この法律は、デジタル社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大していることに鑑み、個人情報の適正な取扱いに関し、基本理念 及び政府による基本方針の作成 その他の個人情報の保護に関する施策の基本となる事項を定め、国 及び地方公共団体の責務等を明らかにし、個人情報を取り扱う事業者 及び行政機関等についてこれらの特性に応じて遵守すべき義務等を定めるとともに、個人情報保護委員会を設置することにより、行政機関等の事務 及び事業の適正かつ円滑な運営を図り、並びに個人情報の適正かつ効果的な活用が新たな産業の創出 並びに活力ある経済社会 及び豊かな国民生活の実現に資するものであること その他の個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。
個人情報の保護に関する法律
第一章 総則
この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
当該情報に含まれる氏名、生年月日 その他の記述等(文書、図画 若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式 その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。次項第二号において同じ。)で作られる記録をいう。以下同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作 その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
この法律において「個人識別符号」とは、次の各号のいずれかに該当する文字、番号、記号 その他の符号のうち、政令で定めるものをいう。
特定の個人の身体の一部の特徴を電子計算機の用に供するために変換した文字、番号、記号 その他の符号であって、当該特定の個人を識別することができるもの
個人に提供される役務の利用 若しくは個人に販売される商品の購入に関し割り当てられ、又は個人に発行されるカード その他の書類に記載され、若しくは電磁的方式により記録された文字、番号、記号 その他の符号であって、その利用者 若しくは購入者 又は発行を受ける者ごとに異なるものとなるように割り当てられ、又は記載され、若しくは記録されることにより、特定の利用者 若しくは購入者 又は発行を受ける者を識別することができるもの
この法律において「要配慮個人情報」とは、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実 その他本人に対する不当な差別、偏見 その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報をいう。
この法律において個人情報について「本人」とは、個人情報によって識別される特定の個人をいう。
この法律において「仮名加工情報」とは、次の各号に掲げる個人情報の区分に応じて当該各号に定める措置を講じて他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報をいう。
第一項第一号に該当する個人情報
当該個人情報に含まれる記述等の一部を削除すること(当該一部の記述等を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
第一項第二号に該当する個人情報
当該個人情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること(当該個人識別符号を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
この法律において「匿名加工情報」とは、次の各号に掲げる個人情報の区分に応じて当該各号に定める措置を講じて特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって、当該個人情報を復元することができないようにしたものをいう。
第一項第一号に該当する個人情報
当該個人情報に含まれる記述等の一部を削除すること(当該一部の記述等を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
第一項第二号に該当する個人情報
当該個人情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること(当該個人識別符号を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
この法律において「個人関連情報」とは、生存する個人に関する情報であって、個人情報、仮名加工情報 及び匿名加工情報のいずれにも該当しないものをいう。
この法律において「行政機関」とは、次に掲げる機関をいう。
法律の規定に基づき内閣に置かれる機関(内閣府を除く。)及び内閣の所轄の下に置かれる機関
内閣府、宮内庁 並びに内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四十九条第一項 及び第二項に規定する機関(これらの機関のうち第四号の政令で定める機関が置かれる機関にあっては、当該政令で定める機関を除く。)
国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項に規定する機関(第五号の政令で定める機関が置かれる機関にあっては、当該政令で定める機関を除く。)
内閣府設置法第三十九条 及び第五十五条 並びに宮内庁法(昭和二十二年法律第七十号)第十六条第二項の機関 並びに内閣府設置法第四十条 及び第五十六条(宮内庁法第十八条第一項において準用する場合を含む。)の特別の機関で、政令で定めるもの
国家行政組織法第八条の二の施設等機関 及び同法第八条の三の特別の機関で、政令で定めるもの
この法律において「独立行政法人等」とは、独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人 及び別表第一に掲げる法人をいう。
この法律において「地方独立行政法人」とは、地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。
この法律において「行政機関等」とは、次に掲げる機関をいう。
地方公共団体の機関(議会を除く。次章、第三章 及び第六十九条第二項第三号を除き、以下同じ。)
独立行政法人等(別表第二に掲げる法人を除く。第十六条第二項第三号、第六十三条、第七十八条第一項第七号イ 及びロ、第八十九条第四項から第六項まで、第百十九条第五項から第七項まで 並びに第百二十五条第二項において同じ。)
地方独立行政法人(地方独立行政法人法第二十一条第一号に掲げる業務を主たる目的とするもの 又は同条第二号 若しくは第三号(チに係る部分に限る。)に掲げる業務を目的とするものを除く。第十六条第二項第四号、第六十三条、第七十八条第一項第七号イ 及びロ、第八十九条第七項から第九項まで、第百十九条第八項から第十項まで 並びに第百二十五条第二項において同じ。)
個人情報は、個人の人格尊重の理念の下に慎重に取り扱われるべきものであることに鑑み、その適正な取扱いが図られなければならない。
第二章 国及び地方公共団体の責務等
政府は、個人情報の性質 及び利用方法に鑑み、個人の権利利益の一層の保護を図るため特にその適正な取扱いの厳格な実施を確保する必要がある個人情報について、保護のための格別の措置が講じられるよう必要な法制上の措置 その他の措置を講ずるとともに、国際機関 その他の国際的な枠組みへの協力を通じて、各国政府と共同して国際的に整合のとれた個人情報に係る制度を構築するために必要な措置を講ずるものとする。
第三章 個人情報の保護に関する施策等
第一節 個人情報の保護に関する基本方針
政府は、個人情報の保護に関する施策の総合的かつ一体的な推進を図るため、個人情報の保護に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。
第十六条第二項に規定する個人情報取扱事業者、同条第五項に規定する仮名加工情報取扱事業者 及び同条第六項に規定する匿名加工情報取扱事業者 並びに第五十一条第一項に規定する認定個人情報保護団体が講ずべき個人情報の保護のための措置に関する基本的な事項
内閣総理大臣は、個人情報保護委員会が作成した基本方針の案について閣議の決定を求めなければならない。
内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、基本方針を公表しなければならない。
前二項の規定は、基本方針の変更について準用する。
第二節 国の施策
国は、独立行政法人等について、その保有する個人情報の適正な取扱いが確保されるよう必要な措置を講ずるものとする。
国は、個人情報の取扱いに関し事業者と本人との間に生じた苦情の適切かつ迅速な処理を図るために必要な措置を講ずるものとする。
国は、地方公共団体との適切な役割分担を通じ、次章に規定する個人情報取扱事業者による個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な措置を講ずるものとする。
国は、第五章に規定する地方公共団体 及び地方独立行政法人による個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な措置を講ずるものとする。
第三節 地方公共団体の施策
地方公共団体は、個人情報の適正な取扱いを確保するため、その区域内の事業者 及び住民に対する支援に必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
地方公共団体は、個人情報の取扱いに関し事業者と本人との間に生じた苦情が適切かつ迅速に処理されるようにするため、苦情の処理のあっせん その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
第四節 国及び地方公共団体の協力
国 及び地方公共団体は、個人情報の保護に関する施策を講ずるにつき、相協力するものとする。
第四章 個人情報取扱事業者等の義務等
第一節 総則
この章 及び第八章において「個人情報データベース等」とは、個人情報を含む情報の集合物であって、次に掲げるもの(利用方法からみて個人の権利利益を害するおそれが少ないものとして政令で定めるものを除く。)をいう。
前号に掲げるもののほか、特定の個人情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものとして政令で定めるもの
この章 及び第六章から第八章までにおいて「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を事業の用に供している者をいう。
ただし、次に掲げる者を除く。
この章において「個人データ」とは、個人情報データベース等を構成する個人情報をいう。
この章において「保有個人データ」とは、個人情報取扱事業者が、開示、内容の訂正、追加 又は削除、利用の停止、消去 及び第三者への提供の停止を行うことのできる権限を有する個人データであって、その存否が明らかになることにより公益 その他の利益が害されるものとして政令で定めるもの以外のものをいう。
この章、第六章 及び第七章において「仮名加工情報取扱事業者」とは、仮名加工情報を含む情報の集合物であって、特定の仮名加工情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの その他特定の仮名加工情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものとして政令で定めるもの(第四十一条第一項において「仮名加工情報データベース等」という。)を事業の用に供している者をいう。
ただし、第二項各号に掲げる者を除く。
この章、第六章 及び第七章において「匿名加工情報取扱事業者」とは、匿名加工情報を含む情報の集合物であって、特定の匿名加工情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの その他特定の匿名加工情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものとして政令で定めるもの(第四十三条第一項において「匿名加工情報データベース等」という。)を事業の用に供している者をいう。
ただし、第二項各号に掲げる者を除く。
この章、第六章 及び第七章において「個人関連情報取扱事業者」とは、個人関連情報を含む情報の集合物であって、特定の個人関連情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものその他特定の個人関連情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものとして政令で定めるもの(第三十一条第一項において「個人関連情報データベース等」という。)を事業の用に供している者をいう。
ただし、第二項各号に掲げる者を除く。
この章において「学術研究機関等」とは、大学 その他の学術研究を目的とする機関 若しくは団体 又はそれらに属する者をいう。
第二節 個人情報取扱事業者及び個人関連情報取扱事業者の義務
個人情報取扱事業者は、個人情報を取り扱うに当たっては、その利用の目的(以下「利用目的」という。)をできる限り特定しなければならない。
個人情報取扱事業者は、利用目的を変更する場合には、変更前の利用目的と関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行ってはならない。
個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、前条の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱ってはならない。
個人情報取扱事業者は、合併 その他の事由により他の個人情報取扱事業者から事業を承継することに伴って個人情報を取得した場合は、あらかじめ本人の同意を得ないで、承継前における当該個人情報の利用目的の達成に必要な範囲を超えて、当該個人情報を取り扱ってはならない。
前二項の規定は、次に掲げる場合については、適用しない。
法令(条例を含む。以下この章において同じ。)に基づく場合
人の生命、身体 又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき。
公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき。
国の機関 若しくは地方公共団体 又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
当該個人情報取扱事業者が学術研究機関等である場合であって、当該個人情報を学術研究の用に供する目的(以下この章において「学術研究目的」という。)で取り扱う必要があるとき(当該個人情報を取り扱う目的の一部が学術研究目的である場合を含み、個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)。
学術研究機関等に個人データを提供する場合であって、当該学術研究機関等が当該個人データを学術研究目的で取り扱う必要があるとき(当該個人データを取り扱う目的の一部が学術研究目的である場合を含み、個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)。
個人情報取扱事業者は、違法 又は不当な行為を助長し、又は誘発するおそれがある方法により個人情報を利用してはならない。
個人情報取扱事業者は、偽り その他不正の手段により個人情報を取得してはならない。
個人情報取扱事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、要配慮個人情報を取得してはならない。
人の生命、身体 又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき。
公衆衛生の向上 又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき。
国の機関 若しくは地方公共団体 又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
当該個人情報取扱事業者が学術研究機関等である場合であって、当該要配慮個人情報を学術研究目的で取り扱う必要があるとき(当該要配慮個人情報を取り扱う目的の一部が学術研究目的である場合を含み、個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)。
学術研究機関等から当該要配慮個人情報を取得する場合であって、当該要配慮個人情報を学術研究目的で取得する必要があるとき(当該要配慮個人情報を取得する目的の一部が学術研究目的である場合を含み、個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)(当該個人情報取扱事業者と当該学術研究機関等が共同して学術研究を行う場合に限る。)。
当該要配慮個人情報が、本人、国の機関、地方公共団体、学術研究機関等、第五十七条第一項各号に掲げる者 その他個人情報保護委員会規則で定める者により公開されている場合
その他前各号に掲げる場合に準ずるものとして政令で定める場合
個人情報取扱事業者は、個人情報を取得した場合は、あらかじめその利用目的を公表している場合を除き、速やかに、その利用目的を、本人に通知し、又は公表しなければならない。
個人情報取扱事業者は、前項の規定にかかわらず、本人との間で契約を締結することに伴って契約書 その他の書面(電磁的記録を含む。以下この項において同じ。)に記載された当該本人の個人情報を取得する場合 その他本人から直接書面に記載された当該本人の個人情報を取得する場合は、あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示しなければならない。
ただし、人の生命、身体 又は財産の保護のために緊急に必要がある場合は、この限りでない。
個人情報取扱事業者は、利用目的を変更した場合は、変更された利用目的について、本人に通知し、又は公表しなければならない。
前三項の規定は、次に掲げる場合については、適用しない。
利用目的を本人に通知し、又は公表することにより本人 又は第三者の生命、身体、財産 その他の権利利益を害するおそれがある場合
利用目的を本人に通知し、又は公表することにより当該個人情報取扱事業者の権利 又は正当な利益を害するおそれがある場合
国の機関 又は地方公共団体が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、利用目的を本人に通知し、又は公表することにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
個人情報取扱事業者は、利用目的の達成に必要な範囲内において、個人データを正確かつ最新の内容に保つとともに、利用する必要がなくなったときは、当該個人データを遅滞なく消去するよう努めなければならない。
個人情報取扱事業者は、その取り扱う個人データの漏えい、滅失 又は毀損の防止 その他の個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
個人情報取扱事業者は、その従業者に個人データを取り扱わせるに当たっては、当該個人データの安全管理が図られるよう、当該従業者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。
個人情報取扱事業者は、個人データの取扱いの全部 又は一部を委託する場合は、その取扱いを委託された個人データの安全管理が図られるよう、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。
個人情報取扱事業者は、その取り扱う個人データの漏えい、滅失、毀損 その他の個人データの安全の確保に係る事態であって個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして個人情報保護委員会規則で定めるものが生じたときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該事態が生じた旨を個人情報保護委員会に報告しなければならない。
ただし、当該個人情報取扱事業者が、他の個人情報取扱事業者 又は行政機関等から当該個人データの取扱いの全部 又は一部の委託を受けた場合であって、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該事態が生じた旨を当該他の個人情報取扱事業者 又は行政機関等に通知したときは、この限りでない。
前項に規定する場合には、個人情報取扱事業者(同項ただし書の規定による通知をした者を除く。)は、本人に対し、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該事態が生じた旨を通知しなければならない。
ただし、本人への通知が困難な場合であって、本人の権利利益を保護するため必要なこれに代わるべき措置をとるときは、この限りでない。
個人情報取扱事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない。
人の生命、身体 又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき。
公衆衛生の向上 又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき。
国の機関 若しくは地方公共団体 又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
当該個人情報取扱事業者が学術研究機関等である場合であって、当該個人データの提供が学術研究の成果の公表 又は教授のためやむを得ないとき(個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)。
当該個人情報取扱事業者が学術研究機関等である場合であって、当該個人データを学術研究目的で提供する必要があるとき(当該個人データを提供する目的の一部が学術研究目的である場合を含み、個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)(当該個人情報取扱事業者と当該第三者が共同して学術研究を行う場合に限る。)。
当該第三者が学術研究機関等である場合であって、当該第三者が当該個人データを学術研究目的で取り扱う必要があるとき(当該個人データを取り扱う目的の一部が学術研究目的である場合を含み、個人の権利利益を不当に侵害するおそれがある場合を除く。)。
個人情報取扱事業者は、第三者に提供される個人データについて、本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止することとしている場合であって、次に掲げる事項について、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置くとともに、個人情報保護委員会に届け出たときは、前項の規定にかかわらず、当該個人データを第三者に提供することができる。
ただし、第三者に提供される個人データが要配慮個人情報 又は第二十条第一項の規定に違反して取得されたもの若しくは他の個人情報取扱事業者からこの項本文の規定により提供されたもの(その全部 又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)である場合は、この限りでない。
第三者への提供を行う個人情報取扱事業者の氏名 又は名称 及び住所 並びに法人にあっては、その代表者(法人でない団体で代表者 又は管理人の定めのあるものにあっては、その代表者 又は管理人。以下この条、第三十条第一項第一号 及び第三十二条第一項第一号において同じ。)の氏名
その他個人の権利利益を保護するために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める事項
個人情報取扱事業者は、前項第一号に掲げる事項に変更があったとき又は同項の規定による個人データの提供をやめたときは遅滞なく、同項第三号から第五号まで、第七号 又は第八号に掲げる事項を変更しようとするときはあらかじめ、その旨について、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置くとともに、個人情報保護委員会に届け出なければならない。
個人情報保護委員会は、第二項の規定による届出があったときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該届出に係る事項を公表しなければならない。
前項の規定による届出があったときも、同様とする。
次に掲げる場合において、当該個人データの提供を受ける者は、前各項の規定の適用については、第三者に該当しないものとする。
個人情報取扱事業者が利用目的の達成に必要な範囲内において個人データの取扱いの全部 又は一部を委託することに伴って当該個人データが提供される場合
特定の者との間で共同して利用される個人データが当該特定の者に提供される場合であって、その旨 並びに共同して利用される個人データの項目、共同して利用する者の範囲、利用する者の利用目的 並びに当該個人データの管理について責任を有する者の氏名 又は名称 及び住所 並びに法人にあっては、その代表者の氏名について、あらかじめ、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置いているとき。
個人情報取扱事業者は、前項第三号に規定する個人データの管理について責任を有する者の氏名、名称 若しくは住所 又は法人にあっては、その代表者の氏名に変更があったときは遅滞なく、同号に規定する利用する者の利用目的 又は当該責任を有する者を変更しようとするときはあらかじめ、その旨について本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置かなければならない。
個人情報取扱事業者は、外国(本邦の域外にある国 又は地域をいう。以下この条 及び第三十一条第一項第二号において同じ。)(個人の権利利益を保護する上で我が国と同等の水準にあると認められる個人情報の保護に関する制度を有している外国として個人情報保護委員会規則で定めるものを除く。以下この条 及び同号において同じ。)にある第三者(個人データの取扱いについてこの節の規定により個人情報取扱事業者が講ずべきこととされている措置に相当する措置(第三項において「相当措置」という。)を継続的に講ずるために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に適合する体制を整備している者を除く。以下この項 及び次項 並びに同号において同じ。)に個人データを提供する場合には、前条第一項各号に掲げる場合を除くほか、あらかじめ外国にある第三者への提供を認める旨の本人の同意を得なければならない。
この場合においては、同条の規定は、適用しない。
個人情報取扱事業者は、前項の規定により本人の同意を得ようとする場合には、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、当該外国における個人情報の保護に関する制度、当該第三者が講ずる個人情報の保護のための措置 その他当該本人に参考となるべき情報を当該本人に提供しなければならない。
個人情報取扱事業者は、個人データを外国にある第三者(第一項に規定する体制を整備している者に限る。)に提供した場合には、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該第三者による相当措置の継続的な実施を確保するために必要な措置を講ずるとともに、本人の求めに応じて当該必要な措置に関する情報を当該本人に提供しなければならない。
個人情報取扱事業者は、個人データを第三者(第十六条第二項各号に掲げる者を除く。以下この条 及び次条(第三十一条第三項において読み替えて準用する場合を含む。)において同じ。)に提供したときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該個人データを提供した年月日、当該第三者の氏名 又は名称 その他の個人情報保護委員会規則で定める事項に関する記録を作成しなければならない。
ただし、当該個人データの提供が第二十七条第一項各号 又は第五項各号のいずれか(前条第一項の規定による個人データの提供にあっては、第二十七条第一項各号のいずれか)に該当する場合は、この限りでない。
個人情報取扱事業者は、前項の記録を、当該記録を作成した日から個人情報保護委員会規則で定める期間保存しなければならない。
個人情報取扱事業者は、第三者から個人データの提供を受けるに際しては、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、次に掲げる事項の確認を行わなければならない。
ただし、当該個人データの提供が第二十七条第一項各号 又は第五項各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
当該第三者の氏名 又は名称 及び住所 並びに法人にあっては、その代表者の氏名
前項の第三者は、個人情報取扱事業者が同項の規定による確認を行う場合において、当該個人情報取扱事業者に対して、当該確認に係る事項を偽ってはならない。
個人情報取扱事業者は、第一項の規定による確認を行ったときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該個人データの提供を受けた年月日、当該確認に係る事項 その他の個人情報保護委員会規則で定める事項に関する記録を作成しなければならない。
個人情報取扱事業者は、前項の記録を、当該記録を作成した日か個人情報保護委員会規則で定める期間保存しなければならない。
個人関連情報取扱事業者は、第三者が個人関連情報(個人関連情報データベース等を構成するものに限る。以下この章 及び第六章において同じ。)を個人データとして取得することが想定されるときは、第二十七条第一項各号に掲げる場合を除くほか、次に掲げる事項について、あらかじめ個人情報保護委員会規則で定めるところにより確認することをしないで、当該個人関連情報を当該第三者に提供してはならない。
当該第三者が個人関連情報取扱事業者から個人関連情報の提供を受けて本人が識別される個人データとして取得することを認める旨の当該本人の同意が得られていること。
外国にある第三者への提供にあっては、前号の本人の同意を得ようとする場合において、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、当該外国における個人情報の保護に関する制度、当該第三者が講ずる個人情報の保護のための措置 その他当該本人に参考となるべき情報が当該本人に提供されていること。
第二十八条第三項の規定は、前項の規定により個人関連情報取扱事業者が個人関連情報を提供する場合について準用する。
この場合において、
同条第三項中
「講ずるとともに、本人の求めに応じて当該必要な措置に関する情報を当該本人に提供し」とあるのは、
「講じ」と
読み替えるものとする。
前条第二項から第四項までの規定は、第一項の規定により個人関連情報取扱事業者が確認する場合について準用する。
この場合において、
同条第三項中
「の提供を受けた」とあるのは、
「を提供した」と
読み替えるものとする。
個人情報取扱事業者は、保有個人データに関し、次に掲げる事項について、本人の知り得る状態(本人の求めに応じて遅滞なく回答する場合を含む。)に置かなければならない。
当該個人情報取扱事業者の氏名 又は名称 及び住所 並びに法人にあっては、その代表者の氏名
全ての保有個人データの利用目的(第二十一条第四項第一号から第三号までに該当する場合を除く。)
次項の規定による求め又は次条第一項(同条第五項において準用する場合を含む。)、第三十四条第一項 若しくは第三十五条第一項、第三項 若しくは第五項の規定による請求に応じる手続(第三十八条第二項の規定により手数料の額を定めたときは、その手数料の額を含む。)
前三号に掲げるもののほか、保有個人データの適正な取扱いの確保に関し必要な事項として政令で定めるもの
個人情報取扱事業者は、本人から、当該本人が識別される保有個人データの利用目的の通知を求められたときは、本人に対し、遅滞なく、これを通知しなければならない。
ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
前項の規定により当該本人が識別される保有個人データの利用目的が明らかな場合
第二十一条第四項第一号から第三号までに該当する場合
個人情報取扱事業者は、前項の規定に基づき求められた保有個人データの利用目的を通知しない旨の決定をしたときは、本人に対し、遅滞なく、その旨を通知しなければならない。
本人は、個人情報取扱事業者に対し、当該本人が識別される保有個人データの電磁的記録の提供による方法 その他の個人情報保護委員会規則で定める方法による開示を請求することができる。
個人情報取扱事業者は、前項の規定による請求を受けたときは、本人に対し、同項の規定により当該本人が請求した方法(当該方法による開示に多額の費用を要する場合 その他の当該方法による開示が困難である場合にあっては、書面の交付による方法)により、遅滞なく、当該保有個人データを開示しなければならない。
ただし、開示することにより次の各号のいずれかに該当する場合は、その全部 又は一部を開示しないことができる。
個人情報取扱事業者は、第一項の規定による請求に係る保有個人データの全部 若しくは一部について開示しない旨の決定をしたとき、当該保有個人データが存在しないとき、又は同項の規定により本人が請求した方法による開示が困難であるときは、本人に対し、遅滞なく、その旨を通知しなければならない。
他の法令の規定により、本人に対し第二項本文に規定する方法に相当する方法により当該本人が識別される保有個人データの全部 又は一部を開示することとされている場合には、当該全部 又は一部の保有個人データについては、第一項 及び第二項の規定は、適用しない。
第一項から第三項までの規定は、当該本人が識別される個人データに係る第二十九条第一項 及び第三十条第三項の記録(その存否が明らかになることにより公益 その他の利益が害されるものとして政令で定めるものを除く。第三十七条第二項において「第三者提供記録」という。)について準用する。
本人は、個人情報取扱事業者に対し、当該本人が識別される保有個人データの内容が事実でないときは、当該保有個人データの内容の訂正、追加 又は削除(以下この条において「訂正等」という。)を請求することができる。
個人情報取扱事業者は、前項の規定による請求を受けた場合には、その内容の訂正等に関して他の法令の規定により特別の手続が定められている場合を除き、利用目的の達成に必要な範囲内において、遅滞なく必要な調査を行い、その結果に基づき、当該保有個人データの内容の訂正等を行わなければならない。
個人情報取扱事業者は、第一項の規定による請求に係る保有個人データの内容の全部 若しくは一部について訂正等を行ったとき、又は訂正等を行わない旨の決定をしたときは、本人に対し、遅滞なく、その旨(訂正等を行ったときは、その内容を含む。)を通知しなければならない。
本人は、個人情報取扱事業者に対し、当該本人が識別される保有個人データが第十八条 若しくは第十九条の規定に違反して取り扱われているとき、又は第二十条の規定に違反して取得されたものであるときは、当該保有個人データの利用の停止 又は消去(以下この条において「利用停止等」という。)を請求することができる。
個人情報取扱事業者は、前項の規定による請求を受けた場合であって、その請求に理由があることが判明したときは、違反を是正するために必要な限度で、遅滞なく、当該保有個人データの利用停止等を行わなければならない。
ただし、当該保有個人データの利用停止等に多額の費用を要する場合 その他の利用停止等を行うことが困難な場合であって、本人の権利利益を保護するため必要なこれに代わるべき措置をとるときは、この限りでない。
本人は、個人情報取扱事業者に対し、当該本人が識別される保有個人データが第二十七条第一項 又は第二十八条の規定に違反して第三者に提供されているときは、当該保有個人データの第三者への提供の停止を請求することができる。
個人情報取扱事業者は、前項の規定による請求を受けた場合であって、その請求に理由があることが判明したときは、遅滞なく、当該保有個人データの第三者への提供を停止しなければならない。
ただし、当該保有個人データの第三者への提供の停止に多額の費用を要する場合 その他の第三者への提供を停止することが困難な場合であって、本人の権利利益を保護するため必要なこれに代わるべき措置をとるときは、この限りでない。
本人は、個人情報取扱事業者に対し、当該本人が識別される保有個人データを当該個人情報取扱事業者が利用する必要がなくなった場合、当該本人が識別される保有個人データに係る第二十六条第一項本文に規定する事態が生じた場合 その他当該本人が識別される保有個人データの取扱いにより当該本人の権利 又は正当な利益が害されるおそれがある場合には、当該保有個人データの利用停止等 又は第三者への提供の停止を請求することができる。
個人情報取扱事業者は、前項の規定による請求を受けた場合であって、その請求に理由があることが判明したときは、本人の権利利益の侵害を防止するために必要な限度で、遅滞なく、当該保有個人データの利用停止等 又は第三者への提供の停止を行わなければならない。
ただし、当該保有個人データの利用停止等 又は第三者への提供の停止に多額の費用を要する場合 その他の利用停止等 又は第三者への提供の停止を行うことが困難な場合であって、本人の権利利益を保護するため必要なこれに代わるべき措置をとるときは、この限りでない。
個人情報取扱事業者は、第一項 若しくは第五項の規定による請求に係る保有個人データの全部 若しくは一部について利用停止等を行ったとき若しくは利用停止等を行わない旨の決定をしたとき、又は第三項 若しくは第五項の規定による請求に係る保有個人データの全部 若しくは一部について第三者への提供を停止したとき 若しくは第三者への提供を停止しない旨の決定をしたときは、本人に対し、遅滞なく、その旨を通知しなければならない。
個人情報取扱事業者は、第三十二条第三項、第三十三条第三項(同条第五項において準用する場合を含む。)、第三十四条第三項 又は前条第七項の規定により、本人から求められ、又は請求された措置の全部 又は一部について、その措置をとらない旨を通知する場合 又はその措置と異なる措置をとる旨を通知する場合には、本人に対し、その理由を説明するよう努めなければならない。
個人情報取扱事業者は、第三十二条第二項の規定による求め 又は第三十三条第一項(同条第五項において準用する場合を含む。次条第一項 及び第三十九条において同じ。)、第三十四条第一項 若しくは第三十五条第一項、第三項 若しくは第五項の規定による請求(以下この条 及び第五十四条第一項において「開示等の請求等」という。)に関し、政令で定めるところにより、その求め 又は請求を受け付ける方法を定めることができる。
この場合において、本人は、当該方法に従って、開示等の請求等を行わなければならない。
個人情報取扱事業者は、本人に対し、開示等の請求等に関し、その対象となる保有個人データ 又は第三者提供記録を特定するに足りる事項の提示を求めることができる。
この場合において、個人情報取扱事業者は、本人が容易かつ的確に開示等の請求等をすることができるよう、当該保有個人データ 又は当該第三者提供記録の特定に資する情報の提供 その他本人の利便を考慮した適切な措置をとらなければならない。
開示等の請求等は、政令で定めるところにより、代理人によってすることができる。
個人情報取扱事業者は、前三項の規定に基づき開示等の請求等に応じる手続を定めるに当たっては、本人に過重な負担を課するものとならないよう配慮しなければならない。
個人情報取扱事業者は、第三十二条第二項の規定による利用目的の通知を求められたとき 又は第三十三条第一項の規定による開示の請求を受けたときは、当該措置の実施に関し、手数料を徴収することができる。
個人情報取扱事業者は、前項の規定により手数料を徴収する場合は、実費を勘案して合理的であると認められる範囲内において、その手数料の額を定めなければならない。
本人は、第三十三条第一項、第三十四条第一項 又は第三十五条第一項、第三項 若しくは第五項の規定による請求に係る訴えを提起しようとするときは、その訴えの被告となるべき者に対し、あらかじめ、当該請求を行い、かつ、その到達した日から二週間を経過した後でなければ、その訴えを提起することができない。
ただし、当該訴えの被告となるべき者がその請求を拒んだときは、この限りでない。
前項の請求は、その請求が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。
前二項の規定は、第三十三条第一項、第三十四条第一項 又は第三十五条第一項、第三項 若しくは第五項の規定による請求に係る仮処分命令の申立てについて準用する。
個人情報取扱事業者は、個人情報の取扱いに関する苦情の適切かつ迅速な処理に努めなければならない。
個人情報取扱事業者は、前項の目的を達成するために必要な体制の整備に努めなければならない。
第三節 仮名加工情報取扱事業者等の義務
個人情報取扱事業者は、仮名加工情報(仮名加工情報データベース等を構成するものに限る。以下この章 及び第六章において同じ。)を作成するときは、他の情報と照合しない限り特定の個人を識別することができないようにするために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に従い、個人情報を加工しなければならない。
個人情報取扱事業者は、仮名加工情報を作成したとき、又は仮名加工情報 及び当該仮名加工情報に係る削除情報等(仮名加工情報の作成に用いられた個人情報から削除された記述等 及び個人識別符号 並びに前項の規定により行われた加工の方法に関する情報をいう。以下この条 及び次条第三項において読み替えて準用する第七項において同じ。)を取得したときは、削除情報等の漏えいを防止するために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に従い、削除情報等の安全管理のための措置を講じなければならない。
仮名加工情報取扱事業者(個人情報取扱事業者である者に限る。以下この条において同じ。)は、第十八条の規定にかかわらず、法令に基づく場合を除くほか、第十七条第一項の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、仮名加工情報(個人情報であるものに限る。以下この条において同じ。)を取り扱ってはならない。
仮名加工情報についての第二十一条の規定の適用については、
同条第一項 及び第三項中
「、本人に通知し、又は公表し」とあるのは
「公表し」と、
同条第四項第一号から第三号までの規定中
「本人に通知し、又は公表する」とあるのは
「公表する」と
する。
仮名加工情報取扱事業者は、仮名加工情報である個人データ 及び削除情報等を利用する必要がなくなったときは、当該個人データ 及び削除情報等を遅滞なく消去するよう努めなければならない。
この場合においては、第二十二条の規定は、適用しない。
仮名加工情報取扱事業者は、第二十七条第一項 及び第二項 並びに第二十八条第一項の規定にかかわらず、法令に基づく場合を除くほか、仮名加工情報である個人データを第三者に提供してはならない。
この場合において、
第二十七条第五項中
「前各項」とあるのは
「第四十一条第六項」と、
同項第三号中
「、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置いて」とあるのは
「公表して」と、
同条第六項中
「、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置かなければ」とあるのは
「公表しなければ」と、
第二十九条第一項ただし書中
「第二十七条第一項各号 又は第五項各号のいずれか(前条第一項の規定による個人データの提供にあっては、第二十七条第一項各号のいずれか)」とあり、
及び第三十条第一項ただし書中
「第二十七条第一項各号 又は第五項各号のいずれか」とあるのは
「法令に基づく場合 又は第二十七条第五項各号のいずれか」と
する。
仮名加工情報取扱事業者は、仮名加工情報を取り扱うに当たっては、当該仮名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、当該仮名加工情報を他の情報と照合してはならない。
仮名加工情報取扱事業者は、仮名加工情報を取り扱うに当たっては、電話をかけ、郵便 若しくは民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者 若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便により送付し、電報を送達し、ファクシミリ装置 若しくは電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法 その他の情報通信の技術を利用する方法であって個人情報保護委員会規則で定めるものをいう。)を用いて送信し、又は住居を訪問するために、当該仮名加工情報に含まれる連絡先 その他の情報を利用してはならない。
仮名加工情報、仮名加工情報である個人データ 及び仮名加工情報である保有個人データについては、第十七条第二項、第二十六条 及び第三十二条から第三十九条までの規定は、適用しない。
仮名加工情報取扱事業者は、法令に基づく場合を除くほか、仮名加工情報(個人情報であるものを除く。次項 及び第三項において同じ。)を第三者に提供してはならない。
第二十七条第五項 及び第六項の規定は、仮名加工情報の提供を受ける者について準用する。
この場合において、
同条第五項中
「前各項」とあるのは
「第四十二条第一項」と、
同項第一号中
「個人情報取扱事業者」とあるのは
「仮名加工情報取扱事業者」と、
同項第三号中
「、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置いて」とあるのは
「公表して」と、
同条第六項中
「個人情報取扱事業者」とあるのは
「仮名加工情報取扱事業者」と、
「、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置かなければ」とあるのは
「公表しなければ」と
読み替えるものとする。
第二十三条から第二十五条まで、第四十条 並びに前条第七項 及び第八項の規定は、仮名加工情報取扱事業者による仮名加工情報の取扱いについて準用する。
この場合において、
第二十三条中
「漏えい、滅失 又は毀損」とあるのは
「漏えい」と、
前条第七項中
「ために、」とあるのは
「ために、削除情報等を取得し、又は」と
読み替えるものとする。
第四節 匿名加工情報取扱事業者等の義務
個人情報取扱事業者は、匿名加工情報(匿名加工情報データベース等を構成するものに限る。以下この章 及び第六章において同じ。)を作成するときは、特定の個人を識別すること 及びその作成に用いる個人情報を復元することができないようにするために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に従い、当該個人情報を加工しなければならない。
個人情報取扱事業者は、匿名加工情報を作成したときは、その作成に用いた個人情報から削除した記述等 及び個人識別符号 並びに前項の規定により行った加工の方法に関する情報の漏えいを防止するために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に従い、これらの情報の安全管理のための措置を講じなければならない。
個人情報取扱事業者は、匿名加工情報を作成したときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該匿名加工情報に含まれる個人に関する情報の項目を公表しなければならない。
個人情報取扱事業者は、匿名加工情報を作成して当該匿名加工情報を第三者に提供するときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、第三者に提供される匿名加工情報に含まれる個人に関する情報の項目 及びその提供の方法について公表するとともに、当該第三者に対して、当該提供に係る情報が匿名加工情報である旨を明示しなければならない。
個人情報取扱事業者は、匿名加工情報を作成して自ら当該匿名加工情報を取り扱うに当たっては、当該匿名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、当該匿名加工情報を他の情報と照合してはならない。
個人情報取扱事業者は、匿名加工情報を作成したときは、当該匿名加工情報の安全管理のために必要かつ適切な措置、当該匿名加工情報の作成 その他の取扱いに関する苦情の処理 その他の当該匿名加工情報の適正な取扱いを確保するために必要な措置を自ら講じ、かつ、当該措置の内容を公表するよう努めなければならない。
匿名加工情報取扱事業者は、匿名加工情報(自ら個人情報を加工して作成したものを除く。以下この節において同じ。)を第三者に提供するときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、第三者に提供される匿名加工情報に含まれる個人に関する情報の項目 及びその提供の方法について公表するとともに、当該第三者に対して、当該提供に係る情報が匿名加工情報である旨を明示しなければならない。
匿名加工情報取扱事業者は、匿名加工情報を取り扱うに当たっては、当該匿名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、当該個人情報から削除された記述等 若しくは個人識別符号 若しくは第四十三条第一項 若しくは第百十六条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定により行われた加工の方法に関する情報を取得し、又は当該匿名加工情報を他の情報と照合してはならない。
匿名加工情報取扱事業者は、匿名加工情報の安全管理のために必要かつ適切な措置、匿名加工情報の取扱いに関する苦情の処理 その他の匿名加工情報の適正な取扱いを確保するために必要な措置を自ら講じ、かつ、当該措置の内容を公表するよう努めなければならない。
第五節 民間団体による個人情報の保護の推進
個人情報取扱事業者、仮名加工情報取扱事業者 又は匿名加工情報取扱事業者(以下この章において「個人情報取扱事業者等」という。)の個人情報、仮名加工情報 又は匿名加工情報(以下この章において「個人情報等」という。)の適正な取扱いの確保を目的として次に掲げる業務を行おうとする法人(法人でない団体で代表者 又は管理人の定めのあるものを含む。次条第三号ロにおいて同じ。)は、個人情報保護委員会の認定を受けることができる。
業務の対象となる個人情報取扱事業者等(以下この節において「対象事業者」という。)の個人情報等の取扱いに関する第五十三条の規定による苦情の処理
前二号に掲げるもののほか、対象事業者の個人情報等の適正な取扱いの確保に関し必要な業務
前項の認定は、対象とする個人情報取扱事業者等の事業の種類 その他の業務の範囲を限定して行うことができる。
第一項の認定を受けようとする者は、政令で定めるところにより、個人情報保護委員会に申請しなければならない。
個人情報保護委員会は、第一項の認定をしたときは、その旨(第二項の規定により業務の範囲を限定する認定にあっては、その認定に係る業務の範囲を含む。)を公示しなければならない。
次の各号のいずれかに該当する者は、前条第一項の認定を受けることができない。
この法律の規定により刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
第百五十五条第一項の規定により認定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
その業務を行う役員(法人でない団体で代表者 又は管理人の定めのあるものの代表者 又は管理人を含む。以下この条において同じ。)のうちに、次のいずれかに該当する者があるもの
禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定により刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
第百五十五条第一項の規定により認定を取り消された法人において、その取消しの日前三十日以内にその役員であった者でその取消しの日から二年を経過しない者
個人情報保護委員会は、第四十七条第一項の認定の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、その認定をしてはならない。
第四十七条第一項各号に掲げる業務を適正かつ確実に行うに必要な業務の実施の方法が定められているものであること。
第四十七条第一項各号に掲げる業務を適正かつ確実に行うに足りる知識 及び能力 並びに経理的基礎を有するものであること。
第四十七条第一項各号に掲げる業務以外の業務を行っている場合には、その業務を行うことによって同項各号に掲げる業務が不公正になるおそれがないものであること。
第四十七条第一項の認定(同条第二項の規定により業務の範囲を限定する認定を含む。次条第一項 及び第百五十五条第一項第五号において同じ。)を受けた者は、その認定に係る業務の範囲を変更しようとするときは、個人情報保護委員会の認定を受けなければならない。
ただし、個人情報保護委員会規則で定める軽微な変更については、この限りでない。
第四十七条第三項 及び第四項 並びに前条の規定は、前項の変更の認定について準用する。
第四十七条第一項の認定(前条第一項の変更の認定を含む。)を受けた者(以下この節 及び第六章において「認定個人情報保護団体」という。)は、その認定に係る業務(以下この節 及び第六章において「認定業務」という。)を廃止しようとするときは、政令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を個人情報保護委員会に届け出なければならない。
個人情報保護委員会は、前項の規定による届出があったときは、その旨を公示しなければならない。
認定個人情報保護団体は、認定業務の対象となることについて同意を得た個人情報取扱事業者等を対象事業者としなければならない。
この場合において、第五十四条第四項の規定による措置をとったにもかかわらず、対象事業者が同条第一項に規定する個人情報保護指針を遵守しないときは、当該対象事業者を認定業務の対象から除外することができる。
認定個人情報保護団体は、対象事業者の氏名 又は名称を公表しなければならない。
認定個人情報保護団体は、本人 その他の関係者から対象事業者の個人情報等の取扱いに関する苦情について解決の申出があったときは、その相談に応じ、申出人に必要な助言をし、その苦情に係る事情を調査するとともに、当該対象事業者に対し、その苦情の内容を通知してその迅速な解決を求めなければならない。
認定個人情報保護団体は、前項の申出に係る苦情の解決について必要があると認めるときは、当該対象事業者に対し、文書 若しくは口頭による説明を求め、又は資料の提出を求めることができる。
対象事業者は、認定個人情報保護団体から前項の規定による求めがあったときは、正当な理由がないのに、これを拒んではならない。
認定個人情報保護団体は、対象事業者の個人情報等の適正な取扱いの確保のために、個人情報に係る利用目的の特定、安全管理のための措置、開示等の請求等に応じる手続 その他の事項 又は仮名加工情報 若しくは匿名加工情報に係る作成の方法、その情報の安全管理のための措置 その他の事項に関し、消費者の意見を代表する者 その他の関係者の意見を聴いて、この法律の規定の趣旨に沿った指針(以下この節 及び第六章において「個人情報保護指針」という。)を作成するよう努めなければならない。
認定個人情報保護団体は、前項の規定により個人情報保護指針を作成したときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、遅滞なく、当該個人情報保護指針を個人情報保護委員会に届け出なければならない。
これを変更したときも、同様とする。
個人情報保護委員会は、前項の規定による個人情報保護指針の届出があったときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該個人情報保護指針を公表しなければならない。
認定個人情報保護団体は、前項の規定により個人情報保護指針が公表されたときは、対象事業者に対し、当該個人情報保護指針を遵守させるため必要な指導、勧告 その他の措置をとらなければならない。
認定個人情報保護団体は、認定業務の実施に際して知り得た情報を認定業務の用に供する目的以外に利用してはならない。
認定個人情報保護団体でない者は、認定個人情報保護団体という名称 又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。
第六節 雑則
個人情報取扱事業者等 及び個人関連情報取扱事業者のうち次の各号に掲げる者については、その個人情報等 及び個人関連情報を取り扱う目的の全部 又は一部がそれぞれ当該各号に規定する目的であるときは、この章の規定は、適用しない。
放送機関、新聞社、通信社 その他の報道機関(報道を業として行う個人を含む。)報道の用に供する目的
宗教団体 宗教活動(これに付随する活動を含む。)の用に供する目的
政治団体 政治活動(これに付随する活動を含む。)の用に供する目的
前項第一号に規定する「報道」とは、不特定かつ多数の者に対して客観的事実を事実として知らせること(これに基づいて意見 又は見解を述べることを含む。)をいう。
第一項各号に掲げる個人情報取扱事業者等は、個人データ、仮名加工情報 又は匿名加工情報の安全管理のために必要かつ適切な措置、個人情報等の取扱いに関する苦情の処理 その他の個人情報等の適正な取扱いを確保するために必要な措置を自ら講じ、かつ、当該措置の内容を公表するよう努めなければならない。
個人情報取扱事業者 又は匿名加工情報取扱事業者のうち次に掲げる者については、第三十二条から第三十九条まで 及び第四節の規定は、適用しない。
別表第二に掲げる法人
地方独立行政法人のうち地方独立行政法人法第二十一条第一号に掲げる業務を主たる目的とするもの 又は同条第二号 若しくは第三号(チに係る部分に限る。)に掲げる業務を目的とするもの
次の各号に掲げる者が行う当該各号に定める業務における個人情報、仮名加工情報 又は個人関連情報の取扱いについては、個人情報取扱事業者、仮名加工情報取扱事業者 又は個人関連情報取扱事業者による個人情報、仮名加工情報 又は個人関連情報の取扱いとみなして、この章(第三十二条から第三十九条まで 及び第四節を除く。)及び第六章から第八章までの規定を適用する。
地方公共団体の機関
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第一条の五第一項に規定する病院(次号において「病院」という。)及び同条第二項に規定する診療所 並びに学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する大学の運営
独立行政法人
労働者健康安全機構病院の運営
個人情報取扱事業者である学術研究機関等は、学術研究目的で行う個人情報の取扱いについて、この法律の規定を遵守するとともに、その適正を確保するために必要な措置を自ら講じ、かつ、当該措置の内容を公表するよう努めなければならない。
第五章 行政機関等の義務等
第一節 総則
この章 及び第八章において「保有個人情報」とは、行政機関等の職員(独立行政法人等 及び地方独立行政法人にあっては、その役員を含む。以下この章 及び第八章において同じ。)が職務上作成し、又は取得した個人情報であって、当該行政機関等の職員が組織的に利用するものとして、当該行政機関等が保有しているものをいう。
ただし、行政文書(行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号。以下この章において「行政機関情報公開法」という。)第二条第二項に規定する行政文書をいう。)、法人文書(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成十三年法律第百四十号。以下この章において「独立行政法人等情報公開法」という。)第二条第二項に規定する法人文書(同項第四号に掲げるものを含む。)をいう。)又は地方公共団体等行政文書(地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画 及び電磁的記録であって、当該地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人の職員が組織的に用いるものとして、当該地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人が保有しているもの(行政機関情報公開法第二条第二項各号に掲げるものに相当するものとして政令で定めるものを除く。)をいう。)(以下この章において「行政文書等」という。)に記録されているものに限る。
この章 及び第八章において「個人情報ファイル」とは、保有個人情報を含む情報の集合物であって、次に掲げるものをいう。
一定の事務の目的を達成するために特定の保有個人情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの
前号に掲げるもののほか、一定の事務の目的を達成するために氏名、生年月日、その他の記述等により特定の保有個人情報を容易に検索することができるように体系的に構成したもの
この章において「行政機関等匿名加工情報」とは、次の各号のいずれにも該当する個人情報ファイルを構成する保有個人情報の全部 又は一部(これらの一部に行政機関情報公開法第五条に規定する不開示情報(同条第一号に掲げる情報を除き、同条第二号ただし書に規定する情報を含む。以下この項において同じ。)、独立行政法人等情報公開法第五条に規定する不開示情報(同条第一号に掲げる情報を除き、同条第二号ただし書に規定する情報を含む。)又は地方公共団体の情報公開条例(地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人の保有する情報の公開を請求する住民等の権利について定める地方公共団体の条例をいう。以下この章において同じ。)に規定する不開示情報(行政機関情報公開法第五条に規定する不開示情報に相当するものをいう。)が含まれているときは、これらの不開示情報に該当する部分を除く。)を加工して得られる匿名加工情報をいう。
第七十五条第二項各号のいずれかに該当するもの又は同条第三項の規定により同条第一項に規定する個人情報ファイル簿に掲載しないこととされるものでないこと。
行政機関情報公開法第三条に規定する行政機関の長、独立行政法人等情報公開法第二条第一項に規定する独立行政法人等、地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人に対し、当該個人情報ファイルを構成する保有個人情報が記録されている行政文書等の開示の請求(行政機関情報公開法第三条、独立行政法人等情報公開法第三条 又は情報公開条例の規定による開示の請求をいう。)があったとしたならば、これらの者が次のいずれかを行うこととなるものであること。
行政機関情報公開法第十三条第一項 若しくは第二項、独立行政法人等情報公開法第十四条第一項 若しくは第二項 又は情報公開条例(行政機関情報公開法第十三条第一項 又は第二項の規定に相当する規定を設けているものに限る。)の規定により意見書の提出の機会を与えること。
行政機関等の事務 及び事業の適正かつ円滑な運営に支障のない範囲内で、第百十六条第一項の基準に従い、当該個人情報ファイルを構成する保有個人情報を加工して匿名加工情報を作成することができるものであること。
この章において「行政機関等匿名加工情報ファイル」とは、行政機関等匿名加工情報を含む情報の集合物であって、次に掲げるものをいう。
特定の行政機関等匿名加工情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの
前号に掲げるもののほか、特定の行政機関等匿名加工情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものとして政令で定めるもの
この章において「条例要配慮個人情報」とは、地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人が保有する個人情報(要配慮個人情報を除く。)のうち、地域の特性 その他の事情に応じて、本人に対する不当な差別、偏見 その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして地方公共団体が条例で定める記述等が含まれる個人情報をいう。
第二節 行政機関等における個人情報等の取扱い
行政機関等は、個人情報を保有するに当たっては、法令(条例を含む。第六十六条第二項第三号 及び第四号、第六十九条第二項第二号 及び第三号 並びに第四節において同じ。)の定める所掌事務 又は業務を遂行するため必要な場合に限り、かつ、その利用目的をできる限り特定しなければならない。
行政機関等は、前項の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を保有してはならない。
行政機関等は、利用目的を変更する場合には、変更前の利用目的と相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行ってはならない。
行政機関等は、本人から直接書面(電磁的記録を含む。)に記録された当該本人の個人情報を取得するときは、次に掲げる場合を除き、あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示しなければならない。
利用目的を本人に明示することにより、本人 又は第三者の生命、身体、財産 その他の権利利益を害するおそれがあるとき。
利用目的を本人に明示することにより、国の機関、独立行政法人等、地方公共団体 又は地方独立行政法人が行う事務 又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
行政機関の長(第二条第八項第四号 及び第五号の政令で定める機関にあっては、その機関ごとに政令で定める者をいう。以下この章 及び第百七十四条において同じ。)、地方公共団体の機関、独立行政法人等 及び地方独立行政法人(以下この章 及び次章において「行政機関の長等」という。)は、違法 又は不当な行為を助長し、又は誘発するおそれがある方法により個人情報を利用してはならない。
行政機関の長等は、偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならない。
行政機関の長等は、利用目的の達成に必要な範囲内で、保有個人情報が過去 又は現在の事実と合致するよう努めなければならない。
行政機関の長等は、保有個人情報の漏えい、滅失 又は毀損の防止 その他の保有個人情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
前項の規定は、次の各号に掲げる者が当該各号に定める業務を行う場合における個人情報の取扱いについて準用する。
行政機関等から個人情報の取扱いの委託を受けた者
当該委託を受けた業務
指定管理者(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四十四条の二第三項に規定する指定管理者をいう。)
公の施設(同法第二百四十四条第一項に規定する公の施設をいう。)の管理の業務
第五十八条第一項各号に掲げる者
法令に基づき行う業務であって政令で定めるもの
第五十八条第二項各号に掲げる者
同項各号に定める業務のうち法令に基づき行う業務であって政令で定めるもの
前各号に掲げる者から当該各号に定める業務の委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者
当該委託を受けた業務
個人情報の取扱いに従事する行政機関等の職員 若しくは職員であった者、前条第二項各号に定める業務に従事している者 若しくは従事していた者 又は行政機関等において個人情報の取扱いに従事している派遣労働者(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号)第二条第二号に規定する派遣労働者をいう。以下この章 及び第百七十六条において同じ。)若しくは従事していた派遣労働者は、その業務に関して知り得た個人情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない。
行政機関の長等は、保有個人情報の漏えい、滅失、毀損 その他の保有個人情報の安全の確保に係る事態であって個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして個人情報保護委員会規則で定めるものが生じたときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該事態が生じた旨を個人情報保護委員会に報告しなければならない。
前項に規定する場合には、行政機関の長等は、本人に対し、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該事態が生じた旨を通知しなければならない。
ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
本人への通知が困難な場合であって、本人の権利利益を保護するため必要なこれに代わるべき措置をとるとき。
当該保有個人情報に第七十八条第一項各号に掲げる情報のいずれかが含まれるとき。
行政機関の長等は、法令に基づく場合を除き、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供してはならない。
前項の規定にかかわらず、行政機関の長等は、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供することができる。
ただし、保有個人情報を利用目的以外の目的のために自ら利用し、又は提供することによって、本人 又は第三者の権利利益を不当に侵害するおそれがあると認められるときは、この限りでない。
行政機関等が法令の定める所掌事務 又は業務の遂行に必要な限度で保有個人情報を内部で利用する場合であって、当該保有個人情報を利用することについて相当の理由があるとき。
前三号に掲げる場合のほか、専ら統計の作成 又は学術研究の目的のために保有個人情報を提供するとき、本人以外の者に提供することが明らかに本人の利益になるとき、その他保有個人情報を提供することについて特別の理由があるとき。
前項の規定は、保有個人情報の利用 又は提供を制限する他の法令の規定の適用を妨げるものではない。
行政機関の長等は、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、保有個人情報の利用目的以外の目的のための行政機関等の内部における利用を特定の部局 若しくは機関 又は職員に限るものとする。
行政機関の長等は、利用目的のために又は前条第二項第三号 若しくは第四号の規定に基づき、保有個人情報を提供する場合において、必要があると認めるときは、保有個人情報の提供を受ける者に対し、提供に係る個人情報について、その利用の目的 若しくは方法の制限 その他必要な制限を付し、又はその漏えいの防止 その他の個人情報の適切な管理のために必要な措置を講ずることを求めるものとする。
行政機関の長等は、外国(本邦の域外にある国 又は地域をいう。以下この条において同じ。)(個人の権利利益を保護する上で我が国と同等の水準にあると認められる個人情報の保護に関する制度を有している外国として個人情報保護委員会規則で定めるものを除く。以下この条において同じ。)にある第三者(第十六条第三項に規定する個人データの取扱いについて前章第二節の規定により同条第二項に規定する個人情報取扱事業者が講ずべきこととされている措置に相当する措置(第三項において「相当措置」という。)を継続的に講ずるために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に適合する体制を整備している者を除く。以下この項 及び次項において同じ。)に利用目的以外の目的のために保有個人情報を提供する場合には、法令に基づく場合 及び第六十九条第二項第四号に掲げる場合を除くほか、あらかじめ外国にある第三者への提供を認める旨の本人の同意を得なければならない。
行政機関の長等は、前項の規定により本人の同意を得ようとする場合には、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、当該外国における個人情報の保護に関する制度、当該第三者が講ずる個人情報の保護のための措置 その他当該本人に参考となるべき情報を当該本人に提供しなければならない。
行政機関の長等は、保有個人情報を外国にある第三者(第一項に規定する体制を整備している者に限る。)に利用目的以外の目的のために提供した場合には、法令に基づく場合 及び第六十九条第二項第四号に掲げる場合を除くほか、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該第三者による相当措置の継続的な実施を確保するために必要な措置を講ずるとともに、本人の求めに応じて当該必要な措置に関する情報を当該本人に提供しなければならない。
行政機関の長等は、第三者に個人関連情報を提供する場合(当該第三者が当該個人関連情報を個人情報として取得することが想定される場合に限る。)において、必要があると認めるときは、当該第三者に対し、提供に係る個人関連情報について、その利用の目的 若しくは方法の制限 その他必要な制限を付し、又はその漏えいの防止 その他の個人関連情報の適切な管理のために必要な措置を講ずることを求めるものとする。
行政機関の長等は、法令に基づく場合を除くほか、仮名加工情報(個人情報であるものを除く。以下この条 及び第百二十八条において同じ。)を第三者(当該仮名加工情報の取扱いの委託を受けた者を除く。)に提供してはならない。
行政機関の長等は、その取り扱う仮名加工情報の漏えいの防止 その他仮名加工情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
行政機関の長等は、仮名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、当該仮名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、削除情報等(仮名加工情報の作成に用いられた個人情報から削除された記述等 及び個人識別符号 並びに第四十一条第一項の規定により行われた加工の方法に関する情報をいう。)を取得し、又は当該仮名加工情報を他の情報と照合してはならない。
行政機関の長等は、仮名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、電話をかけ、郵便 若しくは民間事業者による信書の送達に関する法律第二条第六項に規定する一般信書便事業者 若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便により送付し、電報を送達し、ファクシミリ装置 若しくは電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法 その他の情報通信の技術を利用する方法であって個人情報保護委員会規則で定めるものをいう。)を用いて送信し、又は住居を訪問するために、当該仮名加工情報に含まれる連絡先 その他の情報を利用してはならない。
前各項の規定は、行政機関の長等から仮名加工情報の取扱いの委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合について準用する。
第三節 個人情報ファイル
行政機関(会計検査院を除く。以下この条において同じ。)が個人情報ファイルを保有しようとするときは、当該行政機関の長は、あらかじめ、個人情報保護委員会に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。
通知した事項を変更しようとするときも、同様とする。
個人情報ファイルに記録される項目(以下この節において「記録項目」という。)及び本人(他の個人の氏名、生年月日 その他の記述等によらないで検索し得る者に限る。次項第九号において同じ。)として個人情報ファイルに記録される個人の範囲(以下この節において「記録範囲」という。)
個人情報ファイルに記録される個人情報(以下この節において「記録情報」という。)の収集方法
次条第三項の規定に基づき、記録項目の一部 若しくは第五号 若しくは前号に掲げる事項を次条第一項に規定する個人情報ファイル簿に記載しないこととするとき、又は個人情報ファイルを同項に規定する個人情報ファイル簿に掲載しないこととするときは、その旨
第七十六条第一項、第九十条第一項 又は第九十八条第一項の規定による請求を受理する組織の名称 及び所在地
第九十条第一項ただし書 又は第九十八条第一項ただし書に該当するときは、その旨
前項の規定は、次に掲げる個人情報ファイルについては、適用しない。
国の安全、外交上の秘密 その他の国の重大な利益に関する事項を記録する個人情報ファイル
犯罪の捜査、租税に関する法律の規定に基づく犯則事件の調査 又は公訴の提起 若しくは維持のために作成し、又は取得する個人情報ファイル
当該機関の職員 又は職員であった者に係る個人情報ファイルであって、専らその人事、給与 若しくは福利厚生に関する事項 又はこれらに準ずる事項を記録するもの(当該機関が行う職員の採用試験に関する個人情報ファイルを含む。)
前項の規定による通知に係る個人情報ファイルに記録されている記録情報の全部 又は一部を記録した個人情報ファイルであって、その利用目的、記録項目 及び記録範囲が当該通知に係るこれらの事項の範囲内のもの
一年以内に消去することとなる記録情報のみを記録する個人情報ファイル
資料 その他の物品 若しくは金銭の送付 又は業務上必要な連絡のために利用する記録情報を記録した個人情報ファイルであって、送付 又は連絡の相手方の氏名、住所 その他の送付 又は連絡に必要な事項のみを記録するもの
職員が学術研究の用に供するためその発意に基づき作成し、又は取得する個人情報ファイルであって、記録情報を専ら当該学術研究の目的のために利用するもの
第三号から前号までに掲げる個人情報ファイルに準ずるものとして政令で定める個人情報ファイル
第六十条第二項第二号に係る個人情報ファイル
行政機関の長は、第一項に規定する事項を通知した個人情報ファイルについて、当該行政機関がその保有をやめたとき、又はその個人情報ファイルが前項第九号に該当するに至ったときは、遅滞なく、個人情報保護委員会に対しその旨を通知しなければならない。
行政機関の長等は、政令で定めるところにより、当該行政機関の長等の属する行政機関等が保有している個人情報ファイルについて、それぞれ前条第一項第一号から第七号まで、第九号 及び第十号に掲げる事項 その他政令で定める事項を記載した帳簿(以下この章において「個人情報ファイル簿」という。)を作成し、公表しなければならない。
前項の規定は、次に掲げる個人情報ファイルについては、適用しない。
前条第二項第一号から第十号までに掲げる個人情報ファイル
前項の規定による公表に係る個人情報ファイルに記録されている記録情報の全部 又は一部を記録した個人情報ファイルであって、その利用目的、記録項目 及び記録範囲が当該公表に係るこれらの事項の範囲内のもの
前号に掲げる個人情報ファイルに準ずるものとして政令で定める個人情報ファイル
第一項の規定にかかわらず、行政機関の長等は、記録項目の一部 若しくは前条第一項第五号 若しくは第七号に掲げる事項を個人情報ファイル簿に記載し、又は個人情報ファイルを個人情報ファイル簿に掲載することにより、利用目的に係る事務 又は事業の性質上、当該事務 又は事業の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、その記録項目の一部 若しくは事項を記載せず、又はその個人情報ファイルを個人情報ファイル簿に掲載しないことができる。
地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人についての第一項の規定の適用については、
同項中
「定める事項」とあるのは、
「定める事項 並びに記録情報に条例要配慮個人情報が含まれているときは、その旨」と
する。
前各項の規定は、地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人が、条例で定めるところにより、個人情報ファイル簿とは別の個人情報の保有の状況に関する事項を記載した帳簿を作成し、公表することを妨げるものではない。
第四節 開示、訂正及び利用停止
⤏ 第一款 開示
何人も、この法律の定めるところにより、行政機関の長等に対し、当該行政機関の長等の属する行政機関等の保有する自己を本人とする保有個人情報の開示を請求することができる。
未成年者 若しくは成年被後見人の法定代理人 又は本人の委任による代理人(以下この節において「代理人」と総称する。)は、本人に代わって前項の規定による開示の請求(以下この節 及び第百二十七条において「開示請求」という。)をすることができる。
開示請求は、次に掲げる事項を記載した書面(第三項において「開示請求書」という。)を行政機関の長等に提出してしなければならない。
開示請求に係る保有個人情報が記録されている行政文書等の名称 その他の開示請求に係る保有個人情報を特定するに足りる事項
前項の場合において、開示請求をする者は、政令で定めるところにより、開示請求に係る保有個人情報の本人であること(前条第二項の規定による開示請求にあっては、開示請求に係る保有個人情報の本人の代理人であること)を示す書類を提示し、又は提出しなければならない。
行政機関の長等は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をした者(以下この節において「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
この場合において、行政機関の長等は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
行政機関の長等は、開示請求があったときは、開示請求に係る保有個人情報に次の各号に掲げる情報(以下この節において「不開示情報」という。)のいずれかが含まれている場合を除き、開示請求者に対し、当該保有個人情報を開示しなければならない。
開示請求者(第七十六条第二項の規定により代理人が本人に代わって開示請求をする場合にあっては、当該本人をいう。次号 及び第三号、次条第二項 並びに第八十六条第一項において同じ。)の生命、健康、生活 又は財産を害するおそれがある情報
開示請求者以外の個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日 その他の記述等により開示請求者以外の特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、開示請求者以外の特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)若しくは個人識別符号が含まれるもの 又は開示請求者以外の特定の個人を識別することはできないが、開示することにより、なお開示請求者以外の個人の権利利益を害するおそれがあるもの。
ただし、次に掲げる情報を除く。
法令の規定により 又は慣行として開示請求者が知ることができ、又は知ることが予定されている情報
当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第二条第一項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法第二条第四項に規定する行政執行法人の職員を除く。)、独立行政法人等の職員、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二条に規定する地方公務員 及び地方独立行政法人の職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職 及び当該職務遂行の内容に係る部分
法人 その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体 及び地方独立行政法人を除く。以下この号において「法人等」という。)に関する情報 又は開示請求者以外の事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。
ただし、人の生命、健康、生活 又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報を除く。
開示することにより、当該法人等 又は当該個人の権利、競争上の地位 その他正当な利益を害するおそれがあるもの
行政機関等の要請を受けて、開示しないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等 又は個人における通例として開示しないこととされているもの その他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの
行政機関の長が第八十二条各項の決定(以下この節において「開示決定等」という。)をする場合において、開示することにより、国の安全が害されるおそれ、他国 若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ 又は他国 若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあると当該行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報
行政機関の長 又は地方公共団体の機関(都道府県の機関に限る。)が開示決定等をする場合において、開示することにより、犯罪の予防、鎮圧 又は捜査、公訴の維持、刑の執行 その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると当該行政機関の長 又は地方公共団体の機関が認めることにつき相当の理由がある情報
国の機関、独立行政法人等、地方公共団体 及び地方独立行政法人の内部 又は相互間における審議、検討 又は協議に関する情報であって、開示することにより、率直な意見の交換 若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ 又は特定の者に不当に利益を与え 若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
国の機関、独立行政法人等、地方公共団体 又は地方独立行政法人が行う事務 又は事業に関する情報であって、開示することにより、次に掲げるおそれ その他当該事務 又は事業の性質上、当該事務 又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
独立行政法人等、地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人が開示決定等をする場合において、国の安全が害されるおそれ、他国 若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ 又は他国 若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれ
独立行政法人等、地方公共団体の機関(都道府県の機関を除く。)又は地方独立行政法人が開示決定等をする場合において、犯罪の予防、鎮圧 又は捜査 その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれ
監査、検査、取締り、試験 又は租税の賦課 若しくは徴収に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ 又は違法 若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
契約、交渉 又は争訟に係る事務に関し、国、独立行政法人等、地方公共団体 又は地方独立行政法人の財産上の利益 又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
独立行政法人等、地方公共団体が経営する企業 又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人についての前項の規定の適用については、
同項中
「掲げる情報(」とあるのは、
「掲げる情報(情報公開条例の規定により開示することとされている情報として条例で定めるものを除く。)又は行政機関情報公開法第五条に規定する不開示情報に準ずる情報であって情報公開条例において開示しないこととされているもののうち当該情報公開条例との整合性を確保するために不開示とする必要があるものとして条例で定めるもの(」と
する。
行政機関の長等は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合において、不開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。
開示請求に係る保有個人情報に前条第一項第二号の情報(開示請求者以外の特定の個人を識別することができるものに限る。)が含まれている場合において、当該情報のうち、氏名、生年月日 その他の開示請求者以外の特定の個人を識別することができることとなる記述等 及び個人識別符号の部分を除くことにより、開示しても、開示請求者以外の個人の権利利益が害されるおそれがないと認められるときは、当該部分を除いた部分は、同号の情報に含まれないものとみなして、前項の規定を適用する。
行政機関の長等は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合であっても、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該保有個人情報を開示することができる。
開示請求に対し、当該開示請求に係る保有個人情報が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、行政機関の長等は、当該保有個人情報の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。
行政機関の長等は、開示請求に係る保有個人情報の全部 又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨、開示する保有個人情報の利用目的 及び開示の実施に関し政令で定める事項を書面により通知しなければならない。
ただし、第六十二条第二号 又は第三号に該当する場合における当該利用目的については、この限りでない。
行政機関の長等は、開示請求に係る保有個人情報の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき、及び開示請求に係る保有個人情報を保有していないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
開示決定等は、開示請求があった日から三十日以内にしなければならない。
ただし、第七十七条第三項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
前項の規定にかかわらず、行政機関の長等は、事務処理上の困難 その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を三十日以内に限り延長することができる。
この場合において、行政機関の長等は、開示請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間 及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
開示請求に係る保有個人情報が著しく大量であるため、開示請求があった日から六十日以内にその全てについて開示決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合には、前条の規定にかかわらず、行政機関の長等は、開示請求に係る保有個人情報のうちの相当の部分につき当該期間内に開示決定等をし、残りの保有個人情報については相当の期間内に開示決定等をすれば足りる。
この場合において、行政機関の長等は、同条第一項に規定する期間内に、開示請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
この条の規定を適用する旨 及びその理由
行政機関の長等は、開示請求に係る保有個人情報が当該行政機関の長等が属する行政機関等以外の行政機関等から提供されたものであるとき、その他他の行政機関の長等において開示決定等をすることにつき正当な理由があるときは、当該他の行政機関の長等と協議の上、当該他の行政機関の長等に対し、事案を移送することができる。
この場合においては、移送をした行政機関の長等は、開示請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。
前項の規定により事案が移送されたときは、移送を受けた行政機関の長等において、当該開示請求についての開示決定等をしなければならない。
この場合において、移送をした行政機関の長等が移送前にした行為は、移送を受けた行政機関の長等がしたものとみなす。
前項の場合において、移送を受けた行政機関の長等が第八十二条第一項の決定(以下この節において「開示決定」という。)をしたときは、当該行政機関の長等は、開示の実施をしなければならない。
この場合において、移送をした行政機関の長等は、当該開示の実施に必要な協力をしなければならない。
開示請求に係る保有個人情報に国、独立行政法人等、地方公共団体、地方独立行政法人 及び開示請求者以外の者(以下この条、第百五条第二項第三号 及び第百七条第一項において「第三者」という。)に関する情報が含まれているときは、行政機関の長等は、開示決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、政令で定めるところにより、当該第三者に関する情報の内容 その他政令で定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。
行政機関の長等は、次の各号のいずれかに該当するときは、開示決定に先立ち、当該第三者に対し、政令で定めるところにより、開示請求に係る当該第三者に関する情報の内容 その他政令で定める事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。
ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。
第三者に関する情報が含まれている保有個人情報を開示しようとする場合であって、当該第三者に関する情報が第七十八条第一項第二号ロ 又は同項第三号ただし書に規定する情報に該当すると認められるとき。
第三者に関する情報が含まれている保有個人情報を第八十条の規定により開示しようとするとき。
行政機関の長等は、前二項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該第三者に関する情報の開示に反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、開示決定をするときは、開示決定の日と開示を実施する日との間に少なくとも二週間を置かなければならない。
この場合において、行政機関の長等は、開示決定後直ちに、当該意見書(第百五条において「反対意見書」という。)を提出した第三者に対し、開示決定をした旨 及びその理由 並びに開示を実施する日を書面により通知しなければならない。
保有個人情報の開示は、当該保有個人情報が、文書 又は図画に記録されているときは閲覧 又は写しの交付により、電磁的記録に記録されているときはその種別、情報化の進展状況等を勘案して行政機関等が定める方法により行う。
ただし、閲覧の方法による保有個人情報の開示にあっては、行政機関の長等は、当該保有個人情報が記録されている文書 又は図画の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるとき、その他正当な理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。
行政機関等は、前項の規定に基づく電磁的記録についての開示の方法に関する定めを一般の閲覧に供しなければならない。
開示決定に基づき保有個人情報の開示を受ける者は、政令で定めるところにより、当該開示決定をした行政機関の長等に対し、その求める開示の実施の方法 その他の政令で定める事項を申し出なければならない。
前項の規定による申出は、第八十二条第一項に規定する通知があった日から三十日以内にしなければならない。
ただし、当該期間内に当該申出をすることができないことにつき正当な理由があるときは、この限りでない。
行政機関の長等は、他の法令の規定により、開示請求者に対し開示請求に係る保有個人情報が前条第一項本文に規定する方法と同一の方法で開示することとされている場合(開示の期間が定められている場合にあっては、当該期間内に限る。)には、同項本文の規定にかかわらず、当該保有個人情報については、当該同一の方法による開示を行わない。
ただし、当該他の法令の規定に一定の場合には開示をしない旨の定めがあるときは、この限りでない。
他の法令の規定に定める開示の方法が縦覧であるときは、当該縦覧を前条第一項本文の閲覧とみなして、前項の規定を適用する。
行政機関の長に対し開示請求をする者は、政令で定めるところにより、実費の範囲内において政令で定める額の手数料を納めなければならない。
前二項の手数料の額を定めるに当たっては、できる限り利用しやすい額とするよう配慮しなければならない。
前項の手数料の額は、実費の範囲内において、かつ、第一項の手数料の額を参酌して、独立行政法人等が定める。
独立行政法人等は、前二項の規定による定めを一般の閲覧に供しなければならない。
前項の手数料の額は、実費の範囲内において、かつ、第二項の条例で定める手数料の額を参酌して、地方独立行政法人が定める。
地方独立行政法人は、前二項の規定による定めを一般の閲覧に供しなければならない。
⤏ 第二款 訂正
何人も、自己を本人とする保有個人情報(次に掲げるものに限る。第九十八条第一項において同じ。)の内容が事実でないと思料するときは、この法律の定めるところにより、当該保有個人情報を保有する行政機関の長等に対し、当該保有個人情報の訂正(追加 又は削除を含む。以下この節において同じ。)を請求することができる。
ただし、当該保有個人情報の訂正に関して他の法令の規定により特別の手続が定められているときは、この限りでない。
開示決定に係る保有個人情報であって、第八十八条第一項の他の法令の規定により開示を受けたもの
代理人は、本人に代わって前項の規定による訂正の請求(以下この節 及び第百二十七条において「訂正請求」という。)をすることができる。
訂正請求は、保有個人情報の開示を受けた日から九十日以内にしなければならない。
訂正請求は、次に掲げる事項を記載した書面(第三項において「訂正請求書」という。)を行政機関の長等に提出してしなければならない。
前項の場合において、訂正請求をする者は、政令で定めるところにより、訂正請求に係る保有個人情報の本人であること(前条第二項の規定による訂正請求にあっては、訂正請求に係る保有個人情報の本人の代理人であること)を示す書類を提示し、又は提出しなければならない。
行政機関の長等は、訂正請求書に形式上の不備があると認めるときは、訂正請求をした者(以下この節において「訂正請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
行政機関の長等は、訂正請求があった場合において、当該訂正請求に理由があると認めるときは、当該訂正請求に係る保有個人情報の利用目的の達成に必要な範囲内で、当該保有個人情報の訂正をしなければならない。
行政機関の長等は、訂正請求に係る保有個人情報の訂正をするときは、その旨の決定をし、訂正請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
行政機関の長等は、訂正請求に係る保有個人情報の訂正をしないときは、その旨の決定をし、訂正請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
前条各項の決定(以下この節において「訂正決定等」という。)は、訂正請求があった日から三十日以内にしなければならない。
ただし、第九十一条第三項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
前項の規定にかかわらず、行政機関の長等は、事務処理上の困難 その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を三十日以内に限り延長することができる。
この場合において、行政機関の長等は、訂正請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間 及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
行政機関の長等は、訂正決定等に特に長期間を要すると認めるときは、前条の規定にかかわらず、相当の期間内に訂正決定等をすれば足りる。
この場合において、行政機関の長等は、同条第一項に規定する期間内に、訂正請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
この条の規定を適用する旨 及びその理由
行政機関の長等は、訂正請求に係る保有個人情報が第八十五条第三項の規定に基づく開示に係るものであるとき、その他他の行政機関の長等において訂正決定等をすることにつき正当な理由があるときは、当該他の行政機関の長等と協議の上、当該他の行政機関の長等に対し、事案を移送することができる。
この場合においては、移送をした行政機関の長等は、訂正請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。
前項の規定により事案が移送されたときは、移送を受けた行政機関の長等において、当該訂正請求についての訂正決定等をしなければならない。
この場合において、移送をした行政機関の長等が移送前にした行為は、移送を受けた行政機関の長等がしたものとみなす。
前項の場合において、移送を受けた行政機関の長等が第九十三条第一項の決定(以下この項 及び次条において「訂正決定」という。)をしたときは、移送をした行政機関の長等は、当該訂正決定に基づき訂正の実施をしなければならない。
行政機関の長等は、訂正決定に基づく保有個人情報の訂正の実施をした場合において、必要があると認めるときは、当該保有個人情報の提供先に対し、遅滞なく、その旨を書面により通知するものとする。
⤏ 第三款 利用停止
何人も、自己を本人とする保有個人情報が次の各号のいずれかに該当すると思料するときは、この法律の定めるところにより、当該保有個人情報を保有する行政機関の長等に対し、当該各号に定める措置を請求することができる。
ただし、当該保有個人情報の利用の停止、消去 又は提供の停止(以下この節において「利用停止」という。)に関して他の法令の規定により特別の手続が定められているときは、この限りでない。
第六十一条第二項の規定に違反して保有されているとき、第六十三条の規定に違反して取り扱われているとき、第六十四条の規定に違反して取得されたものであるとき、又は第六十九条第一項 及び第二項の規定に違反して利用されているとき
当該保有個人情報の利用の停止 又は消去
第六十九条第一項 及び第二項 又は第七十一条第一項の規定に違反して提供されているとき
当該保有個人情報の提供の停止
代理人は、本人に代わって前項の規定による利用停止の請求(以下この節 及び第百二十七条において「利用停止請求」という。)をすることができる。
利用停止請求は、保有個人情報の開示を受けた日から九十日以内にしなければならない。
利用停止請求は、次に掲げる事項を記載した書面(第三項において「利用停止請求書」という。)を行政機関の長等に提出してしなければならない。
前項の場合において、利用停止請求をする者は、政令で定めるところにより、利用停止請求に係る保有個人情報の本人であること(前条第二項の規定による利用停止請求にあっては、利用停止請求に係る保有個人情報の本人の代理人であること)を示す書類を提示し、又は提出しなければならない。
行政機関の長等は、利用停止請求書に形式上の不備があると認めるときは、利用停止請求をした者(以下この節において「利用停止請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
行政機関の長等は、利用停止請求があった場合において、当該利用停止請求に理由があると認めるときは、当該行政機関の長等の属する行政機関等における個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な限度で、当該利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしなければならない。
ただし、当該保有個人情報の利用停止をすることにより、当該保有個人情報の利用目的に係る事務 又は事業の性質上、当該事務 又は事業の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあると認められるときは、この限りでない。
行政機関の長等は、利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をするときは、その旨の決定をし、利用停止請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
行政機関の長等は、利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしないときは、その旨の決定をし、利用停止請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
前条各項の決定(以下この節において「利用停止決定等」という。)は、利用停止請求があった日から三十日以内にしなければならない。
ただし、第九十九条第三項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
前項の規定にかかわらず、行政機関の長等は、事務処理上の困難 その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を三十日以内に限り延長することができる。
この場合において、行政機関の長等は、利用停止請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間 及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
行政機関の長等は、利用停止決定等に特に長期間を要すると認めるときは、前条の規定にかかわらず、相当の期間内に利用停止決定等をすれば足りる。
この場合において、行政機関の長等は、同条第一項に規定する期間内に、利用停止請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
この条の規定を適用する旨 及びその理由
⤏ 第四款 審査請求
行政機関の長等(地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人を除く。次項 及び次条において同じ。)に対する開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等 又は開示請求、訂正請求 若しくは利用停止請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第九条、第十七条、第二十四条、第二章第三節 及び第四節 並びに第五十条第二項の規定は、適用しない。
行政機関の長等に対する開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等 又は開示請求、訂正請求 若しくは利用停止請求に係る不作為に係る審査請求についての行政不服審査法第二章の規定の適用については、
同法第十一条第二項中
「第九条第一項の規定により指名された者(以下「審理員」という。)」とあるのは
「第四条(個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第百七条第二項の規定に基づく政令を含む。)の規定により審査請求がされた行政庁(第十四条の規定により引継ぎを受けた行政庁を含む。以下「審査庁」という。)」と、
同法第十三条第一項 及び第二項中
「審理員」とあるのは
「審査庁」と、
同法第二十五条第七項中
「あったとき、又は審理員から第四十条に規定する執行停止をすべき旨の意見書が提出されたとき」とあるのは
「あったとき」と、
同法第四十四条中
「行政不服審査会等」とあるのは
「情報公開・個人情報保護審査会(審査庁が会計検査院長である場合にあっては、別に法律で定める審査会。第五十条第一項第四号において同じ。)」と、
「受けたとき(前条第一項の規定による諮問を要しない場合(同項第二号 又は第三号に該当する場合を除く。)にあっては審理員意見書が提出されたとき、同項第二号 又は第三号に該当する場合にあっては同項第二号 又は第三号に規定する議を経たとき)」とあるのは
「受けたとき」と、
同法第五十条第一項第四号中
「審理員意見書 又は行政不服審査会等 若しくは審議会等」とあるのは
「情報公開・個人情報保護審査会」と
する。
開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等 又は開示請求、訂正請求 若しくは利用停止請求に係る不作為について審査請求があったときは、当該審査請求に対する裁決をすべき行政機関の長等は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、情報公開・個人情報保護審査会(審査請求に対する裁決をすべき行政機関の長等が会計検査院長である場合にあっては、別に法律で定める審査会)に諮問しなければならない。
裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の全部を開示することとする場合(当該保有個人情報の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)
裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の訂正をすることとする場合
裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の利用停止をすることとする場合
前項の規定により諮問をした行政機関の長等は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
審査請求人 及び参加人(行政不服審査法第十三条第四項に規定する参加人をいう。以下この項 及び第百七条第一項第二号において同じ。)
開示請求者、訂正請求者 又は利用停止請求者(これらの者が審査請求人 又は参加人である場合を除く。)
当該審査請求に係る保有個人情報の開示について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人 又は参加人である場合を除く。)
前二項の規定は、地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人について準用する。
この場合において、
第一項中
「情報公開・個人情報保護審査会(審査請求に対する裁決をすべき行政機関の長等が会計検査院長である場合にあっては、別に法律で定める審査会)」とあるのは、
「行政不服審査法第八十一条第一項 又は第二項の機関」と
読み替えるものとする。
地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人に対する開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等 又は開示請求、訂正請求 若しくは利用停止請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法第九条第一項から第三項まで、第十七条、第四十条、第四十二条、第二章第四節 及び第五十条第二項の規定は、適用しない。
地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人に対する開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等 又は開示請求、訂正請求 若しくは利用停止請求に係る不作為に係る審査請求についての次の表の上欄に掲げる行政不服審査法の規定の適用については、これらの規定中 同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第九条第四項 | 前項に規定する場合において、審査庁 | 第四条 又は個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第百七条第二項の規定に基づく条例の規定により審査請求がされた行政庁(第十四条の規定により引継ぎを受けた行政庁を含む。以下「審査庁」という。) |
前項において 読み替えて適用する第三十一条第一項 | 同法第百六条第二項において 読み替えて適用する第三十一条第一項 | |
前項において 読み替えて適用する第三十四条 | 同法第百六条第二項において 読み替えて適用する第三十四条 | |
前項において 読み替えて適用する第三十六条 | 同法第百六条第二項において 読み替えて適用する第三十六条 | |
第十一条第二項 | 第九条第一項の規定により指名された者(以下「審理員」という。) | 審査庁 |
第十三条第一項 及び第二項、第二十八条、第三十条、第三十一条、第三十二条第三項、第三十三条から 第三十七条まで、第三十八条第一項から 第三項まで 及び第五項、第三十九条 並びに第四十一条第一項 及び第二項 | 審理員 | 審査庁 |
第二十五条第七項 | 執行停止の申立てがあったとき、又は審理員から 第四十条に規定する執行停止をすべき旨の意見書が提出されたとき | 執行停止の申立てがあったとき |
第二十九条第一項 | 審理員は、審査庁から 指名されたときは、直ちに | 審査庁は、審査請求がされたときは、第二十四条の規定により当該審査請求を却下する場合を除き、速やかに |
第二十九条第二項 | 審理員は | 審査庁は、審査庁が処分庁等以外である場合にあっては |
提出を求める | 提出を求め、審査庁が処分庁等である場合にあっては、相当の期間内に、弁明書を作成する | |
第二十九条第五項 | 審理員は | 審査庁は、第二項の規定により |
提出があったとき | 提出があったとき、又は弁明書を作成したとき | |
第三十条第三項 | 参加人 及び処分庁等 | 参加人 及び処分庁等(処分庁等が審査庁である場合にあっては、参加人) |
審査請求人 及び処分庁等 | 審査請求人 及び処分庁等(処分庁等が審査庁である場合にあっては、審査請求人) | |
第三十一条第二項 | 審理関係人 | 審理関係人(処分庁等が審査庁である場合にあっては、審査請求人 及び参加人。以下 この節 及び第五十条第一項第三号において同じ。) |
第四十一条第三項 | 審理員が | 審査庁が |
終結した旨 並びに次条第一項に規定する審理員意見書 及び事件記録(審査請求書、弁明書 その他審査請求に係る事件に関する書類 その他の物件のうち 政令で定めるものをいう。同条第二項 及び第四十三条第二項において同じ。)を審査庁に提出する予定時期を通知するものとする。当該予定時期を変更したときも、同様とする | 終結した旨を通知するものとする | |
第四十四条 | 行政不服審査会等 | 第八十一条第一項 又は第二項の機関 |
受けたとき(前条第一項の規定による諮問を要しない場合(同項第二号 又は第三号に該当する場合を除く。)にあっては審理員意見書が提出されたとき、同項第二号 又は第三号に該当する場合にあっては同項第二号 又は第三号に規定する議を経たとき) | 受けたとき | |
第五十条第一項第四号 | 審理員意見書 又は行政不服審査会等 若しくは審議会等 | 第八十一条第一項 又は第二項の機関 |
第八十一条第三項において準用する 第七十四条 | 第四十三条第一項の規定により審査会に諮問をした審査庁 | 審査庁 |
第八十六条第三項の規定は、次の各号のいずれかに該当する裁決をする場合について準用する。
審査請求に係る開示決定等(開示請求に係る保有個人情報の全部を開示する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る保有個人情報を開示する旨の裁決(第三者である参加人が当該第三者に関する情報の開示に反対の意思を表示している場合に限る。)
開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等 又は開示請求、訂正請求 若しくは利用停止請求に係る不作為についての審査請求については、政令(地方公共団体の機関 又は地方独立行政法人にあっては、条例)で定めるところにより、行政不服審査法第四条の規定の特例を設けることができる。
⤏ 第五款 条例との関係<
この節の規定は、地方公共団体が、保有個人情報の開示、訂正 及び利用停止の手続 並びに審査請求の手続に関する事項について、この節の規定に反しない限り、条例で必要な規定を定めることを妨げるものではない。
第五節 行政機関等匿名加工情報の提供等
行政機関の長等は、この節の規定に従い、行政機関等匿名加工情報(行政機関等匿名加工情報ファイルを構成するものに限る。以下この節において同じ。)を作成することができる。
行政機関の長等は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、行政機関等匿名加工情報を提供してはならない。
法令に基づく場合(この節の規定に従う場合を含む。)
保有個人情報を利用目的のために第三者に提供することができる場合において、当該保有個人情報を加工して作成した行政機関等匿名加工情報を当該第三者に提供するとき。
第六十九条の規定にかかわらず、行政機関の長等は、法令に基づく場合を除き、利用目的以外の目的のために削除情報(保有個人情報に該当するものに限る。)を自ら利用し、又は提供してはならない。
前項の「削除情報」とは、行政機関等匿名加工情報の作成に用いた保有個人情報から削除した記述等 及び個人識別符号をいう。
行政機関の長等は、当該行政機関の長等の属する行政機関等が保有している個人情報ファイルが第六十条第三項各号のいずれにも該当すると認めるときは、当該個人情報ファイルについては、個人情報ファイル簿に次に掲げる事項を記載しなければならない。
この場合における当該個人情報ファイルについての第七十五条第一項の規定の適用については、
同項中
「第十号」とあるのは、
「第十号 並びに第百十条各号」と
する。
第百十二条第一項の提案の募集をする個人情報ファイルである旨
第百十二条第一項の提案を受ける組織の名称 及び所在地
行政機関の長等は、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、定期的に、当該行政機関の長等の属する行政機関等が保有している個人情報ファイル(個人情報ファイル簿に前条第一号に掲げる事項の記載があるものに限る。以下この節において同じ。)について、次条第一項の提案を募集するものとする。
前条の規定による募集に応じて個人情報ファイルを構成する保有個人情報を加工して作成する行政機関等匿名加工情報をその事業の用に供しようとする者は、行政機関の長等に対し、当該事業に関する提案をすることができる。
前項の提案は、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した書面を行政機関の長等に提出してしなければならない。
提案をする者の氏名 又は名称 及び住所 又は居所 並びに法人 その他の団体にあっては、その代表者の氏名
前号に掲げるもののほか、提案に係る行政機関等匿名加工情報の作成に用いる第百十六条第一項の規定による加工の方法を特定するに足りる事項
提案に係る行政機関等匿名加工情報の利用の目的 及び方法 その他当該行政機関等匿名加工情報がその用に供される事業の内容
提案に係る行政機関等匿名加工情報を前号の事業の用に供しようとする期間
提案に係る行政機関等匿名加工情報の漏えいの防止 その他当該行政機関等匿名加工情報の適切な管理のために講ずる措置
前各号に掲げるもののほか、個人情報保護委員会規則で定める事項
前項の書面には、次に掲げる書面 その他個人情報保護委員会規則で定める書類を添付しなければならない。
第一項の提案をする者が次条各号のいずれにも該当しないことを誓約する書面
前項第五号の事業が新たな産業の創出 又は活力ある経済社会 若しくは豊かな国民生活の実現に資するものであることを明らかにする書面
次の各号のいずれかに該当する者は、前条第一項の提案をすることができない。
心身の故障により前条第一項の提案に係る行政機関等匿名加工情報をその用に供して行う事業を適正に行うことができない者として個人情報保護委員会規則で定めるもの
禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定により刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者
第百二十条の規定により行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を解除され、その解除の日から起算して二年を経過しない者
法人 その他の団体であって、その役員のうちに前各号のいずれかに該当する者があるもの
行政機関の長等は、第百十二条第一項の提案があったときは、当該提案が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
第百十二条第一項の提案をした者が前条各号のいずれにも該当しないこと。
第百十二条第二項第三号の提案に係る行政機関等匿名加工情報の本人の数が、行政機関等匿名加工情報の効果的な活用の観点からみて個人情報保護委員会規則で定める数以上であり、かつ、提案に係る個人情報ファイルを構成する保有個人情報の本人の数以下であること。
第百十二条第二項第三号 及び第四号に掲げる事項により特定される加工の方法が第百十六条第一項の基準に適合するものであること。
第百十二条第二項第五号の事業が新たな産業の創出 又は活力ある経済社会 若しくは豊かな国民生活の実現に資するものであること。
第百十二条第二項第六号の期間が行政機関等匿名加工情報の効果的な活用の観点からみて個人情報保護委員会規則で定める期間を超えないものであること。
第百十二条第二項第五号の提案に係る行政機関等匿名加工情報の利用の目的 及び方法 並びに同項第七号の措置が当該行政機関等匿名加工情報の本人の権利利益を保護するために適切なものであること。
前各号に掲げるもののほか、個人情報保護委員会規則で定める基準に適合するものであること。
行政機関の長等は、前項の規定により審査した結果、第百十二条第一項の提案が前項各号に掲げる基準のいずれにも適合すると認めるときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該提案をした者に対し、次に掲げる事項を通知するものとする。
次条の規定により行政機関の長等との間で行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を締結することができる旨
前号に掲げるもののほか、個人情報保護委員会規則で定める事項
行政機関の長等は、第一項の規定により審査した結果、第百十二条第一項の提案が第一項各号に掲げる基準のいずれかに適合しないと認めるときは、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、当該提案をした者に対し、理由を付して、その旨を通知するものとする。
前条第二項の規定による通知を受けた者は、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、行政機関の長等との間で、行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を締結することができる。
行政機関の長等は、行政機関等匿名加工情報を作成するときは、特定の個人を識別することができないように 及びその作成に用いる保有個人情報を復元することができないようにするために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に従い、当該保有個人情報を加工しなければならない。
前項の規定は、行政機関等から行政機関等匿名加工情報の作成の委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合について準用する。
行政機関の長等は、行政機関等匿名加工情報を作成したときは、当該行政機関等匿名加工情報の作成に用いた保有個人情報を含む個人情報ファイルについては、個人情報ファイル簿に次に掲げる事項を記載しなければならない。
この場合における当該個人情報ファイルについての第百十条の規定により読み替えて適用する第七十五条第一項の規定の適用については、
同項中
「並びに第百十条各号」とあるのは、
「、第百十条各号 並びに第百十七条各号」と
する。
次条第一項の提案を受ける組織の名称 及び所在地
次条第一項の提案をすることができる期間
前条の規定により個人情報ファイル簿に同条第一号に掲げる事項が記載された行政機関等匿名加工情報をその事業の用に供しようとする者は、行政機関の長等に対し、当該事業に関する提案をすることができる。
当該行政機関等匿名加工情報について第百十五条の規定により行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を締結した者が、当該行政機関等匿名加工情報をその用に供する事業を変更しようとするときも、同様とする。
第百十二条第二項 及び第三項 並びに第百十三条から第百十五条までの規定は、前項の提案について準用する。
この場合において、
第百十二条第二項中
「次に」とあるのは
「第一号 及び第四号から第八号までに」と、
同項第四号中
「前号に掲げるもののほか、提案」とあるのは
「提案」と、
「の作成に用いる第百十六条第一項の規定による加工の方法を特定する」とあるのは
「を特定する」と、
同項第八号中
「前各号」とあるのは
「第一号 及び第四号から前号まで」と、
第百十四条第一項中
「次に」とあるのは
「第一号 及び第四号から第七号までに」と、
同項第七号中
「前各号」とあるのは
「第一号 及び前三号」と、
同条第二項中
「前項各号」とあるのは
「前項第一号 及び第四号から第七号まで」と、
同条第三項中
「第一項各号」とあるのは
「第一項第一号 及び第四号から第七号まで」と
読み替えるものとする。
第百十五条の規定により行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を行政機関の長と締結する者は、政令で定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。
前条第二項において準用する第百十五条の規定により行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を行政機関の長と締結する者は、政令で定めるところにより、前項の政令で定める額を参酌して政令で定める額の手数料を納めなければならない。
第百十五条の規定により行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を地方公共団体の機関と締結する者は、条例で定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額を標準として条例で定める額の手数料を納めなければならない。
前条第二項において準用する第百十五条の規定により行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を地方公共団体の機関と締結する者は、条例で定めるところにより、前項の政令で定める額を参酌して政令で定める額を標準として条例で定める額の手数料を納めなければならない。
第百十五条の規定(前条第二項において準用する場合を含む。第八項 及び次条において同じ。)により行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を独立行政法人等と締結する者は、独立行政法人等の定めるところにより、利用料を納めなければならない。
前項の利用料の額は、実費を勘案して合理的であると認められる範囲内において、独立行政法人等が定める。
独立行政法人等は、前二項の規定による定めを一般の閲覧に供しなければならない。
第百十五条の規定により行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を地方独立行政法人と締結する者は、地方独立行政法人の定めるところにより、手数料を納めなければならない。
前項の手数料の額は、実費を勘案し、かつ、第三項 又は第四項の条例で定める手数料の額を参酌して、地方独立行政法人が定める。
地方独立行政法人は、前二項の規定による定めを一般の閲覧に供しなければならない。
行政機関の長等は、第百十五条の規定により行政機関等匿名加工情報の利用に関する契約を締結した者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該契約を解除することができる。
第百十三条各号(第百十八条第二項において準用する場合を含む。)のいずれかに該当することとなったとき。
当該契約において定められた事項について重大な違反があったとき。
行政機関の長等は、行政機関等匿名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、当該行政機関等匿名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、当該行政機関等匿名加工情報を他の情報と照合してはならない。
行政機関の長等は、行政機関等匿名加工情報、第百九条第四項に規定する削除情報 及び第百十六条第一項の規定により行った加工の方法に関する情報(以下この条 及び次条において「行政機関等匿名加工情報等」という。)の漏えいを防止するために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に従い、行政機関等匿名加工情報等の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
前二項の規定は、行政機関等から行政機関等匿名加工情報等の取扱いの委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合について準用する。
行政機関等匿名加工情報等の取扱いに従事する行政機関等の職員 若しくは職員であった者、前条第三項の委託を受けた業務に従事している者 若しくは従事していた者 又は行政機関等において行政機関等匿名加工情報等の取扱いに従事している派遣労働者 若しくは従事していた派遣労働者は、その業務に関して知り得た行政機関等匿名加工情報等の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に利用してはならない。
行政機関等は、匿名加工情報(行政機関等匿名加工情報を除く。以下この条において同じ。)を第三者に提供するときは、法令に基づく場合を除き、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、あらかじめ、第三者に提供される匿名加工情報に含まれる個人に関する情報の項目 及びその提供の方法について公表するとともに、当該第三者に対して、当該提供に係る情報が匿名加工情報である旨を明示しなければならない。
行政機関等は、匿名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、当該匿名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、当該個人情報から削除された記述等 若しくは個人識別符号 若しくは第四十三条第一項の規定により行われた加工の方法に関する情報を取得し、又は当該匿名加工情報を他の情報と照合してはならない。
行政機関等は、匿名加工情報の漏えいを防止するために必要なものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に従い、匿名加工情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
前二項の規定は、行政機関等から匿名加工情報の取扱いの委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合について準用する。
第六節 雑則
第四節の規定は、刑事事件 若しくは少年の保護事件に係る裁判、検察官、検察事務官 若しくは司法警察職員が行う処分、刑 若しくは保護処分の執行、更生緊急保護 又は恩赦に係る保有個人情報(当該裁判、処分 若しくは執行を受けた者、更生緊急保護の申出をした者 又は恩赦の上申があった者に係るものに限る。)については、適用しない。
保有個人情報(行政機関情報公開法第五条、独立行政法人等情報公開法第五条 又は情報公開条例に規定する不開示情報を専ら記録する行政文書等に記録されているものに限る。)のうち、まだ分類 その他の整理が行われていないもので、同一の利用目的に係るものが著しく大量にあるためその中から特定の保有個人情報を検索することが著しく困難であるものは、第四節(第四款を除く。)の規定の適用については、行政機関等に保有されていないものとみなす。
第五十八条第二項各号に掲げる者が行う当該各号に定める業務における個人情報、仮名加工情報 又は個人関連情報の取扱いについては、この章(第一節、第六十六条第二項(第四号 及び第五号(同項第四号に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)において準用する同条第一項、第七十五条、前二節、前条第二項 及び第百二十七条を除く。)の規定、第百七十六条 及び第百八十条の規定(これらの規定のうち第六十六条第二項第四号 及び第五号(同項第四号に係る部分に限る。)に定める業務に係る部分を除く。)並びに第百八十一条の規定は、適用しない。
第五十八条第一項各号に掲げる者による個人情報 又は匿名加工情報の取扱いについては、同項第一号に掲げる者を独立行政法人等と、同項第二号に掲げる者を地方独立行政法人と、それぞれみなして、第一節、第七十五条、前二節、前条第二項、第百二十七条 及び次章から第八章まで(第百七十六条、第百八十条 及び第百八十一条を除く。)の規定を適用する。
第五十八条第一項各号 及び第二項各号に掲げる者(同項各号に定める業務を行う場合に限る。)についての第九十八条の規定の適用については、
同条第一項第一号中
「第六十一条第二項の規定に違反して保有されているとき、第六十三条の規定に違反して取り扱われているとき、第六十四条の規定に違反して取得されたものであるとき、又は第六十九条第一項 及び第二項の規定に違反して利用されているとき」とあるのは
「第十八条 若しくは第十九条の規定に違反して取り扱われているとき、又は第二十条の規定に違反して取得されたものであるとき」と、
同項第二号中
「第六十九条第一項 及び第二項 又は第七十一条第一項」とあるのは
「第二十七条第一項 又は第二十八条」と
する。
行政機関の長は、政令(内閣の所轄の下に置かれる機関 及び会計検査院にあっては、当該機関の命令)で定めるところにより、第二節から前節まで(第七十四条 及び第四節第四款を除く。)に定める権限 又は事務を当該行政機関の職員に委任することができる。
行政機関の長等は、開示請求、訂正請求 若しくは利用停止請求 又は第百十二条第一項 若しくは第百十八条第一項の提案(以下この条において「開示請求等」という。)をしようとする者がそれぞれ容易かつ的確に開示請求等をすることができるよう、当該行政機関の長等の属する行政機関等が保有する保有個人情報の特定 又は当該提案に資する情報の提供 その他開示請求等をしようとする者の利便を考慮した適切な措置を講ずるものとする。
行政機関の長等は、行政機関等における個人情報、仮名加工情報 又は匿名加工情報の取扱いに関する苦情の適切かつ迅速な処理に努めなければならない。
地方公共団体の機関は、条例で定めるところにより、第三章第三節の施策を講ずる場合 その他の場合において、個人情報の適正な取扱いを確保するため専門的な知見に基づく意見を聴くことが特に必要であると認めるときは、審議会 その他の合議制の機関に諮問することができる。
第六章 個人情報保護委員会
第一節 設置等
内閣府設置法第四十九条第三項の規定に基づいて、個人情報保護委員会(以下「委員会」という。)を置く。
委員会は、行政機関等の事務 及び事業の適正かつ円滑な運営を図り、並びに個人情報の適正かつ効果的な活用が新たな産業の創出 並びに活力ある経済社会 及び豊かな国民生活の実現に資するものであること その他の個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護するため、個人情報の適正な取扱いの確保を図ること(個人番号利用事務等実施者(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号。以下「番号利用法」という。)第十二条に規定する個人番号利用事務等実施者をいう。)に対する指導 及び助言 その他の措置を講ずることを含む。)を任務とする。
委員会は、前条の任務を達成するため、次に掲げる事務をつかさどる。
個人情報取扱事業者における個人情報の取扱い、個人情報取扱事業者 及び仮名加工情報取扱事業者における仮名加工情報の取扱い、個人情報取扱事業者 及び匿名加工情報取扱事業者における匿名加工情報の取扱い並びに個人関連情報取扱事業者における個人関連情報の取扱いに関する監督、行政機関等における個人情報、仮名加工情報、匿名加工情報 及び個人関連情報の取扱いに関する監視 並びに個人情報、仮名加工情報 及び匿名加工情報の取扱いに関する苦情の申出についての必要なあっせん 及びその処理を行う事業者への協力に関すること(第四号に掲げるものを除く。)。
特定個人情報(番号利用法第二条第八項に規定する特定個人情報をいう。)の取扱いに関する監視 又は監督 並びに苦情の申出についての必要なあっせん 及びその処理を行う事業者への協力に関すること。
特定個人情報保護評価(番号利用法第二十七条第一項に規定する特定個人情報保護評価をいう。)に関すること。
前各号に掲げる事務を行うために必要な調査 及び研究に関すること。
前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づき委員会に属させられた事務
委員会は、委員長 及び委員八人をもって組織する。
委員のうち四人は、非常勤とする。
委員長 及び委員は、人格が高潔で識見の高い者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。
委員長 及び委員には、個人情報の保護 及び適正かつ効果的な活用に関する学識経験のある者、消費者の保護に関して十分な知識と経験を有する者、情報処理技術に関する学識経験のある者、行政分野に関する学識経験のある者、民間企業の実務に関して十分な知識と経験を有する者 並びに連合組織(地方自治法第二百六十三条の三第一項の連合組織で同項の規定による届出をしたものをいう。)の推薦する者が含まれるものとする。
委員長 及び委員の任期は、五年とする。
ただし、補欠の委員長 又は委員の任期は、前任者の残任期間とする。
委員長 及び委員の任期が満了したときは、当該委員長 及び委員は、後任者が任命されるまで引き続きその職務を行うものとする。
委員長 又は委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会 又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前条第三項の規定にかかわらず、同項に定める資格を有する者のうちから、委員長 又は委員を任命することができる。
前項の場合においては、任命後最初の国会において両議院の事後の承認を得なければならない。
この場合において、両議院の事後の承認が得られないときは、内閣総理大臣は、直ちに、その委員長 又は委員を罷免しなければならない。
委員長 及び委員は、次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、在任中、その意に反して罷免されることがない。
禁錮以上の刑に処せられたとき。
委員会により、心身の故障のため職務を執行することができないと認められたとき、又は職務上の義務違反 その他委員長 若しくは委員たるに適しない非行があると認められたとき。
内閣総理大臣は、委員長 又は委員が前条各号のいずれかに該当するときは、その委員長 又は委員を罷免しなければならない。
委員会は、あらかじめ常勤の委員のうちから、委員長に事故がある場合に委員長を代理する者を定めておかなければならない。
委員会は、委員長 及び四人以上の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。
委員会の議事は、出席者の過半数でこれを決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。
第百三十六条第四号の規定による認定をするには、前項の規定にかかわらず、本人を除く全員の一致がなければならない。
委員長に事故がある場合の第二項の規定の適用については、前条第二項に規定する委員長を代理する者は、委員長とみなす。
専門委員は、当該専門の事項に関する調査が終了したときは、解任されるものとする。
委員長 及び委員は、在任中、政党 その他の政治団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。
委員長 及び常勤の委員は、在任中、内閣総理大臣の許可のある場合を除くほか、報酬を得て他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行ってはならない。
委員長、委員、専門委員 及び事務局の職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
その職務を退いた後も、同様とする。
委員会は、その所掌事務について、法律 若しくは政令を実施するため、又は法律 若しくは政令の特別の委任に基づいて、個人情報保護委員会規則を制定することができる。
第二節 監督及び監視
⤏ 第一款 個人情報取扱事業者等の監督
委員会は、第四章(第五節を除く。次条 及び第百五十一条において同じ。)の規定の施行に必要な限度において、個人情報取扱事業者、仮名加工情報取扱事業者、匿名加工情報取扱事業者 又は個人関連情報取扱事業者(以下この款において「個人情報取扱事業者等」という。)その他の関係者に対し、個人情報、仮名加工情報、匿名加工情報 又は個人関連情報(以下この款 及び第三款において「個人情報等」という。)の取扱いに関し、必要な報告 若しくは資料の提出を求め、又はその職員に、当該個人情報取扱事業者等 その他の関係者の事務所 その他必要な場所に立ち入らせ、個人情報等の取扱いに関し質問させ、若しくは帳簿書類 その他の物件を検査させることができる。
前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。
第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
委員会は、第四章の規定の施行に必要な限度において、個人情報取扱事業者等に対し、個人情報等の取扱いに関し必要な指導 及び助言をすることができる。
委員会は、個人情報取扱事業者が第十八条から第二十条まで、第二十一条(第一項、第三項 及び第四項の規定を第四十一条第四項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)、第二十三条から第二十六条まで、第二十七条(第四項を除き、第五項 及び第六項の規定を第四十一条第六項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)、第二十八条、第二十九条(第一項ただし書の規定を第四十一条第六項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)、第三十条(第二項を除き、第一項ただし書の規定を第四十一条第六項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)、第三十二条、第三十三条(第一項(第五項において準用する場合を含む。)を除く。)、第三十四条第二項 若しくは第三項、第三十五条(第一項、第三項 及び第五項を除く。)、第三十八条第二項、第四十一条(第四項 及び第五項を除く。)若しくは第四十三条(第六項を除く。)の規定に違反した場合、個人関連情報取扱事業者が第三十一条第一項、同条第二項において読み替えて準用する第二十八条第三項 若しくは第三十一条第三項において読み替えて準用する第三十条第三項 若しくは第四項の規定に違反した場合、仮名加工情報取扱事業者が第四十二条第一項、同条第二項において読み替えて準用する第二十七条第五項 若しくは第六項 若しくは第四十二条第三項において読み替えて準用する第二十三条から第二十五条まで 若しくは第四十一条第七項 若しくは第八項の規定に違反した場合 又は匿名加工情報取扱事業者が第四十四条 若しくは第四十五条の規定に違反した場合において個人の権利利益を保護するため必要があると認めるときは、当該個人情報取扱事業者等に対し、当該違反行為の中止 その他違反を是正するために必要な措置をとるべき旨を勧告することができる。
委員会は、前項の規定による勧告を受けた個人情報取扱事業者等が正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかった場合において個人の重大な権利利益の侵害が切迫していると認めるときは、当該個人情報取扱事業者等に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
委員会は、前二項の規定にかかわらず、個人情報取扱事業者が第十八条から第二十条まで、第二十三条から第二十六条まで、第二十七条第一項、第二十八条第一項 若しくは第三項、第四十一条第一項から第三項まで 若しくは第六項から第八項まで 若しくは第四十三条第一項、第二項 若しくは第五項の規定に違反した場合、個人関連情報取扱事業者が第三十一条第一項 若しくは同条第二項において読み替えて準用する第二十八条第三項の規定に違反した場合、仮名加工情報取扱事業者が第四十二条第一項 若しくは同条第三項において読み替えて準用する第二十三条から第二十五条まで 若しくは第四十一条第七項 若しくは第八項の規定に違反した場合 又は匿名加工情報取扱事業者が第四十五条の規定に違反した場合において個人の重大な権利利益を害する事実があるため緊急に措置をとる必要があると認めるときは、当該個人情報取扱事業者等に対し、当該違反行為の中止 その他違反を是正するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
委員会は、前二項の規定による命令をした場合において、その命令を受けた個人情報取扱事業者等がその命令に違反したときは、その旨を公表することができる。
委員会は、前三条の規定により個人情報取扱事業者等に対し報告 若しくは資料の提出の要求、立入検査、指導、助言、勧告 又は命令を行うに当たっては、表現の自由、学問の自由、信教の自由 及び政治活動の自由を妨げてはならない。
前項の規定の趣旨に照らし、委員会は、個人情報取扱事業者等が第五十七条第一項各号に掲げる者(それぞれ当該各号に定める目的で個人情報等を取り扱う場合に限る。)に対して個人情報等を提供する行為については、その権限を行使しないものとする。
委員会は、緊急かつ重点的に個人情報等の適正な取扱いの確保を図る必要があること その他の政令で定める事情があるため、個人情報取扱事業者等に対し、第百四十八条第一項の規定による勧告 又は同条第二項 若しくは第三項の規定による命令を効果的に行う上で必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、第二十六条第一項、第百四十六条第一項、第百六十二条において読み替えて準用する民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第九十九条、第百一条、第百三条、第百五条、第百六条、第百八条 及び第百九条、第百六十三条 並びに第百六十四条の規定による権限を事業所管大臣に委任することができる。
事業所管大臣は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、政令で定めるところにより、その結果について委員会に報告するものとする。
事業所管大臣は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限 及び前項の規定による権限について、その全部 又は一部を内閣府設置法第四十三条の地方支分部局 その他の政令で定める部局 又は機関の長に委任することができる。
内閣総理大臣は、第一項の規定により委任された権限 及び第二項の規定による権限(金融庁の所掌に係るものに限り、政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限について、その一部を証券取引等監視委員会に委任することができる。
金融庁長官は、政令で定めるところにより、第四項の規定により委任された権限(前項の規定により証券取引等監視委員会に委任されたものを除く。)の一部を財務局長 又は財務支局長に委任することができる。
証券取引等監視委員会は、政令で定めるところにより、第五項の規定により委任された権限の一部を財務局長 又は財務支局長に委任することができる。
前項の規定により財務局長 又は財務支局長に委任された権限に係る事務に関しては、証券取引等監視委員会が財務局長 又は財務支局長を指揮監督する。
第五項の場合において、証券取引等監視委員会が行う報告 又は資料の提出の要求(第七項の規定により財務局長 又は財務支局長が行う場合を含む。)についての審査請求は、証券取引等監視委員会に対してのみ行うことができる。
事業所管大臣は、個人情報取扱事業者等に第四章の規定に違反する行為があると認めるとき その他個人情報取扱事業者等による個人情報等の適正な取扱いを確保するために必要があると認めるときは、委員会に対し、この法律の規定に従い適当な措置をとるべきことを求めることができる。
この款の規定における事業所管大臣は、次のとおりとする。
個人情報取扱事業者等が行う個人情報等の取扱いのうち雇用管理に関するものについては、厚生労働大臣(船員の雇用管理に関するものについては、国土交通大臣)及び当該個人情報取扱事業者等が行う事業を所管する大臣、国家公安委員会 又はカジノ管理委員会(次号において「大臣等」という。)
個人情報取扱事業者等が行う個人情報等の取扱いのうち前号に掲げるもの以外のものについては、当該個人情報取扱事業者等が行う事業を所管する大臣等
⤏ 第二款 認定個人情報保護団体の監督
委員会は、第四章第五節の規定の施行に必要な限度において、認定個人情報保護団体に対し、認定業務に関し報告をさせることができる。
委員会は、第四章第五節の規定の施行に必要な限度において、認定個人情報保護団体に対し、認定業務の実施の方法の改善、個人情報保護指針の変更 その他の必要な措置をとるべき旨を命ずることができる。
委員会は、認定個人情報保護団体が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消すことができる。
第四十八条第一号 又は第三号に該当するに至ったとき。
第四十九条各号のいずれかに適合しなくなったとき。
第五十五条の規定に違反したとき。
前条の命令に従わないとき。
不正の手段により第四十七条第一項の認定 又は第五十条第一項の変更の認定を受けたとき。
委員会は、前項の規定により認定を取り消したときは、その旨を公示しなければならない。
⤏ 第三款 行政機関等の監視
委員会は、前章の規定の円滑な運用を確保するため必要があると認めるときは、行政機関の長等(会計検査院長を除く。以下この款において同じ。)に対し、行政機関等における個人情報等の取扱いに関する事務の実施状況について、資料の提出 及び説明を求め、又はその職員に実地調査をさせることができる。
委員会は、前章の規定の円滑な運用を確保するため必要があると認めるときは、行政機関の長等に対し、行政機関等における個人情報等の取扱いについて、必要な指導 及び助言をすることができる。
委員会は、前章の規定の円滑な運用を確保するため必要があると認めるときは、行政機関の長等に対し、行政機関等における個人情報等の取扱いについて勧告をすることができる。
委員会は、前条の規定により行政機関の長等に対し勧告をしたときは、当該行政機関の長等に対し、その勧告に基づいてとった措置について報告を求めることができる。
第百四十九条第一項の規定の趣旨に照らし、委員会は、行政機関の長等が第五十七条第一項各号に掲げる者(それぞれ当該各号に定める目的で個人情報等を取り扱う場合に限る。)に対して個人情報等を提供する行為については、その権限を行使しないものとする。
第三節 送達
第百四十六条第一項の規定による報告 若しくは資料の提出の要求、第百四十八条第一項の規定による勧告 若しくは同条第二項 若しくは第三項の規定による命令、第百五十三条の規定による報告の徴収、第百五十四条の規定による命令 又は第百五十五条第一項の規定による取消しは、個人情報保護委員会規則で定める書類を送達して行う。
第百四十八条第二項 若しくは第三項 若しくは第百五十四条の規定による命令 又は第百五十五条第一項の規定による取消しに係る行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十五条第一項 又は第三十条の通知は、同法第十五条第一項 及び第二項 又は第三十条の書類を送達して行う。
この場合において、同法第十五条第三項(同法第三十一条において読み替えて準用する場合を含む。)の規定は、適用しない。
前条の規定による送達については、民事訴訟法第九十九条、第百一条、第百三条、第百五条、第百六条、第百八条 及び第百九条の規定を準用する。
この場合において、
同法第九十九条第一項中
「執行官」とあるのは
「個人情報保護委員会の職員」と、
同法第百八条中
「裁判長」とあり、
及び同法第百九条中
「裁判所」とあるのは
「個人情報保護委員会」と
読み替えるものとする。
外国(本邦の域外にある国 又は地域をいう。以下同じ。)においてすべき送達について、前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百八条の規定によることができず、又はこれによっても送達をすることができないと認めるべき場合
前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過しても その送達を証する書面の送付がない場合
公示送達は、送達をすべき書類を送達を受けるべき者にいつでも交付すべき旨を委員会の掲示場に掲示することにより行う。
公示送達は、前項の規定による掲示を始めた日から二週間を経過することによって、その効力を生ずる。
外国においてすべき送達についてした公示送達にあっては、前項の期間は、六週間とする。
委員会の職員が、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第三条第九号に規定する処分通知等であって第百六十一条の規定により書類を送達して行うこととしているものに関する事務を、同法第七条第一項の規定により同法第六条第一項に規定する電子情報処理組織を使用して行ったときは、第百六十二条において読み替えて準用する民事訴訟法第百九条の規定による送達に関する事項を記載した書面の作成 及び提出に代えて、当該事項を当該電子情報処理組織を使用して委員会の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。)に備えられたファイルに記録しなければならない。
第四節 雑則
委員会は、行政機関の長等に対し、この法律の施行の状況について報告を求めることができる。
委員会は、毎年度、前項の報告を取りまとめ、その概要を公表するものとする。
委員会は、前項の規定による求めがあったときは、必要な情報の提供 又は技術的な助言を行うものとする。
地方公共団体の長は、この法律の規定に基づき個人情報の保護に関する条例を定めたときは、遅滞なく、個人情報保護委員会規則で定めるところにより、その旨 及びその内容を委員会に届け出なければならない。
委員会は、前項の規定による届出があったときは、当該届出に係る事項をインターネットの利用 その他適切な方法により公表しなければならない。
前二項の規定は、第一項の規定による届出に係る事項の変更について準用する。
委員会は、毎年、内閣総理大臣を経由して国会に対し所掌事務の処理状況を報告するとともに、その概要を公表しなければならない。
委員会は、この法律の円滑な運用を確保するため、総合的な案内所を整備するものとする。
この法律に規定する委員会の権限 及び第百五十条第一項 又は第四項の規定により事業所管大臣 又は金融庁長官に委任された権限に属する事務は、政令で定めるところにより、地方公共団体の長 その他の執行機関が行うこととすることができる。
第七章 雑則
この法律は、個人情報取扱事業者、仮名加工情報取扱事業者、匿名加工情報取扱事業者 又は個人関連情報取扱事業者が、国内にある者に対する物品 又は役務の提供に関連して、国内にある者を本人とする個人情報、当該個人情報として取得されることとなる個人関連情報 又は当該個人情報を用いて作成された仮名加工情報 若しくは匿名加工情報を、外国において取り扱う場合についても、適用する。
委員会は、この法律に相当する外国の法令を執行する外国の当局(以下この条において「外国執行当局」という。)に対し、その職務(この法律に規定する委員会の職務に相当するものに限る。次項において同じ。)の遂行に資すると認める情報の提供を行うことができる。
前項の規定による情報の提供については、当該情報が当該外国執行当局の職務の遂行以外に使用されず、かつ、次項の規定による同意がなければ外国の刑事事件の捜査(その対象たる犯罪事実が特定された後のものに限る。)又は審判(同項において「捜査等」という。)に使用されないよう適切な措置がとられなければならない。
委員会は、外国執行当局からの要請があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、第一項の規定により提供した情報を当該要請に係る外国の刑事事件の捜査等に使用することについて同意をすることができる。
当該要請に係る刑事事件の捜査等の対象とされている犯罪が政治犯罪であるとき、又は当該要請が政治犯罪について捜査等を行う目的で行われたものと認められるとき。
当該要請に係る刑事事件の捜査等の対象とされている犯罪に係る行為が日本国内において行われたとした場合において、その行為が日本国の法令によれば罪に当たるものでないとき。
委員会は、前項の同意をする場合においては、あらかじめ、同項第一号 及び第二号に該当しないことについて法務大臣の確認を、同項第三号に該当しないことについて外務大臣の確認を、それぞれ受けなければならない。
この法律の施行に当たっては、我が国が締結した条約 その他の国際約束の誠実な履行を妨げることがないよう留意するとともに、確立された国際法規を遵守しなければならない。
内閣総理大臣 及びこの法律の施行に関係する行政機関の長(会計検査院長を除く。)は、相互に緊密に連絡し、及び協力しなければならない。
この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な事項は、政令で定める。
第八章 罰則
行政機関等の職員 若しくは職員であった者、第六十六条第二項各号に定める業務 若しくは第七十三条第五項 若しくは第百二十一条第三項の委託を受けた業務に従事している者 若しくは従事していた者 又は行政機関等において個人情報、仮名加工情報 若しくは匿名加工情報の取扱いに従事している派遣労働者 若しくは従事していた派遣労働者が、正当な理由がないのに、個人の秘密に属する事項が記録された第六十条第二項第一号に係る個人情報ファイル(その全部 又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を提供したときは、二年以下の懲役 又は百万円以下の罰金に処する。
第百四十三条の規定に違反して秘密を漏らし、又は盗用した者は、二年以下の懲役 又は百万円以下の罰金に処する。
第百四十八条第二項 又は第三項の規定による命令に違反した場合には、当該違反行為をした者は、一年以下の懲役 又は百万円以下の罰金に処する。
個人情報取扱事業者(その者が法人(法人でない団体で代表者 又は管理人の定めのあるものを含む。第百八十四条第一項において同じ。)である場合にあっては、その役員、代表者 又は管理人)若しくはその従業者 又はこれらであった者が、その業務に関して取り扱った個人情報データベース等(その全部 又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を自己 若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の懲役 又は五十万円以下の罰金に処する。
第百七十六条に規定する者が、その業務に関して知り得た保有個人情報を自己 若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の懲役 又は五十万円以下の罰金に処する。
行政機関等の職員がその職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画 又は電磁的記録を収集したときは、一年以下の懲役 又は五十万円以下の罰金に処する。
次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。
第百四十六条第一項の規定による報告 若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出し、又は当該職員の質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
第百五十三条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
第百七十六条、第百七十七条 及び第百七十九条から第百八十一条までの規定は、日本国外においてこれらの条の罪を犯した者にも適用する。
法人の代表者 又は法人 若しくは人の代理人、使用人 その他の従業者が、その法人 又は人の業務に関して、次の各号に掲げる違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。
第百七十八条 及び第百七十九条
一億円以下の罰金刑
第百八十二条
同条の罰金刑
法人でない団体について前項の規定の適用がある場合には、その代表者 又は管理人が、その訴訟行為につき法人でない団体を代表するほか、法人を被告人 又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。
第三十条第二項(第三十一条第三項において準用する場合を含む。)又は第五十六条の規定に違反した者
第五十一条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
偽りその他不正の手段により、第八十五条第三項に規定する開示決定に基づく保有個人情報の開示を受けた者