く。)とする。
老人介護支援センターの設置者(設置者が法人である場合にあつては、その役員)若しくはその職員 又はこれらの職にあつた者は、正当な理由なしに、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
第三章の二 老人福祉計画
市町村は、老人居宅生活支援事業 及び老人福祉施設による事業(以下「老人福祉事業」という。)の供給体制の確保に関する計画(以下「市町村老人福祉計画」という。)を定めるものとする。
市町村老人福祉計画においては、前項の目標のほか、次に掲げる事項について定めるよう努めるものとする。
前項の老人福祉事業の量の確保のための方策に関する事項
市町村は、第二項の目標(老人居宅生活支援事業、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設 及び特別養護老人ホームに係るものに限る。)を定めるに当たつては、介護保険法第百十七条第二項第一号に規定する介護給付等対象サービスの種類ごとの量の見込み(同法に規定する訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、地域密着型通所介護、認知症対応型共同生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、複合型サービス 及び介護福祉施設サービス 並びに介護予防短期入所生活介護、介護予防認知症対応型通所介護、介護予防小規模多機能型居宅介護 及び介護予防認知症対応型共同生活介護に係るものに限る。)並びに第一号訪問事業 及び第一号通所事業の量の見込みを勘案しなければならない。
厚生労働大臣は、市町村が第二項の目標(養護老人ホーム、軽費老人ホーム、老人福祉センター 及び老人介護支援センターに係るものに限る。)を定めるに当たつて参酌すべき標準を定めるものとする。
市町村老人福祉計画は、社会福祉法第百七条第一項に規定する市町村地域福祉計画 その他の法律の規定による計画であつて老人の福祉に関する事項を定めるものと調和が保たれたものでなければならない。
市町村は、市町村老人福祉計画(第二項に規定する事項に係る部分に限る。)を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、都道府県の意見を聴かなければならない。
市町村は、市町村老人福祉計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを都道府県知事に提出しなければならない。
都道府県は、市町村老人福祉計画の達成に資するため、各市町村を通ずる広域的な見地から、老人福祉事業の供給体制の確保に関する計画(以下「都道府県老人福祉計画」という。)を定めるものとする。
都道府県老人福祉計画においては、前項に規定する事項のほか、次に掲げる事項について定めるよう努めるものとする。
都道府県は、第二項の特別養護老人ホームの必要入所定員総数を定めるに当たつては、介護保険法第百十八条第二項第一号に規定する地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護に係る必要利用定員総数 及び介護保険施設の種類ごとの必要入所定員総数(同法に規定する介護老人福祉施設に係るものに限る。)を勘案しなければならない。
都道府県老人福祉計画は、社会福祉法第百八条第一項に規定する都道府県地域福祉支援計画 その他の法律の規定による計画であつて老人の福祉に関する事項を定めるものと調和が保たれたものでなければならない。
都道府県は、都道府県老人福祉計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。
第四章 費用
第十条の四第一項第一号から第四号まで 及び第六号の規定により市町村が行う措置に要する費用
第十条の四第一項第五号の規定により市町村が行う措置に要する費用
第十一条第一項第一号 及び第三号 並びに同条第二項の規定により市町村が行う措置に要する費用
第十一条第一項第二号の規定により市町村が行う措置に要する費用
第十条の四第一項各号 又は第十一条第一項第二号の措置に係る者が、介護保険法の規定により当該措置に相当する居宅サービス、地域密着型サービス、施設サービス、介護予防サービス 若しくは地域密着型介護予防サービスに係る保険給付を受け、又は第一号訪問事業 若しくは第一号通所事業を利用することができる者であるときは、市町村は、その限度において、前条第一号、第一号の二 又は第三号の規定による費用の支弁をすることを要しない。
都道府県は、政令の定めるところにより、市町村が第二十一条第一号の規定により支弁する費用については、その四分の一以内(居住地を有しないか、又は明らかでない第五条の四第一項に規定する六十五歳以上の者についての措置に要する費用については、その二分の一以内)を補助することができる。
都道府県は、前項に規定するもののほか、市町村 又は社会福祉法人に対し、老人の福祉のための事業に要する費用の一部を補助することができる。
社会福祉法第五十八条第二項から第四項までの規定は、前条の規定により補助金の交付を受け、又は国有財産特別措置法(昭和二十七年法律第二百十九号)第二条第二項第四号の規定 若しくは同法第三条第一項第四号 及び同条第二項の規定により普通財産の譲渡 若しくは貸付けを受けた社会福祉法人に準用する。
国は、政令の定めるところにより、市町村が第二十一条第一号の規定により支弁する費用については、その二分の一以内を補助することができる。
国は、前項に規定するもののほか、都道府県 又は市町村に対し、この法律に定める老人の福祉のための事業に要する費用の一部を補助することができる。
市町村は、第十一条第二項の規定により葬祭の措置を採る場合においては、その死者の遺留の金銭 及び有価証券を当該措置に要する費用に充て、なお足りないときは、遺留の物品を売却してその代金をこれに充てることができる。
市町村は、前項の費用について、その遺留の物品の上に他の債権者の先取特権に対して優先権を有する。
第十条の四第一項 及び第十一条の規定による措置に要する費用については、これを支弁した市町村の長は、当該措置に係る者 又はその扶養義務者(民法(明治二十九年法律第八十九号)に定める扶養義務者をいう。以下同じ。)から、その負担能力に応じて、当該措置に要する費用の全部 又は一部を徴収することができる。
前項の規定による費用の徴収は、徴収されるべき者の居住地 又は財産所在地の市町村に嘱託することができる。
第四章の二 有料老人ホーム
有料老人ホーム(老人を入居させ、入浴、排せつ 若しくは食事の介護、食事の提供 又はその他の日常生活上必要な便宜であつて厚生労働省令で定めるもの(以下「介護等」という。)の供与(他に委託して供与をする場合 及び将来において供与をすることを約する場合を含む。第十三項を除き、以下この条において同じ。)をする事業を行う施設であつて、老人福祉施設、認知症対応型老人共同生活援助事業を行う住居 その他厚生労働省令で定める施設でないものをいう。以下同じ。)を設置しようとする者は、あらかじめ、その施設を設置しようとする地の都道府県知事に、次の各号に掲げる事項を届け出なければならない。
前項の規定による届出をした者は、厚生労働省令で定める事項に変更を生じたときは、変更の日から一月以内に、その旨を当該都道府県知事に届け出なければならない。
第一項の規定による届出をした者は、その事業を廃止し、又は休止しようとするときは、その廃止 又は休止の日の一月前までに、その旨を当該都道府県知事に届け出なければならない。
都道府県知事は、前三項の規定による届出がされたときは、遅滞なく、その旨を、当該届出に係る有料老人ホームの設置予定地 又は所在地の市町村長に通知しなければならない。
市町村長は、第一項から第三項までの規定による届出がされていない疑いがある有料老人ホーム(高齢者の居住の安定確保に関する法律(平成十三年法律第二十六号)第七条第五項に規定する登録住宅を除く。)を発見したときは、遅滞なく、その旨を、当該有料老人ホームの設置予定地 又は所在地の都道府県知事に通知するよう努めるものとする。
有料老人ホームの設置者は、当該有料老人ホームの事業について、厚生労働省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。
有料老人ホームの設置者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該有料老人ホームに入居する者 又は入居しようとする者に対して、当該有料老人ホームにおいて供与をする介護等の内容 その他の厚生労働省令で定める事項に関する情報を開示しなければならない。
有料老人ホームの設置者は、家賃、敷金 及び介護等 その他の日常生活上必要な便宜の供与の対価として受領する費用を除くほか、権利金 その他の金品を受領してはならない。
有料老人ホームの設置者は、前項に規定する前払金を受領する場合においては、当該有料老人ホームに入居した日から厚生労働省令で定める一定の期間を経過する日までの間に、当該入居 及び介護等の供与につき契約が解除され、又は入居者の死亡により終了した場合に当該前払金の額から厚生労働省令で定める方法により算定される額を控除した額に相当する額を返還する旨の契約を締結しなければならない。
有料老人ホームの設置者は、当該有料老人ホームに係る有料老人ホーム情報(有料老人ホームにおいて供与をする介護等の内容 及び有料老人ホームの運営状況に関する情報であつて、有料老人ホームに入居しようとする者が有料老人ホームの選択を適切に行うために必要なものとして厚生労働省令で定めるものをいう。)を、厚生労働省令で定めるところにより、当該有料老人ホームの所在地の都道府県知事に対して報告しなければならない。
都道府県知事は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の規定により報告された事項を公表しなければならない。
都道府県知事は、この法律の目的を達成するため、有料老人ホームの設置者 若しくは管理者 若しくは設置者から介護等の供与(将来において供与をすることを含む。)を委託された者(以下「介護等受託者」という。)に対して、その運営の状況に関する事項 その他必要と認める事項の報告を求め、又は当該職員に、関係者に対して質問させ、若しくは当該有料老人ホーム 若しくは当該介護等受託者の事務所 若しくは事業所に立ち入り、設備、帳簿書類 その他の物件を検査させることができる。
第十八条第三項 及び第四項の規定は、前項の規定による質問 又は立入検査について準用する。
都道府県知事は、有料老人ホームの設置者が第六項から第十一項までの規定に違反したと認めるとき、入居者の処遇に関し不当な行為をし、又はその運営に関し入居者の利益を害する行為をしたと認めるとき、その他入居者の保護のため必要があると認めるときは、当該設置者に対して、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
都道府県知事は、前二項の規定による命令をしたときは、その旨を公示しなければならない。
都道府県知事は、介護保険法第四十二条の二第一項本文の指定(地域密着型特定施設入居者生活介護の指定に係るものに限る。)を受けた有料老人ホームの設置者に対して第十六項の規定による命令をしたときは、遅滞なく、その旨を、当該指定をした市町村長に通知しなければならない。
都道府県知事は、有料老人ホームの設置者が第十六項の規定による命令を受けたとき、その他入居者の心身の健康の保持 及び生活の安定を図るため必要があると認めるときは、当該入居者に対し、介護等の供与を継続的に受けるために必要な助言 その他の援助を行うように努めるものとする。
その名称中に有料老人ホーム協会という文字を用いる一般社団法人は、有料老人ホームの入居者の保護を図るとともに、有料老人ホームの健全な発展に資することを目的とし、かつ、有料老人ホームの設置者を社員(以下この章において「会員」という。)とする旨の定款の定めがあるものに限り、設立することができる。
前項に規定する定款の定めは、これを変更することができない。
第一項に規定する一般社団法人(以下「協会」という。)は、成立したときは、成立の日から二週間以内に、登記事項証明書 及び定款の写しを添えて、その旨を、厚生労働大臣に届け出なければならない。
協会は、会員の名簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
協会でない者は、その名称中に有料老人ホーム協会という文字を用いてはならない。
協会に加入していない者は、その名称中に有料老人ホーム協会会員という文字を用いてはならない。
会員は、協会から前項の規定による求めがあつたときは、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。
厚生労働大臣は、前条第一項に規定する業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、協会に対し、当該業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
厚生労働大臣は、この章の規定の円滑な実施を図るため、厚生労働省令の定めるところにより、当該規定に基づく届出、報告 その他必要な事項について、協会に協力させることができる。
厚生労働大臣は、この章の規定の施行に必要な限度において、協会に対して、その業務 若しくは財産に関して報告 若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に、関係者に対して質問させ、若しくは協会の事務所に立ち入り、その業務 若しくは財産の状況 若しくは帳簿書類 その他の物件を検査させることができる。
第十八条第三項 及び第四項の規定は、前項の規定による質問 又は立入検査について準用する。
この場合において、
同条第三項中「前二項」とあり、及び同条第四項中「第一項 及び第二項」とあるのは、
「第三十一条の五第一項」と
読み替えるものとする。
第五章 雑則
市町村長は、六十五歳以上の者につき、その福祉を図るため特に必要があると認めるときは、民法第七条、第十一条、第十三条第二項、第十五条第一項、第十七条第一項、第八百七十六条の四第一項 又は第八百七十六条の九第一項に規定する審判の請求をすることができる。
市町村は、前条の規定による審判の請求の円滑な実施に資するよう、民法に規定する後見、保佐 及び補助(以下「後見等」という。)の業務を適正に行うことができる人材の育成 及び活用を図るため、研修の実施、後見等の業務を適正に行うことができる者の家庭裁判所への推薦 その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
都道府県は、市町村と協力して後見等の業務を適正に行うことができる人材の育成 及び活用を図るため、前項に規定する措置の実施に関し助言 その他の援助を行うように努めなければならない。
この法律中都道府県が処理することとされている事務で政令で定めるものは、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)及び同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(以下「中核市」という。)においては、政令の定めるところにより、指定都市 又は中核市(以下「指定都市等」という。)が処理するものとする。
この場合においては、この法律中都道府県に関する規定は、指定都市等に関する規定として、指定都市等に適用があるものとする。
第十八条第二項 及び第十九条第一項の規定により都道府県知事の権限に属するものとされている事務(同項の規定による認可の取消しを除く。)又は第二十九条第十三項、第十五項 及び第十六項の規定により都道府県知事の権限に属するものとされている事務は、養護老人ホーム 若しくは特別養護老人ホーム 又は有料老人ホームの入居者の保護のため緊急の必要があると厚生労働大臣が認める場合にあつては、厚生労働大臣 又は都道府県知事が行うものとする。
前項の場合において、この法律の規定中都道府県知事に関する規定(当該事務に係るもの(第十九条第二項を除く。)に限る。)は、厚生労働大臣に関する規定として厚生労働大臣に適用があるものとする。
第一項の場合において、厚生労働大臣 又は都道府県知事が当該事務を行うときは、相互に密接な連携の下に行うものとする。
日本赤十字社は、この法律の適用については、社会福祉法人とみなす。
この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続 その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。
第六章 罰則
第二十条の七の二第二項の規定 又は第二十九条第十六項の規定による命令に違反した場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の懲役 又は百万円以下の罰金に処する。
第十八条の二第一項 又は第二十九条第十五項の規定による命令に違反した場合には、当該違反行為をした者は、六月以下の懲役 又は五十万円以下の罰金に処する。
次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
第二十九条第一項から第三項までの規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
第二十九条第十三項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
第三十一条第二項の規定に違反して、その名称中に有料老人ホーム協会会員という文字を用いたとき。
第三十一条の五第一項の規定による報告 若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告 若しくは虚偽の資料の提出をし、又は同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
法人の代表者 又は法人 若しくは人の代理人、使用人 その他の従業者が、その法人 又は人の業務に関し、第三十八条(第二十九条第十六項に係る部分に限る。)又は前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人 又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の過料に処する。
第三十条第三項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
第三十条第四項の規定に違反して、同項の会員の名簿を公衆の縦覧に供しない者
第三十一条の三第二項の命令に違反した者
次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。
第三十一条第一項の規定に違反して、その名称中に有料老人ホーム協会という文字を用いた者
第十条の四第一項 又は第十一条の規定による措置を受けた老人 又はその扶養義務者であつて、正当な理由がなく、第三十六条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたもの