社会福祉法

# 昭和二十六年法律第四十五号 #
略称 : 社福法 

第六章 社会福祉法人

分類 法律
カテゴリ   社会福祉
@ 施行日 : 令和六年四月二十四日 ( 2024年 4月24日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第二十一号による改正
最終編集日 : 2024年 06月06日 09時35分


第一節 通則

1項

この法律において「社会福祉法人」とは、社会福祉事業を行うことを目的として、この法律の定めるところにより設立された法人をいう。

1項

社会福祉法人以外の者は、その名称中に、「社会福祉法人」又はこれに紛らわしい文字を用いてはならない。

1項
社会福祉法人は、社会福祉事業の主たる担い手としてふさわしい事業を確実、効果的かつ適正に行うため、自主的にその経営基盤の強化を図るとともに、その提供する福祉サービスの質の向上及び事業経営の透明性の確保を図らなければならない。
2項

社会福祉法人は、社会福祉事業 及び第二十六条第一項に規定する公益事業を行うに当たつては、日常生活 又は社会生活上の支援を必要とする者に対して、無料 又は低額な料金で、福祉サービスを積極的に提供するよう努めなければならない。

1項
社会福祉法人は、社会福祉事業を行うに必要な資産を備えなければならない。
1項

社会福祉法人は、その経営する社会福祉事業に支障がない限り、公益を目的とする事業(以下「公益事業」という。)又はその収益を社会福祉事業 若しくは公益事業(第二条第四項第四号に掲げる事業 その他の政令で定めるものに限る第五十七条第二号において同じ。)の経営に充てることを目的とする事業(以下「収益事業」という。)を行うことができる。

2項

公益事業 又は収益事業に関する会計は、それぞれ当該社会福祉法人の行う社会福祉事業に関する会計から区分し、特別の会計として経理しなければならない。

1項
社会福祉法人は、その事業を行うに当たり、その評議員、理事、監事、職員 その他の政令で定める社会福祉法人の関係者に対し特別の利益を与えてはならない。
1項
社会福祉法人の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
1項

社会福祉法人は、政令の定めるところにより、その設立、従たる事務所の新設、事務所の移転 その他登記事項の変更、解散、合併、清算人の就任 又はその変更 及び清算の結了の各場合に、登記をしなければならない。

2項

前項の規定により登記をしなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない

1項

社会福祉法人の所轄庁は、その主たる事務所の所在地の都道府県知事とする。


ただし次の各号に掲げる社会福祉法人の所轄庁は、当該各号に定める者とする。

一 号

主たる事務所が市の区域内にある社会福祉法人(次号に掲げる社会福祉法人を除く)であつてその行う事業が当該市の区域を越えないもの

市長(特別区の区長を含む。以下同じ。

二 号

主たる事務所が指定都市の区域内にある社会福祉法人であつてその行う事業がの都道府県の区域内において二以上の市町村の区域にわたるもの及び第百九条第二項に規定する地区社会福祉協議会である社会福祉法人

指定都市の長

2項

社会福祉法人でその行う事業が二以上の地方厚生局の管轄区域にわたるものであつて、厚生労働省令で定めるものにあつては、その所轄庁は、前項本文の規定にかかわらず、厚生労働大臣とする。

第二節 設立

1項
社会福祉法人を設立しようとする者は、定款をもつて少なくとも次に掲げる事項を定め、厚生労働省令で定める手続に従い、当該定款について所轄庁の認可を受けなければならない。
一 号
目的
二 号
名称
三 号
社会福祉事業の種類
四 号
事務所の所在地
五 号
評議員 及び評議員会に関する事項
六 号

役員(理事 及び監事をいう。以下この条次節第二款第六章第八節第九章 及び第十章において同じ。)の定数 その他役員に関する事項

七 号
理事会に関する事項
八 号
会計監査人を置く場合には、これに関する事項
九 号
資産に関する事項
十 号
会計に関する事項
十一 号
公益事業を行う場合には、その種類
十二 号
収益事業を行う場合には、その種類
十三 号
解散に関する事項
十四 号
定款の変更に関する事項
十五 号
公告の方法
2項

前項の定款は、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式 その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。以下同じ。)をもつて作成することができる。

3項
設立当初の役員 及び評議員は、定款で定めなければならない。
4項

設立しようとする社会福祉法人が会計監査人設置社会福祉法人(会計監査人を置く社会福祉法人 又はこの法律の規定により会計監査人を置かなければならない社会福祉法人をいう。以下同じ。)であるときは、設立当初の会計監査人は、定款で定めなければならない。

5項

第一項第五号の評議員に関する事項として、理事 又は理事会が評議員を選任し、又は解任する旨の定款の定めは、その効力を有しない。

6項

第一項第十三号に掲げる事項中に、残余財産の帰属すべき者に関する規定を設ける場合には、その者は、社会福祉法人 その他社会福祉事業を行う者のうちから選定されるようにしなければならない。

1項

所轄庁は、前条第一項の規定による認可の申請があつたときは、当該申請に係る社会福祉法人の資産が第二十五条の要件に該当しているかどうか、その定款の内容 及び設立の手続が、法令の規定に違反していないかどうか等を審査した上で、当該定款の認可を決定しなければならない。

1項

社会福祉法人を設立しようとする者が、第三十一条第一項第二号から第十五号までの各号に掲げる事項を定めないで死亡した場合には、厚生労働大臣は、利害関係人の請求により又は職権で、これらの事項を定めなければならない。

1項
社会福祉法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。
1項

社会福祉法人は、第三十一条第一項の認可を受けたときは、その定款をその主たる事務所 及び従たる事務所に備え置かなければならない。

2項

評議員 及び債権者は、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


ただし、債権者が第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該社会福祉法人の定めた費用を支払わなければならない。

一 号
定款が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧の請求
二 号
前号の書面の謄本 又は抄本の交付の請求
三 号
定款が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 号

前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法 その他の情報通信の技術を利用する方法であつて厚生労働省令で定めるものをいう。以下同じ。)であつて当該社会福祉法人の定めたものにより提供することの請求 又はその事項を記載した書面の交付の請求

3項

何人(評議員 及び債権者を除く)も、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


この場合においては、当該社会福祉法人は、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。

一 号
定款が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧の請求
二 号
定款が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
4項

定款が電磁的記録をもつて作成されている場合であつて、従たる事務所における第二項第三号 及び第四号 並びに前項第二号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として厚生労働省令で定めるものをとつている社会福祉法人についての第一項の規定の適用については、

同項
主たる事務所 及び従たる事務所」とあるのは、
「主たる事務所」と

する。

1項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律平成十八年法律第四十八号第百五十八条 及び第百六十四条の規定は、社会福祉法人の設立について準用する。

2項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第二百六十四条第一項第一号に係る部分に限る)及び第二項第一号に係る部分に限る)、第二百六十九条第一号に係る部分に限る)、第二百七十条第二百七十二条から第二百七十四条まで 並びに第二百七十七条の規定は、社会福祉法人の設立の無効の訴えについて準用する。


この場合において、

同法第二百六十四条第二項第一号
社員等(社員、評議員、理事、監事 又は清算人をいう。以下この款において同じ。)」とあるのは、
「評議員、理事、監事 又は清算人」と

読み替えるものとする。

第三節 機関

第一款 機関の設置

1項
社会福祉法人は、評議員、評議員会、理事、理事会 及び監事を置かなければならない。
2項
社会福祉法人は、定款の定めによつて、会計監査人を置くことができる。
1項

特定社会福祉法人(その事業の規模が政令で定める基準を超える社会福祉法人をいう。第四十六条の五第三項において同じ。)は、会計監査人を置かなければならない。

第二款 評議員等の選任及び解任

1項
社会福祉法人と評議員、役員 及び会計監査人との関係は、委任に関する規定に従う。
1項
評議員は、社会福祉法人の適正な運営に必要な識見を有する者のうちから、定款の定めるところにより、選任する。
1項
次に掲げる者は、評議員となることができない。
一 号
法人
二 号
心身の故障のため職務を適正に執行することができない者として厚生労働省令で定めるもの
三 号

生活保護法児童福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法 又はこの法律の規定に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者

四 号

前号に該当する者を除くほか、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者

五 号

第五十六条第八項の規定による所轄庁の解散命令により解散を命ぜられた社会福祉法人の解散当時の役員

六 号

暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律平成三年法律第七十七号第二条第六号に規定する暴力団員(以下この号において「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者(第百二十八条第一号ニ 及び第三号において「暴力団員等」という。

2項

評議員は、役員 又は当該社会福祉法人の職員を兼ねることができない

3項
評議員の数は、定款で定めた理事の員数を超える数でなければならない。
4項

評議員のうちには、各評議員について、その配偶者 又は三親等以内の親族 その他各評議員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が含まれることになつてはならない。

5項

評議員のうちには、各役員について、その配偶者 又は三親等以内の親族 その他各役員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が含まれることになつてはならない。

1項

評議員の任期は、選任後四年以内に終了する会計年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時までとする。


ただし、定款によつて、その任期を選任後六年以内に終了する会計年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時まで伸長することを妨げない。

2項

前項の規定は、定款によつて、任期の満了前に退任した評議員の補欠として選任された評議員の任期を退任した評議員の任期の満了する時までとすることを妨げない。

1項

この法律 又は定款で定めた評議員の員数が欠けた場合には、任期の満了 又は辞任により退任した評議員は、新たに選任された評議員(次項の一時評議員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお評議員としての権利義務を有する。

2項

前項に規定する場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、所轄庁は、利害関係人の請求により又は職権で、一時評議員の職務を行うべき者を選任することができる。

1項
役員 及び会計監査人は、評議員会の決議によつて選任する。
2項

前項の決議をする場合には、厚生労働省令で定めるところにより、この法律 又は定款で定めた役員の員数を欠くこととなるときに備えて補欠の役員を選任することができる。

3項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第七十二条第七十三条第一項 及び第七十四条の規定は、社会福祉法人について準用する。


この場合において、

同法第七十二条 及び第七十三条第一項
社員総会」とあるのは
「評議員会」と、

同項
監事が」とあるのは
「監事の過半数をもって」と、

同法第七十四条
社員総会」とあるのは
「評議員会」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

1項

第四十条第一項の規定は、役員について準用する。

2項

監事は、理事 又は当該社会福祉法人の職員を兼ねることができない

3項

理事は六人以上、監事は二人以上でなければならない。

4項

理事のうちには、次に掲げる者が含まれなければならない。

一 号
社会福祉事業の経営に関する識見を有する者
二 号
当該社会福祉法人が行う事業の区域における福祉に関する実情に通じている者
三 号
当該社会福祉法人が施設を設置している場合にあつては、当該施設の管理者
5項

監事のうちには、次に掲げる者が含まれなければならない。

一 号
社会福祉事業について識見を有する者
二 号
財務管理について識見を有する者
6項

理事のうちには、各理事について、その配偶者 若しくは三親等以内の親族 その他各理事と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が三人を超えて含まれ、又は当該理事 並びにその配偶者 及び三親等以内の親族 その他各理事と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が理事の総数の三分の一を超えて含まれることになつてはならない。

7項

監事のうちには、各役員について、その配偶者 又は三親等以内の親族 その他各役員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が含まれることになつてはならない。

1項

役員の任期は、選任後二年以内に終了する会計年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時までとする。


ただし、定款によつて、その任期を短縮することを妨げない。

1項

会計監査人は、公認会計士(外国公認会計士(公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第十六条の二第五項に規定する外国公認会計士をいう。)を含む。以下同じ。)又は監査法人でなければならない。

2項

会計監査人に選任された監査法人は、その社員の中から会計監査人の職務を行うべき者を選定し、これを社会福祉法人に通知しなければならない。

3項

公認会計士法の規定により、計算書類(第四十五条の二十七第二項に規定する計算書類をいう。第四十五条の十九第一項 及び第四十五条の二十一第二項第一号イにおいて同じ。)について監査をすることができない者は、会計監査人となることができない

1項

会計監査人の任期は、選任後一年以内に終了する会計年度のうち最終のものに関する定時評議員会の終結の時までとする。

2項

会計監査人は、前項の定時評議員会において別段の決議がされなかつたときは、当該定時評議員会において再任されたものとみなす。

3項

前二項の規定にかかわらず、会計監査人設置社会福祉法人が会計監査人を置く旨の定款の定めを廃止する定款の変更をした場合には、会計監査人の任期は、当該定款の変更の効力が生じた時に満了する。

1項

役員が次のいずれかに該当するときは、評議員会の決議によつて、当該役員を解任することができる。

一 号
職務上の義務に違反し、又は職務を怠つたとき。
二 号
心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき。
2項

会計監査人が次条第一項各号いずれかに該当するときは、評議員会の決議によつて、当該会計監査人を解任することができる。

3項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第二百八十四条第二号に係る部分に限る)、第二百八十五条 及び第二百八十六条の規定は、役員 又は評議員の解任の訴えについて準用する。

1項

監事は、会計監査人が次のいずれかに該当するときは、当該会計監査人を解任することができる。

一 号
職務上の義務に違反し、又は職務を怠つたとき。
二 号
会計監査人としてふさわしくない非行があつたとき。
三 号
心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき。
2項

前項の規定による解任は、監事の全員の同意によつて行わなければならない。

3項

第一項の規定により会計監査人を解任したときは、監事の互選によつて定めた監事は、その旨 及び解任の理由を解任後最初に招集される評議員会に報告しなければならない。

1項

この法律 又は定款で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了 又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員(次項の一時役員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。

2項

前項に規定する場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、所轄庁は、利害関係人の請求により又は職権で、一時役員の職務を行うべき者を選任することができる。

3項

会計監査人が欠けた場合 又は定款で定めた会計監査人の員数が欠けた場合において、遅滞なく会計監査人が選任されないときは、監事は、一時会計監査人の職務を行うべき者を選任しなければならない。

4項

第四十五条の二 及び前条の規定は、前項の一時会計監査人の職務を行うべき者について準用する。

1項

理事のうち、定款で定めた理事の員数の三分の一を超える者が欠けたときは、遅滞なくこれを補充しなければならない。

2項

前項の規定は、監事について準用する。

第三款 評議員及び評議員会

1項
評議員会は、全ての評議員で組織する。
2項
評議員会は、この法律に規定する事項 及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができる。
3項

この法律の規定により評議員会の決議を必要とする事項について、理事、理事会 その他の評議員会以外の機関が決定することができることを内容とする定款の定めは、その効力を有しない。

4項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百八十四条から第百八十六条まで 及び第百九十六条の規定は、評議員について準用する。


この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

1項

定時評議員会は、毎会計年度の終了後一定の時期に招集しなければならない。

2項
評議員会は、必要がある場合には、いつでも、招集することができる。
3項

評議員会は、第五項の規定により招集する場合を除き、理事が招集する。

4項
評議員は、理事に対し、評議員会の目的である事項 及び招集の理由を示して、評議員会の招集を請求することができる。
5項

次に掲げる場合には、前項の規定による請求をした評議員は、所轄庁の許可を得て、評議員会を招集することができる。

一 号

前項の規定による請求の後遅滞なく招集の手続が行われない場合

二 号

前項の規定による請求があつた日から六週間これを下回る期間を定款で定めた場合にあつては、その期間以内の日を評議員会の日とする評議員会の招集の通知が発せられない場合

6項

評議員会の決議は、議決に加わることができる評議員の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)をもつて行う。

7項

前項の規定にかかわらず、次に掲げる評議員会の決議は、議決に加わることができる評議員の三分の二これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上に当たる多数をもつて行わなければならない。

一 号

第四十五条の四第一項の評議員会(監事を解任する場合に限る

二 号

第四十五条の二十二の二において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百十三条第一項の評議員会

三 号

第四十五条の三十六第一項の評議員会

四 号

第四十六条第一項第一号の評議員会

五 号

第五十二条第五十四条の二第一項 及び第五十四条の八の評議員会

8項

前二項の決議について特別の利害関係を有する評議員は、議決に加わることができない

9項

評議員会は、次項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百八十一条第一項第二号に掲げる事項以外の事項については、決議をすることができない


ただし第四十五条の十九第六項において準用する同法第百九条第二項の会計監査人の出席を求めることについては、この限りでない。

10項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百八十一条から第百八十三条まで 及び第百九十二条の規定は評議員会の招集について、同法第百九十四条の規定は評議員会の決議について、同法第百九十五条の規定は評議員会への報告について、それぞれ準用する。


この場合において、

同法第百八十一条第一項第三号 及び第百九十四条第三項第二号
法務省令」とあるのは、
「厚生労働省令」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

1項

理事 及び監事は、評議員会において、評議員から特定の事項について説明を求められた場合には、当該事項について必要な説明をしなければならない。


ただし、当該事項が評議員会の目的である事項に関しないものである場合 その他正当な理由がある場合として厚生労働省令で定める場合は、この限りでない。

1項

評議員会の議事については、厚生労働省令で定めるところにより、議事録を作成しなければならない。

2項

社会福祉法人は、評議員会の日から十年間前項の議事録をその主たる事務所に備え置かなければならない。

3項

社会福祉法人は、評議員会の日から五年間第一項の議事録の写しをその従たる事務所に備え置かなければならない。


ただし、当該議事録が電磁的記録をもつて作成されている場合であつて、従たる事務所における次項第二号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として厚生労働省令で定めるものをとつているときは、この限りでない。

4項
評議員 及び債権者は、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
一 号

第一項の議事録が書面をもつて作成されているときは、当該書面 又は当該書面の写しの閲覧 又は謄写の請求

二 号

第一項の議事録が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求

1項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第二百六十五条第二百六十六条第一項第三号に係る部分を除く)及び第二項第二百六十九条第四号 及び第五号に係る部分に限る)、第二百七十条第二百七十一条第一項 及び第三項第二百七十二条第二百七十三条 並びに第二百七十七条の規定は、評議員会の決議の不存在 若しくは無効の確認 又は取消しの訴えについて準用する。


この場合において、

同法第二百六十五条第一項
社員総会 又は評議員会(以下この款 及び第三百十五条第一項第一号ロにおいて「社員総会等」という。)」とあり、
及び同条第二項
社員総会等」とあるのは
「評議員会」と、

同法第二百六十六条第一項
社員等」とあるのは
「評議員、理事、監事 又は清算人」と、

、社員総会等」とあるのは
「、評議員会」と、

同項第一号 及び第二号 並びに同条第二項
社員総会等」とあるのは
「評議員会」と、

同法第二百七十一条第一項
社員」とあるのは
「債権者」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第四款 理事及び理事会

1項
理事会は、全ての理事で組織する。
2項
理事会は、次に掲げる職務を行う。
一 号
社会福祉法人の業務執行の決定
二 号
理事の職務の執行の監督
三 号
理事長の選定 及び解職
3項

理事会は、理事の中から理事長一人選定しなければならない。

4項
理事会は、次に掲げる事項 その他の重要な業務執行の決定を理事に委任することができない。
一 号
重要な財産の処分 及び譲受け
二 号
多額の借財
三 号
重要な役割を担う職員の選任 及び解任
四 号
従たる事務所 その他の重要な組織の設置、変更 及び廃止
五 号
理事の職務の執行が法令 及び定款に適合することを確保するための体制 その他社会福祉法人の業務の適正を確保するために必要なものとして厚生労働省令で定める体制の整備
六 号

第四十五条の二十二の二において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百十四条第一項の規定による定款の定めに基づく第四十五条の二十第一項の責任の免除

5項

その事業の規模が政令で定める基準を超える社会福祉法人においては、理事会は、前項第五号に掲げる事項を決定しなければならない。

1項

理事会は、各理事が招集する。


ただし、理事会を招集する理事を定款 又は理事会で定めたときは、その理事が招集する。

2項

前項ただし書に規定する場合には、同項ただし書の規定により定められた理事(以下この項において「招集権者」という。以外の理事は、招集権者に対し、理事会の目的である事項を示して、理事会の招集を請求することができる。

3項

前項の規定による請求があつた日から五日以内に、その請求があつた日から二週間以内の日を理事会の日とする理事会の招集の通知が発せられない場合には、その請求をした理事は、理事会を招集することができる。

4項

理事会の決議は、議決に加わることができる理事の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあつては、その割合以上)をもつて行う。

5項

前項の決議について特別の利害関係を有する理事は、議決に加わることができない

6項

理事会の議事については、厚生労働省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもつて作成されているときは、出席した理事(定款で議事録に署名し、又は記名押印しなければならない者を当該理事会に出席した理事長とする旨の定めがある場合にあつては、当該理事長)及び監事は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。

7項

前項の議事録が電磁的記録をもつて作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、厚生労働省令で定める署名 又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。

8項

理事会の決議に参加した理事であつて第六項の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する。

9項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第九十四条の規定は理事会の招集について、同法第九十六条の規定は理事会の決議について、同法第九十八条の規定は理事会への報告について、それぞれ準用する。


この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

1項

社会福祉法人は、理事会の日(前条第九項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第九十六条の規定により理事会の決議があつたものとみなされた日を含む。)から十年間前条第六項の議事録 又は同条第九項において準用する同法第九十六条の意思表示を記載し、若しくは記録した書面 若しくは電磁的記録(以下この条において「議事録等」という。)をその主たる事務所に備え置かなければならない。

2項
評議員は、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
一 号
議事録等が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧 又は謄写の請求
二 号
議事録等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
3項

債権者は、理事 又は監事の責任を追及するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、議事録等について前項各号に掲げる請求をすることができる。

4項

裁判所は、前項の請求に係る閲覧 又は謄写をすることにより、当該社会福祉法人に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、同項許可をすることができない

5項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律

  • 第二百八十七条第一項
  • 第二百八十八条
  • 第二百八十九条第一号に係る部分に限る)、
  • 第二百九十条本文、
  • 第二百九十一条第二号に係る部分に限る)、
  • 第二百九十二条本文、
  • 第二百九十四条

及び第二百九十五条の規定は、第三項の許可について準用する。

1項
理事は、法令 及び定款を遵守し、社会福祉法人のため忠実にその職務を行わなければならない。
2項
次に掲げる理事は、社会福祉法人の業務を執行する。
一 号
理事長
二 号

理事長以外の理事であつて、理事会の決議によつて社会福祉法人の業務を執行する理事として選定されたもの

3項

前項各号に掲げる理事は、三月一回以上、自己の職務の執行の状況を理事会に報告しなければならない。


ただし、定款で毎会計年度に四月を超える間隔で二回以上 その報告をしなければならない旨を定めた場合は、この限りでない。

4項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十四条第八十五条第八十八条第二項除く)、第八十九条 及び第九十二条第二項の規定は、理事について準用する。


この場合において、

同法第八十四条第一項
社員総会」とあるのは
「理事会」と、

同法第八十八条の見出し 及び同条第一項
社員」とあるのは
「評議員」と、

著しい」とあるのは
「回復することができない」と、

同法第八十九条
社員総会」とあるのは
「評議員会」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

1項
理事長は、社会福祉法人の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
2項

前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

3項

第四十五条の六第一項 及び第二項 並びに一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第七十八条 及び第八十二条の規定は理事長について、同法第八十条の規定は民事保全法平成元年法律第九十一号第五十六条に規定する仮処分命令により選任された理事 又は理事長の職務を代行する者について、それぞれ準用する。


この場合において、

第四十五条の六第一項
この法律 又は定款で定めた役員の員数が欠けた場合」とあるのは、
「理事長が欠けた場合」と

読み替えるものとする。

第五款 監事

1項

監事は、理事の職務の執行を監査する。


この場合において、監事は、厚生労働省令で定めるところにより、監査報告を作成しなければならない。

2項
監事は、いつでも、理事 及び当該社会福祉法人の職員に対して事業の報告を求め、又は当該社会福祉法人の業務 及び財産の状況の調査をすることができる。
3項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百条から第百三条まで第百四条第一項第百五条 及び第百六条の規定は、監事について準用する。


この場合において、

同法第百二条見出しを含む。)中
社員総会」とあるのは
「評議員会」と、

同条
法務省令」とあるのは
「厚生労働省令」と、

同法第百五条
社員総会」とあるのは
「評議員会」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第六款 会計監査人

1項

会計監査人は、次節の定めるところにより、社会福祉法人の計算書類 及びその附属明細書を監査する。


この場合において、会計監査人は、厚生労働省令で定めるところにより、会計監査報告を作成しなければならない。

2項

会計監査人は、前項の規定によるもののほか、財産目録 その他の厚生労働省令で定める書類を監査する。


この場合において、会計監査人は、会計監査報告に当該監査の結果を併せて記載し、又は記録しなければならない。

3項
会計監査人は、いつでも、次に掲げるものの閲覧 及び謄写をし、又は理事 及び当該会計監査人設置社会福祉法人の職員に対し、会計に関する報告を求めることができる。
一 号
会計帳簿 又はこれに関する資料が書面をもつて作成されているときは、当該書面
二 号
会計帳簿 又はこれに関する資料が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したもの
4項
会計監査人は、その職務を行うため必要があるときは、会計監査人設置社会福祉法人の業務 及び財産の状況の調査をすることができる。
5項

会計監査人は、その職務を行うに当たつては、次のいずれかに該当する者を使用してはならない。

一 号

第四十五条の二第三項に規定する者

二 号
理事、監事 又は当該会計監査人設置社会福祉法人の職員である者
三 号

会計監査人設置社会福祉法人から公認会計士 又は監査法人の業務以外の業務により継続的な報酬を受けている者

6項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百八条から第百十条までの規定は、会計監査人について準用する。


この場合において、

同法第百九条見出しを含む。)中
定時社員総会」とあるのは、
「定時評議員会」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第七款 役員等の損害賠償責任等

1項

理事、監事 若しくは会計監査人(以下この款において「役員等」という。)又は評議員は、その任務を怠つたときは、社会福祉法人に対し、これによつて生じた損害を賠償する責任を負う。

2項

理事が第四十五条の十六第四項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十四条第一項の規定に違反して同項第一号の取引をしたときは、当該取引によつて理事 又は第三者が得た利益の額は、前項の損害の額と推定する。

3項

第四十五条の十六第四項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十四条第一項第二号 又は第三号の取引によつて社会福祉法人に損害が生じたときは、次に掲げる理事は、その任務を怠つたものと推定する。

一 号

第四十五条の十六第四項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十四条第一項の理事

二 号
社会福祉法人が当該取引をすることを決定した理事
三 号
当該取引に関する理事会の承認の決議に賛成した理事
1項

役員等 又は評議員がその職務を行うについて悪意 又は重大な過失があつたときは、当該役員等 又は評議員は、これによつて第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。

2項

次の各号に掲げる者が、当該各号に定める行為をしたときも、前項と同様とする。


ただし、その者が当該行為をすることについて注意を怠らなかつたことを証明したときは、この限りでない。

一 号
理事 次に掲げる行為
計算書類 及び事業報告 並びにこれらの附属明細書に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載 又は記録
虚偽の登記
虚偽の公告
二 号
監事 監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載 又は記録
三 号
会計監査人 会計監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載 又は記録
1項

役員等 又は評議員が社会福祉法人 又は第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において、他の役員等 又は評議員も当該損害を賠償する責任を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。

1項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百十二条から第百十六条までの規定は第四十五条の二十第一項の責任について、同法第百十八条の二 及び第百十八条の三の規定は社会福祉法人について、それぞれ準用する。


この場合において、

同法第百十二条
総社員」とあるのは
「総評議員」と、

同法第百十三条第一項
社員総会」とあるのは
「評議員会」と、

同項第二号
法務省令」とあるのは
「厚生労働省令」と、

同号イ 及び
代表理事」とあるのは
「理事長」と、

同条第二項 及び第三項
社員総会」とあるのは
「評議員会」と、

同条第四項
法務省令」とあるのは
「厚生労働省令」と、

社員総会」とあるのは
「評議員会」と、

同法第百十四条第二項
社員総会」とあるのは
「評議員会」と、

限る。)についての理事の同意を得る場合 及び当該責任の免除」とあるのは
限る。)」と、

同条第三項
社員」とあるのは
「評議員」と、

同条第四項
総社員(前項の責任を負う役員等であるものを除く。)の議決権」とあるのは
「総評議員」と、

議決権を有する社員が同項」とあるのは
「評議員が前項」と、

同法第百十五条第一項
代表理事」とあるのは
「理事長」と、

同条第三項 及び第四項
社員総会」とあるのは
「評議員会」と、

同法第百十八条の二第一項
社員総会(理事会設置一般社団法人にあっては、理事会)」とあるのは
「理事会」と、

同法第百十八条の三第一項
法務省令」とあるのは
「厚生労働省令」と、

社員総会(理事会設置一般社団法人にあっては、理事会)」とあるのは
「理事会」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第四節 計算

第一款 会計の原則等

1項
社会福祉法人は、厚生労働省令で定める基準に従い、会計処理を行わなければならない。
2項
社会福祉法人の会計年度は、四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わるものとする。

第二款 会計帳簿

1項

社会福祉法人は、厚生労働省令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成しなければならない。

2項

社会福祉法人は、会計帳簿の閉鎖の時から十年間、その会計帳簿 及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。

1項
評議員は、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
一 号
会計帳簿 又はこれに関する資料が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧 又は謄写の請求
二 号
会計帳簿 又はこれに関する資料が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
1項

裁判所は、申立てにより 又は職権で、訴訟の当事者に対し、会計帳簿の全部 又は一部の提出を命ずることができる。

第三款 計算書類等

1項
社会福祉法人は、厚生労働省令で定めるところにより、その成立の日における貸借対照表を作成しなければならない。
2項

社会福祉法人は、毎会計年度終了後三月以内に、厚生労働省令で定めるところにより、各会計年度に係る計算書類(貸借対照表 及び収支計算書をいう。以下この款において同じ。)及び事業報告 並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。

3項
計算書類 及び事業報告 並びにこれらの附属明細書は、電磁的記録をもつて作成することができる。
4項

社会福祉法人は、計算書類を作成した時から十年間、当該計算書類 及びその附属明細書を保存しなければならない。

1項

前条第二項の計算書類 及び事業報告 並びにこれらの附属明細書は、厚生労働省令で定めるところにより、監事の監査を受けなければならない。

2項

前項の規定にかかわらず、会計監査人設置社会福祉法人においては、次の各号に掲げるものは、厚生労働省令で定めるところにより、当該各号に定める者の監査を受けなければならない。

一 号

前条第二項の計算書類 及びその附属明細書 監事 及び会計監査人

二 号

前条第二項の事業報告 及びその附属明細書 監事

3項

第一項 又は前項の監査を受けた計算書類 及び事業報告 並びにこれらの附属明細書は、理事会の承認を受けなければならない。

1項

理事は、定時評議員会の招集の通知に際して、厚生労働省令で定めるところにより、評議員に対し、前条第三項の承認を受けた計算書類 及び事業報告 並びに監査報告(同条第二項の規定の適用がある場合にあつては、会計監査報告を含む。)を提供しなければならない。

1項

理事は、第四十五条の二十八第三項の承認を受けた計算書類 及び事業報告を定時評議員会に提出し、又は提供しなければならない。

2項

前項の規定により提出され、又は提供された計算書類は、定時評議員会の承認を受けなければならない。

3項

理事は、第一項の規定により提出され、又は提供された事業報告の内容を定時評議員会に報告しなければならない。

1項

会計監査人設置社会福祉法人については、第四十五条の二十八第三項の承認を受けた計算書類が法令 及び定款に従い社会福祉法人の財産 及び収支の状況を正しく表示しているものとして厚生労働省令で定める要件に該当する場合には、前条第二項の規定は、適用しない


この場合においては、理事は、当該計算書類の内容を定時評議員会に報告しなければならない。

1項

社会福祉法人は、計算書類等(各会計年度に係る計算書類 及び事業報告 並びにこれらの附属明細書 並びに監査報告(第四十五条の二十八第二項の規定の適用がある場合にあつては、会計監査報告を含む。)をいう。以下この条において同じ。)を、定時評議員会の日の二週間前の日(第四十五条の九第十項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百九十四条第一項の場合にあつては、同項の提案があつた日)から五年間、その主たる事務所に備え置かなければならない。

2項

社会福祉法人は、計算書類等の写しを、定時評議員会の日の二週間前の日(第四十五条の九第十項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百九十四条第一項の場合にあつては、同項の提案があつた日)から三年間、その従たる事務所に備え置かなければならない。


ただし、計算書類等が電磁的記録で作成されている場合であつて、従たる事務所における次項第三号 及び第四号 並びに第四項第二号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として厚生労働省令で定めるものをとつているときは、この限りでない。

3項

評議員 及び債権者は、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


ただし、債権者が第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該社会福祉法人の定めた費用を支払わなければならない。

一 号
計算書類等が書面をもつて作成されているときは、当該書面 又は当該書面の写しの閲覧の請求
二 号

前号の書面の謄本 又は抄本の交付の請求

三 号
計算書類等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 号

前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて社会福祉法人の定めたものにより提供することの請求 又はその事項を記載した書面の交付の請求

4項

何人(評議員 及び債権者を除く)も、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


この場合においては、当該社会福祉法人は、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。

一 号
計算書類等が書面をもつて作成されているときは、当該書面 又は当該書面の写しの閲覧の請求
二 号
計算書類等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
1項
裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、計算書類 及びその附属明細書の全部 又は一部の提出を命ずることができる。
1項

社会福祉法人は、毎会計年度終了後三月以内に(社会福祉法人が成立した日の属する会計年度にあつては、当該成立した日以後遅滞なく)、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる書類を作成し、当該書類を五年間 その主たる事務所に、その写しを三年間 その従たる事務所に備え置かなければならない。

一 号
財産目録
二 号

役員等名簿(理事、監事 及び評議員の氏名 及び住所を記載した名簿をいう。第四項において同じ。

三 号

報酬等(報酬、賞与 その他の職務遂行の対価として受ける財産上の利益 及び退職手当をいう。次条 及び第五十九条の二第一項第二号において同じ。)の支給の基準を記載した書類

四 号
事業の概要 その他の厚生労働省令で定める事項を記載した書類
2項

前項各号に掲げる書類(以下この条において「財産目録等」という。)は、電磁的記録をもつて作成することができる。

3項

何人も、社会福祉法人の業務時間内は、いつでも、財産目録等について、次に掲げる請求をすることができる。


この場合においては、当該社会福祉法人は、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。

一 号
財産目録等が書面をもつて作成されているときは、当該書面 又は当該書面の写しの閲覧の請求
二 号
財産目録等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
4項

前項の規定にかかわらず、社会福祉法人は、役員等名簿について当該社会福祉法人の評議員以外の者から同項各号に掲げる請求があつた場合には、役員等名簿に記載され、又は記録された事項中、個人の住所に係る記載 又は記録の部分を除外して、同項各号の閲覧をさせることができる。

5項

財産目録等が電磁的記録をもつて作成されている場合であつて、その従たる事務所における第三項第二号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として厚生労働省令で定めるものをとつている社会福祉法人についての第一項の規定の適用については、

同項
主たる事務所に、その写しを三年間 その従たる事務所」とあるのは、
「主たる事務所」と

する。

1項

社会福祉法人は、理事、監事 及び評議員に対する報酬等について、厚生労働省令で定めるところにより、民間事業者の役員の報酬等 及び従業員の給与、当該社会福祉法人の経理の状況 その他の事情を考慮して、不当に高額なものとならないような支給の基準を定めなければならない。

2項

前項の報酬等の支給の基準は、評議員会の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

3項

社会福祉法人は、前項の承認を受けた報酬等の支給の基準に従つて、その理事、監事 及び評議員に対する報酬等を支給しなければならない。

第五節 定款の変更

1項
定款の変更は、評議員会の決議によらなければならない。
2項

定款の変更(厚生労働省令で定める事項に係るものを除く)は、所轄庁の認可を受けなければ、その効力を生じない。

3項

第三十二条の規定は、前項の認可について準用する。

4項

社会福祉法人は、第二項の厚生労働省令で定める事項に係る定款の変更をしたときは、遅滞なく その旨を所轄庁に届け出なければならない。

第六節 解散及び清算並びに合併

第一款 解散

1項
社会福祉法人は、次の事由によつて解散する。
一 号
評議員会の決議
二 号
定款に定めた解散事由の発生
三 号
目的たる事業の成功の不能
四 号

合併(合併により当該社会福祉法人が消滅する場合に限る

五 号
破産手続開始の決定
六 号
所轄庁の解散命令
2項

前項第一号 又は第三号に掲げる事由による解散は、所轄庁の認可 又は認定がなければ、その効力を生じない。

3項

清算人は、第一項第二号 又は第五号に掲げる事由によつて解散した場合には、遅滞なく その旨を所轄庁に届け出なければならない。

1項
社会福祉法人がその債務につき その財産をもつて完済することができなくなつた場合には、裁判所は、理事 若しくは債権者の申立てにより又は職権で、破産手続開始の決定をする。
2項

前項に規定する場合には、理事は、直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない。

第二款 清算

第一目 清算の開始

1項

社会福祉法人は、次に掲げる場合には、この款の定めるところにより、清算をしなければならない。

一 号

解散した場合(第四十六条第一項第四号に掲げる事由によつて解散した場合 及び破産手続開始の決定により解散した場合であつて当該破産手続が終了していない場合を除く

二 号
設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合
1項

前条の規定により清算をする社会福祉法人(以下「清算法人」という。)は、清算の目的の範囲内において、清算が結了するまではなお存続するものとみなす。

第二目 清算法人の機関

1項

清算法人には、一人 又は二人以上の清算人を置かなければならない。

2項
清算法人は、定款の定めによつて、清算人会 又は監事を置くことができる。
3項

第四十六条の三各号に掲げる場合に該当することとなつた時において特定社会福祉法人であつた清算法人は、監事を置かなければならない。

4項

第三節第一款評議員 及び評議員会に係る部分を除く)の規定は、清算法人については、適用しない

1項
次に掲げる者は、清算法人の清算人となる。
一 号

理事(次号 又は第三号に掲げる者がある場合を除く

二 号
定款で定める者
三 号
評議員会の決議によつて選任された者
2項

前項の規定により清算人となる者がないときは、裁判所は、利害関係人 若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任する。

3項

前二項の規定にかかわらず第四十六条の三第二号に掲げる場合に該当することとなつた清算法人については、裁判所は、利害関係人 若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任する。

4項
清算人は、その氏名 及び住所を所轄庁に届け出なければならない。
5項
清算中に就職した清算人は、その氏名 及び住所を所轄庁に届け出なければならない。
6項

第三十八条 及び第四十条第一項の規定は、清算人について準用する。

7項

清算人会設置法人(清算人会を置く清算法人をいう。以下同じ。)においては、清算人は、三人以上でなければならない。

1項

清算人(前条第二項 又は第三項の規定により裁判所が選任した者を除く)が次のいずれかに該当するときは、評議員会の決議によつて、当該清算人を解任することができる。

一 号
職務上の義務に違反し、又は職務を怠つたとき。
二 号
心身の故障のため、職務の執行に支障があり、又はこれに堪えないとき。
2項
重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人の申立て若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。
3項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第七十五条第一項から第三項までの規定は、清算人 及び清算法人の監事について、同法第百七十五条の規定は、清算法人の評議員について、それぞれ準用する。

1項
清算法人の監事は、当該清算法人が監事を置く旨の定款の定めを廃止する定款の変更をした場合には、当該定款の変更の効力が生じた時に退任する。
2項

清算法人の評議員は、三人以上でなければならない。

3項

第四十条第三項から第五項まで第四十一条第四十二条第四十四条第三項第五項 及び第七項第四十五条第四十五条の六第一項 及び第二項 並びに第四十五条の七第二項の規定は、清算法人については、適用しない

1項
清算人は、次に掲げる職務を行う。
一 号
現務の結了
二 号
債権の取立て及び債務の弁済
三 号
残余財産の引渡し
1項

清算人は、清算法人(清算人会設置法人を除く次項において同じ。)の業務を執行する。

2項

清算人が二人以上ある場合には、清算法人の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、清算人の過半数をもつて決定する。

3項

前項の場合には、清算人は、次に掲げる事項についての決定を各清算人に委任することができない

一 号
従たる事務所の設置、移転 及び廃止
二 号

第四十五条の九第十項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百八十一条第一項各号に掲げる事項

三 号

清算人の職務の執行が法令 及び定款に適合することを確保するための体制 その他清算法人の業務の適正を確保するために必要なものとして厚生労働省令で定める体制の整備

4項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十一条から第八十五条まで第八十八条 及び第八十九条の規定は、清算人(同条の規定については、第四十六条の六第二項 又は第三項の規定により裁判所が選任した者を除く)について準用する。


この場合において、

同法第八十一条
社員総会」とあるのは
「評議員会」と、

同法第八十二条の見出し中
表見代表理事」とあるのは
「表見代表清算人」と、

同条
代表理事」とあるのは
「代表清算人(社会福祉法昭和二十六年法律第四十五号第四十六条の十一第一項に規定する代表清算人をいう。)」と、

同法第八十三条
定款 並びに社員総会の決議」とあるのは
「定款」と、

同法第八十四条第一項
社員総会」とあるのは
「評議員会」と、

同法第八十五条 並びに第八十八条の見出し 及び同条第一項
社員」とあるのは
「評議員」と、

同法第八十九条
社員総会」とあるのは
「評議員会」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

1項

清算人は、清算法人を代表する。


ただし、他に代表清算人(清算法人を代表する清算人をいう。以下同じ。)その他清算法人を代表する者を定めた場合は、この限りでない。

2項

前項本文の清算人が二人以上ある場合には、清算人は、各自、清算法人を代表する。

3項

清算法人(清算人会設置法人を除く)は、定款、定款の定めに基づく清算人(第四十六条の六第二項 又は第三項の規定により裁判所が選任した者を除く。以下この項において同じ。)の互選 又は評議員会の決議によつて、清算人の中から代表清算人を定めることができる。

4項

第四十六条の六第一項第一号の規定により理事が清算人となる場合においては、理事長が代表清算人となる。

5項

裁判所は、第四十六条の六第二項 又は第三項の規定により清算人を選任する場合には、その清算人の中から代表清算人を定めることができる。

6項

第四十六条の十七第八項の規定、前条第四項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十一条の規定 及び次項において準用する同法第七十七条第四項の規定にかかわらず、監事設置清算法人(監事を置く清算法人 又はこの法律の規定により監事を置かなければならない清算法人をいう。以下同じ。)が清算人(清算人であつた者を含む。以下この項において同じ。)に対し、又は清算人が監事設置清算法人に対して訴えを提起する場合には、当該訴えについては、監事が監事設置清算法人を代表する。

7項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第七十七条第四項 及び第五項 並びに第七十九条の規定は代表清算人について、同法第八十条の規定は民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された清算人 又は代表清算人の職務を代行する者について、それぞれ準用する。

1項

清算法人の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。

2項
清算人は、清算法人が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。
3項

前項に規定する場合において、清算法人が既に債権者に支払い、又は残余財産の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。

4項

第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。

1項

裁判所は、第四十六条の六第二項 又は第三項の規定により清算人を選任した場合には、清算法人が当該清算人に対して支払う報酬の額を定めることができる。


この場合においては、裁判所は、当該清算人 及び監事の陳述を聴かなければならない。

1項
清算人は、その任務を怠つたときは、清算法人に対し、これによつて生じた損害を賠償する責任を負う。
2項

清算人が第四十六条の十第四項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十四条第一項の規定に違反して同項第一号の取引をしたときは、当該取引により清算人 又は第三者が得た利益の額は、前項の損害の額と推定する。

3項

第四十六条の十第四項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十四条第一項第二号 又は第三号の取引によつて清算法人に損害が生じたときは、次に掲げる清算人は、その任務を怠つたものと推定する。

一 号

第四十六条の十第四項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十四条第一項の清算人

二 号
清算法人が当該取引をすることを決定した清算人
三 号
当該取引に関する清算人会の承認の決議に賛成した清算人
4項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百十二条 及び第百十六条第一項の規定は、第一項の責任について準用する。


この場合において、

同法第百十二条
総社員」とあるのは、
「総評議員」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

1項

清算人がその職務を行うについて悪意 又は重大な過失があつたときは、当該清算人は、これによつて第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。

2項

清算人が、次に掲げる行為をしたときも、前項と同様とする。


ただし、当該清算人が当該行為をすることについて注意を怠らなかつたことを証明したときは、この限りでない。

一 号

第四十六条の二十二第一項に規定する財産目録等 並びに第四十六条の二十四第一項の貸借対照表 及び事務報告 並びにこれらの附属明細書に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載 又は記録

二 号
虚偽の登記
三 号
虚偽の公告
1項

清算人、監事 又は評議員が清算法人 又は第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において、他の清算人、監事 又は評議員も当該損害を賠償する責任を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。

2項

前項の場合には、第四十五条の二十二の規定は、適用しない

1項
清算人会は、全ての清算人で組織する。
2項
清算人会は、次に掲げる職務を行う。
一 号
清算人会設置法人の業務執行の決定
二 号
清算人の職務の執行の監督
三 号
代表清算人の選定 及び解職
3項

清算人会は、清算人の中から代表清算人を選定しなければならない。


ただし、他に代表清算人があるときは、この限りでない。

4項

清算人会は、その選定した代表清算人 及び第四十六条の十一第四項の規定により代表清算人となつた者を解職することができる。

5項

第四十六条の十一第五項の規定により裁判所が代表清算人を定めたときは、清算人会は、代表清算人を選定し、又は解職することができない。

6項

清算人会は、次に掲げる事項 その他の重要な業務執行の決定を清算人に委任することができない

一 号
重要な財産の処分 及び譲受け
二 号
多額の借財
三 号
重要な役割を担う職員の選任 及び解任
四 号
従たる事務所 その他の重要な組織の設置、変更 及び廃止
五 号

清算人の職務の執行が法令 及び定款に適合することを確保するための体制 その他清算法人の業務の適正を確保するために必要なものとして厚生労働省令で定める体制の整備

7項
次に掲げる清算人は、清算人会設置法人の業務を執行する。
一 号
代表清算人
二 号

代表清算人以外の清算人であつて、清算人会の決議によつて清算人会設置法人の業務を執行する清算人として選定されたもの

8項

第四十六条の十第四項において読み替えて準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第八十一条に規定する場合には、清算人会は、同条の規定による評議員会の定めがある場合を除き同条の訴えについて清算人会設置法人を代表する者を定めることができる。

9項

第七項各号に掲げる清算人は、三月一回以上、自己の職務の執行の状況を清算人会に報告しなければならない。


ただし、定款で毎会計年度に四月を超える間隔で二回以上 その報告をしなければならない旨を定めた場合は、この限りでない。

10項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第九十二条の規定は、清算人会設置法人について準用する。


この場合において、

同条第一項
社員総会」とあるのは
「評議員会」と、「「理事会」とあるのは「「清算人会」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

1項

清算人会は、各清算人が招集する。


ただし、清算人会を招集する清算人を定款 又は清算人会で定めたときは、その清算人が招集する。

2項

前項ただし書に規定する場合には、同項ただし書の規定により定められた清算人(以下この項 及び次条第二項において「招集権者」という。以外の清算人は、招集権者に対し、清算人会の目的である事項を示して、清算人会の招集を請求することができる。

3項

前項の規定による請求があつた日から五日以内に、その請求があつた日から二週間以内の日を清算人会の日とする清算人会の招集の通知が発せられない場合には、その請求をした清算人は、清算人会を招集することができる。

4項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第九十四条の規定は、清算人会設置法人における清算人会の招集について準用する。


この場合において、

同条第一項
各理事 及び各監事」とあるのは
「各清算人(監事設置清算法人(社会福祉法昭和二十六年法律第四十五号第四十六条の十一第六項に規定する監事設置清算法人をいう。次項において同じ。)にあっては、各清算人 及び各監事)」と、

同条第二項
理事 及び監事」とあるのは
「清算人(監事設置清算法人にあっては、清算人 及び監事)」と

読み替えるものとする。

5項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第九十五条 及び第九十六条の規定は、清算人会設置法人における清算人会の決議について準用する。


この場合において、

同法第九十五条第三項
法務省令」とあるのは
「厚生労働省令」と、

理事(」とあるのは
「清算人(」と、

代表理事」とあるのは
「代表清算人」と、

同条第四項
法務省令」とあるのは
「厚生労働省令」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

6項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第九十八条の規定は、清算人会設置法人における清算人会への報告について準用する。


この場合において、

同条第一項
理事、監事 又は会計監査人」とあるのは
「清算人 又は監事」と、

理事 及び監事」とあるのは
「清算人(監事設置清算法人(社会福祉法昭和二十六年法律第四十五号第四十六条の十一第六項に規定する監事設置清算法人をいう。)にあっては、清算人 及び監事)」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

1項

清算人会設置法人(監事設置清算法人を除く)の評議員は、清算人が清算人会設置法人の目的の範囲外の行為 その他法令 若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがあると認めるときは、清算人会の招集を請求することができる。

2項

前項の規定による請求は、清算人(前条第一項ただし書に規定する場合にあつては、招集権者)に対し、清算人会の目的である事項を示して行わなければならない。

3項

前条第三項の規定は、第一項の規定による請求があつた場合について準用する。

4項

第一項の規定による請求を行つた評議員は、当該請求に基づき招集され、又は前項において準用する前条第三項の規定により招集した清算人会に出席し、意見を述べることができる。

1項

清算人会設置法人は、清算人会の日(第四十六条の十八第五項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第九十六条の規定により清算人会の決議があつたものとみなされた日を含む。)から十年間同項において準用する同法第九十五条第三項の議事録 又は第四十六条の十八第五項において準用する同法第九十六条の意思表示を記載し、若しくは記録した書面 若しくは電磁的記録(以下この条において「議事録等」という。)をその主たる事務所に備え置かなければならない。

2項
評議員は、清算法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
一 号
議事録等が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧 又は謄写の請求
二 号
議事録等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
3項

債権者は、清算人 又は監事の責任を追及するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、議事録等について前項各号に掲げる請求をすることができる。

4項

裁判所は、前項の請求に係る閲覧 又は謄写をすることにより、当該清算人会設置法人に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、同項許可をすることができない

1項

清算法人については、第三十一条第五項第四十条第二項第四十三条第三項第四十四条第二項第三節第三款第四十五条の十二除く)及び同節第五款の規定中理事 又は理事会に関する規定は、それぞれ清算人 又は清算人会に関する規定として清算人 又は清算人会に適用があるものとする。


この場合において、

第四十三条第三項
第七十二条、第七十三条第一項」とあるのは
第七十二条」と、

同法第七十二条 及び第七十三条第一項中「社員総会」とあるのは「評議員会」と、同項中「監事が」とあるのは「監事の過半数をもって」と、同法第七十四条」とあるのは
「これらの規定」と、

「評議員会」と読み替える」とあるのは
「、「評議員会」と読み替える」と、

第四十五条の九第十項
第百八十一条第一項第三号 及び」とあるのは
第百八十一条第一項中「理事会の決議によって」とあるのは「清算人は」と、「定めなければならない」とあるのは「定めなければならない。ただし、清算人会設置法人(社会福祉法昭和二十六年法律第四十五号第四十六条の六第七項に規定する清算人会設置法人をいう。)においては、当該事項の決定は、清算人会の決議によらなければならない」と、同項第三号 及び同法」と、

とあるのは、」とあるのは
「とあるのは」と、

第四十五条の十八第三項
第百四条第一項、第百五条」とあるのは
第百五条」と

するほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第三目 財産目録等

1項

清算人(清算人会設置法人にあつては、第四十六条の十七第七項各号に掲げる清算人)は、その就任後遅滞なく、清算法人の財産の現況を調査し、厚生労働省令で定めるところにより、第四十六条の三各号に掲げる場合に該当することとなつた日における財産目録 及び貸借対照表(以下この条 及び次条において「財産目録等」という。)を作成しなければならない。

2項
清算人会設置法人においては、財産目録等は、清算人会の承認を受けなければならない。
3項

清算人は、財産目録等(前項の規定の適用がある場合にあつては、同項の承認を受けたもの)を評議員会に提出し、又は提供し、その承認を受けなければならない。

4項

清算法人は、財産目録等を作成した時からその主たる事務所の所在地における清算結了の登記の時までの間、当該財産目録等を保存しなければならない。

1項
裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、財産目録等の全部 又は一部の提出を命ずることができる。
1項

清算法人は、厚生労働省令で定めるところにより、各清算事務年度(第四十六条の三各号に掲げる場合に該当することとなつた日の翌日 又はその後 毎年 その日に応当する日(応当する日がない場合にあつては、その前日)から始まる各一年の期間をいう。)に係る貸借対照表 及び事務報告 並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。

2項

前項の貸借対照表 及び事務報告 並びにこれらの附属明細書は、電磁的記録をもつて作成することができる。

3項

清算法人は、第一項の貸借対照表を作成した時からその主たる事務所の所在地における清算結了の登記の時までの間、当該貸借対照表 及びその附属明細書を保存しなければならない。

1項

監事設置清算法人においては、前条第一項の貸借対照表 及び事務報告 並びにこれらの附属明細書は、厚生労働省令で定めるところにより、監事の監査を受けなければならない。

2項

清算人会設置法人においては、前条第一項の貸借対照表 及び事務報告 並びにこれらの附属明細書(前項の規定の適用がある場合にあつては、同項の監査を受けたもの)は、清算人会の承認を受けなければならない。

1項

清算法人は、第四十六条の二十四第一項に規定する各清算事務年度に係る貸借対照表 及び事務報告 並びにこれらの附属明細書(前条第一項の規定の適用がある場合にあつては、監査報告を含む。以下この条において「貸借対照表等」という。)を、定時評議員会の日の一週間前の日(第四十五条の九第十項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百九十四条第一項の場合にあつては、同項の提案があつた日)からその主たる事務所の所在地における清算結了の登記の時までの間、その主たる事務所に備え置かなければならない。

2項

評議員 及び債権者は、清算法人の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


ただし、債権者が第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該清算法人の定めた費用を支払わなければならない。

一 号
貸借対照表等が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧の請求
二 号

前号の書面の謄本 又は抄本の交付の請求

三 号
貸借対照表等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 号

前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて清算法人の定めたものにより提供することの請求 又はその事項を記載した書面の交付の請求

1項

次の各号に掲げる清算法人においては、清算人は、当該各号に定める貸借対照表 及び事務報告を定時評議員会に提出し、又は提供しなければならない。

一 号

監事設置清算法人(清算人会設置法人を除く

第四十六条の二十五第一項の監査を受けた貸借対照表 及び事務報告

二 号

清算人会設置法人

第四十六条の二十五第二項の承認を受けた貸借対照表 及び事務報告

三 号

前二号に掲げるもの以外の清算法人

第四十六条の二十四第一項の貸借対照表 及び事務報告

2項

前項の規定により提出され、又は提供された貸借対照表は、定時評議員会の承認を受けなければならない。

3項

清算人は、第一項の規定により提出され、又は提供された事務報告の内容を定時評議員会に報告しなければならない。

1項

裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、第四十六条の二十四第一項の貸借対照表 及びその附属明細書の全部 又は一部の提出を命ずることができる。

1項

第四節第三款第四十五条の二十七第四項 及び第四十五条の三十二から第四十五条の三十四まで除く)の規定は、清算法人については、適用しない

第四目 債務の弁済等

1項

清算法人は、第四十六条の三各号に掲げる場合に該当することとなつた後、遅滞なく、当該清算法人の債権者に対し、一定の期間内にその債権を申し出るべき旨を官報に公告し、かつ、判明している債権者には、各別にこれを催告しなければならない。


ただし、当該期間は、二月下ることができない

2項

前項の規定による公告には、当該債権者が当該期間内に申出をしないときは清算から除斥される旨を付記しなければならない。

1項

清算法人は、前条第一項の期間内は、債務の弁済をすることができない


この場合において、清算法人は、その債務の不履行によつて生じた責任を免れることができない。

2項

前項の規定にかかわらず、清算法人は、前条第一項の期間内であつても、裁判所の許可を得て、少額の債権、清算法人の財産につき存する担保権によつて担保される債権 その他これを弁済しても他の債権者を害するおそれがない債権に係る債務について、その弁済をすることができる。


この場合において、当該許可の申立ては、清算人が二人以上あるときは、その全員同意によつてしなければならない。

1項

清算法人は、条件付債権、存続期間が不確定な債権 その他その額が不確定な債権に係る債務を弁済することができる。


この場合においては、これらの債権を評価させるため、裁判所に対し、鑑定人の選任の申立てをしなければならない。

2項

前項の場合には、清算法人は、同項の鑑定人の評価に従い同項の債権に係る債務を弁済しなければならない。

3項

第一項の鑑定人の選任の手続に関する費用は、清算法人の負担とする。


当該鑑定人による鑑定のための呼出し 及び質問に関する費用についても、同様とする。

1項

清算法人は、当該清算法人の債務を弁済した後でなければ、その財産の引渡しをすることができない


ただし、その存否 又は額について争いのある債権に係る債務についてその弁済をするために必要と認められる財産を留保した場合は、この限りでない。

1項

清算法人の債権者(判明している債権者を除く)であつて第四十六条の三十第一項の期間内にその債権の申出をしなかつたものは、清算から除斥される。

2項

前項の規定により清算から除斥された債権者は、引渡しがされていない残余財産に対してのみ、弁済を請求することができる。

第五目 残余財産の帰属

1項

解散した社会福祉法人の残余財産は、合併(合併により当該社会福祉法人が消滅する場合に限る)及び破産手続開始の決定による解散の場合を除くほか、所轄庁に対する清算結了の届出の時において、定款の定めるところにより、その帰属すべき者に帰属する。

2項

前項の規定により処分されない財産は、国庫に帰属する。

第六目 清算事務の終了等

1項

清算法人は、清算事務が終了したときは、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、決算報告を作成しなければならない。

2項
清算人会設置法人においては、決算報告は、清算人会の承認を受けなければならない。
3項

清算人は、決算報告(前項の規定の適用がある場合にあつては、同項の承認を受けたもの)を評議員会に提出し、又は提供し、その承認を受けなければならない。

4項

前項の承認があつたときは、任務を怠つたことによる清算人の損害賠償の責任は、免除されたものとみなす。


ただし、清算人の職務の執行に関し不正の行為があつたときは、この限りでない。

1項

清算人(清算人会設置法人にあつては、第四十六条の十七第七項各号に掲げる清算人)は、清算法人の主たる事務所の所在地における清算結了の登記の時から十年間、清算法人の帳簿 並びにその事業 及び清算に関する重要な資料(以下この条において「帳簿資料」という。)を保存しなければならない。

2項

裁判所は、利害関係人の申立てにより、前項の清算人に代わつて帳簿資料を保存する者を選任することができる。


この場合においては、同項の規定は、適用しない

3項

前項の規定により選任された者は、清算法人の主たる事務所の所在地における清算結了の登記の時から十年間、帳簿資料を保存しなければならない。

4項

第二項の規定による選任の手続に関する費用は、清算法人の負担とする。

1項
社会福祉法人の解散 及び清算は、裁判所の監督に属する。
2項
裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。
3項
社会福祉法人の解散 及び清算を監督する裁判所は、社会福祉法人の業務を監督する官庁に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。
4項

前項に規定する官庁は、同項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。

1項

清算が結了したときは、清算人は、その旨を所轄庁に届け出なければならない。

1項
裁判所は、社会福祉法人の解散 及び清算の監督に必要な調査をさせるため、検査役を選任することができる。
2項

第四十六条の十三の規定は、前項の規定により裁判所が検査役を選任した場合について準用する。


この場合において、

同条
清算人 及び監事」とあるのは、
社会福祉法人 及び検査役」と

読み替えるものとする。

1項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律

  • 第二百八十七条第一項
  • 第二百八十八条
  • 第二百八十九条第一号第二号 及び第四号に係る部分に限る)、
  • 第二百九十条
  • 第二百九十一条第二号に係る部分に限る)、
  • 第二百九十二条
  • 第二百九十三条第一号 及び第四号に係る部分に限る)、
  • 第二百九十四条

及び第二百九十五条の規定は、社会福祉法人の解散 及び清算について準用する。


この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第三款 合併

第一目 通則

1項

社会福祉法人は、他の社会福祉法人と合併することができる。


この場合においては、合併をする社会福祉法人は、合併契約を締結しなければならない。

第二目 吸収合併

1項

社会福祉法人が吸収合併(社会福祉法人が他の社会福祉法人とする合併であつて、合併により消滅する社会福祉法人の権利義務の全部を合併後存続する社会福祉法人に承継させるものをいう。以下この目 及び第百六十五条第十一号において同じ。)をする場合には、吸収合併契約において、吸収合併後存続する社会福祉法人(以下この目において「吸収合併存続社会福祉法人」という。)及び吸収合併により消滅する社会福祉法人(以下この目において「吸収合併消滅社会福祉法人」という。)の名称 及び住所 その他厚生労働省令で定める事項を定めなければならない。

1項

社会福祉法人の吸収合併は、吸収合併存続社会福祉法人の主たる事務所の所在地において合併の登記をすることによつて、その効力を生ずる。

2項

吸収合併存続社会福祉法人は、吸収合併の登記の日に、吸収合併消滅社会福祉法人の一切の権利義務(当該吸収合併消滅社会福祉法人がその行う事業に関し行政庁の認可 その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。

3項
吸収合併は、所轄庁の認可を受けなければ、その効力を生じない。
4項

第三十二条の規定は、前項の認可について準用する。

1項

吸収合併消滅社会福祉法人は、次条の評議員会の日の二週間前の日(第四十五条の九第十項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百九十四条第一項の場合にあつては、同項の提案があつた日)から吸収合併の登記の日までの間、吸収合併契約の内容 その他厚生労働省令で定める事項を記載し、又は記録した書面 又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。

2項

吸収合併消滅社会福祉法人の評議員 及び債権者は、吸収合併消滅社会福祉法人に対して、その業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


ただし、債権者が第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該吸収合併消滅社会福祉法人の定めた費用を支払わなければならない。

一 号

前項の書面の閲覧の請求

二 号

前項の書面の謄本 又は抄本の交付の請求

三 号

前項の電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求

四 号

前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて吸収合併消滅社会福祉法人の定めたものにより提供することの請求 又はその事項を記載した書面の交付の請求

1項
吸収合併消滅社会福祉法人は、評議員会の決議によつて、吸収合併契約の承認を受けなければならない。
1項

吸収合併消滅社会福祉法人は、第五十条第三項の認可があつたときは、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、判明している債権者には、各別にこれを催告しなければならない。


ただし第四号の期間は、二月下ることができない

一 号
吸収合併をする旨
二 号
吸収合併存続社会福祉法人の名称 及び住所
三 号

吸収合併消滅社会福祉法人 及び吸収合併存続社会福祉法人の計算書類(第四十五条の二十七第二項に規定する計算書類をいう。以下この款において同じ。)に関する事項として厚生労働省令で定めるもの

四 号
債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
2項

債権者が前項第四号の期間内に異議を述べなかつたときは、当該債権者は、当該吸収合併について承認をしたものとみなす。

3項

債権者が第一項第四号の期間内に異議を述べたときは、吸収合併消滅社会福祉法人は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社及び信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。以下同じ。)に相当の財産を信託しなければならない。


ただし、当該吸収合併をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。

1項

吸収合併存続社会福祉法人は、次条第一項の評議員会の日の二週間前の日(第四十五条の九第十項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百九十四条第一項の場合にあつては、同項の提案があつた日)から吸収合併の登記の日後六月を経過する日までの間、吸収合併契約の内容 その他厚生労働省令で定める事項を記載し、又は記録した書面 又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。

2項

吸収合併存続社会福祉法人の評議員 及び債権者は、吸収合併存続社会福祉法人に対して、その業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


ただし、債権者が第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該吸収合併存続社会福祉法人の定めた費用を支払わなければならない。

一 号

前項の書面の閲覧の請求

二 号

前項の書面の謄本 又は抄本の交付の請求

三 号

前項の電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求

四 号

前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて吸収合併存続社会福祉法人の定めたものにより提供することの請求 又はその事項を記載した書面の交付の請求

1項
吸収合併存続社会福祉法人は、評議員会の決議によつて、吸収合併契約の承認を受けなければならない。
2項

吸収合併存続社会福祉法人が承継する吸収合併消滅社会福祉法人の債務の額として厚生労働省令で定める額が吸収合併存続社会福祉法人が承継する吸収合併消滅社会福祉法人の資産の額として厚生労働省令で定める額を超える場合には、理事は、前項の評議員会において、その旨を説明しなければならない。

1項

吸収合併存続社会福祉法人は、第五十条第三項の認可があつたときは、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、判明している債権者には、各別にこれを催告しなければならない。


ただし第四号の期間は、二月下ることができない

一 号
吸収合併をする旨
二 号
吸収合併消滅社会福祉法人の名称 及び住所
三 号
吸収合併存続社会福祉法人 及び吸収合併消滅社会福祉法人の計算書類に関する事項として厚生労働省令で定めるもの
四 号
債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
2項

債権者が前項第四号の期間内に異議を述べなかつたときは、当該債権者は、当該吸収合併について承認をしたものとみなす。

3項

債権者が第一項第四号の期間内に異議を述べたときは、吸収合併存続社会福祉法人は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。


ただし、当該吸収合併をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。

1項

吸収合併存続社会福祉法人は、吸収合併の登記の日後遅滞なく、吸収合併により吸収合併存続社会福祉法人が承継した吸収合併消滅社会福祉法人の権利義務 その他の吸収合併に関する事項として厚生労働省令で定める事項を記載し、又は記録した書面 又は電磁的記録を作成しなければならない。

2項

吸収合併存続社会福祉法人は、吸収合併の登記の日から六月間前項の書面 又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。

3項

吸収合併存続社会福祉法人の評議員 及び債権者は、吸収合併存続社会福祉法人に対して、その業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


ただし、債権者が第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該吸収合併存続社会福祉法人の定めた費用を支払わなければならない。

一 号

第一項の書面の閲覧の請求

二 号

第一項の書面の謄本 又は抄本の交付の請求

三 号

第一項の電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求

四 号

第一項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて吸収合併存続社会福祉法人の定めたものにより提供することの請求 又はその事項を記載した書面の交付の請求

第三目 新設合併

1項

二以上の社会福祉法人が新設合併(二以上の社会福祉法人がする合併であつて、合併により消滅する社会福祉法人の権利義務の全部を合併により設立する社会福祉法人に承継させるものをいう。以下この目 及び第百六十五条第十一号において同じ。)をする場合には、新設合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。

一 号

新設合併により消滅する社会福祉法人(以下この目において「新設合併消滅社会福祉法人」という。)の名称 及び住所

二 号

新設合併により設立する社会福祉法人(以下この目において「新設合併設立社会福祉法人」という。)の目的、名称 及び主たる事務所の所在地

三 号

前号に掲げるもののほか、新設合併設立社会福祉法人の定款で定める事項

四 号

前三号に掲げる事項のほか、厚生労働省令で定める事項

1項

新設合併設立社会福祉法人は、その成立の日に、新設合併消滅社会福祉法人の一切の権利義務(当該新設合併消滅社会福祉法人がその行う事業に関し行政庁の認可 その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。

2項
新設合併は、所轄庁の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3項

第三十二条の規定は、前項の認可について準用する。

1項

新設合併消滅社会福祉法人は、次条の評議員会の日の二週間前の日(第四十五条の九第十項において準用する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百九十四条第一項の場合にあつては、同項の提案があつた日)から新設合併設立社会福祉法人の成立の日までの間、新設合併契約の内容 その他厚生労働省令で定める事項を記載し、又は記録した書面 又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。

2項

新設合併消滅社会福祉法人の評議員 及び債権者は、新設合併消滅社会福祉法人に対して、その業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


ただし、債権者が第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該新設合併消滅社会福祉法人の定めた費用を支払わなければならない。

一 号

前項の書面の閲覧の請求

二 号

前項の書面の謄本 又は抄本の交付の請求

三 号

前項の電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求

四 号

前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて新設合併消滅社会福祉法人の定めたものにより提供することの請求 又はその事項を記載した書面の交付の請求

1項
新設合併消滅社会福祉法人は、評議員会の決議によつて、新設合併契約の承認を受けなければならない。
1項

新設合併消滅社会福祉法人は、第五十四条の六第二項の認可があつたときは、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、判明している債権者には、各別にこれを催告しなければならない。


ただし第四号の期間は、二月下ることができない

一 号
新設合併をする旨
二 号
他の新設合併消滅社会福祉法人 及び新設合併設立社会福祉法人の名称 及び住所
三 号
新設合併消滅社会福祉法人の計算書類に関する事項として厚生労働省令で定めるもの
四 号

債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨

2項

債権者が前項第四号の期間内に異議を述べなかつたときは、当該債権者は、当該新設合併について承認をしたものとみなす。

3項

債権者が第一項第四号の期間内に異議を述べたときは、新設合併消滅社会福祉法人は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。


ただし、当該新設合併をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。

1項

第三十二条第三十三条 及び第三十五条の規定は、新設合併設立社会福祉法人の設立については、適用しない

2項

新設合併設立社会福祉法人の定款は、新設合併消滅社会福祉法人が作成する。


この場合においては、第三十一条第一項の認可を受けることを要しない。

1項

新設合併設立社会福祉法人は、その成立の日後遅滞なく、新設合併により新設合併設立社会福祉法人が承継した新設合併消滅社会福祉法人の権利義務 その他の新設合併に関する事項として厚生労働省令で定める事項を記載し、又は記録した書面 又は電磁的記録を作成しなければならない。

2項

新設合併設立社会福祉法人は、その成立の日から六月間前項の書面 又は電磁的記録 及び新設合併契約の内容 その他厚生労働省令で定める事項を記載し、又は記録した書面 又は電磁的記録をその主たる事務所に備え置かなければならない。

3項

新設合併設立社会福祉法人の評議員 及び債権者は、新設合併設立社会福祉法人に対して、その業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


ただし、債権者が第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該新設合併設立社会福祉法人の定めた費用を支払わなければならない。

一 号

前項の書面の閲覧の請求

二 号

前項の書面の謄本 又は抄本の交付の請求

三 号

前項の電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求

四 号

前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて新設合併設立社会福祉法人の定めたものにより提供することの請求 又はその事項を記載した書面の交付の請求

第四目 合併の無効の訴え

1項

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第二百六十四条第一項第二号 及び第三号に係る部分に限る)及び第二項第二号 及び第三号に係る部分に限る)、第二百六十九条第二号 及び第三号に係る部分に限る)、第二百七十条第二百七十一条第一項 及び第三項第二百七十二条から第二百七十五条まで 並びに第二百七十七条の規定は、社会福祉法人の合併の無効の訴えについて準用する。


この場合において、

同法第二百六十四条第二項第二号
社員等であった者」とあるのは
「評議員等(評議員、理事、監事 又は清算人をいう。以下同じ。)であった者」と、

社員等、」とあるのは
「評議員等、」と、

同項第三号
社員等」とあるのは
「評議員等」と、

同法第二百七十一条第一項
社員」とあるのは
「債権者」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第七節 社会福祉充実計画

1項

社会福祉法人は、毎会計年度において、第一号に掲げる額が第二号に掲げる額を超えるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該会計年度の前会計年度の末日(同号において「基準日」という。)において現に行つている社会福祉事業 若しくは公益事業(以下この項 及び第三項第一号において「既存事業」という。)の充実 又は既存事業以外の社会福祉事業 若しくは公益事業(同項第一号において「新規事業」という。)の実施に関する計画(以下「社会福祉充実計画」という。)を作成し、これを所轄庁に提出して、その承認を受けなければならない。


ただし、当該会計年度前の会計年度において作成した第十一項に規定する承認社会福祉充実計画の実施期間中は、この限りでない。

一 号

当該会計年度の前会計年度に係る貸借対照表の資産の部に計上した額から負債の部に計上した額を控除して得た額

二 号

基準日において現に行つている事業を継続するために必要な財産の額として厚生労働省令で定めるところにより算定した額

2項

前項の承認の申請は、第五十九条の規定による届出と同時に行わなければならない。

3項

社会福祉充実計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

一 号

既存事業(充実する部分に限る)又は新規事業(以下この条において「社会福祉充実事業」という。)の規模 及び内容

二 号

社会福祉充実事業を行う区域(以下この条において「事業区域」という。

三 号

社会福祉充実事業の実施に要する費用の額(第五項において「事業費」という。

四 号

第一項第一号に掲げる額から同項第二号に掲げる額を控除して得た額(第五項 及び第九項第一号において「社会福祉充実残額」という。

五 号
社会福祉充実計画の実施期間
六 号
その他厚生労働省令で定める事項
4項

社会福祉法人は、前項第一号に掲げる事項の記載に当たつては、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事業の順にその実施について検討し、行う事業を記載しなければならない。

一 号

社会福祉事業 又は公益事業(第二条第四項第四号に掲げる事業に限る

二 号

公益事業(第二条第四項第四号に掲げる事業を除き、日常生活 又は社会生活上の支援を必要とする事業区域の住民に対し、無料 又は低額な料金で、その需要に応じた福祉サービスを提供するものに限る第六項 及び第九項第三号において「地域公益事業」という。

三 号

公益事業(前二号に掲げる事業を除く

5項
社会福祉法人は、社会福祉充実計画の作成に当たつては、事業費 及び社会福祉充実残額について、公認会計士、税理士 その他財務に関する専門的な知識経験を有する者として厚生労働省令で定める者の意見を聴かなければならない。
6項
社会福祉法人は、地域公益事業を行う社会福祉充実計画の作成に当たつては、当該地域公益事業の内容 及び事業区域における需要について、当該事業区域の住民 その他の関係者の意見を聴かなければならない。
7項
社会福祉充実計画は、評議員会の承認を受けなければならない。
8項
所轄庁は、社会福祉法人に対し、社会福祉充実計画の作成 及び円滑かつ確実な実施に関し必要な助言 その他の支援を行うものとする。
9項

所轄庁は、第一項の承認の申請があつた場合において、当該申請に係る社会福祉充実計画が、次の各号に掲げる要件のいずれにも適合するものであると認めるときは、その承認をするものとする。

一 号
社会福祉充実事業として記載されている社会福祉事業 又は公益事業の規模 及び内容が、社会福祉充実残額に照らして適切なものであること。
二 号
社会福祉充実事業として社会福祉事業が記載されている場合にあつては、その規模 及び内容が、当該社会福祉事業に係る事業区域における需要 及び供給の見通しに照らして適切なものであること。
三 号
社会福祉充実事業として地域公益事業が記載されている場合にあつては、その規模 及び内容が、当該地域公益事業に係る事業区域における需要に照らして適切なものであること。
四 号
その他厚生労働省令で定める要件に適合するものであること。
10項

所轄庁は、社会福祉充実計画が前項第二号 及び第三号に適合しているかどうかを調査するため必要があると認めるときは、関係地方公共団体の長に対して、資料の提供 その他必要な協力を求めることができる。

11項

第一項の承認を受けた社会福祉法人は、同項の承認があつた社会福祉充実計画(次条第一項の変更の承認があつたときは、その変更後のもの。同項 及び第五十五条の四において「承認社会福祉充実計画」という。)に従つて事業を行わなければならない。

1項

前条第一項の承認を受けた社会福祉法人は、承認社会福祉充実計画の変更をしようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、所轄庁の承認を受けなければならない。


ただし、厚生労働省令で定める軽微な変更については、この限りでない。

2項

前条第一項の承認を受けた社会福祉法人は、前項ただし書の厚生労働省令で定める軽微な変更をしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を所轄庁に届け出なければならない。

3項

前条第三項から第十項までの規定は、第一項の変更の申請について準用する。

1項

第五十五条の二第一項の承認を受けた社会福祉法人は、やむを得ない事由により承認社会福祉充実計画に従つて事業を行うことが困難であるときは、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、所轄庁の承認を受けて、当該承認社会福祉充実計画を終了することができる。

第八節 助成及び監督

1項
所轄庁は、この法律の施行に必要な限度において、社会福祉法人に対し、その業務 若しくは財産の状況に関し報告をさせ、又は当該職員に、社会福祉法人の事務所 その他の施設に立ち入り、その業務 若しくは財産の状況 若しくは帳簿、書類 その他の物件を検査させることができる。
2項

前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。

3項

第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

4項

所轄庁は、社会福祉法人が、法令、法令に基づいてする行政庁の処分 若しくは定款に違反し、又はその運営が著しく適正を欠くと認めるときは、当該社会福祉法人に対し、期限を定めて、その改善のために必要な措置(役員の解職を除く)をとるべき旨を勧告することができる。

5項

所轄庁は、前項の規定による勧告をした場合において、当該勧告を受けた社会福祉法人が同項の期限内にこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる。

6項

所轄庁は、第四項の規定による勧告を受けた社会福祉法人が、正当な理由がないのに当該勧告に係る措置をとらなかつたときは、当該社会福祉法人に対し、期限を定めて、当該勧告に係る措置をとるべき旨を命ずることができる。

7項

社会福祉法人が前項の命令に従わないときは、所轄庁は、当該社会福祉法人に対し、期間を定めて業務の全部 若しくは一部の停止を命じ、又は役員の解職を勧告することができる。

8項

所轄庁は、社会福祉法人が、法令、法令に基づいてする行政庁の処分 若しくは定款に違反した場合であつて他の方法により監督の目的を達することができないとき、又は正当の事由がないのに一年以上にわたつてその目的とする事業を行わないときは、解散を命ずることができる。

9項

所轄庁は、第七項の規定により役員の解職を勧告しようとする場合には、当該社会福祉法人に、所轄庁の指定した職員に対して弁明する機会を与えなければならない。


この場合においては、当該社会福祉法人に対し、あらかじめ、書面をもつて、弁明をなすべき日時、場所 及びその勧告をなすべき理由を通知しなければならない。

10項

前項の通知を受けた社会福祉法人は、代理人を出頭させ、かつ、自己に有利な証拠を提出することができる。

11項

第九項の規定による弁明を聴取した者は、聴取書 及び当該勧告をする必要があるかどうかについての意見を付した報告書を作成し、これを所轄庁に提出しなければならない。

1項

所轄庁は、第二十六条第一項の規定により公益事業 又は収益事業を行う社会福祉法人につき、次の各号いずれかに該当する事由があると認めるときは、当該社会福祉法人に対して、その事業の停止を命ずることができる。

一 号
当該社会福祉法人が定款で定められた事業以外の事業を行うこと。
二 号

当該社会福祉法人が当該収益事業から生じた収益を当該社会福祉法人の行う社会福祉事業 及び公益事業以外の目的に使用すること。

三 号
当該公益事業 又は収益事業の継続が当該社会福祉法人の行う社会福祉事業に支障があること。
1項

関係都道府県知事等(社会福祉法人の事務所、事業所、施設 その他これらに準ずるものの所在地の都道府県知事 又は市町村長であつて、当該社会福祉法人の所轄庁以外の者をいう。次項において同じ。)は、当該社会福祉法人に対して適当な措置をとることが必要であると認めるときは、当該社会福祉法人の所轄庁に対し、その旨の意見を述べることができる。

2項

所轄庁は、第五十六条第一項 及び第四項から第九項まで 並びに前条の事務を行うため必要があると認めるときは、関係都道府県知事等に対し、情報 又は資料の提供 その他必要な協力を求めることができる。

1項

国 又は地方公共団体は、必要があると認めるときは、厚生労働省令 又は当該地方公共団体の条例で定める手続に従い、社会福祉法人に対し、補助金を支出し、又は通常の条件よりも当該社会福祉法人に有利な条件で、貸付金を支出し、若しくはその他の財産を譲り渡し、若しくは貸し付けることができる。


ただし国有財産法昭和二十三年法律第七十三号)及び地方自治法第二百三十七条第二項の規定の適用を妨げない。

2項

前項の規定により、社会福祉法人に対する助成がなされたときは、厚生労働大臣 又は地方公共団体の長は、その助成の目的が有効に達せられることを確保するため、当該社会福祉法人に対して、次に掲げる権限を有する。

一 号
事業 又は会計の状況に関し報告を徴すること。
二 号

助成の目的に照らして、社会福祉法人の予算が不適当であると認める場合において、その予算について必要な変更をすべき旨を勧告すること。

三 号
社会福祉法人の役員が法令、法令に基づいてする行政庁の処分 又は定款に違反した場合において、その役員を解職すべき旨を勧告すること。
3項

国 又は地方公共団体は、社会福祉法人が前項の規定による措置に従わなかつたときは、交付した補助金 若しくは貸付金 又は譲渡し、若しくは貸し付けたその他の財産の全部 又は一部の返還を命ずることができる。

4項

第五十六条第九項から第十一項までの規定は、第二項第三号の規定により解職を勧告し、又は前項の規定により補助金 若しくは貸付金の全部 若しくは一部の返還を命令する場合に準用する。

1項

社会福祉法人は、毎会計年度終了後三月以内に、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる書類を所轄庁に届け出なければならない。

一 号

第四十五条の三十二第一項に規定する計算書類等

二 号

第四十五条の三十四第二項に規定する財産目録等

1項

社会福祉法人は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、当該各号に定める事項を公表しなければならない。

一 号

第三十一条第一項 若しくは第四十五条の三十六第二項の認可を受けたとき、又は同条第四項の規定による届出をしたとき

定款の内容

二 号

第四十五条の三十五第二項の承認を受けたとき

当該承認を受けた報酬等の支給の基準

三 号

前条の規定による届出をしたとき同条各号に掲げる書類のうち厚生労働省令で定める書類の内容

2項

都道府県知事は、当該都道府県の区域内に主たる事務所を有する社会福祉法人(厚生労働大臣が所轄庁であるものを除く)の活動の状況 その他の厚生労働省令で定める事項について、調査 及び分析を行い、必要な統計 その他の資料を作成するものとする。


この場合において、都道府県知事は、その内容を公表するよう努めるとともに、厚生労働大臣に対し、電磁的方法 その他の厚生労働省令で定める方法により報告するものとする。

3項

都道府県知事は、前項前段の事務を行うため必要があると認めるときは、当該都道府県の区域内に主たる事務所を有する社会福祉法人の所轄庁(市長に限る次項において同じ。)に対し、社会福祉法人の活動の状況 その他の厚生労働省令で定める事項に関する情報の提供を求めることができる。

4項

所轄庁は、前項の規定による都道府県知事の求めに応じて情報を提供するときは、電磁的方法 その他の厚生労働省令で定める方法によるものとする。

5項

厚生労働大臣は、社会福祉法人に関する情報に係るデータベース(情報の集合物であつて、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものをいう。)の整備を図り、国民にインターネット その他の高度情報通信ネットワークの利用を通じて迅速に当該情報を提供できるよう必要な施策を実施するものとする。

6項

厚生労働大臣は、前項の施策を実施するため必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、当該都道府県の区域内に主たる事務所を有する社会福祉法人の活動の状況 その他の厚生労働省令で定める事項に関する情報の提供を求めることができる。

7項

第四項の規定は、都道府県知事が前項の規定による厚生労働大臣の求めに応じて情報を提供する場合について準用する。

1項

厚生労働大臣は、都道府県知事 及び市長に対して、都道府県知事は、市長に対して、社会福祉法人の指導 及び監督に関する事務の実施に関し必要な助言、情報の提供 その他の支援を行うよう努めなければならない。