交付税 及び譲与税配付金特別会計(以下この節において「交付税特別会計」という。)は、地方交付税 及び地方譲与税の配付に関する経理を明確にすることを目的とする。
特別会計に関する法律
第二章 各特別会計の目的、管理及び経理
第一節 交付税及び譲与税配付金特別会計
地方揮発油税、森林環境税、石油ガス譲与税に充てられる石油ガス税、特別法人事業税、自動車重量譲与税に充てられる自動車重量税、航空機燃料譲与税に充てられる航空機燃料税 及び特別とん税の収入
地方交付税交付金(地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号)による地方交付税の交付金をいう。以下同じ。)及び地方譲与税譲与金(地方揮発油譲与税法(昭和三十年法律第百十三号)による地方揮発油譲与税の譲与金、森林環境税 及び森林環境譲与税に関する法律(平成三十一年法律第三号)による森林環境譲与税の譲与金(以下「森林環境譲与税譲与金」という。)、石油ガス譲与税法(昭和四十年法律第百五十七号)による石油ガス譲与税の譲与金、特別法人事業税 及び特別法人事業譲与税に関する法律(平成三十一年法律第四号)による特別法人事業譲与税の譲与金、自動車重量譲与税法(昭和四十六年法律第九十号)による自動車重量譲与税の譲与金、航空機燃料譲与税法(昭和四十七年法律第十三号)による航空機燃料譲与税の譲与金 及び特別とん譲与税法(昭和三十二年法律第七十七号)による特別とん譲与税の譲与金をいう。)並びにこれらに関する諸費
第六条の規定にかかわらず、毎会計年度、予算で定めるところにより、当該年度における所得税 及び法人税の収入見込額のそれぞれ百分の三十三・一、酒税の収入見込額の百分の五十 並びに消費税の収入見込額の百分の十九・五に相当する金額の合算額に、当該年度の前年度以前の年度における地方交付税法による地方交付税に相当する金額でまだ交付税特別会計に繰り入れていない額を加算し、又は当該合算額から当該前年度以前の年度において当該地方交付税に相当する金額を超えて交付税特別会計に繰り入れた額を控除した額に相当する金額を、一般会計から交付税特別会計に繰り入れるものとする。
交付税特別会計において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、第八条第二項の規定は、適用しない。
第十五条第四項の規定にかかわらず、交付税特別会計において、歳入不足のために一時借入金を償還することができない場合には、その償還することができない金額を限り、交付税特別会計の負担において、一時借入金の借換えをすることができる。
前項の規定により借換えをした一時借入金については、当該一時借入金を第十七条第一項に規定する借入金とみなして、同項の規定を適用する。
第一項の規定により借り換えた一時借入金は、その借換えをしたときから一年内に償還しなければならない。
第二節 地震再保険特別会計
地震再保険特別会計は、地震保険に関する法律(昭和四十一年法律第七十三号)による地震再保険事業に関する経理を明確にすることを目的とする。
地震保険に関する法律第三条の規定による再保険の再保険料(第三十六条第一項において「再保険料」という。)
地震保険に関する法律第三条の規定による再保険の再保険金(以下この節において「再保険金」という。)
第三条第二項第一号から第五号までに掲げる書類のほか、地震再保険特別会計においては、歳入歳出予定計算書等に、前々年度の貸借対照表 及び損益計算書 並びに前年度 及び当該年度の予定貸借対照表 及び予定損益計算書を添付しなければならない。
第六条 及び前項の規定により一般会計から繰り入れられた繰入金(事務取扱費に係るものを除く。)については、後日、地震再保険特別会計からその繰入金に相当する金額に達するまでの金額を、予算で定めるところにより、一般会計に繰り入れなければならない。
地震再保険特別会計において、毎会計年度の利益の額が当該年度の損失 及び第三項の規定により繰り越された損失の合計額を超える場合には、その超える額に相当する金額を、責任準備金として積み立てなければならない。
前項の規定により責任準備金をもって補足することができない損失の額は、翌年度に繰り越して整理するものとする。
前項の積立金は、地震再保険特別会計の歳出の財源に充てるために必要がある場合には、同会計の歳入に繰り入れることができる。
第九条第二項第一号から第三号までに掲げる書類のほか、地震再保険特別会計においては、歳入歳出決定計算書に、当該年度の貸借対照表 及び損益計算書を添付しなければならない。
地震再保険特別会計における借入金対象経費は、再保険金(借り換えた一時借入金で、その年度における再保険料、積立金からの受入金 及び積立金から生ずる収入(次項において「再保険料等」という。)をもって当該年度における再保険金を支弁するのに不足するためその借換えが行われたものの償還金を含む。)を支弁するために必要な経費とする。
第十三条第一項 及び前項の規定により借入金をすることができる金額は、その借入れをする年度における再保険料等をもって当該年度における再保険金を支弁するのに不足する金額を限度とする。
この場合においては、同条第二項の規定は、適用しない。
第十五条第四項の規定にかかわらず、地震再保険特別会計において、歳入不足のために一時借入金を償還することができない場合には、その償還することができない金額を限り、同会計の負担において、一時借入金の借換えをすることができる。
前項の規定により借換えをした一時借入金については、当該一時借入金を第十七条第一項に規定する借入金とみなして、同項の規定を適用する。
第一項の規定により借り換えた一時借入金は、その借換えをしたときから一年内に償還しなければならない。
第三節 国債整理基金特別会計
この節において「国債」とは、公債、借入金、証券、一時借入金、融通証券 その他政令で定めるものをいう。
国債整理基金特別会計は、財務大臣が、法令で定めるところに従い、管理する。
第四十七条第三項の規定による組入金
第四十九条第一項の規定による取引に基づく収入金
第四十九条第一項の規定による取引に要する経費
第三条第二項第三号から第五号までの規定にかかわらず、国債整理基金特別会計においては、同項第三号から第五号までに掲げる書類を添付することを要しない。
第三条第二項第一号 及び第二号に掲げる書類のほか、国債整理基金特別会計においては、歳入歳出予定計算書等に、前々年度、前年度 及び当該年度末における国債整理基金の年度末基金残高表を添付しなければならない。
第六条の規定にかかわらず、国債整理基金に充てるため、毎会計年度、予算で定める金額を、一般会計から国債整理基金特別会計に繰り入れるものとする。
前項の場合において、国債(一般会計の負担に属する公債 及び借入金(政令で定めるものを除く。)に限る。以下この項 及び次項において同じ。)の償還に充てるために繰り入れるべき金額は、前年度期首における国債の総額の百分の一・六に相当する金額とする。
前項の国債の総額の計算に際し、割引の方法をもって発行された公債については、発行価格をもって額面金額とみなす。
前三項 及び他の法律の規定による繰入れのほか、国債のうち割引の方法をもって発行された公債については、前年度期首における未償還分の発行価格差減額を発行の日から償還の日までの年数で除した額に相当する金額を、毎会計年度、予算で定めるところにより、一般会計から国債整理基金特別会計に繰り入れるものとする。
前各項 及び他の法律の規定による繰入れのほか、国債の円滑かつ確実な償還を行うために必要があると認める場合には、予算で定める金額を、一般会計から国債整理基金特別会計に繰り入れるものとする。
国債整理基金特別会計において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、第八条第二項の規定は、適用しない。
第九条第二項第三号の規定にかかわらず、国債整理基金特別会計においては、同号に掲げる書類を添付することを要しない。
第九条第二項第一号 及び第二号に掲げる書類のほか、国債整理基金特別会計においては、歳入歳出決定計算書に、当該年度末における国債整理基金の年度末基金残高表を添付しなければならない。
第十二条の規定によるほか、国債整理基金は、国債に運用することができる。
前項に規定する当該年度内に償還すべき借換国債を償還するために国債整理基金を使用する場合には、国債整理基金特別会計の歳出外として経理するものとする。
前項の規定による借換国債の発行収入金は、国債整理基金特別会計の歳入外として国債整理基金に編入するものとする。
前項の規定により国債整理基金に編入した借換国債の発行収入金は、編入した日の属する年度の翌年度の四月一日(同日が、土曜日に当たるときはその翌々日とし、日曜日に当たるときはその翌日とする。)において、国債整理基金特別会計の歳入に組み入れるものとする。
前項の「スワップ取引」とは、財務大臣とその取引の相手方として財務大臣が定める要件に該当する者(以下この項において「取引当事者」という。)が元本として定めた金額について取引当事者の一方が相手方と取り決めた利率 又は約定した市場金利の期間における変化率(以下この項において「利率等」という。)に基づいて金銭を支払い、相手方が取引当事者の一方と取り決めた利率等に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引(これらの金銭の支払とあわせて当該元本として定めた金額に相当する金銭 又は通貨を授受することを約するものを含む。)をいう。
財務大臣は、第一項の規定による取引に関する事務を、日本銀行に取り扱わせることができる。
第四節 財政投融資特別会計
財政投融資特別会計は、財政融資資金の運用 並びに産業の開発 及び貿易の振興のために国の財政資金をもって行う投資(出資 及び貸付けをいう。第五十四条第三号 及び第五十九条第一項において同じ。)に関する経理を明確にすることを目的とする。
第六十五条第一項の規定による取引に基づく収入金
第六十六条第一項各号に係る措置に基づく収入金
繰替金(第六十七条第二項ただし書に規定する返還することができない金額に係るものに限る。)
財政融資資金法(昭和二十六年法律第百号)第九条第一項の規定による一時借入金 及び融通証券の利子
第五十八条第三項の規定による国債整理基金特別会計への繰入金
第六十五条第一項の規定による取引に要する経費
第六十七条第二項ただし書の規定による繰替金の返還金
外貨債(外貨公債の発行に関する法律(昭和三十八年法律第六十三号)第一条第一項に規定する公債をいう。以下この節において同じ。)の発行による収入金
第三条第二項第一号から第五号までに掲げる書類のほか、財政投融資特別会計においては、歳入歳出予定計算書等に、次に掲げる書類(第三号 及び第四号に掲げる書類については、投資勘定に係るものに限る。)を添付しなければならない。
第五十八条第三項の規定による繰入金に相当する金額は、前項の繰越利益の額から減額して整理するものとする。
投資勘定においては、附則第六十七条第一項第二号の規定により設置する産業投資特別会計の廃止の際における同会計の資本の額に相当する金額をもって資本とする。
投資勘定においては、第五十九条第一項に規定する一般会計からの繰入金は、予算で定めるところにより、繰り入れるものとする。
第六条 及び第五十五条の規定による一般会計からの繰入金 並びに前項に規定する一般会計からの繰入金に相当する金額は、投資勘定の資本に組み入れて整理するものとする。
第八条第二項 及び前項の規定による一般会計への繰入金に相当する金額は、第四項の利益積立金の額から減額して整理するものとする。
財政融資資金勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、当該剰余金のうち、当該年度の歳入の収納済額(次項において「収納済額」という。)から当該年度の歳出の支出済額と第七十条の規定による歳出金の翌年度への繰越額のうち支払義務の生じた歳出金であって当該年度の出納の完結までに支出済みとならなかったものとの合計額(次項において「支出済額等」という。)を控除した金額に相当する金額を、積立金として積み立てるものとする。
財政融資資金勘定の毎会計年度の決算上収納済額が支出済額等に不足する場合には、前項の積立金から補足するものとする。
第一項の積立金が毎会計年度末において政令で定めるところにより算定した金額を超える場合には、予算で定めるところにより、その超える金額に相当する金額の範囲内で、同項の積立金から財政融資資金勘定の歳入に繰り入れ、当該繰り入れた金額を、同勘定から国債整理基金特別会計に繰り入れることができる。
財政融資資金勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、第八条第二項の規定は、適用しない。
投資勘定において第十二条の規定による運用により利益金を生じた場合には、当該利益金を、投資財源資金に編入するものとする。
第九条第二項第一号から第三号までに掲げる書類のほか、財政投融資特別会計においては、歳入歳出決定計算書に、当該年度の貸借対照表 及び損益計算書 並びに当該年度末における運用資産明細表(財政融資資金勘定に係るものに限る。)を添付しなければならない。
前項の規定による公債の発行の限度額については、予算をもって、国会の議決を経なければならない。
第一項の規定により公債を発行する場合には、第三条第二項第一号から第五号まで 並びに第五十四条第一号 及び第二号に掲げる書類のほか、歳入歳出予定計算書等に、当該年度に発行を予定する公債の発行 及び償還の計画表を添付しなければならない。
第十四条の規定にかかわらず、財政融資資金勘定において、第十三条第二項 又は前条第二項の規定により国会の議決を経た金額のうち、当該年度において借入金の借入れ 又は公債の発行をしなかった金額がある場合には、当該金額を限度として、かつ、財政融資資金の長期運用に対する特別措置に関する法律(昭和四十八年法律第七号)第三条の規定によりその翌年度において運用することができる金額の範囲内で、当該翌年度において、第十三条第一項 及び第六十一条の規定により借入金をし、又は前条第一項の規定により公債を発行することができる。
前項の借入金 又は公債の償還金がある場合には、当該償還金に相当する金額を、財政融資資金から財政融資資金勘定の歳入に繰り入れるものとする。
前項の「金利スワップ取引」とは、財務大臣とその取引の相手方として財務大臣が定める要件に該当する者(以下この項において「取引当事者」という。)が元本として定めた金額について取引当事者の一方が相手方と取り決めた利率 又は約定した市場金利の期間における変化率(以下この項において「利率等」という。)に基づいて金銭を支払い、相手方が取引当事者の一方と取り決めた利率等に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引をいう。
財務大臣は、第一項の規定による取引に関する事務を、日本銀行に取り扱わせることができる。
財務大臣は、財政融資資金において運用の財源に充てるために必要があるときは、財政融資資金の運用資産(以下この条において「運用資産」という。)を財政融資資金勘定に帰属させ、当該運用資産について、当該帰属させた年度内に、次に掲げる措置をとることができる。
信託会社 又は金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受けた金融機関に信託し、当該信託受益権を譲渡すること。
資産対応証券(資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第十一項に規定する資産対応証券をいう。)を当該年度内に発行する特定目的会社(同条第三項に規定する特定目的会社をいう。)に譲渡すること。
前項の規定に基づき運用資産を財政融資資金勘定に帰属させた場合には、当該運用資産の元本に相当する額を、同勘定から財政融資資金に繰り入れるものとする。
財務大臣は、第一項各号に掲げる措置をとった場合には、同項第一号の規定により信託した運用資産 又は同項第二号の規定により譲渡した運用資産に係る元利金の回収 その他回収に関する業務を受託することができる。
前項の規定による繰替金を返還する場合には、当該年度の歳入(第五十八条第二項の規定による積立金からの補足を含む。以下この項において同じ。)をもって返還しなければならない。
ただし、歳入不足のため返還することができない場合には、第十五条第六項の規定にかかわらず、その返還することができない金額を限り、繰替使用をしたときから一年内に返還することができる。
外貨債 及び公債の償還金 及び利子 並びに発行 及び償還に関する諸費の支出に必要な金額(事務取扱費の額に相当する金額を除く。)は、毎会計年度、財政投融資特別会計から国債整理基金特別会計に繰り入れなければならない。
財政融資資金勘定の借入金 又は公債については、第四十六条第一項 及び第四十七条第一項の規定は、適用しない。
第一項に規定する事務取扱費の額に相当する金額は、毎会計年度、財政投融資特別会計から一般会計に繰り入れなければならない。
財務大臣は、前項の規定により財政融資資金預託金の利子の支払をさせる場合には、その利子の支払に必要な資金を、日本銀行に交付することができる。
第五節 外国為替資金特別会計
この節において「外国為替等」とは、外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第六条第一項に規定する対外支払手段 及び外貨証券 並びに外貨債権(外国において 又は外貨をもって支払を受けることができる債権(同項第十三号に規定する債権をいう。)をいう。以下この節において同じ。)並びに特別引出権(国際通貨基金協定第十五条に規定する特別引出権をいう。以下この節において同じ。)並びに対外支払の決済上必要な金銀地金をいう。
第一項の「売買等」とは、売買(国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律(昭和二十七年法律第百九十一号。以下この節において「加盟措置法」という。)第十七条の規定による取引を含む。以下この節において同じ。)及びこれに伴う取引(国際通貨基金とのその他の取引を含む。)をいう。
外国為替資金の運営に基づく収益金(外国通貨をもって表示されるもの 又は特別引出権 若しくは金地金によるものについてはその円貨代わり金とし、国際通貨基金協定第五条第九項の規定による報酬を含み、第七十八条第一項に規定する利益を除く。)
第七十八条第一項の規定による利益の組入金
第八十二条第二項の規定による一時借入金の借換え 及び融通証券の発行による収入金
外国為替資金の運営に要する経費(外国通貨をもって表示されるもの又は特別引出権 若しくは金地金によるものについては、その円貨代わり金。以下この節において同じ。)
第七十八条第一項の規定による損失の補てん金
一時借入金、融通証券 及び基金通貨代用証券(加盟措置法第五条第一項に規定する基金通貨代用証券をいう。以下この節において同じ。)の利子
第八十二条第二項の規定により借り換えた一時借入金 及び発行した融通証券の償還金 及び利子
第三条第二項第一号から第五号までに掲げる書類のほか、外国為替資金特別会計においては、歳入歳出予定計算書等に、前々年度の貸借対照表 及び損益計算書 並びに前年度 及び当該年度の予定貸借対照表 及び予定損益計算書を添付しなければならない。
外国為替資金特別会計における一般会計からの繰入対象経費は、第七十三条第二号の経費とする。
第六条 及び前項の規定により一般会計から繰入れをすることができる金額は、外国為替資金特別会計の歳入歳出の決算上不足を生ずると見込まれる場合における当該不足を生ずると見込まれる金額に相当する金額を限度とする。
財務大臣は、外国為替等の売買 及びこれに伴う取引上必要があると認める場合には、外国為替資金に属する外国為替等(特別引出権を除く。)を銀行等(外国為替及び外国貿易法第十六条の二に規定する銀行等をいう。)、外国にある外国銀行、金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第九項に規定する金融商品取引業者 及び同法第五十八条に規定する外国証券業者(以下この節において「金融機関」という。)に対して預入し、若しくは貸し付け(貸越しの契約に基づく場合を含む。以下この項において同じ。)、又は外国為替資金に属する現金(本邦通貨たる現金をいう。以下この節において同じ。)を金融機関に預入し、若しくは貸し付けることができる。
財務大臣は、外国為替等の売買 及びこれに伴う取引上必要があると認める場合には、外国為替資金特別会計の負担において、金融機関から外国為替等(特別引出権を除く。以下この項において同じ。)の預入を受け、若しくは外国為替等を借り入れ(借越しの契約に基づく場合を含む。)、若しくは外国為替手形の引受け 若しくは金融機関の外国為替等に係る債務の保証をし、又は同会計の負担において、金融機関から現金の預入を受け、若しくは借越しの契約に基づいて現金を借り入れることができる。
財務大臣は、外国為替等の売買 及びこれに伴う取引上必要があると認める場合には、外国為替資金特別会計の負担において、金融機関から外国為替等(特別引出権を除く。以下この項において同じ。)の寄託を受け、又は金融機関に外国為替等を寄託することができる。
財務大臣は、外国為替等の売買 及びこれに伴う取引上必要があると認める場合には、外国為替資金特別会計の負担において、外国為替及び外国貿易法第六条第一項第十四号に規定する金融指標等先物契約(外国において若しくは外貨をもって支払が行われるもの又は外国通貨の金融指標(金融商品取引法第二条第二十五項に規定する金融指標をいう。)に係るものに限る。)を締結することができる。
財務大臣は、外国為替資金に属する外国為替等(特別引出権を除く。)について、信託会社 若しくは金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第一条第一項の認可を受けた金融機関に信託し、又は金融商品取引法第二条第九項に規定する金融商品取引業者(同法第二十八条第四項に規定する投資運用業を行う者に限る。)と同法第二条第八項第十二号ロに規定する投資一任契約を締結することにより、前各項の規定による運用を、これらの者に行わせることができる。
外国為替資金に属する外国為替等 及び現金は、加盟措置法第二条の規定による国際通貨基金に対する出資 及び基金通貨代用証券の償還に充てることができる。
外国為替資金に属する現金は、加盟措置法第十一条第二項に規定する貸付けに充てることができる。
外国為替資金は、一般会計からの繰入金 及び第八十条の規定による組入金をもってこれに充てる。
財務大臣は、前条の規定による外国為替資金の運営に関する事務を、日本銀行に取り扱わせることができる。
日本銀行は、財務大臣の指示するところに従い、前項の規定により財務大臣から取扱いを委任された事務の一部を、金融機関に取り扱わせることができる。
外国為替等の売買に伴って生じた利益は、外国為替資金特別会計の当該年度の歳入に繰り入れ、外国為替等の売買に伴って生じた損失は、同会計の当該年度の歳出をもって補てんする。
ただし、補てんのための同会計の当該年度の歳出予算額が当該補てん額に対して不足する場合には、当該不足額は、翌年度において補てんするものとする。
前項の規定による利益 及び損失の計算の方法 並びに当該利益の繰入れ及び当該損失の補てんの時期は、政令で定める。
外国為替資金に属する外国為替等(特別引出権 並びに特別引出権をもって表示される外貨証券 及び外貨債権を除く。以下この項 及び次項において同じ。)の価額は、外国為替相場(外国為替等のうち金銀地金以外のものについては外国為替 及び外国貿易法第七条第一項の規定により財務大臣が定める基準外国為替相場 又は裁定外国為替相場をいい、金銀地金については財務大臣の指定する価額とする。以下この項 及び次条において同じ。)に変更があった場合には、政令で定める場合を除き、変更後の外国為替相場により改定するものとする。
前項の規定による外国為替等の価額の改定に基づいて生ずる利益 又は損失は、外国為替資金の評価益 又は評価損として整理するものとする。
外国為替資金に属する特別引出権 及び特別引出権以外の資産で特別引出権をもって表示されるものの価額 並びに当該価額の改定 及びこれに伴う損益の処理については、政令で定める。
第九条第二項第一号から第三号までに掲げる書類のほか、外国為替資金特別会計においては、歳入歳出決定計算書に、当該年度の貸借対照表 及び損益計算書を添付しなければならない。
第十五条第四項 又は第六項の規定にかかわらず、外国為替資金特別会計において、歳入不足のために一時借入金 若しくは融通証券を償還し、又は繰替金を返還することができない場合には、その償還し、又は返還することができない金額を限り、同会計の負担において、一時借入金の借換えをし、又は融通証券を発行することができる。
この場合における第十七条の規定の適用については、
同条第一項中
「借入金の」とあるのは、
「第八十二条第二項の規定により借り換えた一時借入金 及び発行した融通証券の」と
する。
前項の規定により借り換えた一時借入金 又は発行した融通証券は、当該借換え 又は発行をしたときから一年内に償還しなければならない。
基金通貨代用証券については、これを融通証券とみなして、第十六条 及び第十七条の規定を適用する。
外国為替資金に属する現金に不足がある場合には、外国為替資金特別会計の負担において、一時借入金をし、融通証券を発行し、又は国庫余裕金を繰り替えて使用することができる。
前項 及び第四項の規定による一時借入金、融通証券 及び繰替金の限度額については、予算をもって、国会の議決を経なければならない。
第一項の規定により、一時借入金をし、又は融通証券を発行している場合においては、国庫余裕金を繰り替えて使用して、支払期限の到来していない一時借入金 又は融通証券を償還することができる。
第一項の規定によるほか、外国為替資金に属する現金に不足がある場合には、外国為替資金特別会計の余裕金を繰り替えて使用することができる。
第一項の規定による一時借入金、融通証券 及び繰替金 並びに第三項の規定による繰替金は、一年内に償還し、又は返還しなければならない。
第四項の規定による繰替金は、当該年度の出納の完結までに返還しなければならない。
財務大臣は、第七十七条第一項に規定する事務のほか、外国為替資金特別会計の運営に関する事務を、日本銀行に取り扱わせることができる。
前項の場合において、財務大臣は、外国為替資金の運営に要する経費の支払に必要な資金を、日本銀行に交付することができる。
第六節 エネルギー対策特別会計
この節において「燃料安定供給対策」とは、石油、可燃性天然ガス 及び石炭の安定的かつ低廉な供給の確保を図ることが緊要であることに鑑み講じられる措置であって、次に掲げるものをいう。
国家備蓄石油(石油の備蓄の確保等に関する法律(昭和五十年法律第九十六号。以下この項において「備蓄法」という。)第二条第十項に規定する国家備蓄石油をいう。以下この節において同じ。)の取得、管理 及び譲渡し
国家備蓄施設(備蓄法第二十九条に規定する国家備蓄施設をいう。第八十八条第一項第二号イ 及び第九十四条第一項において同じ。)の設置 及び管理
石油 及び可燃性天然ガスの探鉱 及びこれに必要な地質構造の調査 又は石油 及び可燃性天然ガス資源の開発に係る技術の振興を図るために行う事業に係る補助(交付金、補給金、補償金 その他の給付金の交付を含む。以下この号 及び次項において同じ。)で政令で定めるもの
独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構法(平成十四年法律第九十四号)第十一条第一項第五号の規定に基づき行う事業(石炭に係るものに限る。)及び同項第十二号の規定に基づき行う事業(石油の備蓄の増強に必要な資金の貸付けに限る。)に係る補助
備蓄法第四十二条第一項の規定に基づく株式会社日本政策投資銀行、沖縄振興開発金融公庫 又は独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構に対する補助
石油貯蔵施設の設置の円滑化に資するために行う石油貯蔵施設の周辺の地域における公共用の施設の整備に係る経費に充てるための地方公共団体に対する補助で政令で定めるもの
前二号に掲げる措置に附帯し、又は密接に関連する措置で政令で定めるもの(第八十八条第一項において「燃料安定供給対策に係る附帯事務等に関する措置」という。)
この節において「エネルギー需給構造高度化対策」とは、内外の経済的社会的環境に応じた安定的かつ適切なエネルギーの需給構造の構築を図ることが緊要であることに鑑み講じられる措置であって、次に掲げるものをいう。
太陽光、風力 その他の化石燃料以外のエネルギーであって政令で定めるもの(以下この号において「非化石エネルギー」という。)の開発 及び利用の促進 並びにエネルギーの利用の高度化の促進のためにとられる施策で経済産業大臣が行うもの並びに内外におけるエネルギー起源二酸化炭素(エネルギーの使用に伴って発生する二酸化炭素をいう。)の排出の抑制(非化石エネルギーの開発 及び利用 又はエネルギーの利用の高度化により行うものに限り、かつ、海外で行う場合にあっては、我が国のエネルギーの利用の制約の緩和に資するものに限る。)のためにとられる施策で経済産業大臣 又は環境大臣が行うものに関する財政上の措置であって、次に掲げるもの
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構に対する出資金の出資(非化石エネルギーの開発 及び利用の促進に関する業務で政令で定めるものに係る出資に限る。)又は交付金の交付
独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構に対する出資金の出資 又は交付金の交付
脱炭素成長型経済構造移行推進機構に対する出資金の出資
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法(平成十四年法律第百四十五号)第十五条第一号、第四号及び第五号 並びに非化石エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律(昭和五十五年法律第七十一号)第十一条第一号の規定に基づき行う事業に係る補助
独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構法第十一条第一項第七号の規定に基づき行う事業(地熱に係るものに限る。)に係る補助
非化石エネルギーを利用する設備の設置 又はエネルギーの利用の高度化に資する設備の設置 若しくは建築材料の使用を促進するための事業 及び非化石エネルギーの流通の合理化 又はエネルギーの利用の高度化を図るための調査に係る補助で政令で定めるもの
非化石エネルギーを製造し、若しくは発生させ、若しくは利用するための技術 又はエネルギーの利用の高度化のための技術の開発でその円滑な実施が困難なもののために行う事業に係る補助で政令で定めるもの
前号に掲げる措置に附帯し、又は密接に関連する措置で政令で定めるもの(第八十八条第一項において「エネルギー需給構造高度化対策に係る附帯事務等に関する措置」という。)
この節において「電源立地対策」とは、発電用施設周辺地域整備法(昭和四十九年法律第七十八号)第七条(同法第十条第四項において準用する場合を含む。)の規定に基づく交付金(第九十二条第三項 及び第五項において「周辺地域整備交付金」という。)の交付 及び同法第二条に規定する発電用施設(次項において「発電用施設」という。)の周辺の地域における安全対策のための財政上の措置 その他の発電の用に供する施設の設置 及び運転の円滑化に資するための財政上の措置(第六項の措置に該当するもの並びに発電の用に供する施設の設置 又は改造 及び技術の開発を主たる目的とするものを除く。)で政令で定めるものをいう。
この節において「電源利用対策」とは、発電用施設(これと密接な関連を有する施設を含む。以下この項において同じ。)の利用の促進 及び安全の確保 並びに発電用施設による電気の供給の円滑化を図るための措置(前項 及び次項の措置に該当するものを除く。)であって、次に掲げるものをいう。
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構に対する出資(高速増殖炉の開発、核燃料物質の再処理技術の開発 その他の業務で政令で定めるものに係る出資に限る。)又は交付金の交付
脱炭素成長型経済構造移行推進機構に対する出資金の出資
発電用施設の設置 又は改造に係る補助(交付金、委託費その他の給付金の交付を含む。ホにおいて同じ。)で政令で定めるもの
発電用施設の設置 又は改造を促進するための技術の開発に係る補助で政令で定めるもの
前二号に掲げる措置に附帯し、又は密接に関連する措置で政令で定めるもの(第八十八条第二項第二号チにおいて「電源利用対策に係る附帯事務等に関する措置」という。)
この節において「原子力安全規制対策」とは、発電用施設周辺地域整備法第二条に規定する発電用施設のうち原子力発電施設 若しくは原子力発電に使用される核燃料物質の再処理施設 その他の原子力発電と密接な関連を有する施設、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)第十三条第二項第二号に規定する加工施設 又は試験研究の用に供する原子炉 若しくは同法第五十二条第二項第十号に規定する使用施設等であって、原子力災害対策特別措置法(平成十一年法律第百五十六号)第二条第四号に規定する原子力事業所に設置されるものに関する安全の確保を図るための措置で政令で定めるものをいう。
この条において「原子力損害賠償支援対策」とは、原子力損害賠償・廃炉等支援機構法(平成二十三年法律第九十四号。以下この節において「機構法」という。)の規定により行う原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施を確保するための財政上の措置に関する措置であって、次に掲げるものをいう。
第九十一条の四第一項の規定による国債整理基金特別会計への繰入れ
脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律(令和五年法律第三十二号)第二条第六項に規定する化石燃料賦課金
脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律第二条第六項に規定する特定事業者負担金
脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律第七条第一項の規定により発行する公債(以下「脱炭素成長型経済構造移行債」という。)の発行収入金
借入金
証券の発行収入金
一時借入金の借換えによる収入金
国家備蓄石油の譲渡代金
独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構法第十三条第二項、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法第十九条第三項 及び脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律第六十四条第四項の規定による納付金であって、この勘定に帰属するもの
燃料安定供給対策に係る附帯事務等に関する措置に基づく収入金
エネルギー需給構造高度化対策に係る附帯事務等に関する措置に基づく収入金
附属雑収入
国家備蓄石油の取得、管理 及び譲渡し 並びに国家備蓄施設の設置 及び管理に要する費用
第八十五条第二項第二号イの出資金、交付金 及び補助金
第八十五条第二項第二号ロの交付金
第八十五条第二項第二号ハからトまでの補助金(交付金、補給金、補償金 その他の給付金を含む。チにおいて同じ。)
第八十五条第三項第一号イの出資金 及び交付金
第八十五条第三項第一号ロの出資金 及び交付金
第八十五条第三項第一号ハからヘまでの出資金
第八十五条第三項第一号ニからトまでの補助金
第九十一条の三第一項の規定による電源開発促進勘定への繰入金
燃料安定供給対策に係る附帯事務等に関する措置に要する費用
エネルギー需給構造高度化対策に係る附帯事務等に関する措置に要する費用
脱炭素成長型経済構造移行債 及び当該脱炭素成長型経済構造移行債に係る借換国債(第四十六条第一項 又は第四十七条第一項の規定により起債される借換国債をいい、当該借換国債につきこれらの規定により順次起債された借換国債を含む。以下この節において同じ。)の償還金 及び利子
脱炭素成長型経済構造移行債 及び当該脱炭素成長型経済構造移行債に係る借換国債の発行 及び償還に関する諸費
借入金の償還金 及び利子
証券の償還金 及び利子
一時借入金 及び融通証券の利子
証券 及び融通証券の発行 及び償還に関する諸費
借り換えた一時借入金の償還金 及び利子
事務取扱費
附属諸費
第九十一条の三第一項の規定によるエネルギー需給勘定からの繰入金
周辺地域整備資金からの受入金
周辺地域整備資金から生ずる収入
一時借入金の借換えによる収入金
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法第十九条第三項、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構法(平成十六年法律第百五十五号)第二十一条第二項 及び脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律第六十四条第四項の規定による納付金であって、この勘定に帰属するもの
附属雑収入
第八十五条第四項の交付金 及び財政上の措置に要する費用
第八十五条第五項第一号イ 及びロの交付金
第八十五条第五項第一号ロの出資金
第八十五条第五項第一号ハの出資金
第八十五条第五項第一号ニ 及びホの補助金(交付金、委託費 その他の給付金を含む。)
第八十五条第五項第二号の措置に要する費用
第八十五条第六項の措置に要する費用
電源利用対策に係る附帯事務等に関する措置に要する費用
周辺地域整備資金への繰入金
一時借入金の利子
借り換えた一時借入金の償還金 及び利子
事務取扱費
附属諸費
第九十一条の四第一項の規定による国債整理基金特別会計への繰入金
電源開発促進勘定においては、歳入 及び歳出 並びに資産 及び負債を、政令で定めるところにより、電源立地対策、電源利用対策 及び原子力安全規制対策の区分に従って整理しなければならない。
第六条の規定にかかわらず、燃料安定供給対策 及びエネルギー需給構造高度化対策に要する費用の財源に充てるため、毎会計年度、当該年度の石油石炭税の収入額の予算額 及び当該年度の前年度以前の各年度の石油石炭税(所得税法等の一部を改正する法律(平成十五年法律第八号)第九条の規定による改正前の石油税法(昭和五十三年法律第二十五号)の規定による石油税を含む。)の収入額の決算額(当該年度の前年度については、予算額。以下この条 及び次条において同じ。)を合算した額から当該年度の前年度以前の各年度の一般会計からエネルギー需給勘定への繰入金(脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律附則第三条第二項 又は第三項の規定による一般会計からエネルギー需給勘定への繰入金を除く。以下この条において同じ。)の決算額を合算した額を控除した額に相当する金額(以下この条において「繰入相当額」という。)を、予算で定めるところにより、一般会計から同勘定に繰り入れるものとする。
ただし、当該年度における燃料安定供給対策 及びエネルギー需給構造高度化対策に要する費用の額と予算を作成するときにおいて第八条第一項の規定により当該年度の歳入に繰り入れるものとされる額の見込額 その他の歳入の見込額(当該年度の一般会計からの繰入金を除く。)との差額に照らして繰入相当額の一部につき繰り入れる必要がないと認められる場合には、当該年度においては、当該一部の金額につき繰り入れないことができる。
第六条の規定にかかわらず、電源開発促進税の課税の目的を踏まえ、電源立地対策、電源利用対策 及び原子力安全規制対策に要する費用の財源に充てるため、毎会計年度、当該年度の電源開発促進税の収入額の予算額 及び当該年度の前年度以前で平成十九年度以降の各年度の電源開発促進税の収入額の決算額を合算した額から当該年度の前年度以前で平成十九年度以降の各年度の一般会計から電源開発促進勘定への繰入金の決算額を合算した額を控除した額に相当する金額(以下この項において「繰入相当額」という。)を、予算で定めるところにより、一般会計から同勘定に繰り入れるものとする。
ただし、当該年度における電源立地対策、電源利用対策 及び原子力安全規制対策に要する費用の額と予算を作成するときにおいて第八条第一項の規定により当該年度の歳入に繰り入れるものとされる額の見込額 その他の歳入の見込額(当該年度の一般会計からの繰入金を除く。)との差額に照らして繰入相当額の一部につき繰り入れる必要がないと認められる場合には、当該年度においては、当該一部の金額につき繰り入れないことができる。
前項の規定による一般会計からの繰入金は、毎会計年度、電源立地対策、電源利用対策 及び原子力安全規制対策に必要な費用を勘案して、予算で定めるところにより、それぞれの区分に従って繰り入れるものとする。
原子力損害賠償支援勘定における一般会計からの繰入対象経費は、同勘定における借入金、証券、一時借入金 及び融通証券の利子に要する経費、証券 及び融通証券の発行 及び償還に関する諸費に要する経費、原子力損害賠償・廃炉等支援機構への出資に要する経費 並びに事務取扱費に要する経費とする。
第八十五条第五項第一号 及び第三号に掲げる措置に要する費用のうち脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律第七条第二項の規定により国会の議決を経た費用の財源に充てるため、予算で定める金額を限り、エネルギー需給勘定から電源開発促進勘定に繰り入れることができる。
前項の規定による繰入れが行われる年度における第九十条ただし書の規定の適用については、
同条ただし書中
「費用の額」とあるのは、
「費用の額 並びに第九十一条の三第一項の規定による電源開発促進勘定への繰入金に相当する金額」と
する。
機構法第四十八条第二項の規定により交付された国債の償還金 並びに当該国債の交付 及び償還に関する諸費の支出に必要な金額(事務取扱費の額に相当する金額を除く。)は、毎会計年度、原子力損害賠償支援勘定から国債整理基金特別会計に繰り入れなければならない。
原子力損害賠償支援勘定の借入金 又は証券については、第四十六条第一項 及び第四十七条第一項の規定は、適用しない。
第一項に規定する事務取扱費の額に相当する金額は、毎会計年度、原子力損害賠償支援勘定から一般会計に繰り入れなければならない。
電源開発促進勘定に周辺地域整備資金を置き、同勘定からの繰入金 及び第三項の規定による組入金をもってこれに充てる。
前項の電源開発促進勘定からの繰入金は、予算で定めるところにより、繰り入れるものとする。
電源開発促進勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、当該剰余金のうち、周辺地域整備交付金 及び第八十五条第四項の財政上の措置に要する費用(政令で定めるものに限る。)に係る歳出予算における支出残額に相当する金額を限度として政令で定める金額を、周辺地域整備資金に組み入れるものとする。
周辺地域整備資金は、周辺地域整備交付金 及び第三項に規定する財政上の措置に要する費用を支弁するために必要がある場合には、予算で定める金額を限り、電源開発促進勘定の歳入に繰り入れることができる。
前項の原子力損害賠償支援勘定からの繰入金は、予算で定めるところにより、繰り入れるものとする。
原子力損害賠償支援資金は、第九十一条の四第一項の規定による国債整理基金特別会計への繰入れ(第九十四条において「国債整理基金特別会計繰入れ」という。)を円滑に実施するために要する費用を支弁するために必要がある場合には、予算で定める金額を限り、原子力損害賠償支援勘定の歳入に繰り入れることができる。
脱炭素成長型経済構造移行債 及び当該脱炭素成長型経済構造移行債に係る借換国債の償還金(借換国債を発行した場合においては、当該借換国債の収入をもって充てられる部分を除く。)及び利子 並びに発行 及び償還に関する諸費の支出に必要な金額(事務取扱費の額に相当する金額を除く。)は、毎会計年度、エネルギー需給勘定から国債整理基金特別会計に繰り入れなければならない。
前項に規定する事務取扱費の額に相当する金額は、毎会計年度、エネルギー需給勘定から一般会計に繰り入れなければならない。
電源開発促進勘定において、第八条第一項の規定により翌年度の歳入に繰り入れる金額は、電源立地対策、電源利用対策 及び原子力安全規制対策に区分して整理するものとする。
エネルギー需給勘定において、国家備蓄石油の購入に要する費用の財源に充てるために必要がある場合には、同勘定の負担において、一年内に償還すべき証券を発行することができる。
この場合における証券の限度額については、予算をもって、国会の議決を経なければならない。
原子力損害賠償支援勘定において、国債整理基金特別会計繰入れに要する費用の財源に充てるために必要がある場合には、同勘定の負担において、一年内に償還すべき証券を発行することができる。
この場合における証券の限度額については、予算をもって、国会の議決を経なければならない。
原子力損害賠償支援勘定においては、翌年度における国債整理基金特別会計繰入れを円滑に実施するため、予算をもって国会の議決を経た金額を限度として、同勘定の負担において、借入金をし、又は一年内に償還すべき証券を発行することができる。
第二項 及び前二項の規定により証券を発行する場合における第三条第二項第五号、第十六条 及び第十七条の規定の適用については、
第三条第二項第五号中
「借入れ及び」とあるのは
「借入れ及び償還 並びに当該年度に発行を予定する証券の発行 及び」と、
第十六条中
「融通証券」とあるのは
「証券 及び融通証券」と、
第十七条第一項中
「借入金の償還金 及び利子、一時借入金 及び融通証券の利子 並びに融通証券」とあるのは
「借入金 及び証券の償還金 及び利子、一時借入金 及び融通証券の利子 並びに証券 及び融通証券」と
する。
第十五条第四項の規定にかかわらず、エネルギー需給勘定 及び電源開発促進勘定において、歳入不足のために一時借入金を償還することができない場合には、その償還することができない金額を限り、これらの勘定の負担において、一時借入金の借換えをすることができる。
前項の規定により借換えをした一時借入金については、当該一時借入金を第十七条第一項に規定する借入金とみなして、同項の規定を適用する。
第二項の規定により借り換えた一時借入金は、その借換えをしたときから一年内に償還しなければならない。
第七節 労働保険特別会計
労働保険特別会計は、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)による労働者災害補償保険事業(以下この節において「労災保険事業」という。)及び雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)による雇用保険事業(以下この節において「雇用保険事業」という。)に関する政府の経理を明確にすることを目的とする。
独立行政法人労働政策研究・研修機構法(平成十四年法律第百六十九号)第十四条第三項 及び独立行政法人労働者健康安全機構法(平成十四年法律第百七十一号)第十三条第二項の規定による納付金
労災保険事業の業務取扱費(第三項第二号ニに掲げる業務取扱費を除く。)
中小企業退職金共済法(昭和三十四年法律第百六十号)第七十五条第二項、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構法(平成十四年法律第百六十五号)第十七条第二項 及び独立行政法人労働政策研究・研修機構法第十四条第三項の規定による納付金
雇用保険事業の業務取扱費(次項第二号ニに掲げる業務取扱費を除く。)
労働保険の保険料の徴収等に関する法律(昭和四十四年法律第八十四号。以下この節において「徴収法」という。)第十条第二項の労働保険料(失業保険法 及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律 及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(昭和四十四年法律第八十五号)第十九条第一項の特別保険料(以下この節において「労災保険の特別保険料」という。)を含む。以下この節において「労働保険料」という。)
印紙をもつてする歳入金納付に関する法律(昭和二十三年法律第百四十二号)第三条第五項の規定による納付金
第三条第二項第一号から第五号までに掲げる書類のほか、労働保険特別会計においては、歳入歳出予定計算書等に、前々年度の貸借対照表 及び損益計算書 並びに前年度 及び当該年度の予定貸借対照表 及び予定損益計算書を添付しなければならない。
雇用勘定における一般会計からの繰入対象経費は、雇用保険法第六十六条 及び第六十七条に規定する求職者給付、同法第六十六条に規定する雇用継続給付 及び育児休業給付、同法第六十七条の二に規定する失業等給付 並びに同法第六十四条に規定する事業(以下「就職支援法事業」という。)に要する費用 並びに雇用保険事業の事務の執行に要する経費で国庫が負担するものとする。
徴収法第十条第二項第一号の一般保険料(以下この節において「一般保険料」という。)の額のうち徴収法第十二条第二項の労災保険率に応ずる部分の額、徴収法第十条第二項第二号の第一種特別加入保険料の額、同項第三号の第二種特別加入保険料の額、同項第三号の二の第三種特別加入保険料の額 及び労災保険の特別保険料の額 並びに徴収勘定の附属雑収入の額のうち政令で定める額の合計額に相当する金額は、毎会計年度、徴収勘定から労災勘定に繰り入れるものとする。
一般保険料の額のうち徴収法第十二条第四項の雇用保険率(その率が同条第五項(同条第十項 又は第十一項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)、第八項 又は第九項の規定により変更された場合には、その変更された率)に応ずる部分の額、徴収法第二十三条第三項 及び第二十五条第一項の規定に基づく印紙保険料の額、徴収法第二十六条第一項の規定に基づく特例納付保険料の額、第九十九条第三項第一号ロの印紙をもつてする歳入金納付に関する法律第三条第五項の規定による納付金の額 並びに徴収勘定の附属雑収入の額のうち政令で定める額の合計額に相当する金額は、毎会計年度、徴収勘定から雇用勘定に繰り入れるものとする。
徴収勘定の歳出に係る労働保険料の返還金、業務取扱費 及び附属諸費の額のうち労災保険事業 又は雇用保険事業に係るものとして政令で定めるところにより算定した額に相当する金額は、毎会計年度、それぞれ労災勘定 又は雇用勘定から徴収勘定に繰り入れるものとする。
国民年金法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第三十四号)附則第八十九条に規定する労災保険事業の管掌者たる政府が負担する費用に相当する額は、労災勘定から年金特別会計の厚生年金勘定に繰り入れるものとする。
労災勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、当該剰余金のうち、労災保険事業の保険給付費 及び社会復帰促進等事業費(特別支給金に充てるためのものに限る。第五項において同じ。)に充てるために必要な金額を、積立金として積み立てるものとする。
雇用勘定において、毎会計年度の歳入額(育児休業給付に係る歳入額(次条第三項 及び第四項において「育児休業給付費充当歳入額」という。)並びに雇用安定事業 及び能力開発事業(雇用保険法第六十三条に規定するものに限る。以下この項において同じ。)に係る歳入額(第百四条第三項 及び第四項において「二事業費充当歳入額」という。)の合計額を控除した残りの額とする。)から当該年度の歳出額(育児休業給付に係る歳出額(次条第三項 及び第四項において「育児休業給付費充当歳出額」という。)並びに雇用安定事業 及び能力開発事業に係る歳出額(第百四条第三項 及び第四項において「二事業費充当歳出額」という。)の合計額を控除した残りの額とする。)を控除して残余がある場合には、当該残余のうち、雇用保険事業の失業等給付費(就職支援法事業に要する費用を含む。第五項において同じ。)に充てるために必要な金額を、積立金として積み立てるものとする。
雇用勘定において、毎会計年度の前項に規定する歳入額から当該年度の同項に規定する歳出額を控除して不足がある場合 その他政令で定める場合には、政令で定めるところにより、同勘定の積立金から補足するものとする。
労災勘定 又は雇用勘定の積立金は、労災保険事業の保険給付費 及び社会復帰促進等事業費 又は雇用保険事業の失業等給付費 並びに第百二条第三項の規定による当該各勘定からの徴収勘定への繰入金(労働保険料の返還金の財源に充てるための額に相当する額の繰入金に限る。)を支弁するために必要がある場合には、予算で定める金額を限り、当該各勘定の歳入に繰り入れることができる。
雇用勘定に育児休業給付資金を置き、同勘定からの繰入金 及び第三項の規定による組入金をもってこれに充てる。
前項の雇用勘定からの繰入金は、予算で定めるところにより、繰り入れるものとする。
雇用勘定において、毎会計年度の育児休業給付費充当歳入額から当該年度の育児休業給付費充当歳出額を控除して残余がある場合には、当該残余のうち、育児休業給付費に充てるために必要な金額を、育児休業給付資金に組み入れるものとする。
雇用勘定において、毎会計年度の育児休業給付費充当歳入額から当該年度の育児休業給付費充当歳出額を控除して不足がある場合 その他政令で定める場合には、政令で定めるところにより、育児休業給付資金から補足するものとする。
育児休業給付資金は、育児休業給付費 及び第百二条第三項の規定による雇用勘定からの徴収勘定への繰入金(労働保険料の返還金の財源に充てるための額に相当する額の繰入金に限る。)を支弁するために必要がある場合には、予算で定めるところにより、使用することができる。
雇用勘定に雇用安定資金を置き、同勘定からの繰入金 及び第三項の規定による組入金をもってこれに充てる。
前項の雇用勘定からの繰入金は、予算で定めるところにより、繰り入れるものとする。
雇用勘定において、毎会計年度の二事業費充当歳入額から当該年度の二事業費充当歳出額を控除して残余がある場合には、当該残余のうち、雇用安定事業費に充てるために必要な金額を、雇用安定資金に組み入れるものとする。
雇用勘定において、毎会計年度の二事業費充当歳入額から当該年度の二事業費充当歳出額を控除して不足がある場合 その他政令で定める場合には、政令で定めるところにより、雇用安定資金から補足するものとする。
雇用安定資金は、雇用安定事業費 及び第百二条第三項の規定による雇用勘定からの徴収勘定への繰入金(労働保険料の返還金の財源に充てるための額に相当する額の繰入金に限る。)を支弁するために必要がある場合には、予算で定めるところにより、使用することができる。
雇用勘定において、毎会計年度一般会計から受け入れた金額が、当該年度における雇用保険法第六十六条から第六十七条の二までの規定による国庫負担金として一般会計から受け入れるべき金額に対して超過し、又は不足する場合には、当該超過額に相当する金額は、翌年度においてこれらの規定による国庫負担金として一般会計から受け入れる金額から減額し、なお残余があるときは翌々年度までに一般会計に返還し、当該不足額に相当する金額は、翌々年度までに一般会計から補塡するものとする。
第九条第二項第一号から第三号までに掲げる書類のほか、労働保険特別会計においては、歳入歳出決定計算書に、当該年度の貸借対照表 及び損益計算書を添付しなければならない。
第十五条第四項の規定にかかわらず、雇用勘定において、歳入不足のために一時借入金を償還することができない場合には、その償還することができない金額を限り、同勘定の負担において、一時借入金の借換えをすることができる。
前項の規定により借換えをした一時借入金については、当該一時借入金を第十七条第一項に規定する借入金とみなして、同項の規定を適用する。
第一項の規定により借り換えた一時借入金は、その借換えをしたときから一年内に償還しなければならない。
第八節 年金特別会計
年金特別会計は、国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)による国民年金事業(厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律(平成二十一年法律第三十七号。以下「年金給付遅延加算金支給法」という。)による給付遅延特別加算金の支給を含む。以下この節において「国民年金事業」という。)、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)による厚生年金保険事業(国民年金法の規定による拠出金の負担 及び年金給付遅延加算金支給法による保険給付遅延特別加算金の支給を含む。以下この節において「厚生年金保険事業」という。)、健康保険法(大正十一年法律第七十号)による健康保険 及び船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)による船員保険に関し政府が行う業務 並びに児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)による児童手当 並びに子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)による子どものための教育・保育給付、子育てのための施設等利用給付、地域子ども・子育て支援事業 及び仕事・子育て両立支援事業に関する政府の経理を明確にすることを目的とする。
年金特別会計の管理に関する事務は、政令で定めるところにより、同会計全体の計算整理に関するものについては厚生労働大臣が、その他のものについてはその他のもののうち基礎年金勘定、国民年金勘定、厚生年金勘定、健康勘定 及び業務勘定に係るものにあっては厚生労働大臣が、子ども・子育て支援勘定に係るものにあっては内閣総理大臣 及び厚生労働大臣が行うものとする。
国民年金法第五条第九項に規定する実施機関たる共済組合等(以下この節において「実施機関たる共済組合等」という。)からの拠出金
基礎年金給付費(年金給付遅延加算金支給法による給付遅延特別加算金(国民年金法による老齢基礎年金、障害基礎年金 及び遺族基礎年金に係るものに限る。)の支給に要する費用を含む。次項第二号において同じ。)
国民年金事業の給付費(年金給付遅延加算金支給法による給付遅延特別加算金(国民年金法による老齢基礎年金、障害基礎年金 及び遺族基礎年金に係るものを除く。)の支給に要する費用を含み、基礎年金給付費を除く。第百十五条において同じ。)
実施機関(厚生年金保険法第二条の五第一項に規定する実施機関をいい、厚生労働大臣を除く。以下この節において同じ。)からの拠出金
独立行政法人地域医療機能推進機構法(平成十七年法律第七十一号)第十六条第二項の規定による納付金
厚生年金保険の実施者たる政府に係る厚生年金保険事業の保険給付費(年金給付遅延加算金支給法による保険給付遅延特別加算金の支給に要する費用を含む。)
健康保険法第百五十五条の規定による保険料(同法第三条第四項に規定する任意継続被保険者に係る保険料を除く。)
船員保険法第百十四条の規定による保険料(同法第二条第二項に規定する疾病任意継続被保険者に係る保険料を除く。)
印紙をもつてする歳入金納付に関する法律第三条第五項の規定による納付金
子ども・子育て支援法第六十九条第一項各号に掲げる者からの拠出金
子どものための教育・保育給付交付金(子ども・子育て支援法第六十八条第一項の規定による交付金をいう。以下同じ。)及びこれに関する諸費 並びに子育てのための施設等利用給付交付金(同条第二項の規定による交付金をいい、同法第六十六条の二の規定により国庫が支弁する費用を含む。第百二十条第二項第三号において同じ。)
子ども・子育て支援交付金(子ども・子育て支援法第六十八条第三項の規定による交付金をいう。以下同じ。)及び仕事・子育て両立支援事業費
国民年金事業、厚生年金保険の実施者たる政府に係る厚生年金保険事業 並びに健康保険 及び船員保険に関し政府が行う業務の業務取扱費 並びに子ども・子育て支援法第六十九条第一項第一号の事業主からの拠出金の徴収に係る業務取扱費
国民年金法第七十四条第一項 及び第二項の規定による措置 並びに厚生年金保険法第七十九条第一項 及び第二項の規定による措置に要する経費(実施機関 及び日本年金機構が行う措置に係るものを除く。)
第三条第二項第一号から第五号までに掲げる書類のほか、年金特別会計においては、歳入歳出予定計算書等に、前々年度の貸借対照表 及び損益計算書(子ども・子育て支援勘定に係るものを除く。)並びに前年度 及び当該年度の予定貸借対照表 及び予定損益計算書(子ども・子育て支援勘定に係るものを除く。)を添付しなければならない。
国民年金勘定における一般会計からの繰入対象経費は、国民年金法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第三十四号。以下この節において「昭和六十年国民年金等改正法」という。)附則第三十四条第二項 及び第三項 並びに国民年金法等の一部を改正する法律(平成十六年法律第百四号。以下この節において「平成十六年国民年金等改正法」という。)附則第十四条第一項において読み替えて適用する国民年金法第八十五条第一項(平成十六年国民年金等改正法附則第十四条第二項 及び年金給付遅延加算金支給法第七条第一項において適用する場合を含む。)並びに昭和六十年国民年金等改正法附則第三十四条第一項(年金給付遅延加算金支給法第七条第一項において適用する場合を含む。第百二十条第二項第一号において同じ。)に規定する国民年金事業に要する費用で国庫が負担するものとする。
厚生年金勘定における一般会計からの繰入対象経費は、厚生年金保険法第八十条第一項(年金給付遅延加算金支給法第七条第一項において適用する場合を含む。第百二十条第二項第二号において同じ。)に規定する基礎年金拠出金 及び昭和六十年国民年金等改正法附則第七十九条(年金給付遅延加算金支給法第七条第一項において適用する場合を含む。第百二十条第二項第二号において同じ。)に規定する厚生年金保険の実施者たる政府に係る厚生年金保険事業に要する費用で国庫が負担するものとする。
子ども・子育て支援勘定における一般会計からの繰入対象経費は、児童手当法第十八条第一項から第三項までに規定する児童手当の支給に要する費用で国庫が負担するもの、子ども・子育て支援法第六十五条の規定により市町村が支弁する同条第二号に掲げる費用で同法第六十八条第一項の規定により国庫が負担するもの、子どものための教育・保育給付交付金に関する諸費で国庫が負担するもの、同法第六十五条の規定により市町村が支弁する同条第四号 及び第五号に掲げる費用で同法第六十八条第二項の規定により国庫が負担するもの、同法第六十六条の二の規定により国庫が支弁する費用、同法第六十五条第六号に掲げる地域子ども・子育て支援事業に要する費用で同法第六十八条第三項の規定により国庫が負担するもの並びに第百十一条第五項第二号ヘに掲げる業務取扱費で国庫が負担するものとする。
業務勘定における一般会計からの繰入対象経費は、国民年金法第八十五条第二項(年金給付遅延加算金支給法第七条第二項において適用する場合を含む。)に規定する国民年金事業の事務の執行に要する費用、厚生年金保険法第八十条第二項(年金給付遅延加算金支給法第七条第二項において適用する場合を含む。)に規定する厚生年金保険事業の事務の執行に要する費用、健康保険法第百五十一条に規定する健康保険事業の事務の執行に要する費用のうち健康保険に関し政府 又は日本年金機構が行う業務に係るもの及び船員保険法第百十二条第二項に規定する船員保険事業の事務の執行に要する費用のうち船員保険に関し政府 又は日本年金機構が行う業務に係るもので国庫が負担するものとする。
次に掲げる額の合計額に相当する金額は、国民年金勘定から基礎年金勘定に繰り入れるものとする。
昭和六十年国民年金等改正法附則第三十四条第二項において読み替えて適用する国民年金法第八十五条第一項第一号(年金給付遅延加算金支給法第七条第一項において適用する場合を含む。)に規定する保険料・拠出金算定対象額(次項において「保険料・拠出金算定対象額」という。)から当該額に厚生年金保険の実施者たる政府 又は各実施機関たる共済組合等に係る国民年金法第九十四条の三第一項に規定する政令で定めるところにより算定した率を乗じて得た額を合算した額を控除した額
昭和六十年国民年金等改正法附則第三十四条第二項において読み替えて適用する国民年金法第八十五条第一項第二号(平成十六年国民年金等改正法附則第十四条第二項 及び年金給付遅延加算金支給法第七条第一項において適用する場合を含む。)に掲げる額
昭和六十年国民年金等改正法附則第三十四条第三項において読み替えて適用する国民年金法第八十五条第一項第三号に掲げる額
昭和六十年国民年金等改正法附則第三十四条第一項各号(第一号、第六号 及び第九号を除く。)(年金給付遅延加算金支給法第七条第一項において適用する場合を含む。)に掲げる額(同項第四号に規定する者に係る寡婦年金の給付に要する費用の額に同号イに掲げる数を同号ロに掲げる数で除して得た数を乗じて得た額の合計額 及び同項第五号に規定する老齢年金の給付に要する費用に係る同号ハに規定する額の三分の一に相当する額を除く。)
保険料・拠出金算定対象額に厚生年金保険の実施者たる政府に係る国民年金法第九十四条の三第一項に規定する政令で定めるところにより算定した率を乗じて得た額に相当する金額は、厚生年金勘定から基礎年金勘定に繰り入れるものとする。
昭和六十年国民年金等改正法附則第三十五条第四項の規定により基礎年金の給付に要する費用とみなされる費用(当該費用に係る年金給付遅延加算金支給法による給付遅延特別加算金の支給に要する費用を含む。第百二十条第二項第四号において同じ。)に相当する金額は、基礎年金勘定から国民年金勘定に繰り入れるものとする。
昭和六十年国民年金等改正法附則第三十五条第一項の規定により国民年金の管掌者たる政府が負担する費用(当該費用に係る年金給付遅延加算金支給法による保険給付遅延特別加算金の支給に要する費用を含む。第百二十条第二項第五号において同じ。)に相当する金額は、基礎年金勘定から厚生年金勘定に繰り入れるものとする。
国民年金事業の業務取扱費、国民年金法第七十四条第一項 及び第二項の規定による措置に要する経費、日本年金機構への交付金、年金積立金管理運用独立行政法人への出資金 又は独立行政法人福祉医療機構への交付金に充てるために必要な額に相当する金額は、国民年金勘定から業務勘定に繰り入れるものとする。
厚生年金保険の実施者たる政府に係る厚生年金保険事業の業務取扱費、厚生年金保険法第七十九条第一項 及び第二項の規定による措置に要する経費、日本年金機構への交付金、年金積立金管理運用独立行政法人への出資金 又は独立行政法人福祉医療機構への交付金に充てるために必要な額に相当する金額は、厚生年金勘定から業務勘定に繰り入れるものとする。
健康保険 及び船員保険に関し政府が行う業務の業務取扱費 又は日本年金機構への交付金に充てるために必要な額に相当する金額は、健康勘定から業務勘定に繰り入れるものとする。
子ども・子育て支援法第六十九条第一項第一号の事業主からの拠出金の徴収に係る業務取扱費 又は日本年金機構への交付金に充てるために必要な額に相当する金額は、子ども・子育て支援勘定から業務勘定に繰り入れるものとする。
国民年金勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上不足を生じた場合 その他政令で定める場合には、政令で定めるところにより、前項の積立金から補足するものとする。
第一項の積立金は、国民年金事業の給付費 及び基礎年金勘定への繰入金の財源に充てるために必要がある場合には、予算で定める金額を限り、国民年金勘定の歳入に繰り入れることができる。
厚生年金勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、当該剰余金のうち、厚生年金保険の実施者たる政府に係る厚生年金保険事業の保険給付費 及び基礎年金勘定への繰入金の財源に充てるために必要な金額を、積立金として積み立てるものとする。
厚生年金勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上不足を生じた場合 その他政令で定める場合には、政令で定めるところにより、前項の積立金から補足するものとする。
第一項の積立金は、厚生年金保険の実施者たる政府に係る厚生年金保険事業の保険給付費 及び基礎年金勘定への繰入金の財源に充てるために必要がある場合には、予算で定める金額を限り、厚生年金勘定の歳入に繰り入れることができる。
子ども・子育て支援勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、当該剰余金のうち、児童手当交付金、子どものための教育・保育給付交付金 並びに子ども・子育て支援交付金 及び仕事・子育て両立支援事業費の財源に充てるために必要な金額を、積立金として積み立てるものとする。
子ども・子育て支援勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上不足を生じた場合 その他政令で定める場合には、政令で定めるところにより、前項の積立金から補足するものとする。
第一項の積立金は、政令で定めるところにより、児童手当交付金、子どものための教育・保育給付交付金 並びに子ども・子育て支援交付金 及び仕事・子育て両立支援事業費の財源に充てるために必要がある場合には、予算で定める金額を限り、子ども・子育て支援勘定の歳入に繰り入れることができる。
業務勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合における第八条第一項の規定の適用については、
同項中
「おいて、当該剰余金から次章に定めるところにより当該特別会計の積立金として積み立てる金額 及び資金に組み入れる金額を控除してなお残余があるときは、これを当該特別会計」とあるのは、
「は、政令で定めるところにより、国民年金勘定、厚生年金勘定 及び子ども・子育て支援勘定の積立金に組み入れ、又は健康勘定 及び業務勘定」と
する。
基礎年金勘定において、毎会計年度国民年金勘定、厚生年金勘定 又は各実施機関たる共済組合等(以下この項において「国民年金勘定等」という。)から受け入れた金額が、それぞれ、当該年度における第百十四条第一項、国民年金法第九十四条の二第一項 又は第二項(年金給付遅延加算金支給法第七条第一項において適用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により国民年金勘定等から受け入れるべき金額に対して超過し、又は不足する場合には、次に定めるところによる。
当該超過額に相当する金額は、翌年度において第百十四条第一項、国民年金法第九十四条の二第一項 又は第二項の規定により基礎年金勘定において国民年金勘定等から受け入れる金額から減額し、なお残余があるときは、翌々年度までに基礎年金勘定から国民年金勘定等に返還する。
前項の規定は、次に掲げる場合について準用する。
毎会計年度一般会計から国民年金勘定に繰り入れた金額が、当該年度における昭和六十年国民年金等改正法附則第三十四条第二項 及び第三項 並びに平成十六年国民年金等改正法附則第十四条第一項において読み替えて適用する国民年金法第八十五条第一項(平成十六年国民年金等改正法附則第十四条第二項 及び年金給付遅延加算金支給法第七条第一項において適用する場合を含む。)並びに昭和六十年国民年金等改正法附則第三十四条第一項の規定による国庫負担金の額に対して超過し、又は不足する場合
毎会計年度一般会計から厚生年金勘定に繰り入れた金額が、当該年度における厚生年金保険法第八十条第一項 及び昭和六十年国民年金等改正法附則第七十九条の規定による国庫負担金の額に対して超過し、又は不足する場合
毎会計年度一般会計から子ども・子育て支援勘定に繰り入れた金額(子どものための教育・保育給付交付金の額、子育てのための施設等利用給付交付金の額 及び子ども・子育て支援交付金の額を除く。)が、当該年度における児童手当法第十八条第一項から第三項までの規定による国庫負担金の額、子どものための教育・保育給付交付金に関する諸費に係る国庫負担金の額 及び第百十一条第五項第二号ヘに掲げる業務取扱費に係る国庫負担金の額の合計額に対して超過し、又は不足する場合
第百十四条第三項の規定により毎会計年度基礎年金勘定から国民年金勘定に繰り入れた金額が、当該年度において昭和六十年国民年金等改正法附則第三十五条第四項の規定により基礎年金の給付に要する費用とみなされる費用に相当する金額に対して超過し、又は不足する場合
第百十四条第四項の規定により毎会計年度基礎年金勘定から厚生年金勘定に繰り入れた金額が、当該年度において昭和六十年国民年金等改正法附則第三十五条第一項の規定により国民年金の管掌者たる政府が負担する費用に相当する金額に対して超過し、又は不足する場合
毎会計年度実施機関から厚生年金勘定に受け入れた金額が、当該年度における厚生年金保険法第八十四条の五第一項の規定により実施機関から受け入れるべき金額に対して超過し、又は不足する場合
毎会計年度労働保険特別会計の労災勘定から厚生年金勘定に繰り入れた金額が、当該年度において昭和六十年国民年金等改正法附則第八十九条の規定により労災保険事業の管掌者たる政府が負担する費用に相当する金額に対して超過し、又は不足する場合
第九条第二項第一号から第三号までに掲げる書類のほか、年金特別会計においては、歳入歳出決定計算書に、当該年度の貸借対照表 及び損益計算書(子ども・子育て支援勘定に係るものを除く。)を添付しなければならない。
第十二条の規定にかかわらず、国民年金勘定の積立金にあっては国民年金法第五章の規定の定めるところにより、厚生年金勘定の積立金にあっては厚生年金保険法第四章の二の規定の定めるところにより、それぞれ運用することができる。
第十五条第四項の規定にかかわらず、基礎年金勘定 又は子ども・子育て支援勘定において、歳入不足のために一時借入金を償還することができない場合には、その償還することができない金額を限り、当該各勘定の負担において、一時借入金の借換えをすることができる。
前項の規定により借換えをした一時借入金については、当該一時借入金を第十七条第一項に規定する借入金とみなして、同項の規定を適用する。
第一項の規定により借り換えた一時借入金は、その借換えをしたときから一年内に償還しなければならない。
第九節 食料安定供給特別会計
食料安定供給特別会計は、農業経営安定事業、食糧の需給 及び価格の安定のために行う事業、農業再保険事業等、漁船再保険事業 及び漁業共済保険事業に関する政府の経理を明確にすることを目的とする。
この節において「農業経営安定事業」とは、農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律(平成十八年法律第八十八号)第三条第一項 及び第四条第一項の規定に基づく交付金の交付をいう。
この節において「食糧の需給 及び価格の安定のために行う事業」とは、食糧の需給 及び価格の安定のためにする事業であって次に掲げるものをいう。
主要食糧(主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律(平成六年法律第百十三号)第三条第一項に規定する主要食糧をいう。以下この節において同じ。)及び輸入飼料(飼料需給安定法(昭和二十七年法律第三百五十六号)第三条に規定する飼料需給計画に基づき政府の買い入れる輸入飼料をいう。以下この節において同じ。)の買入れ、売渡し、交換、貸付け、交付、加工、製造 及び貯蔵 並びにこれらに関する事業
米穀等(主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律第三十条第一項に規定する米穀等をいう。第百二十七条第二項第一号ロにおいて同じ。)及び麦等(同法第四十二条第一項に規定する麦等をいう。同号ロにおいて同じ。)の輸入に係る納付金の受入れ
この節において「農業再保険事業等」とは、農業保険法(昭和二十二年法律第百八十五号)第百九十二条 及び第二百五条の規定による再保険事業 並びに同法第二百一条の規定による保険事業をいう。
この節において「漁船再保険事業」とは、漁船損害等補償法(昭和二十七年法律第二十八号)第二条第二号に規定する漁船保険再保険事業等をいう。
この節において「漁業共済保険事業」とは、漁業災害補償法(昭和三十九年法律第百五十八号)第二条に規定する漁業共済保険事業をいう。
食料安定供給特別会計は、農業経営安定勘定、食糧管理勘定、農業再保険勘定、漁船再保険勘定、漁業共済保険勘定 及び業務勘定に区分する。
独立行政法人農畜産業振興機構法(平成十四年法律第百二十六号)第十一条の規定による納付金
第百二十四条第二項に規定する交付金
主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律第十七条第二項の規定による償還金
主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律第十七条第一項の規定による米穀安定供給確保支援機構に対する貸付金
農業再保険事業等の再保険料等(農業保険法第百九十三条 及び第二百六条の再保険料 並びに同法第二百二条の保険料をいう。以下この節において同じ。)
農業再保険事業等の再保険金等(農業保険法第百九十三条 及び第二百六条の再保険金 並びに同法第二百二条の保険金をいう。以下この節において同じ。)
農業保険法第十一条(同法第十七条において準用する場合を含む。)の規定による交付金
第三条第二項第一号から第五号までに掲げる書類のほか、食料安定供給特別会計においては、歳入歳出予定計算書等に、次に掲げる書類(第三号 及び第四号に掲げる書類については、農業経営安定勘定、食糧管理勘定 及び業務勘定に係るものに限る。)を添付しなければならない。
漁船再保険事業に関する費用で漁船損害等補償法第百三十九条第一項から第三項まで 及び第百三十九条の二第一項の規定により国庫が負担するもの
第百二十四条第二項に規定する交付金の財源に充てるため、予算で定める金額を、毎会計年度、食糧管理勘定から農業経営安定勘定に繰り入れるものとする。
業務勘定における経費の財源に充てるために必要な額に相当する金額は、毎会計年度、農業経営安定勘定、食糧管理勘定、農業再保険勘定、漁船再保険勘定 及び漁業共済保険勘定から業務勘定に繰り入れるものとする。
業務勘定において、毎会計年度の損益計算上生じた利益 又は損失は、政令で定めるところにより、食糧管理勘定に移して整理しなければならない。
前項の規定による整理を行った後、食糧管理勘定に利益 又は損失が生じた場合には、その利益の額を、調整資金に組み入れ、又はその損失の額を限度として、調整資金を減額して整理することができる。
食糧管理勘定に調整資金を置き、一般会計からの繰入金のうち調整資金に充てるために要する経費に相当する金額 及び前条第二項の規定による組入金に相当する金額をもってこれに充てる。
農業再保険勘定、漁船再保険勘定 又は漁業共済保険勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、次の各号に掲げる勘定の区分に応じ、当該各勘定における決算上剰余金のうち、当該各号に定めるものに充てるために必要な金額を、それぞれ積立金として積み立てるものとする。
第一項各号に掲げる勘定の積立金は、それぞれ当該各号に定めるものの財源に充てるために必要がある場合には、当該各勘定の歳入に繰り入れることができる。
第九条第二項第一号から第三号までに掲げる書類のほか、食料安定供給特別会計においては、歳入歳出決定計算書に、次に掲げる書類(第二号に掲げる書類については、農業経営安定勘定、食糧管理勘定 及び業務勘定に係るものに限る。)を添付しなければならない。
食糧管理勘定において、主要食糧 及び輸入飼料の買入代金の財源に充てるために必要がある場合には、同勘定の負担において、一年内に償還すべき証券を発行することができる。
この場合における証券の限度額については、予算をもって、国会の議決を経なければならない。
前項の規定により証券を発行する場合における第三条第二項第五号、第十六条 及び第十七条の規定の適用については、
第三条第二項第五号中
「借入れ及び」とあるのは
「借入れ及び償還 並びに当該年度に発行を予定する証券の発行 及び」と、
第十六条中
「融通証券」とあるのは
「証券 及び融通証券」と、
第十七条第一項中
「借入金の償還金 及び利子、一時借入金 及び融通証券の利子 並びに融通証券」とあるのは
「借入金 及び証券の償還金 及び利子、一時借入金 及び融通証券の利子 並びに証券 及び融通証券」と
する。
農業再保険勘定、漁船再保険勘定 又は漁業共済保険勘定における借入金対象経費は、次の各号に掲げる勘定の区分に応じ、当該各号に定める経費とする。
第十三条第一項 及び前項の規定により借入金をすることができる金額は、次の各号に掲げる勘定の区分に応じ、当該各号に定める金額を限度とする。
この場合においては、同条第二項の規定は、適用しない。
第十五条第四項の規定にかかわらず、食糧管理勘定において、歳入不足のために一時借入金を償還することができない場合には、その償還することができない金額を限り、同勘定の負担において、一時借入金の借換えをすることができる。
前項の規定により借換えをした一時借入金については、当該一時借入金を第十七条第一項に規定する借入金とみなして、同項の規定を適用する。
第二項の規定により借換えをした一時借入金は、その借換えをしたときから一年内に償還しなければならない。
農業経営安定勘定、食糧管理勘定 又は業務勘定においては、これらの勘定に属する現金を繰り替えて使用することができる。
この場合において、第十五条第五項後段の規定にかかわらず、農林水産大臣は、財務大臣の承認を要しない。
第十五節 特許特別会計
特許特別会計は、工業所有権(特許権、実用新案権、意匠権 及び商標権をいう。以下この節において同じ。)に関する事務に係る政府の経理を明確にすることを目的とする。
印紙をもつてする歳入金納付に関する法律第三条第五項の規定による納付金
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第百七条第一項の規定による特許料 及び同法第百十二条第二項の規定による割増特許料
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第三十一条第一項の規定による登録料 その他工業所有権に関する登録料 及び同法第三十三条第二項の規定による割増登録料 その他工業所有権に関する割増登録料
特許法第百九十五条第一項から第三項までの規定による手数料 その他工業所有権に関する事務に係る手数料
独立行政法人工業所有権情報・研修館法(平成十一年法律第二百一号)第十二条第三項の規定による納付金
第十五条第四項の規定にかかわらず、特許特別会計において、歳入不足のために一時借入金を償還することができない場合には、その償還することができない金額を限り、同会計の負担において、一時借入金の借換えをすることができる。
前項の規定により借換えをした一時借入金については、当該一時借入金を第十七条第一項に規定する借入金とみなして、同項の規定を適用する。
第一項の規定により借り換えた一時借入金は、その借換えをしたときから一年内に償還しなければならない。
第十七節 自動車安全特別会計
この節において「自動車事故対策事業」とは、自動車損害賠償保障法(昭和三十年法律第九十七号。以下この節において「自賠法」という。)第七十一条に規定する自動車事故対策事業をいう。
この節において「自動車検査登録等事務」とは、道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)の規定による自動車の検査 及び登録 並びに指定自動車整備事業の指定 並びに自動車重量税法(昭和四十六年法律第八十九号)の規定による自動車重量税の納付の確認 及び税額の認定の事務をいう。
自動車事故対策勘定においては、自動車損害賠償保障法 及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律(令和四年法律第六十五号)附則第三条第四項の規定によりこの勘定に帰属した資産の価額から負債の価額を控除した額(同法第二条の規定による改正前の附則第五十五条第一項に規定する自動車事故対策計画に基づく交付等に係るものに限る。)に相当する金額をもって基金とする。
前項の基金の金額は、第二百十八条第二項 又は第三項の規定による整理が行われることにより増減するものとする。
自賠法第七十八条の規定による自動車事故対策事業賦課金 及び自賠法第八十二条第一項の規定による自動車事故対策事業賦課金に相当するもの
積立金からの受入金
積立金から生ずる収入
自賠法第七十七条の四の規定による貸付金の償還金
独立行政法人自動車事故対策機構法(平成十四年法律第百八十三号)第十五条第二項の規定による納付金
一般会計からの繰入金
自賠法第七十六条の規定に基づく権利の行使による収入金
自賠法第七十九条の規定による過怠金
附属雑収入
自賠法第七十七条の四の規定による交付金 並びに出資金 及び貸付金 並びに補助金
自賠法第七十二条第一項各号の規定による支払金
自動車検査登録勘定への繰入金
一時借入金の利子
附属諸費
道路運送車両法第百二条第一項第一号から第四号まで、第七号、第八号 又は第十号から第十二号までに掲げる者の同項の手数料、同条第二項に規定する者の同項 及び同条第三項の手数料 並びに同条第四項各号に掲げる者の同項の手数料(独立行政法人自動車技術総合機構 及び軽自動車検査協会に納めるものを除く。)のうち、同条第五項ただし書、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第六条第五項 並びに情報通信技術を利用する方法による国の歳入等の納付に関する法律(令和四年法律第三十九号)第三条第一項 及び第四条の規定によるもの
独立行政法人自動車技術総合機構法(平成十一年法律第二百十八号)第十六条第三項の規定による納付金
自動車事故対策勘定からの繰入金
自動車事故対策事業 及び自動車検査登録等事務に係る業務取扱費
第三条第二項第一号から第五号までに掲げる書類のほか、自動車事故対策勘定においては、歳入歳出予定計算書等に、前々年度の貸借対照表 及び損益計算書 並びに前年度 及び当該年度の予定貸借対照表 及び予定損益計算書を添付しなければならない。
自動車事故対策勘定における一般会計からの繰入対象経費は、自賠法第八十二条第二項の規定に基づく自動車損害賠償保障事業の業務の執行に要する経費とする。
自動車検査登録等事務で国が沖縄県において行うものに要する事務取扱費の財源に充てるため、当該事務取扱費に相当する金額は、毎会計年度、予算で定めるところにより、自動車検査登録勘定から一般会計に繰り入れるものとする。
前項の規定にかかわらず、自動車事故対策勘定において、毎会計年度の被害者保護増進等事業(自賠法第七十七条の二第一項に規定する被害者保護増進等事業をいう。以下この節において同じ。)に係る損益計算上の利益として政令で定めるところにより算定した金額がある場合には、同勘定の基金に組み入れて整理するものとする。
第一項の規定にかかわらず、自動車事故対策勘定において、毎会計年度の被害者保護増進等事業に係る損益計算上の損失として政令で定めるところにより算定した金額がある場合には、同勘定の基金を減額して整理するものとする。
自動車事故対策勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、当該剰余金のうち、被害者保護増進等計画(自賠法第七十七条の三第一項に規定する被害者保護増進等計画をいう。以下この節において同じ。)を安定的に実施するために必要な金額を、積立金として積み立てるものとする。
前項の積立金は、被害者保護増進等計画を実施するために必要がある場合には、予算で定める金額を限り、自動車事故対策勘定の歳入に繰り入れることができる。
第九条第二項第一号から第三号までに掲げる書類のほか、自動車事故対策勘定においては、歳入歳出決定計算書に、当該年度の貸借対照表 及び損益計算書を添付しなければならない。
第十八節 東日本大震災復興特別会計
東日本大震災復興特別会計は、東日本大震災(平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震 及びこれに伴う原子力発電所の事故による災害をいう。以下同じ。)からの復興に係る国の資金の流れの透明化を図るとともに復興債の償還を適切に管理するため、復興事業に関する経理を明確にすることを目的とする。
この節において「復興事業」とは、東日本大震災からの復興を図ることを目的として東日本大震災復興基本法(平成二十三年法律第七十六号)第二条に定める基本理念に基づき実施する施策(第二百二十七条において「復興施策」という。)に係る事業をいう。
内閣総理大臣は、政令で定めるところにより、前項の規定により行うものとされる東日本大震災復興特別会計全体の計算整理に関する事務を復興庁設置法(平成二十三年法律第百二十五号)第八条第一項の規定により置かれる復興大臣に行わせることができる。
東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法(平成二十三年法律第百十七号。以下「復興財源確保法」という。)第六十九条第四項の規定により発行する公債の発行収入金
砂防法(明治三十年法律第二十九号)第十四条第二項(同法第三条ノ二において準用する場合を含む。)、第十六条 若しくは第十七条、土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)第九十条第一項、漁港及び漁場の整備等に関する法律(昭和二十五年法律第百三十七号)第二十条第一項 若しくは第二項、港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)第四十三条の五第一項、同法第四十三条の九第二項において準用する同法第四十三条の二、第四十三条の三第一項 若しくは第四十三条の四第一項、同法第四十三条の十において準用する企業合理化促進法(昭和二十七年法律第五号)第八条第二項、港湾法第五十二条第二項 若しくは第五十五条の六、北海道開発のためにする港湾工事に関する法律(昭和二十六年法律第七十三号)第三条第二項において準用する同法第二条第一項、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和二十六年法律第九十七号)第五条、森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第四十六条第一項、企業合理化促進法第八条第四項、道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第三十一条第五項、第四十九条、第五十条第一項、第二項 若しくは第六項、第五十一条第一項 若しくは第二項、第五十四条の二第一項、第五十五条第一項、第五十八条第一項、第五十九条第一項 若しくは第三項、第六十一条第一項 若しくは第六十二条、都市公園法(昭和三十一年法律第七十九号)第十二条の三第一項 若しくは第二項、海岸法(昭和三十一年法律第百一号)第二十六条第一項 若しくは第二項、特定多目的ダム法(昭和三十二年法律第三十五号)第七条第一項、第九条第一項 若しくは第三十三条、高速自動車国道法(昭和三十二年法律第七十九号)第二十条第一項、第二十条の二 若しくは第二十一条第一項、地すべり等防止法(昭和三十三年法律第三十号)第二十八条第一項から第三項まで、道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律(昭和三十三年法律第三十四号)第三条、特定港湾施設整備特別措置法(昭和三十四年法律第六十七号)第四条、共同溝の整備等に関する特別措置法(昭和三十八年法律第八十一号)第二十条第一項、第二十一条 若しくは第二十二条第一項、河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第五十九条、第六十条第一項、第六十三条第一項、第六十六条から第六十八条まで、第七十条第一項 若しくは第七十条の二第一項、交通安全施設等整備事業の推進に関する法律(昭和四十一年法律第四十五号)第六条第一項、公害防止事業費事業者負担法(昭和四十五年法律第百三十三号)第五条、水道原水水質保全事業の実施の促進に関する法律(平成六年法律第八号)第十四条第一項、電線共同溝の整備等に関する特別措置法(平成七年法律第三十九号)第七条第一項(同法第八条第三項において準用する場合を含む。)、第十三条第一項、第十九条 若しくは第二十二条第一項 若しくは第三項、独立行政法人水資源機構法(平成十四年法律第百八十二号)第二十一条第三項、第二十二条第三項 若しくは第二十四条第二項、東日本大震災による被害を受けた公共土木施設の災害復旧事業等に係る工事の国等による代行に関する法律(平成二十三年法律第三十三号)第三条第五項、第四条第三項、第五条第二項、第六条第五項、第七条第五項、第八条第三項、第十条第五項 若しくは第十一条第四項、東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理に関する特別措置法(平成二十三年法律第九十九号)第五条第一項、東日本大震災復興特別区域法(平成二十三年法律第百二十二号)第五十六条第九項 又は福島復興再生特別措置法(平成二十四年法律第二十五号)第九条第四項、第十条第四項、第十一条第三項、第十二条第四項、第十三条第四項、第十四条第四項、第十五条第四項 若しくは第十六条第五項の規定による負担金で復興事業に係るもの
復興債(復興財源確保法第七十条に規定する復興債をいい、当該復興債に係る借換国債(第四十六条第一項 又は第四十七条第一項の規定により起債される借換国債をいい、当該借換国債につきこれらの規定により順次起債された借換国債を含む。第二百二十九条第二項において同じ。)を含む。ニ 及び同項において同じ。)の償還金 及び利子
第三条第二項第二号から第五号までの規定にかかわらず、東日本大震災復興特別会計においては、これらの規定に掲げる書類を添付することを要しない。
第四条の規定にかかわらず、東日本大震災復興特別会計の歳入歳出予算は、歳入にあってはその性質に従って款 及び項に、歳出にあってはその支出に関係のある部局等の組織の別に区分し、その部局等内においては、その目的に従ってこれを項に区分しなければならない。
第六条の規定にかかわらず、復興施策に要する費用(第二百二十九条第一項において「復興費用」という。)及び復興財源確保法第七十二条第一項に規定する償還費用に充てるために必要がある場合には、復興財源確保法第二条の規定により確保するものとされた財源の範囲内で、毎会計年度、予算で定める金額を限り、一般会計から東日本大震災復興特別会計に繰り入れることができる。
復興債の償還金(借換国債を発行した場合においては、当該借換国債の収入をもって充てられる部分を除く。)及び利子 並びに発行 及び償還に関する諸費の支出に必要な金額(事務取扱費の額に相当する金額を除く。)は、毎会計年度、東日本大震災復興特別会計から国債整理基金特別会計に繰り入れなければならない。
東日本大震災復興特別会計において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、第八条第二項の規定は、適用しない。
各特別会計において、毎会計年度東日本大震災復興特別会計から受け入れた金額が、当該年度における第二百二十九条第一項の規定による繰入金として同会計から受け入れるべき金額に対して超過し、又は不足する場合には、当該超過額に相当する金額は、翌年度において同項の規定による繰入金として受け入れる金額がある場合にあっては当該受け入れる金額から減額しなお残余があるときは翌々年度までに同会計に返還し、当該受け入れる金額がない場合にあっては翌々年度までに同会計に返還し、当該不足額に相当する金額は、翌々年度までに同会計から補塡するものとする。
第九条第二項第二号 及び第三号の規定にかかわらず、東日本大震災復興特別会計においては、これらの規定に掲げる書類を添付することを要しない。
第十五条第四項の規定にかかわらず、東日本大震災復興特別会計において、歳入不足のために一時借入金を償還することができない場合には、その償還することができない金額を限り、同会計の負担において、一時借入金の借換えをすることができる。
前項の規定により借換えをした一時借入金については、当該一時借入金を第十七条第一項に規定する借入金とみなして、同項の規定を適用する。
第一項の規定により借換えをした一時借入金は、その借換えをしたときから、一年内に償還しなければならない。