株主総会は、この法律に規定する事項 及び株式会社の組織、運営、管理 その他株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる。
会社法
第四章 機関
第一節 株主総会及び種類株主総会等
⤏ 第一款 株主総会
前項の規定にかかわらず、取締役会設置会社においては、株主総会は、この法律に規定する事項 及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができる。
この法律の規定により株主総会の決議を必要とする事項について、取締役、執行役、取締役会 その他の株主総会以外の機関が決定することができることを内容とする定款の定めは、その効力を有しない。
定時株主総会は、毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない。
株主総会は、必要がある場合には、いつでも、招集することができる。
株主総会は、次条第四項の規定により招集する場合を除き、取締役が招集する。
総株主の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主は、取締役に対し、株主総会の目的である事項(当該株主が議決権を行使することができる事項に限る。) 及び招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができる。
公開会社でない株式会社における前項の規定の適用については、
同項中
「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とあるのは、
「有する」と
する。
第一項の株主総会の目的である事項について議決権を行使することができない株主が有する議決権の数は、同項の総株主の議決権の数に算入しない。
次に掲げる場合には、第一項の規定による請求をした株主は、裁判所の許可を得て、株主総会を招集することができる。
第一項の規定による請求の後 遅滞なく招集の手続が行われない場合
第一項の規定による請求があった日から八週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)以内の日を株主総会の日とする株主総会の招集の通知が発せられない場合
取締役(前条第四項の規定により株主が株主総会を招集する場合にあっては、当該株主。次項本文 及び次条から第三百二条までにおいて同じ。)は、株主総会を招集する場合には、次に掲げる事項を定めなければならない。
株主総会の目的である事項があるときは、当該事項
株主総会に出席しない株主が書面によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
株主総会に出席しない株主が電磁的方法によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
前各号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項
取締役は、株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。次条から第三百二条までにおいて同じ。)の数が千人以上である場合には、前項第三号に掲げる事項を定めなければならない。
ただし、当該株式会社が金融商品取引法第二条第十六項に規定する金融商品取引所に上場されている株式を発行している株式会社であって法務省令で定めるものである場合は、この限りでない。
取締役会設置会社における前項の規定の適用については、
同項中
「株主総会において決議をすることができる事項」とあるのは、
「前項第二号に掲げる事項」と
する。
取締役会設置会社においては、前条第四項の規定により株主が株主総会を招集するときを除き、第一項各号に掲げる事項の決定は、取締役会の決議によらなければならない。
株主総会を招集するには、取締役は、株主総会の日の二週間(前条第一項第三号 又は第四号に掲げる事項を定めたときを除き、公開会社でない株式会社にあっては、一週間(当該株式会社が取締役会設置会社以外の株式会社である場合において、これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間))前までに、株主に対してその通知を発しなければならない。
次に掲げる場合には、前項の通知は、書面でしなければならない。
前条第一項第三号 又は第四号に掲げる事項を定めた場合
取締役は、前項の書面による通知の発出に代えて、政令で定めるところにより、株主の承諾を得て、電磁的方法により通知を発することができる。
この場合において、当該取締役は、同項の書面による通知を発したものとみなす。
前二項の通知には、前条第一項各号に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
前条の規定にかかわらず、株主総会は、株主の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。
ただし、第二百九十八条第一項第三号 又は第四号に掲げる事項を定めた場合は、この限りでない。
取締役は、第二百九十八条第一項第三号に掲げる事項を定めた場合には、第二百九十九条第一項の通知に際して、法務省令で定めるところにより、株主に対し、議決権の行使について参考となるべき事項を記載した書類(以下 この節において「株主総会参考書類」という。)及び株主が議決権を行使するための書面(以下 この節において「議決権行使書面」という。)を交付しなければならない。
取締役は、第二百九十九条第三項の承諾をした株主に対し同項の電磁的方法による通知を発するときは、前項の規定による株主総会参考書類 及び議決権行使書面の交付に代えて、これらの書類に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。
ただし、株主の請求があったときは、これらの書類を当該株主に交付しなければならない。
取締役は、第二百九十八条第一項第四号に掲げる事項を定めた場合には、第二百九十九条第一項の通知に際して、法務省令で定めるところにより、株主に対し、株主総会参考書類を交付しなければならない。
取締役は、第二百九十九条第三項の承諾をした株主に対し同項の電磁的方法による通知を発するときは、前項の規定による株主総会参考書類の交付に代えて、当該株主総会参考書類に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。
ただし、株主の請求があったときは、株主総会参考書類を当該株主に交付しなければならない。
取締役は、第一項に規定する場合には、第二百九十九条第三項の承諾をした株主に対する同項の電磁的方法による通知に際して、法務省令で定めるところにより、株主に対し、議決権行使書面に記載すべき事項を当該電磁的方法により提供しなければならない。
取締役は、第一項に規定する場合において、第二百九十九条第三項の承諾をしていない株主から株主総会の日の一週間前までに議決権行使書面に記載すべき事項の電磁的方法による提供の請求があったときは、法務省令で定めるところにより、直ちに、当該株主に対し、当該事項を電磁的方法により提供しなければならない。
株主は、取締役に対し、一定の事項(当該株主が議決権を行使することができる事項に限る。次項において同じ。)を株主総会の目的とすることを請求することができる。
前項の規定にかかわらず、取締役会設置会社においては、総株主の議決権の百分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権 又は三百個(これを下回る数を定款で定めた場合にあっては、その個数)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から 引き続き有する株主に限り、取締役に対し、一定の事項を株主総会の目的とすることを請求することができる。
この場合において、その請求は、株主総会の日の八週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までにしなければならない。
公開会社でない取締役会設置会社における前項の規定の適用については、
同項中
「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とあるのは、
「有する」と
する。
第二項の一定の事項について議決権を行使することができない株主が有する議決権の数は、同項の総株主の議決権の数に算入しない。
株主は、株主総会において、株主総会の目的である事項(当該株主が議決権を行使することができる事項に限る。次条第一項において同じ。)につき議案を提出することができる。
ただし、当該議案が法令 若しくは定款に違反する場合 又は実質的に同一の議案につき株主総会において総株主(当該議案について議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の賛成を得られなかった日から三年を経過していない場合は、この限りでない。
株主は、取締役に対し、株主総会の日の八週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、株主総会の目的である事項につき当該株主が提出しようとする議案の要領を株主に通知すること(第二百九十九条第二項 又は第三項の通知をする場合にあっては、その通知に記載し、又は記録すること)を請求することができる。
ただし、取締役会設置会社においては、総株主の議決権の百分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権 又は三百個(これを下回る数を定款で定めた場合にあっては、その個数)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主に限り、当該請求をすることができる。
公開会社でない取締役会設置会社における前項ただし書の規定の適用については、
同項ただし書中
「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とあるのは、
「有する」と
する。
第一項の株主総会の目的である事項について議決権を行使することができない株主が有する議決権の数は、同項ただし書の総株主の議決権の数に算入しない。
取締役会設置会社の株主が第一項の規定による請求をする場合において、当該株主が提出しようとする議案の数が十を超えるときは、前三項の規定は、十を超える数に相当することとなる数の議案については、適用しない。
この場合において、当該株主が提出しようとする次の各号に掲げる議案の数については、当該各号に定めるところによる。
取締役、会計参与、監査役 又は会計監査人(次号において「役員等」という。)の選任に関する議案当該議案の数にかかわらず、これを一の議案とみなす。
役員等の解任に関する議案当該議案の数にかかわらず、これを一の議案とみなす。
会計監査人を再任しないことに関する議案当該議案の数にかかわらず、これを一の議案とみなす。
定款の変更に関する二以上の議案当該二以上の議案について異なる議決がされたとすれば当該議決の内容が相互に矛盾する可能性がある場合には、これらを一の議案とみなす。
前項前段の十を超える数に相当することとなる数の議案は、取締役がこれを定める。
ただし、第一項の規定による請求をした株主が当該請求と併せて当該株主が提出しようとする二以上の議案の全部 又は一部につき議案相互間の優先順位を定めている場合には、取締役は、当該優先順位に従い、これを定めるものとする。
第一項から第三項までの規定は、第一項の議案が法令 若しくは定款に違反する場合又は実質的に同一の議案につき株主総会において総株主(当該議案について議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の賛成を得られなかった日から三年を経過していない場合には、適用しない。
株式会社 又は総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主は、株主総会に係る招集の手続 及び決議の方法を調査させるため、当該株主総会に先立ち、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができる。
公開会社である取締役会設置会社における前項の規定の適用については、
同項中
「株主総会において決議をすることができる事項」とあるのは
「第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項」と、
「有する」とあるのは
「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とし、
公開会社でない取締役会設置会社における同項の規定の適用については、
同項中
「株主総会において決議をすることができる事項」とあるのは、
「第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項」と
する。
前二項の規定による検査役の選任の申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。
裁判所は、前項の検査役を選任した場合には、株式会社が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。
第三項の検査役は、必要な調査を行い、当該調査の結果を記載し、又は記録した書面 又は電磁的記録(法務省令で定めるものに限る。)を裁判所に提供して報告をしなければならない。
裁判所は、前項の報告について、その内容を明瞭にし、又はその根拠を確認するため必要があると認めるときは、第三項の検査役に対し、更に前項の報告を求めることができる。
第三項の検査役は、第五項の報告をしたときは、株式会社(検査役の選任の申立てをした者が当該株式会社でない場合にあっては、当該株式会社 及び その者)に対し、同項の書面の写しを交付し、又は同項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により提供しなければならない。
裁判所は、前条第五項の報告があった場合において、必要があると認めるときは、取締役に対し、次に掲げる措置の全部 又は一部を命じなければならない。
一定の期間内に株主総会を招集すること。
前条第五項の調査の結果を株主に通知すること。
裁判所が前項第一号に掲げる措置を命じた場合には、取締役は、前条第五項の報告の内容を同号の株主総会において開示しなければならない。
前項に規定する場合には、取締役(監査役設置会社にあっては、取締役 及び監査役)は、前条第五項の報告の内容を調査し、その結果を第一項第一号の株主総会に報告しなければならない。
株主(株式会社がその総株主の議決権の四分の一以上を有すること その他の事由を通じて株式会社がその経営を実質的に支配することが可能な関係にあるものとして法務省令で定める株主を除く。)は、株主総会において、その有する株式一株につき一個の議決権を有する。
ただし、単元株式数を定款で定めている場合には、一単元の株式につき一個の議決権を有する。
前項の規定にかかわらず、株式会社は、自己株式については、議決権を有しない。
株主総会の決議は、定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行う。
前項の規定にかかわらず、次に掲げる株主総会の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の株主の賛成を要する旨 その他の要件を定款で定めることを妨げない。
第百四十条第二項 及び第五項の株主総会
第百五十六条第一項の株主総会(第百六十条第一項の特定の株主を定める場合に限る。)
第百七十一条第一項 及び第百七十五条第一項の株主総会
第百八十条第二項の株主総会
第百九十九条第二項、第二百条第一項、第二百二条第三項第四号、第二百四条第二項 及び第二百五条第二項の株主総会
第二百三十八条第二項、第二百三十九条第一項、第二百四十一条第三項第四号、第二百四十三条第二項 及び第二百四十四条第三項の株主総会
第三百三十九条第一項の株主総会(第三百四十二条第三項から第五項までの規定により選任された取締役(監査等委員である取締役を除く。)を解任する場合 又は監査等委員である取締役 若しくは監査役を解任する場合に限る。)
第四百二十五条第一項の株主総会
第四百四十七条第一項の株主総会(次のいずれにも該当する場合を除く。)
定時株主総会において第四百四十七条第一項各号に掲げる事項を定めること。
第四百四十七条第一項第一号の額がイの定時株主総会の日(第四百三十九条前段に規定する場合にあっては、第四百三十六条第三項の承認があった日)における欠損の額として法務省令で定める方法により算定される額を超えないこと。
第四百五十四条第四項の株主総会(配当財産が金銭以外の財産であり、かつ、株主に対して同項第一号に規定する金銭分配請求権を与えないこととする場合に限る。)
第六章から第八章までの規定により株主総会の決議を要する場合における当該株主総会
第五編の規定により株主総会の決議を要する場合における当該株主総会
前二項の規定にかかわらず、次に掲げる株主総会(種類株式発行会社の株主総会を除く。)の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
その発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設ける定款の変更を行う株主総会
第七百八十三条第一項の株主総会(合併により消滅する株式会社 又は株式交換をする株式会社が公開会社であり、かつ、当該株式会社の株主に対して交付する金銭等の全部 又は一部が譲渡制限株式等(同条第三項に規定する譲渡制限株式等をいう。次号において同じ。 )である場合における当該株主総会に限る。)
第八百四条第一項の株主総会(合併 又は株式移転をする株式会社が公開会社であり、かつ、当該株式会社の株主に対して交付する金銭等の全部 又は一部が譲渡制限株式等である場合における当該株主総会に限る。)
前三項の規定にかかわらず、第百九条第二項の規定による定款の定めについての定款の変更(当該定款の定めを廃止するものを除く。)を行う株主総会の決議は、総株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、総株主の議決権の四分の三(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
取締役会設置会社においては、株主総会は、第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項以外の事項については、決議をすることができない。
ただし、第三百十六条第一項 若しくは第二項に規定する者の選任 又は第三百九十八条第二項の会計監査人の出席を求めることについては、この限りでない。
株主は、代理人によってその議決権を行使することができる。
この場合においては、当該株主 又は代理人は、代理権を証明する書面を株式会社に提出しなければならない。
前項の代理権の授与は、株主総会ごとにしなければならない。
第一項の株主 又は代理人は、代理権を証明する書面の提出に代えて、政令で定めるところにより、株式会社の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。
この場合において、当該株主 又は代理人は、当該書面を提出したものとみなす。
株主が第二百九十九条第三項の承諾をした者である場合には、株式会社は、正当な理由がなければ、前項の承諾をすることを拒んではならない。
株式会社は、株主総会に出席することができる代理人の数を制限することができる。
株式会社は、株主総会の日から三箇月間、代理権を証明する書面 及び第三項の電磁的方法により提供された事項が記録された電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
株主(前項の株主総会において決議をした事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。次条第四項 及び第三百十二条第五項において同じ。)は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。
代理権を証明する書面の閲覧 又は謄写の請求
前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
株式会社は、前項の請求があったときは、次のいずれかに該当する場合を除き、これを拒むことができない。
当該請求を行う株主(以下 この項において「請求者」という。)がその権利の確保 又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。
請求者が当該株式会社の業務の遂行を妨げ、又は株主の共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。
請求者が代理権を証明する書面の閲覧 若しくは謄写 又は前項第二号の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 若しくは謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき。
請求者が、過去二年以内において、代理権を証明する書面の閲覧 若しくは謄写 又は前項第二号の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき。
書面による議決権の行使は、議決権行使書面に必要な事項を記載し、法務省令で定める時までに当該記載をした議決権行使書面を株式会社に提出して行う。
前項の規定により書面によって行使した議決権の数は、出席した株主の議決権の数に算入する。
株式会社は、株主総会の日から三箇月間、第一項の規定により提出された議決権行使書面をその本店に備え置かなければならない。
株主は、株式会社の営業時間内は、いつでも、第一項の規定により提出された議決権行使書面の閲覧 又は謄写の請求をすることができる。
この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。
株式会社は、前項の請求があったときは、次のいずれかに該当する場合を除き、これを拒むことができない。
当該請求を行う株主(以下 この項において「請求者」という。)がその権利の確保 又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。
請求者が当該株式会社の業務の遂行を妨げ、又は株主の共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。
請求者が第一項の規定により提出された議決権行使書面の閲覧 又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき。
請求者が、過去二年以内において、第一項の規定により提出された議決権行使書面の閲覧 又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき。
電磁的方法による議決権の行使は、政令で定めるところにより、株式会社の承諾を得て、法務省令で定める時までに議決権行使書面に記載すべき事項を、電磁的方法により当該株式会社に提供して行う。
株主が第二百九十九条第三項の承諾をした者である場合には、株式会社は、正当な理由がなければ、前項の承諾をすることを拒んではならない。
第一項の規定により電磁的方法によって行使した議決権の数は、出席した株主の議決権の数に算入する。
株式会社は、株主総会の日から三箇月間、第一項の規定により提供された事項を記録した電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
株主は、株式会社の営業時間内は、いつでも、前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求をすることができる。
この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。
株式会社は、前項の請求があったときは、次のいずれかに該当する場合を除き、これを拒むことができない。
当該請求を行う株主(以下 この項において「請求者」という。)がその権利の確保 又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。
請求者が当該株式会社の業務の遂行を妨げ、又は株主の共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。
請求者が前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき。
請求者が、過去二年以内において、前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき。
株主は、その有する議決権を統一しないで行使することができる。
取締役会設置会社においては、前項の株主は、株主総会の日の三日前までに、取締役会設置会社に対してその有する議決権を統一しないで行使する旨 及び その理由を通知しなければならない。
株式会社は、第一項の株主が他人のために株式を有する者でないときは、当該株主が同項の規定によりその有する議決権を統一しないで行使することを拒むことができる。
取締役、会計参与、監査役 及び執行役は、株主総会において、株主から特定の事項について説明を求められた場合には、当該事項について必要な説明をしなければならない。
ただし、当該事項が株主総会の目的である事項に関しないものである場合、その説明をすることにより株主の共同の利益を著しく害する場合 その他正当な理由がある場合として法務省令で定める場合は、この限りでない。
株主総会の議長は、当該株主総会の秩序を維持し、議事を整理する。
株主総会の議長は、その命令に従わない者 その他当該株主総会の秩序を乱す者を退場させることができる。
株主総会においては、その決議によって、取締役、会計参与、監査役、監査役会 及び会計監査人が当該株主総会に提出し、又は提供した資料を調査する者を選任することができる。
第二百九十七条の規定により招集された株主総会においては、その決議によって、株式会社の業務 及び財産の状況を調査する者を選任することができる。
株主総会においてその延期 又は続行について決議があった場合には、第二百九十八条 及び第二百九十九条の規定は、適用しない。
株主総会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成しなければならない。
株式会社は、株主総会の日から十年間、前項の議事録をその本店に備え置かなければならない。
株式会社は、株主総会の日から五年間、第一項の議事録の写しをその支店に備え置かなければならない。
ただし、当該議事録が電磁的記録をもって作成されている場合であって、支店における次項第二号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として法務省令で定めるものをとっているときは、この限りでない。
株主 及び債権者は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
第一項の議事録が書面をもって作成されているときは、当該書面 又は当該書面の写しの閲覧 又は謄写の請求
第一項の議事録が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
株式会社の親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、第一項の議事録について前項各号に掲げる請求をすることができる。
取締役 又は株主が株主総会の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき株主(当該事項について議決権を行使することができるものに限る。)の全員が書面 又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該提案を可決する旨の株主総会の決議があったものとみなす。
株式会社は、前項の規定により株主総会の決議があったものとみなされた日から十年間、同項の書面 又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
株主 及び債権者は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
前項の書面の閲覧 又は謄写の請求
前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
株式会社の親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、第二項の書面 又は電磁的記録について前項各号に掲げる請求をすることができる。
第一項の規定により定時株主総会の目的である事項のすべてについての提案を可決する旨の株主総会の決議があったものとみなされた場合には、その時に当該定時株主総会が終結したものとみなす。
取締役が株主の全員に対して株主総会に報告すべき事項を通知した場合において、当該事項を株主総会に報告することを要しないことにつき株主の全員が書面 又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該事項の株主総会への報告があったものとみなす。
⤏ 第二款 種類株主総会
種類株主総会は、この法律に規定する事項 及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができる。
種類株式発行会社が次に掲げる行為をする場合において、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当該行為は、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあっては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会。以下 この条において同じ。)の決議がなければ、その効力を生じない。
ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、この限りでない。
次に掲げる事項についての定款の変更(第百十一条第一項 又は第二項に規定するものを除く。)
発行可能株式総数 又は発行可能種類株式総数の増加
第百七十九条の三第一項の承認
第百八十五条に規定する株式無償割当て
当該株式会社の株式を引き受ける者の募集(第二百二条第一項各号に掲げる事項を定めるものに限る。)
当該株式会社の新株予約権を引き受ける者の募集(第二百四十一条第一項各号に掲げる事項を定めるものに限る。)
第二百七十七条に規定する新株予約権無償割当て
吸収分割による他の会社がその事業に関して有する権利義務の全部 又は一部の承継
株式交換による他の株式会社の発行済株式全部の取得
種類株式発行会社は、ある種類の株式の内容として、前項の規定による種類株主総会の決議を要しない旨を定款で定めることができる。
第一項の規定は、前項の規定による定款の定めがある種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会については、適用しない。
ただし、第一項第一号に規定する定款の変更(単元株式数についてのものを除く。)を行う場合は、この限りでない。
ある種類の株式の発行後に定款を変更して当該種類の株式について第二項の規定による定款の定めを設けようとするときは、当該種類の種類株主全員の同意を得なければならない。
種類株式発行会社において、ある種類の株式の内容として、株主総会(取締役会設置会社にあっては株主総会 又は取締役会、第四百七十八条第八項に規定する清算人会設置会社にあっては株主総会 又は清算人会)において決議すべき事項について、当該決議のほか、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議があることを必要とする旨の定めがあるときは、当該事項は、その定款の定めに従い、株主総会、取締役会 又は清算人会の決議のほか、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じない。
ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、この限りでない。
種類株主総会の決議は、定款に別段の定めがある場合を除き、その種類の株式の総株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行う。
前項の規定にかかわらず、次に掲げる種類株主総会の決議は、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の株主の賛成を要する旨 その他の要件を定款で定めることを妨げない。
第百十一条第二項の種類株主総会(ある種類の株式の内容として第百八条第一項第七号に掲げる事項についての定款の定めを設ける場合に限る。)
第百九十九条第四項 及び第二百条第四項の種類株主総会
第二百三十八条第四項 及び第二百三十九条第四項の種類株主総会
第三百二十二条第一項の種類株主総会
第三百四十七条第二項の規定により読み替えて適用する第三百三十九条第一項の種類株主総会
第七百九十五条第四項の種類株主総会
第八百十六条の三第三項の種類株主総会
前二項の規定にかかわらず、次に掲げる種類株主総会の決議は、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
第百十一条第二項の種類株主総会(ある種類の株式の内容として第百八条第一項第四号に掲げる事項についての定款の定めを設ける場合に限る。)
第七百八十三条第三項 及び第八百四条第三項の種類株主総会
前款(第二百九十五条第一項 及び第二項、第二百九十六条第一項 及び第二項 並びに第三百九条を除く。)の規定は、種類株主総会について準用する。
この場合において、
第二百九十七条第一項中
「総株主」とあるのは
「総株主(ある種類の株式の株主に限る。以下 この款(第三百八条第一項を除く。)において同じ。)」と、
「株主は」とあるのは
「株主(ある種類の株式の株主に限る。以下 この款(第三百十八条第四項 及び第三百十九条第三項を除く。)において同じ。)は」と
読み替えるものとする。
⤏ 第三款 電子提供措置
株式会社は、取締役が株主総会(種類株主総会を含む。)の招集の手続を行うときは、次に掲げる資料(以下 この款において「株主総会参考書類等」という。)の内容である情報について、電子提供措置(電磁的方法により株主(種類株主総会を招集する場合にあっては、ある種類の株主に限る。)が情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって、法務省令で定めるものをいう。以下 この款、第九百十一条第三項第十二号の二 及び第九百七十六条第十九号において同じ。)をとる旨を定款で定めることができる。
この場合において、その定款には、電子提供措置をとる旨を定めれば足りる。
第四百三十七条の計算書類 及び事業報告
第四百四十四条第六項の連結計算書類
電子提供措置をとる旨の定款の定めがある株式会社の取締役は、第二百九十九条第二項各号に掲げる場合には、株主総会の日の三週間前の日 又は同条第一項の通知を発した日のいずれか早い日(以下 この款において「電子提供措置開始日」という。)から株主総会の日後三箇月を経過する日までの間(以下 この款において「電子提供措置期間」という。)、次に掲げる事項に係る情報について継続して電子提供措置をとらなければならない。
第二百九十八条第一項各号に掲げる事項
第三百一条第一項に規定する場合には、株主総会参考書類 及び議決権行使書面に記載すべき事項
第三百二条第一項に規定する場合には、株主総会参考書類に記載すべき事項
第三百五条第一項の規定による請求があった場合には、同項の議案の要領
株式会社が取締役会設置会社である場合において、取締役が定時株主総会を招集するときは、第四百三十七条の計算書類 及び事業報告に記載され、又は記録された事項
株式会社が会計監査人設置会社(取締役会設置会社に限る。)である場合において、取締役が定時株主総会を招集するときは、第四百四十四条第六項の連結計算書類に記載され、又は記録された事項
前各号に掲げる事項を修正したときは、その旨 及び修正前の事項
前項の規定にかかわらず、取締役が第二百九十九条第一項の通知に際して株主に対し議決権行使書面を交付するときは、議決権行使書面に記載すべき事項に係る情報については、前項の規定により電子提供措置をとることを要しない。
第一項の規定にかかわらず、金融商品取引法第二十四条第一項の規定によりその発行する株式について有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならない株式会社が、電子提供措置開始日までに第一項各号に掲げる事項(定時株主総会に係るものに限り、議決権行使書面に記載すべき事項を除く。)を記載した有価証券報告書(添付書類 及び これらの訂正報告書を含む。)の提出の手続を同法第二十七条の三十の二に規定する開示用電子情報処理組織(以下 この款において単に「開示用電子情報処理組織」という。)を使用して行う場合には、当該事項に係る情報については、同項の規定により電子提供措置をとることを要しない。
前条第一項の規定により電子提供措置をとる場合における第二百九十九条第一項の規定の適用については、
同項中
「二週間(前条第一項第三号 又は第四号に掲げる事項を定めたときを除き、公開会社でない株式会社にあっては、一週間(当該株式会社が取締役会設置会社以外の株式会社である場合において、これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間))」とあるのは、
「二週間」と
する。
第二百九十九条第四項の規定にかかわらず、前条第一項の規定により電子提供措置をとる場合には、第二百九十九条第二項 又は第三項の通知には、第二百九十八条第一項第五号に掲げる事項を記載し、又は記録することを要しない。
この場合において、当該通知には、同項第一号から第四号までに掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
前条第三項の手続を開示用電子情報処理組織を使用して行ったときは、その旨
前二号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項
第三百一条第一項、第三百二条第一項、第四百三十七条 及び第四百四十四条第六項の規定にかかわらず、電子提供措置をとる旨の定款の定めがある株式会社においては、取締役は、第二百九十九条第一項の通知に際して、株主に対し、株主総会参考書類等を交付し、又は提供することを要しない。
電子提供措置をとる旨の定款の定めがある株式会社における第三百五条第一項の規定の適用については、
同項中
「その通知に記載し、又は記録する」とあるのは、
「当該議案の要領について第三百二十五条の二に規定する電子提供措置をとる」と
する。
電子提供措置をとる旨の定款の定めがある株式会社の株主(第二百九十九条第三項(第三百二十五条において準用する場合を含む。)の承諾をした株主を除く。)は、株式会社に対し、第三百二十五条の三第一項各号(第三百二十五条の七において準用する場合を含む。)に掲げる事項(以下この条において「電子提供措置事項」という。)を記載した書面の交付を請求することができる。
取締役は、第三百二十五条の三第一項の規定により電子提供措置をとる場合には、第二百九十九条第一項の通知に際して、前項の規定による請求(以下この条において「書面交付請求」という。)をした株主(当該株主総会において議決権を行使することができる者を定めるための基準日(第百二十四条第一項に規定する基準日をいう。)を定めた場合にあっては、当該基準日までに書面交付請求をした者に限る。)に対し、当該株主総会に係る電子提供措置事項を記載した書面を交付しなければならない。
株式会社は、電子提供措置事項のうち法務省令で定めるものの全部 又は一部については、前項の規定により交付する書面に記載することを要しない旨を定款で定めることができる。
書面交付請求をした株主がある場合において、その書面交付請求の日(当該株主が次項ただし書の規定により異議を述べた場合にあっては、当該異議を述べた日)から一年を経過したときは、株式会社は、当該株主に対し、第二項の規定による書面の交付を終了する旨を通知し、かつ、これに異議のある場合には一定の期間(以下この条において「催告期間」という。)内に異議を述べるべき旨を催告することができる。
ただし、催告期間は、一箇月を下ることができない。
前項の規定による通知 及び催告を受けた株主がした書面交付請求は、催告期間を経過した時にその効力を失う。
ただし、当該株主が催告期間内に異議を述べたときは、この限りでない。
第三百二十五条の三第一項の規定にかかわらず、電子提供措置期間中に電子提供措置の中断(株主が提供を受けることができる状態に置かれた情報がその状態に置かれないこととなったこと 又は当該情報がその状態に置かれた後改変されたこと(同項第七号の規定により修正されたことを除く。)をいう。以下この条において同じ。)が生じた場合において、次の各号のいずれにも該当するときは、その電子提供措置の中断は、当該電子提供措置の効力に影響を及ぼさない。
電子提供措置の中断が生じた時間の合計が電子提供措置期間の十分の一を超えないこと。
電子提供措置開始日から株主総会の日までの期間中に電子提供措置の中断が生じたときは、当該期間中に電子提供措置の中断が生じた時間の合計が当該期間の十分の一を超えないこと。
第三百二十五条の三から前条まで(第三百二十五条の三第一項(第五号 及び第六号に係る部分に限る。)及び第三項 並びに第三百二十五条の五第一項 及び第三項から第五項までを除く。)の規定は、種類株主総会について準用する。
この場合において、
第三百二十五条の三第一項中
「第二百九十九条第二項各号」とあるのは
「第三百二十五条において準用する第二百九十九条第二項各号」と、
「同条第一項」とあるのは
「同条第一項(第三百二十五条において準用する場合に限る。次項、次条 及び第三百二十五条の五において同じ。)」と、
「第二百九十八条第一項各号」とあるのは
「第二百九十八条第一項各号(第三百二十五条において準用する場合に限る。)」と、
「第三百一条第一項」とあるのは
「第三百二十五条において準用する第三百一条第一項」と、
「第三百二条第一項」とあるのは
「第三百二十五条において準用する第三百二条第一項」と、
「第三百五条第一項」とあるのは
「第三百五条第一項(第三百二十五条において準用する場合に限る。次条第四項において同じ。)」と、
同条第二項中
「株主」とあるのは
「株主(ある種類の株式の株主に限る。次条から第三百二十五条の六までにおいて同じ。)」と、
第三百二十五条の四第二項中
「第二百九十九条第四項」とあるのは
「第三百二十五条において準用する第二百九十九条第四項」と、
「第二百九十九条第二項」とあるのは
「第三百二十五条において準用する第二百九十九条第二項」と、
「第二百九十八条第一項第五号」とあるのは
「第三百二十五条において準用する第二百九十八条第一項第五号」と、
「同項第一号から第四号まで」とあるのは
「第三百二十五条において準用する同項第一号から第四号まで」と、
同条第三項中
「第三百一条第一項、第三百二条第一項、第四百三十七条 及び第四百四十四条第六項」とあるのは
「第三百二十五条において準用する第三百一条第一項 及び第三百二条第一項」と
読み替えるものとする。
第二節 株主総会以外の機関の設置
株式会社には、一人 又は二人以上の取締役を置かなければならない。
株式会社は、定款の定めによって、取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、監査等委員会 又は指名委員会等を置くことができる。
次に掲げる株式会社は、取締役会を置かなければならない。
取締役会設置会社(監査等委員会設置会社 及び指名委員会等設置会社を除く。)は、監査役を置かなければならない。
ただし、公開会社でない会計参与設置会社については、この限りでない。
会計監査人設置会社(監査等委員会設置会社 及び指名委員会等設置会社を除く。)は、監査役を置かなければならない。
監査等委員会設置会社 及び指名委員会等設置会社は、監査役を置いてはならない。
監査等委員会設置会社 及び指名委員会等設置会社は、会計監査人を置かなければならない。
指名委員会等設置会社は、監査等委員会を置いてはならない。
監査役会設置会社(公開会社であり、かつ、大会社であるものに限る。)であって金融商品取引法第二十四条第一項の規定によりその発行する株式について有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならないものは、社外取締役を置かなければならない。
大会社(公開会社でないもの、監査等委員会設置会社 及び指名委員会等設置会社を除く。)は、監査役会 及び会計監査人を置かなければならない。
公開会社でない大会社は、会計監査人を置かなければならない。
第三節 役員及び会計監査人の選任及び解任
⤏ 第一款 選任
役員(取締役、会計参与 及び監査役をいう。以下 この節、第三百七十一条第四項 及び第三百九十四条第三項において同じ。) 及び会計監査人は、株主総会の決議によって選任する。
監査等委員会設置会社においては、前項の規定による取締役の選任は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別してしなければならない。
第一項の決議をする場合には、法務省令で定めるところにより、役員(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役 若しくはそれ以外の取締役 又は会計参与。以下 この項において同じ。)が欠けた場合 又はこの法律 若しくは定款で定めた役員の員数を欠くこととなるときに備えて補欠の役員を選任することができる。
株式会社と役員 及び会計監査人との関係は、委任に関する規定に従う。
次に掲げる者は、取締役となることができない。
この法律 若しくは一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)の規定に違反し、又は金融商品取引法第百九十七条、第百九十七条の二第一号から第十号の三まで若しくは第十三号から第十五号まで、第百九十八条第八号、第百九十九条、第二百条第一号から第十二号の二まで、第二十号 若しくは第二十一号、第二百三条第三項 若しくは第二百五条第一号から第六号まで、第十九号 若しくは第二十号の罪、民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第二百五十五条、第二百五十六条、第二百五十八条から第二百六十条まで若しくは第二百六十二条の罪、外国倒産処理手続の承認援助に関する法律(平成十二年法律第百二十九号)第六十五条、第六十六条、第六十八条 若しくは第六十九条の罪、会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第二百六十六条、第二百六十七条、第二百六十九条から第二百七十一条まで若しくは第二百七十三条の罪 若しくは破産法(平成十六年法律第七十五号)第二百六十五条、第二百六十六条、第二百六十八条から第二百七十二条まで 若しくは第二百七十四条の罪を犯し、刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
前号に規定する法律の規定以外の法令の規定に違反し、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)
株式会社は、取締役が株主でなければならない旨を定款で定めることができない。
ただし、公開会社でない株式会社においては、この限りでない。
監査等委員である取締役は、監査等委員会設置会社 若しくはその子会社の業務執行取締役 若しくは支配人 その他の使用人 又は当該子会社の会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)若しくは執行役を兼ねることができない。
指名委員会等設置会社の取締役は、当該指名委員会等設置会社の支配人 その他の使用人を兼ねることができない。
取締役会設置会社においては、取締役は、三人以上でなければならない。
監査等委員会設置会社においては、監査等委員である取締役は、三人以上で、その過半数は、社外取締役でなければならない。
成年被後見人が取締役に就任するには、その成年後見人が、成年被後見人の同意(後見監督人がある場合にあっては、成年被後見人 及び後見監督人の同意)を得た上で、成年被後見人に代わって就任の承諾をしなければならない。
被保佐人が取締役に就任するには、その保佐人の同意を得なければならない。
第一項の規定は、保佐人が民法第八百七十六条の四第一項の代理権を付与する旨の審判に基づき被保佐人に代わって就任の承諾をする場合について準用する。
この場合において、
第一項中
「成年被後見人の同意(後見監督人がある場合にあっては、成年被後見人 及び後見監督人の同意)」とあるのは、
「被保佐人の同意」と
読み替えるものとする。
成年被後見人 又は被保佐人がした取締役の資格に基づく行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができない。
取締役の任期は、選任後二年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。
ただし、定款 又は株主総会の決議によって、その任期を短縮することを妨げない。
前項の規定は、公開会社でない株式会社(監査等委員会設置会社 及び指名委員会等設置会社を除く。)において、定款によって、同項の任期を選任後十年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸長することを妨げない。
監査等委員会設置会社の取締役(監査等委員であるものを除く。)についての第一項の規定の適用については、
同項中
「二年」とあるのは、
「一年」と
する。
監査等委員である取締役の任期については、第一項ただし書の規定は、適用しない。
第一項本文の規定は、定款によって、任期の満了前に退任した監査等委員である取締役の補欠として選任された監査等委員である取締役の任期を退任した監査等委員である取締役の任期の満了する時までとすることを妨げない。
指名委員会等設置会社の取締役についての第一項の規定の適用については、
同項中
「二年」とあるのは、
「一年」と
する。
前各項の規定にかかわらず、次に掲げる定款の変更をした場合には、取締役の任期は、当該定款の変更の効力が生じた時に満了する。
監査等委員会 又は指名委員会等を置く旨の定款の変更
監査等委員会 又は指名委員会等を置く旨の定款の定めを廃止する定款の変更
その発行する株式の全部の内容として譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要する旨の定款の定めを廃止する定款の変更(監査等委員会設置会社 及び指名委員会等設置会社がするものを除く。)
会計参与は、公認会計士 若しくは監査法人 又は税理士 若しくは税理士法人でなければならない。
会計参与に選任された監査法人 又は税理士法人は、その社員の中から会計参与の職務を行うべき者を選定し、これを株式会社に通知しなければならない。
この場合においては、次項各号に掲げる者を選定することはできない。
次に掲げる者は、会計参与となることができない。
株式会社 又はその子会社の取締役、監査役 若しくは執行役 又は支配人 その他の使用人
業務の停止の処分を受け、その停止の期間を経過しない者
税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第四十三条の規定により同法第二条第二項に規定する税理士業務を行うことができない者
第三百三十二条(第四項 及び第五項を除く。次項において同じ。)の規定は、会計参与の任期について準用する。
前項において準用する第三百三十二条の規定にかかわらず、会計参与設置会社が会計参与を置く旨の定款の定めを廃止する定款の変更をした場合には、会計参与の任期は、当該定款の変更の効力が生じた時に満了する。
第三百三十一条第一項 及び第二項並びに第三百三十一条の二の規定は、監査役について準用する。
監査役は、株式会社 若しくはその子会社の取締役 若しくは支配人 その他の使用人又は当該子会社の会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員) 若しくは執行役を兼ねることができない。
監査役会設置会社においては、監査役は、三人以上で、そのうち半数以上は、社外監査役でなければならない。
監査役の任期は、選任後四年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。
前項の規定は、公開会社でない株式会社において、定款によって、同項の任期を選任後十年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸長することを妨げない。
第一項の規定は、定款によって、任期の満了前に退任した監査役の補欠として選任された監査役の任期を退任した監査役の任期の満了する時までとすることを妨げない。
前三項の規定にかかわらず、次に掲げる定款の変更をした場合には、監査役の任期は、当該定款の変更の効力が生じた時に満了する。
監査役を置く旨の定款の定めを廃止する定款の変更
監査等委員会 又は指名委員会等を置く旨の定款の変更
監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めを廃止する定款の変更
その発行する全部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要する旨の定款の定めを廃止する定款の変更
会計監査人は、公認会計士 又は監査法人でなければならない。
会計監査人に選任された監査法人は、その社員の中から会計監査人の職務を行うべき者を選定し、これを株式会社に通知しなければならない。
この場合においては、次項第二号に掲げる者を選定することはできない。
次に掲げる者は、会計監査人となることができない。
公認会計士法の規定により、第四百三十五条第二項に規定する計算書類について監査をすることができない者
株式会社の子会社 若しくはその取締役、会計参与、監査役 若しくは執行役から公認会計士 若しくは監査法人の業務以外の業務により継続的な報酬を受けている者 又はその配偶者
監査法人でその社員の半数以上が前号に掲げる者であるもの
会計監査人の任期は、選任後一年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。
会計監査人は、前項の定時株主総会において別段の決議がされなかったときは、当該定時株主総会において再任されたものとみなす。
前二項の規定にかかわらず、会計監査人設置会社が会計監査人を置く旨の定款の定めを廃止する定款の変更をした場合には、会計監査人の任期は、当該定款の変更の効力が生じた時に満了する。
⤏ 第二款 解任
役員 及び会計監査人は、いつでも、株主総会の決議によって解任することができる。
前項の規定により解任された者は、その解任について正当な理由がある場合を除き、株式会社に対し、解任によって生じた損害の賠償を請求することができる。
監査役は、会計監査人が次のいずれかに該当するときは、その会計監査人を解任することができる。
職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったとき。
会計監査人としてふさわしくない非行があったとき。
心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき。
前項の規定による解任は、監査役が二人以上ある場合には、監査役の全員の同意によって行わなければならない。
第一項の規定により会計監査人を解任したときは、監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、監査役の互選によって定めた監査役)は、その旨 及び解任の理由を解任後最初に招集される株主総会に報告しなければならない。
監査役会設置会社における前三項の規定の適用については、
第一項中
「監査役」とあるのは
「監査役会」と、
第二項中
「監査役が二人以上ある場合には、監査役」とあるのは
「監査役」と、
前項中
「監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、監査役の互選によって定めた監査役)」とあるのは
「監査役会が選定した監査役」と
する。
監査等委員会設置会社における第一項から第三項までの規定の適用については、
第一項中
「監査役」とあるのは
「監査等委員会」と、
第二項中
「監査役が二人以上ある場合には、監査役」とあるのは
「監査等委員」と、
第三項中
「監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、監査役の互選によって定めた監査役)」とあるのは
「監査等委員会が選定した監査等委員」と
する。
指名委員会等設置会社における第一項から第三項までの規定の適用については、
第一項中
「監査役」とあるのは
「監査委員会」と、
第二項中
「監査役が二人以上ある場合には、監査役」とあるのは
「監査委員会の委員」と、
第三項中
「監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、監査役の互選によって定めた監査役)」とあるのは
「監査委員会が選定した監査委員会の委員」と
する。
⤏ 第三款 選任及び解任の手続に関する特則
第三百九条第一項の規定にかかわらず、役員を選任し、又は解任する株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行わなければならない。
株主総会の目的である事項が二人以上の取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役 又はそれ以外の取締役。以下 この条において同じ。)の選任である場合には、株主(取締役の選任について議決権を行使することができる株主に限る。以下 この条において同じ。)は、定款に別段の定めがあるときを除き、株式会社に対し、第三項から第五項までに規定するところにより取締役を選任すべきことを請求することができる。
前項の規定による請求は、同項の株主総会の日の五日前までにしなければならない。
第三百八条第一項の規定にかかわらず、第一項の規定による請求があった場合には、取締役の選任の決議については、株主は、その有する株式一株(単元株式数を定款で定めている場合にあっては、一単元の株式)につき、当該株主総会において選任する取締役の数と同数の議決権を有する。
この場合においては、株主は、一人のみに投票し、又は二人以上に投票して、その議決権を行使することができる。
前項の場合には、投票の最多数を得た者から順次取締役に選任されたものとする。
前二項に定めるもののほか、第一項の規定による請求があった場合における取締役の選任に関し必要な事項は、法務省令で定める。
前条の規定は、前三項に規定するところにより選任された取締役の解任の決議については、適用しない。
監査等委員である取締役は、株主総会において、監査等委員である取締役の選任 若しくは解任 又は辞任について意見を述べることができる。
監査等委員である取締役を辞任した者は、辞任後最初に招集される株主総会に出席して、辞任した旨 及び その理由を述べることができる。
取締役は、前項の者に対し、同項の株主総会を招集する旨 及び第二百九十八条第一項第一号に掲げる事項を通知しなければならない。
監査等委員会が選定する監査等委員は、株主総会において、監査等委員である取締役以外の取締役の選任 若しくは解任 又は辞任について監査等委員会の意見を述べることができる。
取締役は、監査役がある場合において、監査役の選任に関する議案を株主総会に提出するには、監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、その過半数)の同意を得なければならない。
監査役は、取締役に対し、監査役の選任を株主総会の目的とすること 又は監査役の選任に関する議案を株主総会に提出することを請求することができる。
監査役会設置会社における前二項の規定の適用については、
第一項中
「監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、その過半数)」とあるのは
「監査役会」と、
前項中
「監査役は」とあるのは
「監査役会は」と
する。
第三百四十一条の規定は、監査役の解任の決議については、適用しない。
監査役設置会社においては、株主総会に提出する会計監査人の選任 及び解任並びに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容は、監査役が決定する。
監査役が二人以上ある場合における前項の規定の適用については、
同項中
「監査役が」とあるのは、
「監査役の過半数をもって」と
する。
監査役会設置会社における第一項の規定の適用については、
同項中
「監査役」とあるのは、
「監査役会」と
する。
取締役は、監査等委員会がある場合において、監査等委員である取締役の選任に関する議案を株主総会に提出するには、監査等委員会の同意を得なければならない。
監査等委員会は、取締役に対し、監査等委員である取締役の選任を株主総会の目的とすること又は監査等委員である取締役の選任に関する議案を株主総会に提出することを請求することができる。
第三百四十一条の規定は、監査等委員である取締役の解任の決議については、適用しない。
会計参与は、株主総会において、会計参与の選任 若しくは解任 又は辞任について意見を述べることができる。
会計参与を辞任した者は、辞任後最初に招集される株主総会に出席して、辞任した旨 及び その理由を述べることができる。
取締役は、前項の者に対し、同項の株主総会を招集する旨及び第二百九十八条第一項第一号に掲げる事項を通知しなければならない。
第一項の規定は監査役について、前二項の規定は監査役を辞任した者について、それぞれ準用する。
この場合において、
第一項中
「会計参与の」とあるのは、
「監査役の」と
読み替えるものとする。
第一項の規定は会計監査人について、第二項 及び第三項の規定は会計監査人を辞任した者 及び第三百四十条第一項の規定により会計監査人を解任された者について、それぞれ準用する。
この場合において、
第一項中
「株主総会において、会計参与の選任 若しくは解任 又は辞任について」とあるのは
「会計監査人の選任、解任 若しくは不再任 又は辞任について、株主総会に出席して」と、
第二項中
「辞任後」とあるのは
「解任後 又は辞任後」と、
「辞任した旨 及び その理由」とあるのは
「辞任した旨 及び その理由 又は解任についての意見」と
読み替えるものとする。
役員(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役 若しくはそれ以外の取締役 又は会計参与。以下 この条において同じ。)が欠けた場合又はこの法律 若しくは定款で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了 又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員(次項の一時役員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。
前項に規定する場合において、裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより、一時役員の職務を行うべき者を選任することができる。
裁判所は、前項の一時役員の職務を行うべき者を選任した場合には、株式会社がその者に対して支払う報酬の額を定めることができる。
会計監査人が欠けた場合又は定款で定めた会計監査人の員数が欠けた場合において、遅滞なく会計監査人が選任されないときは、監査役は、一時会計監査人の職務を行うべき者を選任しなければならない。
第三百三十七条 及び第三百四十条の規定は、前項の一時会計監査人の職務を行うべき者について準用する。
監査役会設置会社における第四項の規定の適用については、
同項中
「監査役」とあるのは、
「監査役会」と
する。
監査等委員会設置会社における第四項の規定の適用については、
同項中
「監査役」とあるのは、
「監査等委員会」と
する。
指名委員会等設置会社における第四項の規定の適用については、
同項中
「監査役」とあるのは、
「監査委員会」と
する。
第百八条第一項第九号に掲げる事項(取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役 又はそれ以外の取締役)に関するものに限る。)についての定めがある種類の株式を発行している場合における第三百二十九条第一項、第三百三十二条第一項、第三百三十九条第一項、第三百四十一条 並びに第三百四十四条の二第一項 及び第二項の規定の適用については、
第三百二十九条第一項中
「株主総会」とあるのは
「株主総会(取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役 又はそれ以外の取締役)については、第百八条第二項第九号に定める事項についての定款の定めに従い、各種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会)」と、
第三百三十二条第一項 及び第三百三十九条第一項中
「株主総会の決議」とあるのは
「株主総会(第四十一条第一項の規定により又は第九十条第一項の種類創立総会 若しくは第三百四十七条第一項の規定により読み替えて適用する第三百二十九条第一項の種類株主総会において選任された取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役 又はそれ以外の取締役。以下 この項において同じ。)については、当該取締役の選任に係る種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会(定款に別段の定めがある場合 又は当該取締役の任期満了前に当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存在しなくなった場合にあっては、株主総会))の決議」と、
第三百四十一条中
「第三百九条第一項」とあるのは
「第三百九条第一項 及び第三百二十四条」と、
「株主総会」とあるのは
「株主総会(第三百四十七条第一項の規定により読み替えて適用する第三百二十九条第一項 及び第三百三十九条第一項の種類株主総会を含む。)」と、
第三百四十四条の二第一項 及び第二項中
「株主総会」とあるのは
「第三百四十七条第一項の規定により読み替えて適用する第三百二十九条第一項の種類株主総会」と
する。
第百八条第一項第九号に掲げる事項(監査役に関するものに限る。)についての定めがある種類の株式を発行している場合における第三百二十九条第一項、第三百三十九条第一項、第三百四十一条 並びに第三百四十三条第一項 及び第二項の規定の適用については、
第三百二十九条第一項中
「株主総会」とあるのは
「株主総会(監査役については、第百八条第二項第九号に定める事項についての定款の定めに従い、各種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会)」と、
第三百三十九条第一項中
「株主総会」とあるのは
「株主総会(第四十一条第三項において準用する同条第一項の規定により又は第九十条第二項において準用する同条第一項の種類創立総会 若しくは第三百四十七条第二項の規定により読み替えて適用する第三百二十九条第一項の種類株主総会において選任された監査役については、当該監査役の選任に係る種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会(定款に別段の定めがある場合 又は当該監査役の任期満了前に当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存在しなくなった場合にあっては、株主総会))」と、
第三百四十一条中
「第三百九条第一項」とあるのは
「第三百九条第一項 及び第三百二十四条」と、
「株主総会」とあるのは
「株主総会(第三百四十七条第二項の規定により読み替えて適用する第三百二十九条第一項の種類株主総会を含む。)」と、
第三百四十三条第一項 及び第二項中
「株主総会」とあるのは
「第三百四十七条第二項の規定により読み替えて適用する第三百二十九条第一項の種類株主総会」と
する。
第四節 取締役
取締役は、定款に別段の定めがある場合を除き、株式会社(取締役会設置会社を除く。以下 この条において同じ。)の業務を執行する。
取締役が二人以上ある場合には、株式会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、取締役の過半数をもって決定する。
前項の場合には、取締役は、次に掲げる事項についての決定を各取締役に委任することができない。
第二百九十八条第一項各号(第三百二十五条において準用する場合を含む。)に掲げる事項
取締役の職務の執行が法令 及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務 並びに当該株式会社 及び その子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
第四百二十六条第一項の規定による定款の定めに基づく第四百二十三条第一項の責任の免除
大会社においては、取締役は、前項第四号に掲げる事項を決定しなければならない。
株式会社(指名委員会等設置会社を除く。)が社外取締役を置いている場合において、当該株式会社と取締役との利益が相反する状況にあるとき、その他取締役が当該株式会社の業務を執行することにより株主の利益を損なうおそれがあるときは、当該株式会社は、その都度、取締役の決定(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)によって、当該株式会社の業務を執行することを社外取締役に委託することができる。
指名委員会等設置会社と執行役との利益が相反する状況にあるとき、その他執行役が指名委員会等設置会社の業務を執行することにより株主の利益を損なうおそれがあるときは、当該指名委員会等設置会社は、その都度、取締役会の決議によって、当該指名委員会等設置会社の業務を執行することを社外取締役に委託することができる。
前二項の規定により委託された業務の執行は、第二条第十五号イに規定する株式会社の業務の執行に該当しないものとする。
ただし、社外取締役が業務執行取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役)の指揮命令により当該委託された業務を執行したときは、この限りでない。
取締役は、株式会社を代表する。
ただし、他に代表取締役 その他株式会社を代表する者を定めた場合は、この限りでない。
前項本文の取締役が二人以上ある場合には、取締役は、各自、株式会社を代表する。
株式会社(取締役会設置会社を除く。)は、定款、定款の定めに基づく取締役の互選 又は株主総会の決議によって、取締役の中から代表取締役を定めることができる。
代表取締役は、株式会社の業務に関する一切の裁判上 又は裁判外の行為をする権限を有する。
前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
株式会社は、代表取締役 その他の代表者がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。
代表取締役が欠けた場合 又は定款で定めた代表取締役の員数が欠けた場合には、任期の満了 又は辞任により退任した代表取締役は、新たに選定された代表取締役(次項の一時代表取締役の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお代表取締役としての権利義務を有する。
前項に規定する場合において、裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより、一時代表取締役の職務を行うべき者を選任することができる。
裁判所は、前項の一時代表取締役の職務を行うべき者を選任した場合には、株式会社がその者に対して支払う報酬の額を定めることができる。
民事保全法(平成元年法律第九十一号)第五十六条に規定する仮処分命令により選任された取締役 又は代表取締役の職務を代行する者は、仮処分命令に別段の定めがある場合を除き、株式会社の常務に属しない行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。
前項の規定に違反して行った取締役 又は代表取締役の職務を代行する者の行為は、無効とする。
ただし、株式会社は、これをもって善意の第三者に対抗することができない。
第三百四十九条第四項の規定にかかわらず、株式会社が取締役(取締役であった者を含む。以下 この条において同じ。)に対し、又は取締役が株式会社に対して訴えを提起する場合には、株主総会は、当該訴えについて株式会社を代表する者を定めることができる。
株式会社は、代表取締役以外の取締役に社長、副社長 その他株式会社を代表する権限を有するものと認められる名称を付した場合には、当該取締役がした行為について、善意の第三者に対してその責任を負う。
取締役は、法令 及び定款 並びに株主総会の決議を遵守し、株式会社のため忠実にその職務を行わなければならない。
取締役は、次に掲げる場合には、株主総会において、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない。
取締役が自己 又は第三者のために株式会社の事業の部類に属する取引をしようとするとき。
取締役が自己 又は第三者のために株式会社と取引をしようとするとき。
株式会社が取締役の債務を保証すること その他取締役以外の者との間において株式会社と当該取締役との利益が相反する取引をしようとするとき。
民法第百八条の規定は、前項の承認を受けた同項第二号 又は第三号の取引については、適用しない。
取締役は、株式会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直ちに、当該事実を株主(監査役設置会社にあっては、監査役)に報告しなければならない。
監査役会設置会社における前項の規定の適用については、
同項中
「株主(監査役設置会社にあっては、監査役)」とあるのは、
「監査役会」と
する。
監査等委員会設置会社における第一項の規定の適用については、
同項中
「株主(監査役設置会社にあっては、監査役)」とあるのは、
「監査等委員会」と
する。
株式会社の業務の執行に関し、不正の行為 又は法令 若しくは定款に違反する重大な事実があることを疑うに足りる事由があるときは、次に掲げる株主は、当該株式会社の業務 及び財産の状況を調査させるため、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができる。
総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主
発行済株式(自己株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を有する株主
前項の申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。
裁判所は、前項の検査役を選任した場合には、株式会社が当該検査役に対して支払う 報酬の額を定めることができる。
第二項の検査役は、その職務を行うため必要があるときは、株式会社の子会社の業務 及び財産の状況を調査することができる。
第二項の検査役は、必要な調査を行い、当該調査の結果を記載し、又は記録した書面 又は電磁的記録(法務省令で定めるものに限る。)を裁判所に提供して報告をしなければならない。
裁判所は、前項の報告について、その内容を明瞭にし、又はその根拠を確認するため必要があると認めるときは、第二項の検査役に対し、更に前項の報告を求めることができる。
第二項の検査役は、第五項の報告をしたときは、株式会社 及び検査役の選任の申立てをした株主に対し、同項の書面の写しを交付し、又は同項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により提供しなければならない。
裁判所は、前条第五項の報告があった場合において、必要があると認めるときは、取締役に対し、次に掲げる措置の全部 又は一部を命じなければならない。
前条第五項の調査の結果を株主に通知すること。
裁判所が前項第一号に掲げる措置を命じた場合には、取締役は、前条第五項の報告の内容を同号の株主総会において開示しなければならない。
前項に規定する場合には、取締役(監査役設置会社にあっては、取締役 及び監査役)は、前条第五項の報告の内容を調査し、その結果を第一項第一号の株主総会に報告しなければならない。
六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主は、取締役が株式会社の目的の範囲外の行為 その他法令 若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該株式会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
公開会社でない株式会社における前項の規定の適用については、
同項中
「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主」とあるのは、
「株主」と
する。
監査役設置会社、監査等委員会設置会社 又は指名委員会等設置会社における第一項の規定の適用については、
同項中
「著しい損害」とあるのは、
「回復することができない損害」と
する。
取締役の報酬、賞与 その他の職務執行の対価として株式会社から受ける財産上の利益(以下 この章において「報酬等」という。)についての次に掲げる事項は、定款に当該事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定める。
報酬等のうち額が確定しているものについては、その額
報酬等のうち額が確定していないものについては、その具体的な算定方法
酬等のうち当該株式会社の募集株式(第百九十九条第一項に規定する募集株式をいう。以下 この項 及び第四百九条第三項において同じ。)については、当該募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類 及び種類ごとの数)の上限 その他法務省令で定める事項
報酬等のうち当該株式会社の募集新株予約権(第二百三十八条第一項に規定する募集新株予約権をいう。以下 この項 及び第四百九条第三項において同じ。)については、当該募集新株予約権の数の上限 その他法務省令で定める事項
報酬等のうち次のイ 又はロに掲げるものと引換えにする払込みに充てるための金銭については、当該イ 又はロに定める事項
当該株式会社の募集株式
取締役が引き受ける当該募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び種類ごとの数)の上限 その他法務省令で定める事項
当該株式会社の募集新株予約権
取締役が引き受ける当該募集新株予約権の数の上限 その他法務省令で定める事項
報酬等のうち金銭でないもの(当該株式会社の募集株式 及び募集新株予約権を除く。)については、その具体的な内容
監査等委員会設置会社においては、前項各号に掲げる事項は、監査等委員である取締役と それ以外の取締役とを区別して定めなければならない。
監査等委員である各取締役の報酬等について定款の定め又は株主総会の決議がないときは、当該報酬等は、第一項の報酬等の範囲内において、監査等委員である取締役の協議によって定める。
第一項各号に掲げる事項を定め、又はこれを改定する議案を株主総会に提出した取締役は、当該株主総会において、当該事項を相当とする理由を説明しなければならない。
監査等委員である取締役は、株主総会において、監査等委員である取締役の報酬等について意見を述べることができる。
監査等委員会が選定する監査等委員は、株主総会において、監査等委員である取締役以外の取締役の報酬等について監査等委員会の意見を述べることができる。
次に掲げる株式会社の取締役会は、取締役(監査等委員である取締役を除く。以下 この項において同じ。)の報酬等の内容として定款 又は株主総会の決議による第一項各号に掲げる事項についての定めがある場合には、当該定めに基づく取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針として法務省令で定める事項を決定しなければならない。
ただし、取締役の個人別の報酬等の内容が定款 又は株主総会の決議により定められているときは、この限りでない。
監査役会設置会社(公開会社であり、かつ、大会社であるものに限る。)であって、金融商品取引法 第二十四条第一項の規定によりその発行する株式について有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならないもの
第五節 取締役会
⤏ 第一款 権限等
取締役会は、すべての取締役で組織する。
取締役会は、次に掲げる職務を行う。
取締役会設置会社の業務執行の決定
取締役会は、取締役の中から代表取締役を選定しなければならない。
取締役会は、次に掲げる事項 その他の重要な業務執行の決定を取締役に委任することができない。
支配人 その他の重要な使用人の選任 及び解任
支店 その他の重要な組織の設置、変更 及び廃止
第六百七十六条第一号に掲げる事項その他の社債を引き受ける者の募集に関する重要な事項として法務省令で定める事項
取締役の職務の執行が法令 及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務 並びに当該株式会社及び その子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
第四百二十六条第一項の規定による定款の定めに基づく第四百二十三条第一項の責任の免除
大会社である取締役会設置会社においては、取締役会は、前項第六号に掲げる事項を決定しなければならない。
次に掲げる取締役は、取締役会設置会社の業務を執行する。
代表取締役以外の取締役であって、取締役会の決議によって取締役会設置会社の業務を執行する取締役として選定されたもの
前項各号に掲げる取締役は、三箇月に一回以上、自己の職務の執行の状況を取締役会に報告しなければならない。
第三百五十三条に規定する場合には、取締役会は、同条の規定による株主総会の定めがある場合を除き、同条の訴えについて取締役会設置会社を代表する者を定めることができる。
取締役会設置会社における第三百五十六条の規定の適用については、
同条第一項中
「株主総会」とあるのは、
「取締役会」と
する。
取締役会設置会社においては、第三百五十六条第一項各号の取引をした取締役は、当該取引後、遅滞なく、当該取引についての重要な事実を取締役会に報告しなければならない。
⤏ 第二款 運営
取締役会は、各取締役が招集する。
ただし、取締役会を招集する取締役を定款 又は取締役会で定めたときは、その取締役が招集する。
前項ただし書に規定する場合には、同項ただし書の規定により定められた取締役(以下 この章において「招集権者」という。)以外の取締役は、招集権者に対し、取締役会の目的である事項を示して、取締役会の招集を請求することができる。
前項の規定による請求があった日から五日以内に、その請求があった日から二週間以内の日を取締役会の日とする取締役会の招集の通知が発せられない場合には、その請求をした取締役は、取締役会を招集することができる。
取締役会設置会社(監査役設置会社、監査等委員会設置会社 及び指名委員会等設置会社を除く。)の株主は、取締役が取締役会設置会社の目的の範囲外の行為 その他法令 若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがあると認めるときは、取締役会の招集を請求することができる。
前項の規定による請求は、取締役(前条第一項ただし書に規定する場合にあっては、招集権者)に対し、取締役会の目的である事項を示して行わなければならない。
前条第三項の規定は、第一項の規定による請求があった場合について準用する。
第一項の規定による請求を行った株主は、当該請求に基づき招集され、又は前項において準用する前条第三項の規定により招集した取締役会に出席し、意見を述べることができる。
取締役会を招集する者は、取締役会の日の一週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、各取締役(監査役設置会社にあっては、各取締役 及び各監査役)に対してその通知を発しなければならない。
前項の規定にかかわらず、取締役会は、取締役(監査役設置会社にあっては、取締役 及び監査役)の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。
取締役会の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行う。
前項の決議について特別の利害関係を有する取締役は、議決に加わることができない。
取締役会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した取締役 及び監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
前項の議事録が電磁的記録をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、法務省令で定める署名 又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
取締役会の決議に参加した取締役であって第三項の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する。
取締役会設置会社は、取締役が取締役会の決議の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき取締役(当該事項について議決に加わることができるものに限る。)の全員が書面 又は電磁的記録により同意の意思表示をしたとき(監査役設置会社にあっては、監査役が当該提案について異議を述べたときを除く。)は、当該提案を可決する旨の取締役会の決議があったものとみなす旨を定款で定めることができる。
取締役会設置会社は、取締役会の日(前条の規定により取締役会の決議があったものとみなされた日を含む。)から十年間、第三百六十九条第三項の議事録 又は前条の意思表示を記載し、若しくは記録した書面 若しくは電磁的記録(以下 この条において「議事録等」という。)をその本店に備え置かなければならない。
株主は、その権利を行使するため必要があるときは、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
前項の議事録等が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧 又は謄写の請求
前項の議事録等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
監査役設置会社、監査等委員会設置会社 又は指名委員会等設置会社における前項の規定の適用については、
同項中
「株式会社の営業時間内は、いつでも」とあるのは、
「裁判所の許可を得て」と
する。
取締役会設置会社の債権者は、役員 又は執行役の責任を追及するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該取締役会設置会社の議事録等について第二項各号に掲げる請求をすることができる。
前項の規定は、取締役会設置会社の親会社社員がその権利を行使するため必要があるときについて準用する。
裁判所は、第三項において読み替えて適用する第二項各号に掲げる請求 又は第四項(前項において準用する場合を含む。以下 この項において同じ。)の請求に係る閲覧 又は謄写をすることにより、当該取締役会設置会社 又はその親会社 若しくは子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、第三項において読み替えて適用する第二項の許可 又は第四項の許可をすることができない。
取締役、会計参与、監査役 又は会計監査人が取締役(監査役設置会社にあっては、取締役 及び監査役)の全員に対して取締役会に報告すべき事項を通知したときは、当該事項を取締役会へ報告することを要しない。
前項の規定は、第三百六十三条第二項の規定による報告については、適用しない。
指名委員会等設置会社についての前二項の規定の適用については、
第一項中
「監査役 又は会計監査人」とあるのは
「会計監査人 又は執行役」と、
「取締役(監査役設置会社にあっては、取締役 及び監査役)」とあるのは
「取締役」と、
前項中
「第三百六十三条第二項」とあるのは
「第四百十七条第四項」と
する。
第三百六十九条第一項の規定にかかわらず、取締役会設置会社(指名委員会等設置会社を除く。)が次に掲げる要件のいずれにも該当する場合(監査等委員会設置会社にあっては、第三百九十九条の十三第五項に規定する場合 又は同条第六項の規定による定款の定めがある場合を除く。)には、取締役会は、第三百六十二条第四項第一号 及び第二号 又は第三百九十九条の十三第四項第一号 及び第二号に掲げる事項についての取締役会の決議については、あらかじめ選定した三人以上の取締役(以下 この章において「特別取締役」という。)のうち、議決に加わることができるものの過半数(これを上回る割合を取締役会で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を取締役会で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行うことができる旨を定めることができる。
取締役の数が六人以上であること。
取締役のうち一人以上が社外取締役であること。
前項の規定による特別取締役による議決の定めがある場合には、特別取締役以外の取締役は、第三百六十二条第四項第一号 及び第二号 又は第三百九十九条の十三第四項第一号 及び第二号に掲げる事項の決定をする取締役会に出席することを要しない。
この場合における第三百六十六条第一項本文 及び第三百六十八条の規定の適用については、
第三百六十六条第一項本文中
「各取締役」とあるのは
「各特別取締役(第三百七十三条第一項に規定する特別取締役をいう。第三百六十八条において同じ。)」と、
第三百六十八条第一項中
「定款」とあるのは
「取締役会」と、
「各取締役」とあるのは
「各特別取締役」と、
同条第二項中
「取締役(」とあるのは
「特別取締役(」と、
「取締役 及び」とあるのは
「特別取締役 及び」と
する。
特別取締役の互選によって定められた者は、前項の取締役会の決議後、遅滞なく、当該決議の内容を特別取締役以外の取締役に報告しなければならない。
第三百六十六条(第一項本文を除く。)、第三百六十七条、第三百六十九条第一項、第三百七十条 及び第三百九十九条の十四の規定は、第二項の取締役会については、適用しない。
第六節 会計参与
会計参与は、取締役と共同して、計算書類(第四百三十五条第二項に規定する計算書類をいう。以下 この章において同じ。)及びその附属明細書、臨時計算書類(第四百四十一条第一項に規定する臨時計算書類をいう。以下 この章において同じ。)並びに連結計算書類(第四百四十四条第一項に規定する連結計算書類をいう。第三百九十六条第一項において同じ。)を作成する。
この場合において、会計参与は、法務省令で定めるところにより、会計参与報告を作成しなければならない。
会計参与は、いつでも、次に掲げるものの閲覧 及び謄写をし、又は取締役 及び支配人 その他の使用人に対して会計に関する報告を求めることができる。
会計帳簿 又はこれに関する資料が書面をもって作成されているときは、当該書面
会計帳簿 又はこれに関する資料が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したもの
会計参与は、その職務を行うため必要があるときは、会計参与設置会社の子会社に対して会計に関する報告を求め、又は会計参与設置会社 若しくはその子会社の業務 及び財産の状況の調査をすることができる。
前項の子会社は、正当な理由があるときは、同項の報告 又は調査を拒むことができる。
会計参与は、その職務を行うに当たっては、第三百三十三条第三項第二号 又は第三号に掲げる者を使用してはならない。
指名委員会等設置会社における第一項 及び第二項の規定の適用については、
第一項中
「取締役」とあるのは
「執行役」と、
第二項中
「取締役 及び」とあるのは
「執行役 及び取締役 並びに」と
する。
会計参与は、その職務を行うに際して取締役の職務の執行に関し不正の行為又は法令 若しくは定款に違反する重大な事実があることを発見したときは、遅滞なく、これを株主(監査役設置会社にあっては、監査役)に報告しなければならない。
監査役会設置会社における前項の規定の適用については、
同項中
「株主(監査役設置会社にあっては、監査役)」とあるのは、
「監査役会」と
する。
監査等委員会設置会社における第一項の規定の適用については、
同項中
「株主(監査役設置会社にあっては、監査役)」とあるのは、
「監査等委員会」と
する。
指名委員会等設置会社における第一項の規定の適用については、
同項中
「取締役」とあるのは
「執行役 又は取締役」と、
「株主(監査役設置会社にあっては、監査役)」とあるのは
「監査委員会」と
する。
取締役会設置会社の会計参与(会計参与が監査法人 又は税理士法人である場合にあっては、その職務を行うべき社員。以下 この条において同じ。)は、第四百三十六条第三項、第四百四十一条第三項 又は第四百四十四条第五項の承認をする取締役会に出席しなければならない。
この場合において、会計参与は、必要があると認めるときは、意見を述べなければならない。
会計参与設置会社において、前項の取締役会を招集する者は、当該取締役会の日の一週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、各会計参与に対してその通知を発しなければならない。
会計参与設置会社において、第三百六十八条第二項の規定により第一項の取締役会を招集の手続を経ることなく開催するときは、会計参与の全員の同意を得なければならない。
第三百七十四条第一項に規定する書類の作成に関する事項について会計参与が取締役と意見を異にするときは、会計参与(会計参与が監査法人 又は税理士法人である場合にあっては、その職務を行うべき社員)は、株主総会において意見を述べることができる。
指名委員会等設置会社における前項の規定の適用については、
同項中
「取締役」とあるのは、
「執行役」と
する。
会計参与は、次の各号に掲げるものを、当該各号に定める期間、法務省令で定めるところにより、当該会計参与が定めた場所に備え置かなければならない。
各事業年度に係る計算書類 及び その附属明細書 並びに会計参与報告 > 定時株主総会の日の一週間(取締役会設置会社にあっては、二週間)前の日(第三百十九条第一項の場合にあっては、同項の提案があった日)から五年間
臨時計算書類 及び会計参与報告
臨時計算書類を作成した日から五年間
会計参与設置会社の株主 及び債権者は、会計参与設置会社の営業時間内(会計参与が請求に応ずることが困難な場合として法務省令で定める場合を除く。)は、いつでも、会計参与に対し、次に掲げる請求をすることができる。
ただし、第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該会計参与の定めた費用を支払わなければならない。
前項各号に掲げるものが書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧の請求
前号の書面の謄本 又は抄本の交付の請求
前項各号に掲げるものが電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって会計参与の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
会計参与設置会社の親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該会計参与設置会社の第一項各号に掲げるものについて前項各号に掲げる請求をすることができる。
ただし、同項第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該会計参与の定めた費用を支払わなければならない。
会計参与の報酬等は、定款にその額を定めていないときは、株主総会の決議によって定める。
会計参与が二人以上ある場合において、各会計参与の報酬等について定款の定め又は株主総会の決議がないときは、当該報酬等は、前項の報酬等の範囲内において、会計参与の協議によって定める。
会計参与(会計参与が監査法人 又は税理士法人である場合にあっては、その職務を行うべき社員)は、株主総会において、会計参与の報酬等について意見を述べることができる。
会計参与がその職務の執行について会計参与設置会社に対して次に掲げる請求をしたときは、当該会計参与設置会社は、当該請求に係る費用 又は債務が当該会計参与の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、これを拒むことができない。
支出した費用 及び支出の日以後におけるその利息の償還の請求
負担した債務の債権者に対する弁済(当該債務が弁済期にない場合にあっては、相当の担保の提供)の請求
第七節 監査役
監査役は、取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役 及び会計参与)の職務の執行を監査する。
この場合において、監査役は、法務省令で定めるところにより、監査報告を作成しなければならない。
監査役は、いつでも、取締役 及び会計参与 並びに支配人 その他の使用人に対して事業の報告を求め、又は監査役設置会社の業務 及び財産の状況の調査をすることができる。
監査役は、その職務を行うため必要があるときは、監査役設置会社の子会社に対して事業の報告を求め、又はその子会社の業務 及び財産の状況の調査をすることができる。
前項の子会社は、正当な理由があるときは、同項の報告 又は調査を拒むことができる。
監査役は、取締役が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又は法令 若しくは定款に違反する事実 若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を取締役(取締役会設置会社にあっては、取締役会)に報告しなければならない。
監査役は、取締役会に出席し、必要があると認めるときは、意見を述べなければならない。
ただし、監査役が二人以上ある場合において、第三百七十三条第一項の規定による特別取締役による議決の定めがあるときは、監査役の互選によって、監査役の中から特に同条第二項の取締役会に出席する監査役を定めることができる。
監査役は、前条に規定する場合において、必要があると認めるときは、取締役(第三百六十六条第一項ただし書に規定する場合にあっては、招集権者)に対し、取締役会の招集を請求することができる。
前項の規定による請求があった日から五日以内に、その請求があった日から二週間以内の日を取締役会の日とする取締役会の招集の通知が発せられない場合は、その請求をした監査役は、取締役会を招集することができる。
前二項の規定は、第三百七十三条第二項の取締役会については、適用しない。
監査役は、取締役が株主総会に提出しようとする議案、書類 その他法務省令で定めるものを調査しなければならない。
この場合において、法令 若しくは定款に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、その調査の結果を株主総会に報告しなければならない。
監査役は、取締役が監査役設置会社の目的の範囲外の行為 その他法令 若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該監査役設置会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
前項の場合において、裁判所が仮処分をもって同項の取締役に対し、その行為をやめることを命ずるときは、担保を立てさせないものとする。
第三百四十九条第四項、第三百五十三条 及び第三百六十四条の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合には、当該各号の訴えについては、監査役が監査役設置会社を代表する。
監査役設置会社が取締役(取締役であった者を含む。以下 この条において同じ。)に対し、又は取締役が監査役設置会社に対して訴えを提起する場合
株式交換等完全親会社(第八百四十九条第二項第一号に規定する株式交換等完全親会社をいう。次項第三号において同じ。)である監査役設置会社がその株式交換等完全子会社(第八百四十七条の二第一項に規定する株式交換等完全子会社をいう。次項第三号において同じ。)の取締役、執行役(執行役であった者を含む。以下 この条において同じ。)又は清算人(清算人であった者を含む。以下 この条において同じ。)の責任(第八百四十七条の二第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じたものに限る。)を追及する訴えを提起する場合
最終完全親会社等(第八百四十七条の三第一項に規定する最終完全親会社等をいう。次項第四号において同じ。)である監査役設置会社がその完全子会社等(同条第二項第二号に規定する完全子会社等をいい、同条第三項の規定により当該完全子会社等とみなされるものを含む。次項第四号において同じ。)である株式会社の取締役、執行役 又は清算人に対して特定責任追及の訴え(同条第一項に規定する特定責任追及の訴えをいう。)を提起する場合
第三百四十九条第四項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、監査役が監査役設置会社を代表する。
監査役設置会社が第八百四十七条第一項、第八百四十七条の二第一項 若しくは第三項(同条第四項 及び第五項において準用する場合を含む。)又は第八百四十七条の三第一項の規定による請求(取締役の責任を追及する訴えの提起の請求に限る。)を受ける場合
監査役設置会社が第八百四十九条第四項の訴訟告知(取締役の責任を追及する訴えに係るものに限る。)並びに第八百五十条第二項の規定による通知 及び催告(取締役の責任を追及する訴えに係る訴訟における和解に関するものに限る。)を受ける場合
株式交換等完全親会社である監査役設置会社が第八百四十七条第一項の規定による請求(前項第二号に規定する訴えの提起の請求に限る。)をする場合又は第八百四十九条第六項の規定による通知(その株式交換等完全子会社の取締役、執行役 又は清算人の責任を追及する訴えに係るものに限る。)を受ける場合
最終完全親会社等である監査役設置会社が第八百四十七条第一項の規定による請求(前項第三号に規定する特定責任追及の訴えの提起の請求に限る。)をする場合又は第八百四十九条第七項の規定による通知(その完全子会社等である株式会社の取締役、執行役 又は清算人の責任を追及する訴えに係るものに限る。)を受ける場合
監査役の報酬等は、定款にその額を定めていないときは、株主総会の決議によって定める。
監査役が二人以上ある場合において、各監査役の報酬等について定款の定め又は株主総会の決議がないときは、当該報酬等は、前項の報酬等の範囲内において、監査役の協議によって定める。
監査役は、株主総会において、監査役の報酬等について意見を述べることができる。
監査役がその職務の執行について監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)に対して次に掲げる請求をしたときは、当該監査役設置会社は、当該請求に係る費用 又は債務が当該監査役の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、これを拒むことができない。
支出した費用 及び支出の日以後におけるその利息の償還の請求
負担した債務の債権者に対する弁済(当該債務が弁済期にない場合にあっては、相当の担保の提供)の請求
公開会社でない株式会社(監査役会設置会社 及び会計監査人設置会社を除く。)は、第三百八十一条第一項の規定にかかわらず、その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定めることができる。
前項の規定による定款の定めがある株式会社の監査役は、法務省令で定めるところにより、監査報告を作成しなければならない。
前項の監査役は、取締役が株主総会に提出しようとする会計に関する議案、書類 その他の法務省令で定めるものを調査し、その調査の結果を株主総会に報告しなければならない。
第二項の監査役は、いつでも、次に掲げるものの閲覧 及び謄写をし、又は取締役 及び会計参与 並びに支配人 その他の使用人に対して会計に関する報告を求めることができる。
会計帳簿 又はこれに関する資料が書面をもって作成されているときは、当該書面
会計帳簿 又はこれに関する資料が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したもの
第二項の監査役は、その職務を行うため必要があるときは、株式会社の子会社に対して会計に関する報告を求め、又は株式会社 若しくはその子会社の業務 及び財産の状況の調査をすることができる。
前項の子会社は、正当な理由があるときは、同項の規定による報告 又は調査を拒むことができる。
第三百八十一条から第三百八十六条までの規定は、第一項の規定による定款の定めがある株式会社については、適用しない。
第八節 監査役会
⤏ 第一款 権限等
監査役会は、すべての監査役で組織する。
監査役会は、次に掲げる職務を行う。
ただし、第三号の決定は、監査役の権限の行使を妨げることはできない。
監査の方針、監査役会設置会社の業務 及び財産の状況の調査の方法 その他の監査役の職務の執行に関する事項の決定
監査役会は、監査役の中から常勤の監査役を選定しなければならない。
監査役は、監査役会の求めがあるときは、いつでも その職務の執行の状況を監査役会に報告しなければならない。
⤏ 第二款 運営
監査役会は、各監査役が招集する。
監査役会を招集するには、監査役は、監査役会の日の一週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、各監査役に対してその通知を発しなければならない。
前項の規定にかかわらず、監査役会は、監査役の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。
監査役会の決議は、監査役の過半数をもって行う。
監査役会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
前項の議事録が電磁的記録をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、法務省令で定める署名 又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
監査役会の決議に参加した監査役であって第二項の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する。
監査役会設置会社は、監査役会の日から十年間、前条第二項の議事録をその本店に備え置かなければならない。
監査役会設置会社の株主は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、次に掲げる請求をすることができる。
前項の議事録が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧 又は謄写の請求
前項の議事録が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
前項の規定は、監査役会設置会社の債権者が役員の責任を追及するため必要があるとき及び親会社社員がその権利を行使するため必要があるときについて準用する。
裁判所は、第二項(前項において準用する場合を含む。以下 この項において同じ。)の請求に係る閲覧 又は謄写をすることにより、当該監査役会設置会社 又はその親会社 若しくは子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、第二項の許可をすることができない。
取締役、会計参与、監査役 又は会計監査人が監査役の全員に対して監査役会に報告すべき事項を通知したときは、当該事項を監査役会へ報告することを要しない。
第九節 会計監査人
会計監査人は、次章の定めるところにより、株式会社の計算書類 及び その附属明細書、臨時計算書類 並びに連結計算書類を監査する。
この場合において、会計監査人は、法務省令で定めるところにより、会計監査報告を作成しなければならない。
会計監査人は、いつでも、次に掲げるものの閲覧 及び謄写をし、又は取締役 及び会計参与 並びに支配人 その他の使用人に対し、会計に関する報告を求めることができる。
会計帳簿又はこれに関する資料が書面をもって作成されているときは、当該書面
会計帳簿又はこれに関する資料が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したもの
会計監査人は、その職務を行うため必要があるときは、会計監査人設置会社の子会社に対して会計に関する報告を求め、又は会計監査人設置会社 若しくはその子会社の業務 及び財産の状況の調査をすることができる。
前項の子会社は、正当な理由があるときは、同項の報告 又は調査を拒むことができる。
会計監査人は、その職務を行うに当たっては、次のいずれかに該当する者を使用してはならない。
第三百三十七条第三項第一号 又は第二号に掲げる者
会計監査人設置会社 又はその子会社の取締役、会計参与、監査役 若しくは執行役 又は支配人 その他の使用人である者
会計監査人設置会社 又はその子会社から公認会計士 又は監査法人の業務以外の業務により継続的な報酬を受けている者
指名委員会等設置会社における第二項の規定の適用については、
同項中
「取締役」とあるのは、
「執行役、取締役」と
する。
会計監査人は、その職務を行うに際して取締役の職務の執行に関し不正の行為 又は法令 若しくは定款に違反する重大な事実があることを発見したときは、遅滞なく、これを監査役に報告しなければならない。
監査役は、その職務を行うため必要があるときは、会計監査人に対し、その監査に関する報告を求めることができる。
監査役会設置会社における第一項の規定の適用については、
同項中
「監査役」とあるのは、
「監査役会」と
する。
監査等委員会設置会社における第一項 及び第二項の規定の適用については、
第一項中
「監査役」とあるのは
「監査等委員会」と、
第二項中
「監査役」とあるのは
「監査等委員会が選定した監査等委員」と
する。
指名委員会等設置会社における第一項 及び第二項の規定の適用については、
第一項中
「取締役」とあるのは
「執行役 又は取締役」と、
「監査役」とあるのは
「監査委員会」と、
第二項中
「監査役」とあるのは
「監査委員会が選定した監査委員会の委員」と
する。
第三百九十六条第一項に規定する書類が法令 又は定款に適 合するかどうかについて会計監査人が監査役と意見を異にするときは、会計監査人(会計監査人が監査法人である場合にあっては、その職務を行うべき社員。次項において同じ。)は、定時株主総会に出席して意見を述べることができる。
定時株主総会において会計監査人の出席を求める決議があったときは、会計監査人は、定時株主総会に出席して意見を述べなければならない。
監査役会設置会社における第一項の規定の適用については、
同項中
「監査役」とあるのは、
「監査役会 又は監査役」と
する。
監査等委員会設置会社における第一項の規定の適用については、
同項中
「監査役」とあるのは、
「監査等委員会 又は監査等委員」と
する。
指名委員会等設置会社における第一項の規定の適用については、
同項中
「監査役」とあるのは、
「監査委員会 又はその委員」と
する。
取締役は、会計監査人 又は一時会計監査人の職務を行うべき者の報酬等を定める場合には、監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、その過半数)の同意を得なければならない。
監査役会設置会社における前項の規定の適用については、
同項中
「監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、その過半数)」とあるのは、
「監査役会」と
する。
監査等委員会設置会社における第一項の規定の適用については、
同項中
「監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、その過半数)」とあるのは、
「監査等委員会」と
する。
指名委員会等設置会社における第一項の規定の適用については、
同項中
「監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、その過半数)」とあるのは、
「監査委員会」と
する。
第九節の二 監査等委員会
⤏ 第一款 権限等
監査等委員会は、全ての監査等委員で組織する。
監査等委員は、取締役でなければならない。
監査等委員会は、次に掲げる職務を行う。
取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役 及び会計参与)の職務の執行の監査 及び監査報告の作成
株主総会に提出する会計監査人の選任 及び解任並びに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容の決定
第三百四十二条の二第四項 及び第三百六十一条第六項に規定する監査等委員会の意見の決定
監査等委員がその職務の執行(監査等委員会の職務の執行に関するものに限る。以下 この項において同じ。)について監査等委員会設置会社に対して次に掲げる請求をしたときは、当該監査等委員会設置会社は、当該請求に係る費用 又は債務が当該監査等委員の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、これを拒むことができない。
支出をした費用 及び支出の日以後におけるその利息の償還の請求
負担した債務の債権者に対する弁済(当該債務が弁済期にない場合にあっては、相当の担保の提供)の請求
監査等委員会が選定する監査等委員は、いつでも、取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役 及び会計参与) 及び支配人 その他の使用人に対し、その職務の執行に関する事項の報告を求め、又は監査等委員会設置会社の業務 及び財産の状況の調査をすることができる。
監査等委員会が選定する監査等委員は、監査等委員会の職務を執行するため必要があるときは、監査等委員会設置会社の子会社に対して事業の報告を求め、又はその子会社の業務 及び財産の状況の調査をすることができる。
前項の子会社は、正当な理由があるときは、同項の報告 又は調査を拒むことができる。
第一項 及び第二項の監査等委員は、当該各項の報告の徴収 又は調査に関する事項についての監査等委員会の決議があるときは、これに従わなければならない。
監査等委員は、取締役が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又は法令 若しくは定款に違反する事実 若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を取締役会に報告しなければならない。
監査等委員は、取締役が株主総会に提出しようとする議案、書類 その他法務省令で定めるものについて法令 若しくは定款に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、その旨を株主総会に報告しなければならない。
監査等委員は、取締役が監査等委員会設置会社の目的の範囲外の行為その他法令 若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該監査等委員会設置会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
前項の場合において、裁判所が仮処分をもって同項の取締役に対し、その行為をやめることを命ずるときは、担保を立てさせないものとする。
第三百四十九条第四項、第三百五十三条 及び第三百六十四条の規定にかかわらず、監査等委員会設置会社が取締役(取締役であった者を含む。以下 この条において同じ。)に対し、又は取締役が監査等委員会設置会社に対して訴えを提起する場合には、当該訴えについては、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者が監査等委員会設置会社を代表する。
監査等委員が当該訴えに係る訴訟の当事者である場合
取締役会が定める者(株主総会が当該訴えについて監査等委員会設置会社を代表する者を定めた場合にあっては、その者)
前号に掲げる場合以外の場合
監査等委員会が選定する監査等委員
前項の規定にかかわらず、取締役が監査等委員会設置会社に対して訴えを提起する場合には、監査等委員(当該訴えを提起する者であるものを除く。)に対してされた訴状の送達は、当該監査等委員会設置会社に対して効力を有する。
第三百四十九条第四項、第三百五十三条 及び第三百六十四条の規定にかかわらず、次の各号に掲げる株式会社が監査等委員会設置会社である場合において、当該各号に定める訴えを提起するときは、当該訴えについては、監査等委員会が選定する監査等委員が当該監査等委員会設置会社を代表する。
株式交換等完全親会社(第八百四十九条第二項第一号に規定する株式交換等完全親会社をいう。次項第一号 及び第五項第三号において同じ。) その株式交換等完全子会社(第八百四十七条の二第一項に規定する株式交換等完全子会社をいう。第五項第三号において同じ。)の取締役、執行役(執行役であった者を含む。以下 この条において同じ。)又は清算人(清算人であった者を含む。以下 この条において同じ。)の責任(第八百四十七条の二第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じたものに限る。)を追及する訴え
最終完全親会社等(第八百四十七条の三第一項に規定する最終完全親会社等をいう。次項第二号 及び第五項第四号において同じ。) その完全子会社等(同条第二項第二号に規定する完全子会社等をいい、同条第三項の規定により当該完全子会社等とみなされるものを含む。第五項第四号において同じ。)である株式会社の取締役、執行役 又は清算人に対する特定責任追及の訴え(同条第一項に規定する特定責任追及の訴えをいう。)
第三百四十九条第四項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる株式会社が監査等委員会設置会社である場合において、当該各号に定める請求をするときは、監査等委員会が選定する監査等委員が当該監査等委員会設置会社を代表する。
株式交換等完全親会社
第八百四十七条第一項の規定による請求(前項第一号に規定する訴えの提起の請求に限る。)
最終完全親会社等
第八百四十七条第一項の規定による請求(前項第二号に規定する特定責任追及の訴えの提起の請求に限る。)
第三百四十九条第四項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、監査等委員が監査等委員会設置会社を代表する。
監査等委員会設置会社が第八百四十七条第一項、第八百四十七条の二第一項 若しくは第三項(同条第四項 及び第五項において準用する場合を含む。)又は第八百四十七条の三第一項の規定による請求(取締役の責任を追及する訴えの提起の請求に限る。)を受ける場合(当該監査等委員が当該訴えに係る訴訟の相手方となる場合を除く。)
監査等委員会設置会社が第八百四十九条第四項の訴訟告知(取締役の責任を追及する訴えに係るものに限る。)並びに第八百五十条第二項の規定による通知 及び催告(取締役の責任を追及する訴えに係る訴訟における和解に関するものに限る。)を受ける場合(当該監査等委員がこれらの訴えに係る訴訟の当事者である場合を除く。)
株式交換等完全親会社である監査等委員会設置会社が第八百四十九条第六項の規定による通知(その株式交換等完全子会社の取締役、執行役 又は清算人の責任を追及する訴えに係るものに限る。)を受ける場合
最終完全親会社等である監査等委員会設置会社が第八百四十九条第七項の規定による通知(その完全子会社等である株式会社の取締役、執行役 又は清算人の責任を追及する訴えに係るものに限る。)を受ける場合
⤏ 第二款 運営
監査等委員会は、各監査等委員が招集する。
監査等委員会を招集するには、監査等委員は、監査等委員会の日の一週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、各監査等委員に対してその通知を発しなければならない。
前項の規定にかかわらず、監査等委員会は、監査等委員の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。
取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役 及び会計参与)は、監査等委員会の要求があったときは、監査等委員会に出席し、監査等委員会が求めた事項について説明をしなければならない。
監査等委員会の決議は、議決に加わることができる監査等委員の過半数が出席し、その過半数をもって行う。
前項の決議について特別の利害関係を有する監査等委員は、議決に加わることができない。
監査等委員会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した監査等委員は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
前項の議事録が電磁的記録をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、法務省令で定める署名 又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
監査等委員会の決議に参加した監査等委員であって第三項の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する。
監査等委員会設置会社は、監査等委員会の日から十年間、前条第三項の議事録をその本店に備え置かなければならない。
監査等委員会設置会社の株主は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、次に掲げる請求をすることができる。
前項の議事録が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧 又は謄写の請求
前項の議事録が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
前項の規定は、監査等委員会設置会社の債権者が取締役 又は会計参与の責任を追及するため必要があるとき及び親会社社員がその権利を行使するため必要があるときについて準用する。
裁判所は、第二項(前項において準用する場合を含む。以下 この項において同じ。)の請求に係る閲覧 又は謄写をすることにより、当該監査等委員会設置会社 又はその親会社 若しくは子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、第二項の許可をすることができない。
取締役、会計参与 又は会計監査人が監査等委員の全員に対して監査等委員会に報告すべき事項を通知したときは、当該事項を監査等委員会へ報告することを要しない。
⤏ 第三款 監査等委員会設置会社の取締役会の権限等
監査等委員会設置会社の取締役会は、第三百六十二条の規定にかかわらず、次に掲げる職務を行う。
次に掲げる事項 その他監査等委員会設置会社の業務執行の決定
監査等委員会の職務の執行のため必要なものとして法務省令で定める事項
取締役の職務の執行が法令 及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務 並びに当該株式会社 及び その子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
監査等委員会設置会社の取締役会は、前項第一号イからハまでに掲げる事項を決定しなければならない。
監査等委員会設置会社の取締役会は、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の中から代表取締役を選定しなければならない。
監査等委員会設置会社の取締役会は、次に掲げる事項 その他の重要な業務執行の決定を取締役に委任することができない。
支配人 その他の重要な使用人の選任 及び解任
支店 その他の重要な組織の設置、変更 及び廃止
第六百七十六条第一号に掲げる事項その他の社債を引き受ける者の募集に関する重要な事項として法務省令で定める事項
第四百二十六条第一項の規定による定款の定めに基づく第四百二十三条第一項の責任の免除
前項の規定にかかわらず、監査等委員会設置会社の取締役の過半数が社外取締役である場合には、当該監査等委員会設置会社の取締役会は、その決議によって、重要な業務執行の決定を取締役に委任することができる。
ただし、次に掲げる事項については、この限りでない。
第百三十六条 又は第百三十七条第一項の決定及び第百四十条第四項の規定による指定
第百六十五条第三項において読み替えて適用する第百五十六条第一項各号に掲げる事項の決定
第二百六十二条 又は第二百六十三条第一項の決定
第二百九十八条第一項各号に掲げる事項の決定
株主総会に提出する議案(会計監査人の選任 及び解任 並びに会計監査人を再任しないことに関するものを除く。)の内容の決定
第三百四十八条の二第一項の規定による委託
第三百六十一条第七項の規定による同項の事項の決定
第三百六十五条第一項において読み替えて適用する第三百五十六条第一項の承認
第三百六十六条第一項ただし書の規定による取締役会を招集する取締役の決定
第三百九十九条の七第一項第一号の規定による監査等委員会設置会社を代表する者の決定
前項第六号に掲げる事項
補償契約(第四百三十条の二第一項に規定する補償契約をいう。第四百十六条第四項第十四号において同じ。)の内容の決定
役員等賠償責任保険契約(第四百三十条の三第一項に規定する役員等賠償責任保険契約をいう。第四百十六条第四項第十五号において同じ。)の内容の決定
第四百三十六条第三項、第四百四十一条第三項 及び第四百四十四条第五項の承認
第四百五十四条第五項において読み替えて適用する同条第一項の規定により定めなければならないとされる事項の決定
第四百六十七条第一項各号に掲げる行為に係る契約(当該監査等委員会設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
合併契約(当該監査等委員会設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
吸収分割契約(当該監査等委員会設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
新設分割計画(当該監査等委員会設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
株式交換契約(当該監査等委員会設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
株式交付計画(当該監査等委員会設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
前二項の規定にかかわらず、監査等委員会設置会社は、取締役会の決議によって重要な業務執行(前項各号に掲げる事項を除く。)の決定の全部 又は一部を取締役に委任することができる旨を定款で定めることができる。
監査等委員会設置会社においては、招集権者の定めがある場合であっても、監査等委員会が選定する監査等委員は、取締役会を招集することができる。
第十節 指名委員会等及び執行役
⤏ 第一款 委員の選定、執行役の選任等
指名委員会、監査委員会 又は報酬委員会の各委員会(以下 この条、次条 及び第九百十一条第三項第二十三号ロにおいて単に「各委員会」という。)は、委員三人以上で組織する。
各委員会の委員は、取締役の中から、取締役会の決議によって選定する。
各委員会の委員の過半数は、社外取締役でなければならない。
監査委員会の委員(以下「監査委員」という。)は、指名委員会等設置会社 若しくはその子会社の執行役 若しくは業務執行取締役 又は指名委員会等設置会社の子会社の会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)若しくは支配人 その他の使用人を兼ねることができない。
各委員会の委員は、いつでも、取締役会の決議によって解職することができる。
前条第一項に規定する各委員会の委員の員数(定款で四人以上の員数を定めたときは、その員数)が欠けた場合には、任期の満了 又は辞任により退任した委員は、新たに選定された委員(次項の一時委員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお委員としての権利義務を有する。
前項に規定する場合において、裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより、一時委員の職務を行うべき者を選任することができる。
裁判所は、前項の一時委員の職務を行うべき者を選任した場合には、指名委員会等設置会社がその者に対して支払う報酬の額を定めることができる。
指名委員会等設置会社には、一人 又は二人以上の執行役を置かなければならない。
執行役は、取締役会の決議によって選任する。
指名委員会等設置会社と 執行役との関係は、委任に関する規定に従う。
第三百三十一条第一項 及び第三百三十一条の二の規定は、執行役について準用する。
株式会社は、執行役が株主でなければならない旨を定款で定めることができない。
ただし、公開会社でない指名委員会等設置会社については、この限りでない。
執行役は、取締役を兼ねることができる。
執行役の任期は、選任後一年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結後最初に招集される取締役会の終結の時までとする。ただし、定款によって、その任期を短縮することを妨げない。
前項の規定にかかわらず、指名委員会等設置会社が指名委員会等を置く旨の定款の定めを廃止する定款の変更をした場合には、執行役の任期は、当該定款の変更の効力が生じた時に満了する。
執行役は、いつでも、取締役会の決議によって解任することができる。
前項の規定により解任された執行役は、その解任について正当な理由がある場合を除き、指名委員会等設置会社に対し、解任によって生じた損害の賠償を請求することができる。
第四百一条第二項から第四項までの規定は、執行役が欠けた場合又は定款で定めた執行役の員数が欠けた場合について準用する。
⤏ 第二款 指名委員会等の権限等
指名委員会は、株主総会に提出する取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役 及び会計参与)の選任 及び解任に関する議案の内容を決定する。
監査委員会は、次に掲げる職務を行う。
執行役等(執行役 及び取締役をいい、会計参与設置会社にあっては、執行役、取締役 及び会計参与をいう。以下 この節において同じ。)の職務の執行の監査 及び監査報告の作成
株主総会に提出する会計監査人の選任 及び解任並びに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容の決定
報酬委員会は、第三百六十一条第一項 並びに第三百七十九条第一項 及び第二項の規定にかかわらず、執行役等の個人別の報酬等の内容を決定する。
執行役が指名委員会等設置会社の支配人 その他の使用人を兼ねているときは、当該支配人 その他の使用人の報酬等の内容についても、同様とする。
委員がその職務の執行(当該委員が所属する指名委員会等の職務の執行に関するものに限る。以下 この項において同じ。)について指名委員会等設置会社に対して次に掲げる請求をしたときは、当該指名委員会等設置会社は、当該請求に係る費用又は債務が当該委員の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、これを拒むことができない。
支出をした費用 及び支出の日以後におけるその利息の償還の請求
負担した債務の債権者に対する弁済(当該債務が弁済期にない場合にあっては、相当の担保の提供)の請求
監査委員会が選定する監査委員は、いつでも、執行役等 及び支配人 その他の使用人に対し、その職務の執行に関する事項の報告を求め、又は指名委員会等設置会社の業務 及び財産の状況の調査をすることができる。
監査委員会が選定する監査委員は、監査委員会の職務を執行するため必要があるときは、指名委員会等設置会社の子会社に対して事業の報告を求め、又はその子会社の業務 及び財産の状況の調査をすることができる。
前項の子会社は、正当な理由があるときは、同項の報告 又は調査を拒むことができる。
第一項 及び第二項の監査委員は、当該各項の報告の徴収又は調査に関する事項についての監査委員会の決議があるときは、これに従わなければならない。
監査委員は、執行役 又は取締役が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又は法令 若しくは定款に違反する事実 若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を取締役会に報告しなければならない。
監査委員は、執行役 又は取締役が指名委員会等設置会社の目的の範囲外の行為 その他法令 若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該指名委員会等設置会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該執行役 又は取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
前項の場合において、裁判所が仮処分をもって同項の執行役 又は取締役に対し、その行為をやめることを命ずるときは、担保を立てさせないものとする。
第四百二十条第三項において準用する第三百四十九条第四項の規定 並びに第三百五十三条 及び第三百六十四条の規定にかかわらず、指名委員会等設置会社が執行役(執行役であった者を含む。以下 この条において同じ。) 若しくは取締役(取締役であった者を含む。以下 この条において同じ。)に対し、又は執行役 若しくは取締役が指名委員会等設置会社に対して訴えを提起する場合には、当該訴えについては、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者が指名委員会等設置会社を代表する。
監査委員が当該訴えに係る訴訟の当事者である場合
取締役会が定める者(株主総会が当該訴えについて指名委員会等設置会社を代表する者を定めた場合にあっては、その者)
前号に掲げる場合以外の場合
監査委員会が選定する監査委員
前項の規定にかかわらず、執行役 又は取締役が指名委員会等設置会社に対して訴えを提起する場合には、監査委員(当該訴えを提起する者であるものを除く。)に対してされた訴状の送達は、当該指名委員会等設置会社に対して効力を有する。
第四百二十条第三項において準用する第三百四十九条第四項の規定 並びに第三百五十三条 及び第三百六十四条の規定にかかわらず、次の各号に掲げる株式会社が指名委員会等設置会社である場合において、当該各号に定める訴えを提起するときは、当該訴えについては、監査委員会が選定する監査委員が当該指名委員会等設置会社を代表する。
株式交換等完全親会社(第八百四十九条第二項第一号に規定する株式交換等完全親会社をいう。次項第一号 及び第五項第三号において同じ。)その株式交換等完全子会社(第八百四十七条の二第一項に規定する株式交換等完全子会社をいう。第五項第三号において同じ。)の取締役、執行役 又は清算人(清算人であった者を含む。以下 この条において同じ。)の責任(第八百四十七条の二第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じたものに限る。)を追及する訴え
最終完全親会社等(第八百四十七条の三第一項に規定する最終完全親会社等をいう。次項第二号 及び第五項第四号において同じ。)その完全子会社等(同条第二項第二号に規定する完全子会社等をいい、同条第三項の規定により当該完全子会社等とみなされるものを含む。第五項第四号において同じ。)である株式会社の取締役、執行役 又は清算人に対する特定責任追及の訴え(同条第一項に規定する特定責任追及の訴えをいう。)
第四百二十条第三項において準用する第三百四十九条第四項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる株式会社が指名委員会等設置会社である場合において、当該各号に定める請求をするときは、監査委員会が選定する監査委員が当該指名委員会等設置会社を代表する。
株式交換等完全親会社
第八百四十七条第一項の規定による請求(前項第一号に規定する訴えの提起の請求に限る。)
最終完全親会社等
第八百四十七条第一項の規定による請求(前項第二号に規定する特定責任追及の訴えの提起の請求に限る。)
第四百二十条第三項において準用する第三百四十九条第四項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、監査委員が指名委員会等設置会社を代表する。
指名委員会等設置会社が第八百四十七条第一項、第八百四十七条の二第一項 若しくは第三項(同条第四項 及び第五項において準用する場合を含む。)又は第八百四十七条の三第一項の規定による請求(執行役 又は取締役の責任を追及する訴えの提起の請求に限る。)を受ける場合(当該監査委員が当該訴えに係る訴訟の相手方となる場合を除く。)
指名委員会等設置会社が第八百四十九条第四項の訴訟告知(執行役 又は取締役の責任を追及する訴えに係るものに限る。) 並びに第八百五十条第二項の規定による通知及び催告(執行役 又は取締役の責任を追及する訴えに係る訴訟における和解に関するものに限る。)を受ける場合(当該監査委員がこれらの訴えに係る訴訟の当事者である場合を除く。)
株式交換等完全親会社である指名委員会等設置会社が第八百四十九条第六項の規定による通知(その株式交換等完全子会社の取締役、執行役 又は清算人の責任を追及する訴えに係るものに限る。)を受ける場合
最終完全親会社等である指名委員会等設置会社が第八百四十九条第七項の規定による通知(その完全子会社等である株式会社の取締役、執行役 又は清算人の責任を追及する訴えに係るものに限る。)を受ける場合
報酬委員会は、執行役等の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針を定めなければならない。
報酬委員会は、第四百四条第三項の規定による決定をするには、前項の方針に従わなければならない。
報酬委員会は、次の各号に掲げるものを執行役等の個人別の報酬等とする場合には、その内容として、当該各号に定める事項について決定しなければならない。
ただし、会計参与の個人別の報酬等は、第一号に掲げるものでなければならない。
額が確定しているもの
個人別の額
額が確定していないもの
個人別の具体的な算定方法
当該株式会社の募集株式当該募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類 及び種類ごとの数)
その他法務省令で定める事項
当該株式会社の募集新株予約権当該募集新株予約権の数
その他法務省令で定める事項
次のイ 又はロに掲げるものと引換えにする払込みに充てるための金銭
当該イ 又はロに定める事項
当該株式会社の募集株式
執行役等が引き受ける当該募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び種類ごとの数)その他法務省令で定める事項
当該株式会社の募集新株予約権
執行役等が引き受ける当該募集新株予約権の数 その他法務省令で定める事項
金銭でないもの(当該株式会社の募集株式 及び募集新株予約権を除く。)
個人別の具体的な内容
⤏ 第三款 指名委員会等の運営
指名委員会等は、当該指名委員会等の各委員が招集する。
指名委員会等を招集するには、その委員は、指名委員会等の日の一週間(これを下回る期間を取締役会で定めた場合にあっては、その期間)前までに、当該指名委員会等の各委員に対してその通知を発しなければならない。
前項の規定にかかわらず、指名委員会等は、当該指名委員会等の委員の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。
執行役等は、指名委員会等の要求があったときは、当該指名委員会等に出席し、当該指名委員会等が求めた事項について説明をしなければならない。
指名委員会等の決議は、議決に加わることができるその委員の過半数(これを上回る割合を取締役会で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を取締役会で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行う。
前項の決議について特別の利害関係を有する委員は、議決に加わることができない。
指名委員会等の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した委員は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
前項の議事録が電磁的記録をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、法務省令で定める署名 又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
指名委員会等の決議に参加した委員であって第三項の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する。
指名委員会等設置会社は、指名委員会等の日から十年間、前条第三項の議事録をその本店に備え置かなければならない。
指名委員会等設置会社の取締役は、次に掲げるものの閲覧 及び謄写をすることができる。
前項の議事録が書面をもって作成されているときは、当該書面
前項の議事録が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したもの
指名委員会等設置会社の株主は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、第一項の議事録について前項各号に掲げるものの閲覧 又は謄写の請求をすることができる。
前項の規定は、指名委員会等設置会社の債権者が委員の責任を追及するため必要があるとき及び親会社社員がその権利を行使するため必要があるときについて準用する。
裁判所は、第三項(前項において準用する場合を含む。以下 この項において同じ。)の請求に係る閲覧 又は謄写をすることにより、当該指名委員会等設置会社 又はその親会社 若しくは子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、第三項の許可をすることができない。
執行役、取締役、会計参与 又は会計監査人が委員の全員に対して指名委員会等に報告すべき事項を通知したときは、当該事項を指名委員会等へ報告することを要しない。
⤏ 第四款 指名委員会等設置会社の取締役の権限等
指名委員会等設置会社の取締役は、この法律 又はこの法律に基づく命令に別段の定めがある場合を除き、指名委員会等設置会社の業務を執行することができない。
指名委員会等設置会社の取締役会は、第三百六十二条の規定にかかわらず、次に掲げる職務を行う。
次に掲げる事項その他指名委員会等設置会社の業務執行の決定
監査委員会の職務の執行のため必要なものとして法務省令で定める事項
執行役が二人以上ある場合における執行役の職務の分掌 及び指揮命令の関係 その他の執行役相互の関係に関する事項
次条第二項の規定による取締役会の招集の請求を受ける取締役
執行役の職務の執行が法令 及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務 並びに当該株式会社及び その子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
株式交換契約(当該指名委員会等設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
株式交付計画(当該指名委員会等設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
指名委員会等設置会社の取締役会は、前項第一号イからホまでに掲げる事項を決定しなければならない。
指名委員会等設置会社の取締役会は、第一項各号に掲げる職務の執行を取締役に委任することができない。
指名委員会等設置会社の取締役会は、その決議によって、指名委員会等設置会社の業務執行の決定を執行役に委任することができる。
ただし、次に掲げる事項については、この限りでない。
第百三十六条 又は第百三十七条第一項の決定及び第百四十条第四項の規定による指定
第百六十五条第三項において読み替えて適用する第百五十六条第一項各号に掲げる事項の決定
第二百六十二条 又は第二百六十三条第一項の決定
第二百九十八条第一項各号に掲げる事項の決定
株主総会に提出する議案(取締役、会計参与 及び会計監査人の選任 及び解任 並びに会計監査人を再任しないことに関するものを除く。)の内容の決定
第三百四十八条の二第二項の規定による委託
第三百六十五条第一項において読み替えて適用する第三百五十六条第一項(第四百十九条第二項において読み替えて準用する場合を含む。)の承認
第三百六十六条第一項ただし書の規定による取締役会を招集する取締役の決定
第四百条第二項の規定による委員の選定及び第四百一条第一項の規定による委員の解職
第四百二条第二項の規定による執行役の選任及び第四百三条第一項の規定による執行役の解任
第四百八条第一項第一号の規定による指名委員会等設置会社を代表する者の決定
第四百二十条第一項前段の規定による代表執行役の選定及び同条第二項の規定による代表執行役の解職
第四百二十六条第一項の規定による定款の定めに基づく第四百二十三条第一項の責任の免除
役員等賠償責任保険契約の内容の決定
第四百三十六条第三項、第四百四十一条第三項 及び第四百四十四条第五項の承認
第四百五十四条第五項において読み替えて適用する同条第一項の規定により定めなければならないとされる事項の決定
第四百六十七条第一項各号に掲げる行為に係る契約(当該指名委員会等設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
合併契約(当該指名委員会等設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
吸収分割契約(当該指名委員会等設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
新設分割計画(当該指名委員会等設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
指名委員会等設置会社においては、招集権者の定めがある場合であっても、指名委員会等がその委員の中から選定する者は、取締役会を招集することができる。
執行役は、前条第一項第一号ニの取締役に対し、取締役会の目的である事項を示して、取締役会の招集を請求することができる。
この場合において、当該請求があった日から五日以内に、当該請求があった日から二週間以内の日を取締役会の日とする取締役会の招集の通知が発せられないときは、当該執行役は、取締役会を招集することができる。
指名委員会等がその委員の中から選定する者は、遅滞なく、当該指名委員会等の職務の執行の状況を取締役会に報告しなければならない。
執行役は、三箇月に一回以上、自己の職務の執行の状況を取締役会に報告しなければならない。
この場合において、執行役は、代理人(他の執行役に限る。)により当該報告をすることができる。
執行役は、取締役会の要求があったときは、取締役会に出席し、取締役会が求めた事項について説明をしなければならない。
⤏ 第五款 執行役の権限等
第四百十六条第四項の規定による取締役会の決議によって委任を受けた指名委員会等設置会社の業務の執行の決定
執行役は、指名委員会等設置会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときは、直ちに、当該事実を監査委員に報告しなければならない。
第三百五十五条、第三百五十六条 及び第三百六十五条第二項の規定は、執行役について準用する。
この場合において、
第三百五十六条第一項中
「株主総会」とあるのは
「取締役会」と、
第三百六十五条第二項中
「取締役会設置会社においては、第三百五十六条第一項各号」とあるのは
「第三百五十六条第一項各号」と
読み替えるものとする。
第三百五十七条の規定は、指名委員会等設置会社については、適用しない。
取締役会は、執行役の中から代表執行役を選定しなければならない。
この場合において、執行役が一人のときは、その者が代表執行役に選定されたものとする。
代表執行役は、いつでも、取締役会の決議によって解職することができる。
第三百四十九条第四項 及び第五項の規定は代表執行役について、第三百五十二条の規定は民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された執行役 又は代表執行役の職務を代行する者について、
第四百一条第二項から第四項までの規定は代表執行役が欠けた場合 又は定款で定めた代表執行役の員数が欠けた場合について、それぞれ準用する。
指名委員会等設置会社は、代表執行役以外の執行役に社長、副社長 その他指名委員会等設置会社を代表する権限を有するものと認められる名称を付した場合には、当該執行役がした行為について、善意の第三者に対してその責任を負う。
六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主は、執行役が指名委員会等設置会社の目的の範囲外の行為 その他法令 若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該指名委員会等設置会社に回復することができない損害が生ずるおそれがあるときは、当該執行役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
公開会社でない指名委員会等設置会社における前項の規定の適用については、
同項中
「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主」とあるのは、
「株主」と
する。
第十一節 役員等の損害賠償責任
取締役、会計参与、監査役、執行役 又は会計監査人(以下この章において「役員等」という。)は、その任務を怠ったときは、株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
取締役 又は執行役が第三百五十六条第一項(第四百十九条第二項において準用する場合を含む。以下 この項において同じ。)の規定に違反して第三百五十六条第一項第一号の取引をしたときは、当該取引によって取締役、執行役 又は第三者が得た利益の額は、前項の損害の額と推定する。
第三百五十六条第一項第二号 又は第三号(これらの規定を第四百十九条第二項において準用する場合を含む。)の取引によって株式会社に損害が生じたときは、次に掲げる取締役 又は執行役は、その任務を怠ったものと推定する。
第三百五十六条第一項(第四百十九条第二項において準用する場合を含む。)の取締役 又は執行役
株式会社が当該取引をすることを決定した取締役 又は執行役
当該取引に関する取締役会の承認の決議に賛成した取締役(指名委員会等設置会社においては、当該取引が指名委員会等設置会社と取締役との間の取引 又は指名委員会等設置会社と取締役との利益が相反する取引である場合に限る。)
前項の規定は、第三百五十六条第一項第二号 又は第三号に掲げる場合において、同項の取締役(監査等委員であるものを除く。)が当該取引につき監査等委員会の承認を受けたときは、適用しない。
前条第一項の責任は、総株主の同意がなければ、免除することができない。
前条の規定にかかわらず、第四百二十三条第一項の責任は、当該役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、賠償の責任を負う額から次に掲げる額の合計額(第四百二十七条第一項において「最低責任限度額」という。)を控除して得た額を限度として、株主総会(株式会社に最終完全親会社等(第八百四十七条の三第一項に規定する最終完全親会社等をいう。以下 この節において同じ。 )がある場合において、当該責任が特定責任(第八百四十七条の三第四項に規定する特定責任をいう。以下 この節において同じ。 )であるときにあっては、当該株式会社 及び当該最終完全親会社等の株主総会。以下 この条において同じ。)の決議によって免除することができる。
当該役員等がその在職中に株式会社から職務執行の対価として受け、又は受けるべき財産上の利益の一年間当たりの額に相当する額として法務省令で定める方法により算定される額に、次のイからハまでに掲げる役員等の区分に応じ、当該イからハまでに定める数を乗じて得た額
代表取締役 又は代表執行役
六
代表取締役以外の取締役(業務執行取締役等であるものに限る。) 又は代表執行役以外の執行役
四
取締役(イ 及びロに掲げるものを除く。)、会計参与、監査役 又は会計監査人
二
当該役員等が当該株式会社の新株予約権を引き受けた場合(第二百三十八条第三項各号に掲げる場合に限る。)における当該新株予約権に関する財産上の利益に相当する額として法務省令で定める方法により算定される額
前項の場合には、取締役(株式会社に最終完全親会社等がある場合において、同項の規定により免除しようとする責任が特定責任であるときにあっては、当該株式会社 及び当該最終完全親会社等の取締役)は、同項の株主総会において次に掲げる事項を開示しなければならない。
責任の原因となった事実 及び賠償の責任を負う額
前項の規定により免除することができる額の限度及び その算定の根拠
責任を免除すべき理由 及び免除額
監査役設置会社、監査等委員会設置会社 又は指名委員会等設置会社においては、取締役(これらの会社に最終完全親会社等がある場合において、第一項の規定により免除しようとする責任が特定責任であるときにあっては、当該会社 及び当該最終完全親会社等の取締役)は、第四百二十三条第一項の責任の免除(取締役(監査等委員 又は監査委員であるものを除く。)及び執行役の責任の免除に限る。)に関する議案を株主総会に提出するには、次の各号に掲げる株式会社の区分に応じ、当該各号に定める者の同意を得なければならない。
監査役設置会社
監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、各監査役)
監査等委員会設置会社
各監査等委員
指名委員会等設置会社
各監査委員
第一項の決議があった場合において、株式会社が当該決議後に同項の役員等に対し退職慰労金 その他の法務省令で定める財産上の利益を与えるときは、株主総会の承認を受けなければならない。
当該役員等が同項第二号の新株予約権を当該決議後に行使し、又は譲渡するときも同様とする。
第一項の決議があった場合において、当該役員等が前項の新株予約権を表示する新株予約権証券を所持するときは、当該役員等は、遅滞なく、当該新株予約権証券を株式会社に対し預託しなければならない。
この場合において、当該役員等は、同項の譲渡について同項の承認を受けた後でなければ、当該新株予約権証券の返還を求めることができない。
第四百二十四条の規定にかかわらず、監査役設置会社(取締役が二人以上ある場合に限る。)、監査等委員会設置会社 又は指名委員会等設置会社は、第四百二十三条第一項の責任について、当該役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない場合において、責任の原因となった事実の内容、当該役員等の職務の執行の状況 その他の事情を勘案して特に必要と認めるときは、前条第一項の規定により免除することができる額を限度として取締役(当該責任を負う取締役を除く。)の過半数の同意(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)によって免除することができる旨を定款で定めることができる。
前条第三項の規定は、定款を変更して前項の規定による定款の定め(取締役(監査等委員 又は監査委員であるものを除く。)及び執行役の責任を免除することができる旨の定めに限る。)を設ける議案を株主総会に提出する場合、同項の規定による定款の定めに基づく責任の免除(取締役(監査等委員 又は監査委員であるものを除く。)及び執行役の責任の免除に限る。)についての取締役の同意を得る場合 及び当該責任の免除に関する議案を取締役会に提出する場合について準用する。
この場合において、
同条第三項中
「取締役(これらの会社に最終完全親会社等がある場合において、第一項の規定により免除しようとする責任が特定責任であるときにあっては、当該会社 及び当該最終完全親会社等の取締役)」とあるのは、
「取締役」と
読み替えるものとする。
第一項の規定による定款の定めに基づいて役員等の責任を免除する旨の同意(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)を行ったときは、取締役は、遅滞なく、前条第二項各号に掲げる事項 及び責任を免除することに異議がある場合には一定の期間内に当該異議を述べるべき旨を公告し、又は株主に通知しなければならない。
ただし、当該期間は、一箇月を下ることができない。
公開会社でない株式会社における前項の規定の適用については、
同項中
「公告し、又は株主に通知し」とあるのは、
「株主に通知し」と
する。
株式会社に最終完全親会社等がある場合において、第三項の規定による公告 又は通知(特定責任の免除に係るものに限る。)がされたときは、当該最終完全親会社等の取締役は、遅滞なく、前条第二項各号に掲げる事項 及び責任を免除することに異議がある場合には一定の期間内に当該異議を述べるべき旨を公告し、又は株主に通知しなければならない。
ただし、当該期間は、一箇月を下ることができない。
公開会社でない最終完全親会社等における前項の規定の適用については、
同項中
「公告し、又は株主に通知し」とあるのは、
「株主に通知し」と
する。
総株主(第三項の責任を負う役員等であるものを除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主が同項の期間内に同項の異議を述べたとき(株式会社に最終完全親会社等がある場合において、第一項の規定による定款の定めに基づき免除しようとする責任が特定責任であるときにあっては、当該株式会社の総株主(第三項の責任を負う役員等であるものを除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主 又は当該最終完全親会社等の総株主(第三項の責任を負う役員等であるものを除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主が第三項 又は第五項の期間内に当該各項の異議を述べたとき)は、株式会社は、第一項の規定による定款の定めに基づく免除をしてはならない。
前条第四項 及び第五項の規定は、第一項の規定による定款の定めに基づき責任を免除した場合について準用する。
第四百二十四条の規定にかかわらず、株式会社は、取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)、会計参与、監査役 又は会計監査人(以下 この条 及び第九百十一条第三項第二十五号において「非業務執行取締役等」という。)の第四百二十三条第一項の責任について、当該非業務執行取締役等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、定款で定めた額の範囲内であらかじめ株式会社が定めた額と最低責任限度額とのいずれか高い額を限度とする旨の契約を非業務執行取締役等と締結することができる旨を定款で定めることができる。
前項の契約を締結した非業務執行取締役等が当該株式会社の業務執行取締役等に就任したときは、当該契約は、将来に向かってその効力を失う。
第四百二十五条第三項の規定は、定款を変更して第一項の規定による
定款の定め(同項に規定する取締役(監査等委員 又は監査委員であるものを除く。)と契約を締結することができる旨の定めに限る。)を
設ける議案を株主総会に提出する場合について準用する。
この場合において、
同条第三項中
「取締役(これらの会社に最終完全親会社等がある場合において、
第一項の規定により免除しようとする責任が特定責任であるときにあっては、当該会社 及び当該最終完全親会社等の取締役)」とあるのは、
「取締役」と
読み替えるものとする。
第一項の契約を締結した株式会社が、当該契約の相手方である非業務執行取締役等が任務を怠ったことにより損害を受けたことを知ったときは、その後 最初に招集される株主総会(当該株式会社に最終完全親会社等がある場合において、当該損害が特定責任に係るものであるときにあっては、当該株式会社 及び当該最終完全親会社等の株主総会)において次に掲げる事項を開示しなければならない。
第四百二十五条第二項第一号 及び第二号に掲げる事項
当該契約の内容 及び当該契約を締結した理由
第四百二十三条第一項の損害のうち、当該非業務執行取締役等が賠償する責任を負わないとされた額
第四百二十五条第四項 及び第五項の規定は、非業務執行取締役等が第一項の契約によって同項に規定する限度を超える部分について損害を賠償する責任を負わないとされた場合について準用する。
第三百五十六条第一項第二号(第四百十九条第二項において準用する場合を含む。)の取引(自己のためにした取引に限る。)をした取締役又は執行役の第四百二十三条第一項の責任は、任務を怠ったことが当該取締役 又は執行役の責めに帰することができない事由によるものであることをもって免れることができない。
前三条の規定は、前項の責任については、適用しない。
役員等がその職務を行うについて悪意 又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
次の各号に掲げる者が、当該各号に定める行為をしたときも、前項と同様とする。
ただし、その者が当該行為をすることについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。
株式、新株予約権、社債 若しくは新株予約権付社債を引き受ける者の募集をする際に通知しなければならない重要な事項についての虚偽の通知 又は当該募集のための当該株式会社の事業 その他の事項に関する説明に用いた資料についての虚偽の記載 若しくは記録
計算書類 及び事業報告 並びにこれらの附属明細書 並びに臨時計算書類に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載 又は記録
虚偽の公告(第四百四十条第三項に規定する措置を含む。)
会計参与 計算書類 及び その附属明細書、臨時計算書類 並びに会計参与報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載 又は記録
監査役、監査等委員 及び監査委員 監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載 又は記録
会計監査人 会計監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載 又は記録
役員等が株式会社 又は第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において、他の役員等も 当該損害を賠償する責任を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。
第十二節 補償契約及び役員等のために締結される保険契約
株式会社が、役員等に対して次に掲げる費用等の全部 又は一部を当該株式会社が補償することを約する契約(以下この条において「補償契約」という。)の内容の決定をするには、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。
当該役員等が、その職務の執行に関し、法令の規定に違反したことが疑われ、又は責任の追及に係る請求を受けたことに対処するために支出する費用
当該役員等が、その職務の執行に関し、第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合における次に掲げる損失
当該損害を当該役員等が賠償することにより生ずる損失
当該損害の賠償に関する紛争について当事者間に和解が成立したときは、当該役員等が当該和解に基づく 金銭を支払うことにより生ずる損失
株式会社は、補償契約を締結している場合であっても、当該補償契約に基づき、次に掲げる費用等を補償することができない。
前項第一号に掲げる費用のうち通常要する費用の額を超える部分
当該株式会社が前項第二号の損害を賠償するとすれば当該役員等が当該株式会社に対して第四百二十三条第一項の責任を負う場合には、同号に掲げる損失のうち当該責任に係る部分
役員等がその職務を行うにつき悪意 又は重大な過失があったことにより前項第二号の責任を負う場合には、同号に掲げる損失の全部
補償契約に基づき第一項第一号に掲げる費用を補償した株式会社が、当該役員等が自己 若しくは第三者の不正な利益を図り、又は当該株式会社に損害を加える目的で同号の職務を執行したことを知ったときは、当該役員等に対し、補償した金額に相当する金銭を返還することを請求することができる。
取締役会設置会社においては、補償契約に基づく補償をした取締役 及び当該補償を受けた取締役は、遅滞なく、当該補償についての重要な事実を取締役会に報告しなければならない。
前項の規定は、執行役について準用する。
この場合において、
同項中
「取締役会設置会社においては、補償契約」とあるのは、
「補償契約」と
読み替えるものとする。
第三百五十六条第一項 及び第三百六十五条第二項(これらの規定を第四百十九条第二項において準用する場合を含む。)、第四百二十三条第三項 並びに第四百二十八条第一項の規定は、株式会社と取締役 又は執行役との間の補償契約については、適用しない。
民法第百八条の規定は、第一項の決議によってその内容が定められた前項の補償契約の締結については、適用しない。
株式会社が、保険者との間で締結する保険契約のうち役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと 又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を保険者が塡補することを約するものであって、役員等を被保険者とするもの(当該保険契約を締結することにより被保険者である役員等の職務の執行の適正性が著しく損なわれるおそれがないものとして法務省令で定めるものを除く。第三項ただし書において「役員等賠償責任保険契約」という。)の内容の決定をするには、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。
第三百五十六条第一項 及び第三百六十五条第二項(これらの規定を第四百十九条第二項において準用する場合を含む。) 並びに第四百二十三条第三項の規定は、株式会社が保険者との間で締結する保険契約のうち役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を保険者が塡補することを約するものであって、取締役 又は執行役を被保険者とするものの締結については、適用しない。
民法第百八条の規定は、前項の保険契約の締結については、適用しない。
ただし、当該契約が役員等賠償責任保険契約である場合には、第一項の決議によってその内容が定められたときに限る。